修 士 学 位 論 文
放 射 線 治 療 にお け る投 与 線 量 検 証 を 目的 と した 二 次 元 検 出器二 に 入 射 す る散 乱 線 量 に 関 す る研 究
平 成24年1月6日 提 出
首都大学東京 大学院
目次
要 旨
1章
1.1
1.2
1.3
騰 韻 曲
本論文の構成
1凸∠つ﹂
2章 理 論
2.1空 気 衝 突 カ ー マ の 測 定
2.2
2.3
2.4
2.4.1
2.4.2
2.4.3
2.4ま と め
光子 の物 質に よる吸収 ・散乱過程
散 乱 線 評 価 の た め のScattertoprimaryratio(SPR)
4110
発 生源 ごとの散乱線量 の分離
治 療 器 ヘ ッ ドか ら の 散 乱 線 量;SPRhead
患 者 か ら の 散 乱 線 量;SPRp。 、
二 次 元 検 出 器 自身 か ら の 散 乱 線 量;SPR2D
∩∠4.︽ゾ〆On60111‑ll∩∠
3章
3.1
3.2検 出 器
3.2.1
3.2.2
4章
4.1目 的
使用機器
医療用直線加速器
空洞電離箱および電位計 二次元検出器
治療器 ヘ ッ ドか らの散乱線 量
4.2方 法
4.2.1
4.2.2
4.2.3
4.3結 果
4.4考 察
45ま と め
5章
5.1目 的
5.2方 法
5.2.1
治療器 ヘ ッ ドか らの一次線量 の計測
治療器 ヘ ッ ドか らの一次線量お よび散 乱線 量の計測 治療器ヘ ッ ドか らの散乱線量 の分離
患者か らの散乱線量
患者 を通過 してきた一次線量 の計測
1∩∠∩∠りづ∩∠∩∠∩∠(∠ 4447783422222233 555333
6章
6.1目 的
6.2方 法
6.2.1
6.2.2
6.2.3
6.3結 果
6.4考 察
6.5ま と め
二次元検出器 自身からの散乱線量
二次元検 出器 を用いた一次線量 の計測
二次元検 出器 を用いた一次線量 お よび散 乱線 量の計測 二次 元検 出器 自身 か らの散乱線量 の分離
7778907844444555
7章 ま とめ と結語 59
参考文献
謝辞
1章 序 論
1.1背 景
厚 生 労 働 省 発 表 の 平 成22年 人 口動 態 統 計 月 報 年 計1)で は 、 平 成22年 の 死 亡 数(人 口10 万 人 当 た りの 死 亡 率)を 死 因順 位 別 に み る と、 第1位 は悪 性 新 生 物 で35万3318人(279.6)、
第2位 は 心 疾 患 で18万9192人(149.7)、 第3位 は脳 血 管 疾 患 で12万3393人(97.6)と な っ て い る。主 な 死 因 の 年 次 推 移 を み る と、悪 性 新 生 物 は 一 貫 して 上 昇 を 続 け 、昭 和56年 以 降 死 因 順 位 第1位 とな り、平 成22年 の全 死 亡 者 に 占 め る 割 合 は29.5%と な っ て い る。全 死 亡 者 の お よ そ3人 に1人 は 悪 性 新 生 物 で 死 亡 した こ と に な る 。そ の 癌 の 治 療 法 に は 、手 術 療 法 、 化 学 療 法 、放 射 線 治 療 法 が3本 柱 と し て あ り放 射 線 治 療 法 は 癌 治 療 に は 欠 かせ な い も の と な っ て い る。
現 在 、 放 射 線 治 療 法 は コ ン ピ ュー タ の 計 算 速 度 の 著 しい 向 上 と と も に 定 位 放 射 線 手 術 的 照 射(Stereotacticradiosurgery;SRS),定 位 放 射 線 照 射(Stereotacticradiotherapy;SRT)お よび 強 度 変 調 放 射 線 治 療(Intensitymodulatedradiotherapy;IMRT)な ど高 度 な 照 射 が 可 能 とな っ て き た 。 これ らの 治 療 法 の 意 義 は 、 正 常 組 織 へ の 線 量 を低 下 させ て 標 的 に 線 量 を集 中 させ る事 に あ る。 そ の た め 、 複 雑 な 条 件 下 に お い て 照 射 を 行 わ な けれ ば な らず 、 正 確 に 照 射 で き る か を事 前 に確 認 す る作 業 が 重 要 と な る。 作 業 内容 は 、 空 洞 電 離 箱 線 量 計 や フ ィル ム 等 を 用 い て 計 測 を 行 い 、 治 療 計 画 装 置(Radiationtreatmentplanningsystems;RTPS)で 計 算 され た 値 と一 致 して い る か を確 認 す る とい うも の で あ る。 現 在 、 こ の 確 認 作 業 は 治 療 開 始 前 に行 っ て い る 場 合 が 多 く 、 治 療 開 始 後 は 行 っ て い な い の が ほ とん ど で あ る 。 こ の 事 に 関 して AAPMTG‑62の 報 告 で は 、 過 去 に行 わ れ た 治 療 の 実 際 の プ ラ ン を 使 用 して 熱 蛍 光 線 量 計 (ThermoluminescentDosimeter;TLD)を 用 い て 再 度 確 認 を 行 っ た と こ ろ、RTPSと 実 測 との 誤 差 が5%を 超 え る よ うなTreatmenterrorが ヨー ロ ッパ で約1%前 後 、ア メ リカ に お い て は 深 刻 なTreatmenterrorの 発 生 率 が0.002%程 度 で あ っ た と して い る2)。 これ は 非 常 に少 な い 確 率 で は あ るが 放 射 線 治 療 の 現 場 で 過 剰 ・過 少 照 射 な ど の 重 大 な事 故 が 起 き て い る こ とを 示
1.2目 的
体 内 に 投 与 さ れ た 線 量 分 布 を 簡 便 に 取 得 す る 方 法 と して 、 治 療 器 に 付 属 され て い る Electronportalimagingdevice(EPID)を 用 い て透 過 光 子 を利 用 した 方 法 が 報 告 され て い る3‑7)。
この 透 過 光 子 を 利 用 した 方 法 は 、 投 与 線 量 分 布 の算 出 を逆 投 影 法 と計 測 デ ー タ を 基 に した 補 正 法 を用 い て 三 次 元 線 量 分 布 を 再 構 成 す る も の で あ る。
本 研 究 で は 、 こ の 透 過 光 子 を 用 い た 体 内 投 与 線 量 分 布 の 再 構 成 をEPIDで は な く、 電 離 量 を計 測 で き る こ とや 半 導 体 検 出器 と比 較 して エ ネ ル ギ ー 依 存 性 が 少 な い な ど計 測 をす る に あ た り有 利 な 点 が 多 い 二 次 元 平 面 型 空 洞 電 離 箱 を 用 い て行 う。 この 二 次 元 検 出 器 を用 い て 透 過 光 子 に対 し空 気 衝 突 カ ー マ の 計 測 を 行 い 、 空 気 衝 突 カ ー マ が 吸 収 線 量 と近 似 的 に 等 しい 関係 を 用 い て 体 内 の 線 量 分 布 を再 構 成 す る事 を 最 終 的 な 目的 と した 。 物 質 を透 過 して き た 光 子 を 計 測 した 場 合 、 明 らか に で き る の は あ く ま で も 一 次 線 の 体 内 で の 吸 収 ・散 乱 に よ る減 弱 で あ る。 よ っ て 、 最 終 目的 の 前 に ま ず コ ー ン ビー ムCTの 様 に 体 内 の3次 元 線 減 弱 係 数 の 分 布 を、 二 次 元 検 出器 を 用 い て 得 る こ と を第 一 目標 と した 。
しか し、 透 過 光 子 を 二 次 元 検 出器 で 計 測 した 際 に は 、 タ ー ゲ ッ トか ら発 生 す る一 次 線 の み で は な く様 々 な 個 所 か ら発 生 す る散 乱 線 が 含 ま れ る こ と に な る。 こ こ で 、 散 乱 線 の 種 類 と して は 、 治 療 器 ヘ ッ ド、 患 者 お よび 検 出 器 自身 か らの 散 乱 線 が考 え られ る。 これ らの 散 乱 線 成 分 は 患 者 体 内 の 線 減 弱 係 数 の3次 元 分 布 を 計 算 す る た め に計 測 され た 値 か ら除 去 す る必 要 が あ る。
本 研 究 で は 、 様 々 な 個 所 か ら発 生 して 二 次 元 検 出器 に入 射 す る 散 乱 線 成 分 を 計 測 され た 値 か ら除 去 し、 二 次 元 検 出 器 と透 過 光 子 を 用 い た 体 内 線 減 弱 係 数 の 三 次 元 分 布 を再 構 成 す る た め に 、 検 出器 に入 射 す る 一 次 線 量 に対 す る そ れ ぞ れ の 散 乱 線 量 の 比 を 明 らか に す る こ
とを 目的 と した 。
1.3本 論 文 の 構 成
本 研 究 で は 検 出 器 に 入 射 す る 散 乱 線 量 を 、 一 次 線 量 に 対 す る 散 乱 線 量 の 比(Scatterto primaryratio;SPR)と し て 求 め た 。 ま た 計 測 量 に 関 し て は 、 空 気 衝 突 カ ー マ に比 例 す る 電 離
量Mを 計 測 した 。
本 論 文 の構 成 は 、1章 で 本 研 究 の背 景 お よび 目的 を示 し 、2章 で は検 出器 に 入 射 す る 一 次 線 に 対 す る散 乱 線 の 割 合 を 明 らか に す るた め に 必 要 な 理 論 を 述 べ る。 ま ず 、 目的 の 計 測 量 で あ る 空 気 衝 突 カ ー マ と実 際 に計 測 した 電 離 量 の 関係 に つ い て 述 べ 、 続 い て 光 子 の 物 質 に よ る吸 収 ・散 乱 過 程 を述 べ た 後 に 今 回 散 乱 線 評 価 の た め に 用 い たSPRに っ い て 述 べ る。 さ らに 、散 乱 線 の発 生 個 所 を分 離 す る 方 法 に つ い て 述 べ る こ とで 実 際 に 計 測 した 電 離 量 か ら 一 次 線 量 に 対 す る発 生 源 ご と の散 乱 線 量 の 比 を 明 らか に す る こ とが で き る事 を 示 す
。 3章 で は 本 研 究 で の 使 用 装 置 な らび に 検 出 器 に つ い て 述 べ る。 実 際 の 計 測 と して4章 で は ま ず 、 患 者 の い な い 状 態 で 空 洞 電 離 箱 を 用 い て 一 次 線 量 の 計 測 を行 う。 次 に 一 次 線 量 と 治 療 器 ヘ ッ ドか らの 散 乱 線 量 の 計 測 を行 い 、 得 られ た 電 離 量 よ り治 療 器 ヘ ッ ドか らの 散 乱 線 量 を 、 理 論 式 を用 い て 明 らか に す る。5章 で は ま ず 、 ア イ ソセ ン ター に 固 体 水 等 価 フ ァ ン トム を設 置 し空 洞 電 離 箱 を 用 い て 一 次 線 量 の 計 測 を行 う。 次 に 、 一 次 線 量 と治 療 器 ヘ ッ ドお よび 患 者 か らの 散 乱 線 量 の 計 測 を行 い 、 得 られ た 電 離 量 よ り患 者 か らの み の 散 乱 線 量 を 、 理 論 式 を用 い て 明 らか に す る。6章 で は ま ず 、 患 者 の い な い 状 態 で 二 次 元 検 出 器 を用 い て 一 次 線 量 の 計 測 を行 う。 次 に 、 一 次 線 量 と治 療 器 ヘ ッ ドお よび 二 次 元 検 出 器 か らの 散 乱 線 量 の 計 測 を 行 い 、 得 られ た 電 離 量 よ り二 次 元 検 出器 自身 か ら の み の 散 乱 線 量 を 、 理 論 式 を用 い て 明 らか に す る。7章 で は 結 語 を 述 べ る 。
2章 理 論
2.1空 気 衝 突 カ ー マ の 計 測
本 研 究 で は物 質 を透 過 して き た 光 子 に対 して 空 洞 電 離 箱 を用 い て 空 気 衝 突 カ ー マ の 計 測 を行 い 、 空 気 衝 突 カ ー マ が 吸 収 線 量 と近 似 的 に 等 しい 関 係 を用 い て 体 内 線 量 分 布 の 再 構 成 を 最 終 的 な 目標 と して い る の で 、 ま ず 、 空 洞 電 離 箱 を 用 い た 空 気 衝 突 カ ー マ の 計 測 に っ い て 述 べ る。
コバ ル ト校 正 定Nが 以 下 の 式
㌔ π 垢
(2.1)
で 与 え られ て い る 空 洞 電 離 箱 を 用 い て 、空 中 で 光 子 を 計 測 した 際 に得 られ る電 離 量Mr。wに 必 要 な 補 正 、 温 度 気 圧 緬 、 極 性 効 果 柘。1、イ オ ン 再 結 合ks、 お よび 電 位 計 校 正 定 数 ん,lecを 施 した 値Mを
MニM職wんPんP。lk、k。1㏄ (2.2)
とす れ ば 、 空 気 衝 突 カ ー マ 。i,K。。1は以 下 の 式
WairWair
ai,K、 。1=X。i,=.MNcee (2.3)
とな る。 よ っ て 空 気 衝 突 カ ー マalrK、。1は、 空 洞 電 離 箱 を 用 い て 計 測 し た 電 離 量Mか ら算 出 す る事 が で き る8)。
こ こで コバ ル ト校 正 定Ncに っ い て 、 式(2.1)よ り コバ ル ト校 正 定Nは 空 洞 電 離 箱 で 計 測 され た 電 離 量Mに 対 す る 空 中 照 射 線 量Xairの 比 に よ っ て 算 出 され る。 こ れ は 、 校 正 さ れ た 空 洞 電 離 箱 を用 い て 得 た 電 離 量Mか ら正 確 な 空 中照 射 線 量Xairを 換 算 す る た め の 定 数
で あ る。 コバ ル ト校 正 定Nを 得 るた め に は 、ま ず 国 家 標 準 と して 照 射 線 量 の 絶 対 測 定 が 必 要 と な る。 本 邦 で は 、 産 業 技 術 総 合 研 究 所 の60Coy線 場 で 照 射 線 量 の絶 対 測 定 を グ ラ フ ァイ ト壁 空 洞 電 離 箱 に よ っ て 行 い 、 空 中 照 射 線 量Xauを 求 め て い る9)。 同 じy線 場 に校 正
のX線 場 に お い て コ バ ル ト校 正 定 数N、 を 持 つ 空 洞 電 離 箱 を 用 い て 空 中 で 計 測 を 行 っ た 場 合 、 得 られ た 電 離 量Mに コ バ ル ト校 正 定Nを 乗 じ る こ と に よ り 、 相 対 的 に 電 離 箱 の 幾 何 学 中 心 で の 空 中 照 射 線 量Xairを 求 め る こ と が で き る 。 そ の よ う に し て 求 め た 空 中 照 射 線 量Xai,に 対 し て 、 式(2.3)に 示 す よ う に 、 空 気 の 電 子 に 対 す るW値 で あ る 鷹iノθ値 を 乗 じ る こ と に よ り空 気 衝 突 カ ー マ は 算 出 さ れ る 。 こ こ で 、Wair/e値 は 空 気 中 で 電 子 が イ オ ン 対1 個 を 生 成 す る の に 必 要 な 平 均 エ ネ ル ギ ー で あ り、 本 邦 で はBoutillonとPerrocheが 示 し た 33.97±0.05J/Clo)を 採 用 し て い る 。
以 上 の 事 か ら 、 空 気 衝 突 カ ー マ 。廿κ、。1を算 出 す る 式(2.3)に お い て 、 コ バ ル ト校 正 定 数1>、
お よ びWai,/e値 は 一 定 で あ る こ と が 分 か る 。 よ っ て 、 空 気 衝 突 カ ー マ 。kκ。。1は電 離 量Mに 比 例 す る 事 に な る 。
2.2光 子 の 物 質 に よ る 吸 収 ・散 乱 過 程
光 子 が 物 質 中 を 伝 播 す る と 、 物 質 中 で 様 々 な 相 互 作 用 を 多 数 繰 り 返 し て 、 散 乱 線 を 放 出 し っ っ そ の エ ネ ル ギ ー を 失 い 、 方 向 を 変 え な が ら減 弱 し て い く 。 本 研 究 で は 検 出 器 に 入 射 す る 一 次 線 に 対 す る 散 乱 線 量 の 比 を 明 ら か に す る も の で あ る の で 、 発 生 要 因 で あ る 物 質 と の 相 互 作 用 に よ る 吸 収 ・散 乱 過 程 に つ い て 述 べ る 。 物 質 と の 相 互 作 用 の 種 類 に は 、 主 と し て 光 電 効 果(Photoelectriceffect)、 コ ン プ ト ン 散 乱(Comptonscattering)、 電 子 対 生 成(Pair production)の3種 類 が あ る 。 光 子 は 主 に こ の3過 程 に よ っ て 吸 収 と 散 乱 を 受 け る 事 に な る
11) 0
光 電 効 果 は 、 光 子 が 物 質 を 構 成 す る原 子 、 分 子 の 近 く を 通 る時 、 光 子 の エ ネ ル ギ ー が 軌 道 電 子 と原 子 核 と の結 合 エ ネ ル ギ ー よ り高 い 場 合 、 光 子 が 物 質 に よ っ て 吸 収 され そ の エ ネ ル ギ ー の す べ て を 軌 道 電 子 に 与 え る こ とで 、 図2‑1に 示 す よ うに軌 道 電 子 は 、 束 縛 され て い る原 子 核 か ら放 出 され る。 光 子 が物 質 に入 射 し光 電 効 果 を 起 こ した 際 の 光 子 の エ ネ ル ギ ー は、 一 部 が 軌 道 電 子 の 電 離 に使 わ れ 、 残 りは 全 て 光 電 子 の 運 動 エ ネ ル ギ ー と して 放 出 さ れ る。 よ っ て 、 入 射 光 子 の エ ネ ル ギ ー は 全 て 物 質 に 吸 収 され 光 子 自身 は 消 滅 す る。
原子核
◎
\ 光電子
図2‑1光 電 効 果 の 説 明 図12)
次 に コ ン プ トン散 乱 は 、 光 子 が 物 質 を構 成 す る原 子 、 分 子 の 近 く を通 る 時 に 、 軌 道 電 子 と衝 突 して 、 電 子 に エ ネ ル ギ0の 一 部 を与 え て 弾 き 飛 ば し、 同 時 に 光 子 自身 も そ の 分 だ け エ ネ ル ギ ー を失 っ て 別 の 方 向 に 散 乱 され る 現 象 で あ る。 そ の 様 子 を 図2‑2に 示 す 。 コ ン プ トン散 乱 に よ っ て 弾 き飛 ば され た 電 子 を反 跳 電 子 、 散 乱 され た 光 子 を散 乱 光 子 と言 う。 入 射 光 子 の エ ネ ル ギ ー が 高 くな る と、 軌 道 電 子 に 対 す る原 子 核 の 結 合 エ ネ ル ギ ー が 相 対 的 に 無 視 で き る ほ ど小 さ くな る の で 、 光 子 と軌 道 電 子 と の衝 突 に は 原 子 核 が 関 与 しな くな る。
よ っ て 、 コ ン プ トン散 乱 は 、1つ の 光 子 と1つ の 自 由 電 子 との 衝 突 現 象 と見 る こ とが で き る 。
(‑o入射光子
電子
散乱光子
図2‑2コ ン プ ト ン 散 乱 の 説 明 図12)
散 乱 光 子 お よ び 反 跳 電 子 の散 乱 角 度 は入 射 光 子 の エ ネ ル ギ ー に よ っ て 変 化 す る。 そ の 角 度 分 布 を 図2‑3に 示 す 。 入 射 光 子 の エ ネ ル ギ ー が 高 くな る と前 方 へ の散 乱 光 子 お よ び 反 跳
電 子 の 割 合 が 大 き くな る こ とが 分 か る。
go雪 [i(i' 働' ti[1
次 に 電 子 対 生 成 は 、1.02MeV以 上 の 光 子 が原 子 の 近 く を通 る 際 に 、原 子 核 の ク0ロ ン 電 場 の 中 で 光 子 エ ネ ル ギ ー が 全 て 物 質 中 に 吸 収 され 光 子 自身 は 消 滅 し 、 代 わ っ て 一 対 の 電 子
と陽 電 子 が 生 成 され る現 象 で あ る 。 そ の様 子 を 図2‑4に 示 す 。
原子核
入射光子
図2‑4電 子 対 生 成 の 説 明 図12)
物 質 に 光 子 が 入 射 した 場 合 、 光 子 は 前 述 した3種 類 の 相 互 作 用 の い ず れ か を 起 こす 。 光 子 が 物 質 に 入 射 し た 際 の 挙 動 を ま とめ て 図2‑5に 示 す 。
図2‑5よ り、 光 子 の 物 質 入 射 後 の 挙 動 は 次 の4つ に 分 類 され る。
1)透 過 一 次 光 子:物 質 中 で 相 互 作 用 を起 こ さず そ の ま ま 透 過 した 光 子
2)透 過 散 乱 光 子:物 質 中 で相 互 作 用 を起 こ した 結 果 、 エ ネ ル ギ ー や 方 向 を 変 え て 透 過 した 光 子
3)物 質 に 吸 収 され た 光 子:物 質 中 で 相 互 作 用 を 起 こ した 結 果 、物 質 に 吸 収 され た 光 子
4)後 方 散 乱 光 子:物 質 中 で 相 互 作 用 を 起 こ した 結 果 、入 射 面 か ら再 び 出 て き た 光 子
入射光針
\
\さ オ1た ン覧 ∫
\ 吸三も レ
・隻過 次 紀 r
/ /
後1ノ散 乱 光 ゴ
,
\ 透1紬散乱
吸収 体
図2‑5物 質 に入 射 した 光 子 の 挙 動
物 質 中 で 相 互 作 用 を 起 こ し 、 吸 収 ・散 乱 を 受 け た 光 子 の 強 度1は 指 数 関 数 的 に減 弱 して い く事 に な る。 こ こで 、 あ る点 で の 光 子 の 強 度1は そ の 点 の 単 位 面 積 、 単 位 時 間 当 た りに 入 射 す る個 々 の 光 子 の エ ネ ル ギ ー と光 子 数 の 積 で 表 され る。 よ っ て 、 光 子 の エ ネ ル ギ ー が 一 定 で あれ ば 光 子 の 強 度1は
、 単 位 面 積 、 単 位 時 間 当 た りに 入 射 す る光 子 数 とで き る。
光 子 が 物 質 に 入 射 した 場 合 の 減 弱 の程 度 を調 べ るた め の 計 測 と して 、 図2‑6に 幾 何 学 的 配 置 を示 す 。
砒
コ リ メ ー タ 吸 収 体 コ リ メ ー タ
検 出 器
源
■ ll1
入 射 光 子 の 線 源 か ら コ リメ ー トされ た 細 い ビー ム を 、 図2‑6の 様 に 線 源 と検 出 器 の 間 に 置 か れ た 一 様 な 物 質 か ら な る厚 さxcmの 物 質 に 入 射 させ 、透 過 し て き た 光 子 を さ らに コ リ メ ー トされ た 検 出 器 で 計 測 す る。 検 出器 で 計 測 され る光 子 は 散 乱 も 吸 収 も受 け な い 、 つ ま り相 互 作 用 を起 こ さ な い 一 次 光 子 線 の み で あ る 。物 質 中 に ビー ム 軸 に垂 直 な微 小 な厚 さdx の 層 を 考 え る。 こ の 層 に よ り減 弱 され る一 次 光 子 の 強 度 宙 は 、 そ の層 の厚 さ 欲 とそ の 層 に 入 射 す る光 子 の 強 度1に 比 例 す る の で
一dl= ,uldx (2.4)
と な り、 こ の 式 を 積 分 して 、 厚 さxcmを 透 過 した 一 次 線 の 強 度1は
1‑1。ex薮 一 μ κ) (2.5)
と な る 。 こ こ で 、 μ は 物 質 の 線 減 弱 係 数(Linearattenuationcoefficient)で あ り 、toは 物 質 に 入 射 す る 光 子 の 強 度 で あ る14)。
線 減 弱 係 数 は 、 一 次 光 子 の 物 質 に よ る 吸 収 ・散 乱 の 程 度 を 表 し て い る 。 物 質 の 単 位 体 積 当 た り の 原 子 数 をnと す る と 、 線 減 弱 係 数 μ は
μ=n6 (2.6)
とな る。 こ こ で 、 σは 光 電 効 果 、 コ ン プ トン散 乱 、 電 子 対 生 成 の 各 断 面 積 の 総 和 で 物 質 構 成 原 子 の 一 個 当 た りの 全 断 面 積 で あ る。式(2.6)で明 らか な よ うに μ の 単 位 は 一1cmとな り、
次 式 の よ うに 光 電 効 果 、 コ ン プ トン散 乱 、 電 子 対 生 成 の 各 線 減 弱 係 数 の 和 で 与 え られ る。
‐
photo+comp+pair (2.7)
光 電 効 果 、 コ ン プ トン散 乱 、 電 子 対 生 成 の 各 相 互 作 用 の 起 こ りや す さ は 、 図2‑7に 示 す よ うに入 射 光 子 の エ ネ ル ギ ー に依 存 し、 低 エ ネ ル ギ ー 領 域 で は 光 電 効 果 が 支 配 的 で あ り、
エ ネ ル ギ ー が 高 くな る に つ れ て コ ン プ トン散 乱 が 支 配 的 に な り、 さ ら に エ ネ ル ギ ー が 高 く な る と電 子 対 生 成 が 支 配 的 と な る。
玉00
0180604020
N費購串懸e蟹撃 0α
G.1110
元 子 エ ネ ル ギ ー一 隔(McV)
lUO
図2‑7光 子 の エ ネ ル ギ ー に対 す る各 相 互 作 用 の 起 こ りや す さ15)
図2‑7よ り、 放 射 線 治 療 で 用 い られ るエ ネ ル ギ ー 領 域 は 相 互 作 用 の ほ と ん ど が コ ン プ ト ン 散 乱 で あ る。 よ っ て 本 研 究 で は 、 こ の 吸 収 ・散 乱 過 程 の うち コ ン プ トン散 乱 に よ っ て 発 生 した 散 乱 光 子 が 一 次 線 に 対 して ど の程 度 検 出器 に 入 射 す る か と言 う事 に 着 目 した 。
次 に 、 そ の散 乱 線 量 を 明 らか にす る た め に今 回 新 た に 導 入 した 、 一 次 線 に 対 す る散 乱 線 の 比 で あ るScattertoprimaryratio(SPR)に つ い て 述 べ る。
2.3散 乱 線 評 価 の た め のScattertoprimaryratio(SPR)
本 研 究 で は 、 透 過 光 子 を 二 次 元 検 出器 で 計 測 し、 コ ー ン ビー ムCTの 様 に 体 内 の3次 元 線 減 弱 係 数 の分 布 を 、 二 次 元 検 出器 を 用 い て 得 る こ と を第 一 目標 と した 。 しか し、 透 過 光 子 を 二 次 元 検 出 器 で 計 測 した 際 に は 、 ター ゲ ッ トか ら発 生 す る 一 次 線 の み で は な く様 々 な 個 所 か ら発 生 す る 散 乱 線 が 含 ま れ る こ とに な る。 よ っ て 、 そ れ ら散 乱 線 成 分 は 、 患 者 体 内 の 線 減 弱 係 数 の3次 元 分 布 を 計 算 す るた め に 計 測 され た 値 か ら除 去 す る必 要 が あ る 。
除 去 しな け れ ば な ら な い 散 乱 線 量 を 明 ら か に す る た め に 、 今 回検 出器 に入 射 す る一 次 線 に対 す る 散 乱 線 量 の比 と してScattertoprimaryratio(SPR)を 導 入 した 。 これ は 、 一 次 線 の 計 測 お よび 一 次 線 と散 乱 線 が 混 在 し た状 態 で の 計 測 で 得 た 空 気 衝 突 カ ー マalrκ、。1より、 一 次 線 に 対 す る散 乱 線 量 の 比 を 明 らか に す る も の で あ る。
ま ず 、 一 次 線 の 計 測 で あ る が 、 こ れ は 図2‑7に 示 す よ うに 、 ま ず 線 源 か ら発 生 し た 光 子 を コ リメ ー トして 細 い 線 束 を 形 成 し、 検 出器 の 前 面 も 同 様 に コ リメ ー トす る 事 で 、 線 束 以 外 か らの 散 乱 線 が 検 出器 に 入 射 す る の を遮 っ て い る 。 次 に検 出器 側 の コ リメ ー タ を取 り去 っ て 同様 の 計 測 を行 っ た 場 合 、 図2‑8に 示 す よ うに 一 次 線 と物 質 との 相 互 作 用 に よ り発 生 した 散 乱 線 が 検 出器 に入 射 す る事 に な る。
吸 収 ・散 乱 物 質
線源
,一
測定器ら
図2‑8物 質 を 透 過 して き た 光 子 の 計 測14)
SPRは 、 一 次 線 と散 乱 線 が 混 在 した 状 態 で の 計 測 値 か ら一 次 線 の 計 測 値 を差 分 す る こ と で 散 乱 線 分 の 計 測 値 が 求 ま る の で 、 そ の値 を 一 次 線 の 計 測 値 で 除 す る 事 に よ り求 め る こ と が で き る 。
こ こ で 、一 次 線 の 計 測 に よ り得 た 空 気 衝 突 カ ー マKP、 一 次 線 お よび 散 乱 線 が 混 在 した 状 態 で の 計 測 で 得 た 空 気 衝 突 カ ー マ を 瓦副 とす る と、 散 乱 線 に よ る 空 気 衝 突 カ ー マK、 は
K,=K,。 田rKp (2.8)
で 求 め られ る の で 、 実 際 の 計 測 で得 られ る空 気 衝 突 カ ー マKP,Kt。t、1を用 い て 一 次 線 に対 す る散 乱 線 の 比 で あ る5PRは
Kp
翻Kt κ
=生Kp
=盟3
(2.9)
で 表 せ られ る。 以 上 の様 に して 検 出器 に 入 射 す る散 乱 線 量 を算 出 した 。 こ こで 、 空 気 衝 突 カ ー マ 。。1(、。1を算 出 す る 式(2.3)に お い て 、 コバ ル ト校 正 定 数 凡 お よびWa、 ノθ値 は 一 定 で あ り、 空 気 衝 突 カ ー マ 。π1(、。1は電 離 量Mに 比 例 す る事 に な る。 電 離 量Mは 、 電 離 箱 の 空 洞 内 で 電 子 が 空 気 を電 離 した 際 の 電 離 電 荷 で あ り、 そ の 値 は 直 接 電 位 計 の 指 示 値 とな る 。
よ っ て 本 研 究 で は 計 測 を 簡 便 に 行 うた め に 、 計 測 対 象 を 空 気 衝 突 カ ー マ 。i,K。。1では な く 電 位 計 の 指 示 値 で あ る電 離 量Mと し式(2.8)、 式(2.9)のKをMに 置 き 換 え てSPRを 算 出 し た 。
次 に 、 線 源 か ら検 出器 に到 達 す る ま で に 、 様 々 な個 所 か ら発 生 す る散 乱 線 量 を そ の発 生 源 ご とに 分 離 す る方 法 に つ い て 述 べ る。
2.4発 生源 ご との散 乱 線 量 の 分離
本 研 究 で は 、 物 質 を透 過 して き た 光 子 を 計 測 し一 次 線 の 吸 収 ・散 乱 に よ る 減 弱 を 、 コ0 ン ビー ムCTの 様 に 体 内 の3次 元 線 減 弱 係 数 の 分 布 と して 求 め る 事 を 第 一 目標 と して い る 。 透 過 光 子 は 二 次 元 検 出器 を 用 い て 計 測 され る が 、 こ の 時 タ ー ゲ ッ トか ら発 生 す る一 次 線 の み で は な く様 々 な 個 所 か ら発 生 す る散 乱 線 が 含 まれ る こ とに な る。
実 際 の 治 療 器 を 用 い て 患 者 を透 過 した 光 子 を 二 次 元 検 出器 で 計 測 した 際 の 、 検 出器 に 入 射 す る散 乱 線 の発 生 源 に つ い て は 、 図2‑9に 示 す よ うに 、 ① 治 療 器 ヘ ッ ド内 か ら発 生 す る 散 乱 線 、 ② 患 者 か ら発 生 す る 散 乱 線 、 ③ 二 次 元 検 出器 自身 か ら発 生 す る散 乱 線 の3種 類 が 考 え られ る。 こ れ ら3種 類 の 散 乱 線 は 実 際 の 計 測 に お い て は 全 て 同 時 に検 出器 に入 射 す る 事 に な る。 しか し、SPRを 明 らか に す る際 に は そ れ ぞ れ 発 生 源 ご とに 一 次 線 量 に 対 す る散 乱 線 量 の 比 を求 め る 必 要 が あ る。 こ こ で は 、3種 類 の 散 乱 線 量 を 発 生 源 ご とに 分 離 す る方 法 に っ い て 述 べ る。
1 1
1①
Ψ
Patient
、 霜
、1
、
}ll② llv
Treatmenthead
→Prlmarybeam
‑̲一>Scattercomponent
Fromtreatmenthead
②Frompa業ient
Fromdetectoritself
懸 繊 灘 灘2D‑detect・r
図2‑9検 出器 に 入 射 す る一 次 線 お よ び 散 乱 線
2.4.1治 療 器 ヘ ッ ドか ら の 散 乱 線 量;SPRh,ad
検 出 器 に入 射 す る一 次 線 量 に 対 して 、 治 療 器 ヘ ッ ド内 で 発 生 し検 出器 に入 射 す る 散 乱 線 量 を 明 らか に す る た め の5PRをSPRh,adと した 。
ま ず 、使 用 す る検 出 器 につ い て 、 治 療 器 ヘ ッ ドか ら の 散 乱 線 量 を 明 らか にす る た め に 、 二 次 元 検 出器 を 用 い て しま う と検 出器 自身 か らの 散 乱 線 が 計 測 値 に 含 ま れ て し ま う可 能 性 が あ る た め 、 治 療 器 ヘ ッ ドか らの 散 乱 線 の評 価 に 際 して は 空 洞 電 離 箱 を選 択 した 。 ま た 、 今 回 は 患 者 か らの 散 乱 線 の割 合 は 考 え な くて よ い の で 、患 者 の い な い 状 態 で の 計 測 とな る。
計 測 に 関 して は 、 一 次 線 量 の 計 測 と一 次 線 量 お よび 治 療 器 ヘ ッ ドか らの 散 乱 線 量 の 計 測 を 行 う。 ま ず 、 一 次 線 量 の 計 測 で は 、 患 者 の い な い 状 態 で 照 射 野 サ イ ズ を絞 り細 い 線 束 を 形 成 す る。 さ らに 、 検 出 器 前 面 に も コ リメ ー タ を配 置 し 、 治 療 器 ヘ ッ ド内 で 発 生 して 検 出 器 に 入 射 す る 散 乱 線 を 遮 へ い す る 。 こ の 計 測 に よ っ て 得 られ る 電 離 量 を 、 一 次 線 に よ る 電 離 量 嶋 と した 。
次 に 、一 次 線 量 を計 測 した 配 置 か ら検 出 器 前 面 に 配 置 して あ っ た コ リメ ー タ を取 り去 り、
照 射 野 サ イ ズ を 広 げ る こ とで 、 一 次 線 だ け で な く治 療 器 ヘ ッ ド内 で 発 生 す る散 乱 線 も検 出 器 に 入 射 す る事 に な る。 こ の 計 測 に よ っ て 得 られ る電 離 量 を 、 あ る 照 射 野 サ イ ズAに お い て 一 次 線 お よ び 治 療 器 ヘ ッ ドか らの 散 乱 線 に よ る電 離 量Mhead(A)と した 。 これ は 、 式(2.8), 式(2.9)で のKt。talに相 当 す る。 以 上 の 計 測 に よ り得 られ た 電 離 量MpとMhead(A)を 用 い て 、
照 射 野 サ イ ズAの 時 の 一 次 線 量 に対 す る治 療 器 ヘ ッ ドか らの 散 乱 線 量 の 比 で あ る5PRh,ad (助は
Mhead(A)‑Mp 'SPRhead(A)ニ
Mp (2.10)
で 定 義 され る 。これ に よ っ て 、治 療 器 ヘ ッ ドか ら発 生 す る散 乱 線 量 を 分 離 す る事 が で き る。
実 際 の 計 測 方 法 並 び に 結 果 に つ い て は4章 を参 照 され た い 。
次 に 、 患 者 体 内 で発 生 し検 出 器 に入 射 す る 散 乱 線 量 を分 離 す る方 法 に つ い て 述 べ る。
2.4.2患 者 か ら の 散 乱 線 量;SPRp。t
検 出器 に 入 射 す る一 次 線 量 に 対 し て 、 患 者 体 内 で 発 生 し検 出器 に 入 射 す る散 乱 線 量 を 明 らか に す るた め のSPRをSPRp、tと した 。
ま ず 、使 用 す る検 出器 に つ い て 、 治 療 器 ヘ ッ ドか らの 散 乱 線 評 価 の 時 と同 様 に 検 出 器 自 身 か ら の 散 乱 線 を 無 くす た め に空 度 電 離 箱 を選 択 した 。 ま た 、 こ こで は 患 者 か ら発 生 して 検 出器 に 入 射 す る散 乱 線 の み を分 離 す る事 が 目的 で あ る の で 、 計 測 の 際 は 患 者 にみ た て た 固 体 水 等 価 フ ァ ン トム を配 置 した 状 態 で の 計 測 とな る。
計 測 に 関 し て は 、 治 療 器 ヘ ッ ドか らの 散 乱 線 評 価 の 時 と同 様 、 一 次 線 量 の計 測 と一 次 線 量 お よ び 散 乱 線 量 の 計 測 を行 う。 ま ず 、 一 次 線 量 の 計 測 で は 、 患 者 に み た て た 固体 水 フ ァ ン トム を ア イ ソセ ン タ ー が 中 心 に な る よ うに 配 置 した 状 態 で 、 照 射 野 サ イ ズ を絞 り細 い 線 束 を形 成 す る。 さ ら に 、 検 出 器 前 面 に も コ リメ ー タ を配 置 し、 治 療 器 ヘ ッ ド内 お よび 患 者 体 内 で 発 生 して 検 出 器 に 入 射 す る散 乱 線 を遮 へ い す る。 こ の 計 測 に よ っ て 得 られ る電 離 量 は フ ァ ン トム に よ っ て 減 弱 す る の で 、 こ こ で は 患 者 を 通 過 して き た 一 次 線 に よ る 電 離 量 Mp ,p。tとした。
次 に 、 一 次 線 量 を計 測 した 配 置 か ら、 検 出器 前 面 に 配 置 して あ っ た コ リメ ー タ を 取 り去 り、 照 射 野 サ イ ズ を広 げ る こ とで 、 一 次 線 だ け で な く治 療 器 ヘ ッ ド内 で 発 生 す る散 乱 線 お よ び 患 者 体 内 で 発 生 す る 散 乱 線 が 検 出 器 に 入 射 す る事 に な る。 こ の 計 測 に よ っ て 得 られ る 電 離 量 を、 あ る 照 射 野 サ イ ズAに お い て 一 次 線 と治 療 器 ヘ ッ ド内 お よ び 患 者 体 内 で発 生 し た 散 乱 線 に よ る 電 離 量Mhead+P。t(助と した 。 こ こ で は これ が 、 式(2.8),式(2.9)で のKt。t、1に相 当 す る 。 以 上 の 計 測 に よ り得 られ た 電 離 量Mp,patとMhead+p。t(A)を 用 い て 、 ま ず 、 照 射 野 サ イ ズAの 時 の 一 次 線 量 に 対 す る 治 療 器 ヘ ッ ドお よび 患 者 体 内 か らの 散 乱 線 量 の 比 で あ る SPRhead+P。、(A)は
Mhead.P、 、(A)‑Mp ,pat5P瓦 ead.pat(A)=M
p,pat
(2.11)
で 定 義 され る。式(2.11)で は 、一 次 線 量 と治 療 器 ヘ ッ ドか らお よび 患 者 体 内 か らの 合 計 の 散 乱 線 量 とは 分 離 で きた が 、 患 者 か らの み の 散 乱 線 量 を 明 らか にす る た め に 治 療 器 ヘ ッ ドか ら の散 乱 線 分 を 除 去 す る必 要 が あ る。 こ こ で 問題 と な るの は 、 治 療 器 ヘ ッ ドか らの 散 乱 線 量 計 測 の 配 置 に は フ ァ ン トム が 存 在 しな い た め 、 そ れ に よ る減 弱 が無 い こ とで あ る。
一 次 線 量 の 計 測 は フ ァ ン トム が 存 在 す る 場 合 と し な い 場 合 と 両 方 計 測 し て あ る の で 、 治 療 器 ヘ ッ ド内 で 発 生 し た 散 乱 線 量 も フ ァ ン トム 内 で 一 次 線 量 と 同 じ だ け 減 弱 す る と し て 、 式(2.10)で 求 め たSPRhead(A)に 、 フ ァ ン トム が 存 在 し な い 時 の 一 次 線 に よ る 電 離 量Mpに 対 す る フ ァ ン トム に よ っ て 減 弱 し た 一 次 線 に よ る 電 離 量Mp,p、tの 比 を 乗 じ る こ と でSPRhead+
p。、(助の 内 の 治 療 器 ヘ ッ ド成 分 を 再 現 し た 。
式(2.11)で 求 め たSPRhead+p。 、(助と フ ァ ン トム に よ る 減 弱 分 を 加 味 し たSPRhead(の を 用 い て 一 次 線 量 に 対 す る 患 者 体 内 か ら の み の 散 乱 線 量 の 比 で あ るsPRp。t(助 は
Mp ,pat
̲xSPRheaa(A)SPRp。、(A)='SPRhead.,。・(A)‑M p
(2.12)
で 定 義 され る。 これ に よ っ て 、 患 者 か ら発 生 す る散 乱 線 量 を 分 離 す る事 が で き る 。 実 際 の 計 測 方 法 並 び に 結 果 に っ い て は5章 を参 照 され た い 。
次 に 、検 出 器 自身 内 で 発 生 し検 出器 に 入 射 す る散 乱 線 量 を 分 離 す る方 法 に つ い て 述 べ る。
2.4.3二 次 元 検 出 器 自 身 か ら の 散 乱 線 量;SPR2D
検 出器 に 入 射 す る 一 次 線 量 に 対 して 、 二 次 元 検 出器 自身 内 で発 生 し検 出 器 に入 射 す る散 乱 線 量 を 明 らか にす る た め のSPRをSPRaDと した 。
ま ず 、 使 用 す る検 出器 に つ い て 、 こ こ で は 二 次 元 検 出 器 自身 か らの 散 乱 線 量 を 分 離 す る 必 要 が あ る の で 二 次 元 検 出器 を 選 択 した 。 ま た 、 こ こ で は 治 療 器 ヘ ッ ドの 時 と同 様 、 患 者 か らの 散 乱 線 の 割 合 は 考 え な く て よ い の で 、 患 者 の い な い 状 態 で の 計 測 とな る 。
計 測 に 関 して は 、 治 療 器 ヘ ッ ドか ら の散 乱 線 評 価 の 時 と 同様 、 一 次 線 量 の 計 測 と一 次 線 量 お よび 散 乱 線 量 の計 測 を 行 う。 まず 、 一 次 線 量 の 計 測 で は 、 患 者 の い な い 状 態 で 照 射 野 サ イ ズ を 絞 り細 い 線 束 を 形 成 す る。 さ ら に 、 検 出器 前 面 に も コ リメ ー タ を 配 置 し、 治 療 器 ヘ ッ ド内 お よび 二 次 元 検 出 器 内 で 発 生 して 検 出器 に入 射 す る散 乱 線 を 遮 へ い す る。 こ の 計 測 に よ っ て 得 られ る 電 離 量 を 、 二 次 元 検 出 器 を 用 い た 場 合 の 一 次 線 に よ る 電 離 量Mp,2D
と した。
次 に 、 一 次 線 量 を 計 測 した 配 置 か ら、 検 出器 前 面 に配 置 し て あ っ た コ リメ ー タ を 取 り去 り、 照 射 野 サ イ ズ を広 げ る こ とで 、 一 次 線 だ け で な く治 療 器 ヘ ッ ド内 で 発 生 す る散 乱 線 お よび 検 出器 自身 内 で 発 生 す る散 乱 線 が 検 出 器 に 入 射 す る事 に な る。 こ の 計 測 に よ っ て 得 ら れ る 電 離 量 を 、 あ る照 射 野 サ イ ズAに お い て 一 次 線 と治 療 器 ヘ ッ ド内 お よ び 二 次 元 検 出器 内 で 発 生 した 散 乱 線 に よ る電 離 量Mhead+2D(の と した 。 こ こ で は これ が 、 式(2.8),式(2.9)で のKt。talに相 当 す る。 以 上 の 計 測 に よ り得 られ た 電 離 量 ルら,2DとMhead+2D(の を用 い て 、 ま ず 照 射 野 サ イ ズAの 時 の 一 次 線 量 に 対 す る治 療 器 ヘ ッ ドお よ び 二 次 元 検 出器 内 か らの 散 乱 線 量 の 比 で あ るSPRhead+2D(A)は
Mh,ad.2D(の 一Mp ,2D 'SPRhead.2D(A)=M
p,2D
(2.13)
で 定 義 され る。式(2.13)で は 、一 次 線 量 と治 療 器 ヘ ッ ドか らお よび 二 次 元 検 出器 自身 か らの 散 乱 線 量 とは 分 離 で き た が 、 二 次 元 検 出器 自身 か らの み の 散 乱 線 量 を 明 ら か に す る た め に 治 療 器 ヘ ッ ドか らの 散 乱 線 分 を 除 去 す る必 要 が あ る 。
こ こ で は 、検 出 器 が 異 な る の み で 治 療 器 ヘ ッ ドか ら の 散 乱 線 は 同 じ 割 合 だ け あ る とす る 。 よ っ て 、 式(2.13)で 求 め たSPRhead+2D(の と式(2.10)のsPRhead(の を そ の ま ま 用 い て 、 一 次 線 量 に 対 す る 二 次 元 検 出 器 自 身 か ら の み の 散 乱 線 量 の 比 で あ るSPRaD(の は
SPR2D(A)=5P1噛.2D(の 一3P1も 、加(A) (2.14)
で 定 義 され る。 これ に よ っ て 、 二 次 元 検 出器 自身 か ら発 生 す る散 乱 線 量 を 分 離 す る事 が で き る。 実 際 の 計 測 方 法 並 び に 結 果 に っ い て は6章 を 参 照 され た い 。
以 上 の 方 法 に よ り、SPRを 明 らか にす る 際 に必 要 と な る散 乱 線 量 を 、 そ の 発 生 源 ご と に 分 離 す る こ と が で き る。
25ま と め
本 研 究 で は 物 質 を透 過 して き た 光 子 に 対 して 二 次 元 配 列 の 空 洞 電 離 箱 を 用 い て 空 気 衝 突 カ ー マ の 計 測 を行 い 、 空 気 衝 突 カ ー マ が 吸 収 線 量 と近 似 的 に等 しい 関係 を 用 い て 体 内線 量 分 布 の 再 構 成 を最 終 的 な 目標 と し て い る 。 そ の 第 一 段 階 と して ま ず は 、 透 過 光 子 の 計 測 か ら コー ン ビー ムCTの 原 理 を 利 用 して 線 減 弱 係 数 μ の3次 元 分 布 を再 構 成 す る こ と を 目標 と した。
本 来 の 計 測 対 象 は 空 気 衝 突 カ ー マ で あ る が 、式(2.3)よ り コバ ル ト校 正 定 数 ノV。と空 気 の 電 子 に 対 す るW値 で あ るWain/e値 は 一 定 で あ る の で 、今 回 の 計 測 対 象 を空 気 衝 突 カ ー マ に 比 例 し、 電 位 計 の 指 示 値 とな る 電 離 量Mと した 。
ま た 、 光 子 と物 質 と の 吸 収 ・散 乱 に よ る減 弱 に つ い て 述 べ 、 今 回 は 治 療 の エ ネ ル ギ ー 領 域 で 主 な 相 互 作 用 とな る コ ン プ トン散 乱 に よ る散 乱 線 量 に 着 目 した 。
線 減 弱係 数 μの3次 元 分 布 を再 構 成 す る た め に 必 要 な 、 二 次 元 検 出器 に 入 射 す る一 次 線 以 外 の散 乱 線 量 を 明 らか にす る た め に今 回 導 入 したScattertoprimaryratio(SPR)に つ い て 述 べ 、 散 乱 線 量 の 発 生 源 ご と に 分 離 す る方 法 を 理 論 的 に 示 した 。
3章 使 用 機 器
3.1医 療 用 直 線 加 速 器
今 回 の 計 測 で は 、 杏 林 大 学 医 学 部 付 属 病 院 に 設 置 さ れ て い る 医 療 用 直 線 加 速 器 (ONCORImpressionPlus,SIEMENS社 製)を 使 用 し た 。使 用 し た エ ネ ル ギ ー は10MVのX線 で100MUの 照、射 を 行 っ た 。
3.2検 出 器
32.1空 洞 電 離 箱 お よび電 位 計
今 回 使 用 した 空 洞 電 離 箱 に は 、 二 次 元 検 出器 の 各 検 出器 位 置 に 合 わ せ た 細 か い ポ イ ン ト で 計 測 で き る よ うな電 離 体 積 の 小 さな 電 離 箱 を選 択 す る必 要 が あ る が 、 極 小 電 離 体 積 の 指 頭 型 電 離 箱 に は ビル ドア ッ プ キ ャ ップ が 無 い 。 そ の た め 、 表3‑1に 示 す よ うに 極 小 電 離 体 積 か っ 簡 便 に ビル ドア ップ 材 が 装 着 で き る 平 行 平 板 形 空 洞 電 離 箱(AdvancedMarkus,PTW 社 製)を 使 用 した 。 ま た 、 電 位 計 に は空 洞 電 離 箱 と一 緒 に校 正 され た 電 位 計(RAMTEC1000 plus,東洋 メ デ ィ ッ ク社 製)を 使 用 した 。
平 行 平 板 形 空 洞 電 離 箱 電 位 計
(AdvancedMarkus,PTW社 製)(RAMTEClOOOplus,東 洋 メ デ ィ ッ ク 社 製) 図3‑2空 洞 電 離 箱 と 電 位 計 の 外 観
表3‑1平 行 平 板 型 電 離 箱(AdvancedMarkus,PTW社 製)の 仕 様 Sensortype
Chamberdiameter Chamberheight Chambervolume Absorbermaterialontop absorberthickness
Ventedparallelplateionchamber smm
lmm O.02cc polyethylene O.03mm
3.2.2二 次 元 検 出 器
今 回 使 用 した 二 次 元 検 出器 に は 、EPIDに 比 べ て エ ネ ル ギ ー 依 存 性 が 小 さ く、後 方 散 乱 の 検 出器 位 置 依 存 が 小 さい 状 態16,17)で 電 離 量 を収 集 す る事 で 線 量 に よ る 評 価 が で き る とい
う理 由 か ら二 次 元 平 面 形 空 洞 電 離 箱(1'mRTMatriXX,iba社 製)を 使 用 した 。
図3‑3二 次 元 平 面 形 空 洞 電 離 箱(1'mRTMatriXX,iba社 製)の 外 観
表3‑2二 次 元 平 面 形 空 洞 電 離 箱(1'mRTMatriXX,iba社 製)の 仕 様 Sensortype
Numberofsensors
Ventedparallelplateionchamber 1020,arrangedina32x32grid
4章 治 療 器 ヘ ッ ドか らの散 乱 線 量
4.1目 的
放 射 線 治 療 器 ヘ ッ ドか ら発 生 す る光 子 に は ター ゲ ッ トか ら発 生 す る 一 次 線 とそ の他 コ リ メ ー タや フ ラ ッ トニ ン グ フ ィ ル タ か ら発 生 す る散 乱 線 が含 まれ て い る。 これ ら散 乱 線 は 一 次 線 の 減 弱 を 算 出 す る の に 影 響 を 与 え る 可 能 性 が あ る。 よ っ て 、 検 出器 で 得 られ る 計 測 値 か ら除 去 す る必 要 が あ る た め 、 一 次 線 量 に対 す る治 療 器 ヘ ッ ドか ら発 生 す る散 乱 線 量 を 明
らか にす る。
4.2方 法
4.2.1治 療 器 ヘ ッ ドか ら の 一 次 線 量 の 計 測
治 療 器 ヘ ッ ドか らの 散 乱 線 量 評 価 の た め に ま ず 、 一 次 線 量 の 計 測 を 行 っ た 。 検 出器 は 空 洞 電 離 箱 と し て 、 平 行 平 板 形 電 離 箱(AdvancedMarkus,PTW社 製)を 使 用 した 。
図4‑1に 治 療 器 ヘ ッ ドか らの 一 次 線 量 の 計 測 をす る た め の 幾 何 学 的 配 置 を示 す 。SCD150 cmと し、 水 等 価 厚2.4gcm2の 銅 板 を ビル ドア ップ の た め に使 用 した 。
図4‑1に 示 す よ うに 、 患 者 の い な い 状 態 で 照 射 野 サ イ ズ を 小 さ く し、 か つ 検 出器 の 前 面 にSRS用1.2cmφ の コー ン を設 置 す る 事 で 治 療 器 ヘ ッ ドか らの 散 乱 線 を 遮 へ い して い る。
よ っ て 、 こ の 計 測 に よ っ て 得 られ る電 離 量 を 、 一 次 線 に よ る電 離 量Mpと した 。
2cmX2cm
SCD
=150cm
SRScone 1.2cmφ
/Buildup
■ ← 一一口 ← 一一ロ \
Ionizationchamber
図4‑1治 療 器 ヘ ッ ドか ら の 一 次 線 量 計 測 の 配 置 図
ま た 、図4‑2に 示 す よ うに 計 測 ポ イ ン トは 、 ビー ム軸 を 中心 と したX軸,Y軸 で 、ポ イ ン ト間 距 離 は6章 の 計 測 で 用 い る二 次 元 検 出 器 の 検 出 器 間 隔 に合 わ せ て0.76cm間 隔 と した 。
Y軸 方 向
X軸 方向
一● 一 一一{ト ー
図4‑1か ら 、 ビー ム 軸 か ら外 れ た ポ イ ン トを 計 測 す る場 合 に は 、 コー ン を傾 け る必 要 が あ る 。 コー ン の傾 き 角 θは 図4‑3よ り、線 源 か ら検 出 器 ま で の 距 離Z、 ビー ム 軸 か ら計 測 す る ポ イ ン トの検 出器 の ま で の 距 離xを 用 い て
=tari1‐ x8
Z (4.1)
で 求 め た 。
ビ ー ム 軸 か ら最 も 離 れ た 計 測 ポ イ ン トで あ る11.4cmで の コ ー ン の 傾 き 角 θは 式(4.1)よ り約4.3。 と な っ た 。 こ れ よ り 、 ビ ー ム 軸 以 外 の 計 測 ポ イ ン トに お い て も 傾 き は 小 さ い の で ビ ー ム 軸 で の 計 測 と 同 じ よ う に 扱 う こ と が で き る 。
■ ← 一一[iコ
Ce
Z
一 司 κ トー
図4‑3一 次 線 量 計 測 の た め の コ ー ン の 傾 き角 算 出
4.2.2治 療器 ヘ ッ ドか らの 一 次線 量 お よび 散 乱 線 量 の計 測
図4‑4に 治 療 器 ヘ ッ ドか らの 一 次 線 量 お よび 散 乱 線 量 の 計 測 を す る た め の 幾 何 学 的 配 置 を 示 す 。一 次 線 量 を 計 測 した 配 置 か らSRS用1.2cmφ の コー ン を 取 り去 り、照 射 野 サ イ ズ を 広 げ る こ とで 一 次 線 だ け で な く治 療 器 ヘ ッ ド内 で 発 生 す る 散 乱 線 も検 出 器 に 入 射 す る事 に な る。 よ っ て 、 この 計 測 に よ っ て 得 られ る電 離 量 を、 あ る 照 射 野 サ イ ズAに お い て 一 次 線 お よ び 治 療 器 ヘ ッ ド内 で 発 生 した 散 乱 線 に よ る電 離 量Mhead(A)と した 。
遇 ← 一一國
/Buildup
SCD
=150cm
Ionizationchamber
図4‑4治 療 器 ヘ ッ ドか らの 一 次 線 量 お よ び 散 乱 線 量 計 測 の 配 置 図
4.2.3治 療 器 ヘ ッ ドか らの散 乱線 量 の 分 離
4.3結 果
図4‑5にX,Y軸 に 沿 っ たMpを 示 す 。 横 軸 は ビー ム 軸 か らの 距 離 を 、 縦 軸 は 一 次 線 量 の 計 測 で 得 られ た 電 離 量Mpを 示 して い る。
図4‑5よ り各 計 測 ポ イ ン トで のMpは 、ビ ー ム 軸 で 最 も 小 さ く な り、分 布 と し て は ほ ぼ 平 坦 に な る こ とが 示 され た 。 ま た 、 こ の 傾 向 はX軸 、Y軸 と も に 同様 で あ っ た 。
(Q偶)ず
300
:1
260
240
220
200
‑15
囹日日醐 自 囹回回 回
回。回囹回囹回回回回回臼自晦 日日回
一10 一5 0 5 10
OX.axis QY‑axis
15 Offaxisdistance(cm)
図4‑5X,Y軸 に 沿 っ た ル ち
次 に 、 図4‑6(a)にX軸,(b)にY軸 に 沿 っ た 様 々 な 照 射 野 サ イ ズ で のMh,ad(A)の 変 化 を そ れ ぞ れ 示 す 。 横 軸 は ビ ー ム 軸 か ら の 距 離 を 、 縦 軸 は 一 次 線 量 お よ び 治 療 器 ヘ ッ ドか ら の 散 乱 線 量 の 計 測 で 得 ら れ た 電 離 量Mhead(助 を 示 し て い る 。 照 射 野 サ イ ズ は 、 一 次 線 量 の 計 測 で 用 い た2cm×2cmを 始 め と し て3cm×3cm、4cm×4cm、5cm×5cm、7.5cm×7.5cm、
10cm×10cm、15cm×15cmお よ び 最 も 大 き い 照 射 野 サ イ ズ と し て 、6章 で 二 次 元 検 出 器 を 用 い た 際 に す べ て の 検 出 器 を 覆 う照 射 野 サ イ ズ で あ る17cm×17cmと し た 。
図4‑6よ りMhead(A)は 、 照 射 野 サ イ ズ が 大 き く な る に し た が っ て 増 加 し 、 分 布 と し て は ど の 照 射 野 サ イ ズ も ほ ぼ 平 坦 に な る こ と が 示 さ れ た 。 ま た 、 こ の 傾 向 はX軸 、Y軸 と も に 同 様 で あ っ た 。
(Q自) 鷺O X/1
350
300
250
200
鐘墨1馨 蟹腰髄 響騨響胸 響墜闘 鱒 響 ・腰・闘 ・
・匿謄
L‑一
i
ニ ー乙 二 \ ・ ・ 乙
+一 一 十 十 .「ア 十 一 一 一
× × × 冬 冬 × ×
× ぶ 〉%‑◇ ◇ × QQ
0 00
●
Fieldsize(cm)
○口︑・×○匿
一15 一10 一5 0 5 10
2x2 3x3 4x4 5x5 7.5x7.5
1Ux30 i鼠 卜 F\17
15 Offaxisdistance(cm)
(a)X軸
(Q織) 窯o 400
350
300
250
200
墜匿1饗襲 騎 曝鞭腰響闘 闘 響騨 響讐響撃●騨 馨蓼:・懸
△ 一̲一̲̲ .二̲̲乙̲∠ 乙 ∴L』 』二
〇
△+++÷+++++++++●
XXXXXXX
×,〉◇占 自占 ◇◇ ×
口 口
c OO
一10 一5 0 5
Fieldsize(cm)
○口
X
●澱
一15 10
2x2 3x3 4x4 5x5 7.5x75
10xlO i5\is }フ 、}7
15 Offaxisdistance(cm)
次 に 、図4‑7(a)にX軸,(b)にY軸 に 沿 っ た 様 々 な 照 射 野 サ イ ズ で のSPRhead(A)の 変 化 を そ れ ぞ れ 示 す 。 横 軸 は ビ0ム 軸 か ら の 距 離 を 、 縦 軸 は 一 次 線 量 に 対 す る 治 療 器 ヘ ッ ドか ら の 散 乱 線 量 の 比 で あ るSPRhead(の を 示 し て い る 。 照 射 野 サ イ ズ はMhead(助 の 時 と 同 様 で あ る 。
図4‑7よ りSPRhead(の は 、照 射 野 サ イ ズ が 大 き く な る に し た が っ て 増 加 し 、分 布 と し て は ど の 照 射 野 サ イ ズ も ほ ぼ 平 坦 に な る こ と が 示 さ れ た 。 ま た 、 こ の 傾 向 はX軸 、Y軸 と も に 同 様 で あ っ た 。 よ っ て 、 最 も 大 き い 照 射 野 で あ る17cm×17cmの 時 にSPRhead(A)は 最 大 と な り 、0.39と い う結 果 に な っ た 。
sPRhead(の はX軸 、Y軸 と も に 同 じ 傾 向 を 示 し た の で 半 径 方 向 に 等 し い と し て5章 の 計 測 で はX軸 の み と し た 。
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