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研 究
栄養細別にみた乳児の発育,哺乳量,便性ならびに
罹病傾向に関する調査成績(第9報)
菅野 貴浩1),米久保明得1) 〔論文要旨〕 1998年9月~1999年3月に,1~4か月齢の乳児17,918名の発育,哺乳量,便性などの状況を,栄養 法制に全国規模で調査した。人工栄養児におけるたんぱく質とエネルギーの摂取量は,第5次改定「日 本人の栄養所要量」を満たしていた。コレステロールをさらに強化し,高度不飽和脂肪酸のバランスを 整え,たんぱく質濃度を1.64g/dlに低減させた調製粉乳哺育乳児の体重発育値は,たんぱく質の質の改 善も付加されて,母乳栄養児とほぼ同等の発育が得られた。両群ともその平均値は,平成3年厚生省発 表の体重発育値の50パーセンタイル値をわずかに上回っていた。人工栄養児の便性は母乳栄養児に比べ ると,これまでの調査時と同様に排便回数が少なく黄色便傾向が低かった。罹病傾向については,栄養 法による差を認めず,良好な健康状態を示した。たんぱく質濃度を1.71g/dlから1.64g/dlに低減した調 製粉乳であっても,両者間で乳児の体重発育状態に差はなく,良好な状態であった。 Key words=発育,哺乳量,便意,栄養法,たんぱく質,エネルギー1.はじめに
乳児にとって最良の栄養は母乳であることは いうまでもないが,何らかの理由で母乳を与え られない場合に,母乳に代わりうる唯一の栄養 組成物として乳児用調製粉乳(以下,調粉と略 す)が存在する。われわれは1972年以来,乳児 の発育,哺乳量および便性などについて,すで に9回の全国調査を実施してきた1)8)。1972年 調査時の人工栄養児では,有意な差はないもの の母乳栄養児よりも若干体重発育が下回ってい た。これまで,調乳濃度が低く,たんぱく質, エネルギー濃度の低い調粉による人工栄養児で は,3,4か月齢ごろ体重発育が母乳栄養児よ り劣る傾向にあることを報告した。 銅,亜鉛,タウリンを強化した調粉が市場に 出回った1985年に実施した調査では,人工栄養 児の哺乳量が大幅に減り,それに伴いたんぱく 質,エネルギーの体重1kg当たりの1日の摂取 量は従来の値より大幅に減少した。同時に,乳 児が「何らかの罹病傾向あり」と答えた母親の 割合が低下し,母乳栄養児と大差なくなったこ とが特に注目すべき点であった。その後,ドコサヘキサエン酸を強化したたんぱく質
1.71g/dl,エネルギー70kca1/dlの調粉で哺育し た乳児は,母乳栄養児と同等の発育を示した。 1991年に,β一ラクトグロブリンを選択的に酵 素分解した調粉が発売された。β一ラクトグロ ブリンは母乳には存在せず,胃で消化されにく いたんぱく質であるため,β一ラクトグロブリ ンを予備消化することにより,たんぱく質の利 用性の向上とアレルゲン性の低減が図られた。 A Survey of Physical Growth, Nutritional lntake, Fecal Properties and Morbidity of Infants as Related to Feeding Methods (or) Takahiro KANNo, Akie YoNEKuBO 1)明治乳業㈱研究本部 食機能科学研究所(研究職) 別刷請求先:菅野貴浩 明治乳業㈱研究本部 食機能科学研究所 Tel:0465-37m3674 Fax:0465-36-2776 (1709) 受付 05 3.23 採用055.24 〒250-0862神奈川県小田原市成田540β一ラクトグロブリンを低減した調粉で哺育さ れた乳児は,母乳栄養児と同等の発育状態にあ ることを認めた。
たんぱく質の質的改良を受けて,その量が
1.64g/dlに低減された調粉が1997年に発売され た。この調粉ではあわせてコレステロール,ヌ クレオチドが母乳の範囲になるよう強化され, さらにドコサヘキサエン酸とアラキドン酸の高 度不飽和脂肪酸のバランスが図られている。こ の調粉が発売されたのを機会に,第!0回調査を 実施した。 皿.調査の対象と方法 1998年9月一ユ999年3月に,全国規模で第10 回調査を実施した。調査はこれまでと同様,乳 児栄養相談の際,栄養士が母親に面接し,従来 から使用してきた調査票に従って,栄養法,発 育状態,哺乳量,心性につきアンケート聴取す る方法で行った。 調査の対象は,出生体重が2,500g以上で,離 乳開始前(生後4か月半まで)の健康な乳児とし た。地域ごとの出生数分布になるべく見合うよ うに日本全国で調査を実施し,17,918名の乳児 のデータを解析した。栄養法の分類は母乳栄養 児,混合栄養児ならびに人工栄養児とし,混合 栄養児はさらに次の基準により母乳主体の混合 栄養児(混母)と人工乳主体の混合栄養児(混 ミ)とに分けた。すなわち,前回(第9回)の調査で得られた人工乳の平均1日哺乳量
849.5mlの1/2量を境として,人工乳摂取量が それ以下のものを混母,他を混ミとした。 人工栄養児が摂取した代表的な調粉A,B, C,Dの各調乳液100ml当た?).の基本組成を表 裏1 乳児が摂取した調製粉乳の組成 全固形分 たんばく質 脂肪 炭水化物 灰分 g/dl g/dl g/dl g/dl g/dl エネルギーkca1/d1調粉A調粉B調粉C四二D
13.6 12.6 12.6 12.4 1.64 1.64 1.60 1.52 3.50 3.51 3.61 3.56 8.16 7.22 7.14 7.10 O.31 O.30 O.29 O.27 70.0 66.7 67.2 66.5 1に示した。二二Aは,β一ラクトグロブリンを選択的に酵素分解し,コレステロール,
DHAとアラキドン酸を増強した調粉である。 乳児の月齢は,生後日数を30で除した残りの 日数が,15日までの乳児はその月齢に,16日以 上の乳児は次の月齢とした。発育の状況は調査 時点で計測されたものである。便の色について は色見本を提示し,母親に選択してもらった。 ほかの便の性状については,調査員による具体 的な聴取により選択してもらった。皿.調査結果
1.栄養法の分布 月齢別栄養法の分布を図1に示した。今回調 査した乳児のうち母乳栄養児の割合は全体とし て24.3%で,人工栄養児の割合は24.0%であっ た。調査対象は前回調査時よりも人工栄養児の 割合が高かった。 2.発育状況 性別,栄養産別,月齢別に分類して体重,身 長およびカウプ指数の統計値を求め,表2に示 した。母乳栄養児と人工栄養児,さらに人工栄 養の中で最も調査数の多かった調粉A哺育乳児 の体重推移を図2に示した。調粉Aはたんばく 質濃度を1.64g/dlに低減したが,その調粉で哺 育された乳児は母乳栄養児とほぼ同等の発育が 得られることが確認された。 母乳栄養児,混合栄養児,人工栄養児とも体 重,身長およびカウプ指数のいずれの値も前回 (第9回)調査の結果と大きな差はなかった。 また,いずれの月齢においても平成3年厚生省 1か月朔月朔
カ カ カ234
輩暎e圏粛 全体 1 「 I I 侍I蔓≧嫡ll川ll[鱒;酬1111i1懸iら池灘i舅彰 1 } l l月餅纐lllll[i:口伝111111賊llき灘彪多 l i l l月難関川i:輔[1ミ燕灘鋤笏多 1 } l l 月驚ε6劉lll繍:1瞳ミ夏撚;多微
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1 111 1・O 20 40 60 80 100 0/o
囲母乳潜艦團混ミ膠人工
図1 対象乳児の月齢別栄養法の分布表2 栄養法別月齢別に分けた乳児の体重,身長,カウプ指数 表2-1栄養法別月齢別乳児の体重 表2-2栄養法別月齢別乳児の身長 性別 男 女 栄養法 月齢 羽数 平均値 標準 ホ差 引数 平均値 標準 ホ差 母乳
01234
2,059 k230 @ 177 @ 390 @ 258 3,168 S,483 T,597 U,507 V,144 346 T14 U73 V05 V84 2,213 P,327 @ 181 @ 396 @ 295 3,084 S,214 T,248 U,158 U,679 359 S91 U08 U56 V35 混母01234
2,352 P,605 @ 235 @ 297 @ 209 3,154 S,412 T,479 U,448 V,079 353 S75 U10 U88 V42 2,330 P,632 @ 212 @ 291 @ 190 3,087 S,202 T,179 U,019 U,622 328 S38 U06 V19 U77 混ミ01234
2,400 P,685 @ 182 @ 308 @ 222 3,157 S,475 T,611 U,579 V,091 379 S83 T84 V88 V58 2,011 P,422 @ 159 @ 230 @ 191 3,079 S,227 T,252 U,202 U,682 372 S45 U10 U44 U02 人工01234
2,220 @ 875 @ 213 @ 547 @ 563 3,126 S,508 T,627 U,622 V,207 346 S87 U58 U97 V35 2,051 @ 821 @ 190 @ 510 @ 510 3,068 S,262 T,266 U,181 U,777 338 T09 U34 U56 V10 調粉A01234
L310 @ 517 @ 134 @334 @ 311 3,126 S,544 T,648 U,61ユ V,238 346 S86 U86 V07 V30 1,226 @ 492 @ 120 @ 312 @ 288 3,058 S,287 T,301 U,233 U,747 331 T52 U36 U55 V17 (単位:9) 性別 男 女 栄養法 月齢 例解 平均値 標準 ホ差 口数 平均値 標準 ホ差 1 1,230 54.38 2.40 1,327 53.46 1.98 2 177 57.36 2.66 181 56.56 2.37 母乳 3 390 61.23 2.39 396 59.99 3.01 4 258 63.45 3.10 295 62.33 3.28 1 1,605 54.28 2.01 1,632 53.46 1.92 2 235 57.78 2.18 212 56.30 2.24 混母 3 297 61.03 2.25 291 59.58 2.44 4 209 63.59 3.04 190 62.16 2.32 1 1,685 54.32 2.16 1,422 53.53 2.33 2 182 57.67 2.74 159 56.32 2.35 混ミ 3 308 61.26 2.74 230 60.16 2.57 4 222 63.55 2.38 191 61.68 2.87 1 875 54.33 2.05 821 53.60 3.10 2 213 57.58 2.52 190 56.55 2.38 人工 3 547 61.33 2.33 510 60.06 3.01 4 563 63.49 3.Ol 510 62.47 2.38 1 517 54.37 2.03 492 53.77 3.69 2 134 57.70 2.59 120 56.54 2.38 調粉A 3 334 61.34 2.27 312 60.17 3.34 4 311 63.45 3.27 2818 62.35 2.33 (単位:cm) (図3)。しかし,調粉から乳児が摂取したエネ ルギー量(図3),哺乳量とお茶や果汁飲料など を合わせた総水分摂取量(データ未提示)では, 各調牛飼で差は認められなかった。 発表の体重発育値の50パーセンタイル値をわず かに上回っていた。 3.哺乳状況および栄養摂取状況 人工栄養児のうち,「昨日の哺乳量」が「普 段と変わらない」と答えた乳児について,人工 栄養児全体と調粉A乳児の体重当たりの哺乳量 およびたんぱく質,エネルギー摂取量を月齢別 に図3に示した。調粉Aは固形分含量が他の調粉よりも高く
(表1),その哺乳量は若干低めに推移していた 4.便性状況 乳児の便性は,「ふだんの便性に比べて昨日 の便性が変わらない」とした乳児の「昨日の冷 性」について,データを集計した。 母乳栄養児と人工栄養児の1日当たりの排便 回数分布を図4に示した。排便回数は栄養法に より異なり,母乳栄養児で多く人工栄養児で少 ない傾向は,前回までの報告と同様であった。 排便回数の分布について二二による差は認めら れなかった。 栄養法別の便の固さの分布を図5に示した。表2-3栄養法別月齢別乳児のカウプ指数 性別 男 女 栄養法 月齢 例数 平均値 標準 ホ差 例数 平均値 標準 ホ差 1 1,230 15.16 1.42 1,327 14.72 1.33 2 177 17.02 1.79 181 16.40 L59 母乳 3 390 17.35 1.53 396 17.14 1.59 4 258 17.80 2.40 295 17.23 1.84 1 1,605 14.96 1.24 1,632 14.69 1.22 2 235 16.40 1.48 212 16.32 1.46 混母 3 297 17.31 1.62 291 16.94 1.63 4 209 17.57 2.29 190 17.12 1.30 1 1,685 15.16 1.33 L422 14.75 1.26 2 182 16.87 1.43 ユ59 16.55 1.67 混ミ 3 308 17.51 1.56 230 17.15 1.62 4 222 17.55 1.51 191 17.64 2.17 1 875 15.26 1.29 821 14.84 1.23 2 213 16.96 1.57 190 16.45 1.58 人工 3 547 17.61 1.58 510 17.18 1.84 4 563 17.95 2.37 510 17.37 1.57 1 517 15.36 1.29 492 14.84 1.31 2 134 16.95 エ.54 120 16.55 1.34 調粉A 3 334 17.56 1.55 312 17.28 1.94 4 311 18.07 2.61 288 17.35 1.56 「水様」便および「軟らかい」便の割合は,母 乳栄養児で高く,人工栄養児で低い傾向であっ た。これは前回までの報告と同様であった。 便の色分布を栄養品別に図6に示した。便の 固さ同様,栄養直別に差が認められ,母乳栄養 児では「濃黄色」便および「淡黄色」便の出現 割合が高く,人工栄養児では低い傾向が見られ た。これは前回の調査と同様であった。
栄養法別の便のにおいの分布を図7に示し
た。便のにおいの分布は,母乳栄養児と人工栄 養児に大きな差はなかった。 5.罹病傾向 乳児が病気にかかりやすい(「風邪をひきやす い」,「お腹をこわしやすい」,「湿疹ができやす い」,「ときどき熱を出しゃすい」)か否かの質問 を母親に対して行い,いずれか1つ以上の病気 にかかりやすいと回答した母親の割合を「何ら かの罹病傾向あり」として,これまでの調査結 果とあわせて表3に示した。 「何らかの罹病傾向あり」と答えた母親の割 合は母乳栄養児,人工栄養児でいずれも16.2% で差はなかった。1972年調査以降,「何らかの 罹病傾向あり」と答えた人工栄養児の母親の割 合は減少傾向を示し,母乳栄養児と比べて大き な差はない傾向が,1985年以降継続して見られ た。 6.近年における年次推移 近年における二二A哺育乳児の体重の推移を 母乳栄養児の推移とともに図8に示した。あわ せて,近年における調粉Aのたんぱく質濃度の 推移とその組成上の特徴を表4に,たんぱく質 摂取量,エネルギー摂取量の推移を図9に示し た。たんぱく質濃度を1.81g/dlから1.71g/d1に 8000 7000 6000 :a 倒 5000 400Q 3000 2000 男児血
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’ /一e一母乳
鼈黶一一人工一 「一 調粉A1234 01234
月齢 月齢 図2 母乳栄養児,人工栄養児の体重の月齢推移200 宙 豆 養iso
i
100 \ \ 、 、黛 \ 一 一 ■ - 1 2 3 月齢 4 4.0 0 ハU (皿、O図、O)一隅以門門躍〉袖一 t.o 讐 ● 1塵91 、 1 、 轟 「 1 ・ 6 1 U 1幽 8 D 1 轟 ・ ・ 馳 8 8 塾 1 一 「 一 「 1 2 3 月齢 4 150 oo (口、O図}邸OX)梱嗣以阿弊-智毒、膚]U 50 ■ 」 圏 8 1 駐 圏 ・ 一 O 6 1 ■ ・ 一 ・ 1 蓼 , - 8 ● I I ‘ 」 1 1 菖 1 ■ 巳 , 1 ● . 匿 9 ・ 巳 - 一 9 1 麿 一 - ¶ 一 一 t 2 3 月齢 4 一●一人工 一・「一 血粉A 1一”一1”所要量 母乳栄養児 1・月2・。.811・48・・ 選2か月10. 18.9 ¢ S 癖3か月13.3 26.2 4か月t3.7 0.3 図3 人工栄養児の哺乳量および栄養摂取量の月齢推移 母乳栄養児 ve 5.4±3.0’ 6.9-Ala.4t9,6E18.6d 3.3±2.6 2NX堰рS)SSBZIAi.(iZILR3.E.1iS,・7 2.3±i.s 2.2 2.0±rt.5 24.9xXXZ17.1 人工栄養児 1か月 .9 41.4 載 2か月 13.3 53.7 ¢ s 粛3か月 15.2 4か月14.0 >4. 13.6: 1.9±1.5 .1.0 5tNss6.’ 1.as.2 i.3±i.o $t”il.7 1.2±O.9 t9.9 0.3 1.3±1.0 22・.6SYs’.’4”q-3 調粉A 1か月 . 44.0 267 矯”4 2,N 1.s±1.4 f・・月t4・・’・IDiL・… 鉱1赴1.・ S O.3 d.3±1.0 4か月 14.9 54. 2.4N/’高0。5 t.3 (平均±標準偏差) O 20 40 60 80 100raO o 團・回皿ll 1回rw 2回國3回pm 4回■5回目6回以上 1か月 $2か月署 艶。月 4か月 1か月 月 日月 か か 〇二 3 置皿e駅碗 4か月 1か月 月 月 ガ か ウ」 3 艦皿e圏蘇 4か月 人工栄養児 調粉A O.3 o 20 40 60 80 100% 2,546 328 701 481 1,598 354 917 932 938 223 554 518 (検体数) 図4 母乳栄養児および人工栄養児の月齢別排便回動
髄鞘
園囮
脚
織鵬
圏三
園固・■非常・・固・ 図5 母乳栄養児および人工栄養児の月齢別便の固1か月 輩2か月
署
内。月 4か月 1か月 毅2か月晋
藷。月 4か月 1か月 月 月 か か リム つ0 輩咬e駅騨 4か月 母乳栄養児 人工栄養児 調粉A o 20 tro 60 so l ooe/a 2,547 328 702 479 !,599 355 9t7 932 936 223 555 519 (検体数) 1か月 毅2か月陰
影。月 4か月 1か月 翁2か月容
誰。月 4か月 1か月 月 月 か か ハ∠ 3 書皿e駅粛 4か月 母乳栄養児 人工栄養児 骨粉AO 20 40 60 80 100%
2,524 328 700 479 t,581 355 906 924 927 223 547 517 (検体数)圏瀬白玉褐色囮灰白色圏緑色■黄緑色
[皿曙色 國あまりしない皿甘ず・ばい園す・ぱ・2大人の便様 図6 母乳栄養児および人工栄養児の月齢別便の色 分布 図7 母乳栄養児および人工栄養児の月齢別便のに おい分布 表3 乳児が「何らかの罹病傾向あり」と答えた母親の割合の経年変化 栄養法 乳工 母人 72年 76年 79年 82年 85年 87年 89年 92年 95年 98年 ρ00 ワσ119自 19臼 農Uウ] 0ゾワ置 -り乙 79臼 DOり0 1り4 Oδ0 4りQ
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ρ◎だU 29自(o/o) 低減した1989年当時の調査では,1一一 3か月齢 において,調粉A乳児の体重は母乳栄養児に比 べ低くなっていた(図8)。
N.考
察 今回の調査は,調粉Aにおいてコレステロー ルをさらに強化し,たんぱく質濃度を1.71g/dl から1.64g/dlに低減した時期である。図8およ び表4より,調粉A乳児のたんぱく質摂取量が 1987年調査よりも低減していたことから,たん ぱく質濃度の低減が乳児の体重発育に影響した と考えられる。1992年調査では,たんぱく質摂 取量は1989年調査とほぼ同じであったが,母乳 栄養児に対する体重は高く推移した。その19928000 7000 a 6000倒 聖5000 墾 as 4000 3000 2000 8000 7000 0 0 0 0 0 ∩V O O O 6 5 4 0)輔詮喫欄釈粛電 3000 2000 男児
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月齢 一》く一 87年調査 一・梭黶@89年調査 一・「一 92年調査 一e- 95年調査十98年調査
図8 近年調査における母乳栄養児体重の調査年次推移と調査年次母乳栄養児体重に対する調粉A哺育乳児体重 比率の調査年次推移 表4 調粉Aのたんぱく質濃度とその組成上の特徴 調査年 87年 89年 92年 95年 98年 特徴@ DHA配合
一 一 一 一 一 一 一 一 一 一 … 一 … 一 一@ DHA増強
tラクトオリゴ糖z合
@ β一Lg低減 … 一 一 一 一 一 一 一 一 一 一 一 一 `A/DHAバランス Rレステロール配合 kクレオチド配合 @ セレン配合 年調査時の髪油Aは,消化吸収性に劣るβ一ラ クトグロブリンを選択的に予備消化したたんぱ く質を配合した。たんぱく質の利用性が向上し たことにより9},乳児の体重推移が母乳栄養児 と遜色ない推移を示したものと考えられる。今 回のたんぱく質濃度低減では,乳児のたんぱく 質摂取量はさらに低くなったが,乳児の体重推 移は前回1995年調査同様に,母乳栄養児の体重に匹敵する推移を示した。たんぱく質濃度
1.64g/dl,エネルギー濃度70kcal/d1の調粉Aの 乳児において,母乳栄養児と同等の発育を十分 に確保できたと推察される。最近,乳児のたん ぱく質過剰摂取と将来の生活習慣病発症の問題 が注目されており,ヨーロッパでは小児肥満防 止に向けたプロジェクト「CHOPIN Program」 による介入試験研究が進められているIo)。さら200.0
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1 2 . 3 4
月齢 一×一 87年調査 一・梭黶@89年調査 一△一 92年調査 一e- 95年調査十98年調査
図9 調粉A哺育乳児のたんぱく質,エネルギー摂取量の調査年次推移 なるたんぱく質,エネルギー濃度の低減につい てその可能性を検討する余地があると考える。 排便回数の傾向に栄養法の違いによる大きな 差は認められなかったが,人工栄養児における 「水様」便および「軟らかい」便の出現割合と「濃 黄色」便と「淡黄色」便の出現割合は,1995年 調査に比べて高い傾向を示した。すなわち,人 工栄養児のうちで最も調査数が多い丁半A乳児 では,1995年調査における1か月齢の「水様」 便と「軟らかい」便の出現割合が68.5%から今 回79.2%に,また1995年調査における1か月齢 児の「濃黄色」便と「淡黄色」便の出現割合38。9% が今回50.2%に高まった。たんぱく質濃度をよ り母乳に近づけるべく低減することにより,便 性状態においても母乳栄養児に近づいたと推察 される。 人工栄養児の罹病傾向は母乳栄養児とほぼ同 じであり,乳児の罹病傾向の頻度としては栄養 法による違いはないと推察される。 V.ま と め 1)今回調査した17,918名のうち,母乳栄養児 の割合は全体として24.3%で,人工栄養児の 割合は24.0%であった。2)哺乳量から計算したたんぱく質とエネル
ギーの摂取実態は,第5次改定「日本人の栄 養所要量」を満たしていた。 3)β一ラクトグロブリンを予備消化し,母乳た んばく質の質に近づけた,たんぱく質を利用した晶晶で,しかもたんぱく質濃度を
1.64g/dlに低減した調粉で哺育された乳児の 発育は母乳栄養児とほぼ同等の発育が得られ た。 4) 人工栄養児の調性状況は,母乳栄養児に比 べると排便回数は少なく,「濃黄色」便およ び「淡黄色」便の出現割合が低い傾向は,前 回と同様の傾向であった。 5)乳児が「何らかの罹病傾向あり」と答えた 母親の割合は,栄養年間で差はなかった。謝辞
今回の調査の場所を提供いただいた病院諸施設, 実際の調査にあたった当社栄養士の諸氏に感謝する。 本論文の要旨は,第47回日本小児保健学会(2000年) にて発表した。 文 献 1)土屋文安,関口すみ江.栄養法別に見た乳児の 発育,哺乳量および便性に関する調査成績.小 児保健研究1974,32:322-331.2)土屋文安,山本良郎,米久保明得,高橋 断, 関口すみ江.栄養法別に見た乳児の発育,哺乳 量および便性に関する調査成績(第2報).小児 保健研究1979;38:133-139. 3)土屋文安,山本良郎,米久保明得,高橋 断, 浜田八重子.栄養法別に見た乳児の発育,哺乳 量および便性に関する調査成績(第3報).小児 保健研究1980;39:252-262. 4)土屋文安,山本良郎,米久保明得.栄養法別に 見た乳児の発育,哺乳量および便性に関する調 査成績(第4報).小児保健研究1984;43: 618-626. 5)土屋文安,米久保明得,山本良郎.栄養法別に 見た乳児の発育,哺乳量,便性ならびに罹病傾 向に関する調査成績(第5報).小児保健研究 1988 ; 47 : 357-362. 6)米久保明得,山本良郎.栄養法別に見た乳児の 発育,哺乳量,便性ならびに罹病傾向に関する 調査成績(第6報).小児保健研究1993;52: 465-471e 7)米久保明得,菅野貴浩,山本良郎.栄養法別に 見た乳児の発育,哺乳量,便性ならびに罹病傾 向に関する調査成績(第7報).小児保健研究 1997 ; 56 : 103-l13. 8)米久保明得,菅野貴浩.栄養法別に見た乳児の 発育,哺乳量,便性ならびに罹病傾向に関する 調査成績(第8報).小児保健研究1999;58: 93-103. 9)土田 博,山中亜利,金子哲夫,桑田 有.β一 ラクトグロブリンを酵素分解した乳清蛋白質の 栄養価.日本農芸化学会誌1989;63:574. 10) Childhood Obesity : Early Programming by ln- fant Nutrition? EU CHILDHOOD OBESITY PROGRAMME. www.childhood-obesity.org.