大韓民国の第17代大統領選挙
Clair Report No. 327 (June 27, 2008)
「
CLAIR REPORT」の発刊について
当協会では、調査事業の一環として、海外各地域の地方行財政事情、開発事例等、
様々な領域にわたる海外の情報を分野別にまとめた調査誌「
CLAIR REPORT」シ
リーズを刊行しております。
このシリーズは、地方自治行政の参考に資するため、関係の方々に地方行財政に
係わる様々な海外の情報を紹介することを目的としております。
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は じ め に 2007年 12月 19日 に 第 17代 韓 国 大 統 領 選 挙 が 実 施 さ れ た 。 12人 の 候 補 が 乱 立 す る な か 、 李 明 博 、 鄭 東 泳 、 李 会 昌 の 3 氏 に よ る 三 つ 巴 戦 と な っ た 今 回 の 選 挙 は ハ ン ナ ラ 党 の 李 明 博 が 大 統 合 民 主 新 党 の 鄭 東 泳 を 大 差 で 引 き 離 し 、 当 選 を 確 定 し た 。 今 回 の 大 統 領 選 挙 は 、 盧 武 鉉 政 権 に 対 す る 失 望 感 か ら 、 政 権 交 代 と い う 熱 望 が い わ ゆ る 「BBK疑 惑 」 を 圧 倒 す る 結 果 と な っ た 。 低 迷 し た 庶 民 経 済 の 復 活 を 望 む 国 民 は 、 「 必 ず 経 済 を 再 生 さ せ る 」 と い う 公 約 を 掲 げ た 李 明 博 に 韓 国 の 将 来 を 託 し た と い う こ と で あ ろ う 。 憲 政 史 上 初 め て 経 済 界 出 身 の 人 物 が 大 統 領 に 選 ば れ 、 2008年 で 建 国 60周 年 を 迎 え る 韓 国 は 「 実 用 」 と 「 実 践 」 で 新 た な 跳 躍 の 契 機 を 作 っ た と い う 点 で 歴 史 的 な 意 味 を 持 つ 。 ハ ン ナ ラ 党 は1997年 と 2002年 の 大 統 領 選 挙 で 苦 杯 を な め た が 、 今 回 の 選 挙 で 念 願 の 政 権 奪 還 に 成 功 し た 。10年 ぶ り の 保 守 政 権 の 誕 生 で あ る 。 そ し て 、 李 明 博 当 選 の 立 役 者 と い わ れ る の は ハ ン ナ ラ 党 元 代 表 の 朴 槿 惠 で あ る 。 党 の 大 統 領 候 補 を 決 め る 予 備 選 挙 で 激 し く 争 っ た 末 に 李 明 博 に 惜 敗 し た 朴 槿 惠 は 候 補 選 直 後 、 潔 く 敗 北 を 認 め 、 世 論 の ス ポ ッ ト ラ イ ト を 浴 び た 。 特 に 、 李 会 昌 が 離 党 し て 無 所 属 で 立 候 補 し 、 株 価 捜 査 疑 惑 の 鍵 を 握 る 金 敬 俊BBK前 代 表 が 米 国 か ら 送 還 さ れ る な ど 、 李 明 博 が 危 機 に 追 い 込 ま れ る た び に 自 身 の 政 治 哲 学 と 原 則 を 貫 く 行 動 で 大 き な 役 割 を 果 た し た 。 今 後 新 大 統 領 は 、 国 民 に 約 束 し た 「 経 済 成 長 」 と い う 目 に 見 え る 結 果 を 早 期 に 出 さ な け れ ば な ら な い 。 国 民 が 圧 倒 的 な 支 持 を 送 っ た 理 由 は 正 に こ こ に あ る 。 政 権 交 代 の た め に 李 明 博 に 1 票 を 投 じ た 中 道 層 は 、 結 果 が 出 な け れ ば い つ で も 反 対 の 立 場 に 回 り 得 る の で あ る 。 新 大 統 領 が ど の よ う な 政 策 を と る の か 、 大 い に 注 目 さ れ る 。 こ の レ ポ ー ト で は 、 第17代 韓 国 大 統 領 選 挙 の 状 況 と 新 大 統 領 の 当 初 の 政 策 ま で を 紹 介 し て い る 。 本 書 が 広 く 日 本 の 自 治 体 の 方 々 等 に 紹 介 さ れ 、 韓 国 の 政 治 情 勢 に 対 す る 理 解 を 深 め て い た だ く 一 助 と な れ ば 幸 い で あ る 。 な お 、 文 中 の 敬 称 は 省 略 し て い る 。 (財)自 治 体国 際 化 協 会 ソ ウ ル事 務 所 長
目 次 は じ め に 概 要 ... i 第 1 章 韓 国 の 大 統 領 制 度 の 概 要... 1 第 1 節 選 挙制 度 ... 1 1 韓 国 の 大統 領 選 挙 制 度の 概 要 ... 1 2 大 統 領 の権 限 ... 1 3 選 挙 法 ... 2 第 2 節 歴 代の 大 統 領 ... 3 第 3 節 政 党の 変 遷 ... 5 第 4 節 第17代大 統 領 選 挙の 選 挙 日 程 ... 7 第 2 章 主 要 2 政党 の候 補 者 決 定 ま で の 動 きと 他 の 有 力 者 た ち の 動向 ... 8 第 1 節 大 統合 民 主 新 党 ... 8 1 党 内 の 予備 選 挙 方 式 と日 程 ... 8 2 党 内 選 挙立 候 補 者 の 顔ぶ れ ... 10 3 オ ー プ ンプ ラ イ マ リ ー ... 10 4 党 内 選 挙の 結 果 ... 11 第 2 節 ハ ンナ ラ 党 ... 13 1 党 内 選 挙方 式 と 日 程 ... 13 2 党 内 選 挙立 候 補 者 の 顔ぶ れ ... 14 3 党 内 選 挙の 様 子 ... 14 4 党 内 選 挙の 結 果 ... 15 第 3 節 他 の有 力 者 た ち の動 向 ... 17 1 高 建 ... 17 2 鄭 雲 燦 ... 17 3 文 国 現 ... 18 第 3 章 選 挙 戦 ま で の 各 党 の 動 き ... 19 第 1 節 大 統合 民 主 新 党 の悩 み ... 19 第 2 節 ハ ンナ ラ 党 の 独 走体 制 ... 19 第 3 節 与 党系 候 補 の 動 き ... 20 第 4 章 選 挙 戦 ... 21 第 1 節 大 統領 選 挙 立 候 補者 ... 21 第 2 節 選 挙戦 ... 22 1 各 候 補 の公 約 ... 22 2 各 候 補 の選 挙 戦 略 ... 26 3 創 造 韓 国党 の 動 き ... 29 第 3 節 有 力候 補 者 た ち の支 持 率 の 推 移 ... 30
第 5 章 大 統 領 選 挙 に 影 響 を 与 え た 主 要 要 因 ... 33 第 1 節 第17代大 統 領 決 定ま で の 主 な 出来 事(2007年) ... 33 第 2 節 盧 武鉉 政 権 の 失 政 ... 34 第 3 節 BBK事 件 ... 34 第 4 節 李 会昌 の 無 所 属 出馬 ... 35 第 6 章 選 挙 結 果 ... 36 第 1 節 投 票率 と 得 票 率 ... 36 第 2 節 李 明博 候 補 の 当 選要 因 分 析 ... 39 第 3 節 選 挙結 果 を 受 け た各 党 の 動 き ... 40 1 大 統 合 民主 新 党 ... 40 2 ハ ン ナ ラ党 ... 40 3 自 由 先 進党 ... 40 4 創 造 韓 国党 ... 40 第 7 章 大 統 領 就 任 ま で の 動 き ... 41 第 1 節 大 統領 職 引 継 委 員会 ... 41 1 概 要 ... 41 2 政 府 組 織の 縮 小 改 編 計画 ... 42 3 引 継 委 員会 の 新 政 策 ... 42 第 2 節 朝 鮮半 島 ( 韓 半 島) 大 運 河 ... 43 第 3 節 李 明博 当 選 人 の 新年 記 者 会 見 ... 44 第 8 章 新 政 権 の 発 足 ... 45 第 1 節 就 任式 ... 45 第 2 節 国 政課 題 ... 45 第 3 節 新 閣僚 ... 45 資 料 ( 大 統 領 就 任 辞 ) ... 48
i 概 要 第 1 章 韓 国 の 大 統 領 制 度 の 概 要 現 在 の 韓 国 の 大 統 領 の 任 期 は 5 年 1 期 の み で あ り 、 国 民 の 直 接 選 挙 で 選 ば れ る 。 大 統 領 の 権 限 に は 、 国 会 で 議 決 さ れ た 法 律 案 の 再 議 要 求 権 、 宣 戦 布 告 権 、 国 軍 統 帥 権 、 国 家 緊 急 事 態 時 の 緊 急 命 令 制 定 権 、 戒 厳 令 宣 布 権 、 国 務 総 理 任 命 権 、 国 務 委 員 任 命 権 、 監 査 院 長 及 び 大 法 院 長 任 命 権 な ど が あ り 、 非 常 に 強 大 な 権 限 を 有 し て い る 。 大 統 領 選 挙 の 選 挙 権 は 19歳 以 上 の 国 民 に あ る 。 大 韓 民 国 建 国 後 、 盧 武 鉉 大 統 領 ま で で 16代 9 人 が 大 統 領 に 就 い て い る 。 第 2 章 主 要 2 政 党 の 候 補 者 決 定 ま で の 動 き と 他 の 有 力 者 た ち の 動 向 予 備 選 挙 に お い て 、 大 統 合 民 主 新 党 で は 旧 ウ リ 党 代 表 で 前 統 一 部 長 官 の 鄭 東 泳 ( チ ョ ン ・ ド ン ヨ ン ) と ハ ン ナ ラ 党 を 離 党 し て 大 統 合 民 主 新 党 に 合 流 し た 孫 鶴 圭 ( ソ ン ・ ハ ッ キ ュ ) 前 京 畿 道 知 事 間 が 対 決 し た が 、 党 の 組 織 力 を 掌 握 し て い る 鄭 東 泳 が モ バ イ ル 投 票 な ど で 逆 転 を ね ら っ た 孫 鶴 圭 を 振 り 切 っ た 。 ハ ン ナ ラ 党 で は 世 論 調 査 で 不 動 の 1 位 だ っ た 李 明 博 ( イ ・ ミ ョ ン バ ク ) 前 ソ ウ ル 市 長 と 前 ハ ン ナ ラ 党 代 表 の 朴 槿 惠 ( パ ク ・ ク ネ ) が 激 し く 対 決 し た が 、 世 論 調 査 の ポ イ ン ト を 予 備 選 挙 の 票 に 加 え る こ と で 辛 く も 逃 げ 切 っ た 李 明 博 が 朴 槿 惠 に 勝 利 し た 。 な お 、 こ の と き 離 党 も 噂 さ れ た 朴 槿 惠 が 選 挙 結 果 を 明 確 に 承 服 し た こ と に よ り 、 ハ ン ナ ラ 党 は 国 民 の 支 持 を 高 め た 。 与 党 系 の 有 力 候 補 者 と し て 注 目 さ れ て い た 高 建 ( コ ・ ゴ ン ) 元 総 理 、 鄭 雲 燦 (チ ョ ン ・ ウ ン チ ァ ン )前 ソ ウ ル 大 学 総 長 は 支 持 率 の 伸 び 悩 み と 支 持 基 盤 不 足 に よ る 勢 力 下 の 失 敗 を 理 由 に そ れ ぞ れ 出 馬 を 見 送 っ た 。 そ し て 群 小 野 党 の 民 主 労 動 党 で は 権 永 吉 が 、 民 主 党 で は 李 仁 済 、 創 造 韓 国 党 で は 文 国 現 な ど が 大 統 領 候 補 と し て 確 定 さ れ た 。 第 3 章 選 挙 戦 ま で の 各 党 の 動 き 大 統 領 選 挙 候 補 者 を 確 定 し た 大 統 合 民 主 新 党 の 最 大 の 悩 み は 、 支 持 率 の 低 迷 で あ っ た 。 党 の 大 統 領 候 補 に 決 定 さ れ た 鄭 東 泳 は 一 桁 の 支 持 率 が 二 桁 ま で 上 が っ た が 、 李 明 博 と の 格 差 は 未 だ に30%以 上 (10月 16日 韓 国 ギ ャ ロ ッ プ 調 査 結 果 )あ っ た 。 最 後 の 逆 転 の た め の 必 須 条 件 は 与 党 系 候 補 一 本 化 で あ っ た が 、 対 象 に は 民 主 党 の 李 仁 済 ( イ ・ イ ン ジ ェ ) 候 補 、 創 造 韓 国 党 の 文 国 現 ( ム ン ・ グ ク ヒ ョ ン ) 候 補 が 含 ま れ た 。 文 国 現 と の 交 渉 で は 文 候 補 の 強 力 な 出 馬 意 志 と 鄭 東 泳 に 対 す る 文 候 補 の 不 信 感 な ど で 実 現 は 遠 の い た 。 民 主 党 と の 候 補 一 本 化 に も 失 敗 し 、 結 局 、 与 党 系 陣 営 は 分 裂 し た ま ま で 大 統 領 選 挙 に 臨 む こ と と な っ た 。 一 方 の ハ ン ナ ラ 党 は 、 各 種 世 論 調 査 で50%を 上 回 る 支 持 率 で 1 年 以 上 首 位 の 座 を 守 っ た 李 明 博 が 着 々 と 基 盤 を 固 め て い た 。 し か し 、 そ こ に 伏 兵 が 現 わ れ た 。 1997年 と 2002年 に 当 時 ハ ン ナ ラ 党 の 大 統 領 候 補 と し て 出 馬 し た 李 会 昌 ( イ ・ フ
ii ェ チ ャ ン ) が 、 大 統 領 選 挙 日 を わ ず か 1 月 半 前 に 控 え て 無 所 属 で の 出 馬 を 宣 言 し た の で あ る 。 弱 点 と さ れ る 各 種 疑 惑 に よ り 李 明 博 が 候 補 辞 退 と な る 不 安 感 が 以 前 か ら 党 内 に あ っ た 。 李 会 昌 が 出 馬 を 宣 言 し た の は 、BBK株 価 操 作 事 件 で ア メ リ カ で 拘 束 収 監 中 で あ っ た 金 敬 俊 ( キ ム ・ キ ョ ン ジ ュ ン ) 前 社 長 が11月 17日 に 韓 国 へ 送 還 さ れ る 10日 前 であ っ た 。 し か し 、 金 敬 俊 の 送 還 と 証 言 な ど に も か か わ ら ず 、 検 察 は 李 明 博 候 補 に 対 す る 無 嫌 疑 処 分 を 発 表 。 そ れ ま で 傍 観 し て い た 朴 槿 惠 は 本 格 的 に 李 明 博 応 援 遊 説 を 開 始 し 、 勝 負 は 完 全 に 李 明 博 に 傾 い た 。 第 4 章 選 挙 戦 大 統 合 民 主 新 党 候 補 で あ る 鄭 東 泳 の 基 本 路 線 は 、 非 盧 武 鉉 ( ノ ・ ム ヒ ョ ン ) 、 反 ハ ン ナ ラ 党 と 中 道 進 歩 の 追 求 で あ る 。 主 な 戦 略 はBBK事 件 関 連疑 惑 の 追 及 によ り 李 候 補 を 辞 退 さ せ る こ と と 、 与 党 系 候 補 の 一 本 化 で 勝 負 を 決 め る こ と で あ っ た 。 ハ ン ナ ラ 党 候 補 で あ る 李 明 博 の 戦 略 は 、 経 済 大 統 領 の 候 補 と い う ポ ジ テ ィ ブ 戦 略 と 、 盧 武 鉉 政 権 の 経 済 政 策 失 敗 と い う ネ ガ テ ィ ブ 戦 略 を 有 効 的 に 使 い 分 け な が ら 国 民 の 要 求 に 合 っ た 戦 略 を 立 て る こ と で あ っ た 。 各 種 不 正 疑 惑 で 支 持 率 が 下 が っ た 李 明 博 は 、 自 身 の 長 所 で あ る 経 済 通 の イ メ ー ジ を 強 調 す る こ と に よ り 対 処 し た 。 そ し て 、 最 大 の ネ ッ ク だ っ た BBK 関 連 疑惑 に お い て も 検 察 か ら 無 嫌 疑 処 分 を う け た 。 与 党 系 陣 営 は こ の 決 定 に 反 発 し 特 別 検 事 法 に 基 づ く 真 相 解 明 を 行 う ま で に 至 っ た が 、 結 局 、 李 明 博 を 追 い つ め る こ と は で き な か っ た 。 こ う し て 李 明 博 は 世 論 調 査 で の 支 持 率 1 位 の 席 を 最 後 ま で 守 っ た 。 第 5 章 大 統 領 選 挙 に 影 響 を 与 え た 主 要 要 因 大 統 領 選 挙 に 影 響 を 与 え た 主 要 要 因 は盧 武 鉉 政 権の 失 政 、BBK事 件 、 李 会 昌 の 出 馬 な ど で あ る 。 現 政 府 の 代 表 的 な 失 政 と し て 庶 民 経 済 の 破 綻 が 挙 げ ら れ る 。 憲 法 裁 判 所 の 棄 却 に よ り 消 滅 し た も の の 、 盧 武 鉉 大 統 領 は 就 任 1 年 後 に 野 党 国 会 議 員 193 人 の 賛成 で 弾 劾 さ れ 、 大 統 領 職 務 停 止 状 態 に 置 か れ た こ と も あ る 。 BBK 事 件 と は 、 1999年 4 月 に 金 敬 俊 が 設 立 し た 投 資 顧 問 会 社 BBKが 、 サ ム ス ン 生 命 、 ㈱ シ ム テ ッ ク 、 ㈱ ダ ー ス な ど か ら 巨 額 の 投 資 資 金 を 獲 得 、MAFフ ァ ン ド を 形 成 し 、 こ の フ ァ ン ド に よ り 投 資 会 社 「 オ ブ シ ョ ナ ル ベ ン チ ャ ー ス ・ コ リ ア 」 を 運 営 、 株 価 操 作 で 同 社 の 株 価 を400%ま で 引 き 上 げ た 後 、 会 社 資 金 384億 ウ ォ ン を 横 領 し 、 ア メ リ カ に 逃 走 し た 事 件 で あ り 、 国 内 投 資 者 約5,200人 余 り に 600億 ウ ォ ン 以 上 の 被 害 を 与 え た 大 規 模 経 済 詐 欺 事 件 で あ る 。 こ の 詐 欺 事 件 へ の 李 明 博 の 関 与 が 明 ら か に な れ ば 李 明 博 候 補 の 途 中 辞 退 の 可 能 性 も あ る 重 大 事 件 で あ っ た 。 李 会 昌 前 ハ ン ナ ラ 党 総 裁 が 11 月 7 日 、 選 挙日 を 直 前 に して 無 所属 で 大 統 領 選 挙 戦 に 挑 ん だ 。 ハ ン ナ ラ 党 の 大 統 領 候 補 と し て 2 度 の 選 挙 で 失 敗 し た 李 会 昌 が 3
iii 回 目 の 挑 戦 を し た 背 景 は 、 李 明 博 の 不 正 疑 惑 に よ る 辞 退 の 可 能 性 が あ る こ と と 李 明 博 の 対 北 政 策 に 対 す る 不 満 、 そ し て 左 派 政 権 の 終 息 を 掲 げ て の 出 馬 で あ る 。 特 に 、 金 敬 俊 の 韓 国 送 還 に よ り 李 明 博 の 候 補 辞 退 も 想 定 さ れ 、 李 会 昌 は 保 守 系 の 代 案 候 補 と し て 決 心 し た よ う で あ る 。 保 守 の 代 表 的 候 補 者 で あ る 李 会 昌 の 出 馬 に よ っ て 、 与 党 系 陣 営 に は 希 望 を 、 ハ ン ナ ラ 党 に は 不 安 感 を 与 え る こ と と な っ た 。 第 6 章 選 挙 結 果 第17代 大 統 領 選 挙 は ハ ン ナ ラ 党 李 明 博 の 圧 勝 で 終 わ っ た 。 李 明 博 が 11,492,389 票 を 獲 得 し48.7%の 得 票 率 を 記 録 し た 。 2 位 の 鄭 東 泳 は 26.1%の 得 票 率 、 3 位 は 李 会 昌 で15.1% の 得 票 率 で あ っ た 。 今 回 の 選 挙 に お け る 1 位 と 2 位 の 得 票 差 は 5,317,708票 であ り 、 前 回の 570,980票差 と 比 べる と 10倍 近 い 大 差 だっ た 。 李 明 博 の勝 因 は 、 経 済大 統 領 と し ての 当 初の イ メ ー ジ づく り の成 功 が 決 定 要因 と 言 っ て も 過 言 で は な い 。 選 挙 で の 最 大 の 関 心 事 で あ っ た 経 済 公 約 を 当 初 か ら 積 極 的 に 掲 げ 、 李 明 博 は 他 の 候 補 に 圧 倒 的 な 差 を つ け て 当 選 し た 。 李 明 博 の 勝 因 は 以 下 の よ う に ま と め る こ と が 出 来 る 。 1 反 盧 武 鉉 機 運 の 高 ま り 2 経 済 大 統 領 と し て の イ メ ー ジ づ く り の 成 功 3 与 党 系 陣 営 の ネ ガ テ ィ ブ 戦 略 の 限 界 4 政 権 交 代 の 願 望 5 与 党 系 陣 営 の 統 一 候 補 擁 立 の 失 敗 6 保 守 層 の 勢 力 結 集 第 7 章 大 統 領 就 任 ま で の 動 き 韓 国 で は 次 期 政 権 が 円 滑 に 引 継 を 受 け 国 政 の 連 続 性 が 維 持 で き る よ う 「 大 統 領 職 引 継 に 関 す る 法 律 」 に 基 づ き 「 大 統 領 職 引 継 委 員 会 」 が 組 織 さ れ る 。 主 要 任 務 は ① 政 府 の 組 職 ・ 機 能 及 び 予 算 現 況 の 把 握 ② 新 し い 政 府 の 政 策 基 調 を 設 定 す る た め の 準 備 ③ 大 統 領 の 就 任 行 事 な ど 関 連 業 務 の 準 備 ④ そ の 他 に 大 統 領 職 の 引 受 に 必 要 な 事 項 な ど で あ る 。 今 回 の 李 明 博 当 選 者 の 引 継 委 員 会 は 7 課 1 特 別 委 員 会 で 構 成 さ れ 、2002 年 盧 武 鉉 当 選 者 の 引 継 委 員 会 組 職 に は な か っ た 法 務 行 政 課 と 国 家 競 争 力 強 化 特 別 委 員 会 が 追 加 さ れ た 。 今 回 の 委 員 会 の 規 模 は 150 人 ~200 人 位 で 、 前 委員 会 の 247 人 よ り 大 幅 に 減 員 さ れ た 。 第 8 章 新 政 権 の 発 足 李 明 博 新 大 統 領 は2008年 2 月 25日 に 国 会 議 事 堂 で 就 任 式 を 行 い 第 17代 大 統 領 と な っ た 。 ま た 、2008年 を 大 韓 民 国 の 先 進 化 元 年 と 位 置 付 け 、 先 進 化 に 対 す る ビ ジ ョ ン を 「 実 用 」 と 「 変 化 」 を 通 じ て 具 体 化 さ せ る と 発 表 し た 。
1 第 1 章 韓 国 の 大 統 領 制 度 の 概 要 第 1 節 選 挙 制 度 1 韓 国 の 大 統 領 選 挙 制 度 の 概 要 現 在 の 韓 国 の 大 統 領 の 任 期 は 5 年 1 期 の み で あ り 、 国 民 の 直 接 選 挙 で 選 ば れ る 。 基 本 的 な 大 統 領 選 挙 制 度 の 概 要 は 次 の と お り で あ る 。 < 韓 国 の 大 統 領 選 挙 制 度 の 概 要 > 選 挙 権 満19歳 以 上 の 韓 国 民 (選 挙 日 当 日 基 準 ) 被 選 挙 権 満40歳 以 上 の 韓 国 民 (選 挙 日 基 準 5 年 以 上 国 内 居 住 者) 立 候 補 の 要 件 政 党 か ら 立 候 補 す る 場 合 政 党 に よ る 推 薦 無 所 属 で 立 候 補 す る 場 合 5 箇 所 以 上 の 広 域 自 治 団 体(※ )か ら 各 500人 以 上 の 選 挙 権 者 の 推 薦 選 挙 方 式 選 挙 権 者 に よ る 直 接 投 票 供 託 金 5 億 ウ ォ ン ( ※ ) 広 域 自 治 団 体 日 本の 都 道 府 県 に相 当 。ソ ウ ル 特 別 市、 釜 山広 域 市 、 大 邱広 域 市 、 仁 川 広 域 市 、 光 州 広 域 市 、 大 田 広 域 市 、 蔚 山 広 域 市 、 京 畿 道 、 江 原 道 、 忠 清 北 道 、 忠 清 南 道 、 全 羅 北 道 、 全 羅 南 道 、 慶 尚 北 道 、 慶 尚 南 道 、 済 州 特 別 自 治 道 の16 団 体を 指 す 。 2 大 統 領 の 権 限 韓 国 の 大 統 領 は 、 行 政 府 の 長 と し て の 側 面 と 国 家 元 首 と し て の 側 面 を 有 し て お り 非 常 に 強 大 な 権 限 を 持 っ て い る 。 行 政 府 の 長 と し て の 機 能 と し て は 、 国 務 総 理 、 国 務 委 員 ( 日 本 の 国 務 大 臣 に 相 当 ) 及 び 行 政 各 部 長 官 ( 日 本 の 各 省 大 臣 に 相 当 ) の 任 命 権 な ど で あ る 。 一 方 、 国 家 元 首 と し て は 、 立 法 府 で あ る 国 会 に 対 し て 、 法 案 の 拒 否 権 や 大 統 領 令 の 制 定 権 を 持 っ て お り 、 ま た 、 司 法 府 の う ち 、 最 高 裁 判 所 長 官 に 当 た る 大 法 院 長 の 任 命 権 や 憲 法 裁 判 所 裁 判 長 の 任 命 権 を 持 っ て い る 。 さ ら に 、 国 軍 の 統 帥 権 限 、 国 家 非 常 事 態 時 の 緊 急 命 令 権 、 厳 戒 令 宣 布 権 な ど も 有 し て い る 。
2 < 韓 国 の 大 統 領 の 主 な 権 限 > ・ 臨 時 国 会 の 開 催 要 求 権 ( 憲 法 第 47 条 第1 項 ) ・ 国 会 で 議 決 さ れ た 法 律 案 の 再 議 要 求 権 ( 憲 法 第 53 条 第 2 項) ・ 外 交 、 国 防 、 統 一 、 そ の 他 国 家 安 全 保 障 に 係 る 重 要 政 策 に 関 す る 国 民 投 票 実 施 権 ( 憲 法 第72 条) ・ 条 約 の 締 結 及 び 批 准 権 ( 憲 法 第 73 条 ) ・ 宣 戦 布 告 権 ( 憲 法 第 73 条 ) ・ 国 軍 統 帥 権 ( 憲 法 第 74 条 ) ・ 大 統 領 令 制 定 権 ( 憲 法 第 75 条 ) ・ 国 家 緊 急 事 態 時 の 緊 急 命 令 制 定 権 ( 憲 法 第 76 条 第 1 項 及 び 第 2 項 ) ・ 戒 厳 令 宣 布 権 ( 憲 法 第 77 条 第 1 項 ) ・ 公 務 員 の 任 免 権 ( 憲 法 第 78 条 ) ・ 赦 免 、 減 刑 等 の 実 施 権 ( 憲 法 第 79 条 ) ・ 勲 章 、 栄 典 授 与 権 ( 憲 法 第 80 条 ) ・ 国 務 総 理 任 命 権 ( 憲 法 第 86 条 第 1 項 。 た だ し 、 国 会 の 同 意 が 必 要 ) ・ 国 務 委 員 任 命 権 ( 憲 法 第 87 条 第 1 項 ) ・ 行 政 各 部 長 官 任 命 権 ( 憲 法 第 94 条 ) ・ 監 査 院 長 及 び 監 査 委 員 任 命 権 ( 憲 法 第 98 条 第 2 項 及 び 第 3 項 ) ・ 大 法 院 長 及 び 大 法 院 裁 判 官 任 命 権 ( 憲 法 第 104 条 第 2 項 及 び 第 3 項 。 た だ し 、 国 会 の 同 意 が 必 要 ) ・ 憲 法 裁 判 所 長 任 命 権 ( 憲 法 第 111 条 第 2 項 。 た だ し 、 国 会 の 同 意 が 必 要 ) ・ 憲 法 裁 判 所 裁 判 官 任 命 権 ( 憲 法 第 111 条 第 2 項 ) ・ 中 央 選 挙 管 理 委 員 会 委 員 9 名 の う ち 3 名 の 任 命 権 ( 憲 法 第 114 条 第 2 項 ) ・ 憲 法 改 正 の 発 議 権 ( 憲 法 第 128 条 第 1 項 ) 3 選 挙 法 韓 国 の 選 挙 に つ い て は 、 自 治 体 レ ベ ル の 選 挙 か ら 大 統 領 選 挙 ま で 、 「 公 職 選 挙 及 び 不 正 防 止 法 」 で 規 定 さ れ て い る 。 今 回 の 大 統 領 選 挙 で 変 わ っ た 点 は 幾 つ か あ る が 、 代 表 的 な 変 更 点 は 、 ま ず 選 挙 権 が20歳 か ら 19歳 に 下 が っ た こ と 、 2 番 目 に 予 備 登 録 制 度 が 新 設 さ れ た こ と 、 3 番 目 に イ ン タ ー ネ ッ ト マ ス コ ミ の 掲 示 板 ・ チ ャ ッ ト な ど で 候 補 者 に 対 す る 支 持 ・ 反 対 の 文 書 を 掲 示 す る 場 合 に 実 名 確 認 の 手 続 き が 必 要 に な っ た こ と 、 4 番 目 に 選 挙 日 6 日 前 か ら 世 論 調 査 の 結 果 を 公 表 す る こ と を 禁 じ た こ と な ど で あ る 。
3 第 2 節 歴 代 の 大 統 領 歴 代 の 大 統 領 を 概 括 す る と 、 次 の と お り で あ る 。 1 李 承 晩 ( イ ・ ス ン マ ン ) 大 統 領 ( 初 代 ~ 第3 代 ) ( 在 位1948 年 ~1960 年 ) 第 二 次 世 界 大 戦 中 に 設 置 さ れ た 上 海 臨 時 政 府 の 初 代 国 務 総 理 で あ り 、 終 戦 後 は ア メ リ カ の 影 響 力 を 背 景 に 初 代 大 統 領 に 就 任 し た 。 そ の 後 、 憲 法 で 2 期 ま で と 定 め ら れ て い た 大 統 領 の 任 期 を 3 期 目 以 降 も 可 能 と す る よ う 改 正 し 、 自 身 が 3 期 ま で 大 統 領 を 勤 め た 。 1960 年 4 月 19 日 の 民 主化 を 求 め る 学生 蜂 起に 始 ま る 一 連の 反 独裁 闘 争 に よ り 失 脚 し 、 結 局 ハ ワ イ へ 亡 命 し た 。 2 尹 潽 善 ( ユ ン ・ ボ ソ ン ) 大 統 領 ( 第 4 代 )( 在 位 1960 年~ 1962 年 ) 李 承 晩 政 権 を 崩 壊 さ せ た 反 独 裁 闘 争 勢 力 の 支 持 を 受 け て 成 立 し た 尹 潽 善 政 権 で あ っ た が 、 張 勉 総 理 と 大 統 領 と の 間 で 常 に 政 治 的 対 立 が 生 じ て い た 。 こ の た め 次 第 に 国 民 か ら 見 放 さ れ 、 つ い に 翌1961 年 5 月16 日 、 朴正 煕 陸 軍 尐尉 の 率 い る 部 隊 に よ る ク ー デ タ ー に よ り そ の 政 権 は 崩 壊 し た 。 そ し て こ れ が 、 そ の 後30 数 年 に わ た る 軍 事 政 権 の 始 ま り で も あ っ た 。 3 朴 正 煕 ( パ ク ・ チ ョ ン ヒ ) 大 統 領 ( 第 5 ~第 9 代 ) ( 在位 1963 年 ~1979 年 ) ク ー デ タ ー に よ り 政 権 を 掌 握 し た 後 、1963 年 の大 統 領 選 挙 で 野 党統 一 候 補 の 尹 潽 善 前 大 統 領 を 破 り 大 統 領 と な っ た 。 日 韓 基 本 条 約 が 締 結 さ れ た の も こ の 時 期 で あ る 。 そ の 後 、1967 年 の大 統 領 選 挙 で も 再選 さ れ た 朴 正煕 大 統領 は 、 1971 年 に は 3 選 を 目 指 す べ く そ れ を 禁 止 (1962 年 の憲 法 改 正 に よ り 大統 領 の 任 期 は 再 び 2 期 ま で と さ れ て い た 。 ) し た 憲 法 の 改 正 に と り か か り 、 翌1972 年 に は 「 維 新 憲 法 」 を 新 た に 制 定 し た 。 こ の 維 新 憲 法 に よ り 、 朴 正 煕 は 第 8 代 大 統 領 の 座 に 着 い た 。 さ ら に こ の 憲 法 で 従 来 の 憲 法 に は あ っ た 大 統 領 の 再 選 制 限 の 規 定 を な く し た こ と か ら 、 永 久 政 権 も 可 能 な も の と な り 、 事 実 、1978 年 に は第 9 代大 統 領 に 就 任し た 。 し か し な が ら 、 そ の あ ま り の 圧 政 の た め 民 衆 の 不 満 が 高 ま る 中 で 、 翌 年 つ い に 側 近 の 手 に よ り 暗 殺 さ れ る こ と と な っ た 。 4 崔 圭 夏 ( チ ェ ・ ギ ュ ハ ) 大 統 領 ( 第10 代 )( 在 位 1979 年~ 1980 年 ) 1979 年 、 朴 正 煕 大統 領 暗殺 事 件 の 後 大統 領 とな っ た が 、 翌年 の 全斗 煥 の 軍 事 ク ー デ タ ー に よ り わ ず か 9 ヶ 月 で 辞 任 し た 。 全 斗 煥 が 政 権 を 掌 握 す る 過 程 で 、 民 主 化 を 求 め る 学 生 ・ 市 民 な ど が 大 規 模 な デ モ を 行 い 、1980 年 5 月に は 光 州 事 件 ( ※ ) が 起 こ っ た 。
4 ( ※ ) 光 州 事 件 光州 市を 中 心に 1980 年 5 月18 日 から 27 日 まで 展開 さ れた 民 主化 運 動 。 学 生 デ モ 鎮 圧 の た め 軍 が 投 入 さ れ 多 く の 犠 牲 者 が 出 た 事 件 。 死 亡 者 は193 人 ( 政府 発表 ) にも 上 った 。 な お、 1995 年 、 「5.18 民 主 化 運 動 等 に 関 す る 特 別 措 置 法 」 の 制 定 に よ り 、 全 斗 煥 、 盧 泰 愚 元 大 統 領 ら が 有 罪 判 決 を 受 け た 。 ま た 、1997 年 には 光 州広 域 市が 犠 牲 者 の た め の 大 規 模 な 記 念 墓 地 を 作 り 、2000 年 には 国 立墓 地 とし て 管 理 さ れ る こ と と な っ た 。 5 全 斗 煥 ( チ ョ ン ・ ド フ ァ ン ) 大 統 領 ( 第11~ 第12代)(在 位 1980 年 ~ 1988 年 ) 維 新 憲 法 の も と 、1980 年 5月 17 日 、軍 事 ク ーデ タ ー に よ って 政 権を 掌 握 し た 後 、 第11 代大 統 領 の 座に 着 い た 。 そし て 同年 新 た に 憲 法を 制 定し 、 新 憲 法 の も と 大 統 領 に 選 ば れ た ( 第12 代 )。 新 た な 憲法 で は 大 統 領の 任 期は 7 年 で 、 再 任 は で き な い こ と と な っ た 。 こ の 間 、 民 主 化 運 動 は ま す ま す 盛 り 上 が り を 見 せ 、 政 権 末 期 の1987 年 、 つ い に 与 党 民 主 党 代 表 で あ る 盧 泰 愚 が 大 統 領 の 直 接 選 挙 制 を 含 む 憲 法 改 正 案 を 示 し ( 6 .29 宣 言) 、 全 斗 煥大 統 領 も こ れを 受 け入 れ る こ と とな っ た。 6 盧 泰 愚 ( ノ ・ テ ウ ) 大 統 領 (第 13 代 ) ( 在位 1988 年 ~1993 年 ) 陸 軍 出 身 。1987 年に 公 布さ れ た 現 行 憲法 に より 、 国 民 に よる 直 接選 挙 で 選 出 さ れ た 初 の 大 統 領 で あ る 。 現 行 憲 法 で は 大 統 領 の 任 期 は 5 年 1 期 と さ れ て お り 、 1988 年 2 月 か ら1993 年 2 月 ま での 5 年 間 大 統領 を 務 め た 。こ の 間に ソ ウ ル オ リ ン ピ ッ ク (1988年 ) も行 わ れ て い る。 7 金 泳 三 ( キ ム ・ ヨ ン サ ム ) 大 統 領 ( 第14 代 )( 在 位 1993 年 ~1998 年 ) 尹 潽 善 大 統 領 以 来32 年 ぶり の 文 民 政 権を 樹 立し た 金 泳 三 大統 領 は、 1993 年 2 月 か ら1998 年 2月 ま で大 統 領 を 勤 めた が 、政 権 末 期 に は 通 貨 危機 を 招 き 、 国 際 通 貨 基 金 ( I M F ) か ら の 支 援 を 受 け る こ と と な っ た 。 8 金 大 中 ( キ ム ・ デ ジ ュ ン ) 大 統 領 ( 第15 代 )( 在 位 1998 年 ~2003 年 ) I M F 支 援 体 制 を 早 期 に 終 了 さ せ 、2000 年 南北 首 脳 会 談 、2002 年 サ ッ カー ワ ー ル ド カ ッ プ を 成 功 さ せ た が 、 一 方 で 身 内 の 贈 賄 容 疑 な ど が 次 々 と 明 ら か に な り 、 次 第 に 求 心 力 を 失 っ て い っ た 。 第16 代 大統 領 選 挙 後 には 、 南北 首 脳 会 談 直 前 の 現 代 商船 に よ る 北 朝鮮 へ の 違 法 な秘 密 送金 疑 惑 に 関 わっ て いた こ と も 明 ら か に な り 、 国 民 に 謝 罪 し た 。
5 9 盧 武 鉉 ( ノ ・ ム ヒ ョ ン ) 大 統 領 ( 第16 代 )( 在 位 2003 年~ 2008 年 ) 与 小 野 大 の 政 局 で 大 統 領 就 任 後1年 で 大 統 領 職 を 弾 劾 さ れ る 事 態 と な り 、 約 二 ヶ 月 間 の 職 務 停 止 と な る 危 機 に 直 面 し た が 、 市 民 団 体 ・ 国 民 の 弾 劾 反 対 及 び 憲 法 裁 判 所 か ら の 弾 劾 訴 追 案 の 棄 却 決 定 に よ り 職 務 停 止 は 自 動 解 消 さ れ 、 弾 劾 事 態 は 終 結 さ れ た 。 盧 武 鉉 大 統 領 は 民 主 主 義 の 象 徴 で あ る 三 権 分 立 、 党 政 分 離 な ど を 実 践 、 清 廉 潔 白 な 大 統 領 と し て イ メ ー ジ づ く り を し て き た が 、 庶 民 経 済(※)破 綻 の 責 任 を 問 わ れ17代 大 統 領選 挙 で 与 党 が野 党 ハン ナ ラ 党 に 惨敗 す る結 果 と な っ た。 (※)庶 民経 済 中 産 層 以 下 の 韓 国 国 民 の 日 常 に お け る 実 体 経 済 。 韓 国 で は 日 本 に 比 べ て 富 裕 層 と 貧 困 層 の 両 極 化 が 進 ん で い る と さ れ る 。 第 3 節 政 党 の 変 遷 韓 国 の 政 党 は 大 き く 保 守 政 党 、 民 主 党 系 政 党 、 進 歩 政 党 に 分 け ら れ る 。 保 守 政 党 で は 第 1 共 和 国 ( ※ ) の 自 由 党 、 第 3 ~ 4 共 和 国 の 民 主 共 和 党 、 第 5 共 和 国 の 民 主 正 義 党 、 第 6 共 和 国 の 民 主 自 由 党 、 新 韓 国 党 、 ハ ン ナ ラ 党 な ど が 代 表 的 な 政 党 で あ る 。 民 主 党 系 政 党 で は 第 1 共 和 国 の 韓 国 民 主 党 、 民 主 国 民 党 、 民 主 党 、 第 3 ~ 4 共 和 国 の 民 衆 党 、 新 民 党 、 第 5 共 和 国 の 民 主 韓 国 党 、 新 韓 民 主 党 、 第 6 共 和 国 の 平 和 民 主 党 、 新 政 治 国 民 会 議 、 新 千 年 民 主 党 、 民 主 党 、 ヨ ル リ ン ウ リ 党 、 大 統 合 民 主 新 党 な ど が あ る 。 進 歩 政 党 と し て は 第 1 共 和 国 の 進 歩 党 、 第 6 共 和 国 の 民 衆 党 、 民 主 労 動 党 な ど が あ る 。 ( ※ ) 第 1 共 和 国 憲 法 制 定 ま た は 統 治 体 制 の 大 き な 変 化 を 起 こ す 憲 法 の 制 定 が あ っ た と き を 境 と し て 第 1 共 和 国 、 第 2 共 和 国 と 区 分 す る 。 第 17 代 大 統 領 選 挙 前 の 与 党 系 第 1 党 で あ っ た 大 統 合 民 主 新 党 、 野 党 第 1 党 で あ っ た ハ ン ナ ラ 党 の 概 要 を 紹 介 す る 。 1 大 統 合 民 主 新 党 : 2007 年 8 月 に 創 党 。 盧 武 鉉 政 権 初 期 に 発 足 し た 与 党 ウ リ 党 と 民 主 党 の 脱 党 派 、 そ し て ハ ン ナ ラ 党 を 離 党 し た 議 員 、 市 民 社 会 団 体 の 未 来 創 造 連 帯 な ど の 勢 力 が 連 合 し て 作 っ た 与 党 系 政 党 。 ウ リ 党 は 2007 年 8 月 に 吸収 さ れ る形 で 合 党 し 、 議 席 数 143 議 席 ( 当 時 )の 院 内 第 1 党と な った 。 2 ハ ン ナ ラ 党 : 1997 年 11 月 、 金 泳 三 政 権 時 の 与 党 で あ っ た 新 韓 国 党 と 第 3 野 党 の 統 合 民 主 党 と の 統 合 で 誕 生 し た 。 同 年 の 大 統 領 選 挙 で 同 党 の 総 裁 で あ っ た 李 会 昌 総 裁 が 、 自 由 民 主 連 合 と 提 携 し て 出 馬 し た 金 大 中 候 補 に 敗 北 し 、 国 会 議 席 の 過 半 数 を 占 め て い る 第 1 党 で は あ る も の の 野 党 と な っ た 。 第 17 代 大統 領 選 挙 時 の 国 会 議 員 数 は 計 121 人で あ っ た 。 そ の 他 、 進 歩 政 党 と し て は 民 主 労 動 党 が あ げ ら れ る 。 民 主 労 動 党 は 現 在 、 自 主 系 列 と 平 等 系 列 の 統 合 体 と し て 構 成 さ れ て い る 政 党 で あ る 。
6 大 韓 民 国 の 政 党 の 変 遷 図 ヨ ル リ ン ウ リ 党 大 統 合 民 主 新 党 民 主 正 義 党 民 主 自 由 党 民 主 韓 国 党 新 韓 国 党 ハ ン ナ ラ 党 国 民 中 心 党 自 由 民 主 連 合 新 民 主 共 和 党 国 民 新 党 新 韓 民 主 党 統 一 民 主 党 平 和 民 主 党 民 主 党 統 合 民 主 党 新 民 主 連 合 党 国 民 勝 利 21 民 主 労 働 党 新 政 治 国 民 会 議 新 千 年 民 主 党 民 主 党 改 革 党 民 主 共 和 党 新 民 党 民 衆 党 韓 国 労 働 党 民 衆 の 党 第 6 共 和 国 第 5 共 和 国 第 3 共 和 国 第 1 共 和 国 第 4 共 和 国 第 2 共 和 国 及 び 軍 政 ( 政 治 活 動 禁 止 ) 新 韓 国 党 民 衆 党 民 主 党 ( 新 派 ) 民 正 党 ( 旧 派 ) 国 民 の 党 民 主 党 新 民 党 (旧 派 ) 統 一 党 進 歩 党 自 由 党 大 韓 国 民 党 民 主 国 民 党 韓 国 民 主 党 米 軍 政 期 中 道 改 革 統 合 新 大 統 合 民 主 新 党 保 守 政 党 民 主 党 系 政 党 進 歩 政 党 年 度 年 度
7 第 4 節 第 17代 大 統 領選 挙 の 選 挙 日 程 ( 2007年 ) 施 行 日 程 実 施 事 項 基 準 日 3.15(木 )ま で 人 口 数 な ど の 通 報 人 口 の 基 準 日 ( 予 備 候 補 者 の 登 録 申 込 開 始 日 が 属 す る 月 の 先 々 月 の 末 日 か ら 15 日 後 ま で 4.13(金 )ま で 選 挙 費 用 制 限 額 の 公 告 予 備 候 補 者 の 登 録 開 始 日 の 10 日 前 ま で 4.23(月 )か ら 予 備 候 補 者 の 登 録 選 挙 日 の 240 日 前 か ら 9.20(木 )ま で 郷 土 予 備 軍 の 小 隊 長 以 上 の 幹 部 や 住 民 自 治 委 員 会 委 員 、 統 ・ 里 ・ 班 の 長 が 選 挙 事 務 関 係 者 な ど に な ろ う と す る 場 合 、 そ の 職 を 辞 職 選 挙 日 の 90 日 前 ま で 9.20(木 )~ 12.19(水 )ま で 政 治 活 動 報 告 の 禁 止 選 挙 日 の 90 日 前 か ら 選 挙 日 ま で 10.20(土 )ま で 立 候 補 の 制 限 を 受 け る 者 の 辞 職 選 挙 日 の 60 日 前 ま で 10.20(土 )~ 12.19(水 )ま で 地 方 自 治 体 の 長 に よ る 選 挙 に 影 響 を 及 ぼ す 行 為 禁 止 選 挙 日 の 60 日 前 か ら 選 挙 日 ま で 10.26(金 )~ 11.26(月 )ま で 無 所 属 候 補 者 の 推 薦 状 検 認 ・ 交 付 予 備 候 補 者 の 登 録 開 始 日 の 30 日 前 か ら 候 補 者 登 録 締 切 日 ま で 11.21(水 )~ 11.25(日 )ま で 選 挙 人 名 簿 作 成 不 在 者 申 告 及 び 不 在 者 申 告 名 簿 作 成 選 挙 日 の 28 日 前 か ら 5 日 以 内 11.25(日 )~ 11.26(月 )ま で 候 補 者 登 録 申 込 み (毎 日 午 前 9 時 ~ 午 後 5 時 ま で ) 選 挙 日 の 24 日 前 か ら 2 日 間 11.29(木 )ま で 選 挙 ポ ス タ ー 提 出 候 補 者 登 録 締 切 日 の 3 日 後 ま で 12.2(日 )ま で 選 挙 ポ ス タ ー の 貼 付 提 出 締 切 日 の 3 日 後 ま で 小 冊 子 型 の 選 挙 公 報 提 出 候 補 者 登 録 締 切 日 の 6 日 後 ま で 12.5(水 )ま で 小 冊 子 型 の 選 挙 公 報 発 送 提 出 締 切 日 の 3 日 後 ま で 12.8(土 )ま で チ ラ シ 型 の 選 挙 公 報 提 出 候 補 者 登 録 締 切 日 後 12 日 ま で 12.10(月 )ま で 不 在 者 投 票 用 紙 (小 冊 子 型 の 選 挙 公 報 同 封 )発 送 選 挙 日 の 9 日 前 ま で 12.12(水 ) 選 挙 人 名 簿 確 定 選 挙 日 の 7 日 前 12.13(木 )~ 12.14(金 )ま で 不 在 者 投 票 所 で の 投 票 選 挙 日 の 6 日 前 か ら 2 日 間 12.14(金 )ま で 投 票 案 内 文 (チ ラ シ 型 の 選 挙 公 報 同 封 )発 送 選 挙 人 名 簿 確 定 日 の 2 日 後 ま で 開 票 所 公 告 選 挙 日 の 5 日 前 ま で 12.19(水 ) 投 票(午 前 6 時 ~ 午 後 6 時 ま で ) 選 挙 日 開 票(投 票 終 了 後 す ぐ ) 出 典 : 中 央 選 挙 管 理 委 員 会
8 第 2 章 主 要 2 政 党 の 候 補 者 決 定 ま で の 動 き と 他 の 有 力 者 た ち の 動 向 大 統 合 民 主 新 党 は 、 オ ー プ ン プ ラ イ マ リ ー ( ※ ) 選 挙 制 を 通 じ て 前 統 一 部 長 官 で あ る 鄭 東 泳 ( チ ョ ン ・ ド ン ヨ ン ) を 大 統 領 候 補 に 決 定 し た 。 鄭 東 泳 は ハ ン ナ ラ 党 を 離 党 し て 合 流 し た 孫 鶴 圭(ソ ン ・ ハ ッ キ ュ )前 京 畿 道 知 事 と 薄 氷 を 踏 む よ う な 勝 負 を 展 開 し た が 、 結 局 、 大 統 合 民 主 新 党 の 母 体 と な る ウ リ 党 議 長 を 2 回 も 経 験 し 、 党 の 組 織 力 を 掌 握 し て い る 鄭 東 泳 が 大 統 領 候 補 に 選 出 さ れ た 。 し か し 、 各 種 の 世 論 調 査 で 2 倍 以 上 の 支 持 率 を 有 す る ハ ン ナ ラ 党 李 明 博 ( イ ・ ミ ョ ン バ ク ) と 競 争 す る た め に は 、 与 党 系 の 候 補 一 本 化 が 最 優 先 の 課 題 で あ る と い う 党 内 外 の 意 見 が あ っ た 。 鄭 東 泳 自 ら も 大 統 合 民 主 新 党 の 予 備 選 挙 の 過 程 で 「 候 補 に 決 ま れ ば 民 主 党 、 国 民 中 心 党 、 創 造 韓 国 党 候 補 な ど と 候 補 一 本 化 に 取 り 掛 か る 」 と し た 。 大 統 合 民 主 新 党 は 、 当 時 国 会 議 員 数141人 の 院 内 第 1 党 で あ り 、 鄭 東 泳 を オ ー プ ン プ ラ イ マ リ ー を 通 じ て 選 出 し た に も か か わ ら ず 与 党 系 候 補 の 一 本 化 に 取 り 掛 か か る と い う こ と は 、 候 補 一 本 化 な し に は 大 統 領 選 挙 で 勝 つ こ と は 無 理 で あ る と い う 不 安 を 抱 え て い た た め で あ る と 分 析 さ れ る 。 一 方 、 ハ ン ナ ラ 党 は 李 明 博 と 朴 槿 惠(パ ク ・ ク ネ )の 僅 差 の 勝 負 の 末 に 李 明 博 候 補 が 勝 利 、 李 明 博 を 大 統 領 候 補 に 決 め た 。 李 明 博 は 敗 れ た 朴 槿 惠 側 の 結 果 承 服 に よ り さ ら に 基 盤 を 固 め た 。 ハ ン ナ ラ 党 の 党 内 予 備 選 挙 に お け る 選 挙 人 団 の 構 成 は 、 代 議 員20% + 党 員 30% + 一 般 国 民 30% + 世 論 調 査 20%の 割 合 で 行 わ れ 、 李 明 博 は8万 1千 84票 (49.56%)を 得 て 、 7万 8千 632票 (48.06%)を 獲 得 し た 朴 槿 惠 と は 2 千452票 の 僅 差 だっ た 。 ( ※ ) オ ー プ ン プ ラ イ マ リ ー : オ ー プ ン プ ラ イ マ リ ー は 党 員 に 限 ら な い で 一 般 有 権 者 た ち に も 投 票 権 を 与 え 、 党 内 の 大 統 領 選 挙 候 補 選 出 に 参 加 で き る よ う に す る 制 度 で あ る 。 韓 国 で は 2000 年 の 第 16 代 国会 議 員 選 挙 で初 め て導 入 さ れ た 。 第 1 節 大 統 合 民 主 新 党 1 党 内 の 予 備 選 挙 方 式 と 日 程 大 統 合 民 主 新 党 で は オ ー プ ン プ ラ イ マ リ ー 方 式 で 党 内 の 予 備 選 挙 を 行 っ た 。 党 内 の 予 備 選 挙 は 予 備 選 挙 と 本 選 挙 の 2 回 に 分 け て 行 い 、 予 備 選 挙 は 9 月 3 日 か ら 5 日 ま で 実 施 し 、 本 選 挙 に 参 加 で き る 候 補 を 同 じ 日 の 5 日 に 発 表 し た 。 予 備 選 挙 が 終 わ る と 同 時 に 本 選 挙 の 日 程 に 入 る が 、 本 選 挙 は 9 月 15 日 か ら 10 月 14 日 の 1 ヵ 月 間 行 わ れ た 。 こ こ で の 大 統 領 選 挙 候 補 者 の 選 出 方 法 は 大 き く 3
9 つ に 分 け ら れ る 。 1 つ 目 は 、 全 国 16 ヶ 所 の 広 域 市 ・ 道 を 巡 回 し な が ら 選 挙 を す る 方 法 、 2 つ 目 は モ バ イ ル に よ る 投 票(※)、 そ し て 3 つ 目 は 世 論 調 査 を 通 じ て の 方 法 で あ る 。 韓 国 人 な ら ば 実 名 の 認 証 を 受 け る と 誰 で も 投 票 に 参 加 で き る が 、 多 く の 国 民 の 参 加 を 誘 導 す る た め 、 モ バ イ ル 、 文 書 、 電 話 、FAX、 イ ン タ ー ネ ッ ト な ど 多 く の 実 名 認 証 シ ス テ ム を 導 入 し た 。 大 統 合 民 主 新 党 の 本 選 挙 は 日 程 通 り 、 9 月 15 日 の 蔚 山 ・ 済 州 を 皮 切 り に 、 巡 回 選 挙 方 式 で 進 行 し た が 、 選 挙 途 中 に 鄭 東 泳 候 補 に 対 す る 不 正 選 挙 運 動 疑 惑 が 浮 上 し た た め 、 当 初 10 月 6 日 と 7 日 に 予 定 さ れ た 大 田 ・ 忠 南 ・ 全 北 と 京 幾 ・ 仁 川 な ど の 選 挙 日 程 を 延 期 し て 、14 日 に ソ ウ ル ・ 大 邱 ・ 慶 北 ・ 大 田 ・ 忠 南 ・ 全 北 ・ 京 幾 ・ 仁 川 な ど 8 ヶ 所 の 地 域 予 備 選 挙 と モ バ イ ル 投 票 を 同 時 に 行 う な ど 、 変 則 的 に 選 挙 が 実 施 さ れ た 。 本 選 挙 に 対 す る 開 票 は 15 日 に 候 補 者 の 指 名 大 会 に お い て 実 施 さ れ た 。 (※ )モ バ イ ル 投 票 : 選 挙 人 名 簿 に 登 録 さ れ た 有 権 者 が 投 票 所 へ 行 か ず に 自 分 の 携 帯 電 話 で 投 票 す る も の 。 有 権 者 は 自 動 回 答(ARS)電 話 が か か っ て き た ら パ ス ワ ー ド を 入 力 し た 後 、 音 声 ガ イ ド の 指 示 に 従 っ て 自 分 の 指 示 す る 候 補 の 記 号(番 号 )を 押 せ ば よ い 。 選 挙 日 程 期 間 予 備 選 挙 内 容 期 間 本 選 挙 内 容 8/21~ 22 選 挙 公 告 予 備 候 補 者 登 録 ~9/14 政 策 ツ ア ー 8/23~ 8/24 予 備 候 補 者 資 格 審 査 9/15~ 10/14 地 域 巡 回 選 挙 8/25 選 挙 候 補 者 確 定 、 決 定 公 告 及 び 通 知 、 記 号 抽 選 及 び 公 告 9/15 蔚 山/済 州 地 域 8/27 予 備 候 補 政 策 シ ン ポ ジ ウ ム 開 催 9/16 江 原/忠 北 地 域 8/29 YTN TV 対 談 孫 鶴 圭 、 千 正 培(チ ョ ン ・ ジ ョ ン ベ)、金 斗 官(キ ム ・ ド ゥ グ ァ ン) 9/29 光 州/全 南 地 域 8/30 YTN TV 対 談 辛 基 南(シ ン ・ ギ ナ ム )、 韓 明 淑 (ハ ン ・ ミ ョ ン ス ク )、 李 海 瓚 (イ ・ へ チ ャ ン ) 9/30 釜 山/慶 南 地 域 8/31 YTN TV 対 談 鄭 東 泳 、 柳 時 民(ユ ・ シ ミ ン )、 秋 美 愛(チ ュ ・ ミ エ ) 10/6 大 田/忠 南 /全 北 地 域 9/3~ 5 予 備 選 挙 、 選 挙 候 補 者 確 定 公 告 10/7 京 畿/仁 川 地 域 ~9/14 政 策 ツ ア ー 10/13 大 邱/慶 北 地 域 10/14 ソ ウ ル 地 域 10/15 候 補 者 指 名 大 会 で 候 補 を 確 定
10 2 党 内 選 挙 立 候 補 者 の 顔 ぶ れ 大 統 合 民 主 新 党 内 に お け る 本 選 挙 候 補 者 は 次 の と お り で あ る 。 大 統 合 民 主 新 党 の 本 選 挙 参 加 者 の プ ロ フ ィ ー ル 候 補 プ ロ フ ィ ー ル 予 備 選 挙 通 過 候 補 鄭 東 泳 ( チ ョ ン ・ ド ン ヨ ン ) (大 統 領 候 補 確 定 ) 1953 年 生 ま れ ソ ウ ル 大 学 歴 史 学 科 卒 業 MBC TV 記 者 (1978~ 1995) ウ リ 党 党 議 長(2004、2006 年 ) 統 一 部 長 官 兹 国 家 安 全 保 障 会 議 常 任 委 員 長 孫 鶴 圭 ( ソ ン ・ ハ ッ キ ュ ) 1947 年 生 ま れ ソ ウ ル 大 学 政 治 学 科 卒 業 保 健 福 祉 部 長 官 京 畿 道 知 事(2002~ 2006) 韓 明 淑 ( ハ ン ・ ミ ョ ン ス ク ) ( 本 選 挙 で 李 海 瓚 候 補 を 支 持 後 辞 退) 1944 年 生 ま れ 梨 花 女 子 大 学 仏 文 学 科 卒 業 、 女 性 学 科 修 士 女 性 部 長 官 、 環 境 部 長 官 、 国 務 総 理 李 海 瓚 ( イ ・ へ チ ャ ン ) 1952 年 生 ま れ ソ ウ ル 大 学 社 会 学 科 卒 業 教 育 部 長 官 国 務 総 理 柳 時 民 ( ユ ・ シ ミ ン ) ( 本 選 挙 で 李 海 瓚 候 補 を 支 持 後 辞 退) 1959 年 生 ま れ ソ ウ ル 大 学 経 済 学 科 卒 業 聖 公 会 大 兹 任 教 授 保 健 福 祉 部 長 官 3 オ ー プ ン プ ラ イ マ リ ー (完 全 国 民 選 挙 制 ) 大 統 合 民 主 新 党 は 今 回 の 党 内 に お け る 予 備 選 挙 で 政 党 と し て 初 め て オ ー プ ン プ ラ イ マ リ ー を 取 り 入 れ た 。 ハ ン ナ ラ 党 に 比 べ て 支 持 率 が 低 か っ た 大 統 合 民 主 新 党 と し て は 、2002 年 に 民 主 党 が 国 民 参 加 選 挙 制 の 導 入 で 全 国 的 な 旋 風 を 巻 き 起 こ し て 逆 転 し 、 政 権 の 確 保 に 成 功 し た よ う に 、 こ の 制 度 を 通 じ て 党 内 の 予 備 選 挙 か ら 国 民 の 関 心 を 集 め て 選 挙 政 局 の 务 勢 を 克 服 し よ う と し た 。 こ の 制 度 を 上 手 く 活 用 で き れ ば 、 ハ ン ナ ラ 党 に 比 べ て 力 の あ る 候 補 者 の い な い 大 統 合 民 主 新 党 に お い て は 、 進 歩 性 向 が 強 い 若 い 世 代 の 関 心 誘 導 、168 万 の 党 内 予 備 選 挙 投 票 権 の 申 請 者 を 利 用 し た 反 ハ ン ナ ラ 党 の 包 囲 網 設 定 な ど 多 く の 效 果 が 期 待 で き た 。 し か し 、 オ ー プ ン プ ラ イ マ リ ー を 通 じ て 大 統 領 選 挙 の 主 導 権 を 獲 得 し よ う と し た 計 画 は 全 国 巡 回 選 挙 を 行 う 際 に 完 全 に 崩 れ て し ま っ た 。 全 国 を 16 ヶ 所 の 地 域 に 分 け て 投 票 し た 本 選 挙 の 結 果 、 募 集 し た 投 票 人 団 数 は 168 万 名 余 に 達 し た が 、 投 票 率 は 平 均 16.2%程 度に し か な ら なか っ たか ら で あ る 。 党 内 選 挙 の 終 盤 に 行 わ れ た の は モ バ イ ル 投 票 で あ っ た 。 鄭 東 泳 の 独 走 体 制 に ブ レ ー キ を か け た の も 、11月 9 日 に 行 わ れ た 1 次 モ バ イ ル 投 票 と 11日 に 実 施 さ れ た 2 次 モ バ イ ル 投 票 の 結 果 だ っ た 。 孫 鶴 圭 が 連 続 し て 1 位 を 記 録 し た の で あ る 。
11 特 に モ バ イ ル 投 票 は 投 票 方 式 が 分 か り 易 く 対 応 が 簡 単 な の で 投 票 率 が 高 く な っ た 。 巡 回 選 挙 で20%前 後 だ っ た 投 票 率 が モ バ イ ル 投 票 で は 70%を 上 回 り 、 終 盤 の 選 挙 で 孫 鶴 圭 の 逆 転 可 能 性 が 見 え 、 活 気 を も た ら す き っ か け と な っ た 。 さ ら に 、 盧 武 鉉 大 統 領 の 名 義 盗 用 事 件(鄭 東 泳 側 が イ ン タ ー ネ ッ ト 上 で 盧 武 鉉 大 統 領 の 住 民 番 号 を 盗 用 し 有 権 者 に 登 録 し た 事 件)に 対 し て 警 察 が 鄭 東 泳 候 補 陣 営 を 押 収 ・ 捜 索 し よ う と す る な ど 、 選 挙 の 版 図 を 変 え る ぐ ら い の 大 型 事 件 も 生 じ 、 大 統 合 民 主 新 党 の 本 選 挙 結 果 は 誰 に も 予 想 で き な い よ う に な っ た 。 し か し 、 結 果 は 変 わ る こ と な く 、 党 内 組 織 力 が 強 い 鄭 東 泳 の 勝 利 で あ っ た 。10 月15日 に 行 わ れ た 候 補 者 指 名 大 会 で 、 最 多 得 票 者 で あ る 鄭 東 泳 が 大 統 合 民 主 新 党 の 第17代 大 統 領 選 挙 の 候 補 と し て 最 終 的 に 決 ま り 、 オ ー プ ン プ ラ イ マ リ ー 選 挙 は 終 わ っ た 。 4 . 党 内 選 挙 の 結 果 大 統 合 民 主 新 党 の 党 内 本 選 挙 の 結 果 、 鄭 東 泳 が 全 体 各 候 補 の 累 積 得 票 数 49万 5,911票 の う ち 総 有 效 得 票 数 21万 6,984票 を 獲 得 し 、 全 体 の 43.8%の 得 票 率 で 当 選 が 確 定 し た 。 16広 域 市 ・ 道 の 巡 回 選 挙 の 結 果 、 各 候 補 の 累 積 得 票 数 26万 8,867票 の 中 で 鄭 東 泳 は 総13万 2,996票 を 得 て 全 体 の 49.5%の 得 票 率 で 1 位 、 モ バ イ ル 投 票 で は 総 累 積 得 票 数17万 7,453票 の う ち 総 6万 2,138票 を 得 て 35.0%の 得 票 率 で 2 位 、 最 後 の 世 論 調 査 で は 総4万 9,591票 中 2万 1,850票 、 得 票 率 44.1%を 確 保 し 1 位 を 占 め た 。 2 位 の 孫 鶴 圭 と は 全 体 得 票 数 で4万 8,185票 差 、 地 域 巡 回 選 挙 で は 5万 1,753票 差 、 世 論 調 査 の 結 果 で は4,325票 差 を つ け た が 、 モ バ イ ル 投 票 で は 1 位 と な っ た 孫 鶴 圭 に 7,893票 を つ けら れ た 。 特 に 鄭 東 泳 が 勝 利 し た 要 因 は 力 強 い 組 織 力 で あ る 。 鄭 東 泳 の 故 郷 で あ る 全 羅 北 道 地 域 だ け で81.3%と い う 圧 倒 的 な 得 票 率 で 他 の 候 補 と の 得 票 差 を 3万 票 以 上 広 げ 、 今 回 の 党 内 選 挙 の 当 落 を 決 め た 。 低 調 な 投 票 率 も 党 内 の 組 織 力 で 優 位 を 占 め て い る 鄭 東 泳 が 勝 利 を す る 大 き な 要 因 と な っ た 。 鄭 東 泳 は 地 元 の 全 北 、 全 南 、 光 州 だ け で 圧 倒 的 な 勝 利 を 収 め た だ け で な く 、 他 の 競 争 候 補 か ら 多 く の 不 正 選 挙 運 動 の 疑 惑 で 非 難 を 浴 び な が ら も ソ ウ ル を 含 め 全 国16ヶ 所 の 地 域 選 挙 の う ち 9ヶ 所 で 勝 利 し た 。 本 選 挙 で 2 位 と な っ た 孫 鶴 圭 は 、 大 統 合 民 主 新 党 の 党 内 選 挙 の 前 、 各 種 世 論 調 査 で 与 党 系 候 補 の な か で 最 も 支 持 率 が 高 か っ た 候 補 で 、 有 力 な 大 統 領 候 補 と し て ス ポ ッ ト ラ イ ト を 浴 び て き た 。 孫 鶴 圭 は 、 世 論 調 査 で の 優 位 を 基 に モ バ イ ル 投 票 で 勝 利 し 、 そ し て 地 域 巡 回 選 挙 に お い て 人 口 密 集 地 域 で あ る ソ ウ ル 市 、 京 幾 、 仁 川 な ど の 首 都 圏 で 勝 利 す れ ば 組 織 力 の 強 い 鄭 東 泳 も 乗 り 越 え ら れ る と 計 算 し た 。 し か し 結 果 を 見 る と 、 全 国 巡 回 選 挙 で は 本 人 の 地 元 と 言 わ れ る 首 都 圏 の 京 畿 、 仁 川 で す ら わ ず か な 差 で 勝 っ た だ け で 、 期 待 し て い た ソ ウ ル で は 得 票 率17% 以 上 、 1
12 万7,000票 の 差 で 負 け て し ま い 、 組 織 力 に 優 る 鄭 東 泳 の ラ イ バ ル に は な れ な か っ た 。 李 海 瓚 は 、 本 選 挙 が 始 ま っ て か ら 同 じ 親 盧 系 列 で あ る 韓 明 淑 、 柳 時 民 か ら 李 海 瓚 支 持 宣 言 と 同 時 の 候 補 辞 退 を 受 け 、 親 盧 系 列 の 候 補 者 一 本 化 に 成 功 し 上 昇 の 勢 い に 乗 る よ う に 見 え た 。 し か し 、 李 海 瓚 は 大 統 合 民 主 新 党 の 唯 一 の 忠 清 道 出 身 に も 関 わ ら ず 、 序 盤8地 域 の 巡 回 選 挙 レ ー ス に お い て 期 待 し た 地 元 の 忠 北 で 負 け 、 候 補 者 一 本 化 の 利 益 も 得 ら れ な い ま ま 3 位 に 終 わ っ た 。 大 統 合 民 主 新 党 の 本 選 挙 結 果 (得 票 数 、 括 弧 内 は 得 票 率 ) 区 分 鄭 東 泳 (当 選 ) 孫 鶴 圭 李 海 瓚 合 計 8市 道 地 域 選 挙 蔚 山 2,262(43.97%) 1,335(25.95%) 1,478(30.09%) 5,075 済 州 3,003(39.39%) 2,754(36.13%) 1,866(24.48%) 7,623 江 原 2,311(31.14%) 2,359(31.79%) 2,751(37.07%) 7,421 忠 北 6,334(52.72%) 2,920(24.30%) 2,760(22.97%) 12,014 釜 山 6,689(37.6%) 4,508(25.3%) 6,614(37.1%) 17,811 慶 南 4,461(34.8%) 4,069(31.8%) 4,276(33.4%) 12,806 光 州 10,841(47.6%) 7,948(34.9%) 4,007(17.6%) 22,796 全 南 15,224(46.1%) 11,958(36.2%) 5,819(17.6%) 33,001 累 積 得 票 数 51,125(43.1%) 37,851(31.9) 29,641(25.0%) 118,617 8市 道 地 域 選 挙 大 田 1,766(33.9%) 1,464(28.2%) 1,974(37.9%) 5,204 忠 南 2,182(32.6%) 1,616(24.1%) 2,895(43.3%) 6,693 全 北 38,078(81.3%) 6,387(13.6%) 2,367(5.1%) 46,832 京 畿 13,025(40.2%) 13,587(42.0%) 5,767(17.8%) 32,379 仁 川 3,117(41.0%) 3,160(41.5%) 1,331(17.5%) 7,608 大 邱 1,108(25.7%) 1,530(35.4%) 1,677(38.9%) 4,315 慶 北 1,598(33.4%) 2,017(42.1%) 1,174(24.5%) 4,789 ソ ウ ル 20,997(49.5%) 13,631(32.1%) 7,802(18.4%) 42,430 累 積 得 票 数 132,996(49.5%) 81,243(30.2) 54,628(20.3%) 268,867 モ バ イ ル 1~ 3次 投 票 62,138(35.0%) 70,031(39.5%) 45,284(25.5%) 177,453 世 論 調 査 ( ※ ) (括 弧 の 中 は 換 算 得 票 数 ) 44.1% (21,850) 35.3% (17,525) 20.6% (10,216) 100.0% (49,591) 総 有 效 得 票 数 216,984(43.8% ) 168,799(34.0%) 110,128 (22.2%) 495,911 ( ※ ) 世 論 調 査 は 総 投 票 数 の 10%と し て 投 票 数 に 換 算 す る 。
13 第 2 節 ハ ン ナ ラ 党 1 党 内 選 挙 方 式 と 日 程 ハ ン ナ ラ 党 の 大 統 領 候 補 に 対 す る 党 内 選 挙 方 式 は 、 党 憲 ・ 党 規 に も 明 示 さ れ て い る と お り 党 員 の 選 択 に 50%、 国 民 の 選 択 に 50%の 比 重 を 置 く よ う に し た 。 党 員 の 選 択 50%の 内 訳 は 代 議 員 の 割 合 を 20%、 そ の 他 党 員 の 割 合 を 30%と し 、 国 民 の 選 択 50%の 内 訳 は 国 民 参 加 選 挙 人 団 の 割 合 を 30%、 世 論 調 査 の 割 合 を 20% と し て 反 映 す る こ と に し た 。 80%の 割 合と な る 直 接 投 票は 、 2007 年 8 月 19 日 午 前6 時 か ら 夕 方 8時 ま で全 国 248 箇 所 の 投票 所 で 行い 、 開 票 は 翌日 の 20 日、 全 党 大 会会 場 で行 っ た 。 党 内 選 挙 ル ー ル の 20%を 占 める 世 論 調 査 は、 リ サー チ ア ン ド リサ ー チ、 東 西 リ サ ーチ 、 中 央 リ サ ー チ な ど 3 機 関 に 依 頼 し て 、 同 月 19 日 午 後 1 時 か ら 8 時 の 間 に 実 施 し た 。 今 回 の 党 内 選 挙 で は 、 総 選 挙 人 を18万 5,080人 で 構 成 し 、 こ の 中 で 総 有 効 投 票 数 を 直 接 投 票 の 割 合 で あ る80%と し 、 世 論 調 査 20%は 調 査 結 果 を 票 に 換 算 し て 計 算 す る 事 と し た 。 2007年 5月 21日 、 最 初 に 確 定 さ れ た ハ ン ナ ラ 党 の 選 挙 ル ー ル は 、 選 挙 人 団 を 23 万6,000人 で 構 成 し て 代 議 員 4万 7,200人 (20%)、 党 員 7万 800人 (30%)、 国 民 選 挙 人 団7万 800人 (30%)、 そ し て 世 論 調 査 4万 7200人(20%)に 固 定 さ せ て 投 票 す る 方 式 で あ っ た 。 し か し 、 世 論 調 査 反 映 の 割 合 は 、 ハ ン ナ ラ 党 の 党 憲 ・ 党 規 に 明 示 さ れ て い る よ う に80%の 直 接 投 票 の 有 効 投 票 数 の 結 果 に よ り 世 論 調 査 20% は 従 属 さ れ る こ と に な っ て い る の で 、 一 律 的 に4万 7,200票 に す る こ と は 原 則 に 反 す る と 朴 槿 惠 側 が 異 議 を 申 し 立 て た た め 再 び 協 議 す る こ と に な っ た 。 ハ ン ナ ラ 党 は 、 第17代 大 統 領選 挙 の 党 内 選 挙 の た め に13回 の 合 同 演 説 会 、 討 論 会 を 含 ん だ 4回 の TV討 論 会 、 4回 の 政 策 ビ ジ ョ ン 大 会 、 韓 国 で 最 初 の 国 民 検 証 聴 聞 会 な ど の 日 程 を 行 い 、2007年 8 月20日 、ハ ン ナ ラ 党 第9次 全 党 大会 で 開 票 及 び大 統 領 候 補 を確 定 発表 し た 。 党 内 選 挙 日 程 は 次 の と お り で あ る 。 ハ ン ナ ラ 党 党 内 選 挙 日 程 期 間 党 内 選 挙 内 容 6/11~ 13 候 補 登 録 期 間 6/19 政 策 ビ ジ ョ ン 大 会 7/20 国 民 参 加 選 挙 人 団 名 簿 確 定 7/21~ 8/18 候 補 者 合 同 演 説 会 及 び 選 挙 運 動 8/19 国 民 参 加 選 挙 人 団 大 会(投 票 ) 8/20 ハ ン ナ ラ 党 第 9 次 全 党 大 会 (開 票 及 び 大 統 領 候 補 者 の 指 名 )
14 2 党 内 選 立 候 補 者 の 顔 ぶ れ ハ ン ナ ラ 党 内 で 大 統 領 候 補 に 立 候 補 し た の は 次 の と お り 。 ハ ン ナ ラ 党 の 党 内 選 挙 参 加 者 の プ ロ フ ィ ー ル 候 補 プ ロ フ ィ ー ル 党 内 選 挙 候 補 記 号 1 番 李 明 博 (イ ・ ミ ョ ン バ ク ) (大 統 領 候 補 確 定 ) 1941 年 生 ま れ 高 麗 大 経 営 学 科 卒 業 現 代 建 設 代 表 理 事 社 長 (1977~ 1988 年) 14 代 、 15 代 国 会 議 員 ソ ウ ル 特 別 市 長(2002~ 2006 年 ) 全 国 道 知 事 協 議 会 議 長(2002~ 2006 年) 記 号 2 番 元 喜 龍 (ウ ォ ン ・ ヒ リ ョ ン ) 1964 年 生 ま れ ソ ウ ル 大 法 大 卒 業 、 漢 陽 大 言 論 情 報 大 学 院 修 士 第 34 回 司 法 試 験 首 席 合 格 ソ ウ ル 地 方 検 察 庁 、 釜 山 地 方 検 察 庁 検 事 16 代 、 17 代 国 会 議 員 ハ ン ナ ラ 党 最 高 委 員 記 号 3 番 朴 槿 惠 (パ ク ・ ク ネ ) 1952 年 生 ま れ (朴 正 煕 元 大 統 領 の 娘 ) 西 江 大 電 子 工 学 科 卒 業 大 統 領 の 令 夫 人 代 理 役 遂 行(1974~ 1979 年 ) 育 英 財 団 理 事 長 15 代 、 16 代 、 17 代国 会 議 員 ハ ン ナ ラ 党 代 表 記 号 4 番 洪 準 杒 (ホ ン ・ ジ ュ ン ピ ョ ) 1954 年 生 ま れ 高 麗 大 行 政 学 科 卒 業 司 法 試 験 合 格 清 州 、 ソ ウ ル 、 釜 山 地 方 検 察 庁 検 事 15 代 、 16 代 、 17 代国 会 議 員 国 会 環 境 労 動 委 員 会 委 員 長 記 号 5 番 高 鎭 和 (コ ・ ジ ン フ ァ ) (途 中 候 補 辞 退 ) 1959 年 生 ま れ 成 均 館 大 社 会 学 科 卒 業 、 ジ ョ ン ー ズ ホ プ キ ン ズ 大 学 院 修 士 世 宗 リ ー ダ ー シ ッ プ 開 発 院 理 事 17 代 国 会 議 員 韓 民 族 平 和 ネ ッ ト ワ ー ク 代 表 3 党 内 選 挙 の 様 子 ( 1 ) 選 挙 ル ー ル に 関 す る 李 明 博 と 朴槿 惠の 対 立 第 17 代 大 統 領選 挙 の 有 力候 補 で あ る 李明 博 と朴 槿 惠 の 党 内選 挙 は、 各 種 世 論 調 査 の 結 果 、 二 人 の 候 補 の 支 持 率 は 合 わ せ て 70%を 越 え て い た 。 両 候 補 陣 営 は 選 挙 ル ー ル の 調 整 に つ い て 、 始 め か ら 熾 烈 な 攻 防 を 繰 り 広 げ た 。 両 候 補 は 、 基 本 的 に ハ ン ナ ラ 党 党 憲 に 規 定 さ れ た 国 民 参 加 選 挙 人 団 の 投 票 結 果 80%と世 論 調 査 20%の 反 映に つ い て は 同 意し た が 、 各 種世 論 調査 で 50% 前 後 の 高 い 支 持 率 を 見 せ て い た 李 明 博 側 で は 党 員 で は な い 一 般 国 民 の 支 持 率
15 を 党 内 選 挙 に 多 く 反 映 し た い 一 方 、 朴 槿 惠 側 で は 党 内 部 の 支 持 率 で 優 位 を 占 め て い る た め 党 員 の 支 持 率 を 多 く 反 映 し よ う と し た 。 両 陣 営 の 葛 藤 が 深 刻 化 し 、 妥 協 点 が 見 え な い 状 況 が 続 い た た め 、 ハ ン ナ ラ 党 代 表 が 代 表 職 を か け て 現 行 選 挙 ル ー ル に 対 す る 仲 裁 案 を 出 し た 。 李 明 博 側 は 不 満 な が ら も 納 得 し た が 、 朴 槿 惠 側 は 特 に 「 国 民 投 票 率 が 3 分 の 2(67%)ま で 行 か な い 場 合 、 こ れ を 3 分 の 2 と み な し 世 論 調 査 反 映 割 合 の 加 重 値 算 定 を 適 用 す る 」 と い う 仲 裁 案 に 対 し て 絶 対 反 対 の 立 場 を 取 っ た 。 過 去 に 孫 鶴 圭 が 選 挙 ル ー ル に 反 発 し て 離 党 し た 前 例 が あ る た め 、 負 担 を 感 じ た 李 明 博 側 は 譲 歩 し 、 選 挙 ル ー ル に 対 す る 両 者 の 対 立 は 終 わ っ た 。 ( 2 ) 検 証 聴 聞 会 ハ ン ナ ラ 党 候 補 者 の 検 証 聴 聞 会 は 7 月 19 日 に実 施 さ れ た 。党 ホ ーム ペ ー ジ と メ デ ィ ア の 生 放 送 で 進 行 さ れ 、 朴 槿 惠 は 午 前 に 、 李 明 博 は 午 後 に 各 3 時 間 ず つ 分 け て 聴 聞 会 を 実 施 し た 。 本 聴 聞 会 の 目 的 は 、 大 統 領 選 挙 を 備 え て ハ ン ナ ラ 党 候 補 た ち の 政 策 と 道 徳 性 を 自 ら 検 証 し 、 今 後 の 大 統 領 本 選 挙 で 起 こ り う る 与 党 系 陣 営 の ネ ガ テ ィ ブ 選 挙 運 動 に 備 え る こ と で あ っ た 。 朴 槿 惠 側 の 主 要 検 証 内 容 は 、 父 親 で あ る 朴 正 煕 元 大 統 領 の 軍 事 革 命 に 対 す る 本 人 の 評 価 、 朴 槿 惠 の 私 生 活 、 正 修 奨 学 会 の 強 制 献 納 疑 惑 、 嶺 南 大 介 入 疑 惑 な ど に 対 す る も の で あ り 、 李 明 博 側 は 兵 役 免 除 の 経 緯 、 財 産 不 正 蓄 財 及 び 土 地 投 機 疑 惑 、 政 府 の 開 発 情 報 事 前 流 出 疑 惑 、BBK 投 資 運 営 の 株 価 操 作 事 件 関 連 疑 惑 、 住 所 地 偽 装 転 入 の 背 景 な ど で あ っ た 。 4 党 内 選 挙 の 結 果 8 月20日 、 ソ ウ ル 蚕 室 オ リ ン ピ ッ ク 競 技 場 で 開 か れ た ハ ン ナ ラ 党 全 党 大 会 で 党 内 選 挙 結 果 が 発 表 さ れ た 。 李 明 博 が 選 挙 人 直 接 投 票 の 結 果6万 4,216票 (49.1%)、 世 論 調 査 結 果1万 6,868票 (51.6%)な ど 総 8万 1,084票 (49.6%)を 得 票 、 第 17代 大 統 領 選 挙 候 補 に 確 定 し た 。 2 位 朴 槿 惠 の 得 票 数 は 、 選 挙 人 団 の 得 票 数6 万 4648 票 (49.4%)と 世 論 調 査 1万 3984票 (42.7%)で 合 計 7万 8632票 (48.1%)で あ り 、 そ の 差 は 僅 か2452票 で あ っ た 。 3 位 は 元 喜 龍 、 4 位 は 洪 準 杒 だ っ た 。 5 人 の 候 補 が 党 内 選 挙 の 出 馬 宣 言 を し た が 、 高 鎭 和 が 辞 退 を 宣 言 し た た め 4 人 の 競 争 と な っ た 。
16 ハ ン ナ ラ 党 の 党 内 選 挙 の 地 域 別 得 票 現 況 地 域 選 挙 人 数 投 票 数 有 効 投 票 数 無 效 投 票 数 李 明 博 元 喜 龍 朴 槿 惠 洪 準 杒 合 計 ソ ウ ル 39,991 27,943 16,190 330 11,113 271 27,904 39 釜 山 13,943 11,178 5,273 60 5,789 47 11,169 9 大 邱 9,393 7,423 2,305 19 5,072 22 7,418 5 仁 川 9,519 6,290 3,089 36 3,135 25 6,285 5 光 州 5,056 2,327 1,338 104 853 18 2,321 6 大 田 5,380 3,739 1,272 40 2,404 18 3,734 5 蔚 山 3,989 3,185 1,517 18 1,637 11 3,183 2 京 畿 38,730 25,590 12,779 161 12,543 88 25,571 19 江 原 5,931 4,340 1,866 22 2,436 14 4,338 2 忠 北 5,696 4,215 1,823 26 2,343 16 4,208 7 忠 南 7,603 5,512 2,271 26 3,179 24 5,500 12 全 北 7,106 3,883 2,141 111 1,581 39 3,872 11 全 南 7,784 4,746 2,692 133 1,852 48 4,725 21 慶 北 10,679 9,637 4,455 31 5,111 24 9,621 16 慶 南 12,145 9,382 4,498 76 4,748 30 9,352 30 済 州 2,135 1,696 707 126 852 7 1,692 4 合 計 185,080 131,086 64,216 1,319 64,648 710 130,893 193 ハ ン ナ ラ 党 の 党 内 選 挙 結 果 記 号 名 前 世 論 調 査 選 挙 人 団 総 得 票 備 考 割 合 割 合 割 合 1 李 明 博 16,868 64,216 81,084 候 補 確 定 51.55 49.06 49.56 2 元 喜 龍 1,079 1,319 2,398 3.30 1.01 1.47 3 朴 槿 惠 13,984 64,648 78,634 42.73 49.39 48.06 4 洪 準 杒 793 710 1,503 2.42 0.54 0.92 合 計 32,724 130,893 163,619 *世 論 調 査 は3 機 関で 6,000 人 を調 査 。 総 5,490 人 の 有 效回 答 を 分 析 。 *世 論 調 査 結 果 1 サ ン プ ル 当 り に 加 重 値 5.9607 を 与 え 、 調 査 サ ン プ ル 1 件 当 た り 選 挙 人 団 の 有 効 票 約 6 票 に 相 当 す る 。
17 第 3 節 他 の 有 力 者 た ち の 動 向 1 高 建 (コ ・ ゴ ン ) 2006 年 5月 31 日 、 広 域自 治 体 首 長 選挙 で 与党 で あ る ウ リ党 は 、全 16 の 自治 体 の 中 で 1 ヶ 所 だ け し か 勝 利 を 収 め る こ と が で き な か っ た 。 政 権 与 党 で あ る ウ リ 党 の 惨 敗 は 、 盧 武 鉉 政 権 と ウ リ 党 の 内 部 に 動 揺 を 与 え 、2007 年 12 月 の 大 統領 選 挙 候 補 者 と し て 外 部 人 事 に よ り 高 建 元 総 理 が 指 名 さ れ る こ と に な っ た 。 世 論 調 査 で も 高 建 の 支 持 率 は 2004 年 に 総 理職 を 退 い て 以降 、 す べ て の世 論 調査 で 1 位 を 獲 得 し て お り 、2006 年 に入 っ て 李 明 博に 1 位の 座 を 渡 し たこ と はあ る も の の 、 強 力 な 与 党 系 の 大 統 領 候 補 で あ っ た 。 2006 年 6月 の メ デ ィ ア リサ ー チ の 支 持率 の 世論 調 査 結 果 にお い ても 高 建 は 26.2%で 1 位 、 朴 槿惠 が 25.8%で 2 位、 李 明 博が 20.2%で3 位 で あっ た 。 一 方 、 ウ リ 党 所 属 の 予 備 選 候 補 者 の 支 持 率 は 、 こ の 地 方 自 治 体 首 長 選 挙 の 惨 敗 責 任 で 退 い た 鄭 東 泳 が 2.6%、 李 海瓚 が 1.3%、 金 槿 泰が 1.1%な ど 極 め て 低 い支 持 率 で あ っ た 。 こ の 地 方 選 挙 以 降 、 次 期 大 統 領 選 挙 候 補 者 の 競 争 が 徐 々 に 盛 り 上 が り な が ら 、 高 建 に 対 す る 与 党 系 陣 営 の 関 心 は 当 然 の よ う に 高 ま っ た 。 高 建 は 中 道 改 革 実 用 主 義 路 線 を 標 榜 し 、 「 希 望 韓 国 国 民 連 帯 」 発 起 人 大 会 を 開 い て 公 式 に 候 補 者 と し て の 動 き を ス タ ー ト さ せ た 。 し か し 、 ウ リ 党 の 内 部 葛 藤 に よ り 中 道 改 革 勢 力 の 分 党 説 が 出 始 め た 後 、 高 建 は 支 持 を 持 続 さ せ ら れ な か っ た 。 当 時 の 盧 武 鉉 大 統 領 か ら 「 高 建 元 総 理 の 任 用 は 失 敗 し た 人 事 だ っ た 」 と い う 発 言 も 出 る な ど 、 結 局 、 与 党 系 陣 営 の 期 待 を 満 た せ ず に 、2007 年 1 月 16 日 に大 統 領 選 挙 への 不 出馬 を 宣 言 し た。 2 鄭 雲 燦(チ ョ ン ・ ウ ン チ ァ ン ) 鄭 雲 燦 前 ソ ウ ル 大 総 長 は 、 か な り 以 前 か ら 有 力 な 与 党 系 大 統 領 候 補 と し て 注 目 さ れ て き た 。 高 建 の 不 出 馬 宣 言 で 政 界 改 編 の 動 き が 見 え て き た 中 、 与 党 系 の 次 期 大 統 領 選 候 補 者 た ち の 支 持 率 が 低 い こ と も あ り 代 案 候 補 と し て 考 え ら れ て き た 。 同 氏 は 、 与 党 系 の 継 続 的 な ラ ブ コ ー ル に も 、 「 政 治 に は 関 心 が な い 」 と い う 立 場 を 一 貫 し て き た が 、 大 統 領 選 挙 ま で あ と 1 年 を 残 し た 時 、 あ る 放 送 局 で の イ ン タ ビ ュ ー で 同 氏 は 「 政 治 を し な い と は 言 い 切 れ な い 」 と 発 言 、 政 界 入 り の 可 能 性 を 残 し た 。 し か し 、 4 月30日大 国 民 記 者 会 見で 第 17代 大 統 領 選 挙の 不 出 馬 宣 言を し た 。 不 出 馬 の 理 由 は 本 人 の 支 持 基 盤 不 在 に よ る 政 治 勢 力 化 の 失 敗 な ど を あ げ た 。 鄭 雲 燦 の 不 出 馬 宣 言 に よ り 、 与 党 系 の 候 補 者 選 定 計 画 は ま た 原 点 に 戻 っ て し ま っ た 。
18 3 文 国 現 ( ム ン ・ グ ク ヒ ョ ン ) 李 明 博 と 競 争 が で き る と 思 わ れ て い た 候 補 者 の 出 馬 辞 退 が 相 次 ぎ 、 有 力 な 候 補 者 が い な く な っ た 与 党 系 陣 営 で は 、 候 補 者 間 の 政 策 対 談 や ビ ジ ョ ン 提 示 な ど で 自 分 達 の 支 持 率 を 高 め よ う と す る 努 力 よ り は 、 不 動 の 1 位 候 補 で あ る 李 明 博 の 支 持 率 を 下 げ る こ と に 力 を 入 れ る よ う な 様 相 と な り 、 ま す ま す 候 補 者 の 選 定 に 苦 心 し た 。 こ う し た 状 況 に お い て 登 場 し た の が 文 国 現 だ っ た 。 文 国 現 の 登 場 は 与 党 系 関 係 者 だ け で な く 若 い 世 代 の 間 に も お び た だ し い 反 響 を 起 こ し た 。 特 に 既 成 の 政 治 家 と 差 別 性 を 持 っ て い る 点 、 柳 韓 ( ユ ハ ン ) キ ン バ リ ー 社 の CEO 出 身 で あ る 点 、 CEO と し て利 益 を 社 会 に還 元 し て い る模 範 的な 経 営 者 と いう 点 、そ し て 道 徳 的 に も 問 題 が な い と い う 点 な ど が 評 価 さ れ た か ら で あ る 。 大 統 領 選 挙 を 4 ヵ 月 前 に 控 え た 8 月 23 日 、 文国 現 は 大 統 領選 へ の出 馬 を 宣 言 し た 。 文 国 現 の 立 候 補 の 目 的 は 、 大 統 領 選 挙 を 通 じ て 自 身 の 政 治 的 立 場 を 強 化 さ せ 、 翌 年 の 第 18 代 国 会 議員 選 挙 で 30 席 ほ ど の議 席 を 確 保 する と いう こ と だ 。 フ レ ッ シ ュ な イ メ ー ジ で 今 回 の 大 統 領 選 挙 に 新 鮮 な 風 を 起 こ し た 文 国 現 は 、 徐 々 に 自 分 の 支 持 率 を 高 め な が ら 、 大 統 合 民 主 新 党 候 補 の 鄭 東 泳 に 候 補 一 本 化 を 提 案 す る ま で に な っ た 。 条 件 と し て は 、 党 の 合 併 を 行 わ ず 、 政 策 討 論 を 通 じ て 与 党 系 の 大 統 領 候 補 を 決 め よ う と い う の で あ っ た 。 し か し 与 党 系 陣 営 の 立 場 と し て 、 こ れ ま で 検 証 も な か っ た 候 補 と の 候 補 者 一 本 化 は 好 ま し く な い と い う 懐 疑 論 が で て き た 。 最 後 ま で 一 本 化 の 道 を 模 索 し た が 、 結 局 、 両 者 の 見 解 の 違 い に よ り 候 補 者 の 統 一 は 失 敗 と な っ て し ま っ た 。