研究活動の要旨
新井康平(会計情報分析研究室) [学術論文等] 著者名:廣瀬喜貴,平井裕久,新井康平 題名:MD&A 情報の可読性が将来業績に及ぼす影響:テキストマイニングによる分析 発行年月日(西暦):2017 年 3 月 31 日 掲載誌名:年報経営分析研究 巻数:巻 33 号 頁:29-43 概要:経営分析の観点から日本における有価証券報告書の MD&A 情報を対象として,可読性が将来 業績及ぼす影響を検証した。テキストマイニングによる分析を用いた点に特徴がある。新井は, 分析を担当した。論文は,廣瀬喜貴,平井裕久,新井康平の 3 名による共著。 [編著書] 編著者名:安酸建二,新井康平,福嶋誠宣 書名:販売及び一般管理費の理論と実証 発行年月日(西暦):2017 年 6 月 15 日 発行所名:中央経済社 頁:184 概要:日本管理会計学会スタディグループ(コスト変動の把握と変動の原因解明に向けた実証的研究) の研究成果を編著書として出版したもの。編者は,安酸建二,新井康平,福嶋誠宣の 3 名。新井 が執筆を担当したのは,序章,第 2,3,4,終章である。 石川真一(環境科学第二研究室) [学術論文等] 著者名:石川真一 題名:工場緑地における生態学的自然再生・生物多様性保全 発行年月日(西暦):2016 年 11 月 掲載誌名:GREEN AGE 巻数:43(11) 頁:13-18 概要:(財)日本緑化センター会長賞受賞に伴う依頼論文。生物多様性保全における企業の役割,生物 多様性を保全する「自然再生事業」としてのビオトープについて概説し,ビオトープの“順応的”な管理方法について,群馬県内の企業敷地内で群馬大学社会情報学部環境科学研究室によって行 われている実践例をあげて概説した。 [学会発表] 発表者名:石川真一,増田和明,大森威宏 題名:群馬県内の里山における絶滅危惧植物種ヒメアマナの 10 年間の開花個体数動態 発表年月日(西暦):2017 年 3 月 16 日 発表学会名:第 64 回日本生態学会大会 開催場所:早稲田大学 概要:2007 年に新たに確認された群馬県内の里山のヒメアマナ(絶滅危惧 IB 類)群生地において, その後 1〜3 年おきに 4 月中下旬に開花個体数調査を実施したところ,標本抽出調査(2008-2013 年)および全数調査(20015-16 年)で約 500〜1600 となり,2013 年以降は,2007 年に植林され たコナラの生長による被陰にもかかわらず,イノシシ等のケモノ道沿いで増加傾向にある。2007 年の推定開花個体数を約 6000 と報じた(2008 年生態学会ポスター講演)が,これはサブプロッ トの一つで過大評価になっていたと推察される。個体あたり開花数は最大 8 花で,いずれの調査 年においても 2 花の個体数が最も多く,次いで 1 花,3 花個体であり,4 花以上の個体は非常に少 ない。2007 年に一部の開花個体(n=27)を掘りあげて鱗茎サイズおよび娘鱗茎数を計測した結果, 本種は鱗茎の長径 6.5mm 付近を限界サイズとして,鱗茎サイズと個体あたり開花数の間に強い正 の相関があることが確認された。また本種は鱗茎の長径 5mm 以上で娘鱗茎を生産して(1〜6 個) 栄耀繁殖を行うが,鱗茎サイズと娘鱗茎数の間には有意な相関は見られなかった。2008 年に結実 率を計測した(n=80)ところ,結実した個体の比率と個体あたり開花数の間には強い正の相関が あることが示されたが,個体あたりの結実数(0〜3 個)と個体あたり開花数の間には有意な相関 がみられなかった。すなわち本種においては,栄耀・有性繁殖とも限界鱗茎サイズがあり,開花 数も鱗茎サイズに依存しているが,いずれの繁殖様式でも生産される子の数は鱗茎のサイズに依 存していないと推察される。以上より本種は限界鱗茎サイズ以上の個体が有性・栄養繁殖双方を 行うことで主に 1〜3 花サイズの個体数が増加しており,また植林や動物による攪乱が個体群の拡 大を促進している可能性が示唆された。 [その他] 講演 1. 題名:工場緑地における生態学的自然再生・生物多様性保全 年月日(西暦):2016 年 11 月 1 日 会場:(財)日本緑化センター(東京都港区赤坂)
概要:財)日本緑化センター会長賞受賞講演 社会的活動 1. 開催者名:石川真一 題名:ビオトープ育成のための環境科学的調査研究と講習 開催年月日:2017 年 4 月〜10 月各月各 1 回開催 開催場所:群馬県明和町,群馬県藤岡市 概要:(株)アドバンテスト群馬R&Dセンター(群馬県明和町)および(株)チノー藤岡事業所内に 竣工したビオトープを育成する環境科学的調査研究を行い,これに基づいて講習を行った。(株) アドバンテストビオトープ基金および(株)チノービオトープ基金により助成を受けた。 2. 開催者名:石川真一(群馬県自然環境調査研究会) 題名:群馬県生物多様性モニタリング調査 開催年月日:2017 年 4 月〜9 月(月 2 回程度) 開催場所:群馬県東吾妻町ほか 概要:群馬県の委託事業である。群馬県野生生物保護条例の制定に伴う生物多様性モニタリング調査 として,ホットスポット内での絶滅危惧植物の分布・個体数・生育立地調査,種子採集を担当し た。 伊藤賢一(理論社会学研究室) [学術論文] 著者名:伊藤賢一 題名:小中学生のネット依存に関するリスク要因の探究 ― 群馬県前橋市調査より ― 発行年月日:2017 年 3 月 1 日 掲載誌名:群馬大学社会情報学部研究論集 巻数:24 頁:1~14 頁 概要:2015 年に群馬県前橋市で小中学生を対象に行った調査にもとづいて,生徒たちのネット依存の 状況と依存が疑われるグループの利用しているネットサービスや生活満足度等について探索した もの。特に小学生男子と中学生女子に依存傾向がみられ,ゲームや SNS だけでなく動画サイトの 利用も依存を促進する傾向があることを指摘している。(査読あり)
[その他(シンボジウムの企画・報告)] 報告者名:伊藤賢一 報告題目:群馬のブランドデータとネット文化(1) ― このシンポジウムのねらい シンポジウム名:2016 年度群馬大学地域貢献シンポジウム 明快!群馬の魅力の伝え方 主催者:群馬大学社会情報学部 開催年月日:2016 年 12 月 17 日 開催場所:群馬大学荒牧キャンパス ミューズホール 概要:岩井淳准教授と共同で企画した群馬大学地域貢献シンポジウム。趣旨説明のための講演とパネ ルディスカッションの司会を担当した。岩井准教授以外の登壇者として,奈良晃世氏(群馬県総 務部広報課ぐんまイメージアップ推進室),山尾信一氏(プレパラート代表),指出一正氏(雑誌
『ソトコト』編集長),武井史織氏(Adobe Systems Inc. コミュニティ・マネージャー)。
[その他(会議参加)] 参加者名:伊藤賢一 会議名:平成 28 年度前橋市携帯・インターネット問題及び高度情報化社会への対応についての対策会議 主催:前橋市教育委員会 日時:2016 年 12 月 13 日(第 1 回),2017 年 2 月 28 日(第 2 回) 場所:前橋市総合教育プラザ 概要:前橋市教育委員会の依頼により有識者として標記の会議に参加した。次年度の方針や事業計画 について意見交換を行った。 [その他(審査員)] 審査員名:伊藤賢一 題名:第 6 回小中学生新聞感想文コンクール 主催:上毛新聞社 日時:2016 年 10 月 20 日 場所:上毛新聞社本社(前橋市古市町) 概要:県内の小中学生を対象とした新聞感想文コンクールの審査員を務めた。 井門 亮(言語コミュニケーション研究室) [著書] 著者名:高見 健一・行田 勇・大野 英樹 (編)井門亮ほか 書名:〈不思議〉に満ちたことばの世界(下) 発行年月日(西暦):2017 年 3 月 25 日
発行所名:開拓社 頁:252 概要:本書は,英語や日本語など,ことばとそれに関係する領域(ことばの文法・意味・語用)に見 られる現象を解説したものである。担当した「会話の含意はどのように解釈されるか?」では, 会話の含意の解釈について,Grice が提案した協調の原理と会話の格率の観点から検討を行った。 (担当:井門 亮「会話の含意はどのように解釈されるか?」pp. 219-223.) [著書] 著者名:中野 弘三 (編)井門亮ほか 書名:語はなぜ多義になるのか ―コンテキストの作用を考える― 発行年月日(西暦):2017 年 3 月 20 日 発行所名:朝倉書店 頁:183 概要:本書は,語が多義化する主要な原因は語が使用されるコンテキストにあるという観点から,語 の多義化に関する様々な問題を扱ったものである。担当した「多義語の分析と語用論」では,語 彙語用論に基づき多義語の解釈過程について分析を行った。(担当:井門 亮「第 5 章 多義語の分 析と語用論」pp. 106-127.) 岩井 淳(意思決定支援研究室) [学術論文]
著者名:Sachiko Kanamori, Ryo Nojima, Hirotsune Sato, Naoya Tabata, Kanako Kawaguchi, Hirohiko Suwa, Atsushi Iwai
題名:How Does the Willingness to Provide Private Information Change? 発行年月日(西暦):2016 年 11 月 1 日
掲載誌名:Proceedings of ISITA2016 (The International Symposium on Information Theory and Its Applications, 2016) Tu-D-2-4. 頁:(オンライン,計 6 頁) 概要:ビッグデータとして様々な個人データ使用が現実化する中で,個人情報の社会利用と個人のプ ライバシーの確保の両立が大きな問題になりつつある。本研究では,個人がどのような場合にプ ライバシーを侵害されたと感じるのかに焦点を当て,調査に基づく分析を行った。特に,2010 年 調査と 2015 年調査の結果を比較することにより,傾向変化の分析を行った。(査読有) [学会発表] 発表者名:岩井 淳
題名:『集合的選択と社会的厚生』における価値と倫理 ― ナショナリズム・方法論的集合主義への批 判とマルクスへの評価 開催年月日:2016 年 10 月 2 日 発表学会名:日本倫理学会第 67 回大会 開催場所:早稲田大学 概要:アマルティア・センの主要な業績のひとつは経済学と倫理学の連結とされる。『集合的選択と社 会的厚生』には,その初期の議論が収められている。このセンの議論におけるマルクス理論の位 置づけの問題は,これまであまり注目されてこなかった。本報告では,センが同書においてマル クス(特にマルクス・レーニン主義以前のマルクス本来の着想)を明確に擁護する意図をもって いたことを説明した。また,ナショナリズムと方法論的集合主義への批判が,マルクスへの評価 の文脈の下に整合的に統合されていたと思われることを説明した。 [その他](シンポジウム報告) 報告者名:伊藤賢一,岩井 淳 題名:群馬のブランドデータとネット文化 報告年月日:2016 年 12 月 17 日 シンポジウム名:2016 年度群馬大学地域貢献シンポジウム「明快!群馬の魅力の伝え方」 開催場所:群馬大学 概要:群馬大学の地域貢献活動の一環として開催された群馬の魅力の伝え方に関するシンポジウムに おいて,共同講演を行った。自身は,主として群馬県に関するブランドデータの作られ方に焦点 を当てた議論を担当した。 [その他](シンポジウム報告) 報告者名:岩井 淳 題名:分散型意思決定手法の展開と"ノイマンの夢" 報告年月日:2017 年 6 月 3 日 シンポジウム名:2017 年度社会情報学会(SSI)社員総会シンポジウム「ブロックチェーンと社会組織・ 意思決定~自律分散システムの展開を考える」 開催場所:東京大学 概要:ブロックチェーン技術の社会的展開を検討するシンポジウムにおいて,佐藤俊樹著『ノイマン の夢 近代の欲望』の議論を踏まえつつ,Git を含めた分散型意思決定手法の射程について考える 講演を行った。
[その他](事典の項目担当) 担当者名:岩井 淳 項目名:最小多様度の法則(第Ⅱ部 第 9 章「社会システム」内) 書名:『社会学理論応用事典』(日本社会学会 理論応用事典刊行委員会 編集) 発行年月日(西暦):2017 年 7 月 31 日 発行所名:丸善出版 担当箇所,頁:pp484-485 概要:サイバネティクス理論の一つとして提出された最小多様度の法則について,解説を行った。 大野富彦(経営学研究室) [学術論文] 著者名:大野富彦 題名:旅館の仕事と働きやすさ・働きがいに関する一考察―伊香保温泉旅館ホテル天坊の接客部フロ ントサービス従業員の声を基に―(査読有,原著論文) 発行年月日(西暦):2017 年 3 月 31 日 掲載誌名:『観光研究』,日本観光研究学会 巻数:Vol.28, No.2 頁:57-67 概要:旅館の場合,顧客の満足度には,部屋,料理,風呂といったモノのほかに,従業員の接客を通 じた経験が影響する。本研究は,この接客に関わる人々に焦点をあて,彼ら・彼女らの声を基に, 働きやすさ・働きがいについて検討し,旅館経営で参考になるような実践的な含意を導くことを 目的とする。天坊の事例から,社内コミュニケーション:「タテ・ヨコのコミュニケーションのと れた職場」と人材育成:「従業員の成長を意識した仕事。そのための人材育成」の重要性を指摘す ることができた。 著者名:大野富彦 題名:日本版 DMO の役割と課題に関する試論(査読無,研究ノート) 発行年月日(西暦):2017 年 3 月 1 日 掲載誌名:群馬大学社会情報学部研究論集 巻数:24 頁:81-92 概要:政府が進めている「地方創生」の一環として観光産業の強化があり,その実現に向けて日本版 DMO の推進がある。日本版 DMO は,地域づくりのための舵取り役として,多様なステークホル ダーと協同することが求められる。本稿は,この日本版 DMO の背景と役割を整理し,経営学の
立場から試論を述べていく。本稿では,「日本版 DMO の境界」と「合意形成のプロセス」につい て指摘し,特に,後者については,インフォーマルを含めた場の創造を強調する。ステークホル ダーの地域に対する思いは様々であり,場を通じて彼ら・彼女らの思いが共有されれば,それが, 地域のケイパビリティの発見につながり,観光やさらには魅力ある地域づくりにつながっていく と思われるのである。 [学会発表] 発表者名:大野富彦 題名:DMO の境界と合意形成プロセス―観光地域づくりにおける重層的な場について― 発表年月日(西暦):2016 年 12 月 4 日 発表学会名:第 31 回日本観光研究学会全国大会 開催場所:江戸川大学 概要:政府が進めている「地方創生」の一環として観光産業の強化があり,その流れにおいて,日本 版 DMO の推進がある。本研究は,本格的な展開を前にした日本版 DMO について,主に経営学 の立場から整理し,DMO の境界と合意形成のプロセスを検討する。DMO の境界では,「ケイパ ビリティ」や「取引コスト」の点から組織内で行う事業の範囲を明確にすることを,合意形成の プロセスでは,仕事の場,共創の場,交流の場という 3 つの場が重層的にあることを示す。本研 究の根底には,地域の魅力や価値は,そこに住んでいる人の知見や訪れた人の発見を活かすこと があり,特に,共創の場が強調される。 [その他:研究会発表など] 発表者名:大野富彦 題名:観光客の増加がもたらす影響と IT の可能性-住んでよし,訪れてよし,働いてよしの視点から - 発表年月日(西暦):2017 年 7 月 12 日 発表会名:第 13 回 群馬産学官金連携推進会議 テクニカルセッション「観光・IT で群馬を元気にす る」 開催場所:前橋商工会議所 概要:IT による誘客が必須の時代となった現在,観光客に SNS で観光地の情報の一部分を切り取っ て発信してもらうことは効果的である。動画を使うことでガイドブックよりも格段に多くの情報 を発信することも可能となった。全国の多量の観光情報に埋没しないためにも魅力的なコンテン ツあるいは効果的な IT ツールは必須である。本発表は,誘客と逗留に効果的な IT ツールとは何 かについて,住んでよし,訪れてよし,働いてよしの視点から検討する。
柿本敏克(社会心理学研究室) [学会発表] 発表者名:柿本敏克 題名:マイバッグ利用行動を促進するには―費用と便益,資源節約意識と金銭節約意識の影響 単・共の別:単 発表年月日:2017 年 8 月 26 日 発表学会名:日本応用心理学会第 84 回大会 開催場所:立正大学(東京都品川区) 概要:マイバッグ利用による費用・便益の評価を独立変数として実験的に操作することにより,これ らが因果的にマイバッグ利用の行動意図を高めるかを検討した。調整変数として節約意識(金銭 と資源)の大きさについても検討した。大学キャンパス内の生協店舗利用者 121 人に対する現場 実験の結果,実験的に操作された費用・便益の評価が,環境配慮行動の一つであるマイバッグ利用 の行動意図に因果的に影響を与えることが明らかになった。マイバッグ利用の便益評価はその行 動意図を大きくさせた。さらに,この効果は金銭節約意識により増幅されることが示唆された。 河島基弘(比較文化社会学研究室) [学術論文] 著者名:河島基弘 題名:危機に瀕するデンマーク領フェロー諸島のゴンドウクジラ猟 発行年月日(西暦):2017 年 3 月 1 日 掲載誌名:群馬大学社会情報学部研究論集 巻数:24 頁:15-31 概要:デンマーク領フェロー諸島のゴンドウクジラ猟が,環境保護団体の反捕鯨活動と,水銀や PCB による鯨肉汚染によって存続の危機に立たされている現状を論じた。 吉良知文(ソーシャル数理研究室) [学術論文]
著者名:Akifumi Kira, HIdenao Iwane, Hirokazu Anai, Yutaka Kimura, and Katsuki Fujisawa
題名:An indirect search algorithm for disaster restoration with precedence and synchronization constraints 発行年月日(西暦):2017 年 7 月 5 日
掲載誌名:Pacific Journal of Mathematics for Industry 巻数:9:7
概要:災害時にライフラインの被害箇所を複数の作業班で手分けして巡り,最短時間で復旧させるス ケジュールを作成する問題は配送計画問題の一種である。しかし,作業の先行順序や複数班の合 流を考慮すると作業班が互いに独立ではなくなるため通常の局所探索法では良い解が得られない。 本稿では,この相互依存問題を克服する新たな間接局所探索法を提案し,その効果を示した。
著者名:Hiroaki Yamada, Kotaro Ohori, Tadashige Iwao, Akifumi Kira, Naoyuki Kamiyama, Hiroaki Yoshida, and Hirokazu Anai
題名:Modeling and Managing Airport Passenger Flow under Uncertainty: A Case of Fukuoka Airport in Japan 発行年月日(西暦):2017 年 9 月 2 日(2017 年 7 月 4 日採択)
掲載誌名:Social Informatics (Proceedings of SocInfo 2017, Part 2, Lecture Note in Computer Science) 巻数:10540 頁:419--430 概要:離散事象モデルを用いて,福岡空港国際線ターミナルにおける各施設の運用と旅客の動きを再 現するシミュレータを構築した。実証実験ではシミュレータを用いて現場のステークホルダーと 対話することで,観察では得られなかった有用な情報を得ることができ,このことが予測精度の 向上とさらなる情報の取得という好循環につながった。 [その他] 研究成果のプレスリリース(株式会社富士通研究所, 九州大学, 富士通株式会社): 最適な保育所入所選考を実現する AI を用いたマッチング技術を開発, 2017 年 8 月 30 日。 http://pr.fujitsu.com/jp/news/2017/08/30.html 小竹裕人(公共政策研究室) [学術論文] 著者名:小竹 裕人 , 関 庸一 , 天谷 賢児 , 宝田 恭之 , 根津 紀久雄 , 清水 宏康 , 宗村 正弘 題名「低炭素移動手段として開発した低速電動バスの導入と地域コミュニティの活性化 (特集 創発的 地域づくりによる脱温暖化プロジェクト)」 発行年月:2016 年 11 月 発行:日本エネルギー学会誌 巻:95(11) 頁:980-986 概要:地方は自動車依存社会であり,自動車から発せられる CO2 を削減させ,持続可能な社会の確立 が求められている。日本は他国よりも一早く成熟社会に入り,地方の活性化と持続可能な社会の 確立のためには CO2 低排出型の自動車の開発が重要である。人の歩く速度の低速電気コミュニテ
ィバスが,CO2 の排出削減ばかりでなく地方の活性化のために開発された。最高速度を時速 19km にしたことで開発コストを抑えられた。低速度で低排出という特徴は,公共交通のいくつかの場 面で活躍する。例えば(1)高齢者が病院や商店街に行くモビリティーを高め,(2)観光客が古くから の商店街で新たな発見をする手助けをし,(3)自動車乗り入れ禁止のリゾート地でも CO2 フリー の観光を行うことができる。群馬県桐生市でデモや社会実験を行った。本論文では,開発経過や バスの特徴を報告する。さらに,低速度バスの実装による地域社会の活性化の影響が議論される。 [その他] 著者名:小竹編,荒井他 題名:「今,安中にいます」 発行年月日:2017 年 2 月 概要:群馬県安中市の埋もれた地域資源をまとめ,意味付けし,発信するという,地域資源の 6 次産 業化を試みたもの。「食」「交通」「歴史」「絹糸」といったカテゴリーで地域の資源の紹介を行っ た。「交通」の部分ではアプト式のレールに着目し,摩耗したレールが電線受けやマンホールの蓋 に使われていることを紹介した。これについては,安中市が再調査し観光資源とすることを検討 している。群馬県農村整備課・やまさと応縁隊の資金を受け 3,000 部発行した。これらの活動は, 上毛新聞,読売新聞等で取り上げられた。好評で配布が終了しため,安中市の資金で 3,000 部の 増刷を行った。 [社会的活動(委員会等)] ○政策立案にかかわるもの ・総務省行政評価局行政懇談会,9/27,2/17 ・群馬県国体検討懇話会,10/24,11/21,1/11,1/23 ・群馬県未来創生懇談会検証部会,11/21,2/6,6/27,8/23,8/29 ・群馬県未来創生フォーラム,12/10,於:群馬大学 ・連合群馬政策委員会(おもに県民アンケート関係),8/31 ○行政と市民との協働にかかわるもの ・前橋市市民提案型パートナーシップ事業審査委員長,12/2,2/26,4/29 ・伊勢崎市協働まちづくり事業審査委員長,6/25 ○政策評価・行政の効率化にかかわるもの ・安中市行政改革審議会,10/2,1/24 ・前橋市行革推進幹事会,11/2 ・群馬県ヘリポート評価委員会,7/8,9/17,10/24,3/9,8/4 ○やまさと応縁隊
現地調査,7/29,8/15,8/19,8/25,8/29,8/30,9/16・17,9/30,11/16,12/14,1/14 情報交換会,9/1,2/16 ○その他 ・群馬県公益認定等審議会委員,2/21,3/24,8/30 ・群馬県産業政策課優良企業表彰委員会委員,11/16 ・群馬県議会(シチズンシップツアー引率),12/1 ・群馬県・上毛新聞者シゴトーク,11/17,於:群馬大学 ・多々良沼城沼自然再生協議会委員,8/20,於:館林市文化センター ・群馬テレビ,放送番組審議会会長,毎月 ・群馬大学理工学府,Future Kiryu,毎月,於:桐生斎嘉の四辻 [社会的活動(コーディネーター等)] ・未来創生フォーラム・コーディネーター ・連合群馬政策フォーラム,鈴木文彦氏(交通ジャーナリスト)の基調講演「交通弱者の足の確保と 地方都市構造の在り方」を受けて,鈴木氏をパネリストに迎えコーディネート,7/22 [社会的活動(ワークショップ等)] ・赤城山振興にかかわる市民会議,前橋市・AKAGI やる気塾,偶数月,於:赤城山山頂ビジターセ ンター ・やる気の木プロジェクト,前橋市 坂本和靖(計量経済学研究室) [学術論文]
著者名:Morita, Yoko and Kazuyasu Sakamoto
題名:The Impact of Afterschool Childcare on the “First-grade Wall”: Labor Supply of Mothers with SchoolAge Children in Japan
発行年月日(西暦):2017 年 3 月
掲載誌名: The Empirical Economics Letters 巻数:vol.16, No.3
頁:209-220.
概要:We use the data from the “Longitudinal Survey of Adults in the 21st Century” in Japan to examine whether an increase in the availability of afterschool childcare encourages women with primary school age children to participate in the labor market.
promotes mothers’ labor force participation and retention of both fulltime and part-time jobs. The recent expansion of afterschool childcare in Japan is expected to increase full-time and part-time labor force participation by 2.51% and 2.39%, respectively, which is a significant impact on the female labor force participation in Japan. [学会発表] 著者名:坂本和靖・森田陽子 題名:妻の所得が所得格差に与える影響 発表年月日(西暦):2016 年 10 月 1 日 発表学会名:法政大学比較経済研究所『高齢化社会における世代間資産移転と家族関係に関する実証 研究』プロジェクト研究会, 開催場所:法政大学 市ヶ谷キャンパス,ボアソナードタワー 概要: 本研究の目的は,世帯(所得)における妻所得の役割の変化に着目し, 妻の所得が世帯間所得 格差に与える影響を確認することにある。世帯所得は夫に依拠していた時代から,1990 年・2000 年を通して,徐々に,妻が就業機会を得るようになり,今後も,さらに夫婦ともに働くことを希 望する者が多くなっている。妻の所得というものが,「世帯」の所得に与える影響,さらには一つ 一つの世帯所得のみならず,世帯間の所得格差というものに与える影響について,少し考えてい きたい。本稿の特徴は,同一個体を追跡調査するパネル調査を活用し,女性のライフコース別に, 世帯間所得格差に与える影響についてみていくことにある。 分析の結果,第一に,妻の所得が世帯間所得格差に与える影響は増大しているか?という問題 に対しては,どの夫の所得分位でも,妻の所得による上方移動の効果あり,特に妻の働きによる 平等化効果があり,世帯所得分布の不平等化は確認できなかった。第二に,女性のライフコース 別(出産後の就業状況別)で世帯間所得格差に与える影響は異なるか?という問題に対しては,出 産前後の途中参入・退出,常勤継続のいずれのライフコースを辿るかで,所得に大きな開きが生 じることが確認された。 著者名:坂本和靖
題名:The Effect on Intrahousehold Resource Allocation of the Provisions on Pension Division in Japan's Employee Pension System
発表年月日(西暦):2016 年 10 月
発表学会名:Counterfactual Methods for Policy Impact Evaluation 2016. 開催場所:Università Cattolica .
概要:
This paper examines the effect of the provisions on pension division in Japan's employee pension
resources within the household (i.e., expenditure, saving, and leisure time). Taking advantage of
the characteristics of the Japanese Panel Survey of Consumers conducted by the Institute for
Research on Household Economics, which follows the same households over time, this paper
compares changes in household resources observed after the implementation of the pension
division provisions in (1) households that are subject to the provisions and those that are not and
(2) households that are aware of the provisions and those that are not. The results show that saving
and leisure time (in terms of proportion) increase in households that are subject to pension
division and in households that are aware of it. This paper cannot clarify concretely how
bargaining in the household takes place. However, the policy amendment, which changes the
receiver of part of the pension, is shown to make intrahousehold resource allocation advantageous
to female spouses. This is considered an important result for analytical frameworks that take into
account intrahousehold bargaining.
著者名:坂本和靖・森田陽子 題名:妻の働き方が夫婦の所得階層に与える影響 発表年月日(西暦):2017 年 6 月 25 日 発表学会名:生活経済学会第 33 回研究大会 開催場所:東北福祉大学 概要:近年,妻の就業率が上昇し,夫妻の所得格差に影響を与えていることが指摘されている。本稿 では,「消費生活に関するパネル調査」(公益財団法人家計経済研究所)を用いて,妻のライフ・ コース選択(第 1 子出産時の就業継続,無業継続,離職,復職)が夫妻所得の格差に与える影響 を所得階層移動の観点から実証分析をおこなった。 分析の結果,以下のことが明らかとなった。第 1 に,妻が出産後も継続的に就業すること,あ るいは復職することは,夫高所得層において所得階層を上方に移動させる効果があり,無業が続 くことは,夫低所得層において下方移動を促進する。第 2 に,育児休業の利用は夫高所得層で上 方移動を促進する効果が大きく,夫低所得層において下方移動を抑制する効果が大きい。第 3 に, 妻が継続的に就業することは貧困抑制につながり,特に低所得層においてその効果は大きい。 したがって,夫高所得層の妻に対して,就業支援をすることは夫妻所得の格差を拡大するため, ワーク・ライフ・バランス施策の制度の中立性を高めることが所得格差の観点から重要である。 加えて,貧困対策の観点から夫低所得層の妻に対する就業支援を重点的におこなうことが期待さ れる。 著者名:坂本和靖・森田陽子
発表年月日(西暦):2017 年 8 月 4 日
発表学会名:2017 Singapore Economic Review Conference, on August 2 – 4, 2017, (with Dr. Yoko Morita). 開催場所:Mandarin Orchard Singapore.
概要:This paper examines the impact of women’s employment and career decisions (continuing to work, continuing not to work, or leaving or changing jobs after birth of first child) on earning disparities and the mobility of earning class.
The results of the analysis can be summarized as follows. Firstly husbands’ earning, wife’s earning are influential factor on inequality. And the impact of wife's earning will become stronger in the future. Lastly continuous employment after childbirth does impact subsequent family earnings and contribute to upward mobility, while also inhibiting retention in lower earnings brackets.
末松美知子(舞台表象論研究室) [学会発表] 発表者名:末松美知子 題名:データから見る現代日本のシェイクスピア上演 発表年月日(西暦):2016 年 12 月 4 日 発表学会名:2016 年度日本演劇学会研究集会 開催場所:京都産業大学 概要:本発表では,限定的な考察ではあるが,シェイクスピア上演作品のウェブ・アーカイブ A|S|I|A(Asian Shakespeare Intercultural Archive) のデータから,現代日本のシェイクスピア上演の特 徴を検証し報告した。演劇の本質を考えれば,断片的なデータで上演作品の何をどこまで語るこ とができるのか,それ自体が疑問に思えるが,A|S|I|A 所蔵の 50 を超えるアジア諸国のシェイク スピア上演作品を分析し,上演に用いられた音楽,衣装,装置,小道具,照明,表現形態,言語 等のデータを作成して比較した結果,日本のシェイクスピア上演の伝統芸能の取り入れ方や作品 の時代設定等の特徴がある程度明らかになった。 杉山 学(経営管理研究室) [学術論文] 著者名:杉山 学 題名:データ包絡分析法による JR と大手私鉄の事業活動効率比較 ― 国鉄の分割・民営化後 19 年間 の JR 旅客各社の推移に対するグラフ化表現を用いた時系列評価 ― 発行年月日:2017 年 3 月 1 日 掲載誌名:群馬大学社会情報学部研究論集 巻数:24
頁:33-53 概要:本研究は,国鉄の分割・民営化から 30 年が経過し,本当に JR は国鉄時代の事業活動から,大 手私鉄並みの事業活動に改善されたかを,データ包絡分析法(DEA)の諸手法を用いて実証的に検 証,評価することが目的である。これにより,国鉄の分割・民営化に対する本来の目的が達成さ れたかを議論でき,一連の政策決定が妥当なものであったかを議論する上で,重要な資料を提示 できると考える。第 7 報の本論文では,第 6 報と同様に JR 旅客各社と大手私鉄に関する分析結 果の第 2 報から第 5 報に対し,総合的な分析・評価の第 2 段として,JR 旅客各社の分析結果に絞 り,事業活動ごとの時系列的な推移に関して実証的な検証結果を整理し,考察を行った。DEA と Inverted DEA のウィンドー分析の数値結果を,直感的にわかり易く表現する方法として,第 6 報 においてローソク足を用いたグラフ化表現を提案し,分析結果を示したが,本研究では時系列的 な推移を事業体ごとにさらに把握し易くするために,ローソク足の設定を変更した新たなグラフ 化表現を本論文は使用した。加えて,事業体の分類法を利用して JR 旅客各社の推移のグラフ化 表現も行った。すなわち,副題の「国鉄の分割・民営化後 19 年間の JR 旅客各社の推移に対する グラフ化表現を用いた時系列評価」を中心に報告した。 [学会等での発表] 発表者名:杉山 学 題名:DEA によるわが国の電力自由化後における電力各社の生産性推移と東日本大震災に影響につい て 開催年月日:2017 年 5 月 20 日 発表学会名:日本オペレーションズ・リサーチ学会「評価の OR」 開催場所:静岡大学工学部 概要:本発表では,1995 年の電力自由化開始以来,段階的に自由化が進む状況において,利用者にそ のメリットを長期的に還元出来る状態かを検証するために,既存の電力各社の生産性が効率化さ れているかを,DEA と Inverted DEA の時系列分析を用いて実証的に分析した結果を報告した。そ して,電力各社の生産性を公共性「非効率性の改善」と企業性「効率性の追求」の両面からとら え,東日本大震災以降の新しいデータを使用して,震災以後の生産性の状況も報告した。 [その他 (講演)] 講演者名:杉山 学 題名:社会的起業とビジネスモデル① ~ 消費者の嗜好傾向を探るには ~ 開催年月日:2016 年 11 月 3 日 講演会名:平成 28 年度 群馬大学公開講座「社会起業家特論(ビジネスプラン策定スキル)」【群馬大 学 産学連携・共同研究イノベーションセンター 荒牧分室 共催】
開催場所:群馬大学サテライト高崎会場 概要:平成 28 年度 群馬大学公開講座として,「社会的起業とビジネスモデル① ~ 消費者の嗜好傾 向を探るには ~」という題目の講演を行った。具体的な内容として,マーケティング手法とし て,コンジョイント分析を用いて,消費者の嗜好傾向を探る例題にて解説を行った。 [その他 (講演)] 講演者名:杉山 学 題名:ビジネスプラン策定スキル② ~ 事業構造と競争関係のデザイン ~ 開催年月日:2016 年 12 月 15 日 講演会名:平成 28 年度 群馬大学公開講座「社会起業家特論(ビジネスプラン策定スキル)」【群馬大 学 産学連携・共同研究イノベーションセンター 荒牧分室 共催】 開催場所:群馬大学サテライト高崎会場 概要:平成 28 年度 群馬大学公開講座として,「ビジネスプラン策定スキル② ~ 事業構造と競争関 係のデザイン ~」という題目の講演を行った。具体的な内容として,ビジネスプラン策定におい て「決定理論」と「ゲーム理論」の考えを活用した合理的な意思決定を企業活動の例題にて解説 を行った。 [その他 (講演)] 講演者名:杉山 学 題名:金融ビジネスの基礎知識⑤ ~ 総合評価手法 ~ 開催年月日:2017 年 7 月 20 日 講演会名:平成 29 年度 群馬大学公開講座「企業・産業分析スキル特論(金融ビジネスの基礎から実 際まで)」【群馬大学 産学連携・共同研究イノベーションセンター 荒牧分室 共催】 開催場所:群馬大学サテライト高崎会場 概要:平成 29 年度 群馬大学公開講座として,「金融ビジネスの基礎知識⑤ ~ 総合評価手法 ~」と いう題目の講演を行った。具体的な内容として,総合評価をして合理的な意思決定支援を行う階 層分析法(Analytic Hierarchy Process : AHP)を,身近な例題の意思決定に用い,合理的に結論を導き 出す解説を行った。 高木 理(医療情報学研究室) [学術論文] 著者名:高木 理,鳥飼幸太,浜元信州,青木 高,辻村真一,鈴木亮二,原澤祐輔,齋藤勇一郎 書名:大学病院における 3 つの側面からの院内ネットワーク統合化 発行年月日(西暦):2016 年 11 月 1 日
掲載誌名:月刊 新医療 巻数:43(11) 頁:95-99- 概要:大学病院におけるネットワークシステムの複雑化の問題を,組織,デバイスおよびユーザ(に よる使われ方)の 3 つの側面から捉え,その問題解決に向けた取り組みの例として,2015 年に稼 働した新たなネットワークシステムの構築事例を紹介した。 著者名:高木 理,加藤 毅,杉本厚子,鳥飼幸太,遠藤浩樹,齋藤勇一郎 題名:Analysis of Nurse Call Data Based on the Medical Care Process
発行年月日(西暦):2017 年 1 月
掲載誌名:iNFORMATION – An International Interdisciplinary Journal 巻数:22(1B) 頁:643-658 概要:病院情報システム(電子カルテおよびオーダリングシステム)とナースコールシステム上の履 歴データを組み合わせて,入院患者の入院中の診療イベントに基づいて時系列的に変化するナー スコール数を集計するナースコールデータ分析支援ツール(NCDA)を開発した。さらに,群馬 大学医学部附属病院における 2 週間分のデータを NCDA によって分析し,手術の直後にナースコ ール数が有意に増加することを示した。
なお,本論文は,国際会議 The 2016 International Conference on Science and Engineering in Biology, Medical and Public Health (BioMedPub 2016)(ジャカルタ)における 2016 年 10 月 9 日の発表内容 がジャーナルペーパーとして掲載されたものであり,本論文は BioMedPub 2016 におけるベスト ペーパーアワードを受賞している。 [学会発表] 発表者名: 高橋功二,鳥飼幸太,鈴木亮二,高木 理,辻村真一,茂木勇次,岡 めぐみ,野口瑞紀, 斎藤勇一郎 題名: 検査システムと連携したパニック値検出・緊急連絡システムの開発 発表年月日(西暦):2016 年 11 月 22 日 発表学会名:第 36 回医療情報学連合大会 開催場所:パシフィコ横浜 概要: 極異常値からパニック値を自動的に判定し,スマートフォンへプッシュ配信する仕組みを用い て,検査結果を迅速かつ確実に通知,記録し,スタッフの負担軽減,報告の遅れや口頭による伝 達誤り等のリスク軽減に繋がる検査結果通知手段のプロトタイプを開発した。
発表者名:鳥飼 幸太,鈴木 亮二,高木 理,辻村 真一,岡 めぐみ,高橋 功二,茂木 勇二,齋藤 勇 一郎 題名:指示出し/指示受けの電子化に伴う指示内容の統一化のための機能追加と運用評価 発表年月日(西暦):2016 年 11 月 23 日 発表学会名:第 36 回医療情報学連合大会 開催場所:パシフィコ横浜 概要:2015 年 9 月に群馬大学医学部附属病院にて稼働した電子カルテシステムの処方・注射カレンダ ー機能を基礎として,処方指示・注射支持を一体化するための考察を行い,実用化に向け必要な 機能の見直しを行った。 発表者名:辻村真一,鳥飼幸太,青木 高,関口ひとみ,高木 理,鈴木亮二,斎藤勇一郎 題名: 病院情報システム更新に伴うポータブル超音波診断装置の無線化 発表年月日(西暦):2016 年 11 月 23 日 発表学会名:第 36 回医療情報学連合大会 開催場所:パシフィコ横浜 概要: 2015 年 9 月末までに実施した病院情報システム更新を機に,本院・周産母子センターにおい て診療に用いられる情報システムの利便性を改善するために,ポータブル超音波診断装置の無線 化に取り組んだ。本成果により,業務の効率化が図られ,医療の安全性・迅速性の向上に寄与す ることが期待される。 発表者名:鈴木亮二 鳥飼幸太 高木 理 辻村真一 齋藤勇一郎 題名: 群馬大学病院における病院情報システム更新時の取り組みと成果 発表年月日(西暦):2016 年 11 月 22 日 発表学会名:第 36 回医療情報学連合大会 開催場所:パシフィコ横浜 概要: 群馬大学医学部附属病院は 2015 年 9 月,新病院情報システム(以下,新 HIS)に更新し,電 子カルテは NEC の MegaOak Ver.8.0 を導入した。本研究においては,新 HIS の仕様書作成から導 入までに行った取り組みと成果について報告する。
発表者名:加藤 毅,Rachelle Rivero,高木 理,鳥飼幸太,齋藤勇一郎
題名: Developing of User Locating System in Hospital 発表年月日(西暦):2016 年 12 月 9 日
発表学会名:The 3rd International Symposium of Gunma University Medical Innovation (GUMI) 開催場所:桐生シティホール
概要:院内ネットワーク機器上のログデータを分析しつつ,院内スタッフの院内における位置(エリ ア,部屋,建物等)あるいは最も近い場所にいる別のスタッフをリアルタイムに推測するアルゴ リズムを開発した。 発表者名:鈴木亮二,鳥飼幸太,高木 理,辻村真一,齋藤勇一郎 題名: 群馬大学の病院情報システム更新における情報連携とデータ継続について 発表年月日(西暦):2017 年 1 月 26 日 発表学会名:平成 28 年度大学病院情報マネジメント部門連絡会議 開催場所:琵琶湖ホテル 概要:2015 年 9 月の群馬大学医学部附属病院における病院情報システムの更新に伴う,情報システム 間の情報連携およびデータ継続に関する報告を行った。特に,ネットワークの高速化を行った上 での院内スタッフへのスマートフォンの配布や,更新前の電子カルテからのデータの移行に関す る問題点などについて説明を行った。 [その他・講演] 発表者名:高木 理 題名: 呼び出し対応負担の平準化に向けたナースコールデータとオーダリング 発表年月日(西暦):2016 年 11 月 22 日 発表学会名: 第 36 回医療情報学連合大会,ランチョンセミナー 開催場所:パシフィコ横浜 概要:前半において,院内ネットワークにおけるスマートフォンでの通話実現方法ならびに,スマー トフォンを用いた院内スタッフ間の通知・承認のためのフレームワークの開発に向けた取り組み を紹介する。後半においては,入院患者のナースコールの呼び出しに関する履歴データと,診療 プロセス上の入院状況に関わるデータとを組み合わせてナースコールの頻度に関する傾向を分 析し,看護師による呼び出し対応の負担あるいは負担感の軽減を目指した取り組みを紹介する。 発表者名:高木 理 題名: 大学病院における院内ネットワークの統合化に際しての課題とその取り組み 発表年月日(西暦):2016 年 11 月 24 日 発表学会名: 第 36 回医療情報学連合大会,ランチョンセミナー 開催場所:パシフィコ横浜 概要:院内ネットワークシステムの多様化の問題を述べた後で,その問題への取り組みの例として, 昨年 9 月に稼働を開始した,群馬大学医学部附属病院における病院情報ネットワークシステム(以 下,新ネットワークシステム)を紹介する。新ネットワークシステムでは,医療系ネットワーク
と学術系ネットワークの無線 LAN 環境が統合され,その利用エリアが附属病院から医学部キャ ンパス全体へと拡大された。この新ネットワークシステムの構築に伴う新たな課題点と,その対 応策としての FTTD ネットワークアーキテクチャーの導入,無線 LAN 環境におけるスマートフ ォンによる音声通話の品質向上,そして,新たなセキュリティ対策への取り組みについて述べる。 鳶島修治(計量社会学研究室) [学術論文] 著者名:鳶島修治 題名:進学期待の階層差に関する媒介メカニズムの検討-中学生の学力自己評価に着目して- 発行年月日(西暦):2016 年 12 月 26 日 掲載誌名:社会学年報 巻数:45 頁:75-85 概要:ベネッセコーポレーションが 2006 年に実施した「学習に関する意識・実態調査」と「学力実態 調査」のマッチングデータを用いて,中学 2 年生の進学期待に対する出身階層の影響について検 討した。分析の結果,進学期待に対する出身階層の効果は成績自己評価や「がんばればとれると 思う成績」という主観的な要因によって部分的に媒介されていること,進学期待の決定要因とし て,これらの主観的な要因の重要性はペーパーテストで測定された学力と同等またはそれ以上で あることが示された。 著者名:福田亘孝・鳶島修治 題名:東アジアにおける教育達成と価値意識-日本・韓国・台湾の国際比較分析- 発行年月日(西暦):2017 年 3 月 31 日 掲載誌名:東北大学大学院教育学研究科教育ネットワークセンター年報 巻数:17 頁:1-11
概要:EASS(East Asian Social Survey)の 2006 年調査データをもとに,教育達成と価値意識の関連に ついて日本・韓国・台湾の国際比較分析を行った。分析の結果,個人の教育水準が価値意識に与 える影響は同じ東アジアの儒教文化圏に属する日本・韓国・台湾のあいだでも少なからず異なっ ていることが示された。 [学会発表] 発表者名:鳶島修治 題名:進学期待と教育達成の関連からみた教育機会の不平等-2015 年 SSM 調査データの分析-
発表年月日(西暦):2017 年 7 月 17 日 発表学会名:第 64 回東北社会学会大会 開催場所:東北学院大学 概要:2015 年社会階層と社会移動調査(SSM 調査)のデータをもとに,中学 3 年時の進学期待と実 際の教育達成の関連に着目して教育格差の生成プロセスを検討した。分析の結果,中学 3 年時の 大学進学期待に関して出身階層間の格差が見られるだけでなく,中学 3 年時に大学進学を期待し ていた者の中でも実際に大学へ進学したかどうかは出身階層に左右されていることが示された。 西村尚之(森林生態学研究室) [学会発表] 発表者名:岡田実憲,西村尚之,中川弥智子,戸丸信弘 題名:亜高山帯針葉樹林における優占種三種の個体群動態 発表年月日(西暦):2017 年 3 月 15 日 発表学会名:
第
64
回日本生態学会大会
開催場所:早稲田大学(東京) 概要:地上部バイオマス量の変化は森林の炭素循環の理解には欠かせない。そこで,本研究は気温や 降水量が亜高山帯常緑針葉樹林の地上部バイオマスに与える影響について検討した。中部地方に 位置する御嶽山と北八ヶ岳にある合計 3 プロットのデータを用い,1991 年以降の年平均気温と夏 季降水量の経年変化や,主要構成樹種と樹木群集全体の地上部バイオマスの経年変化の傾向につ いて回帰分析を行った。また,主要構成樹種における胸高直径の絶対成長速度と地上部バイオマ スに対する年平均気温と夏季降水量の影響を一般化線形混合モデルにより検討した。1991 年以降 の気象条件の経年変化をみると,年平均気温のより長い期間の傾向は有意に上昇していたが,主 要構成樹種と樹木群集全体の地上部バイオマスの経年変化の顕著な傾向は見られなかった。しか し,年平均気温がコメツガの中間サイズとトウヒの大きいサイズの個体の成長速度には負の影響 を及ぼしていた一方,モミ属 2 種の小さい個体の成長速度に正の影響を与えていた。同様に,地 上部バイオマスに関しても同様の傾向が見られ,今後も気温上昇の傾向が続くならば,中部地方 の亜高山帯常緑針葉樹林の地上部バイオマス量は増加していく可能性が推測された。 平田知久(比較社会情報学研究室) [学術論文] 著者名:平田知久 論文名:東アジア・東南アジアにおけるインターネットカフェの比較社会学 発行年月日(西暦):2017 年 3 月 23 日 発行所名:京都大学大学院人間・環境学研究科(博士学位論文)頁:1-270(+i~iii,I~XVIII) 概要:東アジア・東南アジア諸国の首都圏と大都市のインターネットカフェのマッピング調査,およ びインタビュー調査からアジアを移動する人々のインターネット利用のあり方と各国の社会問題 との関係を比較社会学的な観点から考察した論文。帰結ではこれらの問題の解決に向けて,歓待 という概念の再考が必要となることを論じた。 [著書] 著者名:平田知久 論文名:インターネットカフェという場所――マニラ首都圏の事例からみるつながりの課題 書名:せめぎ合う親密と公共 中間圏というアリーナ(秋津元輝・渡邊拓也編,他 8 名との共著) 発行年月日(西暦):2017 年 1 月 13 日 発行所名:京都大学学術出版局 頁:191-214 概要:「インターネットカフェという場所――マニラ首都圏の事例からみるつながりの課題」というタ イトルで,親密圏と公共圏が交錯する中間圏の具体的かつ範例的な場として,マニラのインター ネットカフェを取り上げ,そこが若者のゲームのための場所であるだけでなく,海外に出稼ぎに 行った親密な人々との交流の場所,安定した職業を求めるための勉強や競争の場所といった機能 を持っていることを,フィリピンの社会的背景を踏まえながら示した論文。帰結では,海外での 出稼ぎ労働で得た貯蓄を元手にしてフィリピンでインターネットカフェを開業した人々を事例と して,つながりの場を社会で維持するための条件を考察した。 [学会発表] 発表者名:平田知久 題名:聖アウグスティヌスについて 発表年月日(西暦):2016 年 11 月 20 日 発表学会名:第 7 回横幹連合コンファレンス 開催場所:慶應義塾大学 概要:第 5 期科学技術科学技術基本計画に記された Society5.0(超スマート社会)の代表的な実現例の 一つとして,マンガ・アニメの舞台や,それらに縁のある土地を訪問する「コンテンツ・ツーリ ズム」に着目し,その問題点を明らかにすることによって Society5.0 と観光を基軸とする地域コ ミュニティのあるべき姿を考察した報告。
藤井正希(憲法研究室) [学術論文] 著者名:藤井正希 題名:国立マンション訴訟の憲法的考察 ― 景観権と住民自治の原則 発行年月日(西暦):2017 年 4 月 17 日 掲載誌名:法学館憲法研究所報 巻数:16 頁:67-82 概要:本稿は,美しい景観を護ろうとする一般市民とマンション建設を強行しようとする事業者とが 行政(国立市)を巻きこみ激しく対立した国立マンション訴訟を憲法的に考察することを目的と する。まず,景観権(良好な景観を享受する権利ないし利益)を新しい人権として認めることが できないかが問題となる。大きく環境権の議論を総論とすれば,この景観権の問題はその各論と 位置づけられる。また,この訴訟では,反対運動を市民とともに主導した元市長が,事業者に対 する営業妨害等の責任を問われ,多額の損害賠償責任を負わされている。このように,私的利益 とは関係なく,住民の支持の下で自らの政治理念にもとづき行われた行動で,重い責任を安易に 負わされるならば,市長の活動をきわめて委縮させてしまう。この点,憲法 92 条の地方自治の本 旨(具体的には,住民自治の原則)に反しないかが問題となる。 [その他(書評)] 発表者名:藤井正希 題名:批判的人種理論と表現の自由の原理論を柱に ― ヘイト・クライムを憲法学から論じる 発行年月日(西暦):2017 年 5 月 6 日 掲載誌名:図書新聞 巻数:3302 頁:4 概要:桧垣伸次『ヘイト・スピーチ規制の憲法学的考察 ― 表現の自由のジレンマ』の書評。本書に おける議論の柱であり,最重要概念の一つである「批判的人種理論」から新たな法学の構築を目 指し,ヘイト・スピーチ規制を正当化する筆者の論理を憲法的に検証する。また,批判的人種理 論とともに,もう一つの議論の柱となっているアメリカ流の「表現の自由の原理論」とヘイト・ スピーチ規制との関係についての筆者の主張を読み解いていく。 [社会的活動(委員会等)] 題名:税関研修所講師 開催年:2017 年
主催者:財務省 題名:通関業法に基づく審査委員 開催年:2017 年 主催者:東京税関 題名:情報公開・個人情報保護救済委員会委員 開催年:2017 年 主催者:東京都北区 [社会的活動(公開講座等)] 題名:終戦記念日に憲法を学ぶ ~ 国民主権と選挙権の真の意味を考える! 開催年:2017 年 8 月 15 日 主催者:前橋商工会議所 前田 泰(民法研究室) [学術論文] 著者名:前田 泰 題名:診療契約と多角的法律関係 発行年月日(西暦):2016 年 10 月 掲載誌名:別冊 NBL 巻数:161 号 頁:182-187 概要:第 80 回日本私法学会(於:東京大学)のシンポジウム「多角・三角取引と民法」のために作成 された資料集に掲載された論文である。椿寿夫=中舎寛樹編『多角的法律関係の研究』(日本評論 社,2012 年)に納められた筆者の論文の内容を踏まえて,さらに診療契約における多角関係の内 容と効果を明確にした。 [講演報告] 著者名:前田 泰 題名:意思能力について 発行年月日(西暦):2017 年 5 月 掲載誌名:執務現場から(群馬司法書士会会報) 巻数:49 号
頁:58-71 概要:群馬青年司法書士協議会フルメンバー研修会における講演内容の報告である。意思能力に関す る研究状況と判例の状態を整理・分析して紹介し,私見の立場から,具体的事件に関する判決を 評価した。 松井 猛(システム最適化論研究室) [学会発表] 発表者名:松井 猛 題名:個人と集団における数理計画法による最適化とその応用 発表年月日(西暦):2017 年 7 月 22 日 発表学会名:日本オペレーションズ・リサーチ学会研究部会「数理的発想とその実践」研究集会 第 12 回研究集会 開催場所:金沢学院大学大学院サテライト教室 概要:個人の意思決定問題に対する数理計画法の応用例について紹介する。 また,各意思決定者が相互に独立で,相競合する目的を持ち,2 人の意思決定者の決定が逐次 的に行われる状況下での意思決定問題のモデル化である 2 レベル計画問題について述べ,意思決 定者が複数存在する状況における数理計画法の応用例についても紹介する。
発表者名:Takeshi Matsui and Koji Okuhara
題名:Pattern Recognition through Particle Swarm Optimization and Deep Neural Network for Mixed Reality 発表年月日(西暦):2017 年 8 月 30 日
発表学会名:12th International Conference on Innovative Computing, Information and Control (ICICIC2017) 開催場所:久留米シティプラザ 概要:近年,スマートフォンをはじめとするモバイル端末の急激な普及,高機能化・多機能化により, 画像認識による混合現実(MR)技術が実用化されつつある。また,画像認識などのパターン認 識分野では,深層学習と呼ばれる多層のニューラルネットワークを用いた機械学習の手法の一つ が,従来手法より極めて高い性能を見せ,大きな注目を集めている。そこで本研究では,深層学 習に対して粒子群最適化手法を用いて,高速かつ高精度に画像認識をすることができる手法を提 案する。 松宮広和(情報法研究室) [学術論文] (1) 著者名 : 松宮広和
題名 : 近時の米国におけるコモン・キャリア規制をめぐる議論について 単著 書籍名 : 『経済法の現代的課題 舟田正之先生古稀祝賀』 出版社名 : 有斐閣 編著者名 : 金井貴嗣・土田和博・東條吉純 発行年月日 : 2017 年 5 月 25 日 頁 : 607-627 頁 要旨 : 本稿は,我が国の経済法の権威である舟田正之教授の古稀を祝して,経済法等を専門とする 35 名の研究者が執筆した論文を収録して発行された書籍に所収された。本稿は,過去約 15 年間, 米国の情報通信の領域で最大の議論の1 つとなってきた「ネットワークの中立性」又は「インタ ーネットの開放性」をめぐる議論と関連するものを中心に,より広く,近時の米国におけるコモ ン・キャリア規制をめぐる議論について考察を行ったものである。 2010 年 12 月 23 日,FCC は,「インターネットの開放性」に関連する初めての規則制定であ る,「インターネットの自由及び開放性の維持を目的とする2010 年の FCC の判断」(一般に「2010
年のオープン・インターネット命令」)(='FCC Open Internet Order 2010')を公表した。
しかし,2014 年 1 月 14 日,コロンビア特別区連邦控訴裁判所は,FCC が,ブロードバンド・ プロバイダーを,それらがコモン・キャリアの取扱いを免除される様なやり方で分類したが故に, 連邦通信法は,それらをその様に規制することを明示的に禁止したこと,を指摘して,FCC が, 当該命令の「非差別」及び「ブロッキング/遮断の禁止」の規則が,本来的にコモン・キャリアの 義務を課さないことを示さなかったことを理由として,それらを,取り消した(一方,「開示」の 規則は維持された)。 当該判決を受けて,2015 年 3 月 12 日,FCC は,インターネットの自由及び開放性の維持を 目的として,新たな規則制定である所謂「2015 年のオープン・インターネット命令」(='FCC Open Internet Order 2015')を,公表した。当該命令は,FCC によって,「ブロードバンド・インター ネット・アクセス・サービス」(='Broadband Internet Access Service'/以下「BIAS」)を,連邦
通信法第II 編に服する電気通信サービスである,と判断する規制の再分類が,行われる形で,「イ ンターネットの開放性」の保護及び促進を実現することを,その目的とするものである。 本稿では,当該命令に関連して,(1) 「21 世紀型の」コモン・キャリア規制のあり方をめぐる 議論について(すなわち,(a) FCC が,BIAS が,連邦通信法第 II 編に服すると判断する一方で, ある「軽いタッチの」(='light-touch')規制上の枠組みを確立する目的で,30 の制定法の条項及び 700 以上の法典化された規則を差し控える,その(規制の)差し控えの権能を,同時に行使するこ と,(b) より具体的には,「ラスト-マイル/最後の 1 マイル」(='last-mile')の施設のアンバンドリ ング,料金表の作成,料金(率)規制,及び費用会計規則等を含む,広範な「公益事業型の」 (='utility-style')条項を含む,連邦通信法第 II 編の下で採択される規則の大多数を差し控えること,
(c) しかし,その一方で,FCC は,当該命令を執行する目的で,必要である,連邦通信法第 II 編 の核心部分の条項を差し控えないこと),(2) 「IP への移行」が,進展しつつある状況におけるユ ニバーサル・サービスのあり方をめぐる議論について(すなわち,(a) 全てのアメリカ人が,通信 サービスに対するアクセスを有するべきである,という当該原則であるユニバーサル・サービス という考えが,1996 年電気通信法§ 254 で,初めて明文で規定され,その目的が,伝統的な電気 通信サービスのみならず,ブロードバンド・サービスの様な「高度なサービス」(='advanced service')の,「入手可能性」(='availability')及び「支払可能性」(='affordability')を実現するもの へと拡張されたこと,(b) 2010 年 3 月 16 日に公表された「全米ブロードバンド計画」(='the National Broadband Plan 2010')を受けて,一般に「USF/ICC 変革命令」(='FCC USF/ICC Transformation Order 2011')と呼ばれる当該判断が,公表され,当該命令で,従前の音声サービ スに加えて,ブロードバンド・サービスを提供し得るインフラストラクチャーの提供を目的とし て,伝統的なユニバーサル・サービスのための貢献を,ブロードバンドの当該提供に即時に向け 直す,専ら公的支援に依存するアプローチと,より長期的な観点から競争入札にもとづく市場原 理等も活用するアプローチとを組み合わせるやり方が,採用されたこと,そして,特に,ユニバ ーサル・サービスを,ある効果的で,技術的に中立的な制度に移行する一方で,ブロードバンド・ サービス及び高度な移動体サービスの即時の入手可能性を実現することを目的として,「コネク
ト・アメリカ・ファンド」(='Connect America Fund'/以下「CAF」)が設立されたこと,(c) 更に,
高度な移動体(の)音声及びブロードバンド・サービスの普遍的な/ユニバーサルな入手可能性を支
援する目的で,CAF の一部として,「モビリティ・ファンド」(='Mobility Fund')が,設立され
たこと,並びに,(d) 特に§ 254 (d)及び関連する規則を,それらが,BIAS に関連する強制的なユ ニバーサル・サービスの貢献を,即時に要求する限りにおいて,差し控える,と判断されたこと), 並びに,(3) 将来における課題(すなわち,情報通信産業で,コンテンツ,アプリケーション,サ ービス及び機器等の多岐に渡る第三者が提供する補完的な商品及び/又は役務を巻き込んで成長 していく「エコシステム/生態系」(='ecosystem')が形成され,それらの提供の「鍵となる」「プ ラットフォーム」(='platform')によって,競争が引き起こされるという今日の状況,及び「物の インターネット」(='Internet of Things'/以下「IoT」)の発展が,機械と機械が,コモン・キャリ アが保有する移動体無線通信ネットワークを経由してのみならず,それらを経由することなく, 直接に,又は(必要な場合には)非常に局地的な範囲で第三者の,機器,施設,若しくは設備を経 由して,相互に自律的に通信を行う状況を,増大させる今日の状況において,ブロードバンド・ サービスの「伝送」(='transmission')の構成要素に対する規制に限定されない,レイヤー型規制 の導入(及び/又はアプリケーション層(及び/又はより上位)における規制を可能とする権能の確保) による,より広い情報サービス規制の必要性が存在すること),を中心に検討等を行った。
[翻訳・編集等] (1) 研究代表者名 : 松宮広和 報告書 : 科研研究題目 「持続的な経済成長の促進を可能とする ICT 利活用のあり方に関する総合 的研究」(基盤研究(C))(平成 28 年度)(JSPS 科研費 JP24530056)実績報告書(研究実績報告書) 単独 報告年月日 : 2017 年 5 月 研究支援者 : 独立行政法人日本学術振興会 研究期間 : 平成 24(2012)年 4 月- 概要 : 上記の科研研究に,研究代表者として従事してきた。本研究は,持続的な経済成長の促進を可 能とするICT 利活用のあり方に関する総合的研究を行うことをその目的とする。具体的には,過 去約20 年間 ICT の利活用で比類無い成功を収めてきた米国を参考に,(1) 通信インフラストラ クチャーの更なる整備・更新,(2) アプリケーション層における競争環境の整備,(3) クラウド化 及びスマート・グリッド,並びに(4) 公共サービスに関連する ICT の利活用,の 4 つを中心的課 題として,前記の目的に貢献し得る成果の獲得を目指す。本研究は,現在の我が国の最大の政策 的課題(の 1 つ)である持続可能な経済成長の実現に,ICT が果たし得る役割についての有用な示 唆を提供し得る点に,その意義を有する。平成28(2016)年度は,当該研究題目に関連する研究に 従事し,その研究成果の一部を公表した。本報告書は,最終年度となった当該年度における,こ れらの研究の実施状況について記載したものである。 (2) 研究代表者名 : 松宮広和 報告書 : 科研研究題目 「持続的な経済成長の促進を可能とする ICT 利活用のあり方に関する総合 的研究」(国際共同研究加速基金(国際共同研究強化)(平成 28 年度)(JSPS 科研費 15KK0109)実施 状況報告書(研究実施状況報告書) 単独(研究は,共同研究) 報告年月日 : 2017 年 5 月 研究支援者 : 独立行政法人日本学術振興会 研究期間 : 平成 28(2016)年 4 月- 概要 : 上記の科研研究に,研究代表者として従事している。本研究は,基研究である「持続的な経済 成長の促進を可能とするICT 利活用のあり方に関する総合的研究」(基盤研究(C))(平成 24 年度-28 年度)(JSPS 科研費 JP24530056)を格段に発展させ,優れた研究成果をあげることを目的とする。 当該基研究は,持続的な経済成長の促進を可能とするICT 利活用のあり方に関する総合的研究を 行うことをその目的とする。具体的には,過去約20 年間 ICT の利活用で比類無い成功を収めて