• 検索結果がありません。

効率的 効率的

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2021

シェア "効率的 効率的"

Copied!
4
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)

フレキシブル フレキシブル フレキシブル

フレキシブル・ ・ ・ゾーニング ・ ゾーニング ゾーニング ゾーニングを を見据 を を 見据 見据 見据えた えた えた えた 効率的

効率的 効率的

効率的な な な な土地利用 土地利用 土地利用( 土地利用 ( ( (用途地域制度 用途地域制度 用途地域制度) 用途地域制度 )に ) ) に に関 に 関 関 関する する する研究 する 研究 研究 研究

~ 首都圏首都圏首都圏の首都圏ののの商業地域商業地域商業地域商業地域とととと住宅系地域住宅系地域に住宅系地域住宅系地域にに着目に着目着目して着目してして して ~~~~

政策大学院大学 まちづくりプログラム MJU08053 内藤 聡士 1

11

1..は..ははじはじめじじめめめにににに

「用途地域制度」(以下、「用途規制」という。)は、工 場からの大気汚染など「外部不経済を発生させる用途を一 定地域に集中させることにより、外部不経済を受ける用途 との混在を未然に防ぐこと」1に大きな役割がある。同時に、

用途規制を行う公的機関は、各用途の土地利用配分を決定 しなければならないという困難な状況に直面する。

このような性格を有する用途規制は、土地利用の社会的 厚生水準を低下させる可能性が高いことから、ピグー税に よる対処が望まれるところである。しかしながら、ピグー 税の運用にあたっては、個別の事例における外部不経済の 定量化が完全でない面もあり、その運用が待たれる状況に ある。したがって、現行の用途規制が、直ちに廃止される ことはないであろう。

現行の用途規制により効率的な土地利用配分を達成さ せるためには、外部不経済に対する一定の制御を行いつつ、

各用途の需要に応じて用途境界をフレキシブルに変更す ることにより、隣接用途との地価が等しくなる地点(以下、

「土地利用均衡点」という。)で配分を行う必要がある(以 下、「フレキシブル・ゾーニング2」という。)。

フレキシブル・ゾーニングを実現可能とするためには、

公的機関が、土地市場に関して非常に正確な情報を持ち、

市場に任せるよりもスムーズな土地利用転換が求められ ることから、これらの条件を常に満たすことは現実的でな いという認識が主流である。

だからといって、明確な根拠や指標もないまま、経験的 な判断や現状の街並みを追認するような方法で行われて いる現状の用途規制は、妥当なのだろうか。

もし、土地利用均衡点や用途境界付近の地価ギャップを 把握することができれば、都市の将来像を描く都市計画マ スタープランをはじめとした都市政策の客観的指標や、経 済環境の変化に伴う土地利用の非効率(死荷重)発生のメ ルクマール(Merkmal)など、各用途の需要に見合った効 率的な土地利用配分の達成に大きく寄与するのではない だろうか。

そこで本稿は、用途規制の硬直化等に伴う土地利用の社 会的厚生水準の低下という問題に対し、経済学的な観点か ら分析し、フレキシブル・ゾーニングを見据えた改善策を 提案する。また、提案した改善策の運用可能性について、

実証的な手法を用いて分析する。具体的には、東京都区部 と川崎市(以下、「都心」という。)における商業地域と住 居系地域に着目し、土地利用均衡点と用途境界付近の地価 ギャップの推計を行い、土地利用の効率性を定量的に観察 する。そして、提案した改善策と実証的な分析結果を踏ま え、政策提言を行うこととする。

2 22

2...用途規制.用途規制用途規制の用途規制ののの理論理論理論理論分析分析分析分析

用途規制が土地利用に与える影響を明確にするため、経 済理論モデルを用いて効率性の概念から分析する。

222

2....1111 経済理論経済理論モデル経済理論経済理論モデルモデルモデルののの説明の説明説明説明

1 金本(1997)194 頁

2 山崎(2008)138 頁

用途規制を導入した場合、住居系地域内では商業系用途 は立地できず住居系用途のみの土地利用とし、商業地域内 では商業系用途と住居系用途の立地は可能であるとする。

図中の DH と DBは、住居系用途と商業系用途の土地需要 曲線を描いている。住居系用途の需要曲線は、都心から遠 ざかるほど地価は下落するため、DHのように右下がりとな る。商業系用途の需要曲線は、都心から遠ざかるほど地価 は大きく下落するため、DBのように急な右下がりとなる。

当初、土地利用均衡点は E*点で達成され、X*地点で効率 的に土地利用配分されており、商業系用途の土地利用は0X*、 それより郊外は住居系用途の土地利用が実現していた。

その後、経済環境の変化に伴い商業系用途の需要曲線が DBから DB’に下方・上方シフトしたとする。この状況にお いて、土地利用市場に与える影響を、市場に任せた場合と 用途規制を導入した場合、それぞれ分析する。

222

2....222 2 商業系用途商業系用途商業系用途商業系用途ののの需要曲線の需要曲線が需要曲線需要曲線ががが下方下方下方下方シフトシフトしたシフトシフトしたした場合した場合場合 場合

図図

図図 2222----1111 用途混在用途混在用途混在用途混在 図 図図図 2222--2--222 硬直化硬直化硬直化硬直化

(((

(11)11))市場)市場市場市場にににに任任任任せたせた場合せたせた場合場合(場合((ケース(ケースケースケース 2.12.12.12.1))) )

長期的には、土地利用均衡点は E’点で達成され、効率 的な土地利用が実現する。

短期的には、次の2つの現象が考えられる。

①①①

①土地利用転換土地利用転換の土地利用転換土地利用転換のの過程の過程過程過程におけるにおける用途混在におけるにおける用途混在用途混在用途混在ののの発生の発生(発生発生(((図図図図 22-22---1111)))) ひとつは、X*X’区間の土地利用転換は緩慢にしか進まな いため、用途混在の期間が長引き、土地利用の社会的厚生 水準が低下する可能性がある。つまり、基本的には商業系 用途から住居系用途への土地利用転換が進んでいるが、ま だ商業系用途が残っているというケースである。

この場合、X*X’区間では、商業の付け値 DB’より高い住 宅の付け値 DHに移行する過程において、住商混在による住 居系用途への外部不経済が発生するため、X*X’区間の住居 系用途の需要曲線は DH’に下方シフトし、□E*FGE’の死荷 重が発生することになる。その後、徐々に住居系用途に土 地利用転換が進めば、死荷重は減少する。

②②②

②土地利用転換土地利用転換が土地利用転換土地利用転換がが進が進進進まないまないケまないまないケケケースースース(ース(図((図図図 2222----2222 参照参照参照参照)))) もうひとつは、X*X’区間の地主や商業者らが、商業系用 途の需要曲線DBからDB’への下方シフトを正確に認識でき ない可能性が考えられる。もし、これらの者のほとんどが、

このような変化を認識できない、又はいずれは需要(景気)

が回復すると考えていれば、商業系用途の土地利用は0X*、 それより郊外は住居系用途の土地利用が継続するため、土 地利用が硬直的となり、△E*HE’の死荷重が発生し続ける。

(((

(2222)))用途規制)用途規制を用途規制用途規制をを導入を導入導入導入したした場合したした場合場合場合((((ケースケース 2.2ケースケース2.22.2)2.2)))

用途規制を導入した場合、商業地域内(0X*区間)でも住

A A A A

0 00 0

用途規制 用途規制用途規制 用途規制

X X X X’’’ XXXX**** 地価

C C C C

C C C C’’’

DDD DBBBB’’

E E E E’’’

DDD DHHHH

D DD DHHHH’’ E

E E E* * * *

D D D D HHHH::住宅地住宅地住宅地住宅地の

需要曲線 需要曲線 需要曲線 需要曲線 DD

DD B B B B::商業地の商業地商業地商業地の需要曲線需要曲線需要曲線需要曲線

FF FF

都心都心都心 都心までのまでのまでの距離までの距離距離 距離 G G G

G

DDD DBBBB’’ A A A A

0 00 0

用途規制 用途規制 用途規制用途規制

X XX X’’’ X XXX**** 地価

C C C C

C CC C’’’

E E E E’’’

DD DDHH HH

D D D DHHHH’’ E

E E E* * * *

D D D D H H H H::住宅地住宅地の住宅地住宅地

需要曲線需要曲線需要曲線 需要曲線 DD

DD B B B B::商業地の商業地商業地商業地の需要曲線需要曲線需要曲線需要曲線

HH HH

都心都心 都心都心までのまでのまでの距離までの距離距離距離 G

G G G

(2)

居系用途の立地は可能であることから、本ケースでは市場 に任せた場合(ケース 2.1)と同様の結果が得られる。

2 22

2..3..333 商業系用途商業系用途商業系用途の商業系用途のの需要曲線の需要曲線需要曲線需要曲線がが上がが上上上方方方シフト方シフトしたシフトシフトしたした場合した場合場合 場合

((

(11)11)))市場市場市場に市場にに任に任任任せたせた場合せたせた場合場合(場合((ケース(ケースケースケース 2.32.32.32.3))))

長期的には、土地利用均衡点は E’点で達成され、効率 的な土地利用が実現する。

短期的には、次の現象が考えられる3

①①

①土地利用転換土地利用転換の土地利用転換土地利用転換のの過程の過程過程過程におけるにおける用におけるにおける用用用途混在途混在途混在途混在のの発生のの発生発生発生((((図図図図 2222----3333)))) X*X’区間の土地利用転換は緩慢にしか進まないため、用 途混在の期間が長引き、土地利用の社会的厚生水準が低下 する可能性がある。つまり、商業系用途への土地利用転換 があまり進まないため、わずかに商業系用途が住宅地へ進 出しているケースである。

この場合、X*X’区間では、住宅の付け値 DHより高い商 業の付け値 DB’に移行する過程において、住商混在による 住宅地への外部不経済が発生するため、X*X’区間の住居系 用途の需要曲線は DH’に下方シフトする。

したがって、X*X’区間における初期の土地利用転換過程 では、住居系用途の土地利用が大半を占めることから、実 際の付け値は DH’に近く、(□E*FGE’+△ E*JE’)に近い 死荷重が発生している。その後、徐々に土地利用転換が商 業系用途に進めば、死荷重は減少する。

((

(22)22)))用途規制用途規制用途規制を用途規制をを導入を導入した導入導入したしたした場合場合場合場合((((ケースケース 2.4ケースケース2.42.42.4))))((((図図 2図図222----4444)))) まず、次の条件を置くこととする。

条件 条件 条件

条件11)11))公的機関)公的機関公的機関は公的機関は土地利用はは土地利用に土地利用土地利用にに関に関関関するする正確するする正確正確な正確ななな情報情報情報を情報を持をを持持持つつつつ 条件

条件 条件

条件222)2)))市場市場市場よりも市場よりもよりもスムーズよりもスムーズなスムーズスムーズなな土地利用転換な土地利用転換土地利用転換土地利用転換がががが可能可能可能可能 このような条件を満たす場合は、商業系用途の需要曲線 DBから DB’への変化に速やかに対応することが可能である ことから、最適点となる X’地点へ用途境界をシフトすれ ば、効率的な土地利用配分が達成される。

しかし、現状では、これらの条件が常に満たされること は、やはり現実的ではない。

もし、条件1を満足せずに用途規制が行われていれば、

最適点となる X’地点を見出すことが困難となり、公共機 関の経験的な判断や現状の街並みの追認に頼ることとな るため、非効率な土地利用配分が行われる。

また、条件2を満足していない場合は、経済環境の変化 に伴いフレキシブルに用途変更が行えないことから、土地 利用の硬直化を招き、△E*JE’の死荷重が発生してしまう。

図 図 図

図 22-22---3333 用途混在用途混在用途混在用途混在 図図 2図図222----4444 硬直化硬直化硬直化硬直化 2

22

2...4.444 理論分析理論分析の理論分析理論分析のののまとめまとめまとめ まとめ

土地利用を、市場に任せた場合は、直ちに望ましい土地 利用が達成されるとはいえず、用途混在による外部不経済 の発生や土地利用の硬直化による一定の非効率を伴いな がら、最終的に効率的な土地利用が達成される。

現行の用途規制は、長期的な土地利用転換の過程で発生 する可能性のある外部不経済の未然防止が目的としても、

3 本ケースでは、土地利用転換が全く進まないということは考えにくい。もし、X*X’区間の 地主(家主)らが、商業系用途の需要曲線 DBから DB’への上方シフトを認識できないとし ても、進出したい商業者はそれを認識しているため、地主(家主)らへ DB’でこの土地を 売って欲しいと打診するだろう。そして、地主(地主)らは、自分の付値 DHよりも高い価 格で買い取ってくれる商業者へ土地を売却する可能性は高いといえる。

経済環境の変化に応じて需要曲線が変化することを踏ま えれば、その硬直性などから土地利用の社会的厚生水準を 低下させる可能性が高い制度であるといえる。

2 22

2...5.55 5 フレキシブルフレキシブルフレキシブルフレキシブル・・・・ゾーニングゾーニングをゾーニングゾーニングををを見据見据見据見据えたえたえたえた改善案改善案改善案改善案 現行の用途規制が次善の策であることを踏まえ、土地利 用の社会的厚生水準の低下を軽減するための方策として、

フレキシブル・ゾーニングを見据えた改善策を提案する。

提言提言提言

提言111:1:::用途地域用途地域用途地域は用途地域は同一用途はは同一用途同一用途同一用途をををを広広範囲広広範囲範囲に範囲にに指定に指定し指定指定しし、し、、、外部不外部不外部不外部不 経済発生経済発生

経済発生経済発生ののの要因の要因要因要因となるとなるとなるとなる用途用途境界用途用途境界境界境界をををを減減減らす減らすらすらす 本分析より用途界付近では、経済環境の変化に伴い外部 不経済が発生しやすいことが明らかとなった。したがって、

用途境界が少ない方が、外部不経済の発生可能性は低いた め、用途地域は同一用途を広範囲に指定する必要がある。

提言 提言提言

提言22:22:::公的機関公的機関公的機関は公的機関は、はは、、客観的、客観的客観的な客観的ななな指標指標に指標指標ににに基基基づく基づく広域的づくづく広域的広域的な広域的ななな土土土土 地利用

地利用 地利用

地利用のののビジョンのビジョンビジョンをビジョンを示をを示示示すすすす

公的機関は、用途規制に伴う土地利用の資源配分のロス を軽減する、同一用途を広範囲に指定する視点に立ち、客 観的な指標に基づき広域的な土地利用のビジョンを示し ていく必要がある。

提言 提言提言

提言33:33:::用途境界付近用途境界付近用途境界付近は用途境界付近は、はは、、、混合用途混合用途混合用途を混合用途を基本をを基本基本とし基本としとしとし、、、、市場市場市場に市場ににに よ

よ よ

よるる土地利用転換るる土地利用転換土地利用転換土地利用転換をををスムーズをスムーズにスムーズスムーズににするにするするする

本分析より、経済環境の変化に応じてフレキシブルに用 途変更が行われない場合は、土地利用の硬直化を招き社会 的厚生水準が大きく低下することが、明らかとなった。

用途地域の変更には長い期間を要することからも、土地 利用の需要が変化しやすい用途境界付近では、できるだけ 緩やかな規制とすることが望ましい。

提言 提言提言

提言44:44:::混合用途混合用途混合用途によ混合用途によりによにより発生りり発生発生発生するするするする外部外部性外部外部性性は性はははピグーピグー税ピグーピグー税税で税ででで対対対対 応

応 応 応するするするする

混合用途により発生する外部性についてはピグー税に より対応する必要がある。

提言 提言提言

提言5555::::用途境界付近用途境界付近用途境界付近の用途境界付近のの地価の地価地価地価ギャップギャップをギャップギャップをを観察を観察観察観察ししし、し、、、用途変用途変用途変用途変 更

更 更

更ををををフレキシブルフレキシブルフレキシブルフレキシブルにに行にに行行行ううう う

土地利用に非効率が発生している場合は、用途境界付近 で地価ギャップが生じていることが明らかとなった。この ことから、地価ギャップの推計が可能であれば、土地利用 の需要の変化を観察することができ、土地利用転換の大き な判断材料になるといえる。

3 33

3...地価関数.地価関数地価関数の地価関数ののの推計推計推計推計 333

3....111 1 推計方法推計方法推計方法推計方法

最小二乗法(OLS)により推計を行った。

333

3...2.22 2 推計推計推計推計にに用にに用用いた用いたいたいたデータデータデータデータ

商業地価データは、平成 17 年の「地価公示」の東京都 区部と川崎駅周辺の商業地域内の 576 サンプルを用いた。

住宅地価データは、平成 17 年の「地価公示」の東京 23 区 及び川崎市内の住居系用途域内の 1,200 サンプルを用いた。

333

3....333 3 推計結果推計結果推計結果推計結果

((

((111)1)))商業地価関数商業地価関数商業地価関数 商業地価関数 (商業(((商業商業1商業111))) ) ln(

ln(

ln(

ln(地価地価地価)地価))) Coef. Coef.Coef.Coef. Std.Err.Std.Err.Std.Err.Std.Err. tttt ln(敷地面積) 0.226 *** 0.023 9.88 敷地形状 0.053 ** 0.025 2.11 指定容積率 0.173 *** 0.016 11.07 ln(前面道路幅員) 0.170 *** 0.028 6.05 ln(最寄駅時間) -0.210 *** 0.017 -12.23 ln(平均アクセス時間) -1.604 *** 0.090 -17.91 定数項 7.250 *** 0.358 20.23 修正済み決定係数 0.797

サンプル数 576

注)***、**及び*は、それぞれ 1%、5%、10%で統計的に有意であることを示す。

A A A A

000 0

用途規制 用途規制 用途規制用途規制

XXX X**** XXXX’’’ 地価

C C C C

C CC C’’’

D D D DBBBB’’

E EE E****

DDD DHH HH

D DD DHHHH’’ E

EE E’’’

D D D D H H H H::住宅地住宅地の住宅地住宅地

需要曲線 需要曲線需要曲線 需要曲線 DD

DD B B B B::商業地の商業地商業地商業地の需要曲線需要曲線需要曲線需要曲線

G G G G

都心都心 都心都心までのまでのまでの距離までの距離距離距離 F F

F F J J J J

A A A A

000 0

用途規制用途規制 用途規制用途規制

XX XX**** XXXX’’’ 地価

C C C C C C C C’’’

D DD DBBBB’’

EE EE****

D D D DHHHH

DD DDHHHH’’ E

EE E’’’

D D D D H H H H::住宅地住宅地住宅地住宅地の

需要曲線 需要曲線 需要曲線需要曲線 DD

DD B B B B::商業地の商業地商業地商業地の需要曲線需要曲線需要曲線 需要曲線

G GG G

都心 都心 都心 都心までのまでのまでのまでの距離距離距離距離 F

F F F J J J J

(3)

((

((222)2)))住宅地価関数住宅地価関数住宅地価関数住宅地価関数 (住宅(((住宅住宅1住宅11)1)) ) ln(ln(

ln(地価ln(地価地価)地価))) Coef.Coef. Coef.Coef. Std. Err.Std. Err. Std. Err.Std. Err. tttt ln(敷地面積) 0.069 *** 0.007 9.50 不整形ダミー -0.138 *** 0.038 -3.61 台形ダミー -0.029 ** 0.012 -2.50 指定容積率 0.002 0.001 1.62 ln(前面道路幅員) 0.148 *** 0.011 13.31 ln(最寄駅時間) -0.071 *** 0.003 -24.35 ln(平均アクセス時間) -0.426 *** 0.034 -12.50 RCダミー 0.035 *** 0.010 3.49 密集ダミー -0.040 *** 0.011 -3.57 第一種低層ダミー 0.036 ** 0.016 2.25 第二種低層ダミー -0.018 0.030 -0.59 第一種中高層ダミー 0.024 ** 0.010 2.44 第二種中高層ダミー 0.017 0.018 0.95 第二種住居ダミー 0.017 0.021 0.80 定数項 5.000 *** 0.119 41.94

区ダミー yes

沿線ダミー yes

修正済み決定係数 0.950

サンプル数 1220

((

((333)3)))住宅地価関数住宅地価関数住宅地価関数住宅地価関数 (住宅(((住宅住宅2住宅22)2)) ) ln(

ln(

ln(

ln(地価地価)地価地価))) Coef.Coef. Coef.Coef. Std. Err.Std. Err. Std. Err.Std. Err. tttt ln(敷地面積) 0.074 *** 0.007 9.98 不整形ダミー -0.146 *** 0.039 -3.74 台形ダミー -0.029 ** 0.012 -2.42 指定容積率 0.002 * 0.001 1.74 ln(前面道路幅員) 0.144 *** 0.011 12.69 ln(最寄駅時間) -0.071 *** 0.003 -23.93 ln(東京駅までの時間) -0.288 *** 0.029 -10.08 RCダミー 0.038 *** 0.010 3.75 密集ダミー -0.033 *** 0.012 -2.90 第一種低層ダミー 0.036 ** 0.016 2.22 第二種低層ダミー -0.014 0.031 -0.44 第一種中高層ダミー 0.024 ** 0.010 2.44 第二種中高層ダミー 0.019 0.018 1.06 第二種住居ダミー 0.020 0.021 0.97 定数項 4.592 *** 0.107 43.01

区ダミー yes

沿線ダミー yes

修正済み決定係数 0.948

サンプル数 1220

注)***、**及び*は、それぞれ 1%、5%、10%で統計的に有意であることを示す。

4 44

4...土地利用均衡点.土地利用均衡点土地利用均衡点の土地利用均衡点ののの推計推計(推計推計(((第一部第一部第一部第一部))) )

本章では、土地利用に非効率が発生している場合には、

適正な均衡点を見出せないまま用途境界を設定している 可能性が高いことに着目し、土地利用均衡点を推計するこ とにより、土地利用の効率性を観察する。

444

4....1111 推計推計モデル推計推計モデルモデルモデルととと推計方法と推計方法推計方法推計方法

推計方法は、地価関数(商業1)と(住宅1)により、

商業地価と住宅地価が等しくなる点を導く。

本稿では、商業地域の面的な広がりを駅から 1 分(50m)、

2 分(100m)、5 分(250m)及び 10 分(500m)と捉え、他の条件 を一定とすることを基本に、平均アクセス時間40.5 分刻み ごとに、それぞれの地価を算出した。

4 最寄り駅から東京駅、大手町駅、新宿駅、渋谷駅、池袋駅、銀座駅及び品 川駅までの平均所要(アクセス)時間とした。

4 44

4...2.22 2 各説明変数各説明変数の各説明変数各説明変数のの条件整理の条件整理条件整理条件整理

他の条件を一定とすることを基本に、条件を整理した。

また、商業地域の指定容積率は、中心部と外延部での特性 が大きく変化するため、アクセス時間に応じて変化させた。

表 表表

表 44-44---1111 各変数各変数の各変数各変数のの条件整理の条件整理条件整理条件整理

商業地価関数 住宅地価関数

敷地面積 418.48 ㎡(平均値) 200.71 ㎡(平均値)

敷地形状 1.63(平均値) -

指定容積率 式(4.1)による 200%

前面道路幅員 12m 12m

ln(指定容積率)=α0+α1ln(最寄駅時間)

+α2ln(平均アクセス時間)+ε (4.1) 4

44

4....333 3 推計結果推計結果推計結果推計結果

都心までの平均アクセス時間が 27 分未満の駅周辺では、

駅から 500m 以上の地点で地価が均衡するため、広域的に 商業系用途が立地可能な区域であることが示された。

都心までの平均アクセス時間が 31 分以上の駅周辺では、

駅から 50m 前後の地点で地価が均衡するため、地域生活拠 点として機能するような区域であるといえる。

表 表表

表 44-44---1111 土地利用均衡点土地利用均衡点の土地利用均衡点土地利用均衡点ののの推計結果推計結果推計結果推計結果 土地利用均衡点

(商業地域の広がり)

均衡価格 (万円/㎡)

平均アクセ ス時間 駅から 1 分(半径 50m) 約 69.0 約 32.5 分 駅から 2 分(半径 100m) 約 68.5 約 31.0 分 駅から 5 分(半径 250m) 約 68.0 約 28.5 分 駅から 10 分(半径 500m) 約 67.5 約 27.0 分

図図

図図 4444----1111 土地利用均衡点土地利用均衡点土地利用均衡点土地利用均衡点((((駅駅から駅駅からからから 10101010 分分分分(500m)(500m)(500m))(500m))))

5 55

5...地価.地価地価ギャップ地価ギャップギャップのギャップの推計のの推計推計推計((((第二部第二部第二部第二部))))

本章では、土地利用に非効率が発生している場合には、

用途境界付近の地価にギャップが生じることに着目し、地 価ギャップを推計することにより、土地利用の効率性を定 量的に観察する。

555

5....111 1 推計方法推計方法推計方法推計方法

住宅地価関数(住宅2)を用いて、用途境界付近におけ る商業地域の地価データを代入し、仮想の住宅地価を導く。

推計した仮想住宅地価を、現状の商業地価と比較し、土地 利用の需要にギャップが生じているかを把握する。

555

5...2.22 2 分析対象分析対象の分析対象分析対象ののの選定選定選定 選定

高密度な商業地域の外延は厳格な規制がされている「新宿 駅周辺」、緩やかな規制で同一用途を広範囲に指定してい る「台東区外延5555」と「川崎駅周辺」を対象とした。

5 「台東区外延」とは、日比谷線「入谷駅」付近を表現している。JR山手 線「日暮里駅」や日比谷線「三ノ輪駅」にも比較的近い。

0 50 100 150 200 250 300 350

5 10 15 20 25 30 35 40 45 50 55 60 平均アクセス時間(分)

地価(万円)

住宅10分 商業10分

(4)

5 55

5....3333 推計推計推計推計モデルモデルモデルモデル

推計モデルは、次のとおりである。

P PP

Pgapgapgap=PB-PHgap=PB-PH=PB-PH=PB-PH’’’ (5.1)’ (5.1) (5.1) (5.1) if Pgap>0 then Case1, if Pgap>0 then Case1, if Pgap>0 then Case1, if Pgap>0 then Case1,

if Pgap<0 then Case2,else Case3 if Pgap<0 then Case2,else Case3if Pgap<0 then Case2,else Case3 if Pgap<0 then Case2,else Case3 Case1

Case1Case1

Case1::PB::PBPBPB>>>>PHPHPHPH 商業系土地利用商業系土地利用に商業系土地利用商業系土地利用にに上限に上限上限を上限を画をを画画画すすす す Case2

Case2Case2

Case2::PB::PBPBPB<<<<PHPHPHPH 商業地域商業地域で商業地域商業地域でで住居系土地利用で住居系土地利用住居系土地利用住居系土地利用がが行がが行行行われるわれるわれるわれる Case3

Case3Case3

Case3::PB::PBPBPB====PHPHPHPH 効率的効率的な効率的効率的なな土地利用配分な土地利用配分土地利用配分土地利用配分がが達成がが達成達成達成しているしているしているしている

(Pgap:地価ギャップ PB:商業地価、PH:仮想住宅地価)

図 図 図

図 55-55---1111 地価地価地価地価ギャップギャップのギャップギャップのののイメージイメージイメージイメージ図図図図 5

55

5....4444 分析分析分析分析結果結果結果結果

新宿駅周辺は、商業地価(PB)が仮想住宅地価(PH) を大きく上回り、商業系用途の供給圧力が強い結果となっ た。台東区外延と川崎駅周辺では、商業地価(PB)が仮想 住宅地価(PH)を下回る結果となった。したがって、住 宅系用途の供給圧力が強いことから、用途境界付近の商業 地域では住居系用途が多く立地している可能性が高い。

表 表 表

表 5555----1111 地価地価ギャップ地価地価ギャップギャップギャップののの推計結果の推計結果推計結果推計結果 新宿駅周辺

新宿駅周辺 新宿駅周辺 新宿駅周辺

Pgap Case Pgap Case 新宿 5-21 148.6 1 新宿 5-56 5.1 1 新宿 5-23 20.8 1 新宿 5-7* 56.6 1 新宿 5-40 12.5 1 新宿 5-25* 80.2 1 新宿 5-46 40.3 1 渋谷 5-24 -3.1 2 新宿 5-55 102.7 1

台東区外延

台東区外延 台東区外延

台東区外延 川崎駅周辺川崎駅周辺川崎駅周辺川崎駅周辺 地点 Pgap Case 地点 Pgap Case 台東 5-12 -16.3 2 川崎 5-12 -13.9 2 台東 5-24 -19.1 2 川崎 5-18 -11.6 2 台東 5-14* -26.7 2 川崎 5-23 -20.4 2 台東 5-20* -12.7 2 川崎 5-5* -1.7 2 川崎 5-7* -11.1 2

666

6...まとめ.まとめまとめ まとめ 6

66

6....1111 土地利用均衡点土地利用均衡点土地利用均衡点土地利用均衡点のの推計のの推計推計推計をををを踏踏踏踏まえてまえてまえて まえて

((

(111)1)))分析結果分析結果分析結果を分析結果を踏をを踏踏踏まえてまえてまえて まえて

推計結果と現状の商業地域の指定状況を比較すると、商 業地域の指定面積が過小とみられることから、土地利用に 一定の非効率が発生している可能性が考えられる。

本推計により、鉄道駅から 1 分(50m)、2 分(100m)、5 分 (250m)及び 10 分(500m)と商業地域の広がりごとに土地利 用均衡点を推計することが可能であったことから、広域的 なビジョン策定の客観的指標として運用が期待できる。

((

(222)2)))分析手法分析手法分析手法を分析手法を踏をを踏踏踏まえてまえてまえて まえて

本推計方法により、比較的、入手容易な指標により、土 地利用均衡点を推計することができた。しかしながら、情 報収集や推計に多くの時間と労力を要することから、経済 環境に変化に対する課題が残る結果となった。

このようなことからも、本手法は、長期的な視点で広域 的な土地利用のビジョンを策定する際の客観的指標とし

て活用する方が望ましい。

((

(3333)))政策)政策への政策政策へのへのへの運用可能性運用可能性運用可能性 運用可能性

以上、土地利用均衡点の推計により、提言2の「公的機 関は、客観的な指標に基づく広域的な土地利用のビジョン を示す」ことが実現可能となり、本ビジョンをもとに提言 1の「用途地域は同一用途を広範囲に指定し、外部不経済 発生の要因となる用途境界を減らす」という政策に対処で きることから、有効な推計手法であることが示された。

6 66

6...2.22 2 地価地価地価地価ギャップギャップギャップギャップのの推計のの推計推計を推計をを踏を踏踏踏まえてまえてまえてまえて

((

(111)1))分析結果)分析結果分析結果分析結果をを踏をを踏踏踏まえてまえてまえて まえて

新宿駅周辺は、コンパクトで高密度な商業地域の外延を 厳格な規制による住居系地域が囲んでおり、住居系地域へ のスプロールを抑制する都市構造であることから、商業系 用途の土地利用転換が進まず、大きな地価ギャップが生じ ていると考えられる。このような土地利用の非効率を改善 するためには、商業地域を拡大するか、都心周辺の容積率 を緩和させるといった対応が必要である。

分析結果を踏まえ、台東区と川崎区は、同一用途を広範 囲に指定していること、外部不経済発生の要因となる用途 境界が少ないこと、用途境界付近は商業地域や第2種住居 地域のような緩やかな規制であることから、市場の土地利 用のメカニズムが働きやすい都市構造といえる。

((

(222)2))分析手法)分析手法分析手法分析手法をを踏をを踏踏踏まえてまえてまえて まえて

用途境界の地価ギャップに着目すれば、住宅地価関数だ けでも十分、土地地用の需要の変化を把握できることが明 らかとなった。また、土地利用均衡点の推計と比較しても、

情報収集や推計に多くの時間と労力を有さないことから、

素早い経済環境の変化にも対応しやすい手法である。

((

(3333)))政策)政策への政策政策へのへのへの運用可能性運用可能性運用可能性 運用可能性

台東区及び川崎駅周辺の推計結果から地価ギャップの 推計結果により、案1の「用途地域は同一用途を広範囲に 指定し、外部不経済発生の要因となる用途境界を減らす」

こと、案3の「用途境界付近は、混合用途を基本とし、市 場における土地利用転換をスムーズにする」ことにより、

土地利用の社会的厚生水準を低下させる可能性が低くな ること示された6

以上、地価ギャップの推計は、大規模低未利用地の土地 利用転換をはじめ、素早い需要の変化を把握しやすいため、

用途規制よりも機動的な地区計画7を併用すれば、迅速な土 地利用転換に対応可能なシステムが構築でき、フレキシブ ル・ゾーニングの運用に大きく寄与するだろう。したがっ て、提言5に非常に有効な推計手法である。

6 66

6....333 3 まとめまとめまとめまとめ

以上、本稿では、土地利用均衡点の推計手法が提言1と 提言2を実現する有効な推計手法であること、地価ギャッ プの推計結果から提言1と提言3の内容が是認できたこ と、地価ギャップの推計が提言5を実現可能とする有効な 推計手法であったことから、提案した改善策の運用可能性 を示唆することができたといえる。

課題としては、政策提言4のピグー税を分析するまでに 至らなかった点である。今後、望ましい土地利用を実現可 能としていくためにも、より精度の高い定量化手法の開発 が進むことが望まれる。

6 住環境を保全することを目的とした地区計画は、規制が厳しいことからも 用途境界付近を避け、明らかに住宅の付け値が高い区域で指定することが望 ましい。また、容積緩和型の地区計画は、土地利用転換をスムーズにする性 格を有することから、用途規制よりもフレキシブルな手法であり、用途境界 での活用も是認できるだろう。

7 本ケースの場合は、再開発等促進区を定める地区計画や用途別容積型地区 計画などが有効といえる。

0 00 0

Case1 Case3 Case2 Case1 Case3 Case2Case1 Case3 Case2 Case1 Case3 Case2

X XX

X1111 X X X X* * * * X X X X2222 地価

DDD DHH HH D

D D

D H H H H:::住宅地住宅地住宅地住宅地の 需要曲線需要曲線 需要曲線需要曲線 D

DD

D B B B B:::商業地商業地の商業地商業地の需要曲線需要曲線需要曲線需要曲線

都心都心都心 都心までのまでのまでのまでの距離距離距離距離 P

PP PB1B1B1B1

PP PPH1H1H1H1

P P P P*** * PP PPH2H2H2H2

PPP PB2B2B2B2

参照

関連したドキュメント

1.共同配送 5.館内配送の 一元化 11.その他.  20余の高層ビルへの貨物を当

2 E-LOCA を仮定した場合でも,ECCS 系による注水流量では足りないほどの原子炉冷却材の流出が考

6 ローサイドスイッチ / ハイサイドスイッチ (1~5 A) 保護・診断 高効率 低損失 ・ パッケージ 小型. TPD1058FA

・子会社の取締役等の職務の執行が効率的に行われることを確保するための体制を整備する

・ 津波高さが 4.8m 以上~ 6.5m 未満 ( 津波シナリオ区分 3) において,原

高効率熱源機器の導入(1.1) 高効率照明器具の導入(3.1) 高効率冷却塔の導入(1.2) 高輝度型誘導灯の導入(3.2)

年度 2013 2014 2015 2016 2017 2018 2019.

炉心損傷 事故シーケンスPCV破損時期RPV圧力炉心損傷時期電源確保プラント損傷状態 後期 TW 炉心損傷前 早期 後期 長期TB 高圧電源確保 TQUX 早期 TBU