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科研費からの成果展開事例

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Academic year: 2021

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世界初!ハイブリッドスパー型浮体式洋上風力発電施設の実用化

九州大学 大学院工学研究院 教授 宇都宮 智昭

[お問い合わせ先] TEL:092-802-3447 E-MAIL:utsunomiya@nams.kyushu-u.ac.jp

科学研究費助成事業(科研費)

浮体式洋上風力発電施設の動的応答と 成立性評価に関する研究(2008‒2010 基盤研究(B))

高信頼性確保のための浮体式洋上風 力発電施設の設計手法高度化に関す る研究(2011‒2013 基盤研究(B))

広大な周辺海域を有する日本では、再生可能エ ネルギーとして洋上風力発電の実現が期待され ている。特に、日本周辺の海底地形は急峻であ ることから、水深の影響を受けにくい浮体式洋 上風力発電の実用化が望まれている。

「浮体式」の大きな課題である水理的安定性と コストパフォーマンスをクリアするべく、鋼・

PCコンクリートのハイブリッドスパー構造に よる、浮体式洋上風力発電施設用プラット フォームの開発に取り組んだ。風や波の影響、

発電時の制御力などの複雑な要素をモデル化し た解析及び水槽実験により設計技術を確立する とともに、民間企業との共同研究で実海域(長 崎県五島市)での実証試験を進めた。

100kW風車を搭載する小規模試験機で環境影 響や安全性に関する情報を収集して地域の方の 理解を得ながら、浮体の動揺や発電の安定性を モニタリングし、設計にフィードバックした。

その結果を踏まえて、2MW級の浮体式洋上風 力発電実証機を建造・設置し、実用レベルでの 運転試験を成功させた。

2016年4月、発電施設は五島市に移譲され、市 および運転管理を担当する五島フローティングウ インドパワーにより、日本初(ハイブリッドスパー 型としては世界初)の商用洋上風力発電所として、

九州電力向けに売電を行う営業運転を開始した。

環境省 浮体式洋上風力発電実証事業

(2010-2015)

環境省 CO2排出削減対策強化誘導型 技術開発・実証事業(浮体式洋上風力 発電施設における係留コストの低減に関 する開発・実証)(2015-2017)

図2 ハイブリッドスパー型実証機

(2MW)のフルスケールモデ ルの完成直後の様子(2013.9)

図1 ハイブリッドスパー型実証機(2MW)の 1/10スケールモデルによる実海域実験

(2009.8実施)

重症心不全に対する心筋再生医療製品 「ハートシート」の開発

大阪大学 大学院医学系研究科 教授 澤 芳樹

[お問い合わせ先] 大阪大学医学部心臓血管外科 TEL:06-6879-3154

科学研究費助成事業(科研費)

自己骨格筋由来拍動細胞による心筋 再生治療法の確立(2003‒2004 萌 芽研究)

自己組織再生能を有するナノハニカ ムシートによる心筋再生治療法の確 立(2004‒2005 基盤研究(A))

重症心不全に対する現在の最終的な治療法は、

補助人工心臓や、心臓移植などの置換型治療が 全世界の標準治療であるが、現段階では前者は その耐久性や合併症、高額医療費に、後者はド ナーの確保や免疫抑制剤、高額医療費等に問題 があり、本邦では普遍的治療とは言い難い。

我々は、日常診療の中で重症心不全患者に対す る置換型治療の限界と再生型治療の必要性を痛 感し、2000年頃より自己骨格筋由来の筋芽細胞 シートによる心筋再生治療法の開発を開始した。

科研費研究により動物実験レベルで筋芽細胞 シートを作成し、移植による梗塞心(心筋梗塞 を起こした心臓)の機能向上を実証した。

2007年にFirstinHumanとして補助人工心臓 装着下の心臓移植待機患者に自己由来骨格筋筋 芽細胞シートを移植し、心機能の改善、および 補助人工心臓からの離脱に成功した。

得られた研究成果をベースとしたプロジェクト を企業(テルモ株式会社)と共同で推進し、テ ルモ社への技術移転のもと、虚血性心筋症患者 に対する多施設企業治験が実施された。2015 年9月に世界初の再生医療等製品として、条件 及び期限付き承認を受け、テルモ社でヒト(自 己)骨格筋由来細胞シート「ハートシート」を 用いた保険診療下での治療が開始された。

現在、拡張型心筋症患者や、心臓移植・人工心 臓の適用が成人より困難な小児に対象を広げる 検討を行っている。海外からも患者を受け入れて おり、我が国発の革新的な医療技術として、世界 的な医療貢献が期待される。

新エネルギー・産業技術総合開発機構

(NEDO)再生医療評価研究開発事業「心 筋再生治療研究開発」(2006-2009)

厚生労働省再生医療実用化研究事業「重 症心不全に対する骨格筋筋芽細胞シー ト移植による心筋再生治療の実用化研 究」(2012-14)

日本医療研究開発機構(AMED)再生 医療実用化研究事業「保険収載を目指 した骨格筋筋芽細胞シート移植による心 筋再生治療の実用化研究」(2015-17)

自己由来骨格筋・筋芽細胞シート保険収載までの道のり

科研費NEWS 2017年度 VOL.2

PB 科研費NEWS 2017年度 VOL.219

科研費からの成果展開事例

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