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トレーサーの分配係数に関する文献

2012 年 5 月 30 日

トレーサーの分配係数に関する文献レビュー レビュー

(2)

“Literature Review of Tracer Partition Coefficients” has been translated from English into Japanese for convenience. The Global CCS Institute does not warrant the accuracy, authenticity or completeness of any content translated in the Japanese version of the Report.

「トレーサーの分配係数に関する文献レビュー」は、利用者の便宜のために“Literature Review of Tracer

Partition Coefficients”を英語から日本語に翻訳したものです。グローバル CCS インスティテュートは日

本語版のいかなる内容についてもその正確性、信頼性又は完全性について保証しません。

(3)

著作権及び 著作権及び 著作権及び

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目次 目次 目次 目次

謝辞 ... 6

1 CCSプロジェクトにおける化学トレーサー ... 7

1.1 序論 ... 7

1.2 CO2CRC Otwayプロジェクト及びFrio Brineプロジェクトに関連するトレーサー ... 7

2 第Ⅱ部 トレーサーの分配係数 ... 10

2.1 不活性ガストレーサーの分配挙動に関する既知の情報 ... 11

2.2 反応性エステルトレーサーの分配挙動に関する既知の情報 ... 12

3 参考文献 ... 14

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表 表 表 表

表1 CCSプロジェクトで利用されているトレーサー ... 8

表2 文献中の既知の超臨界CO2-水分配係数の一覧... 11

表3 不活性ガストレーサーにおけるヘンリー定数の温度依存 ... 12

表4 62℃での反応性エステルトレーサーの超臨界CO2-水分配係数 ... 13

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謝辞 謝辞 謝辞 謝辞

著者は、オーストラリア国立低排出石炭利用技術研究開発機構(ANLEC R&D)による財政支 援、CSIROのPetroleum and Geothermal Portfolioによる財政支援及びCO2CRCによるデータ提供に 感謝の意を表する。ANLEC R&D は、クリーンエネルギーイニシアチブを通じて豪州石炭協会低 排出技術会社(Australian Coal Association Low Emissions Technology Limited)及び豪州政府の支援 を受けている。

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1. CCS プロジェクトにおける化学トレーサー プロジェクトにおける化学トレーサー プロジェクトにおける化学トレーサー プロジェクトにおける化学トレーサー

1.1 序論 序論 序論 序論

「プロジェクト3-1110-0125 CO2貯留におけるトレーサー利用の基礎」の最初の成果物として、

「文献で現在報告されているトレーサーの分配係数(誤差を含む)に関する文献レビューとその 紹介」(マイルストーン 2)と題する報告書を作成した。このプロジェクトの開始にあたっては、

既存の文献を調査し、超臨界(及びその他の形態)の CO2と水(無機物の添加の有無にかかわら ず)に対するトレーサー化合物の分配係数について、公表されているあらゆる関連情報を入手す ることが重要である。CO2貯留プロジェクトにおけるトレーサー化合物の利用可能性を調査して いる研究者らによると、定量化された分配係数に関する文献情報は明らかに不足している(Myers

ら, 2012a)。そのため、オーストラリア連邦科学産業研究機構(CSIRO: Commonwealth Scientific

Industrial Research Organisation)は、様々なトレーサーに関する分配係数を測定できるように設計

された新設備に資金を投じた。このプロジェクトは、様々な炭素貯留サイトで既に採用されてい るトレーサーの分配係数を測定することを目的としている。例えば、CO2CRC(Cooperative

Research Centre for Greenhouse Gas Technologies)は本プロジェクトに対し、ビクトリア州で実施し

た CO2CRC Otwayステージ 1 及びステージ 2Bプロジェクトで得たトレーサーのデータセットの

使用を許可した。定量化された分配係数があることで、観測したトレーサーデータについてより 正確な解釈が可能になり、モデル予測の不確実性を低減できる。以下は、最近の、世界の様々な CCS プロジェクトにおいて利用された化学トレーサーの一覧であり、この中から本研究で特性把 握を行うべきトレーサーを特定する。室内実験は本プロジェクトの主要な研究要素であるが、そ の対象をこうして選ぶことで、得られる結果が確実に有用なものとなる。なお、本研究は圧入時 に地層中に添加する化学トレーサーのみに着目し、自然発生のトレーサー(すなわち、CO2圧入 の結果として移動した地層中に以前から存在していた化学種)は調査しない。

CO2は複雑な相挙動(すなわち、CO2は、物理的/化学的条件に応じて、地下では液体、気体、

超臨界流体又は水中の溶質のいずれでも存在し得る)を持ち、多様なトラップメカニズム(すな わち、残留、溶解、構造化、鉱物化)があり得るため、CO2の挙動の予測及び理解は難しい。一 般に提唱されている貯留シナリオは、圧力及び温度が二酸化炭素の臨界点(7.38MPa、31.1℃)を 普通は上回る、深度800m以深の貯留岩石層内にCO2をポンプで送り込むというものである。化学 トレーサーは、地球物理学的な測定(例えば、繰返し地震探査)など他の手法を補完する貯留層 の特性把握・監視ツールであり、各 CCSサイトで世界的に幅広く用いられている。CCSにおける トレーサー利用の大半は、CO2 の地下移動の解明(Boreham ら, 2011、Freifeld ら, 2005、 Underschultzら, 2011、Vandeweijerら, 2011)、トラップ容量の定量化(Zhangら, 2011)又は監視検 証プログラムのための封じ込め・漏洩率の算出(Strazisarら, 2009、Wellsら, 2010、Wellsら, 2007) のいずれかに関連するものである。特定の用途又はシナリオにおけるトレーサーの選択は、化学 的安定性、費用対効果、検出の容易さ、毒性、圧入/サンプリング手順及び地下挙動に左右され る。

1.2 CO2CRC Otway プロジェクト及び プロジェクト及び プロジェクト及び プロジェクト及び Frio Brine プロジェクト プロジェクト プロジェクト プロジェクトで使われた で使われた で使われた で使われたトレー トレー トレー トレー サー

サー サー サー

CO2CRC Otwayステージ 1 プロジェクトでは、トレーサーガスとして加重水素化メタン(CD4)、

クリプトン(Kr)及び六フッ化硫黄(SF6)を使用した(Borehamら, 2011)。圧入した CO2プルー ムの到達は、トレーサー化合物の存在、バックグラウンド濃度を超える CO2濃度の上昇、測定し た CO2の δ13Cの変化によって確認された。このプロジェクトに関して入手できる文献によると、

対象となる地層中のトレーサー挙動に関する貯留層シミュレーションは現在のところ行われてい ない(Borehamら, 2011、Jenkinsら, 2012、Underschultzら, 2011)。結果による貯留層シミュレーシ ョンを目的とした研究はいくつかあったが、全体を総括する文書は未だ公表されていない。その 原因の一つは、正確なモデルを開発する上で必要なトレーサー挙動の基本的情報(室内実験で得 られる情報)が明らかに欠如していることにある。また、このケースでは、メタン(貯留層内の

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メタン及び約 20%のメタンを含む圧入ガスの成分としてのメタンの双方に関して)がトレーサー 挙動に及ぼす影響がシステムをより複雑にしており、その影響の大部分が明らかになっていない。

このケースでは、トレーサー化合物の物理的特性に関するこうした不確実性が、最終的な観測結 果の解釈における不確実性につながっている。

テキサス州のFrio Brineプロジェクトでは、坑井間(圧入井/生産井)配置におけるCO2到達を 検出するためのトレーサーとして、様々なパーフルオロカーボン、SF6、Kr 及び CD4を圧入した

(Hovorkaら, 2006)。CO2CRC Otwayプロジェクトと同様の理由により、トレーサー挙動の詳細な

貯留層シミュレーションは公表されていない。Otway及び Frio Brineのいずれのプロジェクトにお いても、トレーサーの圧入は限定的/定性的な解釈(すなわち、圧入 CO2の到達の確認)におい て有用であったものの、大気中への漏洩監視といった他の目的においては、多様な地質条件下に おける水と CO2の間の分配挙動に関する情報のほうが有益である。CO2/CH4及び水中のトレーサ ー挙動の解明は、Otway及び Frio Brineの現場試験におけるトレーサー挙動のモデリングに非常に 有用であるばかりでなく、将来のプロジェクトでトレーサー挙動を解釈する際の重要な情報とな る。さらに、トレーサーの分配係数は、多くの場合、特定用途に対するトレーサーの適合性を決 定する要因となる(例えば、掃引体積(sweep volume)を推定する場合には、非分配トレーサーが 適している一方で、分配/反応性トレーサーは適していない)。

表1は、Otwayサイト及びFrio Brineサイトを含む世界の様々なCCSサイトにおける個別の化学

トレーサーの用途を集約したものである。当然のことながら、パーフルオロカーボン(例えば、

パーフルオロシクロヘキサン、パーフルオロメチルシクロペンタンなど。)、クリプトン、キセノ ン、六フッ化硫黄、R134a、加重水素化メタンなどの不活性トレーサーが、貯留層岩石及び地層水 との相互作用が少ないという理由により、主に選択されている。反応性官能基を持つトレーサー はそれほど一般的ではない。

表 表 表

1 CCSプロジェクトで利用されているトレーサープロジェクトで利用されているトレーサープロジェクトで利用されているトレーサープロジェクトで利用されているトレーサー トレーサー(*本 ANLEC プロジェクトの

一環として特性把握のために選定したト レーサー)

CCSサイト/用途

六フッ化硫黄*、加重水素化メタン*、ク リプトン*

Otwayステージ 1/圧入井及びその 300m昇斜の生産

井間における CO2/CH4混合物の移動並びに天然ガス と水の接触が混合に及ぼす影響の解明(Boreham ら, 2011、Underschultzら, 2011)

六フッ化硫黄*、クリプトン*、パーフル オロカーボン(パーフルオロメチルシク ロヘキサン、パーフルオロトリメチルシ クロヘキサン、パーフルオロメチルシク ロペンタン、パーフルオロジメチルシク ロヘキサン)

Frio BrineⅠ/圧入井及びその30m昇斜の生産井間に

おけるCO2の移動の解明(Freifeldら, 2005)

加重水素化メタン* Frio BrineⅡ/坑井間配置における CO2プルームの展 開を解明するために、CD4及びその他のトレーサー を検証

パーフルオロカーボン(パーフルオロジ シクロヘキサン、パーフルオロトリシク ロヘキサン、パーフルオロジメチルシク ロブタン)

West Pearl Queen/地層から地表への CO2漏洩率を評 価するため、地表のガスサンプルを採取(Wells ら, 2007)

クリプトン*、キセノン* Otway ステージ 2B/CO2の残留飽和状態を明らかに するための、単独井における「引張圧縮(”push- pull”)」試験(Zhangら, 2011)

パーフルオロメチルシクロペンタン、パ ーフルオロジメチルシクロヘキサン

K12B/区分化した地域での坑井間のCO2移動を解明

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反応性エステル(プロピレングリコール ジアセタート、トリアセチン、トリプロ ピオニン)及びその加水分解生成物*

Otway ステージ 2B/CO2の残留飽和状態を明らかに

す る た め の 単 独 井 に お け る 「 引 張 圧 縮 (”push- pull”)」試験

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2. 第 第Ⅱ 第 第 Ⅱ Ⅱ部 Ⅱ 部 部 部 トレーサー トレーサー トレーサー トレーサーの の の分配係数 の 分配係数 分配係数 分配係数

分配係数とは、二つの不混和相(例えば、油及び水、空気及び水)間における特定の化学種の 平衡挙動を表す。十分に希釈された溶液条件(すなわち、各相における化学種の濃度が溶解限度 を大きく下回る)においては、分配係数は二つの相それぞれにおける化学種濃度の比と定義する ことができる(Srebrenik & Cohen, 1976)。トレーサーは、通常低濃度(すなわち、ppmレベル以下 の濃度)で使用するため、分配係数は多相系におけるトレーサーの挙動を正確に特徴付けるため に不可欠である。理論的及び実用的な両側面から、分配係数がアレニウス型の温度依存(すなわ

ち、log K 対 1/T、T は熱力学的温度、K は分配係数)を示す場合が多いことが実証されている

(Bahadurら, 1997、Moreiraら, 1993)。

オクタノール-水分配係数は、有機種の生物蓄積性及び環境動態を解明し、予測するために広 く用いられている(Cronin ら, 2003)。ヘンリー定数(別名、大気-水分配係数として知られてい る)は大気中の化学物質及び水塊の相互作用の解明に用いられている(Rathbun, 2000)。

CCS プロジェクトにおいては、地層中で最も主要な二相とは、通常超臨界 CO2及び水である。

しかし、有機化合物の超臨界 CO2-水分配挙動については、現在のところ基本的情報が限られて いる(報告値のリストは表 2参照。)(Timkoら, 2004)。特に、参考にした CCSトレーサーの試験 的利用として用いられた不活性ガスについては、超臨界 CO2-水分配係数に関するデータが存在 しない。また、表 2 の化合物(超臨界 CO2及び水の分配に関して分配係数を測定した)のいずれ についても、現在のところ、CCS プロジェクト又は石油・天然ガスプロジェクトでトレーサーと して用いられたという報告はない。むしろ、他の分配係数(つまり、空気-水分配係数(ヘンリ ー定数)及びオクタノール-水分配係数)がトレーサー挙動のモデリングにおけるパラメータと して用いられることが多い。特に、動的貯留層シミュレーションソフトウェアである TOUGH2 の

EOS7C モジュールにはヘンリー定数の逆数に関するパラメータがあり、これは CO2及び水間のト

レーサーの分配挙動を表すのに使用されている(Oldenburg ら, 2004)。オクタノール及び空気は、

超臨界 CO2とは著しく化学特性が異なるため、これらの代替パラメータで実際の地下挙動を表わ すことはできない(Zhangら, 2011)。

本プロジェクトの全体的な目的は、様々な物理的条件下における多様な化学トレーサーの分配 挙動を解明するための様々な室内実験を通じて、上述の知識のギャップを埋めることである。こ れによって、トレーサーデータのより正確なモデル化及び解釈が可能になり、サイトの特性把握、

保険契約・許認可、坑井の掘削・操業及び監視・検証の評価に関連するリスクと不確実性の低減 につながる。一般に、トレーサー挙動に関する基本的情報が不足していると、(上述のような)他 の種類の分配係数に頼らざるを得なくなり、化学トレーサーデータの解釈に誤りや不備が生じか ねない。

CCS プロジェクトについては、超臨界 CO2と水や地層流体の間の分配挙動に関するトレーサー の分配係数が必要となることは明らかである。構造活性相関(SAR: Structure Activity Relationships) を用いてオクタノール-水分配係数を求める推定方法が開発されており(Fredenslund ら, 1975、

Magnussenら, 1981)、これは、ある分子中に存在する化学結合及び官能基に「寄与値」を割り当て、

その値を合計することで分配を求めるものである。SAR は広く用いられているものの、このよう な推定値が特定の用途において十分に正確かどうかは不確実である(Renner, 2002)。Timko ら

(2004 年)は、多様な有機化合物(例えば、アルデヒド、ケトン、エステル、ハロゲン化物、フ ェノール、アルカン、芳香族炭化水素)について超臨界 CO2-水分配係数を測定し、はるかに多 くの化合物について分配係数が分かっているオクタノール-水分配係数との間に、十分な相関関 係が存在しないことを示した(Haynes, 2011、Timko ら, 2004)。また、Timko らは、溶解度パラメ ータ(例えば、ハンセン溶解度指数)及びその他の溶媒-水分配係数(例えば、二硫化炭素及び 水)との相関関係にも注目し、これらの方法はいずれも超臨界 CO2-水分配係数を予測するため には不十分であることを明らかにした。現在のところ、分配係数に関するデータが限られている ため、超臨界 CO2-水分配係数を予測する基本的な SAR型の手法すら開発できていない。したが って、地下の分配挙動を正確にモデル化するためには、適切な実験プロトコルを設計及び実行し、

関連するトレーサーの超臨界CO2-水分配係数を実際に求めなければならない。

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表表

表表2 文献文献文献中の文献中の中の中のモル分率に基づくモル分率に基づくモル分率に基づくモル分率に基づく既知の既知の既知の超臨界既知の超臨界超臨界超臨界CO2----水分配係数の水分配係数の水分配係数の水分配係数の一覧一覧一覧一覧((((Timkoらららら, 2004及び同及び同及び同及び同文文文文 献

献 献

献中の参考文献中の参考文献中の参考文献中の参考文献よりよりよりより))))*

化合物 分配係数 化合物 分配係数

アセトフェノン 48.5±4.6 プロピオフェノン 121±13 ベンズアルデヒド 39.1±3.7 安息香酸プロピル 1050±220 ブロモベンゼン 1090±100 テトラヒドロフラン 8.5±1.0

3-ブテン-2-オン 7.8±1 トルエン* 1200±250.5

クロロベンゼン 1140±110 アセチルアセトン 3 シクロヘキサン 4900±600 アニリン 2.1 シクロヘキセン 1900±300 ベンゼン 2756 シクロペンテン 1400±180 安息香酸 1.3 安息香酸エチル 550±100 ベンジルアルコール 1.9 フルオロベンゼン 770±150 カフェイン 0.15

へキサン 9000±3000 2-クロロフェノール 14

2-メトキシアセトフェノン 47.3±4 4-クロロフェノール 3 3-メトキシアセトフェノン 84.0±7 シクロヘキサノン 41 安息香酸メチル 205±21 1,2-ジクロロメタン 154 ナフタレン 347 2,4-ジクロロフェノール 70 2-ニトロフェノール 80 2,4-ジクロロフェノキシ酢酸 0.1 4-ニトロフェノール 0.2 2,4-ジメチルフェノール 10.7 パラチオン 18.3 ヘキサフルオロアセチルアセトン 0.7 ペンタクロロフェノール 80 2-ヘキサノン 118 フェノール 1 3-メチル-4-クロロフェノール 6 サリチル酸 0.3 2-メチル-4,6-ジニトロフェノール 55

1,1,2,2-テトラクロロエタン 84 2-メチル-5-ヘキシルオキシメチル

-8-キノリノール

500

2,3,4,5-テトラクロロフェノール 15 3-メチルフェノール 4

1,1,2-トリクロロエタン 28 バニリン 1.5

2,4,6-トリクロロフェノール 150

* 分配係数に伴う誤差が分かったものについては表に記載した。分配係数は、様々な密度(又は 圧力)条件下で 300 K で求めたものである。モル基準の分配係数を用いているのは、それが密度 に対して不変であるためである。

2.1 不活性ガストレーサーの分配挙動に 不活性ガストレーサーの分配挙動に 不活性ガストレーサーの分配挙動に 不活性ガストレーサーの分配挙動に関する既存の 関する既存の 関する既存の情報 関する既存の 情報 情報 情報

上述の通り、あいにく、不活性ガストレーサーの超臨界 CO2-水分配係数について入手できる データは全く存在しない。そのため、クリプトン及びキセノンの地下分配挙動の特性を把握する ための貯留層シミュレーションでは、超臨界 CO2-水分配係数の代わりにヘンリー定数が入力パ ラメータとして用いられている(Zhang ら, 2011)。ヘンリー定数は、25℃~230℃の六フッ化硫黄

(Mroczek, 1997)、0℃~75℃のクリプトン(Wilhelm ら, 1977)、0℃~75℃のキセノン(Wilhelm ら, 1977)、0℃~60℃の R134a(Zheng ら, 1997)及び 12℃~42℃の加重水素化メタン(Gomes &

Grolier, 2001)については既に求められている(表3参照)。これらの研究により、これらの化合物

については、予想どおり概してアレニウス型の温度依存があることが明らかになっている。また、

非常に多くの非ガス化合物について、オクタノール-水分配係数が明らかにされている(Haynes, 2011)。文献調査から、関連するフッ素化有機化合物(例えば、R134a 及びほとんどのパーフルオ ロカーボン)の多くについて、恐らくは溶解度が低いために、オクタノール-水分配挙動に関す る情報が現在のところ入手できないことが明らかになった。つまり、不活性トレーサーのオクタ ノール-水分配挙動についても同様に、データが明らかに欠如していると考えられる。多くの地 中貯留プロジェクトにおいて、これら両方のトレーサー化合物挙動を理解する必要があり、また トレーサー化合物の挙動が CO2貯留サイトの有効性を表す重要な指標であることに鑑みると、典

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型的な地下貯留層条件下におけるこれらのトレーサーの挙動を解明することは非常に重要である。

したがって、理解度を高めるためには、対象となる地質の圧力及び温度状況下での超臨界 CO2と 水の間の分配挙動を知ることが重要なステップである。

表表

表表3 不活性ガストレーサーにおけるヘンリー不活性ガストレーサーにおけるヘンリー不活性ガストレーサーにおけるヘンリー定不活性ガストレーサーにおけるヘンリー定定定数の温度依存数の温度依存数の温度依存数の温度依存

Mroczek(1997年)、Wilhelmら(1977年)、Gomes & Grolier(2001年)のデータを統合。

化合物 温度(℃) ヘンリー定数(MPa)

クリプトン 0 663

20 1150

40 1850

60 2830

75 3760

キセノン 0 1250

20 2010

40 3040

60 4380

75 5600

R134a 5 155

35 454

65 823

CD4 11.7 0.0640

25 0.0424

35 0.0733

44.5 0.0528

51.2 0.0874

SF6 25 22900

50 34900

75 42200

100 43500

125 40100

150 33900

175 27200

200 20700

225 15500

230 14600

2.2 反応性エステルトレーサーの分配挙動に 反応性エステルトレーサーの分配挙動に 反応性エステルトレーサーの分配挙動に 反応性エステルトレーサーの分配挙動に関する既存の 関する既存の 関する既存の情報 関する既存の 情報 情報 情報

我々の研究グループは、数年をかけて、地層中の CO2の残留飽和状態の定量化が可能な反応性 エステルトレーサーの開発を進めており、プロピレングリコールジアセテート、トリアセチン、

トリプロピオニン及びそれらの加水分解生成物について、超臨界 CO2-水分配係数を明らかにし

た(Myersら, 2012b)。この分配係数は、CO2CRC Otwayステージ2B「残留飽和状態及び溶解試験」

(表4)で使われることを想定した貯留層の温度及び圧力で求めたものであり、最近ではこの分配 係数がより大規模な試験でも利用されている(Paterson ら, 2010、Zhang ら, 2011)。しかしながら、

これらのトレーサーの実用性を他の現場試験に拡大するためには、より広範囲の地質学的に適切 な圧力及び温度において、更なる試験が必要である。

表 表 表

4 62℃℃℃℃での反応性エステルトレーサーの超臨界での反応性エステルトレーサーの超臨界での反応性エステルトレーサーの超臨界での反応性エステルトレーサーの超臨界CO2----水分配係数水分配係数水分配係数水分配係数 化合物 溶媒中の溶質のモル分率

に基づいた分配係数

(kx

15MPaでの濃度に基

づいた分配係数

(k)

(13)

プロピレングリコールジアセテート 54.5±5.3 8.77±0.86 プロピレングリコールモノアセテート1 1.04±0.12 0.167±0.019 プロピレングリコールモノアセテート2 9.79±2.22 1.57±0.36 トリアセチン 27.7±5.6 4.46±0.90 ジアセチン1 0.837±0.214 0.135±0.034 ジアセチン2 0.769±0.107 0.124±0.017 モノアセチン1 0.876±0.272 0.141±0.044 モノアセチン2 0.163±0.057 0.0263±0.0093 トリプロピオニン 313±58 50.3±9.3 ジプロピオニン1 5.09±0.85 0.820±0.137 ジプロピオニン2 4.83±1.06 0.778±0.170 モノプロピオニン1 8.72±1.64 1.40±0.26 モノプロピオニン2 0.349±0.089 0.0562±0.0143

酢酸 0.914±0.256 0.147±0.041

プロピオン酸 1.50±0.60 0.241±0.097

グリセロール a a

プロピレングリコール a a

a グリセロール及びプロピレングリコールは、超臨界 CO2相では検出されなかった。これは恐らく、

超臨界CO2に対する溶解度が低いためと考えられる。

結論 結論 結論 結論

地下環境における化学種の分配挙動を正しく解明するためには、トレーサーの分配係数を求め るのに用いた手法が正確かつ確固たるものでなければならない(Renner, 2002)。このため、現在 我々は、超臨界 CO2-水分配係数を求めるための複数の新手法の試験及び最適化を進めている

(Ramachandranら, 1996年、Robbinsら, 1993)。次の節目に公表する報告書では、この作業につい

て報告し、クリプトン、キセノン、六フッ化硫黄、R134a、加重水素化メタン及び反応性エステル トレーサーに関して、広範な温度及び圧力下における超臨界 CO2-水分配挙動に関する予備的な 分析結果を提示する予定である。

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3 参考文献 参考文献 参考文献 参考文献

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表 1 は、 Otway サイト及び Frio Brine サイトを含む世界の様々な CCS サイトにおける個別の化学
表 表表表 2      文献文献 文献中の文献中の中の 中のモル分率に基づくモル分率に基づくモル分率に基づく モル分率に基づく既知の既知の 既知の超臨界既知の超臨界超臨界超臨界 CO 2 --- -水分配係数の 水分配係数の水分配係数の 水分配係数の一覧一覧一覧 一覧(((( Timko らららら ,  2004 及び同及び同及び同 及び同文文文文 献献献 献中の参考文献 中の参考文献中の参考文献 中の参考文献よりよりより より)))) *  化合物 分配係数 化合物 分配係数 アセトフェノン 48.5
表 表

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