37
厚生労働科学研究費補助金(健康安全・危機管理対策総合研究事業)
災害対策における地域保健活動推進のための管理体制運用マニュアル実用化研究
分担研究報告書
分担研究2:統括保健師及び統括保健師を補佐する保健師が災害時に取扱う情報の管理と活用に 関する現状調査−地域特性に焦点を当てた事例調査
研究分担者 春山 早苗(自治医科大学・教授)
研究要旨
本研究は文献やヒアリングにより山村又は過疎地を有する市町村の統括保健師の活動事例を収集 し、被災地の保健活動推進のために統括保健師としてなすべき判断や行動に直結する情報知識の形 成とその運用体制について、地域特性に応じて特化した課題等を明らかにすることを目的とした。
結果、支所をもつ市町村及び合併と被災により地域特性の差が顕著になった市町村には特化した課 題があった。支所をもつ市町村では、統括保健師は本庁と支所各々の被災状況の情報を収集し、保 健師の配置や経験、活動体制も考慮して、当該市町村全体としての方針や方向性を共有しつつ、本 庁・支所それぞれの状況に合わせた保健活動体制整備のための情報の管理と活用の必要性が示唆さ れた。地域特性の異なる地域が内在する市町村は、被災による各地域への影響についての情報収集 努力の指向が必要であり、その分析結果に基づいて事業や活動を決定していく必要がある。医療・
介護資源が乏しい地域では、人材確保の努力をしつつ、地域の健康課題を既存の関係機関と共有・
協議する場を企画・実施していく力が統括保健師には求められる。
A . 研 究 目 的
本 研 究 の 目 的 は 、 統 括 保 健 師 及 び 補 佐 す る 保 健 師 が 取 扱 う 災 害 時 の 情 報 の 管 理 と 活 用 に つ い て 、 文 献 等 資 料 や ヒ ア リ ン グ に よ り 事 例 を 収 集 し 、 被 災 地 の 保 健 活 動 推 進 に 必 要 な 対 策 の 立 案 ・ 行 動 の た め に 、 統 括 保 健 師 と し て な す べ き 判 断 、 行 動 に 直 結 す る 情 報 知 識 の 形 成 と そ の 運 用 体 制 に つ い て 、 地 域 特 性 の 観 点 か ら 地 域 特 性 に 応 じ て 特 化 し た こ と や 課 題 を 明 ら か に す る こ と で あ る 。
B . 研 究 方 法 1 ) 対 象
対 象 は 、
3
県2
市1
町 の 統 括 保 健 師 の 活 動 事 例 と し た( 表1)。対 象 選 定 方 針 は 、東 日 本
大 震 災 に よ り 被 災 し 、 離 島 振 興 法 、 半 島 振 興 法 、 山 村 振 興 法 、 豪 雪 地 帯 対 策 特 別 措 置 法 、 過 疎 地 域 自 立 促 進 特 別 措 置 法 い ず れ か の 指 定 地 域 を 有 す る 市 町 村 の 統 括 保 健 師 又 は 補 佐 する 保 健 師 の 活 動 事 例 と し た 。 こ の 際 、 市 町 村 合 併 に よ り 前 述 し た 指 定 地 域 を 有 す る よ う に な っ た 等 、 地 域 特 性 の 相 違 性 が あ る 地 域 が 内 在 す る 場 合 や 、 本 庁 と 支 所 を 有 す る 等 の 保 健 師 活 動 体 制 も 考 慮 し て 対 象 を 選 定 し た 。 な お 、 本 研 究 に お け る 統 括 保 健 師 は 、 統 括 保 健 師 と し て 位 置 づ け ら れ て い な く て も 統 括 的 役 割 を 担 っ て い る 保 健 師 及 び 発 災 後 の 保 健 師 活 動 に お い て リ ー ダ ー シ ッ プ を 発 揮 し た 保 健 師 を 含 む 。
2 ) 情 報 ( デ ー タ ) 収 集 項 目
① 事 例 の 概 要 : 災 害 種 別 、 地 域 特 性 、 合 併 の 経 験 の 有 無 、 活 動 体 制 、 統 括 保 健 師 ( 調 査 対 象 ) の 職 務 体 制
② 発 災 直 後 か ら の 統 括 保 健 師 及 び 補 佐 す る 保 健 師 の 思 考 、 判 断 、 行 動 の 実 際 、 重 要 と 認 識 し て い る こ と や 課 題 と 認 識 し て い る こ と 3 ) 情 報 ( デ ー タ ) 収 集 方 法
統 括 保 健 師 及 び 補 佐 す る 保 健 師 の 活 動 が 詳
38
表1 対 象 の 概 要
対 象
(事 例) A B C D
(3人 )
情 報 源 文 献 文 献 文 献 文 献
ヒアリング 自 治 体 市
( 本 庁 )
市
( 支 所 ) 町 市 災 害
種 別
津 波 地 震
津 波 地 震
津 波 地 震
津 波 地 震 原 子 力 地 域
特 性
振 興 山 村 ・
過 疎
振 興 山 村 ・
過 疎
振 興 山 村 ・
過 疎
振 興 山 村 合 併 の
経 験 あ り あ り な し あ り
活 動 体 制
本 庁 の 他 、 旧 町 村 の 支 所2か 所 に も
分 散 配 置
複 数 部 署 に 分 散
複 数 部 署 に 分 散 職 務 体
制
約 20 日 後 〜 保 健 福 祉 部 署 の 指 示 命 令 系 統 の トップ
当 該 支 所 に も 対 策 本 部 が 出 き る 。 発 災 4日 目 か ら 統 括 的 役 割 担 う
統 括 的 役 割 を 担 う 保 健 師 は い な か っ た が 、 防 災 計 画 に 従 い 統 括 的 役 割 担 う 。 発 災 3 ヶ 月 後
〜 統 括 的 立 場 の 保 健 師 に 。
明 確 な 統 括 的 役 割 を 担 う 保 健 師 は い な い
細 に 記 述 さ れ て い る 研 究 報 告 書 や 活 動 報 告 書 等 を 含 む 文 献
1)〜 8)か ら 収 集 し た 。ま た 、合
併 経 験 の あ る 市 町 村 の 情 報 ( デ ー タ ) 及 び 発 災1
年 以 後 ( 復 興 期 ) の 情 報 ( デ ー タ ) を 補 足 す る た め に 、対 象D
に つ い て は ヒ ア リ ン グ を 行 っ た 。4 ) 分 析 方 法
情 報 ( デ ー タ ) 収 集 項 目 ② に つ い て 、 事 例 毎 に 、 発 災 直 後 か ら の 統 括 保 健 師 及 び 補 佐 す る 保 健 師 の 思 考 、 判 断 、 行 動 の 実 際 を 経 時 的 に 整 理 し 、 さ ら に そ れ を 情 報 サ イ ク ル の 観 点 か ら 、 情 報 収 集 努 力 の 指 向 、 情 報 収 集 方 法 ・ 情 報 収 集 内 容 、 分 析 方 法 、 使 用 に 整 理 し た 。 情 報 収 集 努 力 の 指 向 に つ い て は 、 内 容 を 簡 潔 に 表 し 、 コ ー ド 化 し た 。 情 報 収 集 方 法 に つ い て は 、 a 情 報 を 自 分 で 取 り に い く 、 b 情 報 収 集 を 指 示 す る 、 c そ の 他 に 分 類 し た 。
情 報 収 集 努 力 の 指 向 に つ い て は 、
4
事 例 の 相違 性 に 着 目 し つ つ 、 そ の 共 通 性 か ら カ テ ゴ リ ー 化 し た 。 分 析 方 法 に つ い て も 共 通 性 か ら 分 類 し た 。
( 倫 理 面 へ の 配 慮 )
調 査 へ の 協 力 依 頼 文 書 に ヒ ア リ ン グ の 趣 旨 及 び 内 容 ・ 方 法 、 ヒ ア リ ン グ へ の 協 力 は 自 由 意 思 で あ る こ と 、 協 力 す る 場 合 で も 答 え た く な い 質 問 に は 答 え な く て 良 い こ と 、
IC
レ コ ー ダ ー へ の 録 音 、 公 表 に お い て 個 人 や 自 治 体 が 特 定 さ れ な い よ う 配 慮 す る こ と 等 を 文 書 と 口 頭 で 説 明 し 、 文 書 に よ り 同 意 を 得 た 。 千 葉 大 学 大 学 院 看 護 学 研 究 科 倫 理 審 査 委 員 会 の 承 認( 承 認 番 号
28-37、平 成 28
年9
月9
日 )を 得 て 実 施 し た 。C . 研 究 結 果
統 括 保 健 師 の 情 報 サ イ ク ル の 実 際 に つ い て 、 事 例 毎 に 情 報 収 集 努 力 の 指 向 、情 報 収 集 方 法 、 情 報 収 集 内 容 、 分 析 方 法 を 整 理 し 、
4
事 例 並 べ た も の を 資 料 に 示 す 。 ま た 、 発 災 後 時 期 別 に 、 か つ 情 報 収 集 の 指 向 の カ テ ゴ リ 毎 に 、 情 報 収 集 の 方 法 及 び 分 析 方 法 を 整 理 し た も の を 表2
に 示 す 。以 下 に 発 災 後 時 期 別 に 情 報 収 集 の 指 向 、 情 報 収 集 の 方 法 及 び 分 析 方 法 に つ い て 述 べ る 。 な お 、 情 報 収 集 の 指 向 の カ テ ゴ リ を 【 】、 サ ブ カ テ ゴ リ を 『 』 で 示 す 。 1 . 初 動 に お け る 統 括 保 健 師 の 情 報 サ イ ク ル 統 括 保 健 師 の 初 動 に お け る 情 報 収 集 努 力 の 指 向 は15
サ ブ カ テ ゴ リ 、8 カ テ ゴ リ と な っ た 。 カ テ ゴ リ に は 支 所 を も つ 事 例A
の『 支 所 地 域 に お け る 人 員 配 置 等 保 健 活 動 体 制 整 備 の 迅 速 な 意 思 決 定 』 を 含 む 【 保 健 活 動 体 制 整 備 の 迅 速 な 意 思 決 定 】や【 応 援 要 請 の 意 思 決 定 】、【 要 医 療 者 ・ 要 援 護 者 を 迅 速 に 把 握 し 、 支 援 方 法 を 意 思 決 定 】、【 避 難 所 活 動 を 強 化 す る た め の サ ポ ー ト 内 容 や 人 材 確 保 を 意 思 決 定 】、【 派 遣 保 健 師 の 到 着 に 伴 う 地 元 保 健 師 の 活 動 体 制 の 見 直 し を 意 思 決 定 】、【 保 健 師 や 保 健 所 、 そ の 他 の 支 援 者 へ の 依 頼 内 容 の 意 思 決 定 】、【 職 員 や 保 健 師 の 健 康 管 理 へ の 対 応 の 意 思 決 定 】、【 通 常 業 務 再 開 時 期 の 意 思 決 定 】 が あ っ た 。 情 報 収 集 の 方 法 は 、「 a 情 報 を 自 分 で 取 り
39
表2 統括保健師の発災後時期別情報サイクルの実際時期
カ テ ゴ リ サブ カ テ ゴ リ a b c
保健活動の方針を決定・指示(C) 上司から災害対策本部 の方針を受ける 支所地域における人員配置等保健活動
体制整備の迅速な意思決定(A) ○ イ
支所地域における避難所活動体制整備
の迅速な意思決定(A) ○ イ
避難所活動体制整備の迅速な意思決定 (C)
救護のための保健師活動体制の迅速な
意思決定(B、C) ② ○ 消防からの
無線連絡 イ、ロ
応援要請の意思決定 応援要請の意思決定(B) ニ(★)、ホ(★)
要医療者を迅速に把握し、支援方法を意
思決定(B、C) ○ ○ 消防からの
無線連絡 イ、ロ
要援護者の安否確認と支援方法を意思 決定(C)
避難所の要援護者・要介護者を把握し、
支援方法を意思決定(B、C) ○ ○ イ
避難所活動を強化するためのサポート内 容や人材確保を意思決定
避難所活動を強化するためのサポート内
容や人材確保を意思決定(B、C) ○ ○ イ
派遣保健師の到着に伴う地元保健師の 活動体制の見直しを意思決定
派遣保健師の到着に伴う地元保健師の 活動体制の見直しを意思決定(A)
上司への進言による 地元保健師間の話し
合いの場
ハ
派遣保健師への依頼内容の意思決定
(A、B) ○
上司への進言による 地元保健師間の話し
合いの場
イ、ハ、ニ(★)
保健所や医療チーム、その他の支援者
への依頼内容の意思決定(A、B) イ、ニ(★)
職員や保健師の健康管理への対応の意 思決定
職員や保健師の健康管理への対応の意
思決定(B、C) 支援者からの提案
通常業務再開時期の意思決定 通常業務再開時期の意思決定(B) 優先的に安否確認が必要な対象を意思
決定
優先的に安否確認が必要な対象の意思 決定(B)
各種医療費申請や 手帳交付の台帳 保健活動体制を見直し、派遣保健師との
役割分担や依頼内容の決定 (A、B、C)★
朝夕 ミーティ ング参 加
係長 ノートに 一括メモ
チ
活動評価と課題への対応を含む支援者・
支援チームの調整(A、B、C)
○全医療チーム・保健師 チームとのミーティング○医
療調整会議
リ(担当部署が決 定)
把握・発信すべき情報に応じた各種ミー ティングへの参加方法を判断
把握・発信すべき情報に応じた各種ミー ティングへの参加方法を判断
(A、C)
朝夕 ミーティ ング参 加
チ
避難所における感染症発生へ対応及び 保健所への応援依頼の意思決定(C) サポートが必要な避難所を把握し、人材
投入を意思決定(A) 在宅にいる要医療者の医療を確保・継続
する方法を決定
在宅にいる要医療者の医療を確保・継続 する方法を決定(B、C)
巡回活 動等
近隣の診療所医師か らの提案
*情報収集方法の記号は、a情報を自分で取りにいく、b情報収集を指示する、cその他
*分析方法の記号は、イ自身で分析、ロ情報収集した保健師個々の判断、ハ地元保健師間の話し合い、ニ避難所や地域の課題の分析、ホ特定の対象 のニーズ分析、ヘ上司と相談、ト保健所の相談、助言を得る、チ統括保健師と副統括保健師とで話し合い、リその他
*下線は研究対象者が特に重要と認識していること、★は研究対象者が課題と認識していること
*表中の( )内の記号は対象の記号
初 動
避難所における問題・課題に対応するた めの人材投入を含めたサポート内容の
意思決定
保健活動体制を見直し、派遣保健師や支 援者との役割分担と支援者・支援チーム
の調整 発
災 2 週 以 後
保健師や保健所、その他の支援者への 依頼内容の意思決定 要医療者・要援護者を迅速に把握し、支
援方法を意思決定 保健活動体制整備の
迅速な意思決定
情報収集の方法 情報収集努力の指向
分析方法
40
表2 統括保健師の発災後時期別情報サイクルの実際(つづき)時期
カテ ゴ リ サブ カテ ゴ リ a b c
避難所にいる要介護者・障害者を把握 し、支援方法を決定(A) 避難所・仮設住宅・在宅にいる独居高齢 者や高齢者世帯のニーズを把握し、支援
機関の協力を得て支援(C)
仮設住宅毎の要援護 者リストの作成と部署を
超えた活用★
ホ(★)
在宅にいる要介護者・要援護者を把握 し、支援方法を決定(B、C)
ローラー 訪問
リ(地図により訪問 世帯の塗りつぶ
し)、ホ(★)
ニーズ分析に基づく支援依頼の意志決 定や活動計画の立案
ニーズ分析に基づく支援依頼の意志決 定や活動計画の立案(C)★
ローラー
訪問 ニ
被災者の生活の場に応じたメンタルヘル スに関するニーズへの対応
被災者の生活の場に応じたメンタルヘル スに関するニーズへの対応(C)
巡回活 動等 通常業務再開時期・再開方法の決定及
び活動体制の見直し・調整
通常業務再開時期・再開方法の決定及 び活動体制の見直し・調整
(A、B、C)
派遣保健師と情報交 換 避難所や地域の課題から活動の方向性
を決定
避難所や地域の課題から活動の方向性 を決定(A)
地元保健師と派遣保
健師との週1ミーティング ニ 支所を含めた地元保健師と派遣保健師と
の連絡・連携体制づくり
支所を含めた地元保健師と派遣保健師と の連絡・連携体制づくり(A)
派遣保健師との ミーティング 把握・発信すべき情報に応じた各種ミー
ティングへの参加方法を判断
把握・発信すべき情報に応じた各種ミー ティングへの参加方法を判断(A) 仮設住宅入居者への支援比重を高める
等保健活動体制の見直し (A、B、C)
避難所の閉鎖時期の意志決定(C) 仮設住宅入居者や在宅にいる要援護者
を把握し、支援方法を決定 (A、B、C)
全数健 康調査
○仮設入居者名簿から 世帯主把握○地区担 当毎に支援チームの情
報を集約
ホ
仮設住宅入居者の健康課題を解決する ための事業を企画・実施・委託(A)
仮設住宅入居者への支援活動と通常業 務を並行していく活動体制の検討
仮設住宅入居者への支援活動と通常業 務を並行していく活動体制の検討(B、C)
被災者を含む住民や支援者のメンタルヘ ルスに関するニーズを把握し、支援チー
ムの調整等支援方法を決定
被災者を含む住民や支援者のメンタルヘ ルスに関するニーズを把握し、支援チー
ムの調整等支援方法を決定(B、C)
全戸訪 問
○気になる人を支援 チームに伝達し活動後報 告を受ける○週1支援メ ンバーで情報交換○他
課がもつ情報の活用 災害公営住宅居住者のニーズを把握し、
事業・活動を決定
災害公営住宅居住者のニーズを把握し、
事業・活動を決定(C)
住民全体の健康課題の明確化とその解 決のための地域保健活動の実施
住民全体の健康課題の明確化とその解 決のための地域保健活動の実施(A)
リ(支援チームに 年齢別・地区別・
新規/継続の別等 集計表の作成と入
力を依頼)
活動実績をわかりやすく上司に報告 活動実績をわかりやすく上司に報告(B) 通常業務再開時期・再開方法の決定
(A、C、D)
通常業務を発災前と同様に当該地域で 再開していく方法を検討(B) 通常業務再開のための活動体制の見直し及
び長期派遣保健師への依頼内容の意志決 定(C)
保健師の健康管理のための活動体制・
対応を決定
保健師の健康管理のための活動体制・
対応を決定(C) 通常業務再開時期・再開方法の決定及
び活動体制の見直し・調整 避難所閉鎖に向けて保健活動体制の見
直し
仮設住宅入居者や在宅にいる要援護者 を把握し、支援方法を決定
情報収集努力の指向 発 分析方法
災 2 週 以 後︵ つ づ き︶
情報収集の方法
避難所・仮設住宅・在宅にいる要介護者 や障害者等を把握し、支援方法を決定
発 災 2ヶ
月 以 後
41
表2 統括保健師の発災後時期別情報サイクルの実際(つづき)時期
カテ ゴ リ サブ カテ ゴ リ a b c
仮設住宅や借り上げ住宅にいる被災者 のニーズを把握し、健康管理力向上に向
けた事業・活動を決定
仮設住宅や借り上げ住宅にいる被災者 のニーズを把握し、健康管理力向上に向
けた事業・活動を決定(C、D)
年1全戸 訪問/健 康調査
様々な場にいる被災者のニーズを把握 し、事業・活動を決定(C、D)
年1全戸 訪問/健 康調査 新たなコミュニティづくりや被災者の生活
の再建に向けて仮設住宅等入居者への 支援をしつつ、災害公営住宅等への支援 を強化していく活動体制づくり(C、D)
②年1全 戸訪問/
健康調 査
ホ
生活の再建の程度に物理的・心理的な 差が生じていることを踏まえた保健活動
方法の決定(D)
合併や被災状況による地区差を考慮した コミュニティづくりに向けた保健活動体制
整備及び活動方法の決定(D)
地区単 位訪問/
健康調 査
ホ(地区単位の ニーズ分析)
新たなコミュニティづくりに向けて地域の 中で見守り支え合う体制づくり(D)
支援者へのサポート(D) 地域の健康課題解決のために住民側人
材も活用した事業・活動の企画・実施
地域の健康課題解決のために住民側人 材も活用した事業・活動の企画・実施(D)
リ(県、保健所、医 療機関で地域の健 康課題を協議・共
有)
通常業務と被災者支援の両立を図るた めの看護職等の人材確保(C)
リ(人事部署と話 し合う)
通常業務と被災者支援の両立を図るた めの、他機関と連携・協働を含めた活動
体制の検討・決定(C)
c(被災者及び地域の 健康課題を関係機関と
共有★)
リ(被災者及び地 域の健康課題を関 係機関と共有する 場を設けて協議
★)
通常業務と被災者支援の両立を図るた めの活動体制整備
新たなコミュニティづくりや被災者の生活 の再建に向けた保健活動体制整備及び
活動方法の決定
情報収集努力の指向 情報収集の方法
発 分析方法 災
1 年 以 後
に い く 」が
8
件 で 、「 b 情 報 収 集 を 指 示 す る 」 が4
件 、 c そ の 他 は6
件 で 、「 上 司 か ら 災 害 対 策 本 部 の 方 針 を 受 け る 」、「 消 防 か ら の 無 線 連 絡 」、「 上 司 へ の 進 言 に よ る 保 健 師 間 の 話 し 合 い の 場 」、「 支 援 者 か ら の 提 案 」 で あ っ た 。 分 析 方 法 は 「 自 身 で 分 析 ( イ )」 が8
件 で 最 も 多 か っ た 。「 避 難 所 や 地 域 の 課 題 の 分 析( 二 )」及 び「 特 定 の 対 象 の ニ ー ズ 分 析( ホ )」
を 課 題 と し て い た の が
4
件 あ っ た 。2 .発 災
2
週 以 後 に お け る 統 括 保 健 師 の 情 報 サ イ ク ル統 括 保 健 師 の 発 災
2
週 以 後 に お け る 情 報 収 集 努 力 の 指 向 は13
サ ブ カ テ ゴ リ 、9 カ テ ゴ リ と な っ た 。 カ テ ゴ リ に は 【 優 先 的 に 安 否 確 認 が 必 要 な 対 象 を 意 思 決 定 】 や 【 保 健 活 動 体 制 を 見 直 し 、 派 遣 保 健 師 や 支 援 者 と の 役 割 分 担 と 支 援 者・支 援 チ ー ム の 調 整 】が あ り 、『 保 健 活 動 体 制 を 見 直 し 、 派 遣 保 健 師 と の 役 割 分 担や 依 頼 内 容 の 決 定 』 は 重 要 な こ と と 認 識 さ れ て い た 一 方 で 、 課 題 と さ れ て い た 場 合 も あ っ た 。そ の 他 、【 把 握・発 信 す べ き 情 報 に 応 じ た 各 種 ミ ー テ ィ ン グ へ の 参 加 方 法 を 判 断 】、【 避 難 所 に お け る 問 題 ・ 課 題 に 対 応 す る た め の 人 材 投 入 を 含 め た サ ポ ー ト 内 容 の 意 思 決 定 】、
【 在 宅 に い る 要 医 療 者 の 医 療 を 確 保 ・ 継 続 す る 方 法 を 決 定 】、【 避 難 所 ・ 仮 設 住 宅 ・ 在 宅 に い る 要 介 護 者 や 障 害 者 等 を 把 握 し 、 支 援 方 法 を 決 定 】、【 被 災 者 の 生 活 の 場 に 応 じ た メ ン タ ル ヘ ル ス に 関 す る ニ ー ズ へ の 対 応 】、【 通 常 業 務 再 開 時 期 ・ 再 開 方 法 の 決 定 及 び 活 動 体 制 の 見 直 し・調 整 】が あ っ た 。さ ら に 、【 ニ ー ズ 分 析 に 基 づ く 支 援 依 頼 の 意 志 決 定 や 活 動 計 画 の 立 案 】 は 課 題 と 認 識 さ れ て い た 。
情 報 収 集 の 方 法 は 、 a が
2
件 で「 朝 夕 の ミ ー テ ィ ン グ に 参 加 」、b
が5
件 で「 巡 回 活 動 等 」 や「 ロ ー ラ ー 訪 問 」、「 係 長 ノ ー ト に 一 括 メ モ 」、c が
6
件 で「 全 医 療 チ ー ム ・ 保 健 チ ー ム と ミ42
ー テ ィ ン グ 」、「 医 療 調 整 会 議 」、「 派 遣 保 健 師 と 情 報 交 換 」、「 近 隣 の 診 療 所 医 師 か ら の 提 案 」が あ っ た 。「 仮 設 住 宅 毎 の 要 援 護 者 リ ス ト の 作 成 と 部 署 を 超 え た 活 用 」 は 課 題 と し て 認 識 さ れ て い た 。分 析 方 法 は 「 統 括 保 健 師 と 副 統 括 保 健 師 と で 話 し 合 い 」 が
2
件 、「 避 難 所 や 地 域 の 課 題 の 分 析( 二 )」が2
件 で あ っ た 。「 特 定 の 対 象 の ニ ー ズ 分 析( ホ )」を 課 題 と し て い た の が2
件 あ っ た 。3 .発 災
2
ヶ 月 以 後 に お け る 統 括 保 健 師 の 情 報 サ イ ク ル統 括 保 健 師 の 発 災
2
ヶ 月 以 後 に お け る 情 報 収 集 努 力 の 指 向 は16
サ ブ カ テ ゴ リ 、12カ テ ゴ リ と な っ た 。 カ テ ゴ リ に は 【 避 難 所 や 地 域 の 課 題 か ら 活 動 の 方 向 性 を 決 定 】、支 所 を も つ 事 例A
の【 支 所 を 含 め た 地 元 保 健 師 と 派 遣 保 健 師 と の 連 絡 ・ 連 携 体 制 づ く り 】、【 把 握 ・ 発 信 す べ き 情 報 に 応 じ た 各 種 ミ ー テ ィ ン グ へ の 参 加 方 法 を 判 断 】、【 避 難 所 閉 鎖 に 向 け て 保 健 活 動 体 制 の 見 直 し 】、【 仮 設 住 宅 入 居 者 や 在 宅 に い る 要 援 護 者 を 把 握 し 、 支 援 方 法 を 決 定 】、【 仮 設 住 宅 入 居 者 へ の 支 援 活 動 と 通 常 業 務 を 並 行 し て い く 活 動 体 制 の 検 討 】、【 被 災 者 を 含 む 住 民 や 支 援 者 の メ ン タ ル ヘ ル ス に 関 す る ニ ー ズ を 把 握 し 、 支 援 チ ー ム の 調 整 等 支 援 方 法 を 決 定 】、【 災 害 公 営 住 宅 居 住 者 の ニ ー ズ を 把 握 し 、 事 業 ・ 活 動 を 決 定 】、【 住 民 全 体 の 健 康 課 題 の 明 確 化 と そ の 解 決 の た め の 地 域 保 健 活 動 の 実 施 】、【 活 動 実 績 を わ か り や す く 上 司 に 報 告 】、【 通 常 業 務 再 開 時 期 ・ 再 開 方 法 の 決 定 及 び 活 動 体 制 の 見 直 し ・ 調 整 】、【 保 健 師 の 健 康 管 理 の た め の 活 動 体 制 ・対 応 を 決 定 】が あ っ た 。
情 報 収 集 の 方 法 は 、
b
が2
件 で 「 全 数 健 康 調 査 」 や 「 全 戸 訪 問 」、 c が7
件 で 「 派 遣 保 健 師 と の ミ ー テ ィ ン グ 」 が あ り 、 こ れ は 重 要 な こ と と 認 識 さ れ て い た 。ま た 、「 仮 設 入 居 者 名 簿 か ら の 情 報 収 集 」 や 「 他 課 が も つ 情 報 の 活 用 」、「 地 区 担 当 毎 に 支 援 チ ー ム の 情 報 を 集 約 」、「 気 に な る 人 を 支 援 チ ー ム に 伝 達 し 活 動 後 報 告 を 受 け る 」、「 支 援 メ ン バ ー で 情 報 交 換 」 が あ っ た 。分 析 方 法 は 「 避 難 所 や 地 域 の 課 題 の 分 析
( 二 )」 が
1
件 、「 特 定 の 対 象 の ニ ー ズ 分 析( ホ )」が
1
件 、「 支 援 チ ー ム に 年 齢 別 ・ 地 区 別・新 規/継 続 の 別 等 集 計 表 の 作 成 と 入 力 を 依
頼 」 が1
件 で あ っ た 。4 .発 災
1
年 以 後 に お け る 統 括 保 健 師 の 情 報 サ イ ク ル統 括 保 健 師 の 発 災
1
年 以 後 に お け る 情 報 収 集 努 力 の 指 向 は10
サ ブ カ テ ゴ リ 、4 カ テ ゴ リ と な っ た 。 カ テ ゴ リ に は 【 新 た な コ ミ ュ ニ テ ィ づ く り や 被 災 者 の 生 活 の 再 建 に 向 け た 保 健 活 動 体 制 整 備 及 び 活 動 方 法 の 決 定 】 が あ り 、 サ ブ カ テ ゴ リ に は 『 合 併 や 被 災 状 況 に よ る 地 区 差 を 考 慮 し た コ ミ ュ ニ テ ィ づ く り に 向 け た 保 健 活 動 体 制 整 備 及 び 活 動 方 法 の 決 定 』 が あ っ た 。そ の 他 、【 仮 設 住 宅 や 借 り 上 げ 住 宅 に い る 被 災 者 の ニ ー ズ を 把 握 し 、 健 康 管 理 力 向 上 に 向 け た 事 業 ・ 活 動 を 決 定 】、【 地 域 の 健 康 課 題 解 決 の た め に 住 民 側 人 材 も 活 用 し た 事 業 ・ 活 動 の 企 画 ・ 実 施 】、【 通 常 業 務 と 被 災 者 支 援 の 両 立 を 図 る た め の 活 動 体 制 整 備 】で あ っ た 。 情 報 収 集 の 方 法 は 、b
が4
件 で 「 全 戸 訪 問 に よ る 健 康 調 査 」、「 地 区 単 位 訪 問 に よ る 健 康 調 査 」で あ っ た 。c が1
件 で「 被 災 者 及 び 地 域 の 健 康 課 題 を 関 係 機 関 と 共 有 」 が 課 題 と し て 認 識 さ れ て い た 。分 析 方 法 は「 特 定 の 対 象 の ニ ー ズ 分 析( ホ )」
が
2
件 で1
件 は「 地 区 単 位 の ニ ー ズ 分 析 」で あ っ た 。 ま た 、 リ が3
件 で 「 県 、 保 健 所 、 医 療 機 関 で 地 域 の 健 康 課 題 を 協 議 ・ 共 有 」、「 人 事 部 署 と 話 し 合 う 」で あ り 、「 被 災 者 及 び 地 域 の 健 康 課 題 を 関 係 機 関 と 共 有 す る 場 を 設 け て 協 議 」 は 課 題 と し て 認 識 さ れ て い た 。D . 考 察
1 . 初 動 に お け る 統 括 保 健 師 の 取 扱 う 情 報 の 管 理 と 活 用
1 ) 共 通 す る 課 題
統 括 保 健 師 の 災 害 時 コ ン ピ テ ン シ ー に は リ ー ダ ー シ ッ プ が あ る が 、 初 動 に お い て 、 統 括 保 健 師 に は 発 災 に 伴 う 様 々 な 緊 急 事 案 へ の 意 思 決 定 が 求 め ら れ る 。本 研 究 結 果 に お い て も 、 保 健 活 動 体 制 整 備 や 応 援 要 請 、 要 医 療 者 等 へ の 支 援 方 法 等 様 々 な 意 思 決 定 を 迅 速 に す る た め の 情 報 収 集 が 指 向 さ れ て い た 。 初 動 に お い
43
て は 、 統 括 保 健 師 自 身 が 自 ら 情 報 を 取 り に 行 き 、 自 身 で 分 析 し て 、 意 思 決 定 を す る こ と も 少 な く な い こ と が 推 察 さ れ た 。 一 方 で 、 初 動 で 迅 速 な 意 思 決 定 が 求 め ら れ つ つ も 、 ニ ー ズ 分 析 を 課 題 と 認 識 し て い る 保 健 師 も い た 。 統 括 保 健 師 の 災 害 時 コ ン ピ テ ン シ ー に は 情 報 知 識 の 形 成 と 運 用 が あ り 、 そ の 構 成 要 素 に 分 析 力 が あ り 、 統 括 保 健 師 に 求 め ら れ る 力 で は あ る が 、 限 界 も あ る 。 統 括 保 健 師 の 情 報 知 識 の 形 成 と 運 用 に は 、 支 援 者 の 投 入 も 視 野 に 入 れ て 、 初 動 か ら の 情 報 を 分 析 す る 体 制 づ く り も 含 ま れ る と 考 え ら れ る 。2 ) 地 域 特 性 の 観 点 か ら の 課 題
支 所 を も つ 事 例
A
で は 、情 報 収 集 努 力 の 指 向 に 『 支 所 地 域 に お け る 人 員 配 置 等 保 健 活 動 体 制 整 備 の 迅 速 な 意 思 決 定 』 や 『 支 所 地 域 に お け る 避 難 所 活 動 体 制 整 備 の 迅 速 な 意 思 決 定 』 が あ っ た 。 支 所 を も つ 市 町 村 の 場 合 、 統 括 保 健 師 は 、 本 庁 と 支 所 、 そ れ ぞ れ の 被 災 状 況 ( 保 健 師 の 勤 務 状 況 を 含 む ) の 情 報 を 収 集 し 、 保 健 師 の 配 置 や 経 験 、 活 動 体 制 も 考 慮 し て 、 当 該 市 町 村 全 体 と し て の 方 針 や 方 向 性 を 共 有 し つ つ 、 本 庁 ・ 支 所 そ れ ぞ れ の 状 況 に 合 わ せ た 保 健 活 動 推 進 に 必 要 な 対 策 を 判 断 し 、 立 案 ・ 行 動 す る た め の 情 報 の 管 理 と 活 用 の 必 要 性 が 示 唆 さ れ た 。2 .発 災
2
週 以 後 に お け る 統 括 保 健 師 の 取 扱 う 情 報 の 管 理 と 活 用1 ) 共 通 す る 課 題
結 果 か ら 、 情 報 収 集 努 力 の 指 向 に お い て
『 保 健 活 動 体 制 を 見 直 し 、 派 遣 保 健 師 と の 役 割 分 担 や 依 頼 内 容 の 決 定 』 が 重 要 か つ 課 題 と 認 識 さ れ て い た 。ま た 、【 ニ ー ズ 分 析 に 基 づ く 支 援 依 頼 の 意 志 決 定 や 活 動 計 画 の 立 案 】 は 課 題 と 認 識 さ れ て い た 。発 災
2
週 以 後 に お け る 情 報 収 集 方 法 は 、 様 々 な 支 援 者 と の 会 議 へ の 参 加 及 び 巡 回 活 動 、 ロ ー ラ ー 訪 問 で あ る が 、 や は り こ の 時 期 に お い て も ニ ー ズ 分 析 が 課 題 と し て 挙 げ ら れ て い る 。つ ま り 、情 報 は 収 集・蓄 積 さ れ て い く が 、 そ れ を 分 析 す る こ と が 困 難 で 、 結 果 と し て 被 災 者 や 地 域 の ニ ー ズ に 基 づ く 活 動 計 画 の 立 案 や 派 遣 保 健 師 と の 効 果 的 な 役 割 分 担 も 困 難 に し て い る と 推 察 さ れ る 。 初 動 と 同 様 に 、 統 括 保 健 師 に は 分 析 力 が 求 め
ら れ る が 、 そ れ だ け で は な く 、 情 報 を 分 析 す る 体 制 を 構 築 で き る こ と が 重 要 で あ る と 考 え ら れ る 。
2 ) 地 域 特 性 の 観 点 か ら の 課 題
地 域 特 性 の 観 点 か ら の 課 題 は こ の 時 期 は 見 当 た ら な か っ た 。
3 .発 災
2
ヶ 月 以 後 に お け る 統 括 保 健 師 の 取 扱 う 情 報 の 管 理 と 活 用1 ) 共 通 す る 課 題
結 果 か ら 、 こ の 時 期 に 重 要 と さ れ て い た 情 報 収 集 方 法 に「( 地 元 保 健 師 と )派 遣 保 健 師 と の ミ ー テ ィ ン グ 」 が あ っ た 。 前 述 し た 発 災
2
週 以 後 の 情 報 収 集 努 力 の 指 向 に は 『 保 健 活 動 体 制 を 見 直 し 、 派 遣 保 健 師 と の 役 割 分 担 や 依 頼 内 容 の 決 定 』 が あ り 、 重 要 か つ 課 題 と さ れ て い た が 、発 災2
ヶ 月 以 後 は 派 遣 保 健 師 が 必 要 十 分 に 投 入 さ れ る 時 期 と 考 え ら れ る 。 派 遣 保 健 師 と の ミ ー テ ィ ン グ は 情 報 収 集 の 場 で も あ り 、 地 元 保 健 師 と 派 遣 保 健 師 と の 役 割 分 担 や 依 頼 内 容 の 決 定 の た め の 情 報 分 析 の 場 に も な る と 考 え ら れ る 。 統 括 保 健 師 の 災 害 時 コ ン ピ テ ン シ ー に は 計 画 策 定 と 推 進 が あ る が 、 こ の よ う な ミ ー テ ィ ン グ の 企 画 ・ 実 施 力 は 重 要 で あ る2 ) 地 域 特 性 の 観 点 か ら の 課 題
支 所 を も つ 事 例
A
で は 、情 報 収 集 努 力 の 指 向 に 『 支 所 を 含 め た 地 元 保 健 師 と 派 遣 保 健 師 と の 連 絡 ・ 連 携 体 制 づ く り 』 が あ っ た 。 前 述 し た よ う に 地 元 保 健 師 と 派 遣 保 健 師 と の 連 絡 ・ 連 携 体 制 づ く り は 重 要 で あ る 。 派 遣 保 健 師 は 本 庁 と 支 所 で 別 々 の 自 治 体 が 入 る こ と も 考 え ら れ る が 、 い ず れ に し て も 本 庁 と 支 所 そ れ ぞ れ の 地 元 保 健 師 と 派 遣 保 健 師 が ミ ー テ ィ ン グ 等 に よ り 当 該 市 町 村 全 体 と し て の 方 針 や 方 向 性 を 共 有 し つ つ 、 本 庁 ・ 支 所 そ れ ぞ れ の 状 況 に 合 わ せ た 役 割 分 担 を す る 必 要 が あ る と 考 え ら れ る 。4 .発 災
1
年 以 後 に お け る 統 括 保 健 師 の 取 扱 う 情 報 の 管 理 と 活 用1 ) 共 通 す る 課 題
共 通 す る 課 題 は こ の 時 期 は 見 当 た ら な か っ た 。
2 ) 地 域 特 性 の 観 点 か ら の 課 題
44
合 併 経 験 あ り の 事 例D
で は 、情 報 収 集 努 力 の 指 向 に 『 合 併 や 被 災 状 況 に よ る 地 区 差 を 考 慮 し た コ ミ ュ ニ テ ィ づ く り に 向 け た 保 健 活 動 体 制 整 備 及 び 活 動 方 法 の 決 定 』が あ っ た 。元 々 、 合 併 前 の 旧 市 町 村 そ れ ぞ れ に 地 域 特 性 が あ っ た と こ ろ へ 、 被 災 に よ り 地 域 特 性 の 差 が 顕 著 に な っ た こ と を 踏 ま え た 情 報 収 集 努 力 の 指 向 で あ り 、 地 区 単 位 の 訪 問 に よ る 健 康 調 査 を 企 画 し 、 情 報 収 集 し 、 地 区 単 位 の ニ ー ズ 分 析 を 予 定 し て い た 。 市 町 村 合 併 に よ り 地 域 特 性 の 異 な る 地 域 が 内 在 す る 場 合 は 、 被 災 に よ る 各 地 域 へ の 影 響 に つ い て の 情 報 収 集 努 力 の 指 向 が 必 要 で あ り 、 そ の 分 析 結 果 に 基 づ い て 事 業 や 活 動 を 決 定 し て い く 必 要 が あ る 。ま た 、 情 報 収 集 努 力 の 指 向 に は 【 通 常 業 務 と 被 災 者 支 援 の 両 立 を 図 る た め の 活 動 体 制 整 備 】 が あ り 、 情 報 収 集 の 方 法 に お い て 「 被 災 者 及 び 地 域 の 健 康 課 題 を 関 係 機 関 と 共 有 」 が 課 題 と し て 認 識 さ れ て い た 。 分 析 方 法 も 「 被 災 者 及 び 地 域 の 健 康 課 題 を 関 係 機 関 と 共 有 す る 場 を 設 け て 協 議 」 が 課 題 と し て 認 識 さ れ て い た 。 本 研 究 対 象 が 所 属 す る 自 治 体 は 、 振 興 山 村 地 域 を 有 し 、 ま た 対 象 A 〜 C が 所 属 す る 地 域 は 過 疎 地 域 で 、 元 々 医 療 ・ 介 護 資 源 が 乏 し い 傾 向 に あ り 、 そ こ に 被 災 に よ る 影 響 と 高 齢 化 の 進 行 が 重 な る 中 で 、 長 期 的 に 続 く 人 材 を 含 む 医 療 ・ 介 護 資 源 の 不 足 が あ る 。 こ の よ う な 状 況 に お い て 、 通 常 業 務 と 被 災 者 支 援 の 両 立 を 図 る た め の 活 動 体 制 整 備 を 図 っ て い く 必 要 が あ る 。 従 っ て 、 人 材 確 保 の 努 力 を し つ つ 、 被 災 者 及 び 地 域 の 健 康 課 題 を 現 在 あ る 関 係 機 関 と 共 有 し 、 協 議 し て 、 少 な い 資 源 が 効 果 ・効 率 的 に 役 割 を 発 揮 で き る よ う に す る 必 要 が あ る 。 統 括 保 健 師 に は こ の よ う な 関 係 機 関 と の 協 議 の 場 を 企 画 ・ 実 施 し て い く 力 が 求 め ら れ る 。
E . 結 論
本 研 究 は 、 文 献 等 資 料 や ヒ ア リ ン グ に よ り 振 興 山 村 地 域 又 は 過 疎 地 を 有 す る
3
県2
市1
町 の 統 括 保 健 師 の 活 動 事 例 を 収 集 し 、 被 災 地 の 保 健 活 動 推 進 に 必 要 な 対 策 の 立 案 ・ 行 動 の た め に 、 統 括 保 健 師 と し て な す べ き 判 断 、 行 動 に 直 結 す る 情 報 知 識 の 形 成 と そ の 運 用 体 制 に つ い て 、 地 域 特 性 に 応 じ て 特 化 し た こ と や課 題 を 明 ら か に す る こ と を 目 的 と し た 。 結 果 か ら 、 統 括 保 健 師 は 、 初 動 に お い て は 様 々 な 意 思 決 定 を 迅 速 に す る た め の 情 報 収 集 を 指 向 し て い た が 、 統 括 保 健 師 自 身 が 自 ら 情 報 を 取 り に 行 き 、 自 身 で 分 析 し て 、 意 思 決 定 を す る こ と も 少 な く な い こ と が 推 察 さ れ た 。 ニ ー ズ 分 析 を 課 題 と 認 識 し て い る 保 健 師 も お り 、 分 析 力 が 統 括 保 健 師 に は 求 め ら れ る が 、 限 界 も あ る 。 統 括 保 健 師 の 情 報 知 識 の 形 成 と 運 用 に は 、 支 援 者 の 投 入 も 視 野 に 入 れ て 、 初 動 か ら の 情 報 を 分 析 す る 体 制 づ く り も 含 ま れ る と 考 え ら れ る 。
支 所 を も つ 市 町 村 で は 、 情 報 収 集 努 力 の 指 向 に 『 支 所 地 域 に お け る 人 員 配 置 等 保 健 活 動 体 制 整 備 の 迅 速 な 意 思 決 定 』 等 が あ っ た 。 こ の 場 合 、 統 括 保 健 師 は 、 本 庁 と 支 所 そ れ ぞ れ の 被 災 状 況 の 情 報 を 収 集 し 、 保 健 師 の 配 置 や 経 験 、 活 動 体 制 も 考 慮 し て 、 当 該 市 町 村 全 体 と し て の 方 針 や 方 向 性 を 共 有 し つ つ 、 本 庁 ・ 支 所 そ れ ぞ れ の 状 況 に 合 わ せ た 保 健 活 動 推 進 に 必 要 な 対 策 を 判 断 し 、 立 案 ・ 行 動 す る た め の 情 報 の 管 理 と 活 用 の 必 要 性 が 示 唆 さ れ た 。 発 災
2
週 以 後 の 情 報 収 集 努 力 の 指 向 に お い て『 保 健 活 動 体 制 を 見 直 し 、 派 遣 保 健 師 と の 役 割 分 担 や 依 頼 内 容 の 決 定 』 が 重 要 か つ 課 題 と 認 識 さ れ て い た 。ま た 、【 ニ ー ズ 分 析 に 基 づ く 支 援 依 頼 の 意 志 決 定 や 活 動 計 画 の 立 案 】 は 課 題 と 認 識 さ れ て い た 。発 災
2
週 以 後 に お け る 情 報 収 集 方 法 は 、 様 々 な 支 援 者 と の 会 議 へ の 参 加 及 び 巡 回 活 動 、 ロ ー ラ ー 訪 問 で あ る が 、 や は り こ の 時 期 に お い て も ニ ー ズ 分 析 が 課 題 と し て 挙 げ ら れ て い る 。 初 動 と 同 様 に 、 統 括 保 健 師 に は 分 析 力 の み な ら ず 、 情 報 を 分 析 す る 体 制 を 構 築 で き る こ と が 重 要 で あ る と 考 え ら れ る 。発 災
2
ヶ 月 以 後 に お い て 、重 要 と さ れ て い た 情 報 収 集 方 法 に 「 派 遣 保 健 師 と の ミ ー テ ィ ン グ 」が あ っ た 。前 述 し た 発 災2
週 以 後 の 情 報 収 集 努 力 の 指 向 に は 『 保 健 活 動 体 制 を 見 直 し 、 派 遣 保 健 師 と の 役 割 分 担 や 依 頼 内 容 の 決 定 』 が あ り 、 重 要 か つ 課 題 と さ れ て い た が 、 発 災2
ヶ 月 以 後 は 派 遣 保 健 師 が 必 要 十 分 に 投 入 さ れ る 時 期 と 考 え ら れ る 。 派 遣 保 健 師 と の ミ ー テ ィ ン グ は 情 報 収 集 の 場 で も あ り 、 地 元 保 健 師 と 派 遣 保 健 師 と の 役 割 分 担 や 依 頼 内 容45
の 決 定 の た め の 情 報 分 析 の 場 に も な る と 考 え ら れ る 。 統 括 保 健 師 の 災 害 時 コ ン ピ テ ン シ ー に は 計 画 策 定 と 推 進 が あ る が 、 こ の よ う な ミ ー テ ィ ン グ の 企 画 ・ 実 施 力 は 重 要 で あ る 支 所 を も つ 市 町 村 で は 、 情 報 収 集 努 力 の 指 向 に 『 支 所 を 含 め た 地 元 保 健 師 と 派 遣 保 健 師 と の 連 絡 ・ 連 携 体 制 づ く り 』 が あ っ た 。 派 遣 保 健 師 は 本 庁 と 支 所 で 別 々 の 自 治 体 が 入 る こ と も 考 え ら れ る が 、 い ず れ に し て も 本 庁 と 支 所 そ れ ぞ れ の 地 元 保 健 師 と 派 遣 保 健 師 が ミ ー テ ィ ン グ 等 に よ り 当 該 市 町 村 全 体 と し て の 方 針 や 方 向 性 を 共 有 し つ つ 、 本 庁 ・ 支 所 そ れ ぞ れ の 状 況 に 合 わ せ た 役 割 分 担 を す る 必 要 が あ る と 考 え ら れ る 。発 災
1
年 以 後 に お い て 、合 併 経 験 あ り の 事 例D
で は 、情 報 収 集 努 力 の 指 向 に『 合 併 や 被 災 状 況 に よ る 地 区 差 を 考 慮 し た コ ミ ュ ニ テ ィ づ く り に 向 け た 保 健 活 動 体 制 整 備 及 び 活 動 方 法 の 決 定 』 が あ っ た 。 元 々 、 合 併 前 の 旧 市 町 村 そ れ ぞ れ に 地 域 特 性 が あ っ た と こ ろ へ 、 被 災 に よ り 地 域 特 性 の 差 が 顕 著 に な っ た こ と を 踏 ま え た 情 報 収 集 努 力 の 指 向 で あ り 、 地 区 単 位 の 訪 問 に よ る 健 康 調 査 を 企 画 し 、 情 報 収 集 し 、 地 区 単 位 の ニ ー ズ 分 析 を 予 定 し て い た 。 市 町 村 合 併 に よ り 地 域 特 性 の 異 な る 地 域 が 内 在 す る 場 合 は 、 被 災 に よ る 各 地 域 へ の 影 響 に つ い て の 情 報 収 集 努 力 の 指 向 が 必 要 で あ り 、 そ の 分 析 結 果 に 基 づ い て 事 業 や 活 動 を 決 定 し て い く 必 要 が あ る 。ま た 、 情 報 収 集 努 力 の 指 向 に は 【 通 常 業 務 と 被 災 者 支 援 の 両 立 を 図 る た め の 活 動 体 制 整 備 】 が あ り 、 情 報 収 集 の 方 法 に お い て 「 被 災 者 及 び 地 域 の 健 康 課 題 を 関 係 機 関 と 共 有 」 が 課 題 と し て 認 識 さ れ て い た 。 分 析 方 法 も 「 被 災 者 及 び 地 域 の 健 康 課 題 を 関 係 機 関 と 共 有 す る 場 を 設 け て 協 議 」 が 課 題 と し て 認 識 さ れ て い た 。 本 研 究 対 象 が 所 属 す る 自 治 体 は 、 振 興 山 村 地 域 を 有 し 、 ま た 対 象 A 〜 C が 所 属 す る 地 域 は 過 疎 地 域 で 、 元 々 医 療 ・ 介 護 資 源 が 乏 し い 傾 向 に あ り 、 そ こ に 被 災 に よ る 影 響 と 高 齢 化 の 進 行 が 重 な る 中 で 、 長 期 的 に 続 く 人 材 を 含 む 医 療 ・ 介 護 資 源 の 不 足 が あ る 。 こ の よ う な 状 況 に お い て 、 通 常 業 務 と 被 災 者 支 援 の 両 立 を 図 る た め の 活 動 体 制 整 備 を 図 っ て い く 必 要 が あ る 。 従 っ て 、 人 材 確 保 の 努 力 を し つ
つ 、 被 災 者 及 び 地 域 の 健 康 課 題 を 現 在 あ る 関 係 機 関 と 共 有 し 、 協 議 し て 、 少 な い 資 源 が 効 果 ・効 率 的 に 役 割 を 発 揮 で き る よ う に す る 必 要 が あ る 。 統 括 保 健 師 に は こ の よ う な 関 係 機 関 と の 協 議 の 場 を 企 画 ・ 実 施 し て い く 力 が 求 め ら れ る 。
F . 健 康 危 険 情 報 な し
G . 研 究 発 表 な し
H . 知 的 財 産 権 の 出 願 ・ 登 録 状 況 な し
< 引 用 文 献 >
1 ) 宮 﨑 美 砂 子 , 奥 田 博 子 , 春 山 早 苗 ほ か : 東 日 本 大 震 災 被 災 地 の 地 域 保 健 基 盤 の 組 織 体 制 の あ り 方 に 関 す る 研 究 . 厚 生 労 働 科 学 研 究 費 補 助 金 ( 健 康 安 全 ・ 危 機 管 理 対 策 総 合 研 究 事 業 ) 地 域 健 康 安 全 ・ 危 機 管 理 シ ス テ ム の 機 能 評 価 及 び 質 の 改 善 に 関 す る 研 究 ( 研 究 代 表 者 多 田 羅 浩 三 ) 平 成 23年 度 分 担 研 究 報 告 書( 研 究 分 担 者 宮 﨑 美 砂 子 ),1‑37,2012.
2 ) 宮 城 県 気 仙 沼 保 健 福 祉 事 務 所 : 東 日 本 大 震 災 1年 の 記 録 . 2012.
3 ) 宮 﨑 美 砂 子 , 奥 田 博 子 , 春 山 早 苗 ほ か : 東 日 本 大 震 災 被 災 地 の 地 域 保 健 基 盤 の 組 織 体 制 の あ り 方 に 関 す る 研 究 . 厚 生 労 働 科 学 研 究 費 補 助 金 ( 健 康 安 全 ・ 危 機 管 理 対 策 総 合 研 究 事 業 ) 地 域 健 康 安 全 ・ 危 機 管 理 シ ス テ ム の 機 能 評 価 及 び 質 の 改 善 に 関 す る 研 究 ( 研 究 代 表 者 多 田 羅 浩 三 ) 平 成 24年 度 分 担 研 究 報 告 書( 研 究 分 担 者 宮 﨑 美 砂 子 ),1‑27,2013.
4 ) 安 村 誠 司 : 原 子 力 災 害 の 公 衆 衛 生 . 南 山 堂 , 207‑213, 2014.
5 ) 春 山 早 苗 : 住 民 に 寄 り 添 う 保 健 師 活 動 、 平 成 24年 度 全 国 市 町 村 保 健 活 動 専 門 研 修 会 資 料 ( 平 成 25年 2月 7日 ) , 2015.
6 ) 島 田 裕 子 、 春 山 早 苗 、 宮 﨑 美 砂 子 ほ か : 東 日 本 大 震 災 で 被 災 し た 自 治 体 保 健 師 の 災 害 時 保 健 活 動 に お け る 地 域 診 断 の 内 容 と 情 報 収 集 方 法 .日 本 ル ー ラ ル ナ ー シ ン グ 学 会 誌 ,10、
41‑50, 2015.
7 )上 林 美 保 子 ,春 山 早 苗 ,安 斎 由 貴 子 ほ か : 地 域 保 健 活 動 拠 点 に お け る 災 害 時 の 人 材 活 用 等 マ ネ ジ メ ン ト 活 動 の 実 際 及 び 課 題 に 関 す る 調 査 − 復 興 期 に 焦 点 を 当 て て ( 岩 手 県 ・ 宮 城 県 ・ 福 島 県 の 調 査 ) . 厚 生 労 働 科 学 研 究 費 補 助 金( 健 康 安 全・危 機 管 理 対 策 総 合 研 究 事 業 ) 大 規 模 災 害 復 興 期 等 に お け る 地 域 保 健 活 動 拠 点 の マ ネ ジ メ ン ト 機 能 促 進 の た め の 評 価 指 標 ツ ー ル 開 発 に 関 す る 研 究 ( 研 究 代 表 者 宮 﨑 美 砂 子 )平 成 27年 度 総 括・分 担 研 究 報 告 書 ,1 5‑39, 2016.
8 )大 石 万 里 子:東 日 本 大 震 災 か ら 5年 被 災 地 の い ま と , こ れ か ら い ま 求 め て い る 支 援 と は , 保 健 師 ジ ャ ー ナ ル , 72(3), 2016.
46
資料 統括保健師の情報サイクルの実際と課題活動事例A 活動事例B 活動事例C 活動事例D 情報収集努力の指向
初動 サブカテゴリ カテゴリ
【必要な応援内容
を判断し応援要請】
【ニーズ把握が必 要な対象を判断し 応援を要請】
分析:ニ(★)、ホ
(★)
応援要請の意思決定 応援要請の意思 決定
【保健活動の方針を
決定・指示】
情報収集方法c(災害 対策本部会議に出席 する上司から本部の 方針を受ける)
分析:ヘ、ト
保健活動の方針を決 定・指示
保健活動体制整 備の迅速な意思 決定
【支所地域の保健活 動体制整備のために 応援の必要性を判 断】
【支所地域への応援 保健師として誰が適 しているかを判断】
情報収集方法a 分析:イ
支所地域における人 員配置等保健活動体 制整備の迅速な意思 決定
【支所地域の避難所 活動体制の整備】
情報収集方法a:避 難所の状況 分析:イ
支所地域における避 難所活動体制整備の 迅速な意思決定
【避難所に対する保
健師活動体制を判断】
情報収集内容:避難所 の数、規模(被災者 数)、保健師の健康状 態(妊娠等含む)
【避難所活動におい て優先的に取り組む 必要のある活動を判 断】
避難所活動体制整備 の迅速な意思決定
【救護のための保
健師活動体制を判 断】
情報収集方法a、
b、c(消防からの 無線連絡):避難所 の救護を要する被 災者の状況 分析:イ、ロ
【救護活動及び保健 活動を調整する必要】
情報収集方法a
救護のための保健師 活動体制の迅速な意 思決定
*各セルの記載内容は【 】内は情報収集努力の指向、次に情報収集方法:情報収集内容、次に分析方法を示す。
*情報収集方法の記号は、a情報を自分で取りにいく、b情報収集を指示する、cその他。
*分析方法の記号は、イ自身で分析、ロ情報収集した保健師個々の判断、ハ地元保健師間の話し合い、ニ避難所や地 域の課題の分析、ホ特定の対象のニーズ分析、ヘ上司と相談、ト保健所の相談、助言を得る、チ統括保健師と副統括 保健師とで話し合い、リその他。
*下線は研究対象者が特に重要と認識していること。★は研究対象者が課題と認識していること。
47
資料 統括保健師の情報サイクルの実際と課題(つづき)
活動事例A 活動事例B 活動事例C 活動事例D 情報収集努力の指向
【医療に結びつけ
る必要のある人の 把握】
情報収集方法a、
b、c(消防からの 無線連絡):避難所 の救護を要する被 災者の状況 分析:イ、ロ
【要医療者(透析患 者、在宅酸素療法患 者、インスリン使用 者)への医療を確保・
継続するための方法
(受診・搬送・医薬品 の要求等)を検討・決 定】
情報収集方法c(支援 者からの情報や提案
*):透析等搬送可能 な病院の情報、利用で きる交通手段、在宅酸 素ボンベ等の医療器 具や業者のサポート 内容、インスリン等必 要な医薬品の種類と 量、支援物資としての 医薬品の種類と量
要医療者を迅速に把 握し、支援方法を意思 決定
要医療者・要援護 者を迅速に把握 し、支援方法を意 思決定
【妊婦等要援護者の
所在を把握し、支援方 法を検討・決定】
要援護者の安否確認 と支援方法を意思決 定
【避難所における支
援の必要な対象を把 握し、支援方法を決 定】
情報収集内容:避難所 における要援護者の 数
避難所の要援護者・要 介護者を把握し、支援 方法を意思決定
【避難所では対応
できない要介護者 を把握し、対応を検 討】
【要介護者の状況 からサポートが必 要な避難所を把握 し、必要なサポート を判断】
【避難所活動を強 化するための人材 確保】
情報収集方法a:避 難所の状況、地元看 護職の情報、b:避 難所の要介護者の 状況
分析:イ
【避難所における要 介護者を把握し、対応 可能な施設への移動 や必要なサービスの 投入等支援を検討】
情報収集方法b:避難 所の要介護者数、福祉 避難所に代わる施設 等の情報
分析:リ(担当保健師 が実態把握に基づき 対応を決定)
難所活動を強化する ためのサポート内容 や人材確保を意思決 定
避難所活動を強 化するためのサ ポート内容や人 材確保を意思決 定
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資料 統括保健師の情報サイクルの実際と課題(つづき)
活動事例A 活動事例B 活動事例C 活動事例D 情報収集努力の指向
【派遣保健師の到着 に伴う地元保健師の 活動体制の見直しを 意思決定】
【派遣保健師への依 頼内容の意思決定】
情報収集方法c(上 司への進言による地 元保健師間の話し合 いの場):派遣保健師 の状況と各地元保健 師の活動状況 分析:ハ
派遣保健師の到着に 伴う地元保健師の活 動体制の見直しを意 思決定
派遣保健師の到 着に伴う地元保 健師の活動体制 の見直しを意思 決定
【派遣保健師への 依頼内容の意思決 定】
情報収集方法a:避 難所の状況、地元看 護職の情報 分析:イ、ニ(★)
派遣保健師への依頼 内容の意思決定
保健保健師や保 健所、その他の支 援者への依頼内 容の意思決定
【保健所や医療チー ムへの依頼内容の意 思決定】
【医療チームへの 依頼内容(支援避難 所の優先順位)の意 思決定】
情報収集内容:避難 所の規模(避難者 数)
分析:イ
【支援者への依頼 内容の意思決定】
分析:ニ(★)
保健所や医療チーム、
その他の支援者への 依頼内容の意思決定
【職員の健康管理
への対応を判断】
情報収集方法c(支 援者からの提案): 職員の健康状態(特 に慢性疾患をもつ 職員の服薬等健康 管理状態)、職員の 休暇取得の状況
【保健師の健康管理 のために必要な対応 を判断する必要】
情報収集内容:保健師 の健康状態(妊娠等含 む)、保健師の休暇取 得の状況
職員や保健師の健康 管理への対応の意思 決定
職員や保健師の 健康管理への対 応の意思決定
【通常業務(予防接
種)再開時期の意思 決定】
情報収集内容:地域 内の医療機関の被 災状況及び再開状 況
通常業務再開時期の 意思決定
常業務再開時期 の意思決定
発災後2週間以降 サブカテゴリ カテゴリ
【優先的に安否確
認が必要な対象を 判断・実施】
情報収集方法c(各 種医療費申請や手 帳交付の台帳)
優先的に安否確認が 必要な対象の意思決 定
優先的に安否確 認が必要な対象 の意思決定