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茶廃棄物高付加価値リサイクルに関する研究

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Academic year: 2021

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九州大学学術情報リポジトリ

Kyushu University Institutional Repository

茶廃棄物高付加価値リサイクルに関する研究

高, 品

http://hdl.handle.net/2324/4474898

出版情報:Kyushu University, 2020, 博士(芸術工学), 課程博士 バージョン:

権利関係:

(2)

(様式6-2)

氏 名 高 品

論 文 名 茶廃棄物高付加価値リサイクルに関する研究

論文調査委員 主 査 九州大学 准教授 尾方 義人 副 査 九州大学 教授 近藤加代子 副 査 九州大学 准教授 池田美奈子

論 文 審 査 の 結 果 の 要 旨

本研究では、茶廃棄物のリサイクルについて、廃棄物の材料特性と感性価値の向上というところ に注目し、茶廃棄物に適用できるリサイクル方法を構築することを目的としたものである。

第 1 章では、はじめにお茶の現状と今後の生産量の趨勢について記述し、お茶の生産過程におい て排除された茶廃棄物に関する先行研究を示した。つづいて、バイオベースマテリアルを紹介し、

既存研究との関係を示した。また、現在まで行われてきた感性価値の向上に関する研究の概要を示 すとともに、消費者の選好とデザイン活動の両方のニーズを満たすために、印象と選好を向上させ る必要があることを述べた。

第 2 章では、茶廃棄物分類に関する課題を解明するため、茶廃棄物のリサイクル適性について検 討した。まず、文献調査及び材料形態の比較の結果を基に、2 つの仮説を設定した。さらに、茶殻、

茶の茎といった茶廃棄物の高温圧縮成形実験を行い、成形後の材料の強度を測定し比較した。その 結果、茶の茎の強度は パーティクルボードの日本産業規格(JIS A 5908)に適合し、実用的な繊 維原材料であることが示された。また、高木型茶樹及び低木型茶樹の茎の形態を分析し、茶の産地 や茶樹の種類が異なるので、成形後材料の強度も異なることが解明された。

第 3 章では、茶廃棄物複合材料の生分解性に関する課題を解決するため、茶廃棄物の化学成分及 び成形後材料の吸湿性の調査から、成形後の茶廃棄物材料は良い吸湿性があり、茶廃棄物の添加と ともに成形した複合材料の生分解性も向上できるという 2 つの仮説をしめした。その仮説を検証す るために、吸湿性および生分解性実験を行った。実験結果により、成形した茶廃棄物は木質材料に 比べ、より良好な吸湿性を持っていることが分かった。また、射出成形実験から得られた茶廃棄物 /PLA 複合材料を生分解性実験試料とし、土壌埋設法を採用して生分解実験を行った。その結果、茶 廃棄物は良い生分解を持ち、複合材料中の茶廃棄物の割合が高いほど、生分解率も高くなることが 示された。

第 4 章では、視覚の角度から、茶廃棄物及び BBM の感性価値が向上するように、PIP モデルを提 案した。そして、PIP モデルの特徴に基づき、「人々の印象および選好を向上させる」という仮説を 設定した。仮説検証について、まず、茶廃棄物により作成した茶廃棄物材料を含まれているバイオ

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ベースマテリアル表面の画像 38 種を用いて、試料に関する物理量-印象-選好という 3 要素の量を 測定した。そして、測定によって得られたデーターを基づき、3 要素の間の関係性を定量的に分析 し、材料の感性価値を向上させるための要件を抽出した。

第 5 章では、第 4 章において抽出された要件を基づき、茶廃棄物画像に対して加工した。また、

その仮説を証明するために、加工した画像に対し、印象評価と選好評価実験を行った。実験を通し、

PIP モデルの分析結果に基づいて画像加工方法では、印象と選好を同時に向上させることができる。

これにより、仮説と一致した結果が得られた。PIP モデルの有効性をしめした。

以上の結果及び評価から、本論文は博士(芸術工学)の学位に値する。

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