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音 楽 科 教 育 に お け る 器 楽 指 導 の 本 質 と 意 義 に 関 す る 研 究

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Academic year: 2021

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音 楽 科 教 育 に お け る 器 楽 指 導 の 本 質 と 意 義 に 関 す る 研 究

一音楽によるコミュニケーションの成立を目指したアンサンブルの学習とその指導ー

教科・領域教育専攻 芸術系コース(音楽) 浅 田 期 太

はじめに

教育の目的は人格の完成であり,人間形成で ある。その中において,音楽科教育は,蜘昌,

器楽,創作,鑑賞の幅広い活動を通し,それぞ れの特性を生かしながら,豊かな情操を養うこ とを目指している。そして,若器集においては,

特に,アンサンブルは他者との密接なコミュニ ケーションに基づいて演奏が展開されることな どがその特性として着目されてきた。しかしな がら,これまでの

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髭紺旨導に関する研究の多く は,楽器,楽曲等や方j去論に関するものであり,

人間形成に関わる器鱗導の本質と意義を明ら かにする研究は,あまりされてこなかった。そ こで,本研究は,音楽科教育における若様アン サンプルの学習を音楽によるコミュニケーショ ンの過程として捉え直し,ここから若長樹首導の 本質と意義につして検討することを目的とする。

1 .

若髭輔導の歴史的変遷

学校教育の中で,器楽指導が本格的に開始さ れたのは,戦後からである。終戦直後には,そ れまでの唱歌中心の指導から脱却するため,器 楽指導に関する研究が盛んに行われた。しかし ながら,数年が経っと,戦麦から始まった器楽 指導の反省と批判が行われるようになり,さら には,社会総兄の変化から,道徳教育の必要性 が訴えられるようになったことも重なり,梯青 偏重の指導に陥っていた器楽指導は,次第に,

影を港め,形骸化してしまった。

指 導 教 員 長 島 真 人

2 .

器楽指導の糊生

器楽指導に関する先行研究から器繍導の特 性について記述しているものを調べ整理する と,以下の 7 点にまとめられる。①lf'~特立,歌 唱と並び自己表現の重要な手段である。②歌唱 に比べ,各楽器の広い音域や多彩な音色強弱 の自在性,表現技巧の多様性などに基づく幅広 い表現の可能性がある。③特に,アンサンブル は他者との密接なコミュニケーションに基づい て演奏が展開される。錦撲は,人間の本能的 な興味,関心に基づく「遣長刊の延長であり,

学習意欲を高め,主体的な活動を促す。⑤客観 的に楽音構造を捉えることができる。⑥身体詩句 動作を伴って,人間の内面に働きかける。⑦歌 唱,創作,鑑賞との関連を持ち,それらを総合 して,音楽の学習全体の深まりを実現する。本 研究では,このうち,

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点目の特性に着目する。

3 .

音楽によるコミュニケ}ションの過程 音楽は,集団の共同感情を創設する文化のー っとして,つまり,シンボノレとして共有され,

コミュニケーションの媒体として活用されてき た。ここで行われている音楽によるコミュニ,ケ ーションの過程について,

H .

ブルーマーが提 唱したシンボリック棺互作用論やその背景の諸 論を視鹿に捉え直すと,その過程は,音楽とし1

うシンボルを中心においた他者,作曲者,状況 と文脈,そして,自己との相互作用から成り立 つ倉践的なものであること湖麗認される。した

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がって,音楽科の授業では,シンボリック相互 作用が生じるような授業の仕掛けが必要である。

その仕掛けは,以下の3点である。①子どもた ちが探究の対象になる音楽に主体的に働きかけ,

音楽をシンボルとして解釈し,その結果として 心の内に形成される音楽の意味に基づいて,音 楽的な表現行為を展開していける授業の仕掛け。

②子どもたちの心の内に形成される音楽の意味 が,共に音楽の美しさを見つめている糊市や他 の子どもたちとの棺互作用によって導き出され るように,音楽としづ「もの」の栴主だけでは なく,共有体験をしている他君の栴生や作曲者,

表現行為を行っている場の状況と文脈にも意識 が向けられる授業の佐掛け。制覇突の過程が「自 己jとの対話によって展関されることから,

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J

との対話を通して,自分なりに音楽の意味 を形作れる授業の仕掛け。

4 .

音楽によるコミュニケーションと若能義アン サンプル

ここまで学術的な視座を基に,音楽によるコ ミュニケーションの過程について明らかにした が,これを器機奏の学綿句な見地からと郊祭 の器楽演奏に関わる人々の言葉から検討する必 要がある。そこで、,以下の三つの観点をもって,

検討した。①シンボ、ノレとして成立している音楽 の意味に基づいた器楽アンサンプルの特也② 器楽アンサンプルにおいて生じる他者,作曲者,

状況と丈脈への意識。領繰アンサンプルにお いて生じる自己への意識。検討の結果,若忠義ア ンサンプノレは,シンボ、リック相互作用が生じる ような音楽によるコミュニ,ケーションの過程を 最も強く意識させることが裾忍された。

5 .

音楽によるコミュニケーションの成立を目 指した器楽指導の学習指導過程

ここまでの研究によって明らかにした器楽

指導の学習論に基づいて,シンボリック棺互作 用が生じるような器楽アンサンブルを扱う学習 指導を行うためには,以下の

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点について留意 する必要がある。①子どもたちに演奏に対する あこがれを抱かせ,理想的な音楽のイメージを 持たせながら,その模倣を促すこと。②子ども たちが音楽の形式的特徴をよりどころにして,

シンボノレで、ある音楽を適切に解釈し,自分なり の音楽の意味を形作れるように促すことo

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舗の指さしによって,子どもたちが,他者,作 曲者,状況と文脈,そして,自己に意識を向け,

自身の中に形成された音楽の意味を,より渋練 された音楽の意味として再形成できるように促 すこと。④教師が適切な指さしが行えるように,

子どもたちの学習の状況と文脈を意図的に設定 すること。⑤郡市の指さしの内容を,子どもた ちに対して言語的な受け応えを求めるものから,

徐々に,音紺句な受け応えを求めるものに変え ることによって,子どもたち自らが,他者,作:

曲者,制兄と文脈に対して音紺ヲに,そして,

ほとんど無意縦令に反応できるように促すこと。

以上の点に留意しながら,具体的な教材を用 いて器楽アンサンプノレを扱う学習指導の履開を 考察していく必要がある。

おわりに

本研究を通して,若斡指導では,器楽アンサ ンプノレを行うことによって,他者との音楽によ るコミュニケーションカ河足され,音楽が象徴す る感情の世界の分かち合いを通して,豊かな情 操を養うことができることが確認された。今後 の課題は,本探究で得られた器楽指導の学習論 を基礎におきながら,音楽によるコミュニケー ションの過程をより詳細に検討する研究や,器 楽指導の評価の在り方や,耕オ選択の仕方とし1

った研究をしていく必要がある。

参照

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