石川県金沢市

Download (0)

Loading.... (view fulltext now)

Full text

(1)

私が選んだ 石川県金沢市

http://www.city.kanazawa.ishikawa.jp/

◆ 選考過程◆

観光に主流を置いているHPが多いので、行政面や住民参加の面が充実しているHPに絞り込み、

“俳句の里の松任市”、キャラクター、ヤッピーでエンターテイメントなHPの”柳田村”、統計のグラフ の見やすい“津幡町”と“金沢市”を最終候補に残した。この4市町村の中で、一番“金沢市”が行政、観 光、生活どの面も、バランスよく掲載しているので、“金沢市”を選んだ。

◆ 城下町:金沢◆

北陸最大の都市である金沢は、加賀藩初代藩主前田利 家が金沢城に入城した天正11年(1583)から、

14代約300年続いた城下町です。現在人口約45 万人、面積約468平方キロメートルの金沢は、温暖 多雨という気候条件により稲作はもとより、酒、菓 子、染色などの特産、名産を育んできました。また、

前田家代々の藩主が優れた芸術家や職人を招き集めた ので、美術工芸 の水準は飛躍し、今なおその精神は 金沢に根づいています。

天正11年(1583)前田利家が金沢城へ入り、金 沢は加賀百万石の城下町として発し、元禄期には人口 約12万、全国第4位、経済力においても幕府に次ぐ 富を所有するほどに発展しました。  また、前田家代々の藩主は文化政策に力を入れて、多数の美 術・工芸職人や学者を招聘し文運興隆し、新井白石をして「加賀は天下の書府なり」と羨望の嘆を発 せしめました。

◆ 中核市(行政)◆

中核市制度:規模や能力が比較的 大きな都市について、その事務権 限を強化し、できる限り住民の身 近で行政を行うことができるよう に創設されたものです。中核市・

金沢市には、福祉や保健衛生、都 市計画、環境保全などに関するお よそ七百件の事務権限が県から移 譲され、市民にとってより身近に サービスの提供が可能となるとと もに、より個性的なまちづくりを 推進することができます県から 移行される事務は、民生行政に関

する事務、保健衛生行政に関する事務、都市計画・建設行政に関する事務、環境行政に関する事務と なっている。公的文書が以前より早く手にすることが出来るようになり、市民の利便性が高まる。

その他、市議会だよりも内容が充実していて、審議結果が表にまとめられていたり、議会の日程や可 決された意見書も掲載されている。“開かれた議会”というイメージを持った。

◆ 文化◆

文学の町 金沢 「 」:

三文豪(泉鏡花、徳田秋声、室生犀星)、地元作家、縁の作家の半生や金沢文体 の本を紹介している。三文豪の散策コースがあり、そのコースの場所をクリックすると、地図に示さ れたその場所の写真が出てきて、ホントに散策しているようで面白い。また、金沢ロケの映画の紹介 もしている。

(2)

加賀友禅:加賀には江戸時代以前から加 賀染という藍・茜黒などの無地染があ り、これに5代藩主前田綱紀の頃から御 国染と称して紋所に染色を加えたり、着 物全体に模様染を施したものもつくられ ていたようです。その高い技術に、京都 から金沢に移り住んだ宮崎友禅斎の技法 を導入して華やかで優美な染織工芸を完 成 し た も の が 加 賀 友 禅 で す 。 加賀友禅は草花、山水など自然描写が多 く、写生調でありながら単純化略化など の工夫された表現がとられており、色彩 は五彩(藍・緑・黄土・蘇芳(すおう)・

墨)を基調色としてこの他に紅・きは だ・胡粉(ごふん)などを混ぜた暖色系が多く、ボカシや虫喰いの手法が特徴です。 工程の一端で ある彩色が終わると模様の部分の糊伏せをします。これは地染をする時、模様の上に地染の染料がか かっても染まらないように模様を保護するためです。地染の後、川の流れで水洗いをして糊を落とし ますが、よく絵で見る犀川や浅野川で友禅を洗う風景はこの糊落としの工程なのです。この金沢の風 物詩であった「友禅流し」は一部を除いて現在では主に加賀友禅染色の人工川で行われています。

その他にも、能、茶道、漆器、金沢箔といった、日本の伝統文化に通じる伝統文化が今でも金沢には 息づいている。現代忘れがちな日本の文化を再認識(いや、もしかしたら、私たちの世代にとっては 新発見かもしれないが、)できる場所が金沢なのかもしれない。

◆ 産業◆

金沢テクノパーク:中核市になったことを機に、地方分権実現に向けて、自治能力を高めるための まちの活性化、その原動となる産業が厚みを増すため、新しい企業立地の受け皿として設けられた先 端工業団地。先端的産業、頭脳的産業、都市型産業の企業誘致を行っている。

金沢市農業センター:金沢市農産物ブランド協会では、古くから市民に親しまれ、金沢で栽培され ている加賀野菜のうち、8品目(さつまいも、加賀れんこん、たけのこ、せり、加賀太きゅうり、へ た紫なす、金時草、加賀つるまめ)をブランド野菜として認定し、積極的に消費宣伝に努めていま す。また、古くから市民の食卓を彩ってきた、伝統野菜の中でも、店先から姿を消しつつある野菜の うち、3品目(打木赤皮甘栗かぼちゃ、源助だいこん、金沢一本太ネギ)を伝統野菜として認定し、

種の保存、栽培技術の継承と生産の維持を図っています。伝統的な野菜を大切にしている様子が良く わかる。また、同じ種類の野菜でも金沢地方では違う形をしているのはおもしろい。

金沢商店街物語:金沢市内の商店街のサイトで、地図も掲載してあり、お店のHPにつながってい る。検索も出来るようになっていて、利用しやすいサイト。“お店からのお知らせ”でふとんのタカハ シさんが載せている、 いまさら聞けない寝具の常識 買う上で、とてもためになる。「 」

例えば…“さて、あなたは毛布をどのように掛けていますか?”

1.ラベルのついている方で柄がはっきりしている方を表(上)にして掛けている。

(3)

“くらしの情報”で緊急・災害、届け出・証明、国保・年金・福祉、健康・医療、教育、暮らし・環境、

税金・経営相談、市民相談・議会、文化・スポーツ・施設、支所・窓口案内という、広範囲に及び、

しっかりカバーしている。

介護保険制度:“早分かりコース”、“じっくりコース”に分かれて介護保険について案内している。

“早分かりコース”でも、、目的、内容、保険料という、基本的なことについてカバーしている。“じっ くりコース”では、申請の仕方(申請に必要な書類など)、認定方法、サービス内容といったことを詳 しく、かつ、わかりやすく掲載している。こういう情報はとても重要だと思う。“介護保険”と耳には するものの、知識があいまいだったり、全国ネットのテレビで特集していても、詳しいことは各市町 村への問い合わせに委ねられてしまう。市の方から、こういう風にネットに掲載してもらえると、利 用者はかなり便利だ。

交流◆

姉妹都市:姉妹都市活動の国際的動きには2つの流れがあります。1つは故アイゼンハウワー大統 領が提唱した「市民と市民」の運動に根ざしたものであり、他の1つはパリに本部を置く国際姉妹都 市連合の活動です。 国境や歴史、文化の違いを越えて双方の「市民と市民」が直接友情と信頼を基 礎に交流し合い、国際間の理解と友好関係を発展させ、平和を愛好する市民の盛り上がる力によって 相互交流をはかることが姉妹都市活動の目的です。金沢市は、現在、バファロ、イルクーツク、ポル ト・アレグレ、ゲント、ナンシー、蘇州の海外6都市と姉妹都市提携を結んでいます。たいていどの 町にも、姉妹都市があり、その提携している都市へリンクでいるようになっている。金沢でもそうだ が、そのページで見つけた、姉妹都市活動の国際的な二つの流れは初耳なような気がしたので、取り 上げてみた。

“市長へのメッセージ”、“交流の広場”というページが設けられていて、市長と市民、市民と市民のネ ット上での交流が図られている。だが、欲を言えば、市長と市民間では市民の一方通行な気もする。

総評◆

行政、産業、観光、生活、すべての面で飽きのこないHPにな

っていると思う。町のいきづかいも感じられ、これから、色々 と変化していこうという意気込みも感じられる。町全体で伝統 文化を大切にするだけでなく、新しく、試みているものもあ り、多彩な金沢市が見られた。市外、また県外から、観光目的で このHPを訪れても十分な情報が得られる。それだけでなく、金 沢市に住んでいる人が訪れても、生活に必要な情報が得ること ができる。とても見ごたえのあるHPであった。

HPに利用者にとって、キーワード検索ができるというのも、大変便利だ。また、音、動画付きのペ ージなど効果的に利用している。

* 右上の写真:『結界(けっかい)』結界は、仏法における物事の境界から来ていて、商売屋ではお客 さんと帳面との低い格子状の仕切り衝立のようなもののことです。(尾張町一品ミニ美術館のサイ トより)

(4)

私が選んだ 岐阜県関市

http://www.nhk-chubu-brains.co.jp/gifu/seki/

◆ 選考過程◆

全体的に同じ業者が作ったように思われるHPが多い中、町で出会う人々の写

真を掲載し、とてもアットホームな印象を持たせる“久々野町”のHPもよかっ

た。しかし、市全

体で環境問題について真剣に取り組もうとする姿勢が伺え

る、このHPを訪れた私たちも考えさせられるページなので関市を

取り上げてみた。

◆ 概要◆

岐阜県の中央、鵜飼と清流で知られる長良川の中流部にあり、日本列島の中心に位置

し、山々に囲まれたのどかで快適な市である。関市は「美濃の関所」を起源とし、鎌倉時代に九州の 刀匠「元重」がこの地に住み着いて以来、700余年の歴史と伝統をもつ刃物のまちとして知られ、今 後、東海北陸自動車道や東海環状自動車道の建設により内陸型工業都市・物流拠点都市として、その 未来に大きな期待をもっています。

人口:74,147人(平成11年11月1日現在) 面積:102.51平方キロメートル(   〃   ) 世帯数:22,702世帯(   〃   ) 

シンボルマークの意味:全体としては刃物をモチーフに、人と人とのふれあい、豊かな自然、交通網 の結節点などを表現し、21世紀へと伸びる発展的で斬新なイメージをデザインしています。

◆ 刃物のまち◆

古式日本刀鍛練▼ 刃物のまち関シテイマラソン、刃物まつり(古式日本刀鍛錬や刀剣研 磨

外装技術の実演、居合道の据え物斬りや抜刀術の実演、刀剣展、関 優秀刃物展&全国主要産地刃物展、アウトドアナイフショーなど刃 物のまちならではの催しが行われます。)といった、刃物に関する イベン

トもあり、生活文化と切っても切り離せない存在である道具として の刃物を見直し、作り手・使い手の立場で大切にし感謝する日とし て、11月8日を刃物の日と制定している。また、ナイフ博物館や 刃物即売所もある。

産地ブランド「セキ」:関市で 生産される刃物製品の中でも品質基準に合格した優秀なものだけ に使用し、確かな品質を保証しています。刃物のまち「関」を象 徴するこのブランドは、「関の三本杉」といわれる日本刀の代表 的な刃紋を図案化。文字下の波模様が刃紋を表わしています。

“刃物の町”で売っていこうとするPRがよく伝わってくるし、ブ ランドまで作ってしまうというのは面白い。

行政◆

統計データは一応人口、産業、商業、工業、農業といった一般的なものを網羅していて良いと思う が、具体的な政策が見えてこない。“関市をよりよくするためのアンケート”,“市長宛てのメール”

といったコーナーを設け、市民とのコミュニケーションを図ろうとする姿勢はかうが、具体的計画、

(5)

公共の場所で催しを行った者は、散乱している空き缶やごみを回収すること▽公共の場所で印刷物を 配布した者は、その周辺に散乱している印刷物を回収すること

この条約には罰則規定があり、勧告に従わなければ、最高50,000円以下の罰金になっ ている。条約の内容は当たり前のことなのに、それを無視する人がいるからこういう条約 ができたのだと思う。いかに、環境を守るのは、個人の心がけ一つで変わるかがよく分か る。

関市環境ホームページ:地球温暖化につての説明、私たちはどうやって地球を守っていくべきなの か、それについての提言、私たちの生活における資源利用などについてのデータを載せている。

ゴミの排出の状況▼

関市のごみ排出量は平成7年度まで増加の一途に ありましたが、平成8年度から9年度にかけては

28,106t、23,224tと減少しています。平成8年

10月1日より実施されているごみ袋の指定と一定 量以上有料化方式の導入が大きな要因になってい ます。

このように、具体的な数字を出されるとゴミ の減量をしてみようかという気になる。

私たちの行動が地球を守る▼

右の図のようにやれることからやってい こうと、具体的な行動を示している。

例えば…台所

台所においては、冷蔵庫、給湯機、ガス コンロ、水道・排水の使い方を事細かに 説明し、呼びかけている。

“かんきょう豆知識”というページには、

食べ残りでどのくらい水が汚れるかを絵 をまじえながら説明していたり、部屋の 広さとワット数の目安を表で説明してい

たりと、生活に役立ち、かつ環境も気にかけている情報がのせてある。

このページを見ていると、環境問題の対策は小さなことだけど、小さなことだけに本当に環境に役立 っているのかいまいち疑問で、するのが面倒でしないでしまっていること、そういうことをすること によって、地球を守るだけでなく、自分の生活費を節約する王道になっているというのがよく分か る。だから、地球環境問題に感心のない人でも、自分の生活費が切りつめられるのなら、やってみよ うという気になるだろう。

(6)

市民の意識調査▼

身近な環境と過去との比較▲過去と比較して 悪化またはやや悪化したと答えた方が特に多 い項目 1.空気のきれいさ 2.静かさ 3.周囲 のにおい 6.河川や湖沼のきれいさ

過去と比較して良化またはやや良化した答え た人が特に多い項目

8. 文 化 的 な 環 境 9. 教 育 的 な 環 境 家庭内での環境に関する実践活動について▲

家庭内での環境に関する実施活動について

特に“はい”と答えた人が多い項目 1.不要な照明を消している2.テレビのつけっぱなしをしない 4.水の出しっぱなしをしない 9.ごみの分別をしている 13.廃油を流し台に流さない

特に“いいえ”と答えた人が多い項目8.公共交通機関を利用している11.買い物袋を使用している

16.清掃活動ボランティアに参加している

◆ 総評◆

行政面は少々情報に乏しいが、環境に関するページがこれほどまでに充実していると見ごたえがあ る。

(7)

私が選んだ 北海道福島町

http://www.hakodate.or.jp/fukushima/default.htm

◆ 選考過程◆

北海道は全体的に充実したHPが多い。札幌市、石狩市、北広島市、帯広市は行政、観光、生活と全 体的にバランスが取れていて、見ごたえのあるHPになっている。また、深川市はトピックスが充 実していたし、函館市は町のPR度が高い。そんなハイレベルな北海道のHPの中から私が選んだ のは、元横綱の千代の富士の出身地でもある“福島町”である。役場職員によるお手製のHPはとても 親しみやすく、おもしろい発想のページもある。というわけで、“横綱の里:福島町”に着目しまし た。

概要◆

人 口:7045人(H11・4末)町の自慢:

世帯数:2626世帯 「第41代横綱千代の山」

面 積:187.18hk㎡ 「第58代横綱千代の富士」

  冒険家 中 島 正 一   世界一の青函トンネル

         延長53.85km   世界初の海底駅 吉岡海底駅   スルメ生産日本一

青函トンネル:明治41年、北海道と本州を結ぶ青函連絡船が就航。以 来、連絡船は多くの人々と物を運び続けました。しかし、この重要な大

動脈は暴風雨や台風によって度々遮断され、昭和29年、台風15号による洞爺丸事故は多くの犠牲者 をだすなど、津軽海峡は悲劇の海でもありました。幾多の喜びと悲しみが渡った海峡。人々はそこに

“海の道”の夢を見たのです。そして、海底トンネルは1987年、四半世紀の歳月をかけて現実のもの になりました。今世紀最大のプロジェクトが完成させた世界一長い海底トンネルの歴史には、多くの ドラマが息づいています。

トンネルの長さ:青 函(日 本)1988年53.9km ユーロ(イギリス・フランス)1994年50.5k

青函トンネルに関する施設:北海道立青函トンネル記念館、トンネルメモリアルパーク、吉岡海底駅 松前藩時代の“のろし”復元▼

「のろし」は、松前藩時代の参勤交代の際に、藩主が 津軽海峡を無事に渡ったことを知らせる手段として使 用されました。

右の「のろし台」は平成10年の福島漁港新港地区 供用開始と6年ぶりに再開した福島・三厩間フェリー 就航を記念して設置されたものであり、過去の歴史に おける交流に想いを馳せ、未来のより一層の青函圏交 流隆盛への期待を込めて、平成10年6月30日に津 軽海峡を隔てた対岸28キロメートル先の津軽三厩に 向けて「のろし」が再現されました。製作にあたっ て は 、 文 化

5年(1808年)の「白神峠燈火台御取建御用留」の史料 を基に行われ、詳細不明部分は現代技術の推定を加えて復元 されました。

復元のイベントの様子が右のようなスナップ写真をたくさん 載せて掲載されていうる。とても、臨場感があり、楽しそう なイベントだったこと伝わってくるページである。

安全祈願に際して…→

◆ 行政◆

(8)

行政に関するページは“広報「ふくしま」”のみになっていて、かなり情報が乏しい。

横綱の里◆

大相撲のページが設けられていて、そこには出身力士の千代の山、千代の富士の半生が事細かに書 かれている。また、相撲のルーツ、用語、ミニ知識といった相撲の大辞典のようなページになって いる。相撲部屋のHPや日本相撲協会のHPにリンクできるようになっている。相撲ファンにはた まらない、かなり充実したページである。

相撲の起こり:-神話・伝説にみる力くらべ-

わが国の神話のなかに、相撲にまつわる有名な話がある。「出 雲の国譲り」である。「古事記」によれば、天照大神は出雲国を 支配していた大国主命に、出雲の国を譲るよう使者をつかわし た。大国主命の子の建御名方神は、使者の建御雷神に対し、“力く らべ”によって事を決めようと申し出た。そこで二人の神は、出 雲国伊那佐の小浜で相撲を取り、建御雷神が勝ったので、平和裡 に国譲りが行われた。

この神話は、重要なことを決めるにあたり、相撲をとることに よって神の意志がどちらにあるかを知ろうとしたこと、つまり相撲 の起こりは神事にあり、神占いと深い関係があったことを物語って

いる。また「日本書紀」によれば、垂仁天皇7年7月7日に、野見宿祢(のみのすくね)と当麻蹶速

(たいまのけはや)が天皇の前で相撲を取ったことが記されている。「七」が三つ並ぶ作為的な年月 日からもわかるように、これは史実というより伝説的な話である。なお、この伝説から、勝者の野見 宿祢は日本相撲の始祖として、永く祀られるようになった。

お相撲さんの給与も掲載されていて、おもしろい。1市町村のHP とは思えないほどの相撲に関する充実ぶりである。

女だけの相撲大会:この大会は平成3年、福島大神宮の末社であり 女性守護の神様を祀っている川濯(かわそ)神社が創建五百年を迎 えた際、約10年ぶりに行われることとなった奇祭「女だけの祭礼 行列」の奉祝奉賛行事として、福島大神宮の境内土俵で始められま した。

今年の第9回大会の様子がスナップ写真交じりで、賑わいの様子を 伝えている。スナップ写真の横に書き加えられているコメント が、一層その大会の様子を臨場感のあるものにしている。職員お手 製ならではのページ作成だと思う。

◆ アワビ◆

福島町ではアワビ陸上養殖の実験を始めた。昨年

(9)

青年部◆

住んでてイカったインターネット:福島町は北海道最南端の人口7500人ほどの漁業の町です。

「これ」といった産業も観光資源もなくいわば過疎の典型の町です。このまちで生まれ、結ばれ、や がて死んで行く。過疎特有の人生の儚さを感じたとき、「福島町商工会青年部としてこの町になにが できるか」、「何をいま早急にしなければならないのか」、「どうやったらこの町に居てよかったな と思えるのか」僕らなりに考えてみました。

「光」と「自負」。これが僕らのこの町を愛するときの指標だなと思います。

「光」とはこの町がピカピカ光っている状態。ここから発する光に人々は引きつけられ、希望を感じ ることでしょう。<いなか>だからこそ光るのだという思い。「自負」とはこの町が誰よりも好きだ という重い思い。子供達に親として残すべき気持ち。

「光」と「自負」を行動で示すのにインターネットを利用しよう。

こんな思いをきっかけに開設したページらしいが、町をどのように活性化していくか真剣に考え、実 行しているこのページに共感が持てた。というのも、自分の出身地も過疎化の進むお先真っ暗な田舎 町で、おそらく地元のもどるであろう私に何ができるかを考えねばならない時期が来るだろうから だ。一つの過疎化の町が発信基地になり、全国の過疎化の町が互いに過疎化の町の発展を考えていく そういうページがこれから、とても重要になっていくように思われる。

総評◆

福島町は、先も述べたように行政面の情報がかなり少ない。はっきり言って観光だけが前面に出てき ているHPである。しかし、このHPには、“横綱の里”として売り出そうとする町の意気込みや息遣い といったものが良く伝わってくる。イベントの情報にしろ、スナップ写真を効果的に利用して臨場感 を煽ったりするところからとても親しみやすい。“横綱の里”で売るからには徹底的に相撲に関しての 情報は載せる。そうした徹底ぶりで“横綱の里”を売り出すようなHPも、町の特色が十分出でていてい いように思われる。

Figure

Updating...

References

Related subjects :