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水理模型実験報告 I 実験施設および逆瀬池余水吐について-香川大学学術情報リポジトリ

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香川県立戯科大学学術報含

水理模型実験報告

Ⅰ実験施設および逆瀬池余水吐について

鮒川忠夫,上原勝樹,山内一・郎

The repoI・t Of hydrau王ic modeltests.I”The outline of the equlpment

and the experiments on the spillway of Sakase Reservoir.

Tadao MAEKAWA,MasakiUEHARA andIchir6YAMANOUCHI

(Laboratory of AgriculturalEngineering)

(Received OctoberlO,1955.,Accepted as receivedu) 19∈; 上 ま え が き 水利構造物に関する水理模型実験の必要性が要望せられつつあるとき,農林省及び香川県当局の厚意によって本 学構内に小規模ではあるが,その実験施設を持つことが出来たこと.ほ感謝に・耐えない」本施設ほ1953年庶事業と・し てL認められ彪林省野知・出口の両技官・香川県二王地政良諜鎌田課長・近藤・杉乎・住友・高松の各技師の指導と援 助を煩わして,計画施工せるものである一 施設工事ほ10月に完成ただちに香川県営三∴豊郡中部用水改良車菜関係の 逆瀬池余水吐に.関する模型実験が委託されたこの実験ほ約9カ月に亘る検討と再度の修正を経て1954年6月そ・の (1)(2) (3) 最終案を得た.その間二屑の中間報告と叔終修正庵(算3報)を県当局に提出したその後引続き香川県よ円満濃 地余水吐について,敦に高知県より小谷地余水吐について,それぞれ委託があり,現在これらに関する実験を実施 中である. 本報普ほその筋1報として実験施設並びに実験に至るまでの前提に主きをおき逆瀬地余水吐の実験結果の概要を 述べたものである.なお本実験の最終案ほそのまま当局において採用され,既に現地に.おいて見事に竣]ニし,洪水 の到来た備えられていることほ,実験担当者として感慨深いものがある. Ⅱ 実 験 施 設 実験地設ほ本学構内に設け設備の概要は次の通りである(第1図) 第1園 実験施設 平面図 施設総面積ほ約2∞m空で主要儲設ほ貯水槽,定旅装置及び実妹場からなり,実験用水ほこれらの施設を循環する よう管路及び用水路をもって連絡せしめた貯水槽は7×4m望で貯水静的30m吊,揚水にほ口径6吋(後に8吋に変 更)の渦巻ポンプと10馬力のモ一夕−を用いた塩水拉に保つため直牲2m探さ125mの定水位水槽(浴流用タン ク)紅揚水貯溜し,さ益流せしめつつこれを掛流柑に導き矩形堰(幅05m,探さ0‖3mの純金製鋭線矩形堰)に/てそ

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第7塩 第2号(1956 199 の溢流水深を読み一・定流鼻を判達しうるようにした・この定水位水槽の溢流長6・28mほ揚水遼50ゼ/SeCに対して溢 流水痍約6Inmとなるが,揚水パルプと導水バルブの調節によって陰流水深をできる限り小さくするよう加減すれ ば,かなりの流蚤まで定水棲に保つことが可能であろうl実験場はフ×7mぉの約50m望でその周辺に沿い巾0・5mの 帰還水路を琴けた なお静流糟内および矩形堰落下部の水面の動揺をおさえて平静に保つため多くのスクリ−ンを設けた= さらに監 水矩形堰流星の盾盛観測用として内容積正確なる封屈水槽を併設した 以」=の実験施設によりまず実験流巌の観測を行った‖即ら定水位水槽を溢流せしめつつ巌水矩形堰の流溢水深 (h cln)と.流愚(qゼ/SeC)との関係を各種流星について実測した 矩形埴の溢流水深(b)は堰上流約1Inの中央部に水 面測定器を据え0.血m目盛まで読んだ流恩(q)ほ 堰よりの溢流水を討遠水槽に濁きストップウォッチ■を 用い一・定時闇毎にその容椒を測定したけ 時間は流鼠に よって長短ほあるが30′・、■⊥20secを採用し,同一・流露に 対して3回以上行いこれを平均して流量(q)を求め た一.その結果は第1衷に示すような数値と実験式を得

(6),(9)?(10) た.

さらに念のためFI・anCisの公式によって算出した 流蛍も併記したが,その誤差は平均約2・5%で実測偲 ほ僅かに小となった..なお以⊥の結果から本施設で実 験し得る最大流巌ほq=50.95β/SeC(b=ユ.5・35cm) である.その後実験流儀不足のため口径8吋の揚水機 に取り換えた結果実験最大流鼠は74β/SeCに・増大さ れた 第1表 鼠水矩形聡溢流水深(h)と流鼠(q) と.の関係 岩芸芸琵l前二者の 実測流塩 q (β/SeC) 溢流水深 h(Cm) 備 考 】 F工・ancisの公式: q=1..804bb2 (m/SeC) 本実験公式 q=1∝)bh2 (m/SeC) よる計算 値qf (ゼ/sec) 比 率 qf/q 2い58】1012 王…∴…含芦三∴3三; 16.5フ11.026 6 L 12‖93 フ 8 9 10 11 12 13 l.4 15 16 1フ 18 19 20 16.ユ.5 ご19小64 23.3フ 2フ.31 3ユ..38 36.. 02 40い40 43..88 48.(X) 54.(:0 58.89 63小88 68い98 フ4.18 20.15 23.95 2フ、93 32.09 36…41 40,8e 45.49 50.24 55ハ11 60.10 65.95 フ0.41 フ5いフ0 邪 道瀬池とその余水吐の概要 この実験を行/)た逆瀬池は水田約フフObaの用水補給 を目的に「香粧県営三豊郡中部用水改良事業」として 同郡河内村に新設せる貯水池で擬高2フ・35mの土曜填 である−集水流域206haは阿讃山脈の北斜面で大部分 松を韮と/する山林である1・満水面積63フba,貯水昆 536い0∞m罷で香川県と.しては規模中庸程度の貯水池で ある h=16cm以上のq ほ実測より逆算し て求めた流量係数 を用いた計貨償 この貯水池の余水吐についてほ一応理論的設計はな

されたが,もしその構造が単純にして理論_上疑問をさしはさむ余地がなければ値ちにユ事を実施しうる訳であった

が,次に述べるように.その構造がかなり複雑なるため,ここに・模型実験に・よる検討が必要になった訳である・

この貯水池は山間の渓谷を締切っているため,他の周辺は急峻なる山地であり,閃水路型式の余水吐を設けるこ

とは地形上甚だ観難である従/つて堰堤右岸番地山を隠退によて排除するよう設点され,そのため横溢水路,竪管

路,隠退および急勾配放水路を経て河川に放流される複雑な構造となっている・余水吐の各部構造の詳細は第Ⅴ童

にゆずるがその要点を二三挙げると,溢流堰堤長3135m,管路谷口齢Om,陵路断面は馬蹄形で高さ2・4m,延長

9ユ.。.4mである,、(第2図)

さらに余水吐設計」二基礎となる計画洪水鼻は31い62が/SeCと計算されているが,これは過去の降水記録を基礎と

して180年間に1回起牲すると考えられる最大日雨星310mmを求め,これを基準として静出された流臥であるい ま

た異常洪水量として5フ・94m$secが与えられているがこれほ過去の最大日雨鼠284mmの2倍即ち586mmの日雨量

を想定しこれ恕基準として算出した流量であるこの二種願の洪水騒については問題とすべき点があるが,一一応与

えられたままとして実験をすすめた

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香川最二立庖科大学学術報告 200 ⅠⅤ 実験の前提 (ユ)相似件の採用について 水理模型実験を孝jう場合,原理と椴彗一Jとの問に相 似関係が成立しなけれほならないことはしうまでも ない それほ単に幾何学的相似だけでほなく,動力 学的軋も相似でなけれはならない・いいかえるとこ の二つの流水系間に夫々の流水の行う仕事がある−L 7 11、 0 ヽ 定の関係をもっていなけれほならないことである 以上め考えから水の柚性(で),比遷(p)を考慮に

入れて理論的に.潤するとき⑧=エ旦(Ⅴ:流速,β リ

:長さ,y=−ゴー−:動粘性係数)の僚即ちReynolds P numbeIが一・定であるとき二流水系問に.は相似が成 り立つ また重力(タ)の影響が大きいときこれを考慮に 00 ー・ふ−−−−8別 ■■ 「  ̄■−■■・−−・・−.___._._. ・−‘・﹃ 翠2園 余水吐浴流郎坪繭図(原設封) ・丁・一二 ‥ 入れて導く beI二と⑧= 似律を異乾するい従って水の流動を厳密な意味で模型実験を行わんとすると,かかる問題に逢着する串ミ,自然界の 流水状態をみると,捨流する水路河川の流水とか,地下水流のように水の粘性がその流水の状態を大きく左右して いる場合と.,逆に急流水路河川とか堰流のように,主として重力の作用で運動している場合とに分けて考え.られる・ 従って,前者のように粘性が大きく働いている場合に.ほ.,Reynoldaの領域にあるものとし,後者のように.重力 を主とする場合にほFIOudeの領域にあるものと考えて,実験対象の流水状態からいずれの相似律を採用するか (4)(5)「7)く8) を判定する方法がとられる 本実験塘余水吐に.関するもので,その流水状態から当然FIOude の領域にあるものとして相似律を採用した (2)縮尺比につい て 原型に対する模型の縮尺比があまり大となると.相似一上種々の雉点を生じ,渦流と整流,常流と.射流など流水状態 が原型と模型とで選り,相似律は成立しなくなる憤れがある

Ei苧nerほ剛路の場合締尺翳してNく30∼50(昔)写包(但しV:流嵐A:流私P瀾辺,何れも臆断・お

ける倍)なる限界借を与えている 一・方鯨尺比の決定を左有するものに実験流展と実験施設の広戯がある前述のように本実験地設の流馴艮度は約 50e/SeC(後にフ42/SeC)であるから,縮尺比をN=ニ15とすれば斜面洪水屋3162m8/SeCは3613e/SeCでF[J 能であるが,異博子捌く産と5フ94m3/SeCは66・49β/SeCを必要とし通水限度をこえること.と.なる・縮尺比Nニ20 にとれほ異常洪水畳も340ゼ/SeC となり実験叶龍である実験場の蘭私では余水吐関係の仝膜型を収容するには 縮尺比N==15で漸く可能である 以⊥の諸条件から縮尺比を出来るだけ小さくとり,水景不足のときほ補助ポンプを用いて増水することとして, 縮尺比N==15及び20の二稗類を採用した・これは前記EisneI■の縮尺比限界の範囲内にある (3)粗度について 実際の現場施工に当ってほ余水吐め大部分はコンクリー・ト(配合1:24程変)で幻ち表面をモルタル(配合1:2程 度月∴l.とすれば,その細腰係数は完成初期ほn=○小皿2∼0小013程度とみなされるが,長年ノ■jの間には表面は便蝕 荒脱しn=±0:‘017∼00,18程度に増大するものと考えられる1本設計に・おいても安全をみてn=01018に採イてい る 一・方模型ほ亜鉛板を主体として製作し表面をペンキ塗りとすればその粗度係数と.してn=00⊥1程度のものを製 作することほ不可能ではない,従って前記相似律から模型に要求される粗度 n=0−0114∼○いmO9とほぼr・致する (11),(12) ものとみなされるので,粗旺の仙ら㌢怯も成上′サるものとした

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第7巻 弟2号(1956) 20ユ Ⅴ 原型と模型との相似建 前墳の条件のもとにおいてFIOudeの相似稗に従い縮尺比としてN−ごご.15及び20を採り,各掛頃の侶似律及び離 計によってJラえられた余水吐に関する原理と模勲と町寸法を計扮すると欝2∼3衣のようになる 第2表 原型と模型の相似率 縮 尺 比N=15  ̄ ̄

首「前古完汀高遠

縮 尺 比 N==20 − −−

長面体漁況侍勾勢抵仕組

さ積精通鼠間配力抗事度

15−1 1 15 1 1⊥ 1 1⊥ 1⊥ 1山 ﹁⊥ ュ 1 1﹂ ﹁⊥ 20−1】 20 エ ユ 1 ▼し ユ ⊥ 1 1 1 1 1 15一望 15−き ユ5−015 15・・ぎ5 15−0−6 1 15・・$●5 15一缶 ユ5−4 15・・ちも 1 1 1 1 1 1 第3衷 原∴型 と模型の寸法 際設計:縮尺比N=15 【岬 ̄≠一

訂丁盲

修正設言1」:縮尺比N=20

▲} ̄ ̄】 ̄ ̄

盲丁嘉

討 画 淡 水 量 りが/SeC) 同 上 忽 流 水 深(m) 異 常 洪 水 屋(m宍/SeC) 31 62 0.60 57.94 1 1フい68ゼ/SeC O.03 32い39β/sec O..046 15688 0。ユ13 O 195 0いユ25 同 上 溢 流 水 深(m) ‡ 0.92 余 水 吐 溢 流増長(m) 3⊥.35 ユ.−25 2 90 2、50 4−.96 1:20 6.0 2.09 0。083 0.193 O 167 31.35 2.25 3.90 2.50 上 流 端 深(m) 下 流 瑞 探(m) 上流端底幅(m) 下流端紙幅(m) 横溢水路 j o・331

ll:20

41・96 芦 0248 1‥20 ト1‥20 フい60 1 0.38

7妻妾(円形)戌

【0,.20 底 勾 配 Shaff 再 口 萬 隠 退 断 瞭 遺 延 11■′ 1, − m m m ︵ ′し ︵ 径面長 0け40 9;二:芸0(馬讐塑)き…二三; l産 道 勾 配 1:⊥∞ 2い40 3.00 0.018 1:.1(X) 0.16 ⊥ 流 端 幅(m) 下 流 端 幅(m〉 放水路 1。 至 言●冨e

i3?三;。9

組 度 係 数 ここにN一=15ほ原設計に対する縮尺比であり,N=20は修正設計に対するものである修正設封とほ原設計の袈 験結果から修正された第二次的なものである\・ Ⅵ 模型の製作と据付 余水吐模型の大部分ほ板材及び角材を用いて骨組とし,これに板金を張り表面にべンキを塗り仕上げたぃ板金て 製作困難なる曲面部虎ほ鉄網コンクリートとし,モルタル,パブ一−・,ゴム粘二L等を使用して表面什_上げを行った

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香川県立鹿科大学学術報沓 2(〕2 Sba董t,隠退部ほ全部板金で作成し,原設糾惧払¥の場合は隆遷の上庵に沿うて多くの孔を穿ち,修正設計i模型の場 合は巾3cmの窓を設け(満流り憬れがないから)隠遁内部の流況を観察しうるようにした・放水路ほ底勾配を任意 (7) に.変化しうるよう側壁を遊離し可動とした 模型の据付はコンクリ一トブロック(15×15×30cm)を適宜積み重ねて貯水深約1mで溢流しうる高さに.据付 け,貯水の漏水防止にほピニ−ル膜,ゴム粘土,アスファルト,ビニーールタープ,ぺンキ等を使用した 貯水面積約Sm:上で概して狭いが,スクリーンを重ねて環・水曜よりの落下水勢を押えたため水面は婚とんど完全に 静止し得たので接近.流速ははとんど認められなかった。 Ⅵ卜実験および観察 実験の内定遠的和渕庵車上たものほ水位(水深),及び流速でそれぞれ水面測定器及びピトー管を用い,他ほ大 部分観察を主とする定性的なもので,スケッチ及び写窺撮影によった 実験はまず原設訂余水咄(縮尺比N=15)について行い,吏に・その結果によって改変された修正設計(N=20)に ついて二.段階に行った 全実験を通じて各稗流量の場合における余水咄全般にわたる流況を翫測したが,特に詳細紅検討した部分は次の 諸′点である (a)貯水池水イ立上昇 (b)溢流堰上の溢流水深と流速 (C)横溢水路の名断面における水深,流速,流向なとの流況 (d)sbaft・香口都匿おける流況 (e)shaft轡曲部における流況 (i)隠退の各断面における水深,流速等の流況 なお流亀の内訳御撰水墨(31.62mヌ/SeC)及 び異常洪水屈(5フ64m詔/SeC)の場合は特に詳 2β0 袖検討した.実験観測ほ甚だ多岐にわたるので 260 2 イ0 220 2.00 Ⅰ80 160 要点を摘記して述べることと.する (1)√原設計に・ついて 模型(縮尺比Nニュ5)に対する各移流鼠の流 況から次のような性格が言忍められた a貯水池の水位は流量の増加につれて漸次 ⊥昇し,Q=50m宗/SeC附近ぽでは綬憎に上昇 するが,Q=50∼5∈∋m£/sec においてやや急と なり,それ以上のQに対してほ周一流星の場合 でも刻々水イ立の上昇を示し,隠退は清流となり 余水吐の排水能力の限界を超えていること.を認 めた・(笥3図) b溢流堰_仁q)流況ほ Q==47m8/SeC付近ま でのQに刈し■て鱒完全溢流を示すが,それ以上 のQに.対しては潜流となり,横溢水路中の水位 ㈹ 餌 00 帥 郎 亜 加 , ︼ 1 8 仇 m 8 ナーーーⅥ ︵水 ﹂位血 8l.6℡ 劇.00 87・鋸 lO 知 80 d0 80 00 ア○ (流量n■/托C)Q∵ 第3図 貯水池水イ弘上昇(H−Q曲線) は溢流堅凄を超えその通水能力の限界を示すこ とが認められた」(畢4艮!) CShaft杏口の流況ほQ・一=40∼50m訂/sec付近を界として,小さい時ほ右廻り,大なる時ほ左廻りの渦を生じ, この何れの場合においてもこの渦流のためにSbaft 内部ほ勿論,使道内部の流況ま■で撹乱される・この左右の渦 流の交代期と思われるQ二∵45mS/SeC付近がShaft名七の流況としでほ好適と認められた d段通内部の流況ほ複雑でかなり蛇行硯像が現われ上流でほQ=§:ヨm穴/Se?付近で清流となり,その野合にお ける流速はⅤ=10∼15町/SeCであった

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第7巻 節2号(1956) 以上の流況を総合すると, 原設計余水吐ほ計画洪水恩 Q==3162m重/SeCほ全般的 にみて−一応安全に排除しう るも異常洪水罷Qニ=5フ,9 4mβ/secは正常なる排除能 力からみるとほるかにその 溢眞醐 203 (稚免m【ん∝) …■…■■−−■−仙■…一■■■一−−■■■一り− 一一“−−−−−一■■−−一 限界点を越えていることを 認めた.原設計余水喰の安 全なる排水限度ほ以上の流 況を・綜合してQ=45m8/sec 付近にあるものと考えられ る. 以上の結果から原設封余 −−−・ せ正蘇 …−・・・・一 群 賞 せ史蕉断面庇 第4図 横溢水路における流況(中央断面) 水吐ほ排水能力の点で根本的 に問題があるので,細部構造の実験を行わず,全般的改変を行ったが,その修正の要点ほ横溢水路の巾,深さ及び 轡曲度,Sbaft谷口部の断面と形態,隠退断面等で主として排水能力増大のため各部断面の拡大が行われたl・ (2)修正設封濫ついて 軍一・次実験の結果により,原設計は再検討されここに修正設計がなされた‖(滞5図) この修正設計に対して縮尺比N=20を 採用した.第・一次実験と.同様に∴各種流鼠 に対する流況を各部分について観測した が,最も危険と考えられる異常洪水最 Q=5フ.94m祭/SeCの場合を中心にしてそ の流況を要約する・ a‖ 流鼠の増加に伴う貯水池水位の上 昇割合は概して按憤で,異常洪水崖Q= 5フ…94m扇/secはもちろん,Q=7227m呑 /SeCに増加してもその上昇度にはほと んど急激なる変化を示さない.これはこ の余水吐の排水能力がこの程度の流還に 対してほその限度内にあること.を示すも のである(第3図) ♂ 短絶‘m(¢£★l 第5図 余水吐溢流郵平面慣(修正案) b.溢流堰上の流況は流星.の増加に伴 いその水付も上昇するが,Q=57・94m課/SeCを超えてもなお堀の溢流は完全である‖ 即ち断面も相当の余裕を残 して安全である1(第4図) C・Shaft杏[]の流況ほ流墨:の小なる問ほ,Shaftの内壁に沿うて流下するも流還増加に伴い漸次水脈はShaft 内部の対壁に儀突してShaft轡曲部の流況を著しく統乱する. d・Sha董t落下の水流は対壁に衝突し,以後交互に対壁に彿突しつつ落下するので,隠退内の水流に著しい蛇行 現象を生じ,隠道内流況を不安定にする・ e・隠道内の流鼠の増加に伴い大きくなり異常洪水騒のとき随道中央部においてⅤ=11.34m/SeCを示した (第6図) f随退出ロの水枠も蛇行の影響のために流馴こよイて左或ほ右に傾きそのため放水路の流況匿著しい影響を与 え,その水流が偏況して正調を欠く

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香川慮立虚科大学単縮報沓 2胡 山■・・−■卜■り・・ 源 壌 _−・・・・・“・・− ■1 t

− ・・ 二、

l 流景(m畏/SeC).弓 456

流速

一 り景基い56 1

(叫se。)】 ̄ ̄議定表■▼喜▼二

フ8.50 11.32 980しヲヲ竺 第6図+随+遇の諭」汝(小火断面)

23‖ユ3†31い62l41,81†4886l5フ94

4・56i12」フ0 9.66!12.91 =充靂(m.ホ/SeC) l、

二・.∴..・

∴∴…・

番 写 1499; 一・ .12‖15114け52 .

】 一−▼−11一,・・・十−一 ①ト ∵仁④

罪フ隊 放水路d断面における流況 〃 →如料d 邦8図 放水路のiメモ況(漁線は典調湖水ぷ579告mネ/SeCの場合)

(8)

205 節フ巻 第2号(1956) g.随退からの放川油は偏流すると共に放水路に.て拡大するが,放水路の下流常闇慨設橋梁ありてれ路の眠巾 3mとなりて内び紳流されるので中火において研究著しい跳水的現象を媒し・て−水位の異常上昇が現われる′(第7′− 8陛i) h放水路..F流の流速ほ腿道内部の流儀から漸次増大し,Q;=5プ94m3/secの場合は約v=L6m/secに達する・ 以上の流況から修正上その問題点を検討すると,$haft各日の流況を盤えることによイて対壁への簡突■を緩和し 随道内部の蛇才j牲成の原闇値少くし,併せて流速を滅し,さらに随退出口からの流出水位を整えて放水路中の偏流, を防ぎ,末流の跳水丑成鳥爛川」し,さらに流速の減少を封ることが修正のねらいと.なる・ 従っで修.正すべき部分として,Sbaft呑l二1付近及び放水路が問題となる以上の目的に沿うぺくSha童t呑=付近. においてほ各棉型態の堪,導流壁ヂ誓;をイて川1ル,また放水路において服底勾配及び側法を稗々変化せしめて各椎流憲 の場合を試みた結果修正改訂余水l吐(以F掠案という)に対しでさらに次のような部分的修正を行った・ a.横溢水路の禾端川トSeCt十L20m)に高さ〕_Omの壕を†・拍けるただし付加i覗通の曲線近似方程式ほ プ=一−(03・方)%である・ b掛充畷の下流端に巾0」8mの導流壁をイく川†け■る C.放水路底勾配に曲線を・弓\え上流部を_j_昇,下流部を低下せしめる(第郡削 d.放水路の側法を全部鉛頑とする・(軍フ図) 以上の修正を行った修正射こついて再び各種流こ旨【の場合の検討を盲1い,原案の場合の結果と対比すると∴両案の 閲にほかなりの相異が見られ,原索の田]題点ほ修正案によって或る程度修正され,ほぼその目的を達した」 即ちShaft番ロイニ]近に木川口した堰及び導流壁によって,Sha目許Ll部の流【F水流の水勢を減退し,廻転流を阻 止し,Shaft及び隊道内部の蛇行牲成を綬刺し,撲かではあるが流速を減じ,さらに隠退山l1の水付を水平化して 放水の偏流を少くし得た・ また放水路底勾配及び側壁の修正闇放水流を整え,下流部の跳水域象をほとんと消滅し得たただ隠道以下の流 速の減退に.ついてはあまり修j]三の効児は現れなかった1 以上で一・応修正案を得た訳であるが,さらに実験を繰返し検討した糸ぎ楳,Sba董t谷口部む軒び次のように二次的 修正を才うったr この二次的修正の安′\iほ,修正案常おいてShaft再=Elf弓近にイ拍ルた導流壁の目的が横溢水路からの流線を押 えて,Shaft流■下の廻転水流の阻止にあるから,この導流壁を取除き,この部分の非溢流部4m(地形の関係から) 巾に余水吐溢流嘔を延長することにより,この部分からの溢流水勢により導流壁と.類似の作用を示すものさあろう と考えたからである・この二次的修正三の結果,余水枕溢流堰はその上端部に率いて4mの短縮を行ったい この修正第二共に.ついてさらに各個灘瀾の枚討を行ったが,その結果Sha董t香口,Sba董t 内部及び好適中の蛇 行などにおいで修i[芽卜案よりさらに改善された」ただ流途の点では原案,修正欝一一・・桑,修正第二案共大差なく, 放水路でほ12∼16m/SeC楳度:を示し,限界流速を超えて射流状態に・ある・もし流速を限界流速の範囲内に保たん とすれば,隊追及び各放水路の㈲涌†勾配を根本的ケこ修正すること.が必要で,既設構造物の改変にまでわたることに なる・ Ⅶ 結 論 原設計,修正設詔(原案),修正第一、案及び修正第二其の各実験検討を総括すると次のようになる 1.原設封ほ全般裾こ排水能力が不足であり,根本的に.設計変更が必要であることを㌍めたい Sl−aft∴陛遣型式 余水吐においては排水能力の限研が,その余水吐の適否を明確に左右するものである 2.修正設計(原案)ほ排水能力においてほ安全であるが構造上修正が必要であることを認め,次の諸点の修正 を行った・ a横溢水路末端に謹もさ1mの滅釣堀をr一拍jする b.余水吐浴流覗を下流に4m延長する一(その結果上流端で4m短縮) Cい 放水路庶勾配を曲掛こ修正する d.放水路側法を鉛敵に.修正する 3.二】二・奉賛の【−、くからみ.ると,噺役封を修jlさ設計に変更したことほ∵「∴奉書の点でかなり増大したが,その他の傾i[

(9)

香川県立農科大学学術報告 206 でほ次の諸点で節減が考えられる, 孔余水吐浴流堰4mの移動は,その現場地形上からみて」二工贋及び施二L崩料の点で有利である. bsba董t存口上部の漏斗状掘璧部にかなり大なる余裕がみられるので,この部分を除くこ.とにより地山摘 記土ユ費が節約される C随道出口部は地山掘整が著しいが,放水路底曲線をそのまま採肝するならば槌道延長ほ可能であり,土工 費の点で有利である. d。放水路側法を5分活から鉛値法としたため,この部分の掘監施工材料が節減される. 4.修正設計に.よる随道断面(径4m円形)はその流況からみて過大であるい 流木に対する懸念があるならば余 水吐盗流部に流木止エを行えば足りるであろう 5.随遺及び放水路の流速がかなり大であることが問題である.この射流を常流化せんと」すればさらに根本的設 計変更を必要とするしかし12∼16m/SeC程度の流速に対しては施工によってぬとんど解決し得る問題であろう 6。、以上模型上瓜.現われた流況を盾接観潮し観察した現象から原型の適否を判定したものであるが,さらに,模 型の原型に対する適性の検討と,模型上の流況を理論的に解析し検討することによって,実験結果に対しさら紅信 根度を加えるものであろう Ⅸ 参 考 文 献

(フ)DAVIS:Handbook of Applied Hydraulics, 1031−1068(1.942) (8)HIC鱒0Ⅹ:Hydraulic models,lH38(1942) (9)本間 仁:水理学,98−106(1952) (10)∴:流窺討算法,123・…ユ35(.1952) (11)虚林省農地局:水理模型実験(1951) (12)應林省水理実験所:水理模型実験報告(竜西農 業水利頭首エ)(1954) (1)香川農大農業工学教室:逆瀬池余水吐に.関する 水理模型実験報告(第1報),(1954). (2) ーーー (第2報),(1954)

+ “ −−

(常3報),(1954) (4)安芸統一・:河川工学序説,106【117(1952) (5)一山−:河相論,3仙24(1951) (6)物部長穏:水理学,フ4−84(1953) R る s u m 畠

In October,1953,an equipment for hydraulic modeltests was completedin the campus of theKagawa AgriculturalCollege

ThisrepoItincludesthedescriptionsoftheoutlineoftheequipment,the丘rsttimeexperimentsinregardto the spillway of Sakase Reservoir using this equipment,and the conclusions gained from the experiments

l,The experiment with this equlpment Can be caIriedoutuptothemaximumstreamquantityofabout 741/SeC

2 Frominsu氏ciencyoftheareaof the section, the extraordinary aood且ow above5フ.94mS/sec

the spillway of the prototype is too small to dIain off

of the side over個ow canal,Shaft and the

3 A draft amendment was made by expanding the section water−tunnel

4.The slope of bottom and section of the down−drain werealso amended

5.The results gained from the experiments were takeninto practice and the spillway of Sakase Reservoir wasalr’eady completed on the spot.

参照

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