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牛乳カゼインの酸に對する沈澱と燐及び石灰の均衡関係に就いて-香川大学学術情報リポジトリ

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Academic year: 2021

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(1)

さ0

年乳ヵヤーインの卿こ野す畠沈液と燐及び石灰

の均衡閲殊に就いて

官 辺 豊 紀

Studies onthe coagulation of casein by acid

and balance between the calcium

狐dphospboric acid

By

ToyokiM工YABE

(LaboratorYOfLivestockProductざ・−m血扁壷e)

Ⅰ嫡

年乳蛋白質特にカゼインの物理化学的領域常於ては穣タの分野から多くの学者収・依って幾多の研究

(1)(2)(3)(4)(5)がなされて居ることは諭を倍率たいが、牛乳①無横成分とかゼインの頻回作用との

関係は甚だ複賂ごあり、未だ究明さるべき間閣が数多く残されて居る。従来より牛乳のフk象イオン潰安

を調節する燐酸凱茨酸臥杓轡酸塩琴が外的陳や軸ロち加熱酸.酵素等に対する沈澱の影響を支配し ;T居畠ことノは眈近知られて居る事爽で変る。又、Svedberg氏(6)に依れば牛乳か壱インは燐酸を・含む 磯合黄白質である′となし、P¢3teI’nmaT■k曳(7)は燐はSeI・inのOH基に結合して居ると報じて屠る如

く、カルシウム及び麟の−J部は不溶解性せしてCa塩としてカゼインに結合して居る。これが加熱、

酸、酵素の彩轡に依り、此(D均衡が破れて二途:て凝固を・惹起す・るに至るもあである。叉、Michadis及

Pechstein曳(8)に依れ庶ヵゼインの等雷魚はpH4.6又は2.5・10丁−5であるから酸を加へるとカルシ

ウ】声こと化合してカゼイゾは凝固沈絆すると述べてゐる。

斯くの如く、カゼインと結合して居る石灰及び燐が酸に・依り如何なる影響を・蒙るかに就uては、従衆

の研究では牛乳のpH6.7よりカゼインの最も良く沈澱す−るpH4.6等電点との範囲内に亘って実験さ かたものが多い様に足掻れる。

荘に於て筆者等が眈忙発鼓した、(9)如く乳酸濃密4%以上(pH3.5∼き.8)の膵液1に対し同容暑以下

の軒乳む滴下するか或は全景む」一度忙琴加す■ることに依り等電点域む瞬時に通過せしめ、pH3,5んi.り で∵而も凝固を■生じないpH圏内に婁ちしめ得るこ.とを・経めたので、牛乳¢水檻依る稀釈壁と乳酸濃婁め 変i、与′忙依学生ず挙カゼインの沈滞と憐及び/石衣の均衡関係に就いて従来の研究とは別の観点より究明し て卑た。玄買に寧.3の結果数得たので報骨す−る次第である。

ⅠⅠ愛 翰 方 法

供訊乳性今娩後1ケ月を経過せるHoIsteinD新鮮乳(此盈1.029.酸度1.69cc)を収用した。供試牛

乳¢威分分析法として暗肪はGerb叫盤、乳糖抵Mun苧0ユandWa1ker法、全巻白質はKieldahl津.

カ 秤慶し、た0年乳の限外濾熟割こは層々の方法(10)(ユリあ替るが、本実験では蹄化綿汚.5gを・25%ethylalcob

Ol,及び75.%etbeI’の混合こ捌こ溶解した所謂コロヂオン液を作り、これを椅子別te‡・F4中に注入して限

外濾過膜を作り数回乾燥水洗L・た後、供試乳を滅庄にて吸引濾過した。供試沈澱乳の作り・方として絃兜

づ、牛乳を750C40分間加熱濾過した後冷却し、300cc三角フラスコを・ニ区に分ち、A液として蒸滑水

及び乳現の混合液を∴B液として牛劉を冬と1対9の範囲内:仁て第二表の配合割合に従って準備L.両液む 急激二添加腰絆した。倫、A液中○乳酸はA及びB液混合・後の線量に対する濃密%である。この申より 沈澱或は凝集せる供試沈澱乳19本を■選んでコロヂオ■ン限外濾峡過を実施し、これ等の各駅清に洗いて憐 及石ノ欠を・定量し1た。

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(2)

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石衣の定量(ユ2)には浜構敢冬び畢硫酸1:1の混液にPeI■by血’01数滴をこ加べて分解後i■NaOH広てテル カリ、更に離酸酸性にした琴沸、在酸アやモニウムにて沈澱さや、IN払声015ccをご加{て酪解LJ75∼ 釦eC忙てK2MnO奥の滴定を■行った。嘩の準急は像蛋白後.NHIMgPO4の沈澱を丑ぜしめ恩義法に儲少 秤盈算出した。

ⅠⅠⅠ賓 蘭 蕗

(1)供試牛乳及び豹酸添加後の沈澱僚廊 供試牛乳(pB6.7)の化学組成分を分析Lプ己緒奥は第γ一▲表0通りで・ある。 第川一表 供試牛乳の化学的組成分 備考:酸姪1・69¢・・C この年析結果よク供訊乳の成分砿分娩後1ケ月つHoIsteinで而も著閲の現軍の飼料状態として偲榛 ■・準規格と見徹して美文へない。次分肱0.705%\カゼイ/は2.41%であった。 次に此の供試乳を使用し、A液として練乳酸(席販75%風方)及び蒸溜水の玖波恩300cc三角フラス

コに7本準備した。僻、乳酸はA及びβ放浪合後仁濃度として、予め計算したものである。こ.れを0.1%

より3鬼’の範囲隼思って勘夜即ち牛乳液(叩兄∼90%)と混合撹拝し、その時笹生ずる牛乳蛋白の沈澱 物に就いて沈降度合及び上澄部の透明度を経過時間1n分、6時間●12時間の三つに分ちで各状態む渕竃 及び観察した。沈降安倉の渕患には、供試沈澱劉を1c叫JlO分の1(ご純度目盛を有する2ecc容の訊戯管に 入れ、激しく鱒枠後これを辞意してその高さを’読み百分率にて家庭した。 第二表 乳酸て依る沈静物の状態 備考:A←B(B故をA液中に隊時添加の瘍㌢) A−ナB(A液を.B液中に 〝 ) 現川…沈澱なし ▲:党政物仝而懸瀾 萬 年沈澱 △約ユ0%沈澱停滞

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(3)

二52 (2)限外渡過清帝の燐及び右衣

ヲ掛濾過供試全乳中の燐及び石衣を定慶しmg%で衆は

し概括農技第三表に瀾伊だこ更鱒、舜二表中、カゼインの沈 澱或は凝集㌢生じた19本の供試沈癖Lに就いてコロヂオン膜 第≡表 非限外淵濁供試査乳の燐及び石 衣合盈

〆…試料 静現l ll 2

限外濾過粛清申か憐及び石衣の定量成績及び全乳中勝及び石 石.払次(ワ写警?

燐 (mg%) 次に対する各との含貴比、pH、透明憂を∴表示したが、一見 にして見堆いので恩四表以下図表に依・つて明瞭ならしめた。 欝四表 コロヂオン膜限外濾過乳滑中の燐及び石衣含量

A

†B】限外濾過到清 限外濾過乳清 石灰m女% 仝乳中燐に対 する % 仝乳中石一奴に 対する % 乳鰍烹1蕎莞水底纂%皇顛横顔mg% 445 44 4 30〕%区

ユ9.卜00叫10lり0

262 1 159.2 J 90 備考‥×沈澱なし △沈澱なきも粘性親し x←→△粘性なきも透明となる ㊤上欝綱国薗 ⑳同やゝ瀾濁 C同透明 (B液中にA紋を添加せる瘍合) 舞茸表 牛乳中の乳酸安を.・徐々忙高める時の石灰増加率 1/】ONC群がCロ0王i◎COO王1 の邸した短 (eCJ 限タト濾過性 Cユmg% 仝乳に、対する 濾過率 % 濾 過 欺 層 み(沈澱初期) 易 易 2NC王i80CHr二HoCOOH の要した敦(cハC〉 仝乳に対する 濾過寧% 限外濾過性 Cユm雪% 減 退 放 て餞 非備に容易 容 易 や ゝ 困 難(粘性初期) Ⅴ‡考察 及び緒括 (1)牛乳の乳酸に対する沈滞の状態に就いて∴B液中にA液を添加(濃い乳酸中にト乳を・添加)する 場合の方が沈澱をこ生じ難いのは、1蛋白質のIon吸着理論(13)(14)に従へば乳酸中のH+は、カルポキシ

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ト・ルの解離幌向を朋庄し自ら、COOqとともに不解離−COOHとなbCH8.CHOH.COOl−はNH言の

対立イオンとして働らくためであると思われ・憲。 C封3・Cモ王OH・COO ̄…”・”H十 + ̄00C−R−N.iH → CH8・CHOH・COO‘ ̄… 其の他、逆添加をこ行ったを行・つた璃、確答L中の燐酸臥賂槻薮塩のBuffe‡■tionが産着いこともその原因 の叫つである。 (2)限外濾過他の石衣は、第二義に.見る如く、沈澱をやつと藍ぬがれた比較的粘性の覗い場合匹.その 含量高く、最高159.2鱒g(乳酸3.%)で全乳中石衣に対する濾過率は79.4%であった。これは沈澱状態に 依り多少ゐ差異はあるが、大体15′−55%が濾過され牛乳をブkにて稀釈する程漸次増加する傾偶に.ある。 (3)限外濾過性の麺轢麟ぼ最高198.2mg(乳酸1%)で濾過率68.7%であるが、普通40∼50%で石衣 よわや1低い傾向にこある。 (4)牛乳60(A液)及び水胡、乳酸1%混合せるもの(B液)の割合で甘液中/に郎夜を:添加すると2′〉 3日放置後牛乳が透明状態に近くなむ(牛乳を:水にて約15′−20倍蹄釈した程変)限外濾過性の石衣及錦 梯燐をト増加する。この時の濾過率腰石衣69.4%、無横燐68.7%である。即ち牛乳が白濁するのはカゼイ ー ンが燐酸石次む吸着或ば・結合して1ハるからである0 終わ忙臨み本稿を・草するに当わ終始御懇篤なる御指導を/賜った九州大学農糞化学教室本江充竜助教授 並びに.同畜産製造学敬窒木場静雄講礪に対して探甚なる謝意を「表すると共に・実験連行に労を惜し藍ざり し本学副手溝淵健太郎氏常対し感謝の憲を表す。 ノ、′ 引 用 文 献 (1)E・・0巾Ⅵ7hi亡とi占エ:J.Dlity Sci・12,405−・9(1929) (2)N0工manC.1Vrigbt:JJAg工・・Sci・18,47S−85(1928) (3)Ka琉1een乱‡.Hen叩and SとaniJla−w:Bioニhem.j..33,173−91(1939) (4、)C昆P三OCher andJu Brigands:Compt.rend194,1539・−41(1932) (5)前野正久..有馬稜六絹地:日本畜産学会誌第九容・第1⊥4号(1947)

(6)T.Svedber2,L MCarpentcr,D”C”Carpenter;in Amer・Chem・Soc・,52,241,701(1930) (71S.Po需e川ma工k‥C。R.Aca(i,184,306(1927)

(8)Ln Michaelis,H‖Pechsニein:Biochem,Z,,47,260(1912)

(9)官辺豊紀・・木犀轡雄‥日本畜産学金講演糞表(1950)

(ユ0)Ⅵ′O・・Os亡Wa7d:Kleime3Practikum dcr Koll(}id chemie(Dre:3den und Leip2・ig,1926),27 (11)Bultler:Lab?ratOrY Mannualof Colloiこiand Surface Chemi3:ry■pp35(1936)

(Ⅰ2)里H三乱村田嘉一L;日本堤重化学会話第九儀(1932う

(13)F..VトIIこti;:er・Z。Phys.,ChemH AlO4,(1923) (14)金丸湯池:島分子化学構造鱒〔P巻pp521(1948)

R占sum(…

Weresearched thehalance between Ca andinorganic Pl叫SCly associated with thecoagu‡計

tion bylacとic acidりIn this case we compared the q11antities ofCa wIrh of P ahoutwhey

by一ユ1trafiltratior)jna(′COrdan(e、、ith止e rr:e沌od ofour experiments,in whieh A solution(wat・

erl+1ac7ic acid)0.1N3小O c∂lcu】ated asユactic ac;d per AB コ肌玩ed solution and B(milk), are miⅩed}aPidlv−o enSure uriifi)rLn distrlbution・

CaandPgivetoge血3IaValueof39−55%.ThefaltofpHcausesanincreaseinCa,While Psl10W・sa d3:二1in∋Within t!lelh由s o=Lほ宛(hY2叫3ク右1actic.apid)whenfiltrableア

andCaexhibitthehighest value,thecolour・Ofmi1k血nSintotTanSPalent State Which‡甲ults

in changes of Ca−Cabein銃・うafteT2・−3days

参照

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