香川生物(Kagawa Seibutsu)(21):51−52,1994.
香川県下のマミ ズクラゲ 3
出現記録と文献 植 松 辰 莫 〒761高松市香西両町629−3 TheFresh−・WaterMedusainKagawaPrefecture.3 Recordsofappearencesandliteratures.. TatsumiUematsu,629・−3Kozai−rninamiTnaChi,7bkaTnatSu−IShi761文献1)の上記地点1∼4ほ,1966年の発生
が記録された地点である。 2)立石 清1967 マミズクラゲの触手と平 衡胞,採集と飼育 29(4):表紙の写真と表 紙裏の解説。 地点1のガラス水槽で,1966年㌢こ発生したクラ ゲの,顕微鏡写真である。 3)立石 清1968 マミズクラゲのポリプと クラゲ芽,採集と飼育 30(10):表紙の写真 と表紙裏の解説。 地点1のクラゲのポリプから発生した個体であ る。実に見事な靡徴鏡写真で,ポリプからクラ ゲが成長する様子がよく判る。なお,1967年に は,注意深く観察したが,ポリプもクラゲも, ともに確認できなかったという。 4)植松辰美・金子之史・藤川正文1974 香 川県下のマミズクラゲ 2 高瀬町の記録, 動物と自然 4(9,10):12∼13。 地点5:三豊郡高瀬町上高瀬田井のコソクリ・一 卜製防火用水槽。 1974年9月5日の調査結果が報告してある。 5)四国新聞1979(9月22日)「マミズダラ ゲ高松市の池で発見 屋島中の松原君県下で 5年ぶり 生態解明へ貴重な資料」,写真: シヤ・−レ中のクラゲ7個体。 地点6:高松市高松町下所の菱の池(篠池と記 香川県内で,マミズクラゲ Crα甲edαCαSね soweTbγiLankesterが記録されたのは,1966年 に.高松市,小豆郡池田町,木田郡三木町及び坂 出市の4地点に出現した報告(植松・立石19 67)が最初である。1974年にほ,高瀬町の防火 水槽に発生して5地点となった(植松・金子・ 藤川1974)。その後,何回か新しい地点での観 察が報道され,1993年にほ,国分寺町(国分寺 南部小学校)の泉水他に出現して,都合7地点 が追加され,県下の出現記録ほ合計12地点とな った。 この短報は,香川県下に.出現したマミズクラ ゲの記録を,新聞紙報道を手がかりに纏めたも のである。以下では,文献に記載された出現地 点と,経過や状況などを発表年順に略記する。 文献中,新聞記事のタイトルは,見出し語の全 てを「」内に掲げておいた。なお地点番号は, 今回設定したものである。1)植桧辰美・立石 清1967 香川県下のマ
ミズクラゲ,香川生物 3:25∼32。 地点1:高松市番町2丁目香川県理科教育セン ターの熱帯魚飼育ガラス水槽。 地点2:小豆郡池田町中山の溜池。 地点3:坂出市小山町の鎌田下地。 地点4:木田郡三木町の男井間池。 ー51−OLIVE 香川大学学術情報リポジトリ
地点9:大川郡志度町鴨庄小田峠下の新地。 1986年10月5日に久米修氏が発見採集し,立 石清氏が確認した。 9)四国新聞1987(10月16日)「マミズクラ ゲ見つかる 珍しい∵淡水性”庭の水槽に数 十個体 附属坂出中」,写真:マミズクラゲ 3個体のカラ・一写真と教材生物用コンクリ・− ト水槽を覗いている中学生。 地点10:坂出市青葉町香川大学教育学部附属坂 出中学校の教材生物用水槽(コソクリ −ト製縦・横2m,深さ80cm)。 1987年9月末頃1年壁上田優君が見つけ田中 俊彦教諭が指導して−観察した。10月10日頃か ら見えなくなった。 10)朝日新聞1990(9月23日)「マミズクラ ゲ人気者」,写真:シャ・−レ中のクラゲ3個体。 地点11:三豊郡高瀬町上高瀬の惣田地。 上高瀬小学校の児童が見つけ3年1組が水槽 で観察する。 11)四国新聞1993(9月29日)「珍しいマミ ズクラゲ 国分寺南部小 児童が泉水で発見 県下では十数年ぶり確認 教室で詳しい生態 など観察中」,写真:シヤ1−レ中のクラゲ4 個体。 地点12:綾歌郡国分寺町福家国分寺南部小学校 の北玄関わきの泉水 2学期初め,清掃中の児童が発見した。筆者 がNHKの要請でおとずれた9月17日には, 緑藻の繁殖した泉水の水面に浮き上がる個体 が観察でき,数個体を採集した。しかし,9 月27日には確認できなかった。他にはコイが 飼育されている。 戟されているのほ誤記)。 1979年9月19日,筆者は川田英則氏と同行調 査し,10数個体を採集して麒徴鏡写真撮影も 行う。