５ 月 の 栽 培 管 理
平 成 28年 ４ 月 28日リ ン ゴ
○ 「 ふ じ 」 の 生 育 状 況
＜ 県 南 部 （ 果 樹 試 験 場 本 場 ） ＞
発 芽 始 め （ 確 定 ）
４ 月 １ 日 （ 平 年
注 １： ４ 月 ９ 日 、 平 年 － ８ 日 ）
展
葉 （ 確 定 ）
４ 月 13日 （ 平 年
： ４ 月 20日 、 平 年 － ７ 日 ）
開 花 始 め （ 予 測 ）
４ 月 30日 （ 平 年
： ５ 月 ８ 日 、 平 年 － ８ 日 ）
（ 注 １ ： 平 年 値 は 平 成 18～ 27年 の 平 均 、 以 下 同 じ ） ※ 開 花 始 め の 予 測 は ４ 月 22日 現 在 。 な お 、 予 測 は 今 後 の 気 温 な ど 、 気 象 条 件 に よ っ て 変 化 す る 。 本 年 の 「 ふ じ 」 の 開 花 始 め は ４ 月 30日 と 予 想 さ れ 、 満 開 日 は ４ 日 後 の ５ 月 ４ 日 頃 と 予 想 さ れ る 。 摘 花 、 人 工 受 粉 、 粗 摘 果 、 薬 剤 摘 果 等 の 作 業 計 画 を 早 め に 立 て る 。１ ． 人 工 受 粉 の 徹 底
近 年 は 小 玉 や 変 形 果 が 目 立 っ て お り 、 積 極 的 に 人 工 受 粉 を 実 施 し 中 心 果 の 結 実 を 確 保 す る こ と で 、 市 場 性 の 高 い 果 実 の 生 産 を 図 り 所 得 向 上 を 目 指 す 。 ま た 、 開 花 期 間 中 に 低 温 や 降 雨 が 続 く 場 合 に は マ メ コ バ チ や ミ ツ バ チ な ど の 活 動 が 低 下 す る た め 、少 し で も 条 件 が 良 い と き を 見 計 ら い 、人 工 受 粉 を 行 い 、結 実 確 保 に 努 め る 。 人 工 受 粉 は 当 年 の 良 質 な 花 粉 を 使 用 す る こ と が 望 ま し い が 、 貯 蔵 花 粉 を 使 用 す る 場 合 は 事 前 に 発 芽 率 調 査 を 行 う 。ま た 、購 入 し た 花 粉 を 使 用 す る 場 合 は 、馴 化 が 必 要 で あ り 、 手 順 書 や 注 意 事 項 に 従 っ て 行 い 、 発 芽 率 を 確 認 し て か ら 使 用 す る 。 人 工 受 粉 は 着 果 さ せ る 中 心 花 に だ け 行 う 。 ぼ ん 天 受 粉 は 確 実 で あ る が 、 作 業 時 間 （ 20 ～ 25時 間 ／ 10ａ ） が か か る の で 、 作 業 効 率 （ 手 作 業 1/5～ 1/4） の 良 い 機 械 受 粉 （ ラ ブ タ ッ チ 等 ） の 活 用 も 考 慮 す る 。 表１ 「ふじ」に対する主要品種の交雑和合性 完全和合性品種注１ 不完全和合性品種注２ S1とS9以外の組合せの品種 S1を持つ品種 S9を持つ品種 ゴールデン・デリシャス 秋田紅あかり アキタゴールド 王林 秋田紅ほっぺ 金星 つがる シナノゴールド 恵 未来ライフ 秋映 陽光 さんさ 千秋 トキ ゆめあかり シナノスイート 世界一 印度 きおう はつあき あかね 国光 紅玉 旭 祝 デリシャス スターキング・デリシャス 「やたか」、「ひろさきふじ」、「昂林」は「ふじ」と同じ遺伝子型（S1S9）で不和合性品種 注１：「ふじ」のＳ遺伝子型といずれも異なり和合性が高い品種 注２：「ふじ」のＳ遺伝子型といずれか一方が異なり和合性のある品種２ ． 摘 花 の 実 施
早 期 の 摘 花 ・ 摘 果 は 、 良 好 な 果 実 肥 大 や 翌 年 の 花 芽 確 保 の た め に 、 ま た 、 適 正 樹 勢 の 維 持 の た め に 重 要 な 作 業 と な る 。 仕 上 げ 摘 果 を 満 開 30日 後 ま で に 終 了 す る こ と を 目 標 に 作 業 計 画 を 立 て る 。 そ の た め に 摘 花 を 積 極 的 に 行 い 、 落 花 後 の 摘 果 作 業 の 時 間 短 縮 を 図 る 。 腋 芽 花 の 他 、 生 育 不 良 の 花 そ う 、 枝 の 直 上 直 下 の 花 そ う 、 長 さ 20cm以 上 の 結 果 枝 の 花 そ う 等 、 通 常 着 果 さ せ な い 部 位 の 花 を 対 象 に 、 開 花 前 か ら 摘 花 に 取 り か か る 。 摘 花 は 手 で 容 易 に 行 え て 、 摘 み 取 る べ き 花 そ う も 判 別 し や す い の で 作 業 を 効 率 的 に 行 え る 。 前 年 に 樹 勢 低 下 が み ら れ た 木 、 開 花 量 が 多 く 果 そ う 葉 が 小 さ い 木 等 を 優 先 し て 実 施 す る 。３ ． 摘 果 作 業
今 年 も 満 開 が ５ 月 上 旬 に な る 見 込 み で あ り 、 摘 果 作 業 も 早 い 時 期 か ら 取 り か か る 必 要 が あ る 。が く 立 ち を 確 認 し た ら 粗 摘 果 に 入 り 、満 開 30日 後（ 本 年 は ６ 月 上 旬 頃 の 見 込 み ） ま で に 仕 上 げ 摘 果 を 終 了 す る 。 結 実 量 が 平 年 並 み に 確 保 で き た 場 合 、 経 営 面 積 が 大 き い 園 地 で は 薬 剤 摘 果 に よ る 作 業 の 省 力 化 も 検 討 す る 。（ 結 実 量 が 少 な い 園 地 で は 実 施 し な い 。） 表２ 薬剤摘果の方法 薬剤名 散布時期 使用方法 留 意 点 ミクロデナポ 満開後２～３週間頃 濃度：1,200倍 ・散布は散布当日から３日間気温 ン水和剤85 〈中心果横径〉 展着剤：加用 の高い日が続く場合が良い。 (１回散布) 「ふじ」 7㎜ 散布量： ・散布量は十分量とする。 「王林」 12㎜ 350～400/10a ・「つがる」は散布を避ける。 が３割以上になった時 ・効果発現は10～14日後。４ ．「 や た か 」 な ど の つ る 割 れ 軽 減
「 や た か 」 や 「 昂 林 」 な ど で 、 樹 勢 が 旺 盛 で つ る 割 れ が 発 生 し や す い 木 に 対 し て は 、 つ る 割 れ 軽 減 を 目 的 に ヒ オ モ ン 水 溶 剤 （ １ － ナ フ タ レ ン 酢 酸 ナ ト リ ウ ム 4.4%） を 使 用 す る こ と が で き る 。 満 開 20～ 30日 後 に 3,000倍 で １ 回 散 布 す る 。 使 用 に あ た っ て は 次 の 点 に 注 意 す る 。 ○ 薬 剤 は 単 用 で 手 散 布 を 基 本 と し 、 樹 勢 の 弱 い 木 へ の 散 布 は 控 え る 。 ○ ミ ク ロ デ ナ ポ ン 水 和 剤 85の 散 布 後 に 本 剤 を 散 布 す る と 摘 果 効 果 が 劣 る こ と が あ る の で 本 剤 と の 併 用 は 避 け る 。 ○ 散 布 に よ り 果 実 肥 大 が や や 劣 る こ と が あ る 。 ○ 散 布 後 エ ピ ナ シ テ ィ ー （ 新 梢 先 端 葉 の し お れ ） が み ら れ る こ と が あ る 。５ ． 土 壌 管 理
５ 月 は 葉 が 次 々 に 展 開 す る た め 蒸 散 量 が 増 え 、 果 実 も 初 期 肥 大 に 重 要 な 時 期 で あ る の で 、 降 雨 の な い 日 が 続 き 土 壌 の 乾 燥 状 態 が 強 ま っ て き た ら 、 か ん 水 や 草 刈 り 、 樹 冠 下 マ ル チ な ど を 実 施 す る 。モ
モ
○ 「 川 中 島 白 桃 」 の 生 育 状 況
＜ 県 南 部 （ 果 樹 試 験 場 本 場 ） ＞
発 芽 始 め （ 確 定 ）
３ 月 30日 （ 平 年
注 １： ４ 月 ７ 日 、 平 年 － ８ 日 ）
開 花 始 め （ 確 定 ）
４ 月 23日 （ 平 年
： ４ 月 30日 、 平 年 － ７ 日 ）
（ 注 １ ： 平 年 値 は 平 成 18～ 27年 の 平 均 、 以 下 同 じ ）１ ． 人 工 受 粉 の 実 施
「 川 中 島 白 桃 」 な ど 花 粉 が 無 い か 極 め て 少 な い 品 種 （ 表 ３ ） に つ い て は 、 受 粉 樹 の 混 植 割 合 が 低 い 場 合 や 、 受 粉 樹 が あ っ て も 開 花 期 間 中 の 天 候 不 順 に よ り 訪 花 昆 虫 の 活 動 が 鈍 い 場 合 に は 結 実 が 不 足 し や す い た め 、 人 工 受 粉 を 実 施 す る 。 受 粉 作 業 は ラ ブ タ ッ チ や 毛 ば た き を 用 い て 行 う と 効 率 が 良 い 。 受 粉 は 短 果 枝 で は 枝 の 先 端 部 、 中 ・ 長 果 枝 で は 枝 の 中 央 部 主 体 に す る な ど 、 着 果 さ せ た い 部 位 の 横 ～ 下 向 き の 花 を ね ら う 。 気 温 が 高 く 経 過 す る と 満 開 ま で の 日 数 は 短 い （ 県 南 部 で の 開 花 日 か ら 満 開 日 ま で の 最 短 日 数 は ３ 日 ） の で 、 開 花 状 況 に 注 意 し 人 工 受 粉 の タ イ ミ ン グ を 逃 さ な い よ う に す る 。２ ． 予 備 摘 果
摘 蕾 を 実 施 し て い な い 場 合 や 摘 蕾 が 不 十 分 な 場 合 は 、 受 精 果 、 未 受 精 果 の 判 別 が し や す く な る 満 開 20～ 30日 頃 に 予 備 摘 果 を 行 う 。 未 受 精 果 は 果 面 の 緑 色 が く す ん で 黄 色 ～ 茶 色 味 を 帯 び 、 軽 く 触 れ る と 落 ち る よ う に な る （ や が て 自 然 落 果 す る ）。 予 備 摘 果 は 特 に 「 あ か つ き 」 な ど 花 粉 の 多 い 品 種 を 優 先 し て 行 い 、「 川 中 島 白 桃 」 な ど は 結 実 が 不 足 す る 場 合 が あ る の で 、 不 受 精 果 の 判 別 が 確 実 に つ く よ う に な っ て か ら 行 う 。 予 備 摘 果 す る 果 実 は 摘 蕾 と 同 様 に 着 果 さ せ な い 部 位 を 主 体 に 行 い 、 骨 格 枝 の 先 端 部 や 枝 の 分 岐 部 、 結 果 枝 の 基 部 の 果 実 、 上 向 き 果 を 中 心 に 摘 除 す る 。 ま た 、 同 節 に ２ 果 着 果 し て い る 場 合 に は １ 果 に す る 。 表３ 主要品種の花粉の有無 花粉が多い品種 花粉が無い、極めて少ない品種 あかつき、白鳳、日川白鳳、ゆうぞら、 川中島白桃、白桃、なつき、紅錦香、 黄金桃、大久保、暁星、黄貴妃、 西王母、あきぞらオ ウ ト ウ
○ オ ウ ト ウ 「 佐 藤 錦 」 の 発 芽 日
＜ 県 南 部 （ 果 樹 試 験 場 本 場 ） ＞
発 芽 始 め （ 確 定 ）
４ 月 ３ 日
（ 平 年
： ４ 月 ６ 日 、 平 年 － ３ 日 ）
開 花 始 め （ 確 定 ）
４ 月 22日
（ 平 年
： ４ 月 29日 、 平 年 － ７ 日 ）
（ 注 １ ： 平 年 値 は 平 成 18～ 27年 の 平 均 、 以 下 同 じ ）１ ． 人 工 受 粉 の 実 施
果 樹 試 験 場 本 場 で は 最 高 気 温 20.8℃ を 観 測 し た ４ 月 21日 に「 香 夏 錦 」と「 ナ ポ レ オ ン 」 が 、 ４ 月 22日 に 「 佐 藤 錦 」 が そ れ ぞ れ 開 花 始 め と な っ た 。 オ ウ ト ウ の 開 花 期 間 中 は 「 佐 藤 錦 」 を 主 体 に 各 品 種 の 結 実 を 確 保 す る た め 、 積 極 的 に 人 工 受 粉 を 実 施 す る 。 開 花 後 か ら ２ ～ ３ 回 、で き る だ け 丁 寧 に 受 粉 樹 と 交 配 樹 の 花 を 交 互 に 毛 ば た き 等 で こ す り 合 わ せ 、 交 配 す る 。 人 工 受 粉 に は 降 雨 が 大 き な 障 害 と な る た め 、 天 気 予 報 を 参 考 に 作 業 計 画 を 立 て る 。ナ シ
○ 「 幸 水 」 の 生 育 状 況
＜ 天 王 分 場 ＞
発 芽 日 （ 確 定 ）
４ 月 ５ 日 （ 平 年 ： ４ 月 10日 、 平 年 差 － ５ 日 ）
展 葉 日 （ 確 定 ）
４ 月 26日 （ 平 年 ： ４ 月 29日 、 平 年 差 － ３ 日 ）
開 花 始 め （ 確 定 ）
４ 月 28日 （ 平 年 ： ５ 月 ３ 日 、 平 年 差 － ５ 日 ）
１ ． 受 粉
（ １ ） 方 法 人 工 受 粉 は 短 果 枝 と 長 果 枝 で は 開 花 期 が ず れ る た め 、 最 低 ２ 回 （ ① 五 分 咲 き ～ 満 開 前 、 ② ① の ２ ～ ３ 日 後 ） 実 施 す る 。 柱 頭 の 受 精 能 力 は 開 花 ３ 日 後 ま で が 最 も 高 い が 、 開 花 ５ 日 後 ま で は 受 粉 の 効 果 が あ る 。 な お 、 以 下 の 気 象 条 件 で は 受 粉 作 業 の 効 果 を 低 下 さ せ る た め 、 花 粉 の 濃 度 を 上 げ る か 、 後 日 改 め て 受 粉 を 行 う 。 ・ 受 粉 時 の 低 温 （ 15℃ 以 下 ） ・ 受 粉 後 の 降 雨 （ ３ 時 間 以 内 ） ・ 受 粉 前 後 に 霜 害 を 受 け る 可 能 性 の あ る 最 低 気 温 （ ０ ℃ 以 下 ） ‘ 幸 水 ’ の 受 粉 に は 、 開 花 の 早 い ‘ 新 興 ’、‘ 長 十 郎 ’、‘ 豊 水 ’、‘ か ほ り ’ 等 の 花 粉 が 適 す る 。 な お 、 種 子 親 と 同 じ 品 種 や 和 合 性 の な い 品 種 の 花 粉 は 利 用 し な い （ 表 １ ）。 表 １ ニホンナシのＳ遺伝子型（同じ符号同士の品種で受粉させても結実しない） S 1 2 3 4 5 6 7 8 9 1 ※ ◎ 幸水 愛甘水 秀玉 多 摩 新水 喜水 2 × ▼ ○ 豊水 あけ みず 3 ● ○ △ ● 筑水 秋麗 なつ し ずく あきづき 新生 香 麗 なつ みず 4 ◎ ▲ △ 秋泉 5 ▽ ▲ 南水 新星 新 興 6 ▽ かほ り にっこり 7 ▼ 二十 世紀 8 × 長十 郎 9 ※ あきあか り （ ２ ） 手 法 別 の 特 徴 ① 手 受 粉 労 力 は か か る が 、 最 も 確 実 な 方 法 で あ る 。 絵 筆 や 梵 天 を 使 う 場 合 は 、 10ａ 当 た り 粗 花 粉 で 約 60c c（ 約 50 00 花 ） 程 度 の 花 粉 が 必 要 と な る 。 長 野 県 等 の 主 産 地 で は 、 結 実 し て 欲 し い 番 花 や 花 そ う の み に 受 粉 を 行 う こ と を 指 導 し て い る （「 限 定 受 粉 」、 図 １ ）。 こ の 手 法 は 慣 行 の 作 業 に 比 べ て 摘 果 の 省 力 効 果 が 大 き く 、 全 体 で ３ ～ ４ 割 の 時 間 削 減 に つ な が る 。図 １ 限 定 受 粉 の 方 法 ② 毛 ば た き 式 受 粉 機 （『 ラ ブ タ ッ チ 』 等 ） 花 粉 の 量 は 手 受 粉 の ２ 倍 程 度 必 要 に な る が 、 作 業 時 間 は 半 減 す る 。 し か し 、 作 業 中 の 気 象 条 件 が 良 好 な 場 合 、 過 着 果 と な り 摘 果 作 業 に 時 間 が か か る 場 合 も あ る 。 発 芽 率 の 高 い 精 製 花 粉 （ 70%以 上 ） を 石 松 子 で ４ ～ ５ 倍 に 希 釈 し て 使 用 す る 。 人 工 受 粉 よ り も 大 玉 比 率 が 劣 る 事 例 も あ る た め 、 花 粉 量 は 多 め に 調 整 す る 。 ③ 電 池 式 ピ ス ト ル 型 受 粉 機 （『 ポ ー レ ン ダ ス タ ー 』 等 ） 花 粉 を 風 で 噴 射 す る た め 、 花 に 露 が あ っ て も 使 用 で き 、 手 受 粉 と 同 様 に 特 定 の 花 そ う を 狙 っ て 受 粉 で き る 。 花 粉 は ② と 同 様 の も の を 用 い る た め 、 や や 必 要 量 が 多 い 。
２ ． 粗 摘 果
（ １ ） 方 法 品 種 に よ る 細 胞 分 裂 期 間 の 長 さ や 番 果 に よ る 果 実 品 質 の 特 徴 を 考 慮 し 、 摘 果 の 順 序 や 残 す 果 実 を 決 定 す る 。 実 止 ま り が 確 認 で き る 受 粉 ２ 週 間 後 程 度 を 目 安 と し て で き る だ け 早 く 開 始 し 、 満 開 30 日 後 （ ５ 月 下 旬 頃 ） ま で に １ 果 そ う １ 果 に す る 。 特 に 、 樹 勢 の 弱 い 樹 や 結 実 の 多 い 樹 の 摘 果 は 早 め に 行 い 、 果 実 の 初 期 肥 大 を 促 す 。 １ 番 果 は 変 形 果 や 有 て い 果 が 多 く 、 ６ 番 果 以 降 は 肥 大 が 劣 る こ と か ら 、 ２ ～ ５ 番 果 を 残 す 。 ま た 、 確 実 に 成 ら せ な い 部 位 は 全 て 摘 果 す る 。 ニ ホ ン ナ シ 果 実 の 細 胞 分 裂 は 、 お お よ そ 満 開 20 ～ 35 日 後 で 終 了 し 、 晩 生 種 で そ の 期 間 が 長 い 傾 向 に あ る 。 （ ２ ） 品 種 別 の ポ イ ン ト ① ‘ 秋 泉 ’： 開 花 が 他 の 品 種 よ り も 早 く 、 受 粉 ２ 週 間 後 に は 実 止 ま り が は っ き り す る の で 、 最 初 に と り か か り 、 満 開 20日 後 ま で に 作 業 を 終 え る 。 ： 上 向 き の 果 実 は 軸 折 れ す る 可 能 性 が 高 い た め 、 摘 果 す る 。 ② ‘ 南 水 ’： 初 期 肥 大 が 旺 盛 で あ る た め 、 実 止 ま り 確 定 後 の 受 粉 2週 間 後 前 後 か ら 速 や か に 粗 摘 果 を 開 始 し 、 満 開 20日 後 ま で に 作 業 を 終 え る 。 ： 1、 2番 果 は 条 溝 果 が 多 く 、 果 軸 も 短 い の で 3、 4番 果 を 残 す 。 ③ ‘ あ き づ き ’： 一 度 着 果 さ せ た 部 位 は 盲 芽 に な り や す い た め 、 早 め に 摘 果 す る 。 ： 上 向 き の 果 実 は 軸 折 れ す る 可 能 性 が 高 い た め 、 摘 果 す る 。図 ２ 芽 か き の 方 法 （『 ナ シ を つ く り こ な す 』 農 文 協 よ り ）
