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COPD M 3 M 2 ( 2 COPD 45 3 M 3 COPD ( 1 M 2 M 1 M 3 ( M 3 M 3 2 in vitro in vivo ( 3 COPD 1.1 ( (EFS In vivo ( ( 1 1. ( (( ( MCh pa (in vitro 2 =9.51

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ホ. 薬理作用に関する資料 1. 効力を裏付ける薬理試験 総括 気道は,副交感神経系の支配が優位であり,副交感神経系の神経伝達物質であるアセチルコリ ンが,ムスカリン受容体に結合することにより収縮状態を保っている。分子薬理学的な検討によ り,ムスカリン受容体には,M1∼M5の 5 つの受容体サブタイプが存在することが明らかとなっ ている1)。これら5 つのサブタイプのうち,肺組織(気道)において存在と機能が明らかとなってい るのは,M1,M2,M3の3 つの受容体サブタイプであり,M4およびM5の生理的機能は充分に明 らかとなっていない2)。 M1受容体は副交感神経節に存在し,神経の興奮伝達に関与する。すなわち,節前線維神経終末 より遊離されたアセチルコリンがこの受容体に結合することにより,神経の興奮を伝達する。M2 受容体は副交感神経節後線維の終末に存在し,アセチルコリンがこの受容体に結合することによ り,副交感神経節後線維終末からのアセチルコリンの遊離を減少させる。M3受容体は気道平滑筋 に存在し,アセチルコリンによる気道平滑筋の収縮の惹起に関与している2)(図ホ−1)。 図ホ−1. ムスカリン受容体による気道収縮の制御機構

GOLD(Global initiative for chronic Obstructive Lung Disease)ガイドラインによると,慢性閉塞性肺疾 患(Chronic Obstructive Pulmonary Disease:COPD)とは,一部可逆性の気道閉塞を主徴とする疾患と 定義されており,気道閉塞の原因の 1 つとして副交感神経系の亢進が考えられている3)。ムスカリ

ン受容体拮抗薬(抗コリン薬)は,アセチルコリンと競合的にムスカリン受容体に結合し,アセチル

1) Malcolm P Caulfield, Nigel J. M. Birdsall, International Union of Pharmacology. XVII. Classification of muscarinic acetylcholine receptors,

Pharmacol Rev, 50 (2), 279-290, 1998

2) Peter J Barnes, Airway muscarinic receptors: Anticholinergic agents in the upper and lower airways, Lung Biology in Health and Disease edited by SL Spector, Mercel Dekker Inc. New York, Basel, 1999

:アセチルコリン

節前線維

節後線維

遊離減少:アセチルコリン によるフィードバック

拡大図

:M1受容体 (シナプス間隙の節後線維側受容器で 神経興奮伝達に関与) :M2受容体 (神経終末からのアセチルコリン遊離を減少) :M3受容体 (気道平滑筋の収縮を惹起)

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コリンによる気道収縮反応を抑制する。したがって,抗コリン薬は,COPD 患者の気道閉塞を改善 することを目的に,吸入治療薬として使用されている。 本邦において現在繁用されている吸入抗コリン薬は,短時間作用性の臭化オキシトロピウムおよ び臭化イプラトロピウムである。これらの吸入抗コリン薬は,硫酸アトロピンと同様に,特定のム スカリン受容体サブタイプに選択性を示さない。このような非選択性の抗コリン薬は,M3受容体だ けでなく,M2受容体にも作用するため,アセチルコリンの遊離増強を引き起こす可能性が考えられ る。 短時間作用性の気管支拡張薬(抗コリン薬,β2-刺激薬)と比較し,長時間作用性の気管支拡張薬に よる治療が,COPD 患者の運動機能を改善し,健康状態の回復に,より有効であるとの臨床研究が 報告されている4,5)。また,利便性の点からも長時間作用性の気管支拡張薬が必要とされている3) 以上のことから,長時間作用性でM3受容体に選択的な抗コリン剤は,有用なCOPD 治療薬にな り得ると考えられる。 臭化チオトロピウム水和物(以下,臭化チオトロピウム)は,ベーリンガーインゲルハイム社にて 合成された新規の吸入抗コリン薬であり,以下の特徴を有している。 1) 臭化チオトロピウムは,M2受容体に比較し,M1およびM3受容体からの解離が非常に 遅く(特に,M3受容体),解離速度の面から M3受容体に対し高い選択性を示す。

2) 臭化チオトロピウムは,in vitro および in vivo において抗コリン作用に基づくと考えら れる用量依存的な気管(支)収縮抑制作用を示す。 3) 臭化チオトロピウムの作用は,臭化オキシトロピウムや臭化イプラトロピウムに比べ 持続的である。 これらの特徴は,臭化チオトロピウムが有用なCOPD 治療薬となる可能性を示唆するものである。 この裏付けとなる実験結果について以下に述べる。 1.1 気管(支)収縮抑制作用 摘出モルモット気管平滑筋におけるメサコリン誘発収縮に対して,臭化チオトロピウムは濃度依 存的な収縮抑制作用を示し,その効力は硫酸アトロピンや臭化イプラトロピウムとほぼ同程度であ った。フィールド電気刺激(EFS)により引き起こされる摘出モルモット気管平滑筋あるいは摘出ヒト 気管支平滑筋の収縮に対しても,臭化チオトロピウムは抗コリン作用による収縮抑制作用を示した。 In vivo においても,種々の動物(ウサギ,モルモット,イヌ)におけるアセチルコリン誘発気管支 収縮反応に対して臭化チオトロピウムは収縮抑制作用を示した(表ホ−1)。 表ホ−1. 気管(支)収縮抑制作用の試験成績一覧表 試験成績(( )内は例数を示す) 試験項目 標本または動物 (投与経路) 臭化チオトロピウム 臭化イプラトロピウム 硫酸アトロピン 資料 番号 MCh 誘発収縮 摘出モルモット気管平滑筋 (in vitro) pA2=9.51 (6∼20) pA2=9.37 (5∼8) pA2=9.17 (6∼7) ホ−1 摘出モルモット気管平滑筋 (in vitro) IC50=0.17 nM (5) IC50=0.58 nM (5) IC50=0.74 nM (5) EFS 収縮 摘出ヒト気管支平滑筋 (in vitro) IC50=0.24 nM (5) --- IC50=5.5 nM (5) 参ホ−1 麻酔ウサギ(静脈内) 0.3,1,3 μg/kg の用量で 抑制 (6∼7) 1,3 μg/kg の用量で抑 制 (6) --- ホ−1 覚醒モルモット(吸入) 0.3,1 mg/ml の用量で抑制 (5∼10) 1,3, 10 mg/mL の用量で 抑制 (10) --- ホ−2 ACh 誘発収縮 麻酔イヌ(吸入) 0.1, 0.3,1 mg/mL (0.03, 0.09, 0.30 μg/kg) の用量で抑制 (6) 0.1, 0.3 , 1, 10 mg/mL (0.03, 0.09, 0.30, 3.0 μg/kg)の用量で抑制(6) --- ホ−1 MCh:メサコリン,ACh:アセチルコリン,---:未実施

4) Mahler DA, Donohue JF, Barbee RA, Goldman MD, Gross NJ, Wisniewski ME, Yancey SW, Zakes BA, Rickard KA, Anderson WH, Efficacy of salmeterol xinafoate in the treatment of COPD, Chest, 115(4):957-65, 1999

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1.2 作用持続時間 摘出モルモット気管平滑筋収縮に対して,臭化チオトロピウムの収縮抑制作用は,臭化イプラト ロピウムや臭化オキシトロピウムに比べると発現は遅いものの,その作用は長時間持続した。さら にこの持続的な作用は,in vivoにおける検討においても確認された(表ホ−2)。 表ホ−2. 作用持続時間の試験成績一覧表 試験成績(( )内は例数を示す) 試験項目 標本または 動物 (投与経路) 臭化チオトロピウム 臭化イプラトロピウム 臭化オキシトロピウム 〔硫酸アトロピン〕 資料 番号 摘出モルモット 気管平滑筋 (in vitro) t1/2 (onset)=34.8 min (5) t1/2 (offset)=540 min (5) t1/2 (onset)=7.6 min (5) t1/2 (offset)=81.2 min (5) 〔硫酸アトロピン〕 t1/2 (onset)=3.8 min(5) t1/2 (offset)=31.6 min(5) 参ホ−1 摘出ヒト 気管支平滑筋 (in vitro) t1/2 (onset)=43.5 min (5) t1/2 (offset)>300 min (5) --- 〔硫酸アトロピン〕 t1/2 (onset)=6.8 min(5) t1/2 (offset)=64.0 min(5) 参ホ−1 EFS 収縮 摘出モルモット 気管平滑筋 (in vitro) t1/2 (onset)=74.4 min (5) t1/2 (offset)>15 hr (5) --- t1/2 (onset)=24.0 min (6) t1/2 (offset)=83.3 min (6) 参ホ−2 麻酔イヌ (吸入) 0.3,1 mg/mL (0.09, 0.30 μg/kg)の濃度で 6 時間まで 持続 (6) 10 mg/mL (3.0 μg/kg)の濃度 で3 時間後にほぼ効果消失 (6) --- ホ−1 覚醒モルモット (吸入) 0.3,1 mg/mL の濃度で 12 時間以上の持続 (5∼10) 1,3,10 mg/mL の濃度で 12 時間後では作用消失 (6∼10) --- ホ−2 ACh 誘発気 管収縮 覚醒モルモット (吸入) 1 mg/mL (2.0 μg/kg)の濃 度で24 時間後においても 抑制作用が持続(10) --- 10 mg/mL (20 μg/kg)の濃度 で12 時間後まで抑制作用が 持続。24 時間後では抑制作用 がほぼ消失 (10) ホ−3

t1/2 (onset):EFS による気管(支)収縮を 50%抑制するまでの到達時間,t1/2(offset):薬物により抑制された EFS による気管(支)収縮が,

洗浄により50%回復するまでの到達時間,ACh:アセチルコリン,---:未実施 1.3 反復投与による影響 反復吸入投与における臭化チオトロピウムのアセチルコリン誘発気管支収縮抑制作用は,24 時間 後においても,持続がみられた。また,抑制作用の増強もみられた。この結果は,1 日 1 回の反復 吸入投与により,投与 24 時間後においても有意な気管支収縮抑制作用が期待できることを示唆す る。 表ホ−3. 反復投与による影響の試験成績一覧表 試験項目 動物 (投与日数および経路) 試験成績(( )内は例数を示す) 資料 番号 覚醒イヌ(1 日 1 回 14 日間反復吸入) 反復吸入投与により作用持続時間延長(4) 覚醒イヌ(1 日 1 回 28 日間反復吸入) 反復吸入投与により作用持続時間延長(4) ホ−4 覚醒モルモット(1日1回5日間反復吸入) 反復吸入投与により抑制作用増強(6) ACh誘発収縮 覚醒モルモット(1日1回14日間反復吸入) 反復吸入投与により抑制作用増強(6) ホ−5 ACh:アセチルコリン

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1.4 他剤併用時の相互作用 臭化チオトロピウムの気管支収縮抑制作用は,β2-刺激薬およびアミノフィリンとの併用によ り増強あるいは増強傾向が認められたが,作用の持続性,心臓血管系への影響は認められなかっ た。一方,臭化チオトロピウムの気管支収縮抑制作用は,ステロイドとの併用において影響は認 められなかった。また,抗ヒスタミン薬のヒスタミン誘発気管支収縮抑制作用に対して影響を及 ぼさなかった。 表ホ−4. 他剤併用時の相互作用の試験成績一覧表 試験成績(( )内は例数を示す) 試験項目 動物 (投与経路) 臭化チオトロピウム+併用薬 薬物併用による相互作用 資料 番号 麻酔イヌ (吸入) 2.5 μg (0.09 μg/kg)臭化チオトロピウム +200 μg (7.2 μg/kg)吸入 硫酸サルブタ モール (5) 気管支収縮:相加的抑制 作用持続:作用なし 心臓血管系:収縮期血圧(最大左心室 内圧)に作用 ホ−6 麻酔イヌ (吸入) 3 μg (0.12 μg/kg)臭化チオトロピウム +2 mg/kg,i.v.メチルプレドニゾロン+1 mg(0.04 mg/kg)吸入 ベクロメタゾン (5) 気管支収縮:作用なし 作用持続:作用なし 心臓血管系:心拍数にわずかに作用 ホ−7 ACh 誘発気管支収縮抑制作 用,作用持続ならびに心臓血 管系に対する作用 (β2-刺激薬との併用) (ステロイドとの併用) (アミノフィリンとの併用) 麻酔イヌ (吸入) 2.5μg (0.10 μg/kg)臭化チオトロピウム +10 mg/kg, i.v.アミノフィリン (5) 気管支収縮:抑制増強傾向 作用持続:延長傾向 心臓血管系:心拍数にわずかに作用 ホ−8 100μg/kg 臭化チオトロピウム +63μg/kg, i.v. 塩酸セチリジン (6) His 誘発気管支収縮抑制作用: 作用なし 抗His 薬の His 誘発気管支収 縮抑制作用に及ぼす臭化チオ トロピウムの作用 麻酔 モルモット (静脈内) 100μg/kg 臭化チオトロピウム +3μg/kg, i.v. 塩酸エピナスチン (6) His 誘発気管支収縮抑制作用: 作用なし ホ−9 ACh:アセチルコリン,His:ヒスタミン 1.5 作用機序 受容体結合実験において,気管(支)収縮に関与すると考えられる M3受容体からの臭化チオトロ ピウムの解離時間は,臭化オキシトロピウムや臭化イプラトロピウムに比べ100 倍以上長かった。 この長い解離時間が,in vivo において観察された臭化チオトロピウムの作用持続性に関与してい ると考えられた。 臭化チオトロピウムは,ムスカリン受容体サブタイプに対してほぼ同程度の親和性を示したが, M2受容体に比較し,M1およびM3受容体からの解離が非常に遅く(特に,M3受容体),解離速度の 面からはM3受容体に選択性を示した。(図ホ−2)。 薬効用量(濃度)の 100 倍以上の高用量あるいは高濃度において,抗ヒスタミン作用が認められ た。ブラジキニンやロイコトリエンに対する抑制作用はまったく認められなかった。また,臭化 チオトロピウムの代謝・分解物はムスカリン受容体に親和性を示さなかった。 アセチルコリン チ オ ト ロ ピ ウ ム 神経伝 達抑制 アセチルコリ ン遊離増強 気管・気管 支収縮抑制 投与直後 アセチルコリン チ オ ト ロ ピ ウ ム 神経伝 達抑制 アセ チルコリ ン遊離増強 気管 ・気管 支収縮抑制 一定時間経過後 アセチルコリン チ オ ト ロ ピ ウ ム 神経伝達 抑制 アセチルコリン 遊離増強 気管・気管支 収縮抑制 気管支収縮抑制 気管支収縮抑制 強力な気管支収縮抑制 投与初期 点線の太さは阻害の強さを表す M1受容体M2受容体M3受容体 M1受容体M2受容体M3受容体 M1受容体M2受容体M3受容体 アセチルコリン チ オ ト ロ ピ ウ ム 神経伝 達抑制 アセチルコリ ン遊離増強 気管・気管 支収縮抑制 投与直後 アセチルコリン チ オ ト ロ ピ ウ ム 神経伝 達抑制 アセ チルコリ ン遊離増強 気管 ・気管 支収縮抑制 一定時間経過後 アセチルコリン チ オ ト ロ ピ ウ ム 神経伝達 抑制 アセチルコリン 遊離増強 気管・気管支 収縮抑制 気管支収縮抑制 気管支収縮抑制 強力な気管支収縮抑制 投与初期 点線の太さは阻害の強さを表す M1受容体M2受容体M3受容体 M1受容体M2受容体M3受容体 M1受容体M2受容体M3受容体

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表ホ−5. 作用機序に関する試験成績一覧表 試験成績(( )内は例数を示す) 試験項目 標本または動物 (投与経路) 臭化チオトロピウム 臭化イプラトロ ピウム 臭化オキシトロ ピウム 資料 番号 ムスカリン受容体サブタイ プ結合能 ヒトムスカリン受容体 (CHO細胞/in vitro) KD値(nM) (オキシトロピウムは, Ki値) Hm1:0.041 (4) Hm2:0.021 (3) Hm3:0.014 (5) Hm4:0.005 (1) Hm5:0.012 (2) Hm1:0.183 (3) Hm2:0.195 (3) Hm3:0.204 (3) Hm4:0.089 (3) Hm5:0.815 (3) Hm1:1.5 (3) Hm2:1.0 (3) Hm3:1.1 (3) Hm4:1.3 (3) Hm5:3.2 (3) ホ−10, 11 ムスカリン受容体サブタイ プからの解離時間 ヒトムスカリン受容体 (CHO細胞/in vitro) t1/2(hr) Hm1:14.6 (5) Hm2: 3.6 (4) Hm3:34.7 (4) Hm4:30.7 (3) Hm5:79 (2) Hm1:0.11 (3) Hm2:0.035 (4) Hm3:0.258 (3) Hm4:0.098 (3) Hm5:0.23 (3) --- ホ−10 ムスカリン受容体サブタイ プからの解離時間 ヒトムスカリン受容体 (CHO細胞/in vitro) t1/2 (hr) Hm3:34.8 (3) Hm3:0.21 (3) Hm3:0.07 (3) ホ−12 ヒト肺膜分画 [3H]-チオトロピウム KD=0.039 nM (4) Bmax=48 fmol/mg 蛋白 (4) t1/2=212 min (3) --- ---ムスカリン受容体結合能 ヒト肺膜分画 [3H]-N-メチルスコポラ ミン Ki=0.026 nM (3∼6) Ki=0.51 nM (3∼6) ---参ホ−3 ACh遊離に対する作用 (EFS誘発) 摘出モルモット気管 (in vitro) 10-9 M ACh遊離を増強 (洗浄2時間後消失した) (6∼8) ---〔硫酸アトロピン〕 10-8 M ACh遊離を増強 (洗浄2時間後 消失した) (6∼8) 参ホ−1 受容体に対する作用 ラット脳膜分画 モルモット脳膜分画 H1受容体に親和性 (Ki=81 nM)を示したが, ムスカリン受容体への 親和性に比べると弱い ものであった。その他の 受容体にはほとんど親 和性は認められなかっ た。 各種受容体に対し てほとんど親和性 を示さなかった。 各種受容体に対して ほとんど親和性を示 さなかった。 神経伝達物質遊離に対する 作用 ラット脳標本 ACh遊離増強作用を示 した。 ACh遊離増強作用 を示した。 ACh遊離増強作用を 示した。 神経伝達物質の取り込みな らびにモノアミンオキシダ ーゼに対する作用 ラット脳標本 神経伝達物質の取り込 みならびにMAO酵素阻 害は認められなかった。 神経伝達物質の取 り込みならびに MAO酵素阻害は認 められなかった。 神経伝達物質の取り 込みならびにMAO酵 素阻害は認められな かった。 ホ−13 気管支収縮に及ぼす作用 (His誘発) 麻酔モルモット His収縮:30 μg/kgで影 響なし 100,300,1,000 μg/kg: 抑制したが,用量依存性 は認められなかった(6) --- --- ホ−14 気管支収縮に及ぼす作用 (BK誘発) (LTC4誘発) (LTD4誘発) 麻酔モルモット BK収縮:影響なし(7) LTC4収縮:影響なし(6) LTD4収縮:影響なし(6) --- --- ホ−14

Hm: CHO細胞に発現させたヒトムスカリン受容体, ACh:アセチルコリン,His: ヒスタミン, BK: ブラジキニン, LT: ロイコトリエン,

---:未実施

代謝・分解物の結合能

臭化チオトロピウム代謝物(Ba 338 BR),臭化チオトロピウムの代謝物 BIIH 27 SE のナトリウム塩 (BIIH 27 NA)および分解物(SCH 731 BR,BIIH 28 XX)のムスカリン受容体サブタイプに対する親和 性は,臭化チオトロピウムに比べ約10,000 倍低かったホ−15)

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[デバイスについて]

薬理試験においては,下記の噴射装置(BINEB, MDI および RBG1000)を使用しています。

BINEB(Boehringer Ingelheim Neblizar):カートリッジに収められた薬物溶液の一定量をばねの力により微細 な霧状にして噴霧する脱フロン式の定量噴霧式吸入器具である。

MDI(Metered Dose Inhalar):ボンベ(キャニスター)とプラスチック製のアダプター(アクチベーター)から構 成されており,ボンベ中に収められた薬物溶液(懸濁液)をガスの力により,霧状にして噴霧する定量噴霧式 吸入器具である。 RBG1000:微粉末にした一定の薬物を圧縮空気により噴射させ,回転ブラシを利用して粉末を動物に吸入 させる装置であり,概要図を以下に示します。 略語一覧 in vitro 試験管内の in vivo 生体内の S.E. 標準誤差 S.D. 標準偏差 pA2 拮抗薬の解離定数 Ki IC50から求められた置換薬の解離定数 KD Scatchard プロットより求めた放射性リガンドの解離定数 IC50 50%の阻害作用を示す濃度 ID50 50%の阻害作用を示す用量 EC50 最大作用の50%の作用を示す濃度 ED50 最大作用の50%の作用を示す用量 p.o. 経口投与 i.v. 静脈内投与 s.c. 皮下投与 CHO チャイニーズハムスター卵巣K1 細胞 HEK ヒト胚性腎細胞

EFS フィールド電気刺激 (Electrical Field Stimulation) BINEB Boehringer Ingelheim Neblizer

MDI Metered Dose Inhaler APD Action Potential Duration HERG human ether-a-go-go related gene

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1.1 気管(支)収縮抑制作用・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・添付資料ホ−1∼2,参ホ−1 1.1.1 摘出モルモット気管平滑筋におけるメサコリン誘発収縮に対する抑制作用・・・・添付資料ホ−1 a)方法:摘出モルモット気管平滑筋標本をKrebs-Henseleit溶液中に2 gの負荷をかけて懸垂し,標本より発 生する張力を等尺性に測定し,記録した。 b)結果:気管平滑筋はメサコリンにより濃度依存的な収縮を示した。臭化チオトロピウムはメサコリン誘 発収縮を濃度依存的に抑制し,pA2は9.51 であった(図ホ−3,表ホ−6)。一方,臭化イプラトロピ ウムおよび硫酸アトロピンも同様にメサコリン誘発収縮を濃度依存的に抑制し,それぞれの pA2 は9.37 および 9.17 であった(表ホ−6)。 c)結論:臭化チオトロピウムは,コリン作働薬による気管平滑筋収縮に対して抗コリン作用を示す。 図ホ−3. 摘出モルモット気管平滑筋のメサコリン誘発収縮に対する臭化チオトロピウムの作用 (Schild plot) 平均値±S.E.,( ) 内は例数を示す。 DR: Drug Ratio (臭化チオトロピウム存在下のメサコリンの ED50/臭化チオトロピウム非存在下の メサコリンのED50) (オリジナルデータより作成) 表ホ−6. 摘出モルモット気管平滑筋におけるメサコリン誘発収縮に対する抑制作用 薬物 pA2* Slope n 臭化チオトロピウム 9.51 (9.42 ∼ 9.62) -2.53 (-2.79 ∼ -2.27) 6∼20 臭化イプラトロピウム 9.37 (9.19 ∼ 9.61) -1.32 (-1.53 ∼ -1.11) 5∼8 硫酸アトロピン 9.17 (9.06 ∼ 9.31) -1.16 (-1.34 ∼ -0.99) 6∼7 Schild plot により解析した。( )内はそれぞれの値の 95%信頼区間を示す。n は例数を示す。 *: Schild plot の slope が 1 でないものは,apparent pA2を記載した。

7.0 7.5 8.0 8.5 9.0 9.5 10.0 0 1 2 3 4 -log[臭化 チオト ロピウ ム(M)] (20) (8) (13) (6) (11) lo g ( D R-1 )

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1.1.2 摘出モルモット気管平滑筋および摘出ヒト気管支平滑筋のフィールド電気刺激(EFS)による収縮に

対する抑制作用・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・添付資料参ホ−1 a)方法:摘出モルモット気管平滑筋および摘出ヒト気管支平滑筋をKrebs-Henseleit溶液中に1 g(モルモッ

ト標本)あるいは2 g(ヒト標本)の負荷をかけて懸垂し,EFS(モルモット標本:4 Hz, 0.5 msec duration,40 V,15 sec, ヒト標本:8 Hz, 0.5 msec duration,40 V,15 sec)を行い,標本より発生 する張力を等尺性に測定し,記録した。なお,EFSにより遊離されるアセチルコリン以外の影響 を最小限にするため,モルモット摘出標本においては,カプサイシン(タキキニン枯渇剤:10-5 M) を30分間処置した後(ヒト標本ではカプサイシン処置は行わず),栄養液交換により除去した。そ の後,プロプラノロール(β-遮断剤:10-6 M)およびインドメタシン(シクロオキシゲナーゼ阻害 剤:10-5 M)の存在下で検討した。 b)結果:摘出モルモット気管平滑筋は,EFS により,アセチルコリンの遊離によると考えられる収縮を 引き起こした。臭化チオトロピウムは EFS による気管収縮を抑制し,その 50%抑制濃度(IC50) は0.17 nM であった。硫酸アトロピンおよび臭化イプラトロピウムも EFS による気管収縮を抑 制し,そのIC50値はそれぞれ0.74 nM および 0.58 nM であった(表ホ−7)。また,摘出ヒト気管 支平滑筋においても,臭化チオトロピウムは,EFS による気管支平滑筋収縮を抑制し,IC50は 0.24 nM であった。また,硫酸アトロピンの IC50は5.5 nM であった。(表ホ−7) c)結論:臭化チオトロピウムは EFS による気管(支)収縮に対して,抗コリン作用を示す。 表ホ−7.摘出モルモット気管平滑筋および摘出ヒト気管支平滑筋の EFS による収縮反応に対する作用 IC50 (nM) 薬物 モルモット ヒト 臭化チオトロピウム 0.17 0.24 硫酸アトロピン 0.74 5.5 臭化イプラトロピウム 0.58 --- IC50値は濃度抑制曲線より求めた。---は未実施。N=5 1.1.3 麻酔ウサギにおけるアセチルコリン誘発気管支収縮に対する抑制作用・・・・・・添付資料ホ−1 a)方法:麻酔下のウサギを使用し人工呼吸下,呼吸圧を測定した。アセチルコリン溶液の静脈内投与(20 μg/kg)による呼吸圧上昇反応に対する,臭化チオトロピウム(0.3,1,3 μg/kg)および臭化イプ ラトロピウム(1, 3 μg/kg)の静脈内投与による抑制作用を測定した。 b)結果:臭化チオトロピウムはアセチルコリン誘発気管支収縮を抑制した。その抑制率は,0.3,1およ び3 μg/kg投与においてそれぞれ47,84および97%であった。臭化イプラトロピウムは1および 3 μg/kgの投与においてそれぞれ48および88%の抑制効果を示した(図ホ−4)。 c)結論:臭化チオトロピウムは,静脈内投与により,アセチルコリン誘発気管支収縮に対して抑制作用 を示す。 図ホ−4. 麻酔ウサギにおけるアセチルコリン誘発気管支収縮に対する抑制作用 縦軸は,薬物適用前の呼吸圧上昇に対する各用量での最大抑制率を示す。 平均値±S.E.,( ) 内は例数を示す。(オリジナルデータより作成) 0 25 50 75 100 臭化 チオト ロピウム 臭化イ プラト ロピウム 投与量(μg/kg) 収縮抑 制( % ) (6) (6) (7) (6) (6) 0.3 1 3

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1.1.4 覚醒モルモットにおけるアセチルコリン誘発気管支収縮に対する抑制作用・・・・添付資料ホ−2 a)方法:覚醒下のモルモットを使用し,1% アセチルコリン溶液の噴霧により引き起こされる気管支収 縮発現までの時間(虚脱状態発現までの時間)を測定した。臭化チオトロピウム溶液(0.1,0.3,1 mg/mL)および臭化イプラトロピウム溶液(0.3,1,3,10 mg/mL)の1分間吸入投与による作用を 測定した。 b)結果:臭化チオトロピウムの 0.1 mg/mL 吸入投与では全く作用を示さなかったが,0.3 および 1 mg/mL 吸入投与は溶媒投与群に比べて気管支収縮発現までの時間を有意に延長させた(図ホ−5)。臭化 イプラトロピウムは,0.3 mg/mL 吸入投与では全く作用を示さなかったが,1 mg/mL 以上の吸入 投与では,すべての濃度において溶媒投与群に比べて気管支収縮発現までの時間を有意に延長 させた(図ホ−5)。 c)結論:臭化チオトロピウムは,吸入投与によりアセチルコリン誘発気管支収縮に対して抑制作用を示す。 0.1 0.3 1.0 3.0 10.0 0 100 200 臭化チオトロピウムのコントロール 臭化チオトロピウム 臭化イプラトロピウムのコントロール 臭化イプラトロピウム ** ** ** ** ** 投与量 (mg/mL) 気管 支 収 縮発 現 ま で の時 間 ( 秒 ) 図ホ−5. 覚醒モルモットにおけるアセチルコリン誘発気管支収縮に対する抑制作用 縦軸は,薬物または溶媒投与後における気管支収縮発現までの時間を示す。 **: p<0.01 (unpaired t-test), 平均値±S.E., n=5∼10(オリジナルデータより作成)

1.1.5 麻酔イヌにおけるアセチルコリン誘発気管支収縮に対する抑制作用・・・・・・・添付資料ホ−1 a)方法:麻酔下のイヌを使用し,人工呼吸下,Konzett-Röβlerの方法に従って気道抵抗を測定した。2分 間のアセチルコリン溶液の噴霧による気道抵抗上昇反応に対する臭化チオトロピウム溶液(0.03, 0.1,0.3,1 mg/mL) (0.01, 0.03, 0.09, 0.30 μg/kg)および臭化イプラトロピウム溶液(0.1,0.3,1, 10 mg/mL) (0.03, 0.09, 0.30, 3.0 μg/kg)の吸入投与による抑制作用を測定した。 b)結果:臭化チオトロピウムの 0.1,0.3, 1 mg/mL (0.03, 0.09, 0.30 μg/kg)吸入投与は,気道抵抗の上昇を それぞれ52%, 69%および 100%抑制した。一方,臭化イプラトロピウムの 0.1,0.3,1,10 mg/mL (0.03, 0.09, 0.30, 3.0 μg/kg)の吸入投与は,気道抵抗の上昇をそれぞれ 28%, 47%, 58% および 100%抑制した(図ホ−6)。 c)結論:臭化チオトロピウムは,吸入投与によりアセチルコリン誘発気管支収縮に対して抑制作用を示す。

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0 25 50 75 100 臭化チオト ロピウム 臭化イ プラト ロピウム 0.03 0.1 0.3 1 10 投与量(mg/mL) 収縮抑 制 (% ) 図ホ−6 . 麻酔イヌにおけるアセチルコリン誘発気管支収縮に対する抑制作用 縦軸は,薬物適用前の気道抵抗上昇に対する抑制率を示す。 平均値±S.E.,n=6 (オリジナルデータより作成)

(11)

1.2 作用持続時間・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・添付資料ホ−1∼3,参ホ−1,2

1.2.1 摘出モルモット気管平滑筋および摘出ヒト気管支平滑筋における臭化チオトロピウムと臭化イプラ

トロピウムとの比較検討・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・添付資料参ホ−1 a)方法:摘出モルモット気管平滑筋および摘出ヒト気管支平滑筋をKrebs-Henseleit溶液中に1 g(モルモッ

ト標本)あるいは2 g(ヒト標本)の負荷をかけて懸垂し,EFS(モルモット標本:4 Hz, 0.5 msec duration,40 V,15 sec, ヒト標本:8 Hz, 0.5 msec duration,40 V,15 sec)により発生する張力を 等尺性に測定し,記録した。なお,EFSにより遊離されるアセチルコリン以外の影響を最小限 にするため,カプサイシン(タキキニン枯渇剤:10-5 M)を30分間処置した後,栄養液交換により 除去した。その後,プロプラノロール(β-遮断剤:10-6 M)およびインドメタシン(シクロオキシ ゲナーゼ阻害剤:10-5 M)の存在下で検討した。作用持続時間は,マグヌス中の栄養液を薬物の 含まない栄養液に交換することにより薬物を洗浄し,検討した。 b)結果:摘出モルモット気管平滑筋において,臭化チオトロピウム(10-9 M)の作用が発現するまでの時間 は,臭化イプラトロピウム(10-8 M)あるいは硫酸アトロピン(10-7 M)に比べ遅かった。臭化チオト ロピウムの作用持続時間は,臭化イプラトロピウムあるいは硫酸アトロピンに比べて長かった (表ホ−8)。摘出ヒト気管支平滑筋における実験でも,臭化チオトロピウム(10-9 M)の作用時間は, 硫酸アトロピン(10-7 M)と比較して長かった(表ホ−8,図ホ−7)。 c)結論:臭化チオトロピウムの抗コリン作用発現は,臭化イプラトロピウムあるいは硫酸アトロピンに 比べ遅いものの,両薬剤に比べ,気管(支)収縮抑制作用は持続的である。 表ホ−8. 摘出モルモット気管平滑筋および摘出ヒト気管支平滑筋の EFS による収縮反応に対する作用 t1/2(onset):(min) t1/2(offset):(min) 薬物 モルモット ヒト モルモット ヒト 臭化チオトロピウム 34.8±3.5 43.5±7.1 540±34 >300 硫酸アトロピン 3.8±0.5 6.8±0.8 31.6±3.7 64.0±19.8 臭化イプラトロピウム 7.6±1.2 --- 81.2±23.5 ---

t1/2(onset):EFSによる気管(支)収縮を50%抑制するまでの時間,t1/2 (offset):薬物洗浄後,EFSによる気管(支)収縮が50%回復する

までの時間,---は,未実施。平均値±S.E., n=5 図ホ−7. 摘出ヒト気管支平滑筋の EFS 誘発収縮に対する臭化チオトロピウムおよび硫酸アトロピン の抑制作用の時間推移 A.抑制作用の発現,B.洗浄後の作用消失 縦軸は薬物適用前の収縮高に対する抑制率を示す。 臭化チオトロピウム:10-9 M(●), 硫酸アトロピン:10-7 M(○), 平均値±S.E.,n=5 薬物適用後の時間(hr) 洗浄後の時間(hr) 洗浄 ↓ 洗浄 ↓ 0 1 2 0 20 40 60 80 100 抑 制( % ) 0 1 2 3 4 5 6 0 20 40 60 80 100 抑 制( % ) A. B.

(12)

1.2.2 摘 出 モ ル モ ッ ト 気 管 平 滑 筋 に お け る 臭 化 チ オ ト ロ ピ ウ ム と 臭 化 オ キ シ ト ロ ピ ウ ム と の

比較検討・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・添付資料参ホ−2 a)方法:摘出モルモット気管平滑筋をKrebs-Henseleit溶液中に約1 gの負荷をかけて懸垂し,EFS(4 Hz,

0.5 msec duration,30 V,15 sec)を行い,標本より発生する張力を等尺性に測定し,記録した。 なお,EFSにより遊離されるアセチルコリン以外の影響を最小限にするため,カプサイシン(タ キキニン枯渇剤:10-5 M)を30分間処置した後,栄養液交換により除去した。その後,プロプラ ノロール(β-遮断剤:10-6 M),インドメタシン(シクロオキシゲナーゼ阻害剤:10-5 M)およびN ω-ニトロ-L-アルギニンメチルエステル(NO合成酵素阻害剤:10-4 M)の存在下で検討した。なお, 作用持続時間は,マグヌス中の栄養液を薬物の含まない栄養液に交換することにより薬物を洗 浄し,検討した。 b)結果:臭化チオトロピウムは EFS による摘出モルモット気管収縮を抑制した。t1/2 onset(50%抑制する までの時間)は,1.2±0.3 時間(74.4±18.2 分)であった。一方,臭化オキシトロピウムの t1/2 onset は 0.4±0.02 時間(24.0±1.0 分)であった(図ホ−8)。臭化チオトロピウム処置群では,薬物洗浄 15 時間後においても,EFS の収縮を約 80%抑制したため,t1/2 offset(薬物洗浄後に収縮が 50%回 復するまでの時間)は 15 時間(900 分)以上であった。一方,臭化オキシトロピウムの t1/2 offset は, 1.4±0.3 時間(83.3±18.5 分)であった(図ホ−8)。 c)結論:臭化チオトロピウムの作用発現は,臭化オキシトロピウムに比べ遅いものの,抗コリン作用に よる持続的な気管収縮抑制作用を示す。 図ホ−8. 摘出モルモット気管平滑筋の EFS による収縮反応に対する臭化チオトロピウムおよび 臭化オキシトロピウムの抑制作用の時間推移 A.抑制作用の発現時間,B.洗浄後の作用消失の時間 縦軸は薬物適用前の収縮高に対する抑制率を示す。 臭化チオトロピウム:10-9 M(●:n=5), 臭化オキシトロピウム:3 x 10-9 M(○:n=6), 平均値±S.E. 抑制( % ) 抑制(%) 洗浄 ↓ 洗浄 ↓ 0 60 120 180 -20 0 20 40 60 80 100 120 0 180 360 540 720 900 -20 0 20 40 60 80 100 120 薬物適用後の時間(hr) 洗浄後の時間(hr) 1 2 3 0 0 3 6 9 12 15 A. B.

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1.2.3 麻酔イヌにおけるアセチルコリン誘発気管支収縮に対する臭化チオトロピウムと臭化イプラトロ ピウムの比較検討・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・添付資料ホ−1 a)方法:麻酔下のイヌを使用し,人工呼吸下,Konzett-Röβlerの方法に従って気道抵抗を測定した。2分 間のアセチルコリン溶液の噴霧による気道抵抗上昇反応に対する臭化チオトロピウム溶液(0.03, 0.1,0.3,1 mg/mL) (0.01, 0.03, 0.09, 0.30 μg/kg)および臭化イプラトロピウム溶液(0.1,0.3,1, 10 mg/mL) (0.03, 0.09, 0.30, 3.0 μg/kg)の1分間吸入投与による抑制作用を経時的に測定した。 b)結果:臭化チオトロピウムの 0.03 mg/mL (0.01 μg/kg)吸入投与は効果を示さなかった(グラフに記載せ ず)。0.1 mg/mL (0.03 μg/kg)投与では 4 時間後には作用は消失したが,0.3,1 mg/mL (0.09, 0.30 μg/kg)吸入投与では,少なくとも投与 6 時間後まで作用持続がみられた(図ホ−9)。一方,臭化 イプラトロピウムは,10 mg/mL (3.0 μg/kg)の最高濃度の投与でも,その作用は 3 時間でほぼ消 失した(図ホ−9)。 c)結論:臭化チオトロピウムの作用持続時間は,臭化イプラトロピウムよりも長い。 投与後の時間 (hr) 図ホ−9. 麻酔イヌのアセチルコリン誘発気管支収縮に対する臭化チオトロピウムおよび 臭化イプラトロピウム吸入投与時の作用持続時間の比較 縦軸は,薬物適用前のアセチルコリン誘発気道抵抗上昇に対する抑制率を示す。 平均値±S.E.,n=6 1.2.4 覚醒モルモットにおけるアセチルコリン誘発気管支収縮に対する臭化チオトロピウムと臭化イプ ラトロピウムの比較検討・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・添付資料ホ−2 a)方法:覚醒下のモルモットを使用し,1%アセチルコリン溶液の噴霧により引き起こされる気管支収縮 発現までの時間(虚脱状態発現までの時間)を測定した。臭化チオトロピウム溶液(0.1,0.3,1 mg/mL)および臭化イプラトロピウム溶液(0.3,1,3,10 mg/mL)の1分間吸入投与による作用を, 経時的に測定した。 b)結果:臭化チオトロピウムの 0.3 および 1 mg/mL 吸入投与では,投与 24 時間後まで有意な抑制がみら れた(図ホ−10)。0.1 mg/mL 投与では,ほとんど作用がみられなかった。臭化イプラトロピウム は,10 mg/mL 吸入投与においてのみ 9 時間までの作用持続がみられた。 c)結論:臭化チオトロピウムの作用持続時間は,臭化イプラトロピウムよりも長い。 臭化チオ ト ロピウム 0 1 2 3 4 5 6 0 20 40 60 80 100 1 mg/mL 0.3 0.1 抑 制( % ) 臭化イ プラト ロ ピウム 0 1 2 3 4 5 6 0 20 40 60 80 100 10 mg/mL 0.3 0.1 1 抑 制( % )

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臭化チオトロピウム 0 6 12 18 24 30 0 40 80 120 160 200 0.1 mg/mL のコントロール (5) 0.1 mg/mL (5) 0.3 mg/mL のコントロール (10) 0.3 mg/mL (10) 1.0 mg/mL のコントロール (10) 1.0 mg/mL (10) ** ** ** ** ** ** ** ** ** ** ** * 投与後の時間 (hr) 気管 支 収 縮 発 現 まで の 時間 (秒) * 臭化イプラトロピウム 0 6 12 18 24 30 0 40 80 120 160 200 0.3 mg/mL のコントロール (10) 0.3 mg/mL (10) 1.0 mg/mL のコントロール (10) 1.0 mg/mL (10) 3.0 mg/mL のコントロール (10) 3.0 mg/mL (10) 10.0 mg/mL のコントロール (10) 10.0 mg/mL (10) ** ** ** ** ** ** **** * * ** ** ** 投与後の時間 (hr) 気管 支 収 縮 発 現 まで の 時間 (秒) 図ホ−10. 覚醒モルモットのアセチルコリン誘発気管支収縮に対する臭化チオトロピウムおよび 臭化イプラトロピウム吸入投与時の作用持続時間の比較 縦軸は,薬物または溶媒投与後における気管支収縮発現までの時間を示す。( )内は例数を示す(臭 化チオトロピウムの1 mg/mL の 30 時間のデータは n=5, 臭化イプラトロピウムの 1,3,10 mg/mL の5 分のデータは n=6)。平均値±S.E.,*: p<0.05, **: p<0.01 (unpaired t-test,それぞれの溶媒投与 群との比較) 1.2.5 覚醒モルモットにおけるアセチルコリン誘発気管支収縮に対する臭化チオトロピウムと臭化オキ シトロピウムの比較検討・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・添付資料ホ−3 a)方法:覚醒下のモルモットを使用し,1%アセチルコリン溶液の噴霧により引き起こされるもがき行動 (気管支収縮の指標)発現までの時間を測定し,薬物投与による延長時間(Δ)を算出した。これに より,臭化チオトロピウム溶液(1 mg/mL) (2.0 μg/kg)および臭化オキシトロピウム溶液(10 mg/mL) (20 μg/kg)の1分間吸入投与による作用持続時間を検討した。 b)結果:臭化チオトロピウムの 1 mg/mL (2.0 μg/kg)吸入投与は,アセチルコリンによる気管支収縮に対 して24 時間後まで有意な抑制作用を示した(図ホ−11)。臭化オキシトロピウムでは,10 mg/mL (20 μg/kg)の吸入投与で投与 12 時間後まで作用は持続したが,24 時間後にはほぼ消失した。 c)結論:臭化チオトロピウムの作用持続時間は,臭化オキシトロピウムよりも長い。 0 6 12 18 24 0 100 200 300 ** 投与後の時間 (hr) 気管支収縮を引き起 こすまでの時間 (sec) ** ** ** ** ** ** 0 6 12 18 24 0 100 200 300 ** 投与後の時間 (hr) 気管支収縮を引き起 こすまでの時間 (sec) ** ** ** ** ** ** 図ホ−11. 覚醒モルモットのアセチルコリン誘発気管支収縮に対する臭化チオトロピウムおよび 臭化オキシトロピウム吸入投与時の作用持続時間の比較 臭化チオトロピウム(●:1 mg/mL(2.0 μg/kg)),臭化オキシトロピウム(○:10 mg/mL(20 μg/kg)),溶媒投与群(□)。縦軸は,薬物または溶媒投与後のもがき行動を開始するまで の時間を示す。平均値±S.E.,n=10,**: p<0.01 (unpaired t-test,溶媒投与群との比較)

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1.3 反復投与による作用・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・添付資料ホ−4,5

1.3.1 イヌにおけるアセチルコリン誘発気管支収縮に対する作用・・・・・・・・・・・添付資料ホ−4

a)方法:覚醒下のイヌに反復吸入投与を行った。臭化チオトロピウムは,1回目のみBINEBを使用し,2.3 μg/動物 (0.20 μ g/kg)の用量で投 与した。そ の後,同量 の粉末を rotating brush generation device(RBG 1000)を用い,1日1回27日間投与した(計28日間反復吸入投与)。アセチルコリンの静 脈内投与(10∼20 μg/kg)により引き起こされる気道抵抗上昇反応に対する臭化チオトロピウム の抑制作用が,反復投与により影響を受けるかどうか観察した。麻酔下,Konzett-Röβlerの方法 に従って気道抵抗を測定した。 b)結果:臭化チオトロピウムは,投与 1 時間後において,アセチルコリン誘発気道抵抗の上昇に対し, 59.6%の抑制作用を示したが,その抑制作用は 24 時間後において完全に消失していた(初回投与 時)。14 あるいは 28 日間の反復吸入投与後においては,アセチルコリン誘発気道抵抗上昇に対 する抑制作用は投与24 時間後においても持続していた。その作用は薬物反復投与終了後 14 日 目には消失した(表ホ−9)。 c)結論:臭化チオトロピウムは,1 日 1 回の反復吸入投与により,24 時間持続した気管支収縮抑制作用 が期待される。 表ホ−9. 臭化チオトロピウム反復投与によるアセチルコリン誘発気管支収縮抑制作用 投与初日 投与14 日目 投与28 日目 薬物 1 時間後 24 時間後 24 時間後 24 時間後 投与終了 14 日後 臭化チオトロピウム 59.6±16.8% 1.4±13.1% 63.9±6.2% 55.0±7.9% 2.4±10.4% それぞれの値は,初日投与前値(アセチルコリン誘発気道抵抗上昇)に対する抑制%を示す。平均値±S.D., n=4 1.3.2 覚醒モルモットにおけるアセチルコリン誘発気管支収縮に対する作用・・・・・・添付資料ホ−5 a)方法:覚醒下のモルモットを使用した。臭化チオトロピウム溶液(0.03,0.1,0.3,1 mg/mL)の反復吸入 投与(1日1回,14日間)による影響は,1%アセチルコリン溶液の1分間の噴霧吸入により引き起こ される気管支収縮発現までの時間(虚脱状態発現までの時間)を測定することにより,検討した。 薬物投与によりこの時間がコントロール群における時間の3倍以上になった動物を有効と判定 した。 b)結果:臭化チオトロピウムを 1 日 1 回,5 日間あるいは 14 日間,反復吸入投与するとアセチルコリン 誘発気管支収縮に対する抑制作用は増強した(表ホ−10)。 c)結論:臭化チオトロピウムの反復吸入投与によって,低用量から作用が認められる。 表ホ−10. 臭化チオトロピウム反復投与によるアセチルコリン誘発気管支収縮抑制作用 初回吸入時 5 日間 吸入時 14 日間 吸入時 EC50用量比 (初回時/5 日間反復投与時) EC50(mg/mL) 0.34 (5∼10) 0.045 (6) <0.1 (6) 7.6 EC50:実験に使用した動物のうち,半数の動物が,気管支収縮による呼吸困難(虚脱状態)に陥るのを防御した 臭化チオトロピウムの吸入量。( )内は,各 EC50算出時における各用量での例数を示す。 (EC50は,オリジナルデータより計算した。)

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1.4 他剤併用時の相互作用・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・添付資料ホ−6∼9 1.4.1 β2-刺激薬との併用・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・添付資料ホ−6 a)方法:麻酔下のイヌを用い,臭化チオトロピウム(BINEB を使用:2.5 μg/動物) (0.09 μg/kg)および硫 酸サルブタモール(MDI を使用:200 μg/動物) (7.2 μg/kg)を単独吸入投与ならびに両薬物を併 用吸入投与した。臭化チオトロピウムと硫酸サルブタモールの併用によるアセチルコリン静脈 内投与誘発気管支収縮に対する抑制作用と心臓血管系への影響を検討した。 b)結果:臭化チオトロピウム(2.5 μg/動物) (0.09 μg/kg)および硫酸サルブタモール(200 μg/動物) (7.2 μg/kg)の単独投与は,アセチルコリン誘発気管支収縮をそれぞれ同程度に抑制した。また,両 者の併用時には相加的な抑制作用を示した(図ホ−12A)。気管支収縮に対する半減時間(抑制作 用の持続時間)は,臭化チオトロピウム(2.5 μg/動物) (0.09 μg/kg)単独投与時および併用時にお いて変わらなかった(図ホ−12C)。臭化チオトロピウム(2.5 μg/動物) (0.09 μg/kg)の単独投与は 心臓血管系には作用を示さなかったが,硫酸サルブタモール(200 μg/動物) (7.2 μg/kg)の単独 投与は,血圧,心拍数および心収縮力を増加させた。両薬の併用により,硫酸サルブタモール の収縮期血圧(または最大左心室内圧)の増加作用は減弱したが,拡張期血圧,心拍数および心 収縮力に対する作用は,硫酸サルブタモール(200 μg/動物) (7.2 μg/kg)単独投与時の作用とほ ぼ同程度であり,併用による心拍数および心収縮力への影響はみられなかった(図ホ−12B,ホ −12C)。心拍数に対する半減時間(心拍数増加の持続時間)は,硫酸サルブタモール(200 μg/動 物) (7.2 μg/kg)単独投与時および併用時において変わらなかった(図ホ−12C)。 c)結論:両薬物を併用することにより,気管支収縮抑制作用に相加作用がみられるが,作用持続時間に は影響を与えない。また,硫酸サルブタモールによる心拍数および心収縮力に対する作用は臭 化チオトロピウム併用により影響されなかった。 図ホ−12. 麻酔イヌにおける臭化チオトロピウムと硫酸サルブタモールの併用投与時のアセチルコリン 誘発気管支収縮に対する抑制作用および心臓血管系に対する作用 A.最大気管支収縮抑制作用,B.心臓血管系に対する作用,C.気管支収縮抑制作用ならび に心拍数の半減時間

平均値±S.E.,n=5,Δ%:投与前値に対する変化率,TP: transpulmonary pressure, Res: 肺抵抗, Cdyn: 動肺コンプライアンス, HR: 心拍数, sLVP: 最大左心室内圧, dp/dtmax: 左心室内圧上昇速度,BPs: 収 縮期血圧,BPd: 拡張期血圧, *: p<0.05,**: p<0.01(unpaired t-test, 臭化チオトロピウム単独群または硫 酸サルブタモール単独群と併用群の比較を,各薬物投与前後における実測値の差を用いて検定した) 気管支収縮抑制 作用半減時間 A. B. C. -100 -80 -60 -40 -20 0 TP Res Cdyn △% *** ** ** -20 0 20 40 60 80 100 120 HR sLVP dp/dtmax BPs BPd ** ** * ** △% ** 臭化 チオト ロピウム 臭化 チオト ロピウ ム+ 硫 酸サルブ タ モール 硫 酸サルブ タ モール 0 100 200 300 ** 時間 (m in ) 0 20 40 60 80 100 HR 時間 (m in )

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1.4.2 ステロイドとの併用・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・添付資料ホ−7 a)方法:麻酔下のイヌを用い,臭化チオトロピウム(BINEB を使用:3 μg/動物) (0.12 μg/kg)吸入投与の 気管支収縮抑制作用および心臓血管系に及ぼす作用が,ステロイド(メチルプレドニゾロン(1 日 1 回 2 日間,2 mg/kg 静脈内投与)+ベクロメタゾン(臭化チオトロピウム投与 1 時間前に MDI に より1 mg/動物 (0.04 mg/kg),吸入投与))の併用により影響を受けるかどうか検討した。 b)結果:臭化チオトロピウム(3 μg/動物) (0.12 μg/kg)の単独投与は,アセチルコリン静脈内投与誘発気 管支収縮に対して抑制作用を示した。この抑制作用は,ステロイドと併用した場合においても, 臭化チオトロピウム(3 μg/動物) (0.12 μg/kg)単独投与時と同程度であった(図ホ−13A)。一方, 併用投与により心拍数にわずかに影響が認められたが(図ホ−13B),気管支収縮の作用半減時間 (抑制作用の持続時間)(図ホ−13C)およびその他の心臓血管系に対する作用(図ホ−13B)に対し ては,臭化チオトロピウム(3 μg/動物) (0.12 μg/kg)単独投与時とステロイド併用時の作用は同 程度であり,併用による影響はみられなかった。 c)結論:臭化チオトロピウムの気管支収縮抑制作用,気管支収縮抑制持続時間および心臓血管系に対す る作用は,ステロイド(メチルプレドニゾロン+ベクロメタゾン)の併用により影響を受けない。 図ホ−13. 麻酔イヌにおける臭化チオトロピウムとステロイド併用投与時のアセチルコリン誘発気 管支収縮に対する抑制作用および心臓血管系に対する作用 A.最大気管支収縮抑制作用,B.心臓血管系に対する作用,C.気管支収縮抑制作用の 半減時間 平均値±S.E.,n=5(C の臭化チオトロピウム投与群のみ n=3),Δ%:投与前値に対する変化率,TP: transpulmonary pressure, Res: 肺抵抗, Cdyn: 動肺コンプライアンス, HR: 心拍数, sLVP: 最大左 心室内圧,dp/dtmax: 左心室内圧上昇速度,BPs: 収縮期血圧,BPd: 拡張期血圧 (オリジナルデータより作成) 臭化チオトロピウム+ステロイド 気管支収縮抑制 作用半減時間 C. A. B. 臭化チオトロピウム -80 -60 -40 -20 0 TP Res Cdyn △% 0 100 200 300 400 時間 (m in ) -10 0 10 HR sLVP dp/dtmax BPs BPd △ %

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1.4.3 アミノフィリンとの併用・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・添付資料ホ−8 a)方法:麻酔下のイヌを用い,臭化チオトロピウム(BINEB を使用:2.5 μg/動物 (0.10 μg/kg))吸入投与 の気管支収縮抑制作用および心臓血管系に対する作用が,アミノフィリン(10 mg/kg,i.v.)の併用 (1 時間前処置)により影響を受けるかどうか検討した。 b)結果:臭化チオトロピウム(2.5 μg/動物) (0.10 μg/kg)の単独投与は,アセチルコリン静脈内投与誘発 気管支収縮に対して抑制作用を示した(図ホ−14A)。臭化チオトロピウム(2.5 μg/動物) (0.10 μg/kg)投与時にみられた抑制作用およびその持続時間は,アミノフィリン(10 mg/kg,i.v.)の併 用により,増強作用を示した(図ホ−14A,14C)。しかし,心臓血管系においてアミノフィリン (10 mg/kg,i.v.)の併用投与は,心拍数にわずかに影響を与えたものの,臭化チオトロピウム(2.5 μg/動物) (0.10 μg/kg)のその他の心臓血管系に対する作用には影響を示さなかった(図ホ− 14B)。 c)結論:臭化チオトロピウムの気管支収縮抑制作用は,アミノフィリン併用によりわずかに増強作用を 示した。一方,心臓血管系に対して,臭化チオトロピウムの作用は,アミノフィリン併用によ り影響を受けなかった。 図ホ−14. 麻酔イヌにおける臭化チオトロピウムとアミノフィリン併用投与時のアセチルコリン誘発気 管支収縮に対する抑制作用および心臓血管系に対する作用 A.最大気管支収縮抑制作用,B.心臓血管系に対する作用,C.気管支収縮抑制作用の半減 時間

平均値±S.E.,n=5,Δ%:投与前値に対する変化率,TP: transpulmonary pressure, Res: 肺抵抗, Cdyn: 動肺コンプライアンス, HR: 心拍数, sLVP: 最大左心室内圧,dp/dtmax: 左心室内圧上昇速度,BPs: 収 縮期血圧,BPd: 拡張期血圧. (オリジナルデータより作成) チオトロピウム+アミノフィリン チオトロピウム 気管支収縮抑制 作用半減時間 C. 臭化チオトロピウム 臭化チオトロピウム+アミノフィリン 0 100 200 300 400 時間 (m in ) B. -10 -5 0 5 10 HR sLVP dp/dtmax BPs BPd △% A. -100 -80 -60 -40 -20 0 TP Res Cdvn △% TP Res Cdyn

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1.4.4 抗ヒスタミン薬との併用・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・添付資料ホ−9 抗コリン薬は,臨床において抗ヒスタミン薬と併用される可能性が考えられる。また,後述するin vitro の実験において,抗コリン作用を示す800 倍の高濃度の臭化チオトロピウムは,ヒスタミン受容体に親 和性を示すとともにホ−13),摘出直腸のヒスタミン収縮を抑制したホ−30)。そこで,抗ヒスタミン薬との 相互作用について以下の実験を行った。 a)方法:麻酔下のモルモットを用い,人工呼吸下,Konzett-Röβler の方法に従って気道抵抗(オーバーフ ロー量の変化を指標:図縦軸)を測定した。ヒスタミン(1.0,1.7,3.0,5.5,10 μg/kg,i.v.)を 10 分間隔で投与し,気道抵抗の上昇を観察した。塩酸セチリジン(63 μg/kg)または塩酸エピナ スチン(3 μg/kg)の静脈内投与後に,ヒスタミン(1.0,1.7,3.0,5.5,10, 17, (30) μg/kg,i.v.) 誘発気道抵抗の上昇を観察した。臭化チオトロピウムの100 μg/kg,i.v.(薬効用量の 100 倍以 上)の前処置が,塩酸セチリジンまたは塩酸エピナスチンの抗ヒスタミン作用に影響を与える かどうかを検討した。 b)結果:塩酸セチリジンまたは塩酸エピナスチンにより,ヒスタミン誘発気管支収縮は抑制された。臭 化チオトロピウム前処置により,両薬物のヒスタミン誘発気管支収縮抑制作用に影響はみられ なかった(図ホ−15)。 c)結論:臭化チオトロピウムは,塩酸セチリジンまたは塩酸エピナスチンの抗ヒスタミン作用に影響を 与えない。 図ホ−15. 麻酔モルモットにおける塩酸セチリジンおよび塩酸エピナスチンの抗ヒスタミン 作用に及ぼす臭化チオトロピウムの作用 A. 塩酸セチリジンの抗ヒスタミン作用に対する臭化チオトロピウムの作用 B. 塩酸エピナスチンの抗ヒスタミン作用に対する臭化チオトロピウムの作用 平均値±S.D.,n=6 (オリジナルデータより作成) オーバーフ ロー量の 変化 ( mL/100 g 体重) ヒスタミン(μg/kg) A. オーバーフ ロー量の 変化 ( mL/100 g 体重) ヒスタミン(μg/kg) B. 1 10 0.00 0.25 0.50 0.75 1.00 コ ント ロール 塩酸セチ リ ジ ン 1 10 0.00 0.25 0.50 0.75 1.00 コ ント ロール 塩酸セチ リ ジ ン+ 臭化チオ ト ロピウム 1 10 0.00 0.25 0.50 0.75 1.00 コ ント ロール 塩酸エ ピナス チン 1 10 0.00 0.25 0.50 0.75 1.00 塩酸エ ピナス チン+ 臭化チオ ト ロピウム コ ント ロール

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1.5 作用機序・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・添付資料参ホ−10∼15,添付資料参 1,3 1.5.1 ヒトムスカリン受容体サブタイプ結合試験・・・・・・・・・・・・・・・・添付資料ホ−10,11 a)方法:ヒトムスカリン受容体サブタイプ(Hm1, Hm2, Hm3, Hm4, Hm5)を発現させた CHO 細胞 を用いて,[3H]-チオトロピウムおよび[3H]-イプラトロピウムの飽和実験で,各サブタイプへの 解離定数(KD値)を検討した。また,0.2 nM [3H]-N-メチルスコポラミンを用いた置換実験により, 臭化オキシトロピウムのサブタイプへの解離定数(Ki値)を検討した。 b)結果:チオトロピウムは,ヒトムスカリン受容体に対して,イプラトロピウムおよび臭化オキシトロ ピウムに比べて,高い親和性を示した(表ホ−11,12)。しかし,チオトロピウムは,イプラト ロピウムおよび臭化オキシトロピウムと同様,特定のムスカリン受容体サブタイプに対して選 択性を示さなかった。 c)結論:チオトロピウムは他剤と同様に,親和性の観点からは,特定のヒトムスカリン受容体サブタイ プに対して,選択性を示さない。 表ホ−11. ヒトムスカリン受容体サブタイプに対するチオトロピウムおよびイプラトロピウムの解離 定数(KD値) KD (nM) 薬物 Hm1 Hm2 Hm3 Hm4 Hm5 [3H]-チオトロ ピウム 0.041±0.039 (4) 0.021±0.003 (3) 0.014±0.008 (5) 0.005 (1) 0.012 (2) [0.0145,0.0098] [3H]-イプラト ロピウム 0.183±0.042 (3) 0.195±0.047 (3) 0.204±0.045 (3) 0.089±0.021 (3) 0.815±0.056 (3) 平均値±S.D.または個々の値を示す。( )内は例数を示す。[ ]は,それぞれの値を示す。 表ホ−12. ヒトムスカリン受容体サブタイプに対する臭化オキシトロピウムの解離定数(Ki値) Ki (nM) 薬物 Hm1 Hm2 Hm3 Hm4 Hm5 臭化オキシトロ ピウム 1.5±0.11 (3) 1.0±0.09 (3) 1.1±0.33 (3) 1.3±0.55 (3) 3.2±0.31 (3) 平均値±S.D.,( )内は例数を示す。

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1.5.2 ヒトムスカリン受容体サブタイプからの解離時間・・・・・・・・・・・・・添付資料ホ−10,12 a)方法:ヒトムスカリン受容体サブタイプ(Hm1,Hm2,Hm3,Hm4,Hm5)を発現させた CHO 細胞より 膜分画標本を作製した。チオトロピウムの最大反応に達する時間はイプラトロピウムに比べて2 倍以上かかること参ホ−1)から,それぞれのインキュベーション時間は,[3H]-チオトロピウム(5× 10-10 M)は 2 時間,[3H]-イプラトロピウム(10-9 M)は 1 時間に設定した。なお,半減時間は硫酸 アトロピン(10-5 M)添加による膜分画からの解離により求めた。更に,[3H]-N-メチルスコポラ ミンを用いて,3 薬物の解離時間を比較検討した。 b)結果:Hm2 受容体に比べ,Hm1 および Hm3 受容体からのチオトロピウムおよびイプラトロピウムの 解離は遅かった(表ホ−13)。Hm3 からの解離を比較すると,臭化チオトロピウムは,臭化オキ シトロピウムおよび臭化イプラトロピウムに比べ100 倍以上遅かった(表ホ−14)。 c)結論:M2受容体に比較し,M1およびM3受容体からのチオトロピウムの解離速度は非常に遅く(特に, M3受容体),解離速度の面からは M3受容体に選択性が高い。 表ホ−13. ヒトムスカリン受容体サブタイプからの解離(半減時間:hr) 標識体 Hm1 Hm2 Hm3 Hm4 Hm5 [3H]-チオトロピウム 14.6±2.2 (5) 3.6±0.5 (4) 34.7±2.9 (4) 30.7±6.1 (3) 79 [85,73] (2) [3H]-イプラトロピウム 0.11±0.005 (3) 0.035±0.005 (4) 0.258±0.02 (3) 0.098±0.022 (3) 0.23±0.047 (3) 平均値±S.D.,( )内は例数を示す。[ ]は,それぞれの値を示す 表ホ−14. ヒトムスカリン受容体サブタイプ(Hm3)からの解離 薬物 半減時間(hr) 臭化チオトロピウム 34.8±2.02 臭化イプラトロピウム 0.21±0.01 臭化オキシトロピウム 0.07±0.01 平均値±S.D.,n=3

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1.5.3 ヒト肺膜分画標本におけるムスカリン受容体結合試験・・・・・・・・・・・・添付資料参ホ−3 a)方法:ヒト肺膜分画標本を用いて,[3H]-チオトロピウムの飽和実験を実施し,チオトロピウムの受容 体結合能を検討した。また,0.63 nM [3H]-チオトロピウムを 2 時間インキュベートし膜分画に結 合させ,硫酸アトロピン 10 μM 添加による膜分画標本からの解離反応により,半減時間を求 めた。更に,[3H]-N-メチルスコポラミンを結合させたヒト肺膜分画を用いて置換実験を行い, 臭化チオトロピウムと臭化イプラトロピウムの結合能を検討した。 b)結果:ヒト肺膜分画への[3H]-チオトロピウムの結合は,インキュベーション開始 30 分以内に平衡に達 し(図ホ−16A),7.5 時間まで安定であった(図には示さず)。解離定数 KD値は0.039 nM(表ホ−15) であった。一方,硫酸アトロピン10 μM 添加による[3H]-チオトロピウム (0.63 nM)の膜分画標 本からの解離の半減時間は,212±11 分であった(表ホ−15,図ホ−16B)。[3H]-N-メチルスコポ ラミンを用いた受容体置換実験で,ヒト肺膜分画のムスカリン受容体に対する臭化チオトロピ ウムの結合能は,臭化イプラトロピウムよりも高かった(表ホ−16)。 c)結論:臭化チオトロピウムは,ヒト肺膜分画のムスカリン受容体に対する結合能は高く解離は非常に 遅い。 A. B. 図ホ−16. ヒト肺膜分画標本のムスカリン受容体への[3 H]-チオトロピウムの結合と解離 A:受容体への結合(●:特異的結合,○:非特異的結合,triplicate) B:受容体からの解離(▲:特異的結合,n=3),平均値±S.E. 表ホ−15. ヒト肺膜分画標本におけるムスカリン受容体に対する [3H]-チオトロピウムの結合能 解離定数KD (nM) 0.039±0.01 (4) 受容体量Bmax (fmol/mg 蛋白) 48±7 (4) 解離半減時間(min) 212±11 (3) 平均値±S.E.,( )内は例数を示す。 表ホ−16. ヒト肺膜分画標本のムスカリン受容体に対する臭化チオトロピウムと 臭化イプラトロピウムの解離定数の比較 臭化チオトロピウム 臭化イプラトロピウム 解離定数 Ki (nM) 0.026±0.011 0.51±0.11 平均値±S.E., n=3∼6 0 20 40 60 80 100 120 0 20 40 60 80 100 時間 (min) [ 3H ]-チ オ ト ロピウム 結 合 (fm o l/ m g 蛋 白 ) 0 80 160 240 320 400 20 40 60 80 100 時間 (min) [ 3H ]-チ オ ト ロピウム 結 合 量 (% o f コ ン ト ロ ー ル )

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1.5.4 アセチルコリン遊離に対する作用・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・添付資料参ホ−1 気道のM2受容体は副交感神経節後線維に存在し,神経筋接合部へのアセチルコリン遊離を調節するオ ートレセプターとして機能している。チオトロピウムはM3およびM1受容体以外にも,M2受容体に作 用するため,EFS によるアセチルコリン遊離に対する作用を検討した。 a)方法:摘出モルモット気管平滑筋を用いて検討した。あらかじめ,[3H]-コリンを含むKrebs-Henseleit 溶液中に摘出気管平滑筋を浸漬し,[3H]-コリンを組織に取り込ませた。その後1 mL/minの速度

で表面灌流を行い,EFS(0.5 msec duration,40 V,4 Hz,1分間)によって遊離した放射活性を測 定することにより,アセチルコリンの遊離に対する臭化チオトロピウムの作用を検討した。 b)結果:臭化チオトロピウム(10-9 M),硫酸アトロピン(10-8 M)はいずれもEFSによるアセチルコリン遊 離を増強させた。これらのアセチルコリン遊離増強作用は,シナプス前M2受容体を介する作用 であると考えられる。洗浄2時間後においては,アセチルコリン遊離増強作用は完全に消失し ていた。(図ホ−17)。 c)結論:ムスカリンM3受容体により引き起こされる気管支収縮を指標とした場合の持続時間(in vitro) は,少なくとも9時間以上持続する参ホ−1,参ホ−2)ことが明らかになっている。この結果と今回の 結果を考え合わせると,受容体結合実験において認められた結果ホ−10,ホ−12)と同様,M 3受容体 に比較して,M2受容体からの臭化チオトロピウムの解離が速やかであることが確かめられた。 臭化チオトロピウムは,解離の観点から,M3受容体に選択的であることが,機能的にも確認 された。 図ホ−17. EFS による摘出モルモット気管平滑筋からのアセチルコリン遊離に対する作用 A.洗浄前,B.洗浄 2 時間後 平均値±S.E.,n=6∼8,硫酸アトロピン(10-8 M),臭化チオトロピウム(10-9 M), *: p<0.05 (Wilcoxon’s rank-order test, コントロールと比較)

A. B. -20 0 20 40 60

アセ チ ル コ リ ン 遊 離 の 増 加 ( % ) -20 0 20 40 60 コ ント ロール 薬物処理群 硫 酸 アト ロピン 臭化 チオト ロピウム 硫 酸アト ロピン 臭化 チオト ロピウム

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1.5.5 受容体および神経伝達物質に対する作用・・・・・・・・・・・・・・・・・・・添付資料ホ−13 a)方法:臭化チオトロピウムの各種受容体に対する結合能はラットまたはモルモットの膜分画を用い, 各受容体に対する特異的リガンドにより検討した。また,電気刺激によるノルアドレナリンお よびアセチルコリン遊離(ラット海馬スライス標本),セロトニン遊離(ラット視床下部スライス 標本),ドパミン遊離(ラット線状体スライス標本)に対する臭化チオトロピウムの影響を検討し た。更に,ラットの全脳あるいは大脳皮質を用い,神経伝達物質(ノルアドレナリン,ドパミン, セロトニンおよびコリン)の取り込み能をそれぞれの標識体を用いて検討した。酵素活性(モノア ミンオキシダーゼ(MAO)-A,-B)は,ラットの全脳を用い,標識した基質 ([3H]-セロトニン (MAO-A),[14C]-フェニルエチルアミン(MAO-B))とインキュベートし,基質の未変化体の放射 活性を測定した。 b)結果:ヒスタミン H1受容体に弱い親和性(Ki=81 nM)を示したが,その他の受容体にはほとんど親和性 を示さなかった(表ホ−17)。ノルアドレナリン,ドパミン,セロトニンおよびコリン取り込みに は10,000 nM で影響を与えなかった(表ホ−18)。電気刺激によるノルアドレナリンの遊離を高濃 度(EC50=36,000 nM:表には示さず)で増強したが,ドパミンおよびセロトニンの遊離には影響し なかった。また,アセチルコリンの遊離に対して,ムスカリン受容体拮抗作用によると考えら れる遊離増強作用を示した(10-8 M より:表には示さず)。MAO-A および MAO-B を阻害しなか った(表ホ−18)。 c)結論:チオトロピウムは選択的にムスカリン受容体に結合する。 表ホ−17. 種々の受容体に対する臭化チオトロピウムの結合能 IC50 (nM) 受容体 標識リガンド 臭化チオトロ ピウム 臭化イプラトロ ピウム 臭化オキシトロピ ウム α1 [3H]-プラゾシン 25,700 (3) >100,000 (2) 35,900注) (4) α2 [3H]-クロニジン >10,000 (2) >10,000 (1) >10,000 (1) β1 [3H]-DH-アルプレノロール >10,000 (3) >10,000 (2) >10,000 (2) β2 [3H]-DH-アルプレノロール >10,000 (3) >10,000 (2) >10,000 (2) ドパミン-1 [3H]-SCH23390 >100,000 (2) >100,000 (2) >100,000 (2) ドパミン-2 [3H]-スピロペリドール >100,000 (3) >100,000 (2) >100,000 (2) セロトニン-1A [3H]-8-OH-DPAT >100,000 (2) >100,000 (2) >100,000 (2) セロトニン-2 [3H]-スピロペリドール >100,000 (2) >100,000 (2) >100,000 (2) ヒスタミン-H1 [3H]-ピリラミン 81注)(4) >10,000 (3) >10,000 (2) ヒスタミン-H2 [3H]-チオチジン >10,000 (2) >10,000 (2) >10,000 (2) ニコチン [3H]-ニコチン >100,000 (1) 12,287注)(2) >100,000 (1) ベンゾジアゼピン [3H]-フルニトラゼパム >10,000 (3) >10,000 (3) >10,000 (3) アデノシン-1 [3H]-DPCPX >100,000 (1) >100,000 (1) >100,000 (1) NMDA [3H]-MK-801 >100,000 (1) >100,000 (1) >100,000 (1) ムスカリンM1 [3H]-ピレンゼピン 0.08 注) (4) 0.65 注) (4) 0.71 注) (5) ムスカリンM2 [3H]-N-メチル-スコポラミン 0.02 注) (3) 0.42 注) (4) 0.81 注) (4) ムスカリンM3 [3H]-N-メチル-スコポラミン 0.10 注) (3) 0.50 注) (4) 1.04 注) (5) 注):Ki (nM),( )内は例数を示す。 8-OH-DPAT:(±)-o-ヒドロキシ-2-(ジ-n-プロピルアミノ)テトラノン,DPCPX:1,3-ジプロピル-8-シクロペ ンチルキサンチン,NMDA:N-メチル-D-アスパラギン酸 表ホ−18. 神経伝達物質の取り込みおよび MAO に対する臭化チオトロピウムの作用 IC50 (nM) 取り込みもしくは 酵素阻害 臭化チオトロピウム 臭化イプラトロピウム 臭化オキシトロピウム ノルアドレナリン取り込み >10,000 (2) >10,000 (2) >10,000 (2) ドパミン取り込み >10,000 (2) >10,000 (2) >10,000 (2) セロトニン取り込み >10,000 (2) >10,000 (2) >10,000 (2) コリン取り込み >10,000 (2) >10,000 (2) >10,000 (2) MAO-A >100,000 (2) >100,000 (2) >100,000 (2) MAO-B >100,000 (2) >100,000 (3) >100,000 (3) ( )内は例数を示す

参照

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