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マイナーアクチニド元素を添加した金属燃料の照射健全性の実証 ─低燃焼度における照射特性─

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Academic year: 2021

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(1)主要な研究成果. マイナーアクチニド元素を添加した金属燃料の照射健全性の実証 ─低燃焼度における照射特性─ 背 景 放射性廃棄物の長期にわたる放射性毒性と発熱を低減することを目的として、使用済み燃料からウラン(U) やプルトニウム(Pu)とともにネプツニウム(Np)、アメリシウム(Am)、キュリウム(Cm)(以下、マイ ナーアクチニド元素(MA)と総称)を回収して、高速炉で燃焼させる技術が注目されている。当所は、ウラ ン-プルトニウム-ジルコニウム(U-Pu-Zr)合金を燃料とする金属燃料高速炉を利用すれば MA を効率的に燃 焼できることに着目し、ヨーロッパ連合の超ウラン元素研究所(ITU)と共同で MA 添加金属燃料の開発を進 めている。金属燃料は米国において豊富な開発実績があり、原子炉内で照射中の特性は概ね把握されているが、 MA を添加した金属燃料の試験実績は極めて少ない。そこで、MA 添加金属燃料の照射健全性と MA 燃焼性能 を実証するため、U-Pu-Zr 合金に最大 5 重量%(wt%)の MA を添加した 3 種類の燃料ピン(図 1)を各 3 本ず つ(合計 9 本)製造し、高速炉フェニックス(フランス)で照射した。低・中・高の 3 種類の燃焼度(各々約 2.5at.%、7at.%、10at.%: 1at.%≒ 1 万 MWd/t)において 3 種類の燃料ピンを各 1 本(計 3 本)ずつ順次フェ ニックスから取り出した。現在、ITU において照射済燃料ピンの分析や観察を進めている。. 目 的 MA 添加金属燃料の照射健全性の実証に向け、低燃焼度(約 2.5at.%)まで照射した MA 添加金属燃料の核分 裂生成ガス(FP ガス)放出率や燃料合金の組織変化を調べ、燃料性能を評価する上で重要な照射特性を確認 する。. 主な成果 1.FP ガス放出率 照射によって生成する FP ガスの一部は燃料合金からプレナム(図 1)に放出され、燃料ピンの内圧を高 めるため、FP ガスの生成量に対する放出 FP ガスの割合(FP ガス放出率)は燃料性能を評価する上で重要 である。そこで、照射済燃料ピンのプレナムに溜まったガスの圧力を測定して放出 FP ガス量を求め、別途 計算で算出した FP ガスの生成量から FP ガス放出率を評価した。その結果、FP ガスの放出率は従来の UPu-Zr 合金燃料と同程度の 46 ∼ 51%であり、MA 添加による有意な影響は見られなかった。したがって、 中・高燃焼度の燃料ピンの FP ガス放出率を確認する必要があるものの、FP ガスの放出は MA 添加によって 影響を受けないとの見通しが得られた。 2.燃料断面の組織変化 MA や希土類元素(RE)の添加率が異なる各々の合金装荷位置で燃料ピンを切断し、各断面を光学顕微 鏡で観察した。MA と RE を共に 5wt%添加した燃料合金の断面を図 2 に示す。燃料合金の断面全体では、照 射中の温度分布に対応して同心円状の構造の組織(図 2(a))が現れており、各領域に観察される母相組織 の特徴(図 2(b)および図 2(c))は MA を含まない従来の U-Pu-Zr 合金と同様である。つまり、燃料合金全 体の組織の変化は MA 添加によって影響を受けないと考えられる。しかし、比較的高温の中央領域(図 2 (b))には∼ 200 μm 程度の大きさの析出相が見られ、中間領域(図 2(c))には帯状の析出相が見られる。 これらは照射前に一様に分散していた Am を含む RE 相が成長したものと考えられるが、今後、中・高燃焼 度の燃料ピンの組織観察によって、これらの析出相が燃料ピンの照射健全性に与える影響を明らかにする必 要がある。. 今後の展開 中・高燃焼度まで照射した MA 添加金属燃料の観察や元素分析も順次行い、低∼高燃焼度に至る照射挙動の 全貌を明らかにするとともに、MA 燃焼性能を実証する。 主担当者 関連報告書. 原子力技術研究所 次世代サイクル領域 主任研究員 太田 宏一 「マイナーアクチニドを含有する高速炉用金属燃料の照射試験─低・中燃焼度燃料ピンの照 射後非破壊試験および照射挙動評価─」電力中央研究所報告: L08005(2009 年 2 月). 76.

(2) 5.原子力発電/エネルギーと環境の調和. ・外径6.55mm、厚さ0.45mmのステンレス製被覆管の中に、外径4.9mmの棒状に成型した燃料合金を 装填 ・青色で示したMAを含まないU-Pu-Zr合金の間に、MAを添加したU-Pu-Zr合金(緑、橙、紫)を挿入 した構造(金属燃料ピンNo.2およびNo.3) ・MA回収プロセスによってはMAにREが随伴するため、REも添加した合金も装填. 5. 相. 相 温. 温. 中. 高. 低. 温. 相. 図1 フェニックス炉で照射した3種類のMA添加金属燃料ピンの構造. 母相の特 徴 丸い形状の気泡が多数分布. Amを含むRE相と考えられ る析出物. (b) 中 央領域. 100μm 100. 母相の特 徴 高密度に見える. Amを含むRE相と考えられ る析出物. (c) 中間領域. 1mm. 100μm. (a) 燃料断面全体像. 図2 U-Pu-Zr-5MA-5RE合金燃料の組織. 77.

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参照

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