会議録
会議の名称 岡山市障害者差別解消支援地域協議会(平成28年度第1回) 開催日時 平成28年8月18日(木)13時30分∼15時00分
開催場所 岡山市保健福祉会館4階 こころの健康相談室 (北区鹿田町一丁目1-1)
出席者 委員19人(別紙のとおり) 会議内容 別添次第のとおり
会議資料 別添のとおり(次第、名簿、配席図、資料1、資料2) 会議録の作成方法 録音テープを使用した要点記録
審議内容(発言者、発言内容、審議経過、結論等) 1.開会
副市長 佐々木正士郎 あいさつ 2.役員紹介、事務局紹介
3.会長・副会長選出
会長 岡山県精神保健福祉センター 野口正行 氏 副会長 川崎医療福祉大学 准教授 竹中麻由美 氏 4.議事
傍聴許可2名
(1) 岡山市障害者差別解消支援地域協議会について (資料1により事務局が説明し、各委員が了承。) 役割:障害者差別事案の共有・分析・協議・研修・啓発
関係機関のネットワークを作る目的のために、持ち寄った事例の対応を協 議することで、各委員それぞれの役割や課題を考えていく機会とする。 (2) 障害者施設で発生した事件について
(資料2により事務局が説明し、各委員が意見を述べた) ○労働環境の厳しさなど施設の職場環境も要因ではないか。
○措置入院の再検討について危惧する。精神保健福祉法の目的には医療と保護と ともに精神障害者の社会参加も謳われている。
○精神障害者が孤立しないで支えるネットワークが大切。そんな環境をつくるこ とを考えてほしい。
○容疑者のような考えに触れて不安になる障害者もいる。安心して暮らしてもら いたい。一方で容疑者のような者はなるべく入院していてほしいという意見も あるが慎重に見極める必要がある。両方の視点から考える必要がある。
切である。
○「障害者がいないほうがいい。」という発言を含めて事件には衝撃を受けている。 加害者は生命の尊厳を理解していない。薬のこと、精神疾患のことはさておき 重要なのは、生命の尊厳を学ぶこと。その教育が大切であると思う。障害者も 共に暮らしていくのだから。
○事件は弱いものいじめそのもの。福祉職員の安い給料、人手不足など行政とし て考えてほしい。
○知的障害児への教育に携わっている。暮らしている地域から離れた学校へ通学 することになっている子供たちもその地域で生きていくので地域との連携もし ていきたい。
○今回の事件で、障害者ということで人格を疑われるというような人々の心の底 にあるものが浮かび上がってきた。弁護士や警察が白か黒かをいうが、精神障 害があろうと治療後に、罪は罪で罰をうけるべきである。
○かつて有刺鉄線は施設から出ないように中へ向けられていた。このような事件 により、施設から地域へのノーマライゼーションを進めている流れを止めるこ とにならないかを懸念する。一方で施設入居者の親が匿名を希望することには 地域社会での根強い偏見差別を感じる。障害者施設で何十人も施設入所するの はノーマルではない。それぞれの地域で暮らせることをめざして施設外で暮ら す方々が安心して暮らせるような仕組みを作っていきたい。
○施設は、開かれた施設を目指して、施錠しないでボランティアも受け入れてき ている。ガラスを割って侵入されたらどうにもならない。夜勤など変則勤務が あってもなお福祉職員はやりがいを見つけて働いている。加害者が「障害者は 不幸を与える」との発言を受けて、社会の人は言わないけどそう思っていると 発言した親もいて悲しいことである。
○鳥取県の施設への閉じ込め虐待とは反対に今回の事件で施設に囲ってしまえば 安全ではないかという方向に振れることへはジレンマを感じる。措置入院後の 社会復帰支援もしている。社会参加されていく中で理解をしてもらい、ネット ワークを作っていく取組を重ねたい。
○始めはやりがいを持っていた容疑者が「障害者がいなくなればいい。」というよ うに変貌していった理由がわかれば差別についても考察する参考になるのでは ないか。
○障害福祉施設等の職員の中には経験豊かな方から、新卒、他業種からの転職の 方までいらっしゃる。そこで、岡山市として障害特性や人権について学んでい ただくために、10月に障害福祉施設関係者に研修会を実施する。
く。「地域に帰る」そのことが大切だと思う。
○命の尊厳にせまる教育を今後も実践していかなければならないと思う。新たな 教育課程では、道徳が教科になる。教科書ができるだけではなく、具体的に自 分がどう行動するかを考え議論する道徳が始まる。
○うそではないかと思う事件だ。今後の検証をまちたい。
議長 十分な情報がそろわない中、それぞれにご意見をいただいた。措置入院後の 対応が話題になるが、そもそも措置入院が妥当だったのかを含めて広く検証 が必要な事例である。「施設から地域へ」という理念は堅持しつつ、それに 伴って起きるリスクをどう考えていくのか。安全を見込もうとすれば不自由 もともなう、このジレンマについても冷静に考えていかないと。偏見の問題 については教科書的にこれはこうでと言えばすむのではなく、日頃人々の心 の中にあるものをどのように変えていけるのか、「道徳で議論していく」と いう教育委員会の取り組みは興味深い。今後も引き続いて考えていくことも 必要かと思う。
(3) 次回会議について 次回は11月
後日事例提供を依頼するとともに日程を調整する。
(4) その他
障害者自立支援協議会から連絡
12月18日(日)フォーラムのシンポジストの依頼について 保健福祉企画総務課から連絡
福祉避難所66箇所と福祉施設と協定を結んでいる。 他にもあれば連絡いただきたい。
5.閉会