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パソコ ンを使用した流れ場の 画像処理システムの開発

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Academic year: 2021

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(1)

長野工業高等専門学校紀要 ・第

20

(1989) ・55

パ ソ コ ン を 使 用 し た 流 れ 場 の 画 像 処 理 シ ス テ ム の 開 発

戸谷順信 八田陽平

Deyelopment of Digital Image Processing System for  Flow Field by Personal Computer

Yorinobu TOYA Youhei HATTA

A digitalimage processing system for the Row 丘eld isdeveloped using a personalcomputer,notgeneralpurposecomplter.Specially thepurposeofthis work istheanalysisforthetwodimensional瓜ow fieldin therotating cylinders (Taylorvortexflow).Workingfhidisvisualizedwithsmallparticles.The瓜ow 丘eld lightedwith slitted lightperpendiculartotherotatingaxisoftheinnercylinder istakenphotographedpictureforimagedata.

Thisimageprocessingsystem consistsofanimagescaner(NECPC‑in503)asthe inputdevi

c

e,apersonalcomputer(NEC PC・9801Vm2)asthecontrollingandpro

cessingdevice,aT・V monitor,aplotterandaprinterasoutputtingdevices.This system presentsthevelocityvectordiagram fortheTaylorvortexflow.

1.

大型計算機を使ったデジタル画像処理の研究は医学,理学,工学等あ らゆる分野に応用 さ れてお り,その重要性は益々増加 している

(1).

流体工学の分野において流れの可視化技術に より流れの定性的特徴を明 らかに しようとする研究が以前 より行われてお り,その後, ‑更に この流れ場を一つの画像データとして とらえ

,35mmカメラ, TV

カメラ等に より得 られた 画像データか ら画像処理に より数値データの形に変換 し定量的特徴を得 ようとす る研究が盛 んに行われている

(2).

又,従来,画像処理 とい うと高価な画像入出力装置 ( 例えば, TV カ メラ, ドラムスキャナ,インクジェッ トプ リンタ等) ,又大型計算機を使用 されて きたが( 3 ) , 最近,パーソナル コンピュータと

CCD

カメラ,等 の簡単なシステムを構成す ることに より 画像処理及び解析を行 う研究が行われている

(4).

本研究が対象 とす る流れ場は回転二重円筒管内の流れ (テイラー渦流れ)である. この流 れはスパイラル状の流れが積み重なった定常安定な構造を持ち,回転円筒軸上断面における 流れは互いに反対方向に流れる渦対がみ られる

(5).

この流れ場 の速度等の物理量は流れ場 の

* 横枕工学科 講師

日本電信電話 ( 秩)

原稿受付 平成元年

9

19

(2)

56

戸谷順信 ・八田陽平

敏感性から非接触で測定す ることが必要であ り, I /‑ザー ドップラ‑流速計等で測定されて いるが,これ らの測定機 のシステムは操作方法,価格等, ・ 問題を多 く含んでお り, もっと簡 便に測定できるシステムが望 まれている・鍔串,画像処理を対象 とす る流れ場は

2

次元であ ったが,本研究の流れ場は実際には

3

次元であ り, この3 次元流れ場を可視化により

2

次元 流れ場に置 き換えて解析が行われる.

本報は

35mm

カメラで写真撮影 した ものを画像データとし, イメージスキャナで画像をパ ー ソナルコンピュータに取 り込んだ後,デジタル画像処琴す ることに より流れの定量的解析 を行 うことを主眼 としてお り,比較的手軽に入手できる処理機器を使 って構成できる画像処 理 システムを構築 し,画像処理における一連の ソフ トウェアーの開発を行 った結果, さらに 本研究の対象 とす る流れ場に このシステムを応用 した結果を報告するものである.

2.

実験方法 と入力画像

潤 . 象 となる流れ場 とその実験装置を図

1

に示す・ この流叫 ま回転二重円筒管内におけるス パイラル状 の流れの積み重なった構造を持つ・実験において作動流体は水 車グ リセ リンの混 倉液で,流れの可視化のために トレーサ として直径が約

0.01mm

のポ わ l スチ レンビーズをい れ る. 円筒の外側か ら約

3mm

の幅のス リッ ト光を照射す ることによ り回転軸を含む平面方 向の流れの状鼠 即 ち各々反対 の流れ方向を持つ渦が積み重なった状態が可視化さ. れ卑・ こ のように

3

次元流れ場を

2

次元化す ることで半径方向,軸方向の流れの解析が可能になる.

しか しこの

2

次元化 された画像データでは方位角方向の流れは解析が不可能である. 1この流 れ方向はス リッ ト光の面を光軸を中心 として

900

回転 させることによ り確認できる.. さらに 求めも半径方向 と軸方向の流れに関 して も方位角方向の移動にようで写真撮影の結果,画像 が鮮明でな くなる部分が発生 し,その分正確な値が求 まらないことになる.正確な値を求め るためには方位角方向速度成分を求めることに よって値を補正 しなければな らない.本研究 においては第一段階 として

2

次元化 された流れ場の画像データか ら画像処理に より定量的解 析す ることを主 目的 とす る.

実際に画像処理 され る流れの渦は積み重なったい くつかの渦の うちの一つを取 り出して行 う・写真は

35mm

カメラで撮影する・ 画像処理に適 した入力画像を得る' た. めにt , iヰ リスチレ ンビーズを適量入れなければならない. こ、 のことは写真上において流れの状態を明瞭に表す

1

実 験 装 匿

(3)

パソコンを使用した流れ場の画像処理システムの開発

57

にはポ リスチ レンの量は多い方が適 しているが,その写真を画像データとして使用するため には トレーサによる軌跡 の線は他 のポ リスチ レソの軌跡の線 とできる限 り重な らない ように しなければな らないか らである. カメラのシャッタースピー ドは

1/60

,または

1/125

秒 で あ る. この値は何度かの試行の後に軌跡の線がデータ処理に最 も適 している長 さを選択す る.

流れの方向は画像データか ら判別できないので,データとして入力 しなければな らない.方 向を決定するために軌跡 の始点を示す画像 と終点を示す画像のデータを

2

枚入力す る方法等 が研究 されているが,現段階の流れの解析は流れの中の一つの渦流れに注 目しているので, 流れの方向は入力する方法で も問題はない と考える.

3.

画像処理 システムの構成

2

に画像処理 システムの‑」 ドウェアを示す.流れの可視化によ り得 られた写真,即 ち 入力画像は画像入力装置であるイメージスキャナ

(NECPC‑in503)

で読み取 られ,パー ソ

2

画像処理‑ードゥェ

7

ナルコンピュータ

(NECPC‑9801Vm2

,以下パ ソコンとい う) に より2 倍のデータとして取 り込 まれ る・画像データを取 り込む 条件である

2

倍化するしきい値, 線密度 (画像

linch

に対す る 読み込む点 (ドッ 日 の数, 6段階に設定可能) , 濃度 (1 0 段階 に設 定可能)はイメージスキャナで設定で きる.現段階ではこれ らのパ ラメータは入力画像の状態に より. その都度設定する・取 り 込 まれた画像データ,及び画像勉琴 した結果のデータはフロッピ ーディスクに記憶 され る.パ ソコンはシステムの制御,画像処理 プログラムの実行を行 う.処理 したデータはモニター, プ リンタ ーに よっていつで も確認することができる.ベ ク トル線図はプロ

ッターに表示することができ. る.

画像処理手順の概略を図

3

に示す.第一段階 として流れの可視 化写真をイメージスキャナで入力す る. このデータは画像 の黒い 部分を 1,白い部分を 0とす る

2

倍のデータとなる. よってこの 段階で 流れの軌跡 の線は 0となるので,

1

と0を 反転す る必要

三 三 ≡ ≡ ‑ i

3

画像処理手

(4)

58

戸 ' mW l m ・八

m

似平

がある. 実際には 対負 としている

J

L 城の粥微か ら 画像を入力す るときに 同時に反転処理

(Reversing)

を行 っている. この i 7 T r l 像を

JI,

71 ‑ r 対敵 と呼ぶ. この入力 された原画像を画像処理 して行 くときパ ソコソのメモ リ容Lと か らその勉理l r lが限 られ るため全データが一度に処理で きない. よって原r q像 の中で処理す る伽域を折' 起す る.以後, この指定 した領域 のみを画像 処理す ることになる.

約 2

段階 として細線化

(Thinning)

を行 う・画像の軌跡 の線はあ る太

さを持 っているが, これは泡常定皿解析には必典としない. よってこれを太 さ 1 の緑にす る.

細線化は処理J J 一 法 として逐次処理 に よるjT 法 と竣列如拙に よるノ) 一法があ り,処理結果 として 8近傍 と4近傍を行 う^法があ るが,今阿は 8近似 こよる ヒルデ ィッチの方法

(

1

)

を使用す る.

細線化処理において,軌跡 の線が亜なっている切合, また軌跡 の線が韮 なっていな くて も一 本の線が伎別れす る) 3 1 ・ 合がある. この枝を一本の 紘 ドす る処刑i J J l 法が研究 されているが,そ の効果は十分 とは i l Tえず, この段階では段別I tす るj i l 合が少ない ことか ら枝別れ したデーメ は削除す ることに した. この処理 も細線化 の小でr n J L 呼に/ r J) DjLる. 折3 段階 として軌跡 の線 を各・ 4区別す るために ラベ リングを行 う

(Labelling).

ラベ リングも

8

連結成分で行われ る・

この段階で画像処理はほぼ終了す る.

約 4

段階 としてベ ク トル線図を作成す る. まず各々の 軌跡 の線 の良さを測定す る. これは細線化 された線 の! . i . ( の故の和 になる.次に軌跡の始点 と 終点を結ぶ線分の中間点を始点 とし,その線分 の傾 きで肋跡 の線 の戊さ分 の線を引 く. この

節 4

段階の初めにベ ク トルの方 向を決め るために流れの

JJI

L

''J

を抑kfしてお く.

4.

回転 二 重 管 内 の 流 れ 場 へ の 応 用

作成 した画像処理 システムを回転二重 円筒内の流れ切に応用す る

.図4

に入力す る可視化

4

入力画像 ( テイラー渦の断面)

(

.f.

■ ヽ ・ ヽ

‑'‑ ■ ■Jト

〜‑

l

l:

●■●

' I

5 原 画 像

(5)

バソ

ソを使用した流れ場の画像処理システムの開発

{

I,I∴HLヽP.1 .

' P

I '' I l

r

T一

..

l''

< .

■ l ▼ ■■

l L

.

' ・I

工 豆 . r 了

■ ヽ

一 一

6

原画像処理範囲

IAJ ▲ JL ..1

+

.JL Tl .A

J L

l A

一 一

一▲

4

: ・A

A

:

: /

̀

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:

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'

:

/

'A

▲ ‑

‑ A̲

▲ ▲

l

l 。

‑I l f‑ l tI

l

/ l

‑‑I‑ I.

59

7

写真を示す.写真の左側が外側円筒, 右側が内側円筒である.実際に入力す る画像の大 きさはモニターの表示範囲 を越 えないよ うにす るため入力画像の 一部分を入力す る.図

5

に原画像を示 す.国中における四角に囲んだ領域は 画像処理を行 う範囲である.現段階に おいては この範囲が最大処理量である.

6

に原画像の処理を行 う範囲の図を 示す.図

7

に細線化図を示す.図

8

速度ベ ク トル線図を示す.

▲.

8

ベクトル線図

5..

3 次元流れ場を可視化法に よって 2 次元化することに より流れ場 の画像処理を行 うことを 試みた.特に比較的手軽に入手できる機器を使 って画像処理 システムを構築 し,更に流れ場 の定量的解析を行 うことができるデータを得 ることができるよ うな画像処理の ソフ トウェア を開発 した. これによ り2 次元化 した流れ場 の速度ベ ク トル線図化を行 うことがで きた. し か し入力できる画像はかな り質的に高いものでな くてはな らず,実際の流れの可視化写真は 様 々な画像データが含 まれてお り,その中か ら必要なデータを抽出す るには更に高度な処理 技術が必要 とされ ると思われ る.又得 られたデータの信頼性を確認す る必要がある.今後は それ らを検討 し,処理を加えなが ら流れ場の定量的解析を進めて行 く.

6.

本研究にあた りご指導をいただ きました名古屋大学工学部中村育雄教授に感謝の意を表 し

(6)

60

戸谷頒信 ・八田陽平

ます.又,画像入力装置に関 して長野工業高等専門学校坂 口正雄教授 よりイメージスキャナ を使用 させていただきました・.ここl 羊感謝 の意を表 します・

参 . 考 文 献

(1)

長谷川純一,輿水大礼 中山 晶,横井茂&,画像処理の基本技監 技術評論社

/1986

(2)

小林敏雄,佐賀徹雄,瀬川茂樹,神田 宏, 日本機械学会論文集

,γol.55,No.509,(1989),107 114

( 3 ) 辰 巳 邦,流れの可視化

,γol

.

8,No.28

,

(1988),4552

(4)

西野耕一,笠木伸英,平田 賢,佐田 豊, 日本機挟学会論文集

,V

o

l.55,No.510,(1989),404 412

(5)

中村育雄,戸谷順信,山下新大肌 植木艮昇, 日本撰械学会論文集

,V

o

1.54, No.504

,

(1988)

,

18981905

参照

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