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氏名 平原ヒラハラ

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Academic year: 2021

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全文

(1)

氏 名 平原

ヒ ラ ハ ラ

英明

ヒ デ ア キ

所 属 理工学研究科 電気電子工学専攻 学 位 の 種 類 博士(工学)

学 位 記 番 号 理工博 第

202

号 学位授与の日付 平成

28

3

25

日 課程・論文の別 学位規則第4条第

1

項該当

学 位 論 文 題 名 リニアモータの非対称回路モデルおよび回路定数算定法に関する研 究

論 文 審 査 委 員 主査 教 授 清水 敏久

委員

准教授 和田 圭二 委員 准教授 五箇 繁善

委員

教 授 赤津 観(芝浦工業大学)

【論文の内容の要旨】

本文

リニアモータは,電磁力によって直接,直線的駆動力が得られるダイレクトドライブ装 置である.リニアモータの応用としては,山梨実験線の超電導磁気浮上式リニアモータカ ーが有名である.一方で,鉄道以外の分野においてもダイレクトドライブ化によって,小 型化・高速化・高精度化などの技術的要求を解決することを目的としたリニアモータの適 用が拡大しており,搬送,工作機械,半導体・画像パネル加工機,情報機器,家電,輸送,

溶融金属制御,医療・福祉機器など,様々な分野で応用されている.

本研究では,搬送や工作機械等の産業用途でよく用いられているリニア誘導モータ(LIM)

および永久磁石リニア同期モータ(PMLSM)の特性を精度よく算出するために必要となるモ ータ定数の算定法に着目している.リニアモータは,原理的には回転形の誘導モータある いは永久磁石同期モータを軸方向に切って直線状に伸ばしたものであるが,ストロークが 有限であること,端部の影響による端効果が生じること,および巻線相互間の非対称性が 生じることなどの理由で,正確な特性算定が困難である他,回転形のモータのように規格 化された特性算定試験法が確立されていない.このため,リニアモータの特性の測定法や 評価法は,各機関が独自のものを採用しているのが現状であり,ユーザが各社のリニアモ ータの特性を比較したり,評価したりすることは困難である.

以上の背景を踏まえて,本研究では,リニアモータ固有の課題である不平衡電流や推力

リプルを実測評価するための回路モデルを導出し,その回路定数を機器の分解や特殊な試

(2)

験装置を用いることなく,電気的な測定値のみを用いた実用的な試験により決定する方法 を開発することを目的としている.

本論文では,6 章の構成となっており,以下に各章の要旨を述べる.

1

章では,産業界におけるリニアモータの応用範囲と技術動向について述べ,その中 で,産業用リニアモータの課題を明らかにし,この課題に対する本研究の目的について論 じている.

2

章では,本研究で対象としている

LIM

および

PMLSM

の構造や特徴について整理する とともに,先行研究で提案されている回転円盤などの特殊な負荷装置を用いた実負荷試験 による特性測定法や等価無負荷試験を用いた特性算定法は,実用上はその実施が困難であ ることを指摘し,実用的なリニアモータの特性算定試験法の必要性について言及している.

3

章では,本研究でリニアモータの特性算定試験法として採用した小容量の直流電源 を用いた静止試験である直流試験法によって得られる

LIM

の各巻線端子間の演算子インピ ーダンス軌跡を用いて

LIM

の各巻線間の非対称な相互インダクタンスを算定する方法につ いて述べている.先行研究によって,二次導体を取り除いて各巻線間の相互インダクタン スを算定する方法が示されているが,リニアモータを分解するため実用性に欠ける問題が ある.そこで,本論文では,リニアモータの構造を維持したまま,直流試験法によって求 めた演算子インピーダンス軌跡の滑り周波数が零となる点のリアクタンスから求まるイン ダクタンスを用いて各巻線間の非対称な相互インダクタンスを算定する独創的な方法を提 案している.直流試験法はモータを駆動させることなく,静止したままの状態で試験を実 施できるため,リニアモータに適した試験法であると考えられる.また,提案法による各 巻線間の相互インダクタンスの算定結果は,従来法による算定結果とほぼ同様の結果であ ることを示し,その妥当性を明らかにしている.

4

章では,PMLSM が有する非対称性やインダクタンス変化に起因する高調波成分を含 んだ非対称回路モデルについて考察を行い,その回路定数を算定する方法を明らかにして いる.

PMLSM

は二次導体がないため,第

3

章で提案した二次導体を用いない特性算定方法と の類似性を有する.しかしながら,インダクタンス分布波形に含まれる高調波成分の影響 を無視できない場合が多く,そのまま利用することは出来ない.そこで,本章では,可動 子の位置に依存した各巻線端子間のインダクタンスの変化を測定し,供試機とした表面磁 石形

PMLSM

のインダクタンス分布波形は高調波成分を含んで歪んでいることを示すととも に,これらを考慮した三相交流座標系における数式モデル(電圧方程式および推力式)を 導出し,その回路定数を算定する方法を提案している.提案法により算出した各相の電流 および推力リプルの波形は,実測波形とほぼ一致していることを示し,提案法の回路モデ ルおよび回路定数算定法の妥当性を明らかにしている.

5

章では,LIM の非対称性を考慮した新たな

LIM

の簡易二相モデルと,その回路定数

の算定法を論じている.非対称性を有する

LIM

では,回転形モータのような一相分の等価

回路モデルは適用できないため,非対称三相等価回路モデルを用いた解析手法が必要とな

(3)

るが,計算が極めて複雑になる問題がある.これを解決するために,相互誘導回路は非対 称性を有するが,自己誘導回路は対称性を維持する点に着目した解析法を考案した.すな わち,自己誘導回路の一次,二次巻線抵抗や漏れパーミアンスは対称回路とする一方で,

相互誘導回路の直交二軸方向の主磁束の磁路のパーミアンスのみが異なるという新たな二 相誘導モータモデルを定義し,二相誘導モータの電圧方程式におけるインピーダンス行列 から,二次側を一次側に固定した直交二軸座標(



座標)系の数式モデル(電圧方程式 および推力式)を考案した.また,この簡易二相モデルの回路定数を直流試験の結線法を 工夫することによって,中性点を用いずに算定する方法についても提案している.提案法 により算出した各相の電流および推力リプルの波形は,実測値とほぼ同様の傾向であるこ とを示し,提案する回路モデルおよび回路定数算定法の妥当性を明らかにしている.

6

章では,本論文で得られた成果を総括し,今後の課題について述べている.

参照

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(1)  研究課題に関して、 資料を収集し、 実験、 測定、 調査、 実践を行い、 分析する能力を身につけて いる.