HP OpenSource ブループリント
MySQL Server 5.0 概要
ver 1.0
はじめに
本書は、オープンソースデータベースである MySQL 5.0 データベースの概要について説明します。本書の範囲
本書では、MySQL 5.0 データベースの位置づけ及び製品の概要に関して説明をします。 詳細な設定及び説明は含 んでいません。本書の構成
目次 第1 章 MySQL データベース概要 MySQL データベースのライセンス、入手方法の概要を説明いたします。 第2 章 MySQL Enterprise 概要MySQL データベースの商用ライセンス形態である MySQL Enterprise の概要を説明いたします。 第3 章 MySQL データベース製品ライフサイクル 概要
MySQL データベースの製品ライフサイクルとサービスレベルの概要を説明いたします。 第4 章 MySQL ストレージ・エンジン 概要
MySQL データベースの構造的特長であるストレージ・エンジンの概要を説明いたします。 第5 章 MySQL Cluster 概要
MySQL データベースのクラスタ構成である MySQL Cluster の概要を説明いたします。 第 6 章 MySQL 適用事例
HP における代表的な3例の概要と 1 例について構成・効果の概要を加えて説明いたします。 付録 HP Proliant サーバ構成百選へのリンク
目次
はじめに... 2 本書の範囲... 2 本書の構成... 2 目次... 3 1.MySQLデータベース概要 ... 5 1.1. MySQL データベースとは... 5 1.2. MySQL製品を統括するMySQL AB社... 51.3. MySQL データベース と HP (Hewlett Packard) ... 5
1.4. MySQLデータベースのライセンス体系(デュアルライセンス) ... 5
1.5. MySQL データベースの種類... 5
1.6. MySQL データベース の入手方法 ... 6
1.7. MySQL データベース の機能一覧 ... 6
2. MySQL Enterprise概要 ... 7
2.1. MySQL Enterprise Server 5.0 ... 7
2.1.1 MySQL Enterprise Server 5.0 のエンタープライズ環境向けの機能及びサービス... 7
2.1.2 定期的な更新及びサービスパックの提供 ... 7
2.1.3 データベース・コネクター... 7
2.1.4 GUIツール... 7
2.1.5 動作環境... 7
2.2. MySQL Monitoring と Advisory Service... 7
2.3. MySQL Production Support ... 8
3. MySQL データベース 製品ライフサイクル 概要... 9
3.1 プロダクトライフサイクル ... 9
3.1.1 Acitve Lifecycle timeframe... 9
3.1.2 Extended Lifecycle timeframe ... 9
3.2 現在のEOLスケジュール ... 9 4. MySQL ストレージ・エンジンの概要 ... 10 4.1. ストレージ・エンジンの構造上の特徴... 10 4.2. ストレージ・エンジンの使用上の特徴... 10 4.3. ストレート・エンジンの提供... 10 4.4. ストレージ・エンジンの紹介... 10 4.4.1. MyISAM... 10 4.4.2. InnoDB... 10 4.4.3. Merge... 10
4.4.4. Memory (Version 4.Xまでは名称がHeap) ... 10
4.4.5. BDB (Berkeley DB)... 10 4.4.6. EXAMPLE... 11 4.4.7. FEDRATED... 11 4.4.8. ARCHIVE... 11 4.4.9. CSV... 11 4.4.10. BLACKHOLE ... 11 4.4.11.NDB... 11 5.MySQL Cluster の概要 ... 12 5.1.MySQL Cluster の特徴... 12 5.1.1.自動ノード修復機能... 12 5.1.2.チェックポイント・リスタート ... 12 5.1.3.ディザスタ・リカバリ的運用... 12 5.1.4. メモリー・ベース・データベースによる高速処理性... 12 5.1.5.低管理保守費用 ... 12
6. MySQL 適用事例... 13 6.1.コンチネンタル航空 ... 13 6.2.PokerRoom.com (オンライン・ゲーム)... 13 6.3.Sabre Holdings (高トランザクションの航空券予約システム) ... 13 6.3.1.メインフレームからオープンシステムへ ... 14 6.3.1.1.レガシー・マイグレーションに駆り立てる背景... 14 6.3.1.2.HP NonStopサーバとLinuxサーバのハイブリッド構成... 14 付録:HP Proliantサーバ構成百選へのリンク ... 15
1.MySQL データベース概要
MySQL データベースの概要を情報を説明します。1.1. MySQL データベースとは
MySQL データベースは、Linux、Windows、HP-UX、OS/X、HP-UX、AIX、Netware を含む 20 種類以上のプラ ットフォーム上で動作するマルチユーザ・マルチスレッドのSQLデータベースです。 その一貫した高速性、堅牢 性と使い易さから数多くの有名サイトでも利用され世界で最も人気のあるオープンソースデータベースとなってい ます。 またMySQL データベースは、オープンソースの標準的プラットホームである LAMP ( Linux / Apache / MySQL / PHP )に含まれています。1.2. MySQL製品を統括するMySQL AB社
1995 年にフィンランドの Michael Widenius によって MySQL データベースが誕生しました。 2000 年には MySQL の開発、有償サポート、商用ライセンスの販売をする会社としてスウェーデンに MySQL AB 社が設立さ れました。 多くのオープン・ソース・プロジェクトと異なり一社で全ての権利を保有しているMySQL AB 社という実 体のある企業が責任を持って保障しているため安心してMySQL データベースを利用することが出来ます。
1.3. MySQL データベース と HP (Hewlett Packard)
HP は 2006 年4月11日にオープンソースの導入を支援するプログラムである HP OSIP (HP Open Source Integrated Portfolio)を発表しました。 日本 HP では、このプログラムの一環として 2006 年11月27日から商用 版MySQL の保守サービスを含めたパッケージとして販売しています。 データベースには、様々な環境下で流用 可能なMySQL 設定ファイルのサンプルが提供されています。 日本HPのOSIP情報 http://www.jpn.hp.com/products/software/oe/linux/osip/ 日本HPのMySQL情報 http://www.jpn.hp.com/products/software/oe/linux/mysql/
1.4. MySQLデータベースのライセンス体系(デュアルライセンス)
MySQL データベースは、GPL (GNU General Public License:一般公衆利用許諾契約書)に基づいてリリース されGPL の下で無償にて使用する事が出来ます。 MySQL AB 社は、MySQL のソースコードの著作権を所有し ているためGPL と商用ライセンスのデュアルライセンス制を採用する事が出来ます。 デュアルライセンス制を採 用することによってGPL 及び商用ライセンスの下で同じ製品を提供することが出来るので GPL の条件が不都合 の場合においてもGPL の条件に拘束されない商用ライセンスを MySQL AB 社から購入する事が出来ます。 商 用ライセンスではGPLの制約が免責されるためソースコードを公開する必要もなくなります。
1.5. MySQL データベースの種類
MySQL データベースは、ライセンスにあわせて GPL 版と商用ライセンス版の二類が用意されています。 最新 のヴァージョン5.0 では以下の様に設定されています。◆MySQL Community Server 5.0
・サポートレベル ⇒ Community によるサポート ・ライセンス ⇒ GPL
・リリース方針 ⇒ 最新機能を取り込む革新版 ・コンセプト ⇒ 先進性
◆MySQL Enterprise Server 5.0
・サポートレベル ⇒ MySQL 社 によるサポート
・ライセンス ⇒ 商用 (GPL の制約に対する免責による知的財産の保護) ・リリース方針 ⇒ 多くのテストを経た安定版
1.6. MySQL データベース の入手方法
◆MySQL Community Server (GPL 版)
http://dev.mysql.com から Download が出来ます。 ◆MySQL Enterprise Server (商用ライセンス版)
http://enterprise.mysql.com から Download が出来ます。
日本HP から購入する場合は、製品と保守が一体となった保守サービスとなります。 HP 製品と MySQL 製 品の問合せ窓口を統一することで問題の解決までの期間を短縮します。
※MySQL 社の MySQL Enterprise 保守サービス体系とは異なります。
1.7. MySQL データベース の機能一覧
機能 対応 備考 B-Tree インデックス ○ インデックスキャッシュ ○ バックアップ:コールドバックアップ ○ バックアップ:ホットバックアップ ○ READ LOCK をかける必要あり バックアップ:増分バックアップ ○ バイナリログを使用 リカバリー ○ クラッシュリカバリー ○ アクセス制御 ○ ユーザ名、接続ホスト、権限によるアクセス制御 クライアントとの通信の暗号化 ○ コマンドオプション(--ssl)の使用、SSH の使用 データの暗号化 ○ 関数を使用して暗号化 レプリケーション機能 ○ クエリーキャッシュ機能 ○ データディクショナリー統計情報の更新 ○ ストアードプロシージャ ○ トリガー ○ ビュー ○ サーバサイドカーソル ○ Synonyms × 未定 Materialized Views × 2007 に対応予定 Roles × 5.2 で対応予定 Partitioning × 5.1 で対応予定 Bitmapped/Clustering Indexes × 未定 Packages × 未定 PL/SQL × MySQL は ANSI-standard に準拠 ROWIDs × 未定 Sequences × AUTO_INCREMENT 機能を使用して同等の機能を実現可能 Build-in Java × 未定 XML Support × 5.1 で対応予定 Parallelism × 2007 に対応予定 V$ Performance Views × 5.2 で対応予定 Job Scheduler × 5.1 で対応予定 Oracle Call Interface(OCI) × 未定2. MySQL Enterprise 概要
MySQL Enterprise は、MySQL データベースの認定バイナリ、支援ツール、およびオフィシャルサポートを包括的に提 供するサブスクリプション型のサービスです。
2.1. MySQL Enterprise Server 5.0
MySQL Enterprise Server とは、EC サイト、大量トランザクション系のアプリケーション、テラバイト級のデータウ ェアハウスなど、さまざまなエンタープライズ環境の構築を、低価格で実現することが可能なソフトウェアです。 MySQL Enterprise Server はトランザクション機能をサポートしており、コミット、ロールバック、クラッシュリカバリ、 行レベルロックなどが可能です。セットアップは簡単で、またスケーラビリティがあるなどの理由から、MySQL は 世界で最も人気のあるオープンソースRDBMS となっています。
2.1.1 MySQL Enterprise Server 5.0 のエンタープライズ環境向けの機能及びサービス ・ACID トランザクション ・ストアドプロシージャ ・トリガー ・ビュー ・情報スキーマ ・XA トランザクション ・プラグイン可能なストレージエンジン ・Archive ストレージエンジン ・Federated ストレージエンジン ・インストーラおよびコンフィグレーションウィザード 2.1.2 定期的な更新及びサービスパックの提供 ・ホットフィックス(毎月) ・サービスパック(毎四半期) 2.1.3 データベース・コネクター ・ネイティブCライブラリ、ODBC、JDBC、.NET (MySQL から提供) ・PHP、Perl、Python、Ruby (コミュニティから提供) ・JMX MBean として MySQL を管理できる Connector/MXJ
2.1.4 GUIツール
・MySQL Workbench ・・・ データベース設計ツール ・MySQL Query Browser ・・・ SQL 問い合わせツール ・MySQL Administrator ・・・ MySQL Server 管理ツール
・MySQL Migration Toolkit ・・・ Oracle、SQL Serve、他データベースからの移行ツール 2.1.5 動作環境
最新の情報は以下のサイトにて確認することが出来ます。
http://www-jp.mysql.com/support/supportedplatforms/enterprise.html
2.2. MySQL Monitoring と Advisory Service
MySQL Network Monitoring と Advisory Service は、お客様の MySQL Server 環境を継続的に監視し、問題が 顕在化する前に通知するという、「仮想 DBA」とも呼べるソフトウェアです。セキュリティ脆弱性の解消、レプリケー ションの改善、パフォーマンスチューニングなどを、お客様の環境に合った形で提案します。お客様の環境の MySQL サーバーを継続的に監視し、問題が顕在化する前にアラートを通知します。結果として、データベース管 理者の生産性は大きく向上します。
2.3. MySQL Production Support
MySQL Enterprise では、お客様に対し 24 時間×7 日体制でのテクニカルサポートサービスを提供しています。 MySQL Enterprise では、お客様が目的に応じて提供されるサービスのレベルを選択できるように、Basic、Silver、 Gold、および Platinum の、4 段階のサービスが用意されています。
サービスレベル 日本語: http://www-jp.mysql.com/products/enterprise/features.html 英語 http://www.mysql.com/products/enterprise/features.html
3. MySQL データベース 製品ライフサイクル 概要
MySQLでは、データベースサーバの初期出荷日(General Availability)からEOL(End-of-Life)まで、
メジャー・リリースごとに総計 5 年間(60 ヶ月)の製品ライフサイクルを持ち、サポートを行います。
3.1 プロダクトライフサイクル
それぞれのメジャーリ・リースごとに、プロダクトライフサイクルは 2 つに分類されます。
3.1.1 Acitve Lifecycle timeframe
初期出荷日から 2 年間(24 ヶ月)まで下記のサポート内容が提供されます。
・Source Branch
⇒ Under Active Development
・Security Update
⇒ 顧客に既知の Security の問題に対して
・Bug Fixes
⇒ Severity レベル 1,2,3 の問題全てに対して提供
・Timeframe
⇒ パッチの定期的な提供
3.1.2 Extended Lifecycle timeframe
Active Lifecycle Support 終了後の 3 年間(36 ヶ月)まで下記のサポートが提供されます。
・Source Branch
⇒ Not under Active Development
・Security Update
⇒ 顧客に既知の Security の問題に対して
・Bug Fixes
⇒ Severity レベル 1 の問題に対してのみ提供
・Timeframes
⇒ 必要に応じたパッチの提供
3.2 現在のEOLスケジュール
MySQL Database Server GA Date Active Support Ends Extended Support Ends
3.23
2001-01-17 2006-07-31
2006-12-31
4.0
2003-03-15 2006-09-30
2008-12-31
4.1
2004-10-23 2006-12-31
2009-12-31
4. MySQL ストレージ・エンジンの概要
MySQL データベースサーバに実装されているストレージ・エンジンとは、ディスク上の格納ファイル形式に合わ せてテーブルデータを管理・格納しデータへのアクセス処理を実行する機能です。
4.1. ストレージ・エンジンの構造上の特徴
一般的なRDBMS では単一のデータ格納方式しかサポートされていません。 MySQL データベースは、格納 機能部分にPluggable Storage Engine Architecture と呼ばれる構造を採用しているので複数のデータ格納方式 をサポートすることが出来ます。 Pluggable Storage Engine Architecture はストレージ・エンジンをモジュール化 するので、テーブル毎に最適な格納方式を実現するストレージ・エンジンを選択することができます。 従って
アプ
リケーションの特性の違いによって適したストレージ・エンジンを使用できるというメリットになっていま
す。
4.2. ストレージ・エンジンの使用上の特徴
JDBC、ODBC 等の CONNECTOR を使用してのデータアクセスにおいては、SQL の 解析 、 実行計画作成 を経て 実行処理 を対象のストレージ・エンジンに渡すためストレージ・エンジンの違いを意識せずにSQL を使用 することができます。 実際にはSQL が同じでも実行するストレージ・エンジンによって処理が異なるため、ストレ ージ・エンジン固有の機能(トランザクション等)は意識する必要があります。4.3. ストレート・エンジンの提供
ストレージ・エンジンは、MySQL AB 社、MySQL のパートナー会社、コミュニティ、によって開発、提供されてい ます。 また、既成のストレート・エンジンのみならず独自のストレージ・エンジンを作成、組み込むことができます。4.4. ストレージ・エンジンの紹介
MySQL データベースでは、MyISAM とトランザクションをサポートする InnoDB の2種類が主に使われていま す。 以下に代表的なストレージ・エンジンの概略を紹介します。 4.4.1. MyISAM MySQL データベースの標準ストレージ・エンジンです。 テーブル単位ロックをサポートしディスク・ベースでは 最も高速なストレージ・エンジンとされています。 、トランザクション機能はサポートしていませんのでデータウェ アハウス等の参照系に適しています。 4.4.2. InnoDB フィンランドの innobase 社(Oracle 社が 2005 年に買収)がオープンソース・ソフトウエアとして提供するストレ ージ・エンジンです。 コミット、ロールバック、クラッシュリカバリの各機能を備えたトランザクションセーフ(ACID 準拠)のストレージ・エンジンです。 行単位ロックのサポート、マルチユーザでの並行性を確保しトランザクション 機能をサポートする最も高速なストレージ・エンジンとされています。 4.4.3. Merge 複数の同一のMyISAM テーブルを一つの MyISAM テーブルとして扱うことが出来ます。 大きなテーブルを 小さなテーブルに分割して管理を容易し、より効率的な検索や修正、作成に適しています。
4.4.4. Memory (Version 4.X までは名称が Heap)
メモリ上にテーブルを配置する
ため高速な処理が可能になります。 テーブルに格納されたすべてのデータは正常、障害を問わず終了時に消失するのでテンポラリテーブルに適しています。 4.4.5. BDB (Berkeley DB)
4.4.6. EXAMPLE 独自のストレージ・エンジンを作成する場合にサンプルとなるストレージ・エンジンです。 4.4.7. FEDRATED ローカルの MySQL のテーブルと同様にリモートの MySQL サーバーのテーブルを扱えるようにするエンジンで す。 4.4.8. ARCHIVE MySQL のテーブルを圧縮してディスク上のデータ格納領域を削減するストレート・エンジンです。 レコードの 変更が出来ないため記録保持に適しています。 4.4.9. CSV CSV 形式でディスクに格納するストレート・エンジンです。 他のアプリケーションとの互換性に適しています。 4.4.10. BLACKHOLE ディスクにもメモリにも実体としてのテーブルを持たないストレート・エンジンです。 4.4.11.NDB
2003 年に買収をした Alzato 社の NDB Cluster を起源とするストレージ・エンジンです。 SPOF (Single Point Of Failure)が無い耐障害性、99.999%の可用性、高スケーラビリティを提供します。
5.MySQL Cluster の概要
MySQL AB 社は、Ericsson 社が 2000 年に設立した Alzato 社を 2003 年に買収しました。 MySQL Cluster は、Alzato 社の通信・IP環境向け高可用性クラスタリング製品である「NDB Cluster」を取り込んでいます。
5.1.MySQL Cluster の特徴
MySQL Cluster は、NDB というストレージ・エンジンに位置づけられます。 MySQL Cluster は、トランザクショ ン機能をサポートしてしますがクラスタ構成を前提としている点がInnoDB とは異なっています。 MySQL Cluster のデータ・ノードは、データベースの一部を分散保持する事で負荷分散と高速性を実現し同時に他のノードのデ ータの一部を保持することで高可用性に対応しています。 5.1.1.自動ノード修復機能 1 つまたは複数のデータベース ノードに障害が発生した場合、同じデータ セットを持つ他のデータベース ノー ドに自動的にアプリケーションが引き継がれます。 5.1.2.チェックポイント・リスタート ハードウェアの障害により、すべてのノードが動作しなくなった場合でも、MySQL Cluster ではチェックポイントと ログによりシステム全体が復旧されます。 5.1.3.ディザスタ・リカバリ的運用 MySQL Cluster では、ネットワーク接続されていればクラスタを複数地域に渡って複製することができるため、 地理的に離れた複数の場所にまたがって一貫した状態でシステムを利用することができます。 5.1.4. メモリー・ベース・データベースによる高速処理性 ヴァージョン 5.0 の MySQL Cluster は、メモリー・データベース構造とクラスタ化された各ノードが並列に処理 を実行することで高速に動作をします。 また、すべてのデータはメモリー上に保持されディスクのトランザクション ログに非同期に書き込むことによりI/O によるボトルネックを回避しています。 (※ヴァージョン 5.1 からメモリー・ベースに加えてディスク・ベースもサポート予定) 5.1.5.低管理保守費用 大部分が自立動作するように設計されているのでデータベース管理者によるチューニングやチューニングに必 要なパラメータも僅かなので管理・保守にかかる費用を削減することが出来ます。
5.2.MySQL ClusterとMySQL レプリケーション(Replication)
MySQL データベースは標準でレプリケーションをサポートしているため設定や運用が容易な点が特徴です。 Master/Slave 間の不整合のリスクから更新は Master に制限されますが、更新系を Master、Master からレプリケ ーションされた複数の Slave を参照系、として負荷分散をするモデルが一般的モデルになります。
MySQL Cluster では、Master と Slave の関係ではなく SQL ノードとデータ・ノードの関係になります。 複数の SQL ノードと複数のデータ・ノードでの構成が可能な MySQL Cluster では実質的な Multi-Master 構成となり負荷 分散による安定運用が可能になります。
6. MySQL 適用事例
3つの事例の概略を紹介いたします。6.1.コンチネンタル航空
ビジネスの要望 • 追跡機能のない 30 分かかるマニュアルプロセスの自動化 • 顧客満足度の向上 • 売り上げ機会損失の改善 • コスト効果の高いソリューション HP のソリューション• HP ProLiant DL 585 3 台 データベースサーバ (RHEL AS 3, MySQL) • ProLiant BL20p アプリケーション・サーバ 8 台(RHEL ES 3, JBoss) • StorageWorks EVA 3000 (データベース用)
• HP Serviceguard for Linux • Red Hat Enterprise Linux サポート 結果 • 簡素化 − ハードウェア、Linux、高可用性システムの一社によるサポート提供 • 俊敏さ − 平均レスポンス時間 2 秒で、チケット再発行を実行する完全自動化されたプロセス • 価値 − オープンソースソフトウェアを活用したコスト効果の高いソリューション − チケット再発行売上が、100%以上増加(初年度)
6.2.PokerRoom.com (オンライン・ゲーム)
ビジネスの要望• 600% annual growth rate 年率 600%成長に対応した拡張性 • 99.999% の高可用性を保証(ピーク時 10,00 ユーザまで対応) • 本番サイトとバックアップサイトを提供することで継続的な運用を保証 HP のソリューション
• HP Integrity rx4640 server 、Red Hat Enterprise Linux および MySQL で Dell サーバをリプレース • フロントのウェブサービス用に HP ブレードサーバを活用
• HP Enterprise Virtual Array および HP DataProtector • 本番サイト:カナダとバックアップ・サイト:コスタリカ 結果 • 10 万同時ユーザまで対応した拡張性を持ち、ビジネスの成長に対応 • 24x7 ワールドワイドで運用をサポートするための信頼性、可用性を拡張 • 継続した運用を実施することで、顧客満足度を向上
6.3.Sabre Holdings (高トランザクションの航空券予約システム)
ビジネスの要望 • トランザクション量の指数関数的な増加の退避用効果の高い管理 • e コマース・ビジネスでの基盤となるシステムの信頼性確保 • 今後の成長に備えた拡張性の実現 HP のソリューション • 28 PA-RISC 、NSK S86000 サーバ • 45 HP Integrity rx5670 Linux サーバ クラスタ • 100 MySQL DB クラスタ結果
• メインフレーム・ダウンサイジングによる TCO の実現 • Linux, HP-UX および NonStop の適材適所の配置 • 応答速度向上による顧客満足度向上
6.3.1.メインフレームからオープンシステムへ
このセイバー・ホールディングスの事例は、MySQL 単体ではなく他のシステムとの構成・効果の例でもあります。 セイバー・ホールディングスは、1960 年代に世界最初の OLTP(オンライントランザクション処理)である航 空機座席予約システムを構築した企業として著名な存在です。 近年の同社のネットワークは、113 カ国 5 万社 以上の旅行代理店、400 社の航空会社、6 万のホテル、32 社のレンタカー事業者を結ぶまでに成長し世界の旅 行業務シェアの 36%を占め、年間 4 億 3 千万件の予約業務を処理をする最大規模のミッションクリティカルな OLTP システムとなっています。 2000 年には長らくメインフレームで構築されてきた同社システムのオープンシ ステムへの全面移行を開始しました。 6.3.1.1.レガシー・マイグレーションに駆り立てる背景 レガシーシステムは、大きく分けて3つの問題を抱えています。 1:コストの問題 メインフレームは、ハードウェアだけでなく OS のコストも高い。 2:データの柔軟性の問題 ビジネスは急速に変化するため、データの柔軟性が企業にとって死活問題となる。 3:人材の問題 新たに入社してくる社員の多くが C++や Java、SQL、XML に慣れているが、レガシーシステムの開 発にはメインフレーム技術に熟知した人材の確保が必要になる。 6.3.1.2.HP NonStop サーバと Linux サーバのハイブリッド構成 Sabre の システム上の課題は、30 億通りもの組み合わせがあるチケット購入時の料金計算、予約サー ビスの高信頼性と必ずしも購入に結びつかない空席確認時の高速性と低コスト性です。 この2つの課題を実現する為に選択されたのがマスターデータベース用に HP NonStop サーバ、空席確認 等には Linux サーバを活用したハイブリッド構成です。 空席確認などのスピードとスケーラビリティの要求されるショッピング機能は、170 台の HP ProLiant サ ーバと 45 台の HP Integrity サーバで構成された Linux サーバ群で実装されている。その背後には 12 台 の HP NonStop サーバが控えており、マスターデータベースから Linux サーバへと空席情報がレプリケー ションされる仕組みである。 こうしたハイブリッド構成によるレガシーマイグレーションにより、トランザクションあたりの運用コストがお よそ 40%削減されたという。また、メインフレームでは困難であった機能拡張も容易になったため、もともと は 10∼20 種類であったオプション機能が、いまでは 200 種類以上提供可能となっています。付録:
HP Proliant サーバ構成百選へのリンク
日本HPでは、HP Proliant Server と MySQL データベース含む構成見積もり例を Web ページにて提供しています。 例えば、HP Proliant サーバ構成百選 (http://h50158.www5.hp.com/select100/index.asp) のページを開きま す。 次に「用途」の項目で「データベース」を選択して検索をします。
お問い合わせはカスタマー インフォメーションセンターへ