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一酸化炭素中毒災害発生状況については 毎年 30~40 件前後発生 例年起因別で多いのは内燃機関の使用によるもの ( 約 4 割 ) 調理器具の使用によるもの ( 約 2 割 ) 屋外における有害作業による中毒災害も発生している 〇一酸化炭素中毒対策に係る規定等 安全衛生規則第 578 条 ( 内燃

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【安全衛生管理】 酸素欠乏危険作業における一酸化炭素中毒について

1. 酸素欠乏と一酸化炭素中毒の類似点

基本的に酸素欠乏(酸欠)と一酸化炭素中毒は酸素を取り込めないという点では同じです。 違いは、酸欠は単純に酸素が足りない状態なので、酸素を補充すればよくなります。 それに対し、一酸化炭素中毒では、一酸化炭素が酸素の代わりに血液中に取り込まれた状態 です。中毒症状は両者ほぼ同じです。違いは、一酸化炭素中毒はすぐには治らなく、後遺症 (知能低下・記憶障害・行動異常等)残ることです。 一酸化炭素は酸素よりも血液に取り込まれやすく、抜けにくいので高い濃度の酸素の吸入 が必要になりますが、軽い場合は換気で回復すると言われています。 密閉空間で、内燃機関を使用すると室内の酸素濃度が低下し、低い位置に設置されている 内燃機関はより低酸素濃度の空気を吸入する結果、不完全燃焼が起こり、内燃機関排気中の 一酸化炭素濃度は次第に高くなります。排出ガス比重は一酸化炭素(0.967)が、炭酸ガス(1.53) より低く速やかに室内に拡散します。 室内の一酸化炭素濃度は短時間に許容濃度を超え、気が付いた時にはすでに一酸化炭素中 毒に被災していることが多いです。 小型発電機による一酸化炭素中毒関する調査によると、家庭用の小型発電機を6帖程度の 室内で運転しただけで、一酸化炭素濃度は10分程度で致死濃度である1600ppm 以上に 達するという報告があります(東京都生活文化局ホームページ)。 たとえ、短時間であっても、屋内や閉鎖性空間(車庫や小屋等)で使用することは死亡事 故につながると警告しています。 酸素欠乏危険作業を行う場合は、有害ガス(特定化学物質の有無・関連法規)を同時に考 慮して進めることが必要です。

2.厚労省再通達

一酸化炭素中毒については、近年災害の発生件数が増加していることから、厚労省では一酸化 炭素中毒災害等による労働災害防止について通達を再配布している(参考 7-12(再配布)。

一酸化炭素中毒災害等による労働災害防止についての厚労省の通達

〇 一酸化炭素中毒等による労働災害発生状況

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・一酸化炭素中毒災害発生状況については、毎年30~40件前後発生。 ・例年起因別で多いのは内燃機関の使用によるもの(約4割)、調理器具の使用によるもの(約 2割) ・屋外における有害作業による中毒災害も発生している。 〇 一酸化炭素中毒対策に係る規定等 ・安全衛生規則第 578 条(内燃機関の使用禁止) 事業者は、抗、井筒、潜函、タンク又は船倉の内部その他の場所で、自然換気が不十分なと ころにおいては、内燃機関を有する機械を使用してはならない。ただし、当該内燃機関の排 ガスによる健康障害を防止するため当該場所を換気するときは、この限りでない。 ・「建設業における一酸化炭素中毒防止のためのガイドラインの策定について」(平成 10 年 6 月 1 日基発第 329 の1) 作業環境管理として一酸化炭素にばく露されるおそれがある場合の 換気、警報装置の要件を定めている。 〇 最近の労働災害発生状況を踏まえて講じた行政対応 ・「業務用厨房施設における一酸化炭素 中毒による労働災害防止について」(平成21 年 12 月 4 日付け基安化発 1204 第1号)を発出 昨年夏以降、全国各地の外食チェーン等の業務用厨房施設において一酸化炭素中毒が多数発生 したことを受け、飲食業の業界団体 に対して一酸化炭素中毒による労働災害防止対策の実施 事項の徹底を要請。 1 ガス燃焼機器使用中の換気の徹底 2 一酸化炭素警報装置(いわゆる COセンサー)の設置等 3 ガスの燃焼、換気状況についての定期点検及び補修 4 一酸化炭 素中毒防止に係るマニュアルの整備と周知の徹底 5 安全衛生教育の実施 6 責任者の指名 及び職務の遂行

局所排気装置を有する食品包装クリーンルーム等の中毒発生事例

食品包装を行うクリーンルーム内等、閉鎖性空間 にエンジン付き発電機を持ち込み、作業を行って 一酸化炭素中毒に被災する災害が多発しています。 外気が入らないよう空調の施設内で作業を行った ため、エンジンの排気が室外に排気されず、室内の 一酸化炭素濃度が許容濃度を超え、作業者が一酸化 炭素中毒症状を発症したものです。 模式図:Wikipedia:ウィキペディア図:クリーンルームより 内燃機関付き発電機

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クリーンルームは汚染空気が入らないように密閉され、プッシュプル排気装置が設置されてい ます。室温は常時一定の温度が保たれています。 その中で、短時間ではあるが高濃度の内燃機 関排ガスが排出されたため、クリーンルーム内の一酸化炭素濃度が急激に上昇し、有害ガスが許 容濃度を超えたものであります。 作業者は、排気装置があると、排ガスは室外に排出されるものと信じてしまいます。

3.空気中における一酸化炭素濃度と吸入時間・中毒症状について

空気中における 一酸化炭素濃度 吸入時間と中毒症状 0.02 % 2~3時間で、前頭部に軽度の頭痛 0.04 % 1~2 時間で前頭部痛・吐き気・1.5~3.5 時間で後頭部痛 0.08 % 45 分間で、頭痛・吐き気・痙攣・2 時間で失神 0.16 % 20 分間で、頭痛・眩暈・吐き気・2 時間で死亡 0.32 % 5~10 分間で、頭痛・眩暈・30 分間で死亡 0.64 % 1~2 分間で、頭痛・眩暈・15~30 分で死亡

4.一酸化炭素中毒による労働災害の現状

一酸化炭素中毒による労働災害について、発生原因及び業種別に見ると、内燃機関を有する機 械、厨房施設のガス機器等を使用する作業場における換気不十分を原因とするものが全体の8割 以上を占めており、その内、建設業が全業種の半数を占めています。 建設業における一酸化炭素中毒の内訳は、室内等における発電機等の内燃機関の使用によるも の、コンクリート養生のための練炭の使用によるものが主体となっています。 (厚労省:労働者死傷病報告) 平成24年 平成25年 平成26年 3年計 換気不十分 33 51 30 114 建設業 13 30 14 57 食品製造業 7 9 9 25 その他業種 13 12 7 32 換気不十分以外 10 7 5 22 計(死傷者数)人 43 58 36 136

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5.関連法規

労働安全衛生法

第1章 総則 (事業者の責務) 第1条 事業者は、酸素欠乏症等を防止するため、作業方法の確立、作業環境の整備その他必要 な措置を講ずるよう努めなければならない。 第2章 一般的防止措置 (作業環境測定等) 第2条 事業者は,令第 22 条第九号に掲げる作業場について、その日の作業を開始前に、当該作 業場における空気中の酸素(第二種酸素欠乏危険作業に係る作業場にあっては、酸素及 び硫化水素)の濃度を測定しなければならない。 第3章 特殊な作業における防止措置 (設備の改造等の作業) 第 25 条の 2 事業者は、し尿、腐泥、汚水、パルプ液その他腐敗し、若しくは分解しやすい物 質を入れてあり、若しくは入れたことのあるポンプ若しくは配管又はこれらに付属する 設備の改造、修理、清掃等を行う場合において、これらの設備を分解する作業に労働者 を従事させるときは、次の措置を講じなければならない。 酸素欠乏症等防止規則第1 条:事業者は酸素欠乏症等を防止するため、作業方法の確立、作業 環境の整備その他必要な措置を講ずるよう努めなければならな い。 特定化学物質障害予防規則第 1 条:事業者は化学物資による労働者のがん、皮膚炎、神経障害 その他の健康障害を予防するため使用する物質の毒性の確 認、代替え物質の使用、作業方法の確立、関係施設の改善 作業環境整備、健康管理の徹底その他必要な措置を講じな ければならない。 2条:定義等6項 第3類物質:一酸化炭素 1.作業方法及び順序を決定し、あらかじめ、これらを作業に従事する労働者に周知させること。 2.硫化水素中毒の防止について必要な知識を有する者のうちから指揮者を選任し、その者に当

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該作業を指揮させること。 3.作業を行う設備から硫化水素を確実に排出し、かつ、当該設備に接続しているすべての配管 から当該設備に硫化水素が流入しないようバルブ、コック等を確実に閉止すること。 4.前号により閉止したバルブ、コック等には、施錠をし、これらを開放してはならない旨を見 やすい箇所に表示し、又は監視人を置くこと。 5.作業を行う設備の周辺における硫化水素の濃度の測定を行い、労働者が硫化水素中毒にかか る恐れがあるときは、換気その他必要な措置を講ずること。

6.一酸化炭素中毒の防止

一酸化炭素中毒を防止するためには火気や内燃機関を使用する際は換気を十分に行うこと、地 下室やトンネル内等で十分な換気ができない場所では、これらを使用しないことが最優先です。 送風機を使用する場合は、吸入口から排ガスを吸い込まないよう設置位置や風向を適切に保つ ことが重要です。動力を必要とする場合には事前に綿密な安全対策を立て、関係者間で十分に連 絡をとりながら作業を行うことが必要です。 以上 参考資料:厚生労働省ホームページ ≪一般社団法人東京技能者協会/一般社団法人日本労働安全衛生コンサルタント会東京支部》

参照

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