原子力発電所の新規制基準と背景
松 永 健 一
技術士(機械、原子力・放射線、総合技術監理部門)/労働安全コンサルタント
平成25年10月27日
安全・防災課題の現状と今後の展望
(公社)大阪技術振興協会 安全・防災特別シンポジウム
目 次
1.原子力発電所の新規制基準適合性確認申請
(1) 東日本大震災と現状
(2) 新規制基準の策定経緯
(3) 新規制基準の概要
(4) 確認申請の進捗状況
2.原子力学会 福島第一原子力発電所事故セミナー
「何が悪かったのか、今後何をするべきか」
(1) 地震・津波被害 4発電所比較
(2) 事故で明らかになった課題
3.ストレステスト
(1) 概要
(2) 評価例
1.原子力発電所の新規制基準適合性
確認申請の概要
1-1 東日本大震災と現状
1-2 新規制基準の策定経緯
1-3 新規制基準の概要
1-4 確認申請の進捗状況
1-1東日本大地震と現状(1)
津波の高さ
東北地方太平洋沖地震による津波の高さ
1-1東日本大地震と現状(2)
発電所の現状
東日本大震災の影響を受けた原子力施設の現状
1-1東日本大地震と現状(3)
福島第一事故の教訓
1-2 新規制基準の策定経緯(1)
【従来】 原子力発電所の規制 保安院と原子力安全委員会との
ダブルチェック
< 3.11 福島第一事故発生>
規制組織
の改革・・「推進」と「規制」の分離 「規制」の一元化
→
原子力規制委員会
が発足
(2012/09/19)
規制制度
の改革・・炉心損傷等の重大事故(シビアアクシデント)対策の義務化
→
改正原子炉等規制法
が施行
(201/07/08)
出典:原子力規制委員会及び新安全基準骨子案の概要,規制委 2013.21-2 新規制基準の策定経緯(2)
1-3 新規制基準の概要(1)
安全規制への指摘
出典:実用発電用原子炉に係る新規制基準について,規制委 2013.7
1-3 新規制基準の概要(2)
基本的な考え方
1-3 新規制基準の概要(3)
主な要求内容
1-3 新規制基準の概要(4)
津波・地震への要求
出典:実用発電用原子炉に係る新規制基準について,規制委 2013.7
1-3 新規制基準の概要(5)
津波・地震への要求
出典:実用発電用原子炉に係る新規制基準について,規制委 2013.7
1-3 新規制基準の概要(6)
津波・地震への要求
出典:実用発電用原子炉に係る新規制基準について,規制委 2013.7
1-3 新規制基準の概要(7)
津波・地震への要求
出典:実用発電用原子炉に係る新規制基準について,規制委 2013.7
1-3 新規制基準の概要(8)
その他の自然現象への要求
出典:実用発電用原子炉に係る新規制基準について,規制委 2013.7
1-3 新規制基準の概要(9)
自然現象以外への要求
出典:実用発電用原子炉に係る新規制基準について,規制委 2013.7
1-3 新規制基準の概要(10)
自然現象以外への要求
出典:実用発電用原子炉に係る新規制基準について,規制委 2013.7
1-4 確認申請の進捗状況
出典:原子力規制委員会HP炉型
電力
原子炉
申請日
審査会合
現地調査
審査チーム
PWR 北海道
泊1/2
7月8日
9回
-
B
泊3
7月8日
21回
10月18日
C
関西
大飯3/4
7月8日
12回
-
A
高浜3/4
7月8日
12回
10月17日
C
四国
伊方3
7月8日
18回
10月26日
A
九州
川内1/2
7月8日
20回
9月20日
B
玄海3/4
7月12日
18回
9月27日
A
BWR 東京
柏崎刈羽6/7
9月27日
5回
-
C
PWR:加圧水型 BWR:沸騰水型
【従来】 原子力発電所の規制 保安院と原子力安全委員会との
ダブルチェック
< 3.11 福島第一事故発生>
規制組織
の改革・・「推進」と「規制」の分離 「規制」の一元化
→
原子力規制委員会
が発足
(2012/09/19)
規制制度
の改革・・炉心損傷等の重大事故(シビアアクシデント)対策の義務化
→
改正原子炉等規制法
が施行
(201/07/08)
(平成25年10月27日現在)
2.原子力学会 福島第一原子力発電所事
故セミナー
「何が悪かったのか、今後何をするべきか」
2-1 地震・津波被害 4発電所比較
東日本大震災の地震・津波被害(1)
4発電所比較
地震により外部電源系が,津波により浸水,非常用電源が被害を受けた
東日本大震災の
地震
・津波被害(2)
4発電所比較
福島第一と女川で基準地震動を一部超えた(極端はない)が,概ね最大加速度以内
東日本大震災の地震・
津波
被害状況(3)
4発電所比較
新知見で想定高さを高め,対策 → 福島第一1~4号機は今回津波よりで低かった
東日本大震災の地震・
津波
被害(4)
4発電所比較
出典:日本原子力学会 原子力安全部会「福島第一原子力発電所事故セミナー」報告書,2013.3
東日本大震災の地震・
津波
被害状況(5)
4発電所比較
出典:日本原子力学会 原子力安全部会「福島第一原子力発電所事故セミナー」報告書,2013.3
東日本大震災の地震・津波被害(6)
出典:日本原子力学会 原子力安全部会「福島第一原子力発電所事故セミナー」報告書,2013.3
4発電所の比較結果のまとめ
出典:日本原子力学会 原子力安全部会「福島第一原子力発電所事故セミナー」報告書,2013.31.施設外誘因事象(特に
自然現象
)を考えることの重要性
厳しい結果になったか/ならなかったかの境目→防止するヒント
(4発電所を比較する意味)
(1) 設計基準ハザード →「安全規制に関する課題」
(2) 防護設計 【女川】 中央制御室に手すり棒、海水ポンプをピット化
→
「考え得ることは徹底して考えてきめ細かい対策をする」
→逆に「考え得ないことも起きると考えて柔軟な対策を用意する」
例.可搬式の電源設備→「安全設計に関する課題」
2.従来から重要とされてきた
安全の原則
はやっぱり重要だった
(1) 「深層防護」の重要性 →「深層防護の観点からの課題」(後述)
(2)
「継続的改善」
が間に合った例/の重要性
【東海第二】 茨城県津波評価を基に対策工事を実施
【女川】 引き津波対策を実施 【福島第一5】6号機から電力融通
3.「設置者に第一義的責任」の原則
現場の人が現場を一番知っている。 異常状態は
現場確認
が原則→
異常状態が進展し深層防護の
高次になればマネジメント
の役割大
事故で明らかになった課題(1)
出典:日本原子力学会 原子力安全部会「福島第一原子力発電所事故セミナー」報告書,2013.31.
深層防護
の観点からの課題
特に重要なもの
(1) 施設外誘因事象、特に自然現象に対する防護が不十分。津波高さの予
測法(※)が未熟。津波想定が不十分。 ※土木学会基準(頻度100年
程度)→原子力規格「耐震設計規定・指針」採用。原子力ニーズ千~1万
年に相違。
学会間の交流・意思疎通に問題
。
(2) 「アクシデントマネジメント(AM)」の信頼性が不十分。地震動や津波、
その結果のシビアアクシデントが、施設内外にもたらす環境条件等の
考慮不十分。
(3) 「想定を超える事象」への「柔軟な対応策」が欠如。安全対策には想定
漏れがあり得る。可搬式の安全装置は、米国では対応されていた。
2.
安全設計
に関する課題(以下同じ):次頁の分析から7つの教訓
3.
安全規制
4.
安全防災
5.
事故時の協力・連絡
6.
事故情報の更新
7.
PRA、運転経験、安全研究の活用
PRA:確率的リスク評価
事故で明らかになった課題(2)
深層防護
出典:日本原子力学会 原子力安全部会「福島第一原子力発電所事故セミナー」資料,2013.10.5
原子力学会セミナーでの議論(1)
事故で明らかになった課題(3)
深層防護
出典:日本原子力学会 原子力安全部会「福島第一原子力発電所事故セミナー」資料,2013.10.5
事故で明らかになった課題(4)
分析と教訓
3.ストレステスト
3-1 ストレステストの概要
3-2 ストレステスト評価例
ストレステストの概要(1)
ストレステストの概要(2)
ストレステストの概要(3)
シビアアクシデント(過酷事故):DBEを大きく超える事象