テーラーメイド薬物治療学 2009 年度 1/4
テーラーメイド薬物治療学
区 分 :4回生後期正規試験
実施日:
2010.1.13
出題者:竹内、高田、中田、西口、中村、辻本
問1 下記の文章1)∼4)の( )内に適切な語句を入れ、文章を完成しなさい。(2×18 点) 1) 薬物治療における個人の多様性の素因あるいは要因には、( 1 )などの遺伝的素因、小児や高齢者などの( 2 ) 要因、妊娠や肥満などの( 3 )要因ならびに腎障害や肝障害などの( 4 )が含まれる。 2) 特定の集団中に( 1 )以上の頻度で存在する遺伝子の変異を( 2 )といい、このうち約 85%が( 3 )であ るといわれている。 3) 通例、( 1 )metabolizer は野生型の対立遺伝子をホモ接合体あるいはヘテロ接合体でもつ遺伝子型に対応すると 考えられている。( 2 )metabolizer ならびに( 3 )metabolizer は、それぞれ酵素活性が低下または失活する対 立遺伝子を有する表現型をさすが、薬物代謝酵素においては野生型のヘテロ接合体が( 4 )metabolizer に分類さ れる場合があり、個々に遺伝子型の影響を評価しなければならない。4) ワルファリンの場合、代謝酵素 CYP( 1 )の( 2 )metabolizer では、( 3 )metabolizer に比較して副作用 である出血傾向を生じやすい。また、イリノテカン塩酸塩の活性代謝物である( 4 )について、主代謝酵素であ る( 5 )の2つの変異遺伝子のいずれかをホモ接合体又はヘテロ接合体として持つ患者では、( 6 )が低下し、 ( 4 )の代謝が遅延することで重篤な副作用である( 7 )を生じる可能性が高くなる。 問2 下記の文中の( )内に適切な語句を入れ、文章を完成しなさい。(2×5 点) 本邦では、プロトンポンプ阻害薬(PPI)として、( 1 )、ランソプラゾール、( 2 )の3種類が現在臨床で使用されて いるが、これらのPPI は何れも肝代謝が主要な消失経路であり、( 2 )を除く2薬の肝における薬物代謝は主として遺 伝子多型の存在する( 3 )が関係している。( 2 )の肝代謝には非酵素的なチオエーテル体への変換が主体である ため、( 3 )の関与は相対的に少ない。( 3 )の分子種には現在9種類の変異アレルが知られており、これらは何れ も酵素活性が低下する遺伝子変異である。日本人ではこれらの変異アレル率が極めて高く、結果的に( 3 )に関して 活性欠損者となる。( 3 )の遺伝子多型は PPI 投与後の血中濃度と酸分泌抑制効果の個人差に反映される。( 3 )の 変異アレルを有する患者では、( 1 )の血中濃度や胃内 pH がホモ野生型患者よりも高く、また( 4 )との併用に よる( 5 )除菌療法の成功率も高くなる。 問3 1)∼5)の設問に答えなさい。(2×5 点)
テーラーメイド薬物治療学 2009 年度 2/4
1) 虚血性心疾患の予測因子として、正しいものの組み合わせをア∼カより選びなさい。 a) 血漿中心房性ナトリウム利尿ペプチド b) 高感度 CRP c) 便潜血 d) 微量アルブミン尿 e) 血中白血球数ア(a,b) イ(b,c) ウ(c,d) エ(d,e) オ(a,e) カ(b,d)
2) CKD(慢性腎臓病)における降圧治療に関する正しい記載の組み合わせをア∼カより選びなさい。 a) 高カリウム血症のリスクがなければ、ACE 阻害薬、ARB が第一選択薬となる。 b) 血清クレアチニン値が 2mg/dL 前後の場合、ACE 阻害薬、ARB は投与禁忌である。 c) 血清クレアチニン値が 2mg/dL 以上の場合、利尿薬併用の際はチアジド系を選ぶ。 d) カルシウム拮抗薬はジヒドロピリジン系の中で降圧作用の強さを第一に考え選択する。 e) 糖尿病性腎症で尿蛋白陽性なら正常血圧でも ACE 阻害薬、ARB が適応となりうる。 ア(a,b) イ(b,c) ウ(c,d) エ(d,e) オ(a,e) カ(b,d)
3) 糖尿病患者の循環器疾患治療に関する正しい記述の組み合わせをア∼カより選びなさい。 a) 降圧目標値は 130/85mmHg である。 b) チアジド系利尿薬は少量でも代謝異常を生じるので投与しない。 c) 労作性狭心症合併でも代謝異常を生じるので β 遮断薬は投与しない。 d) 高血圧合併例では生活習慣改善と共に ACE 阻害薬、ARB が第一選択薬となる。 e) UKPDS(臨床試験)では冠動脈疾患の寄与度は LDL コレステロール値>HbA1c 値である。 ア(a,b) イ(b,c) ウ(c,d) エ(d,e) オ(a,e) カ(b,d)
4) 肥満に関する正しい記述の組み合わせをア∼カより選びなさい。 a) β3アドレナリン受容体や脱共役蛋白質1 遺伝子多型は肥満に繋がる。 b) 日本人は欧米人に比べて肥満に伴う合併症が比較的早期から発現しやすい。 c) BMI が 25 以上の肥満者の9割以上は、要治療の「病的」肥満である。 d) 肥満治療の原則は、3ヶ月で BMI による標準体重までの減量である。 e) 基礎代謝量の平均は男性 1500、女性 1200Kcal/日で、約1万歩の歩行に相当する。 ア(a,b) イ(b,c) ウ(c,d) エ(d,e) オ(a,e) カ(b,d)
5) 病態と治療法に関する正しい記述の組み合わせをア∼カより選びなさい。 a) 心筋梗塞後は RA 系阻害薬を併用して、速やかに 130/80mmHg まで降圧する。 b) 心不全治療薬の標準処方は RA 系阻害薬、β 遮断薬と利尿薬の併用療法である。 c) 心血管病を有する正常高値血圧者は、高リスク患者として直ちに降圧薬治療の対象である。 d) 脳血管障害合併高血圧患者でも、中年であれば 130/85mmHg を降圧目標値とする。 e) 高齢者の降圧利尿薬は少量より開始し、常用量の2倍を限度にゆっくり増量する。 ア(a,b) イ(b,c) ウ(c,d) エ(d,e) オ(a,e) カ(b,d)
テーラーメイド薬物治療学 2009 年度 3/4
問4 次の設問に対して、該当する薬剤を選択肢(ア∼オ)から選びなさい。(1×5 点) 1) 腎不全患者で活性代謝物による副作用発現が問題となる薬剤 2) 腎不全患者で生じる高リン血症に対する処方薬剤 3) 腎不全患者で腸肝循環が促進している薬剤 4) 肝血流の低下により、顕著に肝クリアランスが低下する薬剤 5) 溢水患者に対して、初期投与量を増大させる必要のある薬剤 選択肢 ア)アセトアミノフェン イ)アルベカシン ウ)アロプリノール エ)沈降炭酸カルシウム オ)プロプラノロール 問5 代謝を受けず尿中にのみ(糸球体ろ過より)排泄される薬物を、クレアチニンクリアランスが40mL/min の腎疾患患者に 投与したい。血中濃度を12µg/mL にするために必要な点滴速度(mg/hr)を求めよ。ただし、健常人のクレアチニンクリ アランスは120mL/min であり、健常人にこの薬物の 200mg を急速静注した時の AUC は 2.0mg・min/mL であった。また、 患者と健常人の体重は等しいものとする。(1×5 点) 問6 腎から100%未変化体として排泄される薬物 A を、腎機能が正常な男性患者に対して 1 日当たり 120mg を 2 回に分けて 筋肉内注射(筋注)するとき、有効な治療効果を期待できる。下記の表に示す男性患者〔1〕に薬物A を投与する方法 として、最も適切な投与量および投与回数を解答欄の括弧内に記入せよ。なお、クレアチニンクリアランス(CLcr)は Cockcroft-Gault の式(1)で求まる。薬物 A は投与部位から速やかに全てが吸収され、また、薬物 A の腎クリアランス はCLcr に比例する。ただし、CLcr の正常値を 100mL/min とする。(3+2 点) 患者〔1〕のデータ 年齢 35 体重(kg) 80 血清中クレアチニン濃度(mg/dL) 2.5テーラーメイド薬物治療学 2009 年度 4/4
問7 体内動態が非線形を示す薬物があり、その非線形の要因は肝臓における薬物代謝酵素の飽和によることが知られている。 患者A さんにおけるこの薬物の VmaxおよびKmの値は各々200mg/day、10mg/L である。この薬物を A さんに繰り返し 6 ヶ月投与して治療する場合、A さんの定常状態におけるこの薬物の血漿中薬物濃度を 10mg/L となるようにもっていきた い。A さんに対するこの薬物の 1 日当たりの最適の投与量(mg)を求めよ。(5 点) 問8 GFR が 15mL/min の患者に対して、腎機能正常者(40mg×2 回/日を服用、GFR=100mL/min)の場合と同様の血中濃度が 得られるような薬物X の 1 日投与量を示せ。ただし、腎障害に伴う腎外クリアランスの変化は認められないこととする。 なお、薬物X の錠剤の規格は、40mg と 20mg があることとする。(4 点) 腎機能正常者における薬物X の腎クリアランス 15L/hr 腎機能正常者における薬物X の腎外クリアランス 2L/hr 問9 女性患者(39 歳、身長 160cm、体重 50kg、体表面積 1.5m2)が乳がんと診断され、TNM 分類 T1N3M0、病期分類 ⅢC 期 となり、下記の化学療法の適応となった。A)∼C)の設問に答えなさい。(3×5 点) FEC100 療法 エピルビシン(EPI) 100 mg/m2 シクロホスファミド(CPA) 500 mg/m2 フルオロウラシル(5-FU) 500 mg/m2 1 日目に上記 3 剤を投与する。これを 3 週ごとに 4 回行う。 A)シクロホスファミドの 1 回投与量を算出しなさい。 B)エピルビシンの総投与量(4 回分)を計算しなさい。 C)フルオロウラシル(250mg / 5mL)の 1 回投与量は何 mL 必要であるかを計算しなさい。 問10 腎不全患者において、フェニトインの血中濃度が低下する場合がある。その原因と対処方法(理由を含む)について示せ。 以上医薬開発論 C 2009 年度 1/5
医薬開発論 C
区 分 :4回生後期正規試験
実施日:
2010.1.8
出題者:富川宗博、平松信祥
富川先生
問1
空欄に入れるべき語を下から選んで答えなさい。 1 スタチン系薬剤は共通して( 1 )構造を有する。リピトールの一般名は( 2 ) である。 2 ニューキノロン系抗菌薬は基本骨格として( 3 )構造を有する。その他に、ニューキノロン系抗 菌薬が持つ官能基は( 4 )と( 5 )である。 3 日本の土壌から発見された免疫抑制薬プログラフの一般名は( 6 )である。プログラフはレ セプター蛋白に結合した後、( 7 )と呼ばれるプロテインホスファターゼに結合し、脱リン 酸化反応を抑制する。 4 関節リウマチの病態形成に重要なサイトカインは( 8 )である。インフリキシマブはこのサイ トカインに対する( 9 )製剤であるが、25%がマウス由来、75%がヒト由来の ( 10 )である。 5 慢性骨髄性白血病では( 11 )染色体がみられる。この染色体は9番染色体の( 12 ) 遺伝子と22番染色体の( 13 )遺伝子の間で相互転座が起こって生じる。短くなった22番染色体 に生じる融合遺伝子は質的に( 12 )遺伝子とは異なる。すなわち、( 12 )遺伝子は SRC 遺 伝子群に属するが( 14 )活性はほとんど認められないのに対し、融合遺伝子から生じる タンパクは( 13 )の持つ重合能によって4量体を形成するため分子間で相互にリン酸化し、常に活 性化状態となる。イマチニブはこのタンパクの( 15 )結合部位の構造に合わせてデザインされた分 子標的薬である。イマチニブ耐性患者においてはキナーゼドメインの( 16 )における点突然変異が 認められている。 6 日本人や東アジア人が2型糖尿病を発症する機構としては、環境因子として( 17 )遺伝子 や( 18 )遺伝子の SNP による肥満やインスリン抵抗性の惹起が挙げられ、遺伝因子と して( 19 )遺伝子の多型によるインスリンの分泌不全が挙げられる。 <語群> ABL、BCR、PPARγ、アディポネクチン、KCNQ1、TCF7L2、チクロピジン、テプロイド、TNFα、消失 半減期、シンバスタチン、フィラデルフィア、タクロリムス、ピペラジン環、p-loop、カプトプリル、ヒト医薬開発論 C 2009 年度 2/5
型、ピリドンカルボン酸、カルシニューリン、アトルバスタチン、ATP、GTP、フッ素、ポリクローナル抗 体、モノクローナル抗体、メバロン酸前駆体、ピロリジン環問2
次の記述が正しければ〇を、誤りであれば を記しなさい。 1 次に示す断片A と断片 D は Ligation できない。 ( ) ----/AATT--- ---GATC/--- ---TTAA/---- ----/CTAG---- ↓Eco
R1 ↓Bam
H1 ※スラッシュの位置で切れる。 断片A+断片 B 断片 C+断片 D 2 遺伝子にはタンパクをコードしない領域が存在し、RNA として機能する。 ( ) 3 比較的大きな異種 DNA はクローニング技術によって大量に発現させることが可能であり、低分子の DNA 断片は PCR 法によって増幅が可能である。 ( )4 DNA 型癌ウイルスの癌遺伝子 SV40 の T 抗原やアデノウイルスの EIA や EIB などの癌遺伝子が細胞遺 伝子由来であることは証明されておらず、SV40 の T 抗原は、癌抑制遺伝子である RB や p53 に結合し、こ れらの機能を失活させる。 ( ) 5 ヒトのプロト癌遺伝子は遺伝子増幅、染色体転座、点突然変異の3種類のメカニズムにより活性化する。 ( ) 6 アメリカのバイ・ドール法では、連邦政府機関以外の資金提供による発明でも権利は大学に帰属し、日 本版のバイ・ドール法はアメリカよりも約20年遅れて制定された。 ( ) 7 ヒトのDNA は全ての部分が転写され、RNA として核外に出ていくことができる。 ( )
平松先生
1 「製造販売三役」の内、薬事法第17条で薬剤師が指定されているのはどれか。 ①安全管理責任者 ②総括製造販売責任者 ③品質保証責任者 2 以下の文章中の( )に入るのはどれか。 治験は( )に基づく倫理的原則及びGCP を遵守して行うこと。 ①ジュネーブ宣言 ②ワシントン宣言 ③ヘルシンキ宣言 3 治験の原則として次の文章は正しいか 科学と社会のための利益が最も重要であり、被験者の人権の保護、安全の保持及び福祉の向上に対する配慮 よりも優先されるべきである。 ①正しい ②間違い医薬開発論 C 2009 年度 3/5
4 次の文章は正しいか。 治験における「有害事象」とは、治験薬を投与された被験者に生じたすべての好ましくない又は意図しない 疾病又はその徴候をいう。 ①正しい ②間違い 5 以下の文章中の( )に入るのは何番が適切か。 治験依頼者は( )、医療機関に治験薬を交付してはならない。 ①治験審査委員会に承認されるまでは ②医療機関の長の指示が出るまでは ③医療機関との間で治験の契約が締結されるまでは 6 次の文章は正しいか。 治験依頼者は、治験薬が医薬品GCP 通知に従って製造されていること等を保証しなければならない。 ①正しい ②間違い 7 次の文章は正しいか。 「効果安全性評価委員会」の委員は治験責任医師の中から選定しなければならない。 ①正しい ②間違い 8 治験依頼者は、治験中に『発生が治験薬概要書から予測できない「死亡または死亡につながる恐れのあ る」副作用が発現した症例』が発生した場合、何日以内にその旨を厚生労働大臣に報告しなければならない か。 ①7日 ②10日 ③15日 ④しなくていい 9 治験依頼者は、「全ての重篤で予測できない副作用」についてどのように対処すべきか。 ①全ての治験責任医師、医療機関の長及び規制当局に速やかに通知しなければならない。 ②治験調整医師に速やかに通知すれば、全ての治験責任医師に通知する必要はない。 ③治験調整委員会に速やかに通知すれば、全ての治験責任医師に通知する必要はない。 10 以下の文章中の( )に入るのは何番か。 監査の目的は、治験の品質保証のために、治験がGCP 省令、治験実施計画書及び手順書を遵守して行われて いるか否かを通常のモニタリング及び( )とは独立・分離して評価することにある。 ①臨床開発組織 ②統計解析業務 ③データマネジメント業務 ④治験の品質管理業務 11 次の文章は正しいか。 治験審査委員会の構成委員が11名(うち当該治験薬の治験分担医師1名を含む)で当該治験薬の治験分担 医師1名を除いた5名での審議採決は会議が成立する。 ①正しい ②間違い 12 治験実施中に、治験審査委員会は少なくともどの期間で、治験継続の審査を行う必要があるか。医薬開発論 C 2009 年度 4/5
①3ヶ月に1回以上 ②6ヶ月に1回以上 ③1年に1回以上 ④2年に1回以上 ⑤3年に1回以上 13 次の文章は正しいか。 治験審査委員会が承認を却下しても病院長は実施の許可を条件付きで出すことができる。 ①正しい ②間違い 14 次の文章は正しいか。 実施医療機関の長は、モニター、監査担当者、治験審査委員会又は寄生当局の求めに応じ、原資料等の全て の治験関連記録を直接閲覧に供しなければならない。 ①正しい ②間違い 15 次の文章中の( )に入るのは何番か。 「治験薬管理者」とは、実施医療機関において実施医療機関の長によって選任され、治験薬を保管、管理す る薬剤師又は医師又は歯科医師をいう。但し、原則として( )とする。 ①治験責任医師 ②薬剤師 ③治験協力者 ④治験分担医師 16 次の文章は正しいか。 実施医療機関の長は、治験薬管理者に原則として薬剤師を選任することとされているが当該実施医療機関の 薬剤師でなければならない。 ①正しい ②間違い 17 次の文章は正しいか。 医療機器は薬事法の規制を受けない。 ①正しい ②間違い 18 次の文章は正しいか。 医薬品医療機器総合機構における新医薬品等の承認申請は、審査チームによる審査と信頼性調査が行われる。 ①正しい ②間違い 19 次の文章は正しいか。 第Ⅰ相試験は、通常、少数の健常な人を対象として安全性を確認する。 ①正しい ②間違い 20 次の文章は正しいか。 第Ⅲ相試験には、被験薬及び対照薬を用いて、そのどちらが投与されるか医師も患者も知らされずに行う二 重盲検比較試験がある。 ①正しい ②間違い 21 以下の文章中の( )に入るのは何番か。医薬開発論 C 2009 年度 5/5
監査に従事する者は、医薬品の開発に係る部門及び( )に属してはならない。①営業を担当する部門 ②モニタリングを担当する部門 ③経理を担当する部門
22 次の( )に入る数字は何か。
オーファンドラッグとして承認された医薬品については、再審査期間が最長( )年まで延長される。
23
以下の文章中の( )に入るのは何番か。医薬品、医薬部外品、厚生労働大臣が指定する成分を含有する化粧品又は医療機器の製造販売をしよう
とする者は、( )にその製造販売について厚生労働大臣の承認を受けなければならない。
①会社ごと ②事業所ごと ③品目ごと
24
次の文章は正しいか。製造販売後に行う調査・試験には、使用成績調査、特定使用成績調査、製造販売後臨床試験がある。
①正しい ②間違い25
以下の文章中の( )に入るのは何か。薬事法第17条
医薬品の製造業者は、自ら薬剤師であってその製造を実地に管理する場合のほか、その製造を実地に管
理させるために、製造所ごとに( )を置かなければならない。
以上
漢方医薬学 B 2009 年度 1/2
漢方医薬学 B
区 分 :4回生後期正規試験
実施日:
2010.1.8
出題者:三谷和男、高橋宏和、松田久司
問1
次の症状があるときに用いる適切な風邪の漢方処方を下から選んで答えなさい。 頭痛、発熱、悪寒、有汗 ( ) 頭痛、発熱、悪寒、無汗、首肩がこる ( ) 頭痛、発熱、悪寒、無汗、節々が痛む ( ) 微悪寒、のどの痛み、暑苦しい ( ) 頭痛、発熱、くしゃみ、透明な鼻水 ( ) 葛根湯、麻黄湯、桂枝麻黄各半湯、桂枝湯、小青竜湯、銀翹散、香蘇散、参蘇飲問2
空欄に入る適切な語句を下から選んで答えなさい。 寒痰とは、色が( 1 )で水のような痰であり、( 2 )なども一緒に出ることが多い。代表的な 処方は( 3 )、麻黄附子細辛湯などである。燥痰とは、白色で量が少なく、粘り気が( 4 )痰 である。代表的な処方には( 5 )がある。 漢方では下痢を( 6 )と( 7 )に分けて考える。( 6 )とは一般に感染性の下痢であり、 粘血便や( 8 )がみられることが多い。( 7 )とは一般に非感染性下痢を指す。 便 意 を 我 慢 し 続 け た が た め に 起 こ る 便 秘 を ( 9 ) 型 便 秘 と 呼 び 、 基 本 の 処 方 と な る の は ( 10 )や調胃承気湯である。女性で冷えのぼせや月経不順がある場合は( 11 )、 通導散などを用いる。肥満や生活習慣病がある場合は( 12 )、大柴胡湯を用いる。大腸の運動不 足が原因で大便が直腸に達するまでに時間がかかり、その間に水分が吸収されて便が硬くなるために起こる便 秘を( 13 )型便秘と呼ぶ。普通は( 14 )により気虚を改善していくが、便が硬く出にく い場合は( 15 )や潤腸湯のように便を潤す作用のあるものを併用する。 動き回る性質を持ち、冷えると増悪するような性質をもつ痛みを( 16 )と呼ぶ。代表的な処方は ( 17 )、麻黄附子細辛湯である。固定性で重だるく、むくみを伴うような痛みを( 18 ) と 呼 び 、 天 候 の 悪 化 や ( 19 ) の 高 い と き に 増 悪 す る と い う 特 徴 が あ る 。 代 表 的 な 処 方 は ( 20 )、薏苡仁湯などである。漢方医薬学 B 2009 年度 2/2
強い、弱い、白色∼無色、黄色∼緑色、鼻血、鼻水、唾液、痢疾、緩下、瀉下、泄瀉、裏急後重、痙攣、弛緩、 小腸、大腸、直腸、風痺、寒痺、湿痺、熱痺、気温、湿度、小柴胡湯、葛根加朮附湯、桃核承気湯、防風通聖 散、補中益気湯、小青竜湯、麻杏薏甘湯、麻子仁丸、麦門冬湯、大黄甘草湯問3
更年期障害に用いる漢方処方のうち、次の説明文に該当するものを答えなさい 薄荷を含み、いらいらを抑える作用がある ( ) 牡丹皮、桃仁など駆瘀血作用のある生薬を含み、体力のある人に用いる。 ( ) 体力が弱く、むくみのある人に用いる。当帰、川芎、芍薬を含む。 ( ) 手足のほてりや唇の乾きがあるときに用いる。 ( ) 大黄が含まれ、体力のある人で便秘やのぼせのあるときに用いる。 ( )問4
小柴胡湯、甘草配合製剤、麻黄配合製剤の副作用や使用する上での注意点について説明しなさい。問5
漢方治療の問題点について、貴方の考えを述べなさい。 以上地域薬局学 2009 年度 1/7
地域薬局学
区 分 :4回生後期正規試験
実施日:
2010.1.15
出題者:砂川雅之 高山明
医薬分業
問1 医薬分業における薬局・薬剤師のあり方について、カッコ内に適切な文章・語句を記入せよ。 昭和60 年の第一次医療法改正で、初めて「薬局」の文字が( ① )に書き込まれ、次いで平成 4 年の第 二次医療法改正において「薬剤師」が( ② )として明記された。そして、第五次医療法改正によって、 薬局は( ③ )として位置づけられた。薬局は、病院や診療所など、他の医療施設と連携して地域医療を 支える重要な役割を担うことになった。院外処方せんの発行率は、ほぼ60%(平成 20 年 3 月 59.6%)に達 しており、なお処方せんの枚数は増加を続けている。調剤報酬
問2 厚生労働省令「保険薬局及び保険薬剤師療養担当規則」に定められている文章について、カッコ内に適切な 文章・語句を記入せよ。 (処方せん等の保存) 第六条 保険薬局は、患者に対する療養の給付に関する処方せん及び調剤録をその完結日から( ① )保 存しなければならない。 (調剤の一般的方針) 第八条 保険薬局において健康保険の調剤に従事する保険薬剤師(以下「保険薬剤師」という。)は、保険医 等の交付した処方せんに基いて、患者の療養上妥当適切に調剤並びに薬学的管理及び( ② )を行わなけ ればならない。 2 保険薬剤師は、調剤を行う場合は、( ③ )及び( ④ )を確認しなければならない。地域薬局学 2009 年度 2/7
問3 薬剤師法施行規則第16条に定められている調剤録への必要記載事項について、カッコ内に適切な文章・語 句または数字を記入せよ。 (1) 患者の氏名及び年令 (2) 薬名及び分量 (3) 調剤年月日 (4) 調剤量 (5) ( ① ) (6) 処方せんの発行年月日 (7) 処方せんを交付した医師又は歯科医師の氏名 (8) 前号の者の住所又は勤務する病院若しくは診療所の名称及び所在地 (9) 法第 23 条第 2 項 の規定により医師又は歯科医師の同意を得て処方せんに記載された医薬品を変更し て調剤した場合には、その変更の内容 (10) ( ② ) 問4 構成労働省告示令「調剤報酬点数表」に定められている次の薬学管理量について、カッコ内に適切な文章・ 語句又は数字を記入せよ。 イ 患者ごとに作成された薬剤服用歴に基き、投薬に係る薬剤の名称、用法、用量、効能、効果、( ① ) 及び( ② )に関する主な情報を文書又はこれに準ずるものにより患者に提供し、薬剤の服用に関し、( 基 本的な説明 )を行うこと。 ロ 処方された薬剤について、直接患者又はその家族等から服薬状況等の( ③ )して薬剤服用歴に記録 し、これに基づき薬剤の服用等に関し必要な( ④ )を行うこと。 問5 保険調剤において次の処方を調剤した。調剤技術料、薬学管理料、薬剤料、調剤報酬を最終ページの調剤報 酬点数表を参照計算し次ページ①∼④の点数を答えよ。 処方 平成21 年 10 月 26 日 A 液 3mL 分3 毎食後 14 日分 B 散 3g C 散 3g 分3 (混合) 毎食後 10 日分 D カプセル 3cap 分3 毎食後 7 日分 E 軟膏 10g 1 日 2 回患部に塗布 以上調製調剤を行った。患者情報確認、服薬指導を行い、お薬手帳・薬剤交付後、薬剤服用歴を記載した。地域薬局学 2009 年度 3/7
本患者にかかる調剤は本月1 回目 患者情報:21 歳女性 保険薬局情報:月処方せん枚数1500 枚 集中率 60% 施設基準:基準調剤加算 2 処方せん受付時間:平日日中(開局日) 薬剤情報:A 液の薬価=1mL 8.70 円、B 散の薬価=1g 12.20 円、C 散の薬価=1g 30.20 円、D カプセルの 薬価=1cap 15.20 円、E 軟膏の薬価=1g 3.50 円 いずれも先発品、麻薬・向精神薬・覚せい剤原料・毒薬 いずれもなし 調剤技術料 ( ① )点 薬学管理料 ( ② )点 薬剤料 ( ③ )点 調剤報酬 ( ④ )点セルフメディケーション
問6 OTC 医薬品の処方について( )に該当するものを下記より選べ。 OTC 薬製品処方 成分分類 製品分類 特徴・選択ポイント テトラヒドロゾリン塩酸塩 ( ① ) ( ④ ) ( ⑤ ) クロルフェニラミンマレイン酸塩 ( ② ) 塩化ベンゼトニウム ( ③ ) ①∼③について ア.殺菌消毒薬 イ.血管収縮薬 ウ.サリチル酸系鎮痛解熱薬 エ.抗ヒスタミン剤 オ.去痰剤 カ. 鎮咳剤 キ.交感神経興奮薬 ク.気管支拡張剤 ケ.消炎酵素薬 ④について コ.アレルギー性疾患用点眼薬 サ.アレルギー性疾患用点鼻薬 シ.アレルギー性疾患用内服薬 ⑤について ス.アナフィラキシーショック(使用後すぐのじんましん、浮腫、胸苦しさなど)の発現に注意する セ.抗アセチルコリン作用による口渇、尿閉、視力障害に注意 ソ.テトラサイクリン系抗生物質やキノロン系抗菌薬などの吸収低下の可能性あり タ.OTC は 7 歳以下は使用禁止 チ.妊娠末期に使用すると新生児の消化管出血や動脈管開存症の報告もあるので使用は避けるべきである ツ.治療域が狭く、血中濃度の上昇による副作用(吐き気、嘔吐、頭痛、頻脈など)に注意する テ.便秘嘔吐などの副作用に注意 ト.牛乳アレルギーの方には禁忌 問7地域薬局学 2009 年度 4/7
OTC 薬剤の選択について( )内に該当するものを下記ア∼エより選べ。 内痔核には( ① )または( ② )、外痔核は( ③ )、裂肛は( ④ )。内痔核の症状がひどい時は 軟膏を塗布後に( ⑤ )。腫れや痛みの症状が強いときは、内服薬の併用も考慮。 ア.軟膏を塗布 イ.注入軟膏 ウ.坐剤挿入 エ.消毒剤の塗布 問8moist wound-healing therapy という実証的な考え方について下記の文書のカッコ内に適切な文書・語句を 記入せよ。 傷はまずまっさきに( ① )。化膿予防と治癒の促進にもっとも効果がある。 傷をガーゼで覆うと( ② )を促進し、真皮が死んでしまうので治癒が遅れる。(真皮が少しでも残ってい れば皮膚は再生する) 傷を覆うには、ポリウレタン、ハイドロコロイドなどの「創傷被覆材」を用いる。 問9 セルフメディケーションにおける漢方薬の選択目標について、カッコ内に最も該当するものを下記ア∼クよ り選べ。 かぜの初期症状の緩和にて麻黄湯は( ① )に、桂枝湯は( ② )に選択する。消化器の症状について 六君子湯は( ③ )に、平胃散は( ④ )に選択する。夜尿症について苓姜朮甘湯は( ⑤ )に、小 建中湯は( ⑥ )に選択する。めまいについて、苓桂朮甘湯は( ⑦ )に、半夏白朮天麻湯は( ⑧ ) に選択する。 ア.自然発汗のある方 イ.無汗の方 ウ.胃の弱い方に エ.食べ過ぎ、飲み過ぎに オ.緊張型夜尿症 カ.冷えの夜尿症 キ.回転性めまい ク.立ちくらみのみまい 問10 医薬品と相互作用のあるサプリメントについてカッコ内に適切な語句を記入せよ。 セント・ジョーンズ・ワートにはある種の薬物代謝酵素を増加させる作用があり、その酵素で代謝される 薬物の分解が促進されるため、( ① )剤、( ② )剤、( ③ )剤などのような医薬品の作用が現弱す るおそれがある。 また、( ④ )剤、( ⑤ )剤などの医薬品との併用で脳内のセロトニンの作用が増強され、「セロトニン 症候群」(落ち着かない感じ、下痢、ふるえ、発汗、発熱、意識障害などの症状)という重大な副作用が起こ る恐れがある。
地域薬局学 2009 年度 5/7
薬局運営ガイドライン
問11 厚生労働省令平成5 年 4 月 30 日薬発第 408 号「薬局運営ガイドライン」の文章について、カッコ内に適切 な文章・語句または数字を記入せよ。 1)薬局は( ① )が自由に選択できるものでなければならない。 2)薬局は医療機関から経済的、機能的、( ② )に独立していなければならない。 3)薬局は利用者の便に資するよう、( ③ )に面していること。 4)薬局の業務量に応じた必要な薬剤師数を確保すること。 必要薬剤師数は、次のA 及びB により算定した人数のうち多いほうの人数とする。 A :1 日に応需する平均処方せん数が( ④ )(枚)までは1(名) とし、それ以上( ④ )(枚) 又はその端数を増すごとに1 を加えた数。但し、眼科、耳鼻いんこう科及び歯科の処方せん数については、 3 分の2 に換算して算定する。 B : 医薬品の販売高( 消費者に対して直接販売した医薬品の販売高に限る。) の1 月平均額が( ⑤ ) 万円までは1 とし、それ以上( ⑤ ) 万円又はその端数を増すごとに1 を加えた数。 5)薬剤師は、医薬品の有効で安全な使用、特に重複投与や相互作用の防止に資するため、患者について調 剤された薬剤ばかりでなく、必要に応じ一般用医薬品を含めた( ⑥ )を行い、適切な( ⑦ )を実施 すること。また、必要に応じ処方医師へ処方の変更等について相談し、その過程の記録を残すなど、患者の ための医療を心がけること。 6)常に、医薬品の有効性・安全性に関する情報、( ⑧ )、保健・医療・介護・福祉情報などを収集し、 薬局業務に資すること。リスクマネージメント
問12 次の薬剤群がなぜ特に安全管理が必要であるか理由をa∼l から選べ。 ① 抗てんかん薬〈フェニトイン(アレビアチン)〉 ② テオフィリン製剤〈テオドール、テオロング等〉 ③ ジギタリス製剤〈ジゴキシン等〉 ④ 糖尿病薬〈経口血糖降下剤、インスリン製剤等〉 ⑤ 抗精神病薬〈ハロペリドール(セレネース)〉 ⑥ 抗不安薬〈エチゾラム(デパス)等〉 ⑦ メトトレキサート(リウマトレックス)、ティーエスワン等 ⑧ リバビリン(レベトール)、エトレチナート(チガソン)等 ⑨ イトラコナゾール(イトリゾール)、ワルファリンカリウム(ワーファリン)等地域薬局学 2009 年度 6/7
a. それ自体の毒性は低いが、常用量であっても主作用により昏睡からの死亡やふらつきからの二次的な事 故にも繋がる。 b. 有効血中濃度域は狭く、又人によって経口摂取後の血中濃度に差があり調剤過誤により事故になりやす い。 c. 作用がきつくふらつき、量が増えれば昏睡状態などの症状が出る。調剤事故になりやすい。 d. 人換算経口致死量は最小20倍である。また、体内動態における血中濃度が投与量により相乗的に増加 する。 e. 最小経口致死量は常用量の10倍台。原末、0.1%散投与、0.01%散投与が存在、小児投与頻度が高い。 f. 多くの薬剤との相互作用(併用禁忌)に注意を要する医薬品である。 g. 特定の疾病や妊婦等に禁忌である医薬品である。 h. 休薬期間の設けられている医薬品や服用期間の管理が必要な医薬品である。 問13 「テオドールDS20% 180mg 分3 朝昼就寝前 14 日 」が処方された。 調製調剤にあたっての散剤計算書のカッコ内に該当する数字を記入せよ。要注意薬・散剤計算書
抗てんかん薬・精神神経用剤・抗不安剤・ジギタリス製剤・テオフィリン製剤・(血糖降下剤)に使用厳守 例:フェノバール10% 300mg 3g 分2 10 日 30g 20 包 ( 100mg ) 1 テオドールDS20% ( ② )g 分3 14 日 ( ③ )g ( ④ )包 ( ① mg ) 下記は処方せんを見て記入・上記と照合鑑査 分 日 総分包数 1 日重量 総重量 1 3 14 ( ④ ) ( ② )g ( ③ )g 2 問14 調剤事故が起こってしまった場合の薬剤師の法的責任を3つ記せ。 ( ① )の責任、( ② )の責任、( ③ )の責任地域薬局学 2009 年度
7/7
平成20 年度調剤報酬点数表 〔平成 20 年 3 月 5 日官報告示、4 月 1 日施行〕 調剤基本料 特例以外、処方せん受付1 回につき 40 点 調剤基本料 特例(月の処方せん受付回数が 4000 回を越えて、特定の医療機関からの処方せんの集中率が 70%越え) 18 点 長期投薬に係る処方せんを分割調剤した場合(1 分割調剤につき) 5 点 分割調剤時 初めての後発医薬品試用を目的とした場合 5 点 基準調剤加算1 (厚生労働大臣が定める施設基準に適合している場合) 10 点 基準調剤加算2 (厚生労働大臣が定める施設基準に適合している場合) 30 点 後発医薬品調剤体制加算 (厚生労働大臣が定める施設基準に適合している場合) 4 点 調剤料 1∼ 7 日目(投与日数×5 点) 5 点 8∼14 日目(投与日数×4 点) 4 点 15∼21 日分 68 点 (1 剤につき) (4 剤以上算定不可) 22 日分以上 77 点 内 服 薬 嚥下困難者用製剤加算 80 点 屯 服 薬 処方せんの受付1 回につき(剤数にかかわらず) 21 点 浸 煎 薬 1 調剤につき(4 調剤以上算定不可) 190 点 湯 薬 1 調剤につき(4 調剤以上算定不可) 190 点 一包化薬 投与日数が7 又はその端数を増すごとに 89 点 注 射 薬 処方せんの受付1 回につき(剤数にかかわらず) 26 点 外 用 薬 1 調剤につき(4 調剤以上算定不可) 10 点 内服用滴剤 1 調剤につき 10 点 調剤料の各種加算 中心静脈栄養法用輸液① 40 点 抗悪性腫瘍剤② 50 点 無菌製剤処理加算 施設基準適合薬局 1 日につき ①と②を混合した場合 50 点 麻薬加算 (1 調剤につき) 70 点 向精神薬・覚せい剤原料・毒薬加算(1 調剤につき) 8 点 時間外加算及び特例 (午前 8 時前と午後 6 時以降) (調剤基本料+調剤料) 100%加算 休日調剤加算 (日曜日・国民の祝日) (調剤基本料+調剤料) 140%加算 深夜調剤加算 (22 時∼翌朝 6 時) (調剤基本料+調剤料) 200%加算 夜間・休日等加算 (処方せんの受付 1 回につき) 〔午後 7 時(土曜日は午後 1 時)から午前 8 時〕 40 点 錠剤、丸剤、カプセル剤、散剤、顆粒剤、エキス剤の内服薬 (投与日数が 7 又はその端数を増すごとに) 20 点 錠剤、丸剤、カプセル剤、散剤、顆粒剤、エキス剤の屯服薬 90 点 特別の乳幼児用製剤以外 液剤 45 点 錠剤、丸剤、カプセル剤、散剤、顆粒剤、エキス剤 120 点 (内服薬、屯服薬) 特別の乳幼児用製剤 液剤 75 点 錠剤、トローチ剤、軟・硬膏剤、パップ剤、リニメント剤、坐剤 90 点 点眼剤、点鼻・点耳剤、浣腸剤 75 点 1 調 剤 に つ き 自 家 製 剤 加 算 (外用薬) 液剤 45 点 液剤 35 点 散剤、顆粒剤 45 点 特別の乳幼児用製剤 以外 軟・硬膏剤 80 点 液剤 75 点 散剤、顆粒剤 90 点 計量混合調剤加算 一調剤につき 特別の乳幼児用製剤 軟・硬膏剤 80 点 後発医薬品調剤加算 (1 調剤、内服薬は 1 剤に係る点数) 2 点 薬学管理料 薬剤服用歴管理指導料 処方せんの受付1 回につき (後期高齢者を除く) 30 点 麻薬管理指導加算 (麻薬の服用に関し必要な薬学的管理・指導を行った場合) 22 点 重複投薬・相互作用防止加算(保険医に照会を行い、処方変更有) 20 点 重複投薬・相互作用防止加算(保険医に照会を行い、処方変更無) 10 点 薬剤情報提供料 (処方せんの受付 1 回につき、月 4 回限り) (後期高齢者を除く) 15 点 長期投薬情報提供料1(情報提供 1 回につき) 18 点 長期投薬情報提供料 長期投薬情報提供料2〔服薬指導 1 回(次回処方せん受付時に再度服薬指導を行った場合)につき〕 28 点 後発医薬品情報提供料 (処方せんの受付 1 回につき) 10 点 外来服薬支援料 185 点 在宅患者訪問薬剤管理指導料 (月 4 回まで)(がん末期患者及び中心静脈栄養法の対象患者については、週 2 回かつ月 8 回まで) 在宅患者訪問薬剤管理指導料1(在宅にて療養中の患者) 500 点 在宅患者訪問薬剤管理指導料2(居住系施設に入居している患者) 350 点 麻薬管理指導加算 100 点 在宅患者緊急訪問薬剤管理指導料 (月 4 回まで) 500 点 麻薬管理指導加算 100 点 在宅患者緊急時等共同指導料 (月 2 回まで) 700 点 麻薬管理指導加算 100 点 退院時共同指導料 (入院中 1 回に限る) 600 点 調剤情報提供料 (保険医療機関に対して処方せん受付 1 回につき) 15 点 服薬情報提供料 (保険医療機関に対して月 1 回) 15 点 服薬指導情報提供加算 35 点 後期高齢者薬剤服用歴管理指導料 22 点 麻薬管理指導加算 22 点 重複投薬・相互作用防止加算(変更有) 20 点 重複投薬・相互作用防止加算(変更無) 10 点 後期高齢者終末期相談支援料 (患者 1 人につき 1 回に限る) 200 点 薬剤料 厚生労働大臣が定めた点数 特定保険医療材料料 厚生労働大臣が定めた点数 以上病院薬学 B 2009 年度 1/2
病院薬学 B
区 分 :4回生後期正規試験
実施日:
2010.1.15
出題者:高山明、西口工司、中村暢彦
問1
空欄に適切な語句を入れなさい。 高血圧を治療せずに放っておくと、脳卒中や( 1 )のリスクが高まる。 高血圧の治療では、β 遮断薬、Ca 拮抗薬、( 2 )薬、( 3 )薬、( 4 )薬、( 5 ) 薬が用いられる。中枢性の降圧薬であるメチルドパは( 6 )高血圧によく用いられる。 血圧は一般に血流量×( 7 )で規定される。 心臓の収縮刺激は( 8 )結節から発せられ、心房全体に行き渡る。その後、( 9 )結節で刺激 伝導速度がコントロールされ、( 10 )束、プルキンエ線維の順に伝わる。 心 拍 数 の 上 昇 す る 不 整 脈 に は 洞 結 節 以 外 か ら 刺 激 が 発 せ ら れ る ( 11 ) や WPW 症 候 群 、 ( 12 )や( 13 )がある。心拍数の低下する不整脈には( 14 )がある。 アテローム性の冠動脈狭窄は、プラークの破裂に伴い( 15 )が固まって起こる。 糖尿病の特徴的な症状としては( 16 )、口渇、多尿などがある。糖尿病の合併症には糖尿病性( 17 ) 症、( 18 )症、( 19 )症がある。問2
空欄に適切な語句を入れなさい。 脂質異常症の診断基準はLDL が( 1 )mg/dL 以上、TG が( 2 )mg/gL 以上、HDL が( 3 ) mg/dL 未満である。 LDL コレステロール値は直接法の他に次の式によって算出される。LDL = 総コレステロール ‐ ( 4 ) コレステロール ‐ ( 5 ) 糖尿病の診断基準は( 6 )g のグルコースを経口投与後、( 7 )時間後の血糖値が 200mg/dL 以 上、または( 8 )時の血糖値が 126mg/dL 以上が2回以上続くことである。 心筋梗塞の急性期には、酸素投与、アスピリン投与、硝酸薬投与、心エコー検査、( 9 )検査などが行 われる。心筋マーカー検査では( 10 ) ‐ ( 11 )、トロポニンなどを検査する。AST、ALT は肝疾 患の指標になる逸脱酵素であるが、心筋梗塞時は( 12 )が上昇する。 慢 性 心 不 全 患 者 に お い て は 血 栓 を 予 防 す る た め に ( 13 )が投与される。血液の凝固能は ( 14 )(PT-INR)で評価される。 慢性心不全患者におけるジゴキシンの至的血中濃度は( 15 )∼( 16 )ng/mL である。 ある患者(75 歳男性、身長 172.5cm、体重 64.8kg)の血清クレアチニン値は 1.5mg/dL であった。この患者の クレアチニンクリアランスは( 17 )mL/min である。病院薬学 B 2009 年度 2/2
問3 次の語句について説明しなさい。 1 メタボリックシンドローム 2 SOAP 3 インスリン抵抗性 4 GLUT4 5 冠動脈ステント(PCI)療法 6 バセドウ病 問4 次の患者からの質問に答えなさい。 1 痛風の治療を受けていますが、ウラリット(クエン酸ナトリウム・クエン酸カリウムの合剤)が処方され ている理由を教えてください。 2 高尿酸血症と診断され、今まで服用を続けていたラシックス(フロセミド)が中止になりましたが、なぜ ですか。 3 抗凝固薬と抗血小板薬の使い分けについて教えてください。 4 不整脈の治療を受けているのですが、リズムコントロール、レートコントロールとは何のことですか。 リズムコントロール:代表的な薬剤名( ) レートコントロール:代表的な薬剤名( ) 5 甲状腺機能亢進症と診断され、メルカゾール(チアマゾール)とチラージンS(レボチロキシン)が処方 されているのですが、なぜ作用が全く逆の2つの薬を併用するのですか。 以上薬剤学 C 2009 年度 1 / 3
薬剤学 C
区 分 :4回生後期正規試験
実施日:
2010.1.14
出題者:山本昌、坂根稔康
問1 空欄に適切な語句を入れなさい。 ( 1 )とは 20℃、( 2 )とは 15∼25℃、( 3 )とは 1∼30℃、( 4 )とは別に規定する もののほか、1∼15℃の場所とする。 医薬品の試験は( 5 )で行い、医薬品はなるべく( 6 )で保存する。 医薬品の試験に用いる水は別に規定するもののほか、( 7 )とする。 ( 8 )とは、固形または液状の異物が侵入せず、内容医薬品の損失、風解、潮解又は蒸発を防ぐことができる 容器をいう。 ( 9 )は、医薬品又は医薬品中に含有されている主成分などを、その特性に基づいて確認するために必要な試 験である。 ( 10 )は、医薬品中の混合物を試験するために行うもので、医薬品各条のほかの試験項目と共に、医薬品の 純度を規定する試験でもあり、通例、その混在物の種類及びその量の限度を規定する。 鉱油試験法は( 11 )及び( 12 )に用いる非水溶性溶剤中の鉱油を試験する方法である。 崩壊試験法は( 13 )、( 14 )、( 15 )、( 16 )が試験液中、定められた条件で規定時間 内に崩壊するかどうかを確認する試験法である。 溶出試験法は著しい( 17 )を防ぐことを目的としている。 問2 空欄に適切な数値及び単位を入れなさい。 乳濁性注射剤の粒子サイズは( 1 )とし、懸濁性注射剤の粒子サイズは( 2 )とする。 懸濁性点眼剤中の粒子サイズは( 3 )とし、眼軟膏剤中の医薬品粒子サイズは( 4 )とする。 注射剤の不溶性異物検査法は( 5 )の明るさで行う。 輸液用ゴム栓は、輸液として用いる注射剤に使用する内容( 6 )の容器に用いるゴム栓をいう。 発熱性物質試験法では体重( 7 )以上の健康なウサギを用いる。 点眼剤の不溶性微粒子試験法における不溶性微粒子のサイズは( 8 )以上である。 眼軟膏剤の金属製異物試験法における金属製異物のサイズは( 9 )以上である。 問3 説明に該当する剤形の名称を答えよ。薬剤学 C 2009 年度 2 / 3
( 1 ): 生薬の浸出液で、通例、その 1mL 中に生薬 1g 中の可溶性成分を含むように製した液状の 製剤である。 ( 2 ): 医薬品を水性の液中に溶解又は乳化若しくは微細に分散し均一に製した、皮膚に塗布する 液状の外用剤である。 ( 3 ): 医薬品と水を含む混合物を泥状に製するか、又は布上に展延して製した外用剤である。 ( 4 ): 精油又は揮発性物質を飽和させた澄明な水溶液である。 ( 5 ): 液状または泥状に製した、皮膚にすりこんで用いる外用剤である ( 6 ): 生薬をエタノール又はエタノールと精製水の混液で浸出して製した液状の製剤である。 ( 7 ): 甘味と酸味があり、通例、澄明な液状の内用剤である。 ( 8 ): 甘味および芳香のあるエタノールを含む澄明な液状の内用剤である。 ( 9 ): 揮発性医薬品をエタノール又はエタノールと水の混液で溶かした液状の製剤である。 ( 10 ): 布又はプラスチック製フィルムなどに有効成分と基材又は添加剤からなる混合物を延ば し又は封入し、皮膚表面の患部へ、又は、皮膚を通して局所患部へ有効成分を到達させる ために皮膚に粘着させて用いる外用剤である。 問4 軟膏剤について、空欄に該当する基材名を1つずつ入れなさい。 ( 1 ) 油脂性基材 ( 2 ) O/W 型 ( 3 ) 水相あり ( 4 ) 乳濁性基材 W/O 型 水相なし ( 5 ) 水溶性基材 ( 6 ) 問5 機械の名称を答えなさい。 ( 1 ) ( 2 ) ( 3 ) ( 4 ) ( 5 )薬剤学 C 2009 年度 3 / 3
問6 空欄に該当する物質名を入れなさい。 賦形剤 ( 1 )、結晶セルロース、デンプン 結合剤 ( 2 )、結晶セルロース 崩壊剤 ( 3 )、結晶セルロース 滑沢剤 ( 4 )、( 5 ) コーティング剤 ( 6 )、( 7 ) 腸溶性コーティング剤 ( 8 ) 問7 製造方法名を答えなさい。 ( 1 ) ( 2 ) ( 3 ) ( 4 ) 以上薬剤経済学 2009 年度 1/4
薬剤経済学
区 分 :4回生後期正規試験
実施日:
2010.1.12
出題者:黒田和夫、恩田光子
問1 以下の文章中のカッコ内(①∼⑳)に適切な言葉、又は数字を入れなさい。 1) 国民医療費は約( ① )兆円である。そのうち薬品費は約( ② )兆円、75 才以上の医療費は約( ③ )% を占める。 2) 社会保障給付費総額は約 90 兆円(平成 18 年度)であるが、これは国民所得の約 24%を占める。部門別では( ④ ) が最も多く、次いで( ⑤ )、福祉その他の順に多い。 3) 医療保険は「地域保険」と「職域保険」に分けられる。地域保険は自営業者が加入する( ⑥ )、退職者が加入 する市区町村国民健康保険、75 歳以上の高齢者が加入する( ⑦ )がある。 4) 病院の窓口における医療費の自己負担割合は、6歳未満は2割負担、6歳以上∼69 歳は( ⑧ )割負担、70∼ 74 歳は1割負担、75 歳以上は( ⑨ )割負担である。 5) 治療費が高額になり、その支払いによって生活が困窮することを回避するため、一定の自己負担額を超えた部分 について払い戻しを受けることができる制度を( ⑩ )という。 6) 保険診療と保険外診療(自由診療)との併用を( ⑪ )という。 7) 医薬品で投与量の加減により重篤な副作用が発現し易く、エラー発生時に重大な健康被害をもたらす医薬品のこ とを( ⑫ )薬という。 8) 重大事故に至る可能性が想定されるような事態が発生したが、実際には重大な事故につながらなかった潜在的な 事例報告を( ⑬ )報告という。 9) 薬剤師がファーマシューティカルケアを実践して患者の不利益(副作用、治療効果不十分など)を回避あるいは 軽減した等の報告事例を( ⑭ )報告という。 10) 医療費における医薬品代を削減することに期待されているのは( ⑮ )医薬品である。 11) 医療保険の算定で( ⑯ )は、患者に対して提供した診療行為ごとの点数を加算して診療報酬を算定する方式 である。 12) 患者が希望して特別な療養(選定療養又は評価療養)を受けた場合、保険診療と共通する部分については( ⑰ ) として保険給付し、特別の部分を自己負担とする制度をいう。 13) 診療報酬は、すべて社会保険診療報酬支払基金又は、( ⑱ )を通じて請求する。 14) 病院薬剤師に人員配置基準は、一般病床:病室の入院患者数( ⑲ )名あたり 1 名、療養病床:病室の入院患 者数( ⑳ )名あたり1 名、特定機能病院:病室の入院患者数 30 名あたり 1 名である。 問2 後期高齢者医療保険制度に関する問題である。文章中のカッコ内(①∼④)に適切な言葉、又は数字を入れなさい。薬剤経済学 2009 年度 2/4
1) 後期高齢者医療保険制度における後期高齢者の対象者は( ① )歳以上である。 2) 後期高齢者医療保険制度における財源は高齢者の保険料:( ② )%、現役世代からの支援金:約 40%、公費:約 ( ③ )%である。 3) 後期高齢者医療保険制度の事務管理は市区町村が加入する後期高齢者医療( ④ )が行う。 問3 介護保険制度に関する問題である。文章中のカッコ内(①∼⑧)に適切な言葉、又は数字を入れなさい。 1) 被保険者は( ① )歳以上の者(第一号被保険者)、40 歳から( ② )歳未満の医療保険加入者(第二号被保 険者)からなる。 2) 財源は高齢者の保険料:( ③ )%、若年者の保険料:約 30%、公費:約( ④ )%である。 3) 介護認定は要支援 1∼2、要介護 1∼( ⑤ )に分類され、介護保険の対象サービスを受けることができる。 4) 市区町村の調査員の報告で一次判定を行い、この調査票と主治医の意見書に基き介護認定審査会で二次判定が行わ れ、市区町村が認定を行う。それに基き( ⑥ )はケアープランを立てる。 5) 基本的に、被保険者が受けた介護サービスは、その介護サービス費用の( ⑦ )割自己負担が設定されている。 6) 介護サービスには居宅サービスと( ⑧ )サービスがある。 問4 薬価基準に関する問題である。文章中のカッコ内(①∼④)に適切な言葉、又は数字を入れなさい。 1) 新医薬品の薬価算定方式には、類似薬効比較方式と( ① )方式の二つの方式がある。 2) 健康保険法に基いて、( ② )が使用薬剤の薬価(薬価基準)を決める。 3) 薬価は「円」単位で定められている。薬価料の算定は「 ③ 」単位に換算して請求する。 4) その安全性と安全性を担保するため又先発品と同一性を有することを示すため、ジェネリック医薬品に行われてい る試験を( ④ )試験という。 問5 薬剤管理指導料の施設基準に関する問題である。文章中のカッコ内(①∼⑤)に適切な言葉、又は数字を入れなさい。 1) 当該保険医療機関に常勤の薬剤師が、( ① )人以上配置されているとともに、薬剤管理指導に必要な体制がと られている。 2) 医薬品情報の収集及び伝達を行うための( ② )が配置され、常勤の薬剤師が( ③ )人以上配置されている。 3) 当該保険医療機関の薬剤師は、入院中の患者ごとに( ④ )を作成し、投薬又は注射に際して必要な薬学的管理 指導(副作用に関する状況の把握を含む)を行い、必要事項を記入するとともに、当該記録に基く適切な患者指導 を行っている。 4) 投薬・注射の管理は、原則として、注射薬についてもその都度( ⑤ )により行うものとするが、緊急やむを得 ない場合においてはこの限りではない。 問6 無菌製剤処理料の施設基準に関する問題である。文章中のカッコ内(①∼④)に適切な言葉、又は数字を入れなさい。 1) ( ① )名以上の常勤薬剤師がいる。 2) 無菌製剤処理を行うための( ② )の部屋(5m2以上)を有している。薬剤経済学 2009 年度 3/4
3) 無菌製剤処理を行うための無菌室、( ③ )、又は( ④ )を備えている。 問7 入院患者の医療費の支払に関する問題である。文章中のカッコ内(①∼⑥)に適切な言葉、又は数字を入れなさい。 1) 医療費の支払方式には個別出来高方式と定額方式がある。DPC とは、診断群分類に基いて評価する( ① )期入 院医療の( ② )払い方式をいう。 2) DPC における包括部分は、入院基本料、検査(一部を除く)、画像診断、( ③ )、( ④ )、処置(1000 点未満) である。 3) DPC における診療報酬の算定は、診断群分類による包括評価された額と出来高で算定された合計金額となる。診断 群分類による算定は、診断群分類ごとの( ⑤ )当たりの点数×医療機関別調整係数×( ⑥ )×10 円である。 問8 診療報酬に関する問題である。文章中のカッコ内(①∼⑨)に適切な言葉、又は数字を入れなさい。 1) 病院や診療所において外来患者に調剤した場合、投薬費用=( ① )料 42 点+( ② )料 8 点+調剤料+薬 剤料である。 2) 病院や診療所において院外処方せんを交付した場合、投薬費用は( ③ )料 68 点である。 3) ( ④ )料 10 点は外来患者に対して、処方した薬剤の名称、用法用量、効能、効果、副作用及び相互作用に関 する主な情報を文書により提供した場合に算定する。 4) 入院中の患者に算定される( ⑤ )加算は、薬価基準に収載されている医薬品に溶媒、基材等の( ⑥ )を加 え、当該医薬品とは異なる剤形の医薬品を調剤した場合に算定する。 5) 薬剤管理指導料は、当該保険医療機関の薬剤師が医師の同意を得て( ⑦ )に基き、服薬指導、服薬支援その他 の薬学的管理指導を行った場合、週( ⑧ )回に限り算定できる。 6) 注射料の外来化学療法加算の施設基準に、化学療法に係る調剤の経験を( ⑨ )年以上有する専任の常勤薬剤師 が勤務していることとある。 問9 診療報酬で下記処方せんの薬剤料の総点数を計算しなさい。尚各薬剤の薬価はメチコバール錠500µg1 錠 22.70 円、ノイ ロトロピン錠4 単位 1 錠 36.20 円、ボナロン 35mg 錠 1 錠 805.30 円、モーラステープ 20mg1 枚 34.40 円です。 1) メチコバール錠500µg 3 錠 ノイロトロピン錠4 単位 3 錠 分3 朝昼夕食後 14 日分 2) ボナロン35mg 錠 1 錠 分1 起床時 2 日分 3) モーラステープ20mg7 枚入り 10 包 1 日 2 回 1 回 2 枚 貼付薬剤経済学 2009 年度 4/4
問10 各患者群に低分子ヘパリンと未分画ヘパリンを投与した時の死亡、急性心筋梗塞、不安定狭心症の複合イベント又、2 つ の薬剤のコストは次の通りです。 アウトカム 低分子ヘパリン 未分画ヘパリン ρ 死亡、急性心筋梗塞、不安定狭 心症の複合イベント 318/1,607 (19.80%) 364/1,564 (23.30%) 0.016 コスト項目 低分子ヘパリン 未分画ヘパリン 薬剤費 $72.20 $27.09 1) 未分画ヘパリンを投与した患者群に対する低分子ヘパリンを投与した患者群の複合イベントの相対リスク(RR)を計 算しなさい。 2) 未分画ヘパリンと比較した時の低分子ヘパリンのアウトカムの ICER を計算しなさい。 問11 アウトカムの単位に照らし合わせて妥当と思われる分析手法をA 欄に記入してください。 A 分析手法 B アウトカムの単位 C 費用 ( ① ) アウトカムとして医学的効果を指標とした分析手法である 血圧値、血糖値といった中間的指標を用いることもある ( ② ) 結果として費用が最も少ない代替案を選択する 代替案どうしで何らかの指標によるアウトカムが同等であることが前提 ( ③ ) QALY をアウトカム指標として用いる QALY とは、質調整生存年を意味する ( ④ ) アウトカムをすべて金銭価値に換算し、純便益を算出する 代表的な便益測定法にはWTP(自発的支払意思額)調査がある 医療費など 以上薬物治療学 E 2009 年度 1/6
薬物治療学 E
区 分 :4回生後期正規試験
実施日:
2010.1.12
出題者:竹内孝治、加藤伸一、中村暢彦
1.以下の説明文にそれぞれ相当する薬物名を解答欄1 に書きなさい。(2×10 点) (A) 関節リウマチに対して関節破壊を抑制する目的で早期から使用される葉酸代謝拮抗作用を有する免疫抑制剤。 (B) 臓器移植の際に使用される標準免疫抑制薬であり、近年、関節リウマチおよび潰瘍性大腸炎に適応が拡大された。 (C) 鎮痛作用はモルヒネよりも弱いが、胆道系や Oddi 括約筋に対する作用の少ない麻薬性鎮痛薬。 (D) 機能性胃腸症における膨満感や悪心・嘔吐、食欲不振などに対して使用される、5-HT4受容体拮抗作用を有する胃腸 運動改善薬。 (E) 骨粗鬆症の治療に使用され、破骨細胞による骨吸収を抑制すると考えられるが、その効果は弱く、椎体骨折の急性期 における鎮痛効果を期待して使用されることが多い。 (F) 胃炎、消化性潰瘍などの治療に用いられる H2受容体遮断薬であるが、薬物代謝酵素を阻害するため、他の薬物との併 用には注意を有する。 (G) 胃炎、胃潰瘍などの治療に用いられ、特に NSAID による消化管障害に有効である PGE2誘導体。 (H) C 型ウイルス肝炎の治療においてインターフェロンと併用で使用される抗ウイルス薬。(I) 選択的 COX-2 阻害薬であり、他の NSAID に比べて胃腸障害の少ない抗炎症薬であるが、心血管系への悪影響が懸念 されている。 (J) 急性および慢性肝不全症例にみられる意識障害、精神・神経症状の際に用いられる非吸収性のアミノグリコシド系抗 生物質。 2.次の説明文にそれぞれ該当する疾患名を解答欄1 に書きなさい。また、それぞれの疾患に用いられる治療薬を2つず つ薬物群より選び、解答欄に番号で書きなさい。(2×5+2×5 点) (A) 消化管全体を侵す原因不明の肉芽腫性病変である。病変は小腸と大腸にまたがることが多く、癌化しやすい。典型的 症状は腹痛、慢性下痢、肛門部病変(痔瘻)であり、合併症として関節炎や肝障害が起こることもある。 (B) 老化に伴い、水晶体タンパク質が不可逆的に変性混濁することにより無痛性の視力低下を引き起こす。程度の差はあ るものの、70 歳代で 90%、80 歳以上ではほぼ 100%に見られる。 (C) 広範な肝細胞壊死により肝不全状態に陥った状態で、急性肝炎の約 1%にみられる。症状としては肝不全症状と意識 障害を主徴とし、脳浮腫、凝固因子欠乏による出血傾向、感染症、DIC、腎不全などを合併することがある。 (D) 下痢および便秘などの便通異常、腹痛などの腹部症状が慢性的に続くが、原因となる腸の器質的変化は認められず、 症状の原因にストレスなどの心因的要因が強い疾患である。 (E) 単位体積あたりの骨量(骨密度)が減少し、骨組織の微細構造が変化して易骨折性を示す疾患である。通常、尿中デ オキシピリジノリンおよびⅠ型コラーゲン架橋N-テロペプチドは高値を示す。