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8.1 物流

(1)国際戦略港湾との連携も含む国際海上コンテナ輸送網の充実強化  細島港は、外国貿易では県内随一の実績を誇り、宮崎県の貿易額の約8割を占めている。  しかし、宮崎県で生産される輸出コンテナについては、博多港の利用割合が 75%にも及び、 細島港の利用割合は 8%に過ぎない。同様に宮崎県で消費される輸入コンテナに関しては志 布志港の利用割合が 40%を超え、細島港の利用割合は 20%となっているなど、県内の外貿コ ンテナの多くは県外港湾で取り扱われていて、港湾までの横持ち費用の増大を招いている。  宮崎県で生産される輸出コンテナの輸出先は、北米が全体の 33%、西アジアが 28%などとな っており、これらの輸出相手先に効率的・経済的、かつ安全・確実にコンテナを輸送できる ように、細島港におけるコンテナ輸送網の充実を図る必要がある。 図 8-1-1 宮崎県を生産・消費地とする輸出入コンテナの利用港湾 図 8-1-2 宮崎県で生産される輸出コンテナの相手先 (資料:平成 20 年度 全国輸出入コンテナ貨物流動調査結果、1 ヶ月間調査) 博多 53,307(75.3%) 神戸 6,899(9.7%) 細島 5,674(8.0%) 油津 1,291(1.8%) 広島1 1,047(1.5%) その他 2,586(3.7%) 輸出計 70,804 トン 北九州 1,618(5.2%) 広島 1,577 (5.1%) 油津 857 (2.7%) その他 1,806 (5.8%) 博多 6,059 (19.4%) 志布志 12,946 (41.5%) 細島 6,339 (20.3%) 輸入計 31,202 トン (資料:平成 20 年度 全国輸出入コンテナ貨物流動調査結果、1 ヶ月間調査) 宮崎県 輸出量計 70,804 トン 33% 28% 17% 10% 9%

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8.1 物流

(2)国内大都市圏との近接性を生かした複合一貫輸送網の充実強化  現在、東京航路は週 2 便、大阪航路は週 3 便となっていて、大阪航路については相手先港で ある堺泉北港にて千葉港行きの定期航路と接続している。このため、首都圏向けには週 5 便 を利用することが可能となっている。  しかし、東京航路の場合、空シャーシの台数割合は過去の消席率でみると、移出が 4∼6%で あるのに対して、移入は 18∼30%と高くなっていて、首都圏から宮崎に運ぶ貨物が少ない状 況となっており、東京発の貨物の確保が課題となっている。  将来、人口減少社会が進み、東京圏など三大都市圏への人口集中が進むと見込まれる。食糧 供給県である宮崎県は、トラックドライバーの高齢化の進展、運輸部門での CO2排出量削減の 必要性の高まり等の中、これら人口集中地域への物流ルートの充実強化が必要となっている。 図 8-1-3 大都市圏との海上距離 図 8-1-4 大都市圏への人口集中の見通し 図 8-1-5 進むトラックドライバーの高齢化 大阪港・東京港までの距離  (単位:km) 港湾名 大阪港 東京港 博 多 港 572 1,125 北 九 州 港 458 1,011 大 分 港 406 914 細 島 港 453 868 宮 崎 港 494 915 志 布 志 港 573 978 (資料:日本国内航路距離表) (資料: 平成 23 年 国土の長期展望 国土審議会政策部会) 東京まで最短 け ん 引 大 型 普 通

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8.1 物流

(3)低利用、老朽化施設の利用転換等による施設の有効活用  現在の細島港における貨物の取扱は、工業港地区と白浜地区がメインとなっており、主要係 留施設の利用状況をみると、コンテナ船やRORO船などの定期航路が寄港する施設のほか、 輸入石炭や移入雑穀、セメント等を取り扱っている施設の利用度が高くなっている。  一方、商業港地区の施設は、供用年次が他の地区と比較して古い上に、取扱貨物量も少なく 利用度が低くなっており、これから 20∼30 年先を見据えた場合、施設利用の転換を検討する 必要がある。  また、コンテナ貨物、砂利・砂やセメントのように荷捌きする地区・施設が1箇所に決まっ ている貨物もあれば、石炭の輸入や木材チップの移出のように、複数の地区・施設で取り扱 われている貨物もあり、荷捌き、保管利用の効率性から集約する等も検討する必要がある。 ※ 利用度は、平成 24 年の貨物取扱実績に基づいて算定 ※ 供用後年数区分は、供用後から 2013 年現在までの供用年数を基に設定 図 8-1-6 主な公共係留施設と利用状況(平成 24 年) ★★★★★ ☆ ★★★★ ☆☆ ★★★ ☆☆☆ ★★ ☆☆☆☆ ★ ☆☆☆☆☆ 利 用 度 供用後年数 利用度1000t/m以上の岸壁 利用度500∼999t/mの岸壁 20年未満 20年以上30年未満 利用度100∼499t/mの岸壁 利用度99t/m以下の岸壁 利用度 なし 30年以上40年未満 40年以上50年未満 50年以上 供用後年数 ☆☆☆☆ 利用度 ★★★★★ 工業港7号岸壁 商業港地区 供用後年数 ☆☆☆☆ 利用度 ★★★★★ 工業港6号岸壁 供用後年数 ☆☆☆☆ 利用度 ★★ 工業港1号岸壁 供用後年数 ☆☆☆☆ 利用度 ★★★★★ 工業港3号岸壁 供用後年数 ☆☆☆ 利用度 ★★★ 工業港8号岸壁 供用後年数 ☆☆☆ 利用度 ★★ 工業港9号岸壁 供用後年数 ☆☆☆ 利用度 ★★★★★ 工業港10号岸壁 供用後年数 ☆☆☆☆ 利用度 ★★★★★ 工業港11号岸壁 供用後年数 ☆☆☆ 利用度 ★★★★ 工業港12号岸壁 供用後年数 ☆☆☆ 利用度 ★★★ 工業港13号岸壁 供用後年数 ☆☆ 利用度 ★★ 商業港4号岸壁 供用後年数 ☆ 利用度 ★★ 商業港2号岸壁 供用後年数 ☆ 利用度 ★★★ 工業港15号岸壁 工業港地 白浜地区 供用後年数 ☆ 利用度 ★★★★★ 工業港14号岸壁 供用後年数 ☆☆☆☆ 利用度 ★★★★ 工業港4号岸壁 供用後年数 ☆☆☆☆ 利用度 ★★★★ 工業港2号岸壁 供用後年数 ☆☆☆☆ 利用度 ★★★ 工業港5号岸壁 供用後年数 ☆☆☆☆☆ 利用度 ★★ 商業港3号岸壁A 供用後年数 ☆☆ 利用度 ★★★ 商業港3号物揚場 供用後年数 ☆☆☆☆☆ 利用度 ★★ 商業港7号物揚場

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8.1 物流

(4)民の視点の導入による港湾運営の効率化の推進  細島港のコンテナ取扱貨物量は、近年緩やかではあるが増加傾向にあり、台湾航路が昨年2 月に休止となったものの、韓国航路は、昨年 5 月初めに週 1 便増便となったのを皮切りに現 在は週 5 便となった。また、昨年 10 月から中国航路が新規で寄港を始めた。  大分県∼鹿児島県に至る九州東岸には大分港、細島港、油津港、志布志港の 4 港で外貿コン テナ定期航路が就航しているが、寄港便数では志布志港と比較して少ない状況である。  一方、コンテナを取り扱うコンテナターミナルでは、複数の港運業者がそれぞれコンテナの 蔵置場所を確保して荷役作業を行うことから、荷役作業等のヤード利用における効率性や安 全性の面で問題がある。  このような状況の中で、ターミナル運営の効率化や荷主へのサービス向上、寄港する船社に 対する競争力強化の観点から、改善策の一つとしてターミナル管理運営の民営化についての 検討が課題となっている。 図 8-1-8 九州各港湾の寄港コンテナ航路と細島港コンテナターミナル 図 8-1-7 コンテナ取扱量の推移 7,766 8,771 11,061 10,395 11,205 7,655 5,619 6,240 6,546 6,692 5,020 6,264 7,869 7,623 7,754 3,420 3,572 3,697 3,030 4,448 1 7 1 , 4 1 3 1 7 7 , 9 2 4 1 9 8 , 3 8 7 1 9 9 ,7 8 3 2 2 8 , 2 1 9 0 5,000 10,000 15,000 20,000 25,000 30,000 35,000 40,000 H20 H21 H22 H23 H24 (TEU) 0 50,000 100,000 150,000 200,000 250,000 (トン) 輸移出(実入り) 輸移入(実入り) 輸移出(空) 輸移入(空) 貨物量 2 4 , 8 8 9 2 3 , 6 8 4 2 8 , 8 6 7 2 8 , 1 3 6 2 9 , 0 7 1 (1 5 , 4 2 1 ) (1 4 , 3 9 0 ) (1 7 , 3 0 1 ) (1 6 , 9 4 1 ) (1 7 , 8 9 7 ) 韓 国 1 便/週 神 戸 F 1 便/週 計 2 便/週 ⑩ 52 千トン(H23) 韓 国 2 便/週 ⑦ 102 千トン(H23) ※○数字は九州内取扱貨物量順位 北米西岸 1 便/週 東南アジア14 便/週 中 国 14 便/週 韓 国 14 便/週 計 43便/週 ① 13,962 千トン(H23) 韓 国 3 便/週 上 海 1 便/週 神 戸 F 2 便/週 広 島 F 1 便/週 計 7 便/週 ⑥ 168 千トン(H23) 華南・韓国1 便/週 大連・青島1 便/週 上 海 2 便/週 釜 山 1 便/週 計 5 便/週 ④ 416 千トン(H23) 中国・東南アジア2 便/週 上 海 1 便/週 ⑫ 38 千トン(H23) 韓 国 2 便/週 ⑨ 65 千トン(H23) 韓 国 3 便/週 中 国 2 便/週 ⑧ 80 千トン(H23) 韓 国 3 便/週 ⑪ 38 千トン(H23) 韓 国 5 便/週 中 国 1 便/週 神 戸 F 2 便/週 計 8 便/週 ⑤ 190 千トン(H23) 台湾・フィリピン 1 便/週 韓 国 6 便/週 中 国 3 便/週 国 際 F 2 便/週 計 12 便/週 ③ 474 千トン(H23) 東南アジア 9 便/週 中 国 12 便/週 香 港 1 便/週 台 湾 3 便/週 韓 国 24 便/週 ロ シ ア 1 便/月 計 49.25 便/週 ② 7,056 千トン(H23)

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(5)輸送船舶が大型化している国際バルク輸送への対応  細島港には最大で 6 万 DWT 近いバルク貨物船が入港しているが、世界のバルク貨物船の船型動 向をみると、4 万 DWT までの船型の割合は減少傾向にあり、4 万 DWT 以上の船型の割合が大き くなっている。5 万 DWT∼8 万 DWT、16 万 DWT 以上のクラスの割合が高くなっている。  細島港に入港する大型バルク専用船の実績をみると、係留施設の前面水深(最大 13m)より 深い水深を必要とする船舶(4 万 DWT 以上)が(喫水調整等をしながら)入港している例が みられる。  このため、利用企業のニーズ(大型化による物流コストの低減)に応え、かつ安全に寄港が できるような対応を検討していく必要がある。 図 8-1-9 世界のバルク貨物船の船型の動向 表 8-1-1 大型バルク専用船の寄港状況の例(必要水深 13m 以上対象) 年 入港実績例 船長(m) 喫水(m) 重量トン(DWT) 総トン(GT) 積載貨物 トン数貨物 (喫水×1.1)必要水深 OCEAN PARADISE 189.99 12.83 58,701 32,379 石炭 51,690 14.1 平 JEWEL OF DUBAI 189.86 12.70 55,885 31,572 石炭 49,371 14.0 成 YOUNG SPRING 188.50 12.14 53,023 29,390 原塩 49,500 13.4 23 OCEAN CHIE 189.99 12.02 52,370 30,053 石炭 49,289 13.2 年 OCEAN GRACE 189.99 12.02 52,358 30,042 石炭 49,737 13.2 STOVE CAMPBELL 185.73 11.78 46,223 26,966 金属鉱 19,600 13.0 DENSA JAGUAR 190.00 12.98 57,280 33,331 金属鉱 9,200 14.3 ASIAN TRIUMPH 189.99 12.80 56,943 33,035 石炭 49,043 14.1 平 SAGARJEET 189.99 12.83 58,079 32,343 石炭 51,184 14.1 成 GENCO CAVALIER 189.99 12.51 53,617 31,261 金属鉱 20,350 13.8 24 NOBLE HAWK 189.99 12.57 56,039 31,238 石炭 50,358 13.8 年 SIMURGH 189.99 12.52 54,881 31,385 原塩 49,018 13.8 GLOBAL ISLAND 189.94 12.30 53,556 29,960 石炭 49,547 13.5 BULK AVENIR 189.80 11.93 50,399 27,989 原塩 48,928 13.1

資料:「World Shipping Encyclopedia」(IHS Fairplay)より作成

(資料:「数字でみる港湾 2013」 日本港湾協会) 4万

DWT 以上

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8.1 物流

(6)背後の豊かな森林資源から生産される木材輸出への対応  宮崎県の杉丸太生産量は 22 年連続全国一位で、マツやヒノキなどを含む木材全体の生産量で も全国 2 位の位置を占める。戦後の拡大造林された人工林の多くが伐採期に入っているため、 今後も同程度の生産量が続くと見込まれている。  特に、細島港背後の耳川・五ヶ瀬川流域は、県内で最も森林規模の大きいところで、豊かな 森林資源を背景に細島港の丸太輸出量は全国 2 位の位置にある。  木材輸出は、韓国や台湾などで住宅用内装材やコンクリート型枠としての需要が堅調で、中 国などの新たな市場や最近の円安傾向もあり、今後も伸びていくことが期待されている。  しかしながら、現状では切り出した丸太を保管する土場が細島港内、および周辺に不足して いることから、近隣の志布志港など土場の確保が可能なところに丸太が運ばれ、そこから輸 出される状況となっている。  このため、宮崎県内の林業発展のために、細島港において丸太の保管場所を確保して、背後 で生産された丸太を効率的に輸出できるように対応していく必要がある。 図 8-1-10 県内の森林、林業・製材業の現況 図 8-1-11 丸太の全国港湾別輸出シェア(平成 24 年) (資料: 平成 25 年 3 月 門司税関HP資料) (資料:宮崎県林業統計要覧 平成 24 年 3 月) 流域 伐採計画量 林業経営体 製材工場 製材品出荷量 4,217 千m3 (21∼30年度) 5,992 千m3 (23∼32年度) 2,170 千m3 (24∼33年度) 3,016 千m3 (20∼29年度) 2,363 千m3 (22∼31年度) 33 1,397 1,794 310 51 24 広 渡 川 38 千m3 99 千m3 45 千m3 354 千m3 165 千m3 29 26 19 81 五ヶ瀬川 耳 川 一ツ瀬川 大 淀 川 (単位: CM 立法メートル を表す) (111,676 CM) (1,332 百万円)

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8.2 産業

(1)産業誘致のための用地確保による地域経済への貢献  工業港地区では 1 区から 4 区までの工業団地が整備されており、1 区の旭化成ケミカルズ、2 区の日向製錬所、東ソー日向、3 区の第一糖業、南日本くみあい飼料、宇部三菱セメント等、 多くの立地企業が細島港を利用している。  また、1 区には木材関連の製造事業所の進出が決定しており、さらなる港湾利用の拡大が見 込まれる。  このような中で、現在の工業団地には 4 区に約 7 ヘクタールの分譲用地を残すのみで、今後 新たな企業受け入れや倉庫建設等の余地はない。  日向市は、新たな企業・産業の誘致による地域経済の活性化を目指しているが、誘致するた めの用地が市内に不足していることから、既に余地のない細島港においても用地確保の可能 性を検討する必要がある。 図 8-2-1 細島港周辺の主要立地企業

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8.2 産業

(2)地域の水産業を支える漁船対策の推進  漁船の係留は、商業港地区の漁船だまりを中心に行われているが、台風等の荒天時において 漁船が安全に係留できる場所がない、まぐろ延縄船の帰船時に係留できる場所がないなどの 問題がある。  県北地域は、県内でも漁業の盛んな地域であり、日向市においても商業港地区の漁港機能の 強化を都市計画マスタープランにおける将来目標として掲げているところである。  漁業活動の基盤となる船だまりの確保は、地域の産業振興を支える上で重要であることから、 係留場所の不足等への対策を検討していく必要がある。 図 8-2-2 漁船だまりの現況 海の駅 「ほそしま」 日向市漁業 協同組合

青:漁船

赤:PB

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8.3 交流・レクリエーション

(1)地域と連携した魅力ある水際空間の創出  商業港地区は、細島港発祥の地であり、古くから港町として栄えてきた歴史があるが、物流機 能の中心は、工業港地区や白浜地区に移り、地区内の取扱貨物量は大きく減少(例:S45 年 765 千トン→H24 年 37 千トン)している。  しかし、依然として静穏な水域やコンパクトな施設配置(岸壁と保管施設が近い)から、小型 貨物船の利用需要がある。また、昔から物流倉庫群となっており、倉庫はほぼ満杯の状態で利 用されている。  一方、文化財などが点在する歴史的な町並みを背後に控え、海の駅「ほそしま」が広く利用客 を集め、そのすぐ側から馬ヶ背遊覧船が運航され、さらに周囲には御鉾ヶ浦海水浴場や日向岬 などの観光資源も点在している等、細島港内で唯一人が集う空間としてのポテンシャルを有し ているところである。 図 8-3-1 商業港地区の現状 文化財等が点在 するまち並み 海の駅 「ほそしま」 漁船だまり 御鉾ヶ浦海水浴場 物流倉庫群 プレジャー ボート係留 木材チップ保管 港湾緑地 馬ヶ背遊覧船運航 物流倉庫群 漁船だまり 海の駅 「ほそしま」 港湾緑地 馬ヶ背遊覧船 背後町並み

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8.3 交流・レクリエーション

 前頁のような背景をもとに、平成 23 年度に行政と地元関係者、漁協関係者、プレジャーボー ト団体、港湾利用者、倉庫所有者で「商業港地区の将来利用に関する検討会」を設置して、 地区の将来利用の方向性について意見交換を行っている。その結果、物流機能を残した上で、 人が集う交流空間として利活用していく方向性が一つの例として示されたところである。  また、日向市の都市計画マスタープランでは、「海の駅 ほそしま」を活用した回遊・滞在型 観光の振興を図ることを目標に掲げている。  このため、商業港地区の将来の土地利用、水域利用について、物流機能の今後や漁港機能の 強化、活気ある交流空間の形成に向けた取り組みについて検討していく必要がある。 図 8-3-2 「商業港地区の将来利用に関する検討会」における将来利用イメージ(一例) 図 8-3-3 日向市都市計画マスタープラン(平成 21 年) ∼みなとまち・細島の雰囲気が漂い、活気のある交流空間の形成∼ 港湾としての一定の機能を保ちながら、かつてのみなとまちの資産を活用 しつつ、人(住民、漁業者、船舶利用者、来訪者等)が集い、活気のある交 流拠点(船のたまり場と人のたまり場)の形成を図る

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8.3 交流・レクリエーション

(2)大型化するクルーズ客船寄港への対応  細島港におけるクルーズ客船の寄港実績は、これまで邦船社による日本人観光客を対象にした 客船が年間 1∼2 隻寄港していた。しかし、平成 24 年はこれまでで最高となる 10 回の寄港が あり、このうち 8 回は外国船社による寄港であった。  寄港時には、一度に 1,000 人規模の乗船客が市内で食事や買い物をしたりするので、1回の寄 港による経済的効果は大きく、日向市では客船寄港誘致に向けて積極的に取り組んでいる。  近年、クルーズ客船は、大型化が進んでいるが、細島港への寄港は停泊地の広さや航路幅等の 関係から、レジェンド・オブ・ザ・シーズ等の 7 万トン級のクルーズ客船にとどまっている。  接岸施設は、主に工業港 1 号、2 号岸壁で、水深は−10mあることから、施設規模に問題はない。 ただし、この施設は東京航路のRORO船が週2回利用することから利用調整が必要となって いる。また、これからも安全に大型クルーズ客船を受け入れていくために、既設係船柱の更新 等について、その必要性についての検討も含めて対応が必要である。 図 8-3-4 クルーズ客船の寄港実績(過去 10 ヵ年、延べ実績) 図 8-3-5 細島港に寄港したクルーズ客船(工業港 2 号岸壁) コスタ・ヴィクトリア 諸元 コスタ・ ヴィクトリア レジェンド・オブ ・ザ・シーズ 飛鳥Ⅱ 総トン数 GT 75,166 69,130 50,142 船長 m 252.9 264.0 241.0 喫水 m 8.0 7.7 7.8 必要岸壁水深 m 9.0 9.0 9.0 乗客定員 人 2,464 1,804 872 レジェンド・オブ・ザ・シーズ 10 4 1 4 2 1 1 2 0 2 4 6 8 10 12 H16 H17 H18 H19 H20 H21 H22 H23 H24 H25 (隻)

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8.3 交流・レクリエーション

【 参 考 】  一昨年(平成 24 年)、細島港へはハーモニークルーズ社(韓国)の客船「クラブ・ハーモニ ー」が3回(乗客は主に韓国)、コスタ・クルーズ社(イタリア)の客船「コスタ・ヴィクト リア」が5回(乗客は主に中国)それぞれ寄港したが、昨年(平成 25 年)は昨今の日本を取 り巻く東アジア情勢を反映してこれらの客船の寄港はなかった。  国土交通省九州運輸局では、クルーズの重要性を鑑み、クルーズ航路の新規開拓に向けた取 組を(宮崎県との連携も含めて)行っている。

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8.3 交流・レクリエーション

(3)暫定的なプレジャーボート係留に対する適正な管理の実現  プレジャーボートは、係留施設を巡るトラブルの発生や、安全な船舶の航行、漁業活動、周辺 環境等に様々な問題を引き起こしている。  このため、宮崎県では、「宮崎県プレジャーボート対策基本方針」を平成19年3月に策定し、 放置等禁止区域の設定、及び遊休化している既存係留施設等を活用した係留許可を実施してい る。  細島港では、平成 24 年 10 月 1 日から、既存の係留施設と防波堤に暫定係留する形で、使用許 可制を開始した。専用使用する暫定係留施設を下図のとおり指定し、その利用に当たっては、 許可を必要とし、使用料を徴収することとした。  細島港では、商業港地区と工業港地区の曙橋周辺に多くのプレジャーボートが係留されている が、これらを暫定係留施設に誘導したことから、今後は誘導後も混雑している施設の適正利用 や荒天時も安全に係留できる場所の確保等も含めて、適正な管理をしていく必要がある。 (資料:宮崎県HP) 図 8-3-6 細島港における放置等禁止区域及びプレジャーボート係留用施設指定図 放 置 等 禁 止 区 域 水 域 陸 域 プレジャーボート係留用施設 プレジャーボート係留用施設 プレジャーボート係留用施設 プレジャーボート係留用施設 細島港(工業港梶木地区) プレジャーボート係留用施設 プレジャーボート係留用施設 プレジャーボート係留用施設 プレジャーボート係留用施設 プレジャーボート係留用施設 プレジャーボート係留用施設 プレジャーボート係留用施設 プレジャーボート係留用施設 プレジャーボート係留用施設 細島港(商業港地区)

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8.4 安全と安心

(1)東日本大震災の教訓を生かした地震津波対策の推進  宮崎県では、東方沖の日向灘において十数年から数十年に一度の割合で(Mw) 7.0 クラスの地 震が発生している。また、南海トラフ沿いの巨大地震の中で、四国沖から紀伊半島沖が震源地 となった場合には津波による大きな被害が生じることが予想されていて、日向市を含む県東部 4 市 2 町は「東南海・南海地震防災対策推進地域」に指定されている(平成 24 年 4 月現在)。  国(内閣府)が設置している「南海トラフの巨大地震モデル検討会」は、平成 24 年 8 月末に 南海トラフの巨大地震による最大クラスの津波高と浸水域の推計結果を公表した。細島港とそ の背後は、現状で標高が 2∼4mであるが、最悪のケースでは津波が来襲すると陸上部で 5∼10 mの浸水高になるとの検討結果であり、現状のままでは港はもとより、背後の市街地まで甚大 な被害が生じることが見込まれる。  このような大規模地震・津波が発生した直後、速やかに緊急物資の輸送や経済活動を行うこと を目的とした耐震強化岸壁は、現在白浜地区に水深−7.5mの岸壁が1バース整備されている。  東日本大震災では、震災後の救援物資の輸送や救援活動に大型フェリーや自衛隊の輸送艦等が 活躍したが、現在の耐震強化岸壁がこれらの船舶を受け入れるのに十分な機能を有しているか、 また3つの地区がある中で、1バースで十分機能を果たすことができるか等も含めて、対応を 検討していく必要がある。 図 8-4-1 津波浸水想定結果 (資料:2013 年 2 月 宮崎県公表資料)

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8.4 安全と安心

 また、国が掲げた津波対策の基本方針に基づいて、防護施設の配置や土地利用について検討 して、人命を守ることや被害の最小化に努めていく必要がある。 図 8-4-2 津波対策の基本方針(国土交通省) 図 8-4-3 耐震強化岸壁の整備状況(九州東岸) レベル 1 レベル 2 (資料:港湾における地震・津波対策のあり方 平成 24 年 6 月 交通政策審議会港湾分科会防災部会)

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