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vegetable state in our series. On the other hand, the clinical course of eight patients without rebleeding was uneventful. Table 1 Spontaneous intrace

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(1)

VI.AVMに 対 す る 流 入 動 脈 ク リ ッ ピ ン グ,そ の 他

62.出

血 を 繰 り返 し た特 発 性 脳 内 出血

―crypticangiomaと 脳 血 管 撮 影 お よ びCT所 見 の 分 析 ―

東邦大学 脳神経外科

清木

義勝

寺尾

栄夫

柴田

家門

宍戸

松元

幹郎

塚原

俊一郎

Recurrent Spontaneous Intracerebral Hemorrhage

Yoshikatsu Seiki, Hideo Terao, Iekado Shibata, MasaruShishido, Mikiro Matsumoto, Kaoru Tsukahara and Shunichiro Tsutsumi

Department of Neurosurgery, Toho University School ofMedicine, Tokyo, Japan

Summary

From 1981 to 1984, 13 cases of so-called spontaneous intracerebral hematoma were treated in our hospital. Nine of these patients were male and four were female. They ranged in age from 27 to 67 years with a mean of 51. The location of the hematomas detected by CT was as follows : five in the frontal, four in the parietal, four in the occipital, three in the temporal and three in the parietal and occipital regions, respectively. One patient had an infratentorial hematoma. Twelve hematomas were located on the right side and seven on the left side. Headache was the most common symptom, and hemiparesis, aphasia, hemianopia and mental or psychic abnormality were manifested according to site and extent of the hematomas. Disturbance of consciousness was rather mild at the first attack of intracerebral hematoma. Angiographic examinations revealed a small angiomatous malformation in only two cases. Hematoma was removed surgically, and the wall of the lesion was carefully examined by surgical microscope to find any causative vascular abnormalities. Thus, three small arteriovenous malformations, one cavernous angioma and one small plexiform angioma were detected by pathological examination of specimens removed from the hematoma wall. Rebleeding occurred in five out of the 13 patients at one to 18 months after the initial hemor-rhage, and one showed second and third hemorrhage at three and 10 months, respectively. Rebleed-ing occurred at the same site in two cases and at a different site in three. We could not detect any small vascular malformations by arteriographic examinations in the rebleeding group. Hewever, fine torturous or tiny tangled arterioles around small arteries were demonstrated on the late arterial or precapillary phase of arteriography in three cases. Histopathological examination of specimens from the hematoma wall in these cases revealed marked arteriosclerotic changes with splitting and duplication of the internal elastic lamina.

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vegetable state in our series. On the other hand, the clinical course of eight patients without rebleeding was uneventful.

は じ め に 一 般 に ,は っき りした出血 の原 因が確認 され な い脳 内 出血 の こ とを特 発 性 脳 内 出血 と 呼 ん で い る.最 近,診 断機 器 の進 歩 と診 断 技 術 の 向上 に よ り,小 さ な脳 内血 管 病 変 が か な りの率 で発 見 され る よ うに な り,い わ ゆ る特 発 性 脳 内 出血.で微 小 な .血管 性 病 変 が 確 認 され る の は決 して まれ で は な く な って きた.し か し,こ れ らの症 例 の う ち,2 度,3度 と出血 を 繰 り返 す 症 例 は か な りまれ とい え よ う.今 回,我 々 は13例 の特 発 性 脳 内 出血 症 例 中,5例 の 出血 を 繰 り返 した 症 例 を 経 験 し た の で,こ れ ら の症 例 のCT所 見,脳 血 管 所 見,病 理 所 見 を 分 析 し,再 出血 を 認 め な か った 他 症 例 と比 較 検 討 した.そ の脳 血 管 写 上 の 特 徴 と病 理 組 織 学 的 特 徴 並 び に 再 出血 の原 因 に つ い て 報 告 す る. 対 象 対 象 は1981年4月 か ら1984年6月 まで の 約3年 間 に,東 邦 大 学 脳 神 経 外 科 で 入 院 治 療 した 再 出 血 症 例 の5例 を 含 む13例 の特 発 性 脳 内 出 血症 例 で, 全 例 に 手 術 を 行 っ た. 結 果 1.性 別,年 齢 分 布 13症 例 の 性 別 は 男 性9例,女 性4例 で,男 女 比 は 約2対1と 男 性 に 多 く,年 齢 分 布 は,29歳 か ら 67歳 で,平 均51歳 で あ っ た(Table1). 2.CTに お け る 出 血 お よ び 血 腫 部 位 今 回 の13症 例 は 全 例 にCT検 査 が 施 行 さ れ て お り,再 出 血 の 症 例 も 含 め て,そ の 出 血 部 位 を 検 討 す る と,前 頭 葉5例,頭 頂 葉4例,後 頭 葉4例, 側 頭 葉3例,脳 室 穿 破3例,こ の う ち 後 頭 蓋 窩 症 例 は1例,頭 頂 葉 ・後 頭 葉3例 で,出 血 の 多 発 す る 部 位 的 な 特 徴 は 示 さ な か っ た.し か し,左 右 差 別 に 見 る と,右 側12例,左 側7例 で 約2対1で 右 側 に 多 発 し て い た(Table1). 3.初 発 症 状 初 発 症 状 は,出 血 部 位 に よ っ て 多 彩 で,一 定 し て い な い が,最 も 共 通 し た 症 状 に は 頭 痛 が あ げ ら れ,出 血 部 位 に よ る 特 徴 と し て は,側 頭 葉 お よ び 脳 室 穿 破 を 伴 う出 血 例 で は,程 度 の 差 こ そ あ れ, Table 1 Spontaneous intracerebral hemorrhage

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-376-意 識 障 害 を 認 め る 症 例 が 多 く,中 で も,同 時 に 多 発 性 の 出 血 を 認 め る 症 例 は 強 い 意 識 障 害 を 示 した. 頭 頂 葉,側 頭 葉 内 出 血 例 で 半 身 の 脱 力,不 全 麻 痺 知 覚 障 害 な ど を 認 め,前 頭 葉 例 で は 精 神 症 状 や 異 常 行 動 を 伴 い,後 頭 葉 症 例 で は 同 名 半 盲 を 訴 え る 例 が 少 くな か っ た.ま た,4例 に 明 ら か なSAH を 認 め た.い ず れ の 症 例 に お い て も,初 発 時 の 症 状 は 比 較 的,程 度 の 軽 い 傾 向 を 示 した. 4.脳 血 管 撮 影 並 び に 病 理 所 見 13例 の 特 発 性 脳 内 出 血 症 例 中,脳 血 管 写 上,明 ら か な 異 常 所 見 を 示 した 症 例 は,わ ず か2例(15 %)で,い ず れ も組 織 検 査 上small AVMの 症 例 で あ っ た.こ の ほ か,3例 に,動 脈 相 の 末 梢 部 に お い て 主 動 脈 を 取 りま く よ う に,coilingの 強 い モ ヤ モ ヤ した 異 常 な 細 動 脈 が 纒 絡 す る 像 を 全 体 に 認 め た が,い ず れ も再 出 血 例 で あ っ た(Fig.1). 一 方,病 理 検 査 上,明 らか な 異 常 所 見 を 認 め た 症 例 は5例 で,small AVM3例,cavernous angioma

1例,small plexiform angioma 1例 で あ っ た. ま た,後 に 詳 述 す る が,2例 の 再 出 血 症 例 に,組 織 学 上,異 常 な 動 脈 硬 化 像 を 認 め た(Tablel). 5.再 出 血 症 例 の 検 討 今 回 報 告 した 特 発 性 脳 内 出 血 症 例 中,再 出 血 発 作 を 認 め た 症 例 は13例 中5例(38%)で あ っ た.こ れ ら の 症 例 中,3度 の 出 血 を 繰 り返 し た 症 例 は1 例,2度 の 出 一血 を 見 た も の が4例 で,性 別 で は 男 性3例,女 性2例,年 齢 分 布 は44歳 か ら58歳, 平 均51歳 で あ っ た. 1)再 出 血 の 間 隔 と 部 位 に つ い て 初 回 発 作 か ら 再 出 血 を 起 す ま で の 間 隔 を 調 べ て 見 る とcase3で は 初 回 の 出 血 後3カ 月,10カ 月 目 に そ れ ぞ れ,2度 目,3度 目の 出 血 を 繰 り返 し

Fig. 1 Rt CAG : Fine torturous, tangled arterioles around main arteries are demonstrated (arrows). Left: at a year before initial hemorrhage. Right: at a month after operation.

Fig. 2 Plain CT

Upper: at the first attack; Subcortical hematoma in the right parietooccipital lobe. Lower: at the second attack; Multiple intracerebral

hematomas and ventricular perforation of hematoma in the right side.

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て お り,case4で は1年6カ 月後,case9で は6 カ月 後,case11で は4カ 月 後,case13で は1カ 月 後 にそ れ ぞ れ2回 目の 出血 発 作 を 認 め,初 回 の 出 血 か ら再 出血 ま で の平 均 間 隔 は約6カ 月 で あ っ た.一 方,CTに お け る再 出 血部 位 を 検 討 す る と,初 回 出血 部 位 と同 じ場 所 に 出血 した 症 例 は2 例,全 く無 関 係 な部 位 に 出 血 した 例 は3例 で あ っ た.こ の3症 例 中 の1例 は3度 の 出血 を 繰 り返 し たcase3で,2度 目 と3度 目の 出血 部 位 が 同 じ で あ った.5症 例 に お け る再 出血 時 の 部 位 別 で は,左 後 頭 葉 に2度 の再 出血 を 認 め た 例 が1例, 左 右 頭 頂 葉 か ら後 頭 葉 に(Fig.2),右 後 頭 葉 と左 前 頭 葉 に 同時 に 多発 した再 出血 症 例 が 各 々1例, 右 側 頭 葉1例,右 頭 頂 葉1例 で,こ れ ら の 症 例 中,脳 室 穿 破 を 伴 った 症 例 は2例 で あ った. 2)再 出 血 症 例 の脳 血 管 撮 影 像 と病 理 所 見 の 特 徴 につ い て 出 血 を 繰 り返 した 症 例 群 の脳 血 管 写 像 に つ い て は,small AVM, angiomaな ど明 らか な 出血 源 を 確 認 で きた 症 例 は1例 も なか った.し か し,連 続 脳 血 管 撮 影 で,5例 中3例 に動 脈 相 の 中期 よ り 毛 細 血 管 相 移 行 部 で,主 動 脈 を取 り ま く 格 好 で oi lingの 強 い,細 くモ ヤ モ ヤ した 細 動 脈 の 纒 絡 像 を 頭 部 全 域 に認 め,2例 に お い て は,偶 然,頭 痛 精査 の た め,初 回 出血 発 作 の約1年 前,内 科 入 院 時 に施 行 され たCAG像 や 非 出血 側 の血 管 写 像 に も 同 様 の 所 見 が 認 め ら れ た(Fig.1).ま た,術 中,microsurgery下 に,丹 念 に 血 腫 壁 の 探 索 を 進 め,異 常 病 変 と疑 わ し き 組 織 を 病 理 提 出 し た に

もか か わ ら ず,small angiomatous malformation (SAM)の ご と き 明 白 な 異 常 所 見 の 見 ら れ た 症 例 は1例 も な か っ た が,2例 に お い て,血 腫 壁 に vascular spider様 に 拡 張 し た 小 さ な 血 管 集 落 を 認 め,こ れ を 病 理 組 織 検 査 し た と こ ろ,HE染 色 で .血管 壁 に 硝 子 化 変 性 を 認 め,EVG染 色 で は 内 弾 性 板 の 部 分 的 なsplit像 と重 複 像 並 び に 一血 管 内 腔 の 狭 窄 像 を 認 め た(Fig.3). 6.1回 出 血 群 と 再 出 血 群 の 予 後 に つ い て 13例 の 特 発 性 脳 内 出 血 症 例 の うち,初 回 出 血 発 作 の み の8症 例 と再 出 血 を 繰 り返 し た5症 例 の 初 回 発 作 時 に は 全 例 に 開 頭 術 を 施 行 し,血 腫 除 去 や 出 血 病 変 の 摘 出 が な さ れ た.術 後 の 経 過 は い ず れ も順 調 で,重 篤 な 後 遺 症 を 伴 っ た 症 例 は 少 な く, 死 亡 例 や 植 物 状 態 に 移 行 し た 症 例 は 全 く な か っ た.し か し,そ の 後,再 出 血 を 起 こ し た5症 例 の 経 過 は 悲 惨 で,全 例 が,再 来 院 時,す で に 中 等 度 か ら 高 度 の 意 識 障 害 を 伴 っ て お り,全 身 状 態 も 極 め て 悪 く,再 手 術 可 能 で あ っ た 症 例 は4例 で,1 例 は 再 手 術 不 可 能 な 状 態 で あ り,数 日後 に 死 亡 し た.再 手 術 を 行 っ た4症 例 中3例 は,術 後1カ 月 以 内 に 死 亡 し,残 っ た1例 は,半 植 物 状 態 で 経 過,初 回 の 出 血 発 作 か ら10カ 月 目 に3度 目 の 出 血 Fig. 3

Photomicrograph showing splitting and duplication of the internal elastic lamina and narrowing of the lumen.

Left: Case No. 4 EVG stain. (•~200)

Right: Case No. 13 EVG stain. (•~200)

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を 繰 り返 し,再 々 手 術 の の ち,現 在,植 物 状 態 と な っ て い る.こ れ に 対 し,1回 の み の 出 血 群 の 予 後 は 極 め て 良 好 で,全 例 が 社 会 復 帰 し て い る. 考 察 頭 蓋 内 に 形 成 さ れ る 血 腫 の う ち,外 傷,高 血 圧,脳 動 脈 瘤,脳 動 静 脈 奇 形,出 血 傾 向 な ど 出 血 の 原 因 を ハ ッキ リ見 い 出 せ な い 脳 内 血 腫 を 特 発 性 脳 内 血 腫 と 命 名 し,そ の 原 因 に つ い て は,1951年 Margolis1)以 来small angiomatous malformation (SAM)あ る い はmicro angiomaの 存 在 が 指 摘 さ れ,数 多 くの 報 告 が な さ れ て き た.広 義 の 意 味 で,連 続 血 管 撮 影 で 捕 え ら れ る 小 さ なAVMや angioma2)か ら の 出 血 に よ る 血 腫 な ど も こ の 範 疇 に 入 れ て い る場 合 も 多 い よ う で あ る.し か し,最 近 の 診 断 機 器 の 進 歩 に よ り微 小 病 変 の 発 見 さ れ る 率 も高 く な り,症 例 も増 加 の 傾 向 を た ど っ て い る が,厳 密 な 意 味 か らす る と,こ れ ら の 症 例 は 加 え る べ き で な い か も しれ な い.諸 家 の 報 告 に よ る 手 術 に よ っ て のSAMの 発 見 率 は20∼70%と 幅 広 く 分 散 し,一 定 して い な い の も こ の 疾 患 の 特 徴 で あ る3)-7).

1。whole body CTとangiographyの 併 用 に よ る 診 断 の 必 要 性 我 々 の 経 験 し た13症 例 中,病 理 組 織 検 査 で 最 終 的 に 明 確 な 診 断 が 得 ら れ た 症 例 は5例 で,そ の 発 見 率 は38%で あ っ た.こ の5例 中,術 前 の 脳 血 管 撮 影 で 小 さ い な が ら も 異 常 所 見 を 確 認 で き た 例 は case6とcase10の2症 例 で,全 体 で 見 る と13例 中 の わ ず か2例(15%)に 過 ぎ な い.一 方,case7 とcase12は 既 往 歴 に,い ず れ も,2∼3回 のSAH を 経 験 し て お り,再 三 に わ た るangiographyの 検 査 に て も 出 血 源 は 不 明 で あ った.し か し,whole body CT scanでhigh dose delayed enhanced methodに よ っ て,は じめ て そ の 出 血 源 が 疑 わ れ, 手 術 に てsmall angiomaが 発 見 さ れ た 症 例 で あ る8)9)。そ れ で も な お,case8の ご と く,CT検 査 や angiographyで も病 変 が 発 見 で き ず,手 術 時 に は じめ て 確 認 さ れ る 症 例 も あ る 訳 で あ る 。 最 近,急 速 なCTscanの 性 能 向 上 に よ り,以 前 と は 比 べ も の に な ら な い ほ ど 鮮 明 な 画 像 を 得 る 事 が で き る よ う に な っ て か ら,特 に,CT検 査 の み に 頼 りが ち で あ るが,上 述 の ご とき経 験 か ら,少 な く も工 夫 を こ ら した 脳 血 管 撮 影 とwhole body CT scan の組 み合 せ に よる術 前 検 査 の必 要 性 を 痛 感 した 訳 で あ る. 2.再 出血 症 例 の 出 血 源 に つ い て 再 出血 を 起 した5症 例 の 出 血 源 を 追 求す るに 当 た り,非 再 出血 群 との 問 で,CT所 見,脳 血 管 写 所 見,病 理 所 見,臨 床 症状,予 後 等 に つ い て 比較 検 討 して み る と,CT検 査 で は,再 出血5症 例 中 3例 に 多 発 性 の 脳 内 出血 を認 め,こ の うち,2例 に脳 室 穿破 を認 め て い る(Fig.2).従 って,こ れ ら3例 は来 院時 の臨 床 症 状 も特 に重 篤 で,強 い意 識 障 害 を 呈 して いた.残 りの2例 は,初 回 の 出血 部 位 と同 じ部 位 に再 出 血を 認 め た 症 例 で あ るが, 初 回 発作 時 に比 べ れ ば,再 発 作 時 の臨 床 症 状 は意 識 障害 も強 く,完 全 な片 麻 痺 を 呈 し,重 症 で あ っ た.こ の た め,予 後 も極 端 に 悪 く,死 亡4例,植 物 状 態 に て 経 過 した もの1例 で あ った.こ の 点,興 味 深 い 結 果 を もた ら した の は,脳 血 管 写 所 見 と病 理 組 織 学 的 所 見 で あ る.す な わ ち,再 出 血 群 で 病 理 組 織 学 的 に 明 らか な 出 血 源 とな り得 る所 見 を 呈 した 症 例 は1例 もな か った が,5例 中2例 に 前 述 の ご と き異 常 な 動 脈 硬 化 性 の 変 化 を 認 め,さ ら に,こ れ ら2症 例 は 脳 血 管 写 上,主 動 脈 周 囲 に 存 在 す るcoilingの 強 い モ ヤ モ ヤ した 細 動 脈 纒 絡 像 を 呈 した3例 中 の2例 を 占 め て い た 事 で あ る.も ち ろ ん,血 管 写 上 に お い て,か か る異 常 所 見 を 呈 した 血 管 が 病理 組 織 検 査 上,内 弾性 板 の部 分 的 断 裂 や 重 複 化 を伴 った 異常 な動 脈 硬 化 性 変 化 を示 し た 血 管 と同 一 の血 管 で あ る とは確 実 に は い え な い が,再 出血 時 のCT所 見 で脳 の左 右 を 問 わ ず 多 発 性 の 出血 を起 こ した 症 例 が 多 か った こ と,脳 血 管 写 上,モ ヤ モ ヤ した 異 常 な細 動 脈 纒 絡 像 が 出血 し て い な い時 期 や 初 回 の 出血 部 位 とは無 関 係 な部 位 の左 右 の頭 部 全 体 に認 め られ た こ と,並 び に 手 術 時,microsurgery下 に丹 念 な探 索 に もか か わ ら ず,出 血 源 とな り得 る明 らか な 病 変 が 発 見 され な か った こ と,さ らに,出 血 源 とな り得 る明 らか な 血管 病 変 を 持 って い た 症例 に術 後 の再 出血 例 は認 め られ な か った こ とな どを考 え合 わ せ る と,脳 血 管 写 上coilingの 強 い モ ヤ モ ヤ した所 見 を呈 した 細 動 脈 群 が病 理 組 織 検 査 上 捕 え られ た 異 常 な動 脈

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硬 化 像 を 示 した 血 管 と一 致 す る可 能 性 は 大 と考 え られ,さ らに,か か る細 動 脈 の 破 綻 に よ る出 血 も 十 分 考 え られ る と ころ で あ る.そ して この モ ヤ モ ヤ した 細 動 脈 群 の 発 現 機 序 は 大脳 の 主動 脈 の 動 脈 硬 化 性 変 化 に 基 づ く内腔 狭 窄 閉 塞 に よ り副血 行 路 的 役 割 を 演 ず るた め に 出 現 した もの と 考 え ら れ た. 結 論 1)過 去3年 間 に経 験 した13例 の特 発 性 脳 内 出 血 につ い て検 討 し,特 に,再 出血 を く り返 した5 症 例 につ い て,そ のCT所 見,脳 血 管 写 所 見,病 理 組 織 学 的 所 見,臨 床 症 状,予 後 に つ い て 分 析 し,再 出血 の原 因 を 追 求 した. 2)再 出 血 群 で は,同 時 多 発 性 脳 内 出 血 例 が 多 く,従 って,来 院 時 の臨 床 症 状,予 後 は 極 め て悪 か った.こ れ に 対 して,非 再 出血 群 の予 後 は,極 め て 良 好 で あ った. 文 献

1) Margolis G, Odom GL, Woodhall B, Bloor BM: The role of small angiomatous malformations in the production of intracerebral hematomas. J

Neurosurg 8: 564-575,1951

2) Krayenbuhl H, Siebenmann R: Small vascular malformation as a cause of primary intracerebral hemorrhage. J Neurosurg 22: 7-20, 1965 3) 伊 達 裕 昭,細 井 湧 一,渡 辺 義 郎,ほ か:特 発 性 脳 内 血 腫 自験36例 の 検 討:特 にCTの は た す 役 割 に つ い て.脳 神 経 外 科7:1053-1060,1979 4) 斉 藤 勇:特 発 性 脳 内 血 腫 の 病 因 と 手 術.外 科 38:336-343,1976 5) 斉 藤 義 一:特 発 性 脳 内 血 腫.脳 神 経 外 科5:103-112,1977 6) 北 村 勝 俊:特 発 性 脳 内 血 腫.臨 外30:1559-1566, 1975 7) 半 田 肇,橋 本 信 夫,織 田 祥 夫,米 田 俊 一:脳 動 静 脈 奇 形 と 特 発 性 脳 内 血 腫.外 科 治 療39:1061-1069,1978

8) Becker DH, Townsend JJ, Kramer RA, Newton TH: Occult cerebrovascular malformations a series of 18 histologically verified cases with negative angiography. Brain 102: 249-287, 1979 9) Golden JB, Kramer RA : The angiographically occult cerebrovascular malformation : report of three cases. J Neurosurg 48: 292-296, 1978

Table  1  Spontaneous  intracerebral  hemorrhage
Fig.  2  Plain  CT

参照

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