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防災対策にも役立つ道路整備 (津波防潮ラインとしても機能する道路盛土)

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Academic year: 2021

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(1)

橋梁設計研修

~ 近年の大震災に学ぶ ~

( 東南海・南海地震に向けて )

株 式 会 社 四 電 技 術 コ ン サ ル タ ン ト 山崎 方道 平成23年8月30日 写真提供 : 長岡技術科学大学 丸山久一教授

はじめに

津波対策に関するこれまでの取組み

東北地方太平洋沖地震を受けて

道路の地震時の防災機能と避難所への活用

おわりに

本日の話題

(2)

はじめに

津波の襲来 津波の引き波 地盤の液状化 落橋 家屋の倒壊・火災 土砂崩れ 地震時に起こる現象と被害 出典 : 中央防災会議 地震 発生確率 東南海 70%程度 南海 60%程度 ◇30年以内の地震発生確率

(3)

高知新聞社提供

(4)
(5)

高知新聞社提供

(6)

高知新聞社提供

(7)

フライデイ(講談社)より

(8)

中央防災会議 47回 No2資料

(9)

中央防災会議 47回 No2資料

(10)

東北地方太平洋沖地震を受けて

• 東北太平洋沖地震では,

最大遡上高40.5m

(岩

手県宮古市)を記録した津波により,多数の死

者,行方不明者を含む甚大な被害が発生した。

• 防潮堤を破壊し,乗り越えた津波が建物を破壊,人命 を奪っていった。 • 本日は,鉄道や道路の地震時の防災機能,避難所へ の活用について考えてみる。 • H23年3月11日 14:46分頃 • 宮城県牡鹿半島沖を震源 • マグニチュード9.0 • 地震の波形と速度応答スペクトル

東北地方太平洋沖地震の概要

気象庁推計震度分布図 継続時間が長く,速度応答スペクトルの周期が短い。 2011 東北地方太平洋沖地震(M9.0) 1995 兵庫県南部地震(M7.3)

(11)

本震(M9.0)に伴う地殻変動(水平) 本震(M9.0)に伴う地殻変動(上下)

(12)

• 歩行者,自動車などが通行するために設けられ

交通インフラ

が最大の目的。

• 水道管,電線,電話線などのライフラインを敷設

している。

道路本来の目的

• 自動車専用道路。 • 原則として信号機や交差点を設けていない。 • 自動車の高速走行を可能にした直線的な道路。 • 他の道路とは独立しており,他の道路や鉄道とは立体 交差されている。 • 他の道路より高い位置に高架や盛土の構造物により 建設されている。

高速道路とは

(13)

• 立体交差する道路の建築限界を確保しなくてはならな い。 • 盛土高は約6mを超える。 • 建築限界 • 道路上で車両や歩行者の安全を確保するために,ある一 定の幅,高さの範囲に障害となるようなものを置いてはな らない。 • 4.5m(設計車両の高さ3.8mに余裕高を加えたもの) 4 . 5 m 6 m 超 え る 高 速 道 路 立 体 交 差 す る 道 路

高速道路とは(盛土高)

高知自動車道(土佐IC付近)

(14)

高知自動車道(土佐IC付近)

• 防潮堤 • 台風などによる大波や高潮,津波を防ぐ堤防で,基本的 には陸上に設置される。 • 防波堤 • 外洋からの波浪を防ぎ,港湾の内部を安静に保つため, もしくは津波の被害から陸域を守るために海上に設置さ れたもの。

防潮堤とは

(15)

浦戸湾(浦戸大橋西側)の防潮堤

• 岩手県 宮古市 田老地区 • 津波対策として,世界最大規模の総延長2,433m,海 抜10mに及ぶ巨大防潮堤。 • 万里の長城と呼ばれていた。 • 東北地方太平洋沖地震は,それを破壊し,町は壊滅 状態になった。

世界最大規模の防潮堤

(16)

田老地区 防潮堤

• 他の道路とは独立し,ある程度の高さを持った

高速道路の防潮堤機能について述べる。

• 東北太平洋地震で道路の太平洋側と内陸側で

被害の大きさに差がでた,

仙台東部道路(名取

川周辺)

を実例として用いる。

• また同様の効果が得られた

三陸鉄道(甫嶺駅周

辺)

も例として挙げる。

高速道路の防潮堤機能

(17)

• 内陸と沿岸地域を隔てるように,宮城県亘理町から仙 台市宮城野区まで約25kmを南北に縦断。 • 高さ約6mの盛土や高架の上に造られている。 • 仙台若林区においては,沿岸から約3km離れた場所 にある。

仙台東部道路とは

亘理町 仙台市宮城野区

仙台東部道路

亘理町 仙台市宮城野区 名取川周辺 名取市,仙台市若林区

(18)

名取川周辺

仙台東部道路 名取川周辺 名取市,仙台市若林区

• 海側

• 建物の跡形もない状態,死者多数,農地の塩害。

• 陸側

• 高速道路の盛土をくぐる道路,高架下や名取川 からの津波の侵入はあったが,盛土が被害を和 らげた。 • がれき混じりの海水が西側に入るのを盛土が防 いだ。

仙台東部道路の防潮堤機能

(19)

高知新聞(6/28朝刊)

仙台東部道路

仙台市若林区

名取市

(20)

名取川周辺被災前後

被災前 被災後 仙台東部道路 仙台東部道路

高速道路海側のがれき

名取市 仙台東部道路 名取川

(21)

名取川周辺

(22)

仙台東部道路

国土地理院 浸水範囲状況図

• 岩手県沿岸部を走る第3セクターが経営する鉄道 • 北リアス線(宮古駅~久慈駅) • 南リアス線(盛駅~釜石駅) • 北,南リアス両線の被害箇所は計317箇所。(南リアス線は 247箇所) • 北リアス線は(宮古~小本),(中野田~久慈)間で運行。 • 南リアス線は全線運休。 • 全線復旧には最大で約180億円かかる見込み。

三陸鉄道とは

(23)

三陸鉄道

南リアス線 北リアス線 • 岩手県大船渡市三陸町 南リアス線 下甫嶺地区 • 津波は,駅東の10戸を跡形もなく壊し,自宅にいたとみられる2 人が行方不明。 • 駅西は波が川を逆流するなどして浸水して解体された家はある が,多くは流されず残った。 • 南リアス線は最も低い所で海抜5mを走行し,線路が 所々盛土で高くなっている。 • 結果的に防潮堤の役割を果たした。

三陸鉄道の防潮提機能

(24)

河北新聞(6/21朝刊)

甫嶺駅周辺 南リアス線

(25)

南リアス線

甫嶺駅周辺

甫嶺駅周辺被災前後

(26)

甫嶺駅周辺

(27)

甫嶺駅周辺

• 今回の地震で,海岸部の防潮堤は,津波の勢いを直接受けた ため,破壊されるケースが多くあった。 (押し波により破壊されたものは少なく,大半は引き波により倒さ れている。) • それに対して,海岸から約3km離れた位置にある道路盛土は, 防潮堤の役割を果たした。 (津波が陸上を移動して勢いが弱まるためもあるが,道路盛土は 規模が大きく安定性が高い構造である。) • 盛土内をくぐる道路からの浸水に対しての対策の検討。 (ゲート等の設置?)

高速道路,鉄道の防潮堤機能

(28)

• 他の道路とは独立し,ある程度の高さを持った高速道 路の避難所としての活用について述べる。 • 東北太平洋地震で実際に避難所として利用された仙 台東部道路(名取川周辺)を実例として用いる。

高速道路の避難所としての活用

仙台東部道路 名取川周辺 名取市,仙台市若林区 • 名取川沿岸部は高台がなく,避難指定場所である小 学校は,校舎屋上が在校生,保護者で一杯。 • 校庭に避難した住民の多くが流された。 • 沿岸から3km離れた高さ約6mとなる高速道路は,地 震時の点検のため入口を閉鎖し,インターチェンジ付 近で渋滞が発生。 • 車を捨てて,高速道路によじ登ったり,閉鎖したゲート をくぐって入口を突破した人は助かった。

仙台東部道路の避難所としての活用

(29)

仙台東部道路

仙台市若林区

名取市

名取川周辺の避難所

(30)

時事通信(6/22)

• 避難所としての周知徹底。 • 避難階段の設置。 • 高速道路に避難した際に,車で人をはねたり,はねら れる危険性について,緊急時対応体制の確立と平常 時の訓練。 • 住民と行政,道路会社,鉄道会社等で協議を行い,上 記の問題点について解決する取り組みが必要。

高速道路の避難所としての活用

(31)

• 道路盛土の防潮堤機能を 含めた2重,3重の津波対 策。

宮城県が市町に提案する復興のイメージ

• 須崎道路の高架部分に避難用 の外付け階段を付けることを検 討中。 • 高知東部自動車道の芸西西ー 安芸西の防潮堤効果を意識した 道路整備に取り組む。

高知新聞(6/28朝刊)

(32)

• 今回の地震では,防潮堤の破壊原因として構造物背面 の盛土破壊から始まったケースが多くあった。 • 上記ケースへの対策として以下の案を考えた。 • 防潮堤と道路を兹用した堤防を造り,従来より強度を 持ち,背面盛土の破壊に強い構造とする。 • 海岸と道路で,管轄が異なるため,枠を超えた議論が 必要。

防潮堤の機能を持たせた道路(案)

太平洋に面した道路(桂浜花街道)

(33)

おわりに

非難ルート及び場所の確認 飲料水・非常食・衛生施設の確保 地域の防災活動への参加( 地域との連携 ) 自主防災組織の確立( 町内会を中心に ) 家具の転倒防止対策 ブロック塀や建物の耐震補強 裏山の斜面崩壊対策 敷地盛土や擁壁の補強対策 みんなで知恵を出し合いそれぞれの役目を果たして生 き延びよう

巨大地震へ備え自分達でやっておくべきこと !

参照

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