宇都宮大学教育学部教育実践紀要 第2号 2016年8月1日
授業とは何をいうか
†
―奈良の学習法における「しごと」と学習交流―
溜池 善裕
*宇都宮大学教育学部
* 概要 「しごと」において,子ども達の学習をとらえる視点は,a)ものごとの矛盾をとらえようとする学習 をしている,b)そのために友達における意味の付与の発見に迫ろうとしている,である。また2つの視点 でとらえられた子ども達の動きは,学習交流という概念で説明することが可能である。それはa)の視点に おいては,その子が学習しようとする対象に働きかけ,その対象と学習交流して,矛盾をとらえており,b) の視点においては,その子がともに学習しようとしている友達に働きかけ,友達と学習交流をして,意味の 付与の発見に迫ろうとしていると,考えることが出来るからである。 キーワード:奈良の学習法,しごと,矛盾,学習交流,共存の感情Yoshihiro TAMEIKE*: What is it Lesson? : Learning Interaction in Shigoto- studies of the Educational Method as Nara-no-gakushuhou * Faculty of Education, Utsunomiya University
([email protected]) 0.目的 奈良女子大学附属小学校1年月組(担任・杉澤学 氏)・星組(担任・薄田太一氏,以下敬称略)の子ど も達を観察するため,附属小および各担任のご厚意 により,2015年5月25日から翌年の3月15日まで, 7回,延べ15日間,朝の会・しごと・けいこ・なか よし等を参観した(1) 。このうち,1月の4月から12 月までの実践については,不十分ではあるが論文(2) に整理した。月組のその後および1年間についての 分析は,また別の機会に譲ることとし,未整理であ る1星の1年間を分析・考察するのが本稿のねらい である。 1星の子ども達の,2016年2月12・13日の研究会 を除く参観に際しては,朝の会から帰りの会までの 1日を記録し,朝の会や40分で実施される1時間の 授業を必要に応じて逐語記録に起こした。本稿はそ れらを手がかりとしつつ,1星の子ども達の学習の 様子を追い,附小の教育構造であるしごと・けいこ・ なかよしのうち,特にしごとについての考察を行う。 しごとは,奈良女附小のしごと・けいこ・なかよ しを作った重松鷹泰が言うように,子ども達が全身 全霊を打ち込んで取り組む合科的な学習である。子 ども達が全身全霊を打ち込んで最大限の能力を発揮 することでしごとは成立し,そのことによって子ど も達の能力は最大限に伸張される。その際,我々が 想起するのは,子ども一人ひとりのしごととその様 態であるが,それ以上に我々が知ろうとしなければ ならないのは,子ども達 4 のしごととその様態である (3) 。しごとに取り組みそこに向かっていく子ども達 4 は,集団としてどのように学習を深めて行くのであ ろうか。 1.4月から7月のしごと (1)日記・朝の会 1星の学級経営では,毎日子ども達が書く日記と, お知らせ・おたずねが大きな役割を果たしている。 日記には保護者の一言がつけられ,そこに加えられ るのが教師のコメントである。朝の会では元気調べ で一言を言ったり,日記に書いたことや興味のある こと,調べたことなどをお知らせしそれにおたずね をする。1年生は月曜1時間目がなかよしであるた め,1星は1学期その時間にお知らせ・おたずねを 実施した。日記は入学式があった4月10日から開始 され,夏休みと冬休みを含め,3学期の最後まで続 けられた。 附小の朝の会は朝掃除までの前半と,朝掃除後の 後半に分かれている。筆者参観時,5月25日の朝の 会前半では,1星受持ちの6月のお兄さんお姉さん
が担当の子どもの傍に立って朝の歌を歌い,その後 個別にお話をする時間が取られた。朝掃除の時間, 1年生はそれぞれの担任と校地内やその周辺を散歩 し,いろいろなものを見つけたり,見つけたものに ついておたずねをしたりしている。朝の会後半では, 日直2人の司会で元気調べと一言が行なわれた。 続く1時間目のなかよしでは,B男「ごくらくちょ うか」・J男「めいし」・G男「おおきいいし」が, ホワイトボードに予約した順序に従ってお知らせ・ おたずねされた。翌26日もほぼ同様であったが,昨 日同様1時間目はお知らせにあてられ,A男1人が 26分を使って「くわがた」をお知らせした。教師は その時間の最後に,おたずねされたことにわかるよ う丁寧に伝えていたことや,教室の後ろまで聞こえ るよう大きな声でお話出来たことを評価して学習に 位置づけた。 日記は朝の会の一言やお知らせにつながり,お知 らせ・おたずねを受けてさらに調べたり考えたりす る学習に連続し,しごとを支える。また,お知らせ・ おたずねは,しごとの相互学習に近い形─相互指名 ─で行なわれた。 (2)しごと「きゅうしょくのひみつをさぐろう」 子ども達の日記が,給食開始に伴って給食につい て書かれたものが多くなったことを受け,前期最初 のしごと「きゅうしょくのひみつをさぐろう」を設 定し(4),5月8日から開始した。5月9日,保護者 学習参観の2時間目にしごとの相互学習を実施,給 食初日のカレーの写真を提示して「牛乳はどこか ら来るの?パンは?おかずは?」を子ども達で出し 合った(5) 。5月14日の校内研究授業でも相互学習を 実施し(6) ,子ども達は突き止めた事実─調理員さん が4人で毎日460人分の給食を作っている─をもと に,「大変な人数なので疲れるのではないか」「機械 があるし,分担しているので疲れない」などの意見 を出したが,「しごとノート」に書いていた作文を 棒読みする事態となった。 筆者が参観した5月25日,しごと「きゅうしょく のひみつをさぐろう」の「どうやってきゅうしょく をつくっているの?」の相互学習は,子ども達の相 互指名と,教師がそれを板書し若干の出をする形で 行なわれた。授業の最後に,薄田は「きかい」の発 言に注目させ,実際にどんな機械を使っているのか を調べることが大事だとアドバイスした。相互学習 もお知らせ同様,指導に位置づけることが不可欠な のである。 しかし,衛生上の理由による給食室への立ち入り 禁止と,調理員さんの仕事が終わる頃には1年生は 下校しなければならないという時間的制約のため, 子ども達の調べは思うように進まなかった。そのた め5月29日,教室での栄養教諭へのおたずね,6月 2日,同教諭が撮影した調理の詳細が分かる動画を 見ながらのおたずねを実施した。ここで子ども達が 抱いた疑問は,給食の材料はどうしているかという ことであった。 それを受けた独自学習をもとに,「きゅうしょく の ひみつをさぐろう きゅうしょくのざいりょう はどうしているのだろうか」が,6月6日の学習研 究会で100人以上にのぼる参観者が見守る中,行な われた。給食の材料といっても抽象的でとらえられ ないため,自分の家のカレーの材料や作り方を独自 学習し,それをもとに給食のカレーの材料について 考える相互学習が設定されたのである。自分の家の カレーの作り方だけを話してしまったりして,給食 について具体的に予想しづらい状況があったため, 後半,薄田が給食のカレーの材料一覧を提示する場 面があった。夏休みを機にこのしごと学習は中断さ れた。 (3)相互学習を意識した独自学習 5月14日の校内研究会での相互学習の出発点と なった,調理をしている人が女性4人であることは, 学習開始の5月8日昼休みにE男・IJ女が給食室 に行って確かめた事実である。そのことからも分か るように,この学習で顕著であったのは,子ども達 が友達と一緒に学習しようとすることである。当初 は単独で動いていた子どもの一人,Z女は「しりょ くけんさのあとで,きゅうしょくしつがあいていた ので のぞいてみました。そのよこに きかいがあ りまた。そのおおきさは,おとうさんより大きくて なににつかうのだろう,と思いました」と書いて いるが,その5日後,友達と一緒に独自学習をして いる。 5月19日「しつもん」Z女 きょうのひるやすみに AB女さんと きゅう しょくのおばちゃん(ちょうりいんさん)にしつ もんにいきました。「なんじにきていますか」と, きいたら,8じ30分と おしえてくれました。いっ しょにきていた,K男くんが,みんなに おしら
せしました。つぎは,おしらせもしたいです。 朝の会の元気調べの一言やお知らせ・おたずねで, 子ども達は給食について調べたり考えたりしたこと を発表しており,友達が今どんなことを調べ,今何 がわかっていないかは共有されている。したがって, Z女・AB女・K男による調理員さんへの聞き取りは, 個人的な興味やこだわりでもまた思いつきでもなく, 集団の学習として今何が必要かの認識にもとづく聞 き取りなのである。朝の会等でのお知らせ・おたず ねは,相互指名という形式のみでなく,みんなが学 習していることや知りたいことが子ども達に共有さ れるという学習の本質的な部分で相互学習の性質を 帯びている。したがって,お知らせ・おたずねを通 して分かったみんなが知るべきこと─調理員さんは 何時から給食を作り始めるのか─をZ女・AB女・ K男が確かめる聞き取りは,「みんなに おしらせ」 するためのみんなの学習を意識した独自学習なので ある。それゆえ,Z女が単独ではなくAB女・K男 と一緒に動こうとするのは,みんなの学習のために 動こうとすることが3人の中で通底し,それが連帯 感につながって動きにあらわれたのであろう。 このような連帯感は,しごと学習が始まってから後 の給食についての次の様な日記からも裏付けられる。 5月14日「きゅうしょく」G男 おいしいと ぼくがいいました。 そうだね お いしいねと,Y女ちゃんがこたえてくれました。 ぼくが Y女ちゃん こたえてくれてありがとう と ぼくがいいました。ぼくが今日1ばんおいし かったのは,しゅうまいです。みんな しゅうま いを いっぱいおかわりしていました。 G男がY女と確かめ合う「おいしい」は,給食が 単純においしいということではなく,しごと学習を 始めて,みんなで学習しみんなで分かっていく給食 がおいしいということなのである。おいしさの底流 にはみんなの学習を意識した独自学習があり,その ことによる連帯感が子ども達には存在しているので ある。 (4)相互学習を相対化し評価する みんなの学習を意識した独自学習がなされている のであるから,みんなの学習としての相互学習を自 分達の学習であると考えるのは自然なことである。 研究会当日の相互学習では,1(2)で述べたよう に,教師が給食のカレーの材料一覧を提示した。そ れは子ども達の話が少しずつずれたために,4度の 出で修正したが,それでも学習が深まらないと判断 したためである。 37T このカレーを作るのに,どれだけの材料を 使ってるのかなあっていうことを実は聞いて,昨 日,一生懸命先生まとめて来たんです。ちょっと 発表してもいいですか。(37C先生,だめ。ずる い)やったあ,先生の方が早かったな。調べたのな。 (37I男 先生,見にやったら駄目やで。見にやっ たら。37C見てやったらあかんで。37Q男 先生, 見ないで。オトナなんやから見ないでやらなあか ん)先生,そんな頭良くないもん。あかんわそれ は。<C大声で騒ぎ出す> 「37C 先生,だめ,ずるい」は,給食について 調べる独自学習が自分達のものであり,それを無視 して勝手に調べたことへの抗議である。加えて,「37 Q男 オトナやから見ないでやらなあかん」は,教 師も自分達同様,独自学習にもとづく相互学習に参 加するのであれば,自分達が相互学習でしごとノー トを見ないで発言しているように,教師もまた提示 した模造紙を見ないで発言するよう求めているので ある。その日の子ども達の作文には,「いけんは いえなくても みんなのいけんのおかげで きゅう しょくのひみつが さぐれたと思います」(7) 「1じ かんめは しごとでした。かれーのざいりょうは なにをつかっているのかな や,どうやって,がっ こうに きているのかを みんなで かんがえまし た。ぼくは ちゅうもんをしているんだと おもい ました。みんなで せんせいにきいたら グリーン ピースが300こと きいて,びっくりしました」(8) とあり,相互学習は自分達の学習であり,それに役 立つ話の一つとして教師の話を聞いていることが分 かる。 筆者が参観した6月30日,相互学習「きゅうしょ くのひみつをさぐろう ちょうりいんさんの しご とについて かんがえよう」も,自分の家のカレー の話になって,学習のテーマとずれてしまう事態と なった。話がずれてきた所で教師が立ち止まらせる と,子ども達は給食の調理員さんについての話し合 いが途中から自分の家のカレーの味になっているこ
とを板書で確認し,それが誰の発言からであるかを 指摘して話を戻す様子が観察された(9) 。みんなの学 習を意識した独自学習に支えられた相互学習は,当 然のことであるがあくまでもみんなの学習なのであ り,それゆえ子ども達による相対化と評価がなされ るのである。 2.9月から3月のしごと (1)国語・しごと合科「とりの くちばし けんきゅ う」 夏休みが明けた。9月中旬に予定されていた遠足 の行き先が天王寺動物園であったため,動物園で の鳥の観察や聞き取りに向けて学習を構想し,本来 なら6月に実施される国語「くちばし」を9月から 実施した。学習の位置付けは,国語としごとの合科 学習「とりの くちばし けんきゅう」である(10) 。 9月9日,第1時では,2時間をかけて,配布され たカラスのくちばしの写真をもとに,「これは何で しょうか。自分の考えをワークシートに書き込みま しょう」という独自学習の後,書いたものをもとに 相互学習を行なった。第2時以降,子ども達は国語 の教材文「くちばし」を読み進め,キツツキ・オウ ム・ハチドリについて, やその食べ方とくちばし の関係について書かれた本文の内容や文章の構成を 捉え,ほかの鳥のくちばしについても調べようとい うことになった。9月11日,DE女がスズメ・オカ メインコ・ペリカン・ツルについて調べた「くちば し」をお知らせ発表したが,前半のおたずねは「く ちばし」とは無関係のものばかりであった(11) 。 11DE女 私が調べてきたことは,くちばしのこ となので,くちばしについて意見を言ってくれ ませんか。12W女 ペリカンのくちばしで,何 で大きな袋があるんですか。13DE女 ペリカン は,くちばしで子どもにエサを与えたりするため です。14W女 ありがとうございました。15Y女 くちばしは,鳥によって形やエサの食べ方が違う のに,DE女さんは,なぜツルやペリカン・スズメ・ オカメインコのくちばしを調べたのですか。16 DE女 オカメインコは,おばあちゃんの家で飼っ ているので調べました。(中略)ツルとペリカンは, 何となく調べました。17C男 Y女さんが,いろ いろなくちばしがあるって言ったけど,何で鳥に よってくちばしが違うんですか。18T 発表して くれたDE女さんは,どう考えますか。19DE 女 私は,食べ物が違うからだと思います。 11DE女の後の発言は,関係性においてとらえ た事実によって話し合いを深める発言であるから, 11DE女は学習を発展させる発言にほかならない。 DE女は,発言の関係をとらえて相互学習を相対化 し,それをみんなの学習に生かしているのである。 1(4)で指摘した,6月末の1星の子ども達に見 られた相互学習の相対化は,9月になると学習の最 中に行われるようになり,学習の発展に生かされる までになっていたのである。 (2)独自学習を鍛える a)なかよし・自由研究発表 国語・しごと合科と並行して実施されたのが,1 月・1星でそれぞれ同時に行なわれた毎週月曜日1 時間目のなかよし・自由研究発表である。発表は2 人ずつ,それぞれに調べたことについての紹介文を あらかじめ配布し,事前に独自学習が出来るように している。子ども達は「自由研究ノート」を作成し, 保護者にはノートの書き方等を学級通信で具体的に 示して協力を呼びかけている。 11月9日参観時,亀の瀬という川原でのG男「て んねんせきさがし」と,大和郡山に行ったY女「き んぎょしらべ」が発表された。とくに「きんぎょし らべ」については,DE女に「何故,大和郡山で全 国金魚すくい大会があるのですか」と尋ねられたが 答えられなかったため,Y女自身その理由を調べて 翌日それをお知らせしている。その後も発表者は発 表の練習を熱心に行なったりおたずねにこたえられ るように再び独自学習をし,聞き手は実際に行って 確かめられる自由研究の場合には同じ場所に行って 独自学習をしていた。 3カ月後の2月1日,筆者が参観した自由研究発 表は,Q男「せんそうについて」・IJ女「せみの一生」 であった。ともに様々なおたずねが出されるところ は11月と同様であった。だが,おたずねを詳細に見 てみると,例えば「せんそうについて」には,①「1937 年からの戦争は日本と中国が戦ったので日中戦争と 言いますが,発表した70年前の戦争というのはどん な名前の戦争ですか」②「B29というのはどんな飛 行機ですか」③「夏休みではなく今はどこの国が戦 争をしていますか」④「何故戦争が始まったんです か」のおたずねが出されている(12) 。 このおたずねの背景には,戦争は同じきまりで名
前が付けられている(①),爆弾を落とす飛行機は, 自分が知っているような,人を乗せる飛行機とは違 うはずだ(②),戦争には終わりと始まりがある(③), 戦争には原因がある(④)という見方・考え方があ る。このような見方・考え方は,事柄の関係性に気 付き他の事柄についてもその関係を知ろうとする視 点であり(①②④),関係をとらえる際に時間とい う軸を設定して関係の変化を知ろうとする視点であ る(③)ことが了解される。 自由研究発表のおたずねに答えるため,そして良 いおたずねをするために,子ども達は独自学習を 行っている。発表・おたずね・独自学習の繰り返し が子ども達の独自学習を鍛え,このような視点の獲 得につながっていったと思われる。 b)日記を指導に位置づける なかよし・自由研究発表と同時に,9月以降指導 されたのが日記である。①書くことの中心を決める, ②題名を具体的にする,③一文ごとに文法が正しい か確かめる,④「いろいろ」「たのしかった」は使 わない,⑤自分の感じ方や考えを書く,⑥意味のま とまりごとに段落を作る,⑦「 」を使って会話を 入れる等が,学級通信を使って保護者にも伝えられ ている(13) 。 その結果,なかよし・自由研究発表と日記が連動 し,様々な事柄についての関係性がとらえられて, 子ども達の学習はますます深いものになり,上記Q 男の「せんそうについて」には次の様な日記が書か れている。 2月1日「Q男くんのじゆうけんきゅうはっぴょ う」B男 今日の自由けんきゅうはっぴょうで,ぼくは,Q 男くんのはっぴょうが こころにのこりました。 Q男くんは,せんそうについて はなしをしてい ました。その中で,a おじいちゃん,おばあちゃ んが,せんそう中にお父さん,お母さんと はな れてくらして,さみしかったと いっていまし た。ぼくの おじいちゃんにインタビューをした ら,おなじことを いっていました。b お父さん, お母さんと,はなれてくらすなんて ぼくは で きません。お父さんが,しゅっちょうに いって るときも,ものすごく さみしいからです。だか ら,c そんなことになった せんそうは,しては, いけないと おもいました。 友達の話の持つ関係性(下線a)と,自分の持つ 関係性(下線b)とを比較することを通して,自分 の生活に引きつけて問題をとらえ(下線c),なぜ それが問題なのかに迫ろうとする構造的把握をして いるのである。 (3)しごと「がくえんまええきに みつける」 後期が始まる10月,中断していたしごと「きゅう しょくのひみつをさぐろう」について,どんな学習 がしたいかを子ども達に話し合わせた。このまま続 けたいという意見もあったが,多くが自由に調べら れないので面白くないという意見を出した。そこで, 給食について知ることは大切なので分かったことが あれば朝の会等で発表し,これからは違う学習をす ることとした(14) 。10月8日から23日までは教育実 習があり,しごとの時間が十分に確保できなかった たが,しごと「がくえんまええきに みつける」の 開始を23日に予告,しごと学習を翌週26日に始めた。 近鉄学園前駅を題材に選んだのは,通学で駅を利用 する子どもが多いこと,取材がしやすいこと,自由 研究で仕事について調べた子どもが複数人いたこと による(15) 。単元は,学園前駅の人や物を手がかりに, 駅員さんや助役さんの仕事について学習することを 通して,その生きる姿を見直し,自分の通学時の態 度を振り返ることをねらった。 予告と同時に,子ども達は学園前駅や,自宅の最 寄り駅等の人や物についての独自学習を始めた。人 に興味を持った子どもは,駅員さんにインタビュー をして,働いている時間や人数,仕事内容等につい て調べ,中にはほとんど毎日聞き取りをする子ども も現れた。物に興味を持った子どもは,駅のエスカ レーター・自動改札機・非常ボタン等について詳細 に観察して調べ始めた(16) 。「がくえんまええきに みつける」で最初の相互学習となったのは,J男が 見つけた駅員さんは暇という事実についてであった。 そして,筆者が参観した11月9日のしごとでは,次の 作文をT女が読むところから相互学習が始まった。 10月28日「学園前のえきいんさんのしごとをみた」 T女 きょうのかえりに,がくえんまええきの えきい んさんの しごとをみました。ちょっとしかみれ なかったけど,きょうの みんなのいけんも か んがえながら,みてみました。えきいんさんは, わたしが,まえ しごとノートに かいたように,
あんぜんをかくにんしたり,みんなに あいさつ をしたり みんながだした いけんなどをしてい ました。わたしは J男くんの「ひまそうだなあ」 を一ばんかんがえました。なぜかというと,ほん とうに ひまなのかなあと おもったからです。 わたしがみたら おくから はなしが きこえて きたので,A男くんの おべんとうきゅうけいだ と おもいます。なぜかというと,おしゃべりを しながら たべていると おもいます。だけど, はたらいているひとは たいへんそうでした。で んしゃの あんぜんをかくにんしたり,うんてん をしていたのが たいへんそうに みえました。 T女は,J男が自らの独自学習をもとに言った「ひ まそうだなあ」を問題にして,実際に学園前駅に行 き,「みんなのいけんも かんがえながら」「J男く んの『ひまそうだなあ』を一ばんかんがえ」ながら 観察をして,この作文を書いたのである。この日の 相互学習で見られ,薄田が立ち止まらせたのは,次 のK男の発言であった。 16K男 僕は,誰にも聞いたことがないんですが, 見たことがあって,見たことで,夜遅くまで働い ているってT女さんは言ったけど,夜,夜の,何 時何分までを働いてるかを,が,分からないで, それを誰か知っている人がいれば,その人が言っ て欲しいです。(17) この発言は,1(4)・2(1)で指摘した相互 学習の相対化と同様であるが,それをさらに一歩進 めて,相互学習の発展に生きる具体的視点を提示す るものである。 翌11月10日,既に10月23日にJR松井山手駅,25 日に学園前駅の非常ボタンを調べ,お知らせ予約の ホワイトボードに名前を書いていたW女が,自作し た精巧な非常ボタンを子ども達に見せながら,しご との時間にお知らせ発表し,子ども達から多くのお たずねが出された。 その日から非常ボタンについての独自学習がそれ ぞれの子どもよってなされ,また発表者のW女もそ の日に駅員さんに取材をし,非常ボタンが鳴ると情 報が運転司令室に届き命令を出して電車を停めるこ とを突き止めて,11日のしごとで再び発表した(18) 。 その際,薄田が,非常ボタンを押すとどうせ駅員さ んに届いて駅員さんが電車を停めるのであれば非常 ボタンは要らないのではないかとゆさぶりをかけ, 子ども達が騒然となる中,振り返りを書かせて終 わっている。 1カ月後,12月9日,筆者が参観する中,非常ボ タンは要るのかの相互学習,しごと「ひじょうボタ ン」テーマ「ひじょうぼたんはひつようなのか」が 行なわれた。日直の司会で始まり,挙手をした子ど もの中から日直に指名されて2人が学習のめあてを 発表した後,HI女が第1発言者に指名された。 8HI女 非常ボタンを押しても,人は助かる訳 ではありません。非常ボタンは,駅員さんに知ら せる,ボタンだと思います。<T,板書:(HI女) おしても人はたすからない。えきいんさんにしら せるだけ>何故なら,非常ボタンは動く訳でもな いのでそう思いました。どうですか。(T ちょっ とごめん。だからどう思うの?だからあなたはど う思うの?)だから,私は要ると思います。<T, 板書:→いる>(T だけど要るっていうんだね。 だけど要るってことだね)どうですか。(19) 8HI女は,非常を駅員さんに知らせるのが非常 ボタンであって,駅員さんがいなければ非常ボタ ンとしての役割を果たすことができないと述べてい る。HI女のこのような関係性の認識は,非常ボタ ンと駅員さんとの関係,即ち非常ボタンは駅員さん がいて初めて役に立つがしかし非常ボタンがなけれ ば駅員さんは人の命を救うことが出来ないという, 矛盾への気付きにもとづいている。 非常ボタンは装置としては存在するが,その装置 が非常ボタンとして意味を持つのは,押して通報す る人・通報をもとに確認し救助する駅員さん・通報 をもとに列車を停める運転指令室の人といった,非 常ボタンでないものとの関係即ち矛盾に依る。Aは 非Aによって初めて意味を付与されるのである。 このような関係は,駅員さんと助役さんの関係に も当てはまる。また非常ボタンに意味を付与する非 常ボタンでないものの一つである駅員さんは,他の 様々な人や物と関係することによって,同様に様々 な意味を付与される。木下竹次が言うように,奈良 の学習法は,小さな殻の内に閉じた自己ではなく, 外に開かれた大自己(20) となることを目指すのであ るから,Aと非Aとの矛盾がどこまでも広がって行
くことをとらえることを通して,自己もまた非自己 によって自己であり得ることに気付くのは学習法の 真髄である。子ども達のこの日の話し合いは,Aと 非Aを切り離すことについてのものであるため十分 な意味をなさないが,解がないために延々と話をす ることが出来,そのことで却って矛盾という存在の 本質に迫ることとなるため,結果的に正しい指導で あったと言えよう。 冬休みに入るに当たり,12月11日,しごと「これ からの学習について」が行われ,様々な意見が出さ れた。この話し合いの最後に薄田は,非常ボタンの 調べはこれで終わりではないが,非常ボタンを押さ れたらどうなるかは駅員さんの仕事を考えることに もなるので,人に焦点を当てて学習を行なって行こ うという方向付けを行なった(21) 。これを受けて子 ども達は,冬休み中も駅員さんに聞き取りをするな どの独自学習を続けた。休みが開け,1月29日に予 定している学園前駅の見学に向け,1月27日「じょ やくさんにおたずねしたいこと」を行なうと,放課 後,3つのグループが実際に助役さんに聞き取りを して模造紙にその内容をまとめ,「発表させて下さ い」と薄田にお願いしに来た。そこでJ男,AB女・ A男,Z女・HI女・EF女の3組がそれぞれ発表 することになった。 J男は,学園前駅は西大寺駅管区に属し,グルー プを形成しているという組織について発表した。こ の管区内に駅長は大和西大寺の1人だけ,富雄や菖 蒲池の駅には助役はいない,富雄も菖蒲池も助役は 学園前駅の助役が務めている,富雄駅の非常ボタン が押されたら電車は全部止まるのでタクシーで駆け つけ富雄の駅員さんと問題を解決することを突き止 めた。AB女・A男は,助役の仕事が大変なこと, 学園前駅の助役は当番の時は富雄駅に行くことなど を突き止め,見えない仕事や富雄の非常ボタンが 鳴ったらどうするのかについても聞き取りをしてい た。Z女・HI女・EF女は,助役の仕事は責任者 としての仕事が大変であり,またお金の計算をする ことも突き止めた。 2日後には学園前駅で助役さんから話を聞くこと になっていたにも拘わらず,子ども達が学園前駅に 聞き取りに行ったのは,Aと非Aとの関係─矛盾─ に気付き,人を浮かびかがらせる背景非Aの深淵に 自然と引き込まれたからである。1月29日の助役さ んへのおたずねを含め,これまでにわかったこと全 てをC男が整理したことも,このことが大きく関係 している。こうして,2月12日,学習研究会初日の, そしてそれを受けた2日目の相互学習が行なわれた (付・授業記録参照)。 3.共存の感情 (1)友達への言及 薄田は日記と子ども達が提出したノートの「きょ うのがくしゅうで」について,目に留まるものはす べて複写し「学習データ」として保存している。こ の「学習データ」は,総じて子ども達がそれぞれに 書いた作文であり,薄田も日常的に作文と呼んでい るので,以下,作文と称することとしよう。 子ども達の作文は,薄田によって選択され,学習 指導の手がかりとされる。その選択は長年の教職経 験にもとづいて行なわれている。選択された作文を 一覧してみると,観念的なものはなく,具体的につ まりその子らしく書かれた作文であることが了解さ れる。 また全体に際立っているのは,子ども達が作文で 友達に言及している点である。その際,友達の名前 を上げる場合と,友達の名前を上げずに「みんな」 という言葉で総称してそれを書く場合があるが,一 緒に独自学習をしたことや,学習その他の良い所や 気になる点を具体的にあげている点においては共通 している。 薄田が選択した子ども達の作文から,友達の名前 と「みんな」への言及をしている部分を抽出し,そ の際,1つの作文で複数回「みんな」に言及してい る場合はその複数回をカウントし,月別の数を示し たのが図のグラフと表である。図から分かるのは, 第一に,言及する友達の名前と「みんな」の月別合
計は,7月以前よりも9月以降の方が多いこと,第 二に,その合計を増やしているのは友達の名前の言 及であること,第三に,友達への言及は一旦12月に ピークを迎えた後,1月には9月を下回り,再び2 月に急激に増加に転じて2度めのピークを迎える点 である。 (2)子ども達の学習をとらえる視点 友達への言及と薄田の学習指導はどのような関係 にあるだろうか。筆者が参観した12月9日の相互学 習では,第1発言者にHI女が選ばれているが,友 達への言及を見てみると,10月・1回,11月・8回, 12月・18回,1月・5回となっており,急激にその 数を増やして12月にピークを迎え,その数が抜きん 出ている子ども,つまり旬を迎えている子どもであ ることが分かる。 またHI女は既に見たように,相互学習では「8 HI女 非常ボタンを押しても,人は助かる訳では ありません。非常ボタンは,駅員さんに知らせる, ボタンだと思います。何故なら,非常ボタンは動く 訳でもないのでそう思いました。だから,私は要る と思います」と発言しているのである。この発言は 先述したように,HI女が矛盾つまり本質において 非常ボタンをとらえていることを意味する。HI女 が,いつ,どのようにして,本質において理解する ことが出来るようになったのかを見てみよう。 HI女の友達への言及が増加するのは11月であ ることは既に述べた。その8回の言及を分類し(22) , その代表的な作文を選ぶと次のようになる。 作文①:きょう,W女さんが,ひじょうボタンの ことを いっていたことを,またしらべてきてく れました。わたしは それをきいて,しらべてみ よう!と おもって,あやめいけえきの ひじょ うボタンを しらべてきました。あやめいけには, 4こ ひじょうボタンがあって,よく見てみまし た。すると,W女さんが いっていた,ひじょう ボタンが ありました。かたちは,まるくて,ま るのいろは,おれんじです。(23) 作文②:今日,ダンスが,ありました。きょうは, おちゃっぱの ひょうげんをしました。わたしは, 『くるくる』を ひょうげんしました。まわりを 見てみると,AB女さんの『ひらひら』が きれ いだったので,『くるくる』するところと,『ひら ひら』するところと,わけることにしました。(中 略)見せっこみたいな,ふうに,2つにわかれて 見せました。そのとき,Y女さんのひょうげんが, いいと おもいました。なぜかというと,手を, くるくるしていたところが,まねをしたくなって きました。ぜんぶ,Y女さんの まねをしたらい けないので,『くるくる』するところを,まねし ました。すると,なんだか,じょうずに,できた かんじで,うれしかったです。(24) 作文③:(歩走練習納会で)みんなが,「がんばれ!!」 と,あつく,おうえんしてくれたので,つかれた ことも わすれてしまうぐらい おうえんしてく れて,本とうに,かんしゃしています。わたしは, そういうことをしてもらうと,なかよしが,ふか まると おもいます。なぜかというと,つらくて, しんどいときに おうえんしてもらうと,がんば ろうと,おもいます。おうえんしてくれる とも だちも がんばっているすがたを見て,うれしく なるからです。(25) ①は友達が独自学習したのと同じ場所に行って友 達の物の見方を学習しようとするもの,②は友達の 学習を独自学習してその良さを自分の独自学習に位 置付けようとするもの,③は友達の見方・考え方を 学習することの意味をとらえて自己の独自学習を相 対化しようとするものであり,本質の理解につなが る優れた学習を,友達の力を借りて行っていること を示すものである。したがって,少なくとも前月ま でにはことの本質そのものに気付く何らかの学習を しているはずである。そして作文を通覧すると,そ の学習は次の作文においてであることに気付く。 10月30日「日本ではじめてたべられたきゅうしょ くのひみつ」HI女 きょう,しょくりょうひんを みていたら,そう いえば,がっこうの きゅうしょくの ひみつを さぐれていなかったっけ?と おもって,むか しの きゅうしょくについて しらべて きまし た。はじまりは,まずしくて おべんとうを もっ てこれない 子どもたちが いたみたいです。学 校を ひらいた おぼうさんが 子どもたちに, ひるごはんを出したことが,はじまりだそうです。 それを よんだとたん びっくりしました。どこ が びっくりしたかというと,おぼうさんが,ま ずしい子どもたちに ごはんを だしていたから
です。ふしぎだなと おもいました。 HI女の驚きは「おぼうさんが,まずしい子ども たちに ごはんを だしていた」ところにあるが, これが驚きであるのは,次の三つの事実に依る。そ れは第一に,お寺で仏事を執り行う「おぼうさん」 が仏事ではなく「まずしい子どもたちに ごはんを だしていた」こと,第二に,給食を出す人はしご とで学習したように調理員ではなく「おぼうさん」 であったこと,第三に,「ごはん」を出されていた のが「まずしい子どもたち」であったこと,である。 この事実を受け容れるためには,上記三つの事実 を受け容れる思考をする必要に迫られるが,HI女 が最も受け容れやすくまた受け容れなければならな いのは,第三の事実である。「ごはん」を必要とす るのは自分同様にお腹のすいた子どもであるが,給 食のない時代にお腹がすいた子どもとはお昼に「ご はん」を食べることの出来ない子どもである。この ことは,「ごはん」つまり給食が意味を付与される のは「ごはん」でないもの,即ちお腹がすいている 子ども達によってであるという給食の本質に関わる 論理─矛盾─である。この論理に気付くと,第二の 事実,「ごはん」が調理員さんではなく「おぼうさん」 によって出される事実は,給食を出す人は調理員さ んであっても「おぼうさん」であっても構わないの だという論理によって容易に受け容れられる。第二 の事実が受け容れられると,「おぼうさん」は仏事 だけをするのではなく「まずしい子どもたち」を救 うこともするのではないか,どうもそれはあるらし いという思考に行き着く。 しかしHI女は「ふしぎだなと おもいました」 としているから,給食が給食でないものによって意 味を付与されているという論理─矛盾─は学習して はいないけれども,それを学習する入り口に立って いることは了解される。したがって,11月の3つの 作文に見られる様な学習における働きかけは,敷衍 すれば,「日本ではじめてたべられたきゅうしょく のひみつ」で感じたものが何かを突き止めるための, 友達における意味の付与の発見に迫ろうとする学習 そのものであり,したがって,HI女による友達へ の言及は,そのような学習のあらわれであると言っ て良いだろう。 以上のことから考えると,薄田が子ども達の学習 をとらえる視点は,a)ものごとの矛盾をとらえよ うとする学習をしている,b)そのために友達にお ける意味の付与の発見に迫ろうとしている,ことで あることが分かってくる。 他の例を見てみよう。友達への言及が月に5回を 超えている子どものみに限って,友達における意味 の付与の発見に迫ろうとする代表的な作文を抜き出 してみると,どの子にも,そのような作文が見出せ る。 12月11日「これからの学しゅうについて」C男 今日 これからの学しゅうについてを かんがえ ました。いいなと おもった いけんは,K男く んと X女さんと I男くんの いけんが いい と おもいました。なぜかというと,K男くんは, ひじょうボタンは,どこに つながっているかを しらべていったら そっから,いろいろ り由 とか じじつが いっぱい あつまるかも しれ ないからです。X女さんは,ひじょうボタンは, 人をたすけるわけじゃないけど,ひじょうボタン と えきいんさんの つながりを いってくれて るからです。I男くんは,ひじょうボタンの な にを しらべていけば いいのかを かんがえて いるからです。 11月11日「かたそうなひじょうボタン」T女 きょうのかえりに がくえんまえの ひじょうボ タンを みました。W女さんが いっていたとお り かんたんには おせないようになっていまし た。 ば ん ご う を み て み る と,211,212,213, 214,215,までありました。そのひじょうボタン は かたそうで「つよくおす」と かいてありま した。 10月15日「かがやきで」V女 今日,かがやきに わたしのかいた なかよし しゅうかいの にっきが のりました。ほかのこ の にっきを よみました。みんなは こんなこ とを思っていたんだな,とか こんなふうに 学 しゅうを したんだな。と わかりました。毎日 書く日記は 私が思ったことを 先生につたえる ことが できるんだな。と思いました。毎日楽し いこと つらいこと かなしいこと うれしいこ と いろいろありますが,そのきもちを 書いて いこうと思います。
10月29日「GH女さんのはっぴょう」Y女 きょう GH女さんのはっぴょうが 3じかんめ に ありました。わかったことは,たいへんなし ごとは あめ・じこがあるとき すごい人ずうが いるとおもったけど,すくない なん人かで やるのが すごいと おもいました。 あと も うちょっと しりたいことは,じょやくは どん だけの しごとを やっているのかを しりたい です。こんどの「GH女さんのはっぴょう」は もっともっとしらべて いろいろなことを しっ ていきたいです。 10月1日「あさのはっぴょう」DE女 きょう,2じかんめに,わたしのあさのはっぴょ うでした。だいめいは,6ねんせいへのプレゼン トです。(中略)おこづかいで かったら どう ですか という いけんもありました。J男くん の ていあんは,いいとおもいます。でも,おこ づかいを もらってないひとが,いたら,どうな るのかと おもいました。だけど みんなが,か えるなら いいとも,おもいません。おこづかい を つかいたくないひとも いるかもしれませ ん。だから,まよいました。 11月9日「じ由けんきゅう」GH女 G男くんの はっぴょうのことを かきます。「2 ばんめは,サヌカイトです。」と いいました。 よくきくと「うすくすると むかしのひとが つ かっていた ナイフになる」と いっていました。 わたしは,まさか石で きれるのと 思いません でした。G男くんの はっぴょうを きいて す こし石に きょうみを もつことが できまし た。また いしのコレクションを つくって ほ しいです。わたしのじ由けんきゅうはっぴょうは, 1月で まだまだです。だけど,おともだちの はっぴょうを きいたら,わたしの はっぴょう が たのしみになってきました。 (3)学習交流─結論 以上のような2つの視点でとらえられた子ども達 の動きは,学習交流という概念で説明することが可 能である。それはa)の視点においては,その子が 学習しようとする対象に働きかけ,その対象と学習 交流して,矛盾をとらえており,b)の視点におい ては,その子がともに学習しようとしている友達に 働きかけ,友達と学習交流をして,意味の付与の発 見に迫ろうとしている,と考えることが出来るから である。 だからまた,このような学習交流は,重松の言う 共存の感情(26)のあらわれでもある。自己の中にも 他者の中にも,はかり知れないはるかな場所と時間 において,ひた向きに生きまた生きている,普遍的 で歴史的な存在としての人への共存の感情があり, それを感じつつ,またそれを感じる方向に向かって 学習は行われ,そのあらわれの一つが学習交流だか らである。 子ども達4の学習がしごとになっているかどうか は,共存の感情のあらわれである学習交流がどのよ うに起こり,またその学習交流が,a)ものごとの 矛盾をとらえようとする学習をしている,b)その ために友達における意味の付与の発見に迫ろうとし ているという2つの側面を持っているかどうかに よって,とらえられると結論することが出来るだろ う。 また,これまでも述べた通り,このような子ども 達の様態をとらえながら,奈良の学習法では,みん なの学習を意識した独自学習がなされ,だからこそ みんなの相互学習となり,であるからこそ相互学習 の相対化がなされることも,学習指導において確か めることが必要である。その際,結果として,事柄 の関係性に気付き他の事柄についてもその関係を知 ろうとする視点や,関係をとらえる際に時間という 軸を設定して関係の変化を知ろうとする視点が獲得 され,友達の話の持つ関係性と自分のもつ関係性と を比較することを通して自分の生活に引きつけて問 題をとらえなぜそれが問題なのかに迫ろうとする構 造的把握をしている子ども達が目の前にいるかどう かに,留意しなければならない。 4.おわりに この論文で取り上げた子ども達の1人,HI女さ んが冬休み直前に書いた作文を紹介する。 12月23 日「せんせいやみんなと,さよならをす ることが,さみしか ったこと」HI女 今日, 2がっきが,おわりました。みんなと,さ よならを すると,さみしく なりました。なぜ なら,さいごだからです。1ばん,せんせいと, はなれにくかったです。まえの 1がっきは,ふ
つうに,かえれました。ふゆやすみは,がんばり たいと,おもいます。ともだちや,せんせいと, 3がっきに,あえるのが,たのしみです。 学校はHI女さんにとって大切な場所である。そ してその大切さは,夏休み明けから12月にかけて, みんなとの学習がHI女さんに教えてくれたもので ある。だからHI女さんは12月以降,「みんな」と いう言葉を著しく多用するようになる。このような 場所であった,あの1星の教室は,薄田先生と子ど も達がともに作り上げたものである。本稿は,その ようなかけがえのない1星の子ども達の良さを十分 に説明し切れているか,と言えばはなはだ心もとな い。だがだから,まだまだだと筆者の背中を押して くれる,あの子ども達には心から感謝して,本稿を 終わりにしたいと思う。1星のみなさんありがとう ございました。 注 (1) 筆者が参観したのは,2015年5月25・26日,6 月29・30日,11月9・10 ・11日,12月7・8・ 9日,2016年2月1・2日,2月12・13日(研 究授業のみ参観),3月14・15日である。参観 は2月12・13日をのぞいてすべて月曜日から連 続する数日間。1年生は月・星ともに,月曜日 の1時間目はなかよしとなっているが,9月か らは夏休みの自由研究発表が行われ保護者も参 観した。月曜日の授業は4時間目まで,火曜日 の授業は5時間目までである。月・星ともに, しごと学習を中心に参観したが,朝の会,けい こ国語,けいこ算数,造形,行事との関係で音 楽会の練習である音楽も参観した。 (2) 拙稿「道徳的実践性と授業:奈良女子大附属小 学校・1年月組の4月から12月までを追って」 (『考える子ども』第370号,2016年3月)。 (3) 良い授業の3条件と,授業の5段階については, 「社会科教育における重松鷹泰の授業分析の意 義:『子どもがする授業』の発見と追究に着目 して」(社会科教育研究,第121号,2014年3月) で詳述した。広義の社会科はしごとであるが, その授業が良くなると,子ども達の助け合い協 力が著しくなり,授業がしみじみとしたものと なることについて指摘した。子ども達の助け合 い協力が著しいことが,学習がしごとになる要 件と考えられる。 (4) 「かがやき」(奈良女子大学附属小1星・学級通 信,第4号,2015年5月18日)。 (5) 2016年3月26日,薄田への電話での聞き取り。 (6) 前掲「かがやき」(第4号)。 (7) AB女「学習研究会」(6月6日)。 (8) B男「じゅぎょう」(6月6日)。 (9) 「授業記録・20150630・奈良女附小・1星・薄 田太一・しごと」(記録・作成,溜池) (10) 薄田太一「学び合いの中で生まれる学習問題」 (『考える子ども』第369号,2016年1月)。 (11) 「かがやき」(同,第10号,2015年10月5日)。 (12) 「授業記録・20160202・奈良女附小・1星・薄 田太一・自由研究発表」(記録・作成,溜池)。 (13) 「かがやき」(同,第9号,2015年9月15日)。 (14) 「かがやき」(同,第13号,2015年11月2日)。 (15) 同上。 (16) 「かがやき」(同,第14号,2015年11月24日)。 (17) 「授業記録・20151109・奈良女附小・1星・薄 田太一・しごと」(記録・作成,溜池)。 (18) 前掲「かがやき」(第14号)。 (19) 「授業記録・20151209・奈良女附小・1星・薄 田太一・しごと」(記録・作成,溜池)。 (20) 木下竹次『学習原論』(目黒書店,1923)p.30。 (21) 「かがやき」(同,第17号,2016年1月12日)。 (22) HI女が言及する友達の分類は,①11/11(W 女)・11/27(V女・CD女),②11/10(GH女)・ 11/25(AB女・Y女),③11/27(みんな2回) である。 (23) HI女「W女さんがいっていたひじょうボタン を見たこと」(2016年11月11日)。 (24) HI女「ダンスで,おちゃぱのおどりをして, うれしかったこと」(2015年11月25日)。 (25)HI女「ほそうのうかいで,つかれたこと」(2015 年11月27日)。 (26) 拙稿「社会科教育における重松鷹泰の授業分析 研究の意義:『子どもがする授業』の発見と追 究に着目して」(『社会科教育研究』第121号, 2014年)。
(付・授業記録) 20160213・奈良女附小・1星・薄田太一・しごと(学習研 究会2日目)※参観者:120名 1日直 立ちましょう。<C,起立>これから1時間目の学習 を始めます。(C始めます)<C,着席>今日のは「がくえ んまええきではたらくひと」をします。テーマは「駅員さ ん助役さんの仕事は大変なので人数を増やしたらどうか」 です。目当てを言える人は手を上げて下さい。(Cはい。は い)<HI女,O男,H男,B男,G男,X女,C男,Y女, J男,A男,T女,挙手>(T G男君,はいは? G男 1回) HI女さん。<HI女,起立>A男君(A男 いぇい!)< A男,起立。T,マイクをHI女に渡す>当てた順でどうぞ。 2HI女 はい,今日,駅員さん助役さんの仕事は大変なの で人数を増やしたらどうかを皆で考えます。私は人数を増 やしても,楽にはならないと思います。何故なら,今の, 人数,人数でもとても頑張れば,しんどいけど嬉しいこと あるから,それはしょうがないので人数を増やさなくって も良いと思います。なので,私は増やさない,くっても,も, 良いと思います。でも駅員さんと助役さんが,どんなに頑 張っても大変なら,増やしても良いと思います。でも,私 は仕事がやったことはありませんが,ずっと大人になって 駅員さんと助役さんの気持を考えたら,助役さん1人,駅 員さん6人か5人では,あまり仕事は出来ないと思います。 もしも1人が,仕事を休まないといけない時があって,そ の時に,駅員さん助役さんの仕事がとても重要な日だった ら,とても重要だったら,休めないので,なので,そこは, 助役さんが頑張って働いてくれて,【5分】駅員さんが本当 は違う係だけど,重要な仕事の時には,そういう時人数を 増やすんじゃなくって…。 3T HI女さんいい?ごめんな。今,HI女さん言ってく れてるんだけど,じゃあそういう考えを持っているHI女 さんが,今日はどういう目当てでこの学習取り組みたいん ですか。どんなこと考えて行きたい,どういうふうにした いと思っていますか?今言っていることは,また,学習の 話し合いの中で意見言ってあげて。今日どんなことを目当 てにしたい? 4HI女 やっぱり,皆は駅員さんとか助役さんとかを増や したら良いって言ってるけど(T うん)私はやっぱりそこ は意味があまり分からないから(T あああ)そこは理由と かもつけて,言って欲しいなと思います。(T うん。理由 をしっかりつけて考えて行きたいってことやな。分かりま した。じゃあまた詳しいこと後で言ってね。理由をしっか りつけて考えたい。良いですね) 5日直 もう1人の人どうぞ。<HI女,A男にマイクを持っ て行く>(HI女 電源つけてあるからね) 6A男 今日,はい,今日,しごとの学習をします。僕は昨 日,駅員,生駒で急行から生駒に乗り換える時や,助役さ んがいました。助役さんに,その助役さんは旗振りをして いました。旗振りを終わってから僕はインタビューをしま した。それをかん,それを,それを,話し合いたいと思い ます。<A男,マイクをCD女に,CD女がW女に,W女 がTへと渡す> 7日直 先生のお話を聞きましょう。 8T じゃあ,日直さんもう良いです。一旦席に戻って下さ い。ね,後でまた登場させてもらいます。はい,では,昨 日の話し合いの中で,昨日のC男君の発表の中で,ええ, 駅員さんて大変な仕事してるなあって,で,そんなに大変 なんだったら駅員さんの数を,助役さんや駅員さんの数を 増やしたらどうなんだろうかなあって話の途中で,終って いました。で,今日は,その続きを話したいと思います。 話し合いたいと思います。皆が,考えを言う時に,そのしっ かりとした理由を,今日は詳しく話を出来たら良いかなっ て思います。で,今日のお話には,昨日の振り返りで,Y 女さんがね,X女さん,Y女さんが言ってくれたことの続 きから入ったらいいかなあっと思いましたので,今日は最 初はY女さんの発表から,昨日の続きから始めて話し合い を続けたいと思います。良いですか。(E男 J男君は?) J男君はその流れで言ってもらえば良い。振り返りの続き で行きたいと思います。J男君,またそこから言ってみて。 (C男 昨日の振り返りってこと?)そう,昨日の振り返り から今日は続けて行きましょう。<T,マイクをY女に渡 す> 9Y女 はい,あたしが,昨日の振り返りで言ったことと, 後ちょっと付け足しを言います。【10分】昨日の言ったこ とは,私は人数を増やさなくても良いと思います。何故か と言うと,人数を増やしても大変な仕事はまだ残ってると 思うので,人数を増やしても大変な仕事はあると思うから です。今日考えて付け足しがあるんですが,それは,今こ の人数でやっているのは,今,大変だけど,でも,この人 数で出来るからだと思います。もし大変なら,本当に増や していると思うので,今はこの人数で良いと思います。ど うですか。<GH女,HI女,Z女,H男,G男,BC女, X女,K男,DE女,J男,U女,M男,A男,挙手>U 女さん。 10U女 <U女,起立>はい,私は増や,人数を増やした 方が良いと思います。何故かと言うと,本当に大変な仕事 も,あるから,2人とかでやれば,ちょっとは大変じゃな くなるかも知れないからです。どうですか。(C はい)< H男,Z女,G男,BC女,K男,C男,DE女,Y女, J男,M男,A男,T女,挙手>K男君<U女,マイクを K男に渡す> 11K男 <K男,起立>はい,多分,増やした方が良いとか, 増やなさ増やさなくても良いとかあるとしても,僕は減ら された方は,もう増やしたりすることは出来ないし,あと, これは,自分,小学校の自分たちで解決することじゃなく, 駅員さんが解決することだから,僕達が解決したとしても, 駅員さんが解決しないと意味がないから,多分,この増や さない増や増やした方が良いとかは駅員さんが決めるべき だと思います。どうですか。(Cはい。はい)<O男,H男, B男,G男,BC女,I男,X女,C男,DE女,J男, M男,A男,挙手>M男君。 12M男 <M男,起立。K男,M男の所までマイクを持っ て来る>僕は駅員さんを増やさないで助役さんを増やした ら良いと思います。何故なら駅員さんは,コスト削減で減 らされているし,助役さんが1人で,駅員さんが5人働い て,1日合わせて6人だから,もし助役さんが給料を払っ ているとしたら,5人の給料を毎日払っていたら,そのお 金がなくなるから,助役を1人か2人ぐらいを増やしても 良いと思います。どうですか。<H男,G男,BC女,X女, K男,C男,DE女,J男,A男,挙手>(C はい。はい) J男君。 13J男 <M男,J男にマイクを渡す。J男,起立>はい, 昨日僕が,最後に言った意見と,同じなのは同じなんだけ ど,でも,M男君は,助役さんの方を増やせば良いと言っ ていましたが,助役さんをただ増やしても,も,良いと思 いますが,お金を増やした方が良いと思います。(C お金 を増やすの?)お金を増やすためには,イベントなどをし
ます。【15分】イベントなどではやって,皆が行くようなスー パーマーケットとかを作って,そして,皆が来れるように して,そして,お金を増やせば,そしたら,駅員さん達を 増やすことも出来るかも知れないし,しかも,駅員さんと かを増やしたら,仕事が大変ではなくなるので,そうした 方が良いと思います。どうですか。(C はい)<HI女,O男, P男,H男,B男,BC女,X女,C男,DE女,M男, 挙手。J男,板書を見る>BC女さん。 14BC女 <J男,BC女の所までマイクを持って行く> 私は,助役さんを増やしたら,助役さんはリーダーなので, 助役さんを増やしても,あんまり意味がないと思います。 増やすなら駅員さんを増やす方が良いと思います。何故な ら,助役,助役さんは,リーダーなので,私は命令する人 だと思います。だから,増やしても変わんないと思います。 どうですか。(C はい)<O男,P男,B男,G男,I男, K男,C男,E男,DE女,M男,A男,T女>E男君。 15E男 <E男,起立。BC女,マイクをE男に渡す>は い,僕はJ男君とちょっと違って,イベントやスーパーマー ケットをすると,助役さんは今,今は,1人なので,1人 抜ければ駅員さん,1人イベントやスーパーマーケットで 働くと,P男君は,駅員,助役さんがいないと役務室に も入れないと言っていたので,入れないから,イベントや スーパーマーケットは,でお金を増やすより,そのまま切 符拝見とかで沢山のお金を増やす方がお金は貯まると思い ます。どうですか。(C はい)<O男,P男,H男,I男, DE女,J男,A男,T女,挙手>(T E男君,こんなこ としとる暇がない訳ね)<E男,頷く>G男君。 16G男 <G男,起立。G男,E男の所までマイクを取り に行く。E男,着席>はい,僕は,前,K男君が,コスト 削減で駅員さんは減らされていると言っていたので,僕は そのまま,そのまま,駅員さんは1人でも大丈夫だと思い ます。何故かと言うと,何故かと言うと,増やしても,増 やしても,まだ,Y女さんと理由は一緒で,増やしてもま だその仕事が残っているからです。その大変な仕事を,そ の大変な仕事はずっと,もう,増やしても,も,増やした らすぐちゃちゃっと出来る訳ではないから,そのまま頑 張って努力してやったら終わる,すぐ終わると思うので, 僕は1人でも良いと思います。(T Y女さんと似てるんだ ね)<G男,何度も頷く>(T なるほどねえ)【20分】ど うですか。<O男,P男,H男,I男,X女,K男,C男, DE女,Y女,J男,挙手>O男君。 17O男 <G男,O男にマイクを渡す。O男,起立>僕は Y女さんと反対で,人数を増やしても大変な仕事はあるの で,増やさなくて良いとY女さんは言っていたけど,僕は 大変な仕事を何人か増やせば,駅員さんを何人か増やせば, 交代交代で仕事をやっていけば,昨日言ったように,休憩 もちょっとだけ出来るし,10分ぐらい出来るし,交代交代 してやったら,仕事を,仕事が楽になるから,だから3人 ぐらい増やせば良いと思います。どうですか。<GH女, P男,G男,I男,X女,K男,C男,DE女,A男,挙手。 O男,板書を確認する>P男君。 18P男 <P男,起立。O男,P男にマイクを渡す>はい 僕は,J男君,J男君につなげるんですが,今,イベント や,イベントもやっているけど,やっているけど,まだコ スト削減が終わらないのでしょうがないと思います。そし て,イベントやスーパーマーケットを作ったり開催するた めには,色んなお金も使うし,増やすとお金も使うので, そのままで良いと思います。どうですか。(C はい)<H男, B男,I男,X女,K男,C男,DE女,Y女,A男,D男, 挙手>(T ああ,お金持ってたら…だね)D男君。 19D男 <D男,起立。P男,D男の所までマイクを持っ て来る>ちょっとO男君のことで,皆でやったら仕事が楽 になるって言ったけど,助役さん達は,え,その仕事が好 きだから,その仕事をしているから,それを楽にしたら, 好きな仕事がなくなるから,助役さん達からにしたら,そ のままで良いと思います。(Cはい。はい)どうですか。< H男,G男,P男,I男,X女,K男,C男,DE女,Y女, A男,挙手>C男君。 20C男 <C男,起立。D男,C男の所までマイクを持っ て行く>はい,僕は別にコスト削減をされてると,K男君 が,昨日言ってたので,もうしょうがないので,そのまま で良いと思います。そして,U女さんの,ことに,つなげ るんですけど,1つの仕事を2人でやると,2人でやった ら良いって言ってたけど,もともと中野さんが,1つの仕 事を2人でやると言ってたので,U女さんのことになると, 3人になってしまいます。なので,問題は,別の,その, もう1人の人が,休憩した時に,1人で1つの仕事をしな いといけないから,そこは大変だと思います。でも,コス ト削減をされてるなら,2人増やすのは無理だから,もう, 我慢してもらうしかないと思います。どうですか。(C はい。 T 今,何か違う声が聞こえてるんだけど誰かな。C はい) <H男,Z女,G男,X女,DE女,Y女,J男,A男, 挙手>【25分】Z女さん。 21Z女 <Z女,起立。C男,Z女の所までマイクを持っ て行く>私は,<Z女,ノートを広げて見ている>無理な 係に自分から入れないし,駅員さんも,もう無理やり,無 理に,無理なのに入ることはないと思います。(T どこに 入るんかな?) 22T 無理なのに?どういうこと?入るってのは? 23Z女 無理なのに,無理にあのう,入ることはないと思 います。 24T 無理に何?人を増やすことはないってこと?<Z女, 頷く>あ,無理に増やさなくても,やっていけるんじゃな いかってことかな,そしたら。はああ,無理に増やす必要 ないってことか。理由もしかしたら言える?何でか。分か る?何でそう考えたか分かる?言えたら言って。 25Z女 何故かと言うと,出来ないのに,に,は,に,入っ ても,も,出来なかったら意味がないからです。 26Tなるほど。誰でも増やしたら良いって訳じゃないって ことだね。(Z女 うん)出来ない人を1人ぽんと入れても, お仕事出来なかったら駄目じゃんか。その無理にってこと なんだね。ははあ。新しい意見だね。どうですかって聞い てみて。(C はい) 27Z女 どうですか。(C はい)<O男,H男,B男,G男, I男,DE女,X女,K男,Y女,挙手。Z女,B男にご めんなさいをする>B男君。 28B男 <B男,マイクを受け取り,起立>はい,Z女さ んにつなげます。無理に増やさなくても良いとZ女さんは 言っていたけど,すごく無理にする,すごく無理にして, 増やすと,その人が入っ,入りたくない人が,嫌な気持で 仕事をしてしまうかも知れないので,だから増やしてもや る気がなく,やってしまうからです。どうですか。(C はい) <H男,G男,I男,X女,Y女,DE女,A男,挙手> X女さん。 29X女<X女,起立。マイクをB男まで受け取りに行く> はい。私は,駅員さんは,もう,大変なものは,駅員さん を増やしてももう意味ないと思うので,増やさなくて良い と思います。あと,B男君は,駅員さん,新しい良い人を