数学学習における「吹き出し法」のメタ認知的効果の検討
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(2) 北海道教育大学紀要(教育科学編)第別巻 第1号. 平成15年 9 月. JournalbfHokkaidoUniversityofEducation(Education)Vol.54,No.1. September,2003. 数学学習における「吹き出し法」のメタ認知的効果の検討1. 吉野 巌・篠原 宗弘*・吉田 典史*・高坂 康雅*・工藤 敏夫* 北海道教育大学教育学部札幌校教育心理学第1研究室・*北海道教育大学大学院教育学研究科札幌岩見沢校. 要 約. 算数・数学的問題解決においては,理解・プラン段階でのメタ認知が課題解決に非常に重要であること,. 吹き出しなどに思ったことを書くことがメタ認知的モニタリングを促進しうること,などが示唆されてい る.本研究では,大学生を対象に,数学学習時に吹き出しを用いることがメタ認知的モニタリングを促進し 学習に有益な効果をもたらすどうかを実験的に検討することとした.事前調査により被験者を成績上位・下. 位,学習内容の既習・末習で群分けした上で,吹き出しあり条件と吹き出しなし条件で行列の乗法に関する プリント学習を行わせた後,同じ内容に関するテストを行わせた.この結果,統計的に有意には至らなかっ たものの,成績下位群の基本問題,並びに既習群の応用問題において吹き出しの効果が認められた.. 近年の認知心理学研究は,学習場面においてメ. り,どこがわからなかったのかを指摘したり,自. タ認知が非常に重要な役割を果たすことを明らか. 分のやり方が間違っていることに気付いてそれを. にしている.メタ認知とは,Bruer(1993)によ. 修正することができる.また,メタ認知技能を獲. ると,発達心理学者のフラベルのメタ記憶研究を. 得している学習者は,課題解決に向けて,いつど. 出発点とし,思考について思考する能力であり,. のようにその方略を使ったらよいのかを知ってお. 問題解決者としての自分自身に意識的に気付く能. り,それらの使用状況をモニターすることがで. 力であり,自分の心的過程をモニターしてコント. き,自分の認知活動をコントロールすることがで. ロールする能力である,とされている.すなわ. きるとされている.一方,メタ認知が正常に機能. ち,人間の認知活動をスーパーバイザー的にモニ. しない人(メタ認知障害と呼ばれる)は,自分の. ターし制御する,より高次の認知システム(三 宮,1996)であり,客観的に自己をとらえるシス. 行為や認知が間違っていてもなかなかそれに気付. くことができなかったり,自分にとっての新奇性. テムあるいは能力といえるであろう.このような. のモニタリングができないために適切な注意配分. 意味から,メタ認知は「客観的な自己」,「もう一. ができなくなるという(三宮,1996).. 人の自分」などと呼ばれることもある.. 例えば,メタ認知がはたらいている人は,ある 学習をして自分がどの程度わかったかを評価した. メタ認知には,自分や他者に固有の認知傾向に ついての知識(メタ認知的知識)の側面と,認知 のプロセスや状態のモニタリング,コントロー. 1本研究は,吉野の担当する大学院「教育心理学特別演習ⅠI」(平成14年度)において共著者である4名の大学院生と共同で行ったものであり, 工藤(序),高坂(方法),吉田(結果),篠原(考察)が各担当部分をレポートとして提出したものに吉野が加筆・修正を加えたものである.. 13.
(3) 吉野 巌・篠原 宗弘・吉田 典史・高坂 康雅・工藤 敏夫. ル,調整を実際に行う活動的側面(メタ認知的活. 覚えられる」と言ってしまうなど自分の能力を過. 動)の2種がある.特に後者のメタ認知的活動は. 大評価するが,高学年の児童の多くは自分の記憶. 学習や課題を行うときに非常に重要であると考え. 能力を正確に把握しているという.Brown &. られる.メタ認知がはたらいているときの情報の. Smiley(1977)は,小学3,5年生,中学生,大学. 流れを示したのがFigurelである.何か課題を. 生を村象に物語文を聞かせ,各文の重要度を評定. 行っているとき,人間は課題を解決するための. させた。その結果,モニタリング能力は小学3年. 様々な認知活動を意識的・無意識的に行ってい. 生では低いが,その後発達とともに徐々に高くな. る.メタ認知はそうした認知レベルからの情報を. ることが示された。Markman(1979)は,矛盾. 受け取り,自分の認知状態をモニタリングする. した内容を含む説明文を読んで聞かせたところ,. (メタ認知的モニタリング).このメタ認知的モ. 低学年の児童は矛盾している内容に全く気付かな. ニタリングには,「気付き」(ここが理解できてい. い(自分が理解できていないことをわかってな. ない),「感覚」(わかったような感じ),「予想」. い)のに対し,高学年の児童ではそうした矛盾に. (この間題は解けそうだ),「点検」(この考え方. 気付くものが多かった.つまり,高学年の児童の. でいいのか),「評価」(よくできている),などが. 多くは自分が理解できていないことを正しくモニ. あるという.一方,メタ認知はモニタリングをし. タリングできていたのである.. た結果を受けて,自分の認知をコントロールしよ. メタ認知の教育・学習上の意義は自ずから明ら. うとする(メタ認知的コントロール).例えば,. かであるが,以下のような例があげられる.ま. 問題を理解した上で目標を設定したり(目標設. ず,正確なメタ認知的知識をもっていると,自分. 定),どのように問題を解決するかの計画を立て. の認知能力に合わせて無理のないプランニングを. たり(プランニング),自分の考え方が間違って. 行ったり,状況や相手に合わせ七適切な方略を選. いるときに別の考え方をあてはめたりする(修. 択することができる.例えば,「自分は九九の7. 正)などである.. や8の行で計算ミスをしやすい」ということを自 覚している人は,そうした計算を慎重に行った り,計算後に確認をするだろう.メタ認知的モニ タリングを適切に行うことができれば,文章を読. んだり学習をするときに,その内容を本当に理解 できているかどうか自己評価することができ,理 解できない場合はどこがわからなかったのかを意. 識することもできる.これによって,その部分を. 再度読み直したり質問したりするなど適切なメタ 認知的コントロールにつなげることができる.ま た,課題解決に当たっては,やみくもにただやっ てみるというのではなく,自分の思考や行為が課 題解決のために意義あることかどうかを評価しな. Figurel.メタ認知のモデル(三宮(1996)を改変)・. がらより適切な方略に近づいていったり,特定の 部分に注意や努力を集中するなど,効率的な課題. こうしたメタ認知能力は小学校低学年では低. 解決が期待される.実際,メタ認知的知識やメタ. く,高学年になるにつれて急激に発達するといわ. 認知的方略を直接指導することによって,児童の. れている.例えば,自分の記憶能力について,低. 学習が促進されたという報告もなされている(石. 学年の児童は覚えられもしないのに「自分は10個. 田,2002).. 14.
(4) 数学学習における「吹き出し法」のメタ認知的効果の検討. さらに,課題遂行の後で,自己の認知や行為を. 評価)の4つに分類している.. 反省すること,つまり「なぜ最初は解けなかった. 岡本(1992)は,算数文章題の解決過程を①結. のか,なぜわかったのか」(教訓帰納)を考える. 果の予想(その文章題ができるかどうかの自己評. と,次に同様の問題に直面したときうまく解決で. 価),②問題理解(問題の内容・意図の理解),③. きるようになるだけではなく,問題がうまく解け. プラン(どのように問題を解いていくかを計画す. ないときにどうすればよいかという一般的な問題. る)、,④実行(式を立て答えを導く),⑤結果の評. 解決能力を習得させる可能性ももっているという. 価(答えが正しいかどうかの自己評価)の5つの. (市川,1993).しかし,こうした教訓帰納を独.  ̄F位段階に分け,それぞれの段階の問題解決行動. 力で最初から行うことは難しく,たいていは教師. にメタ認知がどのような役割を果たしているかを. や援助者のアドバイスを必要とする.援助者は子. 実験的に検討した.その結果,すべての下位段階. どもに対して,何がわからないのか,なぜそう思. でメタ認知能力が影響していることが明らかに. うのかを考えさせる発問をしメタ認知を促すとい. なった.このうち,結果の予想と結果の評価につ. うことを何回も異なる文脈で繰り返す.そうする. いては,それ自体がメタ認知のはたらきともいえ. うちに,子どもは自分自身の中にメタ認知として. るが,問題理解,プランの段階においては,「解. の「内なる教師」をつくりあげ,自己内対話をす. 決に必要な情報をどのように見つけるかというメ. ることによって自ら考える力を身に付けることが. タ認知」,「解決のためのプランの立て方に関する. できるというのである.こうした考え方は,いう. メタ認知」の有無が文章題を解決できるかどうか. までもなく,外言から内言への移行に関するヴイ. に直結していた.岡本は,成績下位の被験者が問. ゴツキー流の認知発達理論の影響を大きく受けて. 題の内容や目標を十分に理解することができな. いる.. かったのはモニタリング能力が低いためではない. こうしたメタ認知の意義は教育学・教科数青学. の分野にも広く知られるようになり,理論的考察 も多くなされてきている.しかしながら,そうし. かと述べ,問題理解段階におけるモニタリングの 重要性を強調している. 児童が問題解決を行っているときの思考過程を. た理論を裏付ける実験的検証や応月ヨとしての実践. 調べる1つの簡単な方法は,頭の中に浮かんだこ. 研究が体系的に行われているわけではない.その. と考えたことをノートやプリントに書かせるとい. 理由としては,メタ認知研究の方法論が十分に確. うものである.例えば,亀岡(1992;1996),森. 立されていないことがあげられる.インタビュー. ・亀岡(1994),岡部(2001)は,児童に問題を. 法ヤプロトコル法,ふきだし法が多く使われる. 解かせるときに「自分の思いや考えをはっきり意. が,妥当性の面で問題があったり,分析が煩雑に. 識できるように,思考しながら思いや考えをノー. なってしまうなど多かれ少なかれ問題点がある.. トにふきだしにして書いていく」という“ふきだ. 算数・数学教育におけるメタ認知研究は1980年. し法”を用いて,児童のメタ認知を明らかにしよ. 代から様々な研究者により行われているが,岩崎. うとした.重松ら(1989)は,メタ認知を「もう. ・山口(1998)は,それらの概観と理論的考察を. ひとりの自分」と呼び,児童が文章問題を解くと. 行っている.彼らはこの中で,Lesterらによっ. きに,3種類の方法で「もうひとりの自分」を意 ト作りをさせた.それら. て提示された「認知−メタ認知」の枠組みを引用. 識化するための学習ノー. し,問題解決過程におけるメタ認知の役割を,①. は,思ったことを自由に書かせる“自由記述”,. 方向付け(問題を理解し査定するための方略的行. 書かせる内容に大まかな枠組みを与える“枠組. 動),②組織化(行動の立案と活動の選択),③実. A”,書かせる内容をより細かく設定した“枠組. 行(計画に従うための行動の調整),④検証(な. B”であり,自由に記述するだけでは「もうひと. された決定,実行された計画から得られた結果の. りの自分」を意識することは難しく,解決の各段 15.
(5) 吉野 巌・篠原 宗弘・吉田 典史・高坂 康雅・工藤 敏夫. 階で細かく書くべき内容をガイドすると,成績下. 吹き出し法の効果を調べる.そこで,学習内容と. 位の児童でもモニタリングを行うことができるよ. して「行列」を取り上げることにした.この理由. うになることが示唆された.重松(1995)は,メ. は,高校数学の段階で履修している学生が比較的. タ認知的技能を適切に育成するための方法の1つ. 多くはないことをふまえると,「吹き出し法」の. として,児童・生徒自身による問題解決過程の記. 効果の有無がより明らかに,結果として生じやす. 述を提案し,問題解決過程を「吹き出し」に記述. いと考えたためである.ただし,すでに学習した. することによって,より具体的に解決方法を意識. 者の復習においても効果をもつ可能性もあるの. させ,自分自身に対するモニタリング,コント. で,行列を習ったことがある学生も実験の村象と. ロールの能力を育成することができるのではない. した.. か,と提言している.. 今回の実験では,数学における基礎学力の違い. 以上の研究から,算数・数学的問題解決におい. により,吹き出し法の効果に差が出ることが予想. ては,理解・プラン段階での適正なメタ認知的モ. されたため,被験者に対し辛前に高校入試程度の. ニタリングが解決に重要な役割を果たしているこ. 数学基礎学力テストを行い,成績上位群と下位群. と,吹き出しなどに自分の考えを整理して書くこ. に分けた.その上で,行列の学習プリントにおけ. とによってモニタリングが促進されうること,な. る吹き出しの有無が,その後のテスト遂行に与え. どが示唆されるであろう.実際,現実の教育現場. る効果を検証し,「吹き出し法」のメタ認知にお. では,多くの教師が吹き出しの実用的効果を意識. ける有効性を検討した.また,テストの課題とし. 的・無意識的に認識し実行していると考えられ. て,学習プリントに記述されている方法をそのま. る.例えば,次式へ進む際にどのような計算過程. ま適用すればできる「基本問題」とそのままで昼. をたどるのか,その計算過程はどのような既習事. 適用できない「応用問題」(より深い理解を必要. 項から導かれるのか,という内容を教師が板書す. とする)を用意し,吹き出しの効果の違いを調べ. ることによって,児童・生徒にその間題を理解さ. る.なお,テスト終了後,テスト時にメタ認知的. せるだけでなく,そうした一般的思考方略を身に. 方略を使ったかどうか,学習内容に対する理解. 付けさせようとすることが日常的に行なわれてい. 度,テスト得点の自己評価等を調べる事後質問紙. る.しかし,こうした“経験的効果”は実験的に. 調査を行い,これらの結果も合わせて参照した.. 検証されているわけではない.. そこで本研究では,大学生を対象に,数学学習. 仮 説. 時に吹き出しを用いることがメタ認知的モニタリ ングを促進し学習に有益な効果をもたらすどうか. 「吹き出しのあるプリント」で学習をした被. を実験的に検討することとした.ただし,吹き出. 験者は,メタ認知的モニタリングが促進されるこ. しといっても,亀岡らの用いる課題遂行中の自由. とによって学習内容をより明確に理解し,テスト. 記述ではなく,教師が児童・生徒の解決行動の方. の問題解決においてより有効なメタ認知的コント. 向付けのために板書するような,計算の手続きに. ロールを行えると予測される.すなわち,吹き出. 関する吹き出しとした.これは,学習時の被験者. しあり群は吹き出しなし群に比べて,テストの成. の思考が人によってばらばらになることを避け,. 績が高くなるであろう.. それらをできるだけ均一に統制することに加え,. 方 法. そうした計算手続きに関する吹き出しの使用が学 習に効果を及ぼすかどうかを直接調べるためであ. る.. 被験者 本研究では,新奇な内容に関する学習における. 16. 北海道教育大学札幌校の学生86名が,第1著者.
(6) 数学学習における「吹き出し法」のメタ認知的効果の検討. の担当する「発達と学習」の講義中に実験に参加. 式).一方,吹き出しなし群用のプリントには,. した.彼らは,行列の学習経験の有無と基本的な. 吹き出しなど,書き込む欄は一切用意されていな. 数学能力によって3群に分けられ,さらに学習す. い.学習内容を行列の乗法に関するものとしたの. るプリントにおける吹き出しの有無によってそれ. は,加法や減法では簡単すぎて吹き出しの効果は. ぞれ2群(吹き出しあり条件群,吹き出しなし条. ほとんどなくなってしまい,逆に乗法以降の内容. 件群)に分けられた.. だと15分程度の時間では十分に学習ができないと. 使用課題. 予想されたからである.. ①プレテスト.高校入学試験レベルの数学問題. ④行列テスト(本テスト).基本問題4問と応. で,一般的な数学能力を測定するためのものであ. 用問題2聞からなる.基本問題は,学習プリント. る.「数と式」に関する10の小間(各5点)と,. で扱った2行2列×2行2列の問題を3問と,2. 「図形」・「数量関係」に関する4つの大間(10点. 行2列×2行1列の問題1問であった.一方,応. ×3問,20点×1問)から構成され,満点は100. 用問題は3行3列×3行3列の問題1問と2行2. 点であった.この点数の平均値を境に成績上位者. 列の3乗の問題1間であり,学習プリントでは具. と下位者に分け,それぞれ数学基礎学力上位群と. 体的には取り扱っていない内容のものであった.. 下位群として設定する.. 採点は,各行・各列の数値ごとに行うこととした. ②高等学校数学単元履修調査.高校の時に数学. ので,基本問題は4点×3問+2点×1間=14点. のどの単元の学習をしたかを調べる調査票であ. 満点,応用問題は9点×1問+4点×1問=13点. る.高等学校数学の科目の内容(83個)がリスト. 満点となる.. アップされており,高校時に学習した単元に. (参事後質問紙調査.本テストをどのように行っ. チェックをする形式になっている.この履修調査. たか,主にメタ認知的な行為を行ったかどうかに. 票により,被験者を行列末習群と既習群に分け. ついてを被験者の自己評定によって調べるための. る.. ものであり,仝14項目の評定項目からなってい ③行列学習プリント 行列の基礎的な内容に関. る.. して,その「手順の解説」と例題1閃から構成さ. (a)メタ認知的方略(9二項目).本テスト遂行. れている.手順の解説は,行列の基本的な意味に. 中にプランニングなどのメタ認知的方略を用いた. ついての説明(行列とは数を長方形状に配列し. かどうかを尋ねるものであり,重松ら(1991)を. かっこでくくったものであること,行の概念と列. 参考に作成した.1.問題をよく読んでみよ. の概念の説明)と2行2列の乗法の詳しい求め方. う,2.できたらよく見直そう,3.わからなく. (手順),さらに一般の場合の行列の乗法の簡単. なったらもう一度はじめから読み直してみよ. な解説からなっており,プリント左半分に印刷さ. う,4.わかるところまでやってみよう,5.頭. れている.プリント右側には,2行2列×2行2. の中で解いてみよう,6.プリントのパターンに. 列の例題1問. あてはめてみよう,7.プリントで学んだことが 1 −3 4. 2. 2 −1. 正しくできているか確かめながら問題を解こ. 1 ■ 0. う,8.すぐできるとは限らない,9.細かいと. が印刷されているが,吹き出しあり群となし群に. ころまで注意して解こう,の9項目それぞれにつ. よって,その内容が若干異なっている.吹き出し. いて,テストを解いているときに思ったかどうか. あり群用のプリントでは(Appendix A参照),. を,「1.全く思わなかった」から「4.とても. 例題が一段進むごとに吹き出しが設けられ,そこ. そう思った」までの4件法で答えさせるものであ. に解説部から説明部分を書き抜き,さらに,計算. る.. 式を書くようになっている(一つ目のみ穴埋め. (b)灘(3二項目).学習 17.
(7) 吉野 巌・篠原 宗弘・吉田 典史・高坂 康雅・工藤 敏夫. した内容(行列)に対する理解度・面白さ・難易. はしないよう教示した.学習終了後,プリントを. 度を尋ねる項目それぞれ1項目をいずれも4件法. 回収し,その後45分程度,講義担当者が通常の内. にて回答を求めた.. 容の講義を行った.授業内容は「発達と学習」に. (c)本テスト点数予想.本テストに対する自己 評価を尋ねるため,本テストの点数を100点を満 点として予想してもらった.このような自己評価. 関する内容であり,行列など数学に関わる内容と は全く無関係のものであった.. 次に,本テストを15分で解答するよう求めた.. は,メタ認知のモニタリング的側面について調べ. この際,.他の人とは一切相談しないように教示し. るものだともいえる.. た.本テスト回収後,事後質問紙調査を10分程度. (d)酢スト点数予想.1ケ月後に同様のテ. で回答させた.. ストが行われた場合,100点満点として何点取れ. 結 果. ると思うかを予想してもらった.これは,行列の 乗法の解き方を1ケ月後でも覚えていられるかど うかの自信の度合いを測るものである. 実験手続き. 本テスト実施1週間前に,同講義にて,集団形 式で数学の基礎学力を調べるプレテストを15分間 で行った.また,プレテスト終了後ブ 高等学校数. 上述のように,被験者を事前調査により行列学. 習の経験の有る「既学習群」と,経験の無い「未 学習群」に2群化した.その後,数学の基礎学力 テストの平均点により,「未学習群」を成績上位 (High)群と成績下位(Low)群に分類し,合. 学単元履修調査を行った.この結果に基づいて,. 計3群化した.なお,末学習・成績上位群と既学. 被験者を「行列未習・成績上位群」,「行列未習・. 習群の数学基礎学力テストの平均点はいずれも約. 成績下位群」,「行列既習群」の3群に分けた.既. 80点であり,有意差はない.実験にあたっては,. 習群の被験者は,軒並みプレテストの得点が高く. これら3群をそれぞれ,基礎学力が平均化するよ. 未習・成績上位群の平均点とほぼ同じであったの. う,さらに「吹き出しあり」条件群と「吹き出し. で,成績上位のものとして取り扱った.なお,以. なし」条件群の2つに分けた(Tablel参照).. 下では単に「成績上位群」,「成績下位群」として. なお,実験当日欠席者が出たことにより,各群. いる場合は,いずれも「行列未習群」であること とした.それら3つの群をプレテストの成績が均. (特に成績上位・下位×吹き出しあり・なし)の 被験者数は同じではない.. 等になるようにさらに2群に分け,片方は吹き出 しのあるプリントを学習させる群(吹き出しあり. Tablel 各群の被験者の人数,数学基礎学力テスト の平均点(SD). 群),もう片方は吹き出しのないプリントを学習. させる群(吹き出しなし群)とした.本テスト実 施当日は,上位群,下位群,既習群に関わらず, 吹き出しあり条件と吹き出しなし条件とで分かれ て着席してもらった.. まず,行列学習プリントを配布し,15分程度で. 数学成績 吹き出しの有無 人数 平均点(SD) 成績下位. 吹出しなし. 15 32.33(14.13). 吹出しあり. 17 32.59(13.40). 成績上位 吹出しなし 18 80.56(13.60) 吹出しあり 15 78.87(12.62) 既学習群. 吹出しなし. そのプリントに書いてある内容を学習・理解させ. (成績上位) 吹出しあり. 10 80.50(20.74) 11 84.09(13.00). た.その際,後ほど同じ内容に関する確認テスト を行うこと,及びその成績を授業成績に加算する. ことを告げた.「吹き出しあり」群には,吹き出 しに指示されたとおりの書き込みを行うように教. 示した.「吹き出しなし」群には,一切書きこみ 18. テスト得点の分析. 行列テストの基本問題と応用問題の得点につい. て,吹き出しの有無による1要因の分散分析を.
(8) 数学学習における「吹き出し法」のメタ認知的効果の検討. 行ったが,有意差は見られなかった(基本問題:. 多重比較(Tukey HSD)を行ったところ,成績. ダ(1,97)=0.322,n.S.,応用 問題:ダ(1,. 下位群が上位群と既学習群より得点が低いことが. 97)=0.731,n.S.).吹き出しの有無に関わら. 明かにされた ゎ<.001).基礎学力と吹き出し. ず,基本問題の平均点は約10点,応用問題の平均. の有無による交互作用は見られなかったが(ダ (1,85)=0.648,n.S.),Figure3からわかるよ. 点は約7点であった.. 基本問題について,吹き出しの有無と被験者群 (数学の基礎学力と既習)の2要因による分散分. うに既学習群は吹き出しの有無によってテスト得. 点が大きく異なっていた.すなわち,吹き出しな. 析を行った結果(Figure2参照),吹き出しの主. し条件(9.10)に比べて,吹き出しあり条件のテ. 効果は有意ではなかった(ダ(1,85)=1.546,. スト得点(11.36)は明白に高くなっていた.. n.s.).基礎学力の主効果は有意であり(ダ. 432 10. た(p<.001).基礎学力と吹き出しの有無によ. 00000000000000. は基礎学力上位群と既学習群より有意に低くなっ. 00000000000000. HSD)を行ったところ,基礎学力下位群の得点. 32 1098765 1 1 1 1. (1,85)=15.85,p<.001),多重比較(Tukey. る交互作用は見られなかったが(ダ(1,85)= 1.422,n.S.),Figure2に示されるように成績下 位群は吹き出しの有無によってテスト得点が大き く異なっていた.すなわち,吹き出しなし条件 なし. (6.07)に比べて,吹き出しあり条件のテスト得. 吹き出し. 点(8.82)は明白に高くなっていた.この2群の み取り出して平均値に関してt検定を行ったとこ. あり. Figure3.テストの応用問題の平均得点. ろ,t値は有意には至らなかったが有意水準に近. い値を示した(f(30)=1.40,p二.17).. 事後質問紙の項目の分析 メタ認知的方略に関する項目の評定値について. 吹き出しの有無による分散分析を行ったところ,. 14.00 12.00 10.00. Table2 事後調査の各項目に対する平均評定値 (SD). 8.00. 吹出なし. 6.00. 吹出あり. メタ認知的方略にl謁する項目. 4.00 2.00 なし. あり 吹き出し. Figure2.テストの基本問題の平均得点. 応用問題についても,吹き出しの有無と数学の 基礎学力による分散分析を行った結果(Figure 3参照),吹き出しの主効果は有意ではなかった (ダ(1,85)=0.111,n.S.).基礎学力の主効果 は有意であり(ダ(1,85)=8.942,p<.001),. l甘題を見直す. 2.60(1.03) 2.69(1.00). できたら見直す. 2.朗(1.09) 2.65(1.14). わからなくなったら始めから見直す. 2.48(1.09) 2.47(1.08). わかるところまでやる. 3.16(1.02) 3.20(1.04). 頭の中で附く. 2.20(0.99) 2.35(1.07). パターンにあてはめる. 3.26(1.06) 3.45(0.89). 丁Ⅰ二しくできているか確かめる. 2.64(1.08). 2.59(1.03). すぐできるとは限らない. 2.78(0.97). 2.55(1.06). 細かいところまで注意して解く. 2.68(0.86). 2.73(0.99). 行列の理解. 2.72(0.81). 2.94(0.83). 行列のおもしろさ. 2.08(0.80). 2.33(0.80). 行列の難しさ. 2.36(0.80). 2.37(0.83). 学習内容の印象に関する項目. テスト得点の予想(100点) 現在予想. 55.20(29.89). 57.10(30.56). 未来予想. 47.90(33.53). 48.50(34.11). 19.
(9) 吉野 巌・篠原 宗弘・吉田 典史・高坂 康雅・工藤 敏夫. 全ての項目の評定値とも有意にはならなかった. (Table2参照).一方,数学の基礎学力レベル. 本実験では,テストの成績ならびにメタ認知 行動の自己評定において吹き出しの有無による明. による分散分析を行ったところ(各項目の平均評. 白な効果は示されなかった.しかしながら,本研. 定値はAppendixBを参照),「わからなくなった. 究では各条件群の人数が10∼17名程度と少なかっ. らはじ■めから見直す」(ダ(2,83)=7.66,p. たこともあるので,吹き出しの効果がなかったと. <.001)′,「パターンにあてはめる」(ダ(2,83). 結論するのは早計である.今後,被験者を増やし. =12.98,p<.001),の2項目において,有意差. たり,課題や手続き等を工夫することによって,. がみられた.多重比較(tukey法)を行ったとこ. 研究を継続して行くべきであろう。以下では,Fig−. ろ,どちらの項目についても,学力下位群≒学力. ure2やFigure3から読みとれるような吹き出し. 上位群>既習群,であった.. の有無の条件間の成績の違いから,吹き出しの効. 行列の学習の「理解」「おもしろさ」「難しさ」. の質問項目について,吹き出しの有無による分散 分析を行ったところ,全ての項目とも有意にはな. 果の可能性について考察することによって,今後. の研究の方向性について議論したい. 数学基礎学力の成績下位群においては,吹き出. らなかった(Table2参照).一方,数学の基礎. しあり群の基本問題の平均得点が吹き出しなし群. 学力レベルによる分散分析を行ったところ,「理. より約2.7点高かった.これは,解法手順そのも. 解」の項目(ダ(2,83)=5.77,p<.01)と「難. のはプリントの左側解説部に書いてあるにもかか. しさ」(1.かなり難しかった∼4.全く難しく. わらず,再度吹き出しに解法手順を例題の数値に. な か っ た)の 項 目(ダ(2,83)=12.65,p. あわせて書くことによって,三宮(1996)が述べ. <.001)で有意差がみられた.多重比較(tukey. ている「この考え方でいいのか」といったメタ認. 法)を行ったところ,どちらの項目についても,. 知的モニタリングの点検機能が促進されて学習が. 既習群の評定値は学力下位群と上位群よりも高. 効果的に行われ,テスト時に適正なプランニング. かった.. を行うとともにモニタリングが有効に機能したか. テストの予想点数(「現在」予想)について,吹. き出しの有無による分散分析を行ったところ(Ta−. ble2参照),有意差は見られなかった(ダ (1,97)=0.098,n.S.).1ケ月後に同様のテス ト行ったと仮定した場合の予想点数(「未来」予. 想)についても有意差は見られなかった(ダ (1,97)=0.01,n.S.).基礎学力レベルによる. らだと考えられる.しかし,応用問題では問題が 雉しすぎるためにプランニングがうまくはたらか. ず,学習した方略をあてはめようとしてかえって 成績が低くなった可能性も見受けられる. 既習群においては,吹き出しあり群の応用問題 の平均得点が吹き出しなし群より約2.7点高かっ た.吹き出しに解法手順を書くことで以前学習し. 分散分析を行ったところ,どちらの予想について. た計算手順を思いだし,三宮(1996)が述べてい. も有意差がみられた(「現在」予想:ダ(2,83). る「ここが理解できていなかった」といったメタ. =22.46,p<.001.,「未来」予想:ダ(2,83)=. 認知的モニタリングの気付き機能や,「なんとな. 18.80,p<.001).多重比較(tukey法)を行っ. くわかっている」といったメタ認知的モニタリン. たところ,「現在」予想については,学力下位群. グの評価機能の活性化が引き起こされ,効果が上. <学力上位群<既習群,「未来」予想について. がづたためと推測できる.. は,学力下位群≒学力上位群<既習群,となっ. 成績上位群においては,吹き出しの効果はまっ. たく見られなかった.プリント学習中,吹き出し. た.. なし群は,吹き出しの書き込みはもちろん,すべ. 考 察. てのメモ書きを禁じられていた.つまり,彼らは プリントをひたすらじっと見ることによって行列. 20.
(10) 数学学習における「吹きたIlし法」のメタ認知的効果の検討. の乗法の計算法を学習したのである.しかし,こ. は,「行列を理解した」,「行列はおもしろかっ. のことが精緻化のリハーサルなど,行列の理解を. た」学生の割合が吹き出しなし群で比較的多かっ. 促進させる何らかの効果を及ぼした可能性も考え. た.重松(1995)が述べているように,吹き出し. られる.つまり,「見るだけ」という作業におい. に記入することによって,認知作用の結果をメタ. て,内容を決められた時間で理解するために暗記. 認知と照合して直接的に評価する「自己評価に関. ・検証を繰り返し,内的リハーサルを行っている. 可能性がある.これについては,事後質問紙で吹 き出しなし群の「確かめ」や「見直し」が比較的. するメタ技能」が活性化され,「おもしろい」と 感じたと考えられる.. テスト点数の予想(現在)では,吹き出しあり. 高い数値を示しており,課題に対する「用心深. 群がなし群に比べて統計的に有意ではないものの. さ」の度合いが高かったことからもうかがえる.. 高い数値を示した.予想点数を27点満点に換算し. 北尾ら(1986)は,小学校6年生を対象に,読ん. て,実際の点数との差を求めたところ,成績下位. だ文章中に書かれたことの再生を求めるテストに. 群では,吹き出しなし群に比べ吹き出しあり群に. 関して,「理解力の低い下位群の子どもは,文中. おいて実際の点数との間にずれが多く生じてい. に書かれていることをそのまま記憶するという非. た.彼らは,自分のテスト結果を過剰評価してし. 精緻的処理がノート取りによって助けられる.と. まったことになる.一方,1ケ月後に同様のテス. ころが,理解力の優れる上位群は,そういう非精. トを行った場合の予想点数(未来予想)は,吹き. 緻的処理はノート無しでも十分に可能であり,む. 出しありなし条件間での違いは見られず,どちら. しろ推論によってみずから考える精緻的処理に. も現在の点数予想に比べ低くなった.今回行った. ノートの効果が現われたものと思われる」と述べ. テストに対する予想点数から未来予想の点数を引. ている.今回の実験結果を見る限り,成績上位群. いたところ,吹き出しあり群の方が点数の落ち込. に関しては精微化の影響を考える必要があるだろ. みを大きく見積もっていた.吹き出しあり群の被. う.. 験者は,今は方略を明確に覚えているからできる 事後質問紙のメタ認知的方略の遂行に関する自. が,それは一時的なものであるということを自覚. 己評定については,吹き出しの有無による違いは. しているものと思われる.こうした課題終了後の. ほとんどなかったが,吹き出しあり群では「パ. 自己評価もメタ認知のモニタリング機能の1つで. ターンにあてはめる」学生が比較的多かった.こ. あるが,先行研究でもメタ認知能力や条件による. れは,吹き出しありのプリントを学習することに. 違いがはっきりと出ているわけではない.それよ. よって,問題解決時のプランニングが明白に方向. りは,課題遂行中のモニタリング機能や課題を行. 付けられたことに加えメタ認知的モニタリングが. うためのメタ認知的知識に違いが表れることが多. 促進されたためとも考えられる.一方,吹き出し. い.本研究では,課題遂行中のメタ認知的行為の. なし群では「すぐできるとはかぎらない」学生が. 評定を課題終了後に行わせたが,はっきりとした. 比較的多かった.上述した「用心深さ」の高さが. 結果は得られなかった.今後は,課題遂行中にモ. ここからも見ることができる.一方,行列末習で. ニタリング機能を測定する方法を考案する必要が. ある成績下位群と上位群を比較すると,上位群は. あるだろう.. 統計的に有意ではないが,「確かめ」,「見直し」, 「細かいところへの注意」などの評定値が下位群. 今回はプリント学習によって吹き出しに書くこ. とを固定したが,実際の授業では黒板を使って子. より高かった.先行研究と同様に,数学能力の高. どもの理解の反応を見ながら,適切な吹き出しを. い者はメタ認知的方略を頻繁に使っている可能性. 書いて授業を進めていく.さらに「ノートに何を. が指摘されるだろう.. 書くか」は学習している段階で子どもによって異. 学習内容(行列)の印象に関する項目について. なり,成績上位群ほど自分にとって適切な吹き出 21.
(11) 吉野 巌・篠原 宗弘・吉田 典史・高坂 康雅・工藤 敏夫. しを見つける能力が高いと思われる.実際の授業 で,子どもに書くべき吹き出しを考えさせること の効果について調べる必要があるだろう.また,. 今回の実験では,吹き出しに書き入れるものを 「手続き的知識」に固定したが,子どもが苦手と. か一致学教育におけるメタ認知概念の拡張に関する考察−.科. 学教育研究,22(4),178−190. 亀岡正睦1992 「ふきだし法」による個への対応に関する研究 Ⅰ.日本数学教育学会誌,74(4),87−93. 亀岡正睦1996 「ふきだし法」による指導と評価の一体化に関 する研究.日本数学教育学会誌,78㈹,297−302. 北尾倫彦・速水敏彦1986 わかる授業の心理学.有斐閣.. される「その計算過程はどの既習事項から導かれ. るものであるか」という「宣言的(概念的)知 識」を吹き出しに書き入れる効果についても実験. 的に確認する必要がある.例えば2次不等式の指 導においてはグラフを利用して解くことが要求さ. れるが,子どもはなぜグラフが登場し,どのよう に利用するのかが理解できていない.その原因は 3つの不等号(問題の不等式・グラフの形態を決. める判別式・答えであるⅩの不等号)の混乱に よっているが,子どもは不等号がなにを表してい るのか,なにを判断するべきかが理解できないこ. Markman,E.M.1979 Realizingthatyoudon’tunderstand: Elementary schooIchildren’s awareness ofinconsistencies. CんよJdβeueJ叩me托f,50,643−655. 森 信愛・亀岡正睦1994 一人ひとりの個性が生きる学習指導 【自己教育力の育成を目指して一.日本数学教育学会誌,76 (8),175【179.. 岡部和子 2001自ら解決を高めていく児童をめざして−ふきだ し法により自己を意識させる指導を通して−.日本数学教育学. 会誌,83(6),9−16. 岡本英彦1992 文章題の解決におけるメタ認知の検討.教育心. 理学研究,40,81−88.. 三宮真知子1996 思考におけるメタ認知と注意. 市川伸一 編,認知心理学4 思考.東京大学出版会,157−180(第7 章).. とが多し. 重松敬一1995 メタ認知と算数・数学教育論.. 容を吹き出しを用いて説明することによって,整 理されうるであろう.既有知識とのかかわりから 宣言的(概念的)知識を習得する際にメタ認知が. 非常に有用であることは進藤(2002)や星野 (2000)によっても指摘されており,今後実験的 に検討していく必要があるだろう.. 日本数学教育学. 会編,数学教育の理論化にむけて・日本の算数数学教育.産業. 図書,235−249(第18章). 重松敬【一・勝美芳雄・上田吾彦1989 子供の思考を生かした算 数指導一「もうひとりの自分」を意識させる学習ノートー.日. 本数学教育学会誌,71(1q),267−272. 重松敬一一・勝美芳雄・上日]喜彦1991子供の思考を生かした算 数指導(2)一メタ認知の発達的変容調査と実践への示唆−.日. 本数学教育学会誌,73仕2),358−367. 進藤聡彦 2002 知識の獲得に及ぼすメタ認知の役割一既有知識. 引用文献. のモニタリングと素朴概念の修正の関連から−.LLl梨大学教育 人間科学部紀要,3(2),252−260.. Bruer,].T1993 SchooIsfbr7710ught:AScienceofLearning intheClassroom.Cambridge,MA:TheMITPress.[松田文子. (吉野 巌 札幌校助教授). ・森敏昭(監訳)1997 授業が変わる 認知心理学と教育実践. (篠原 宗弘 札幌岩見沢校大学院生). が手を結ぶとき.北大路書房]. Brown,A.L.&Smiley,S.S.1977 Ratingtheimportanceof. (吉田 典史 札幌岩見沢校大学院生). structuralunitsofprosepassages:Aproblemofmetacognl−. (高坂 康雅 札幌岩見沢校大学院生). tivedevelopment.ChildDeuelppment,48,1−8. (工藤 敏夫 札幌岩見沢校大学院生). 星野将直 2000 数学的知識の獲得・形成におけるメンタルモデ ルの役割に関する研究一宣言的知識に基づく手続きの導出場面. を中心にして−.日本数学教育学会誌,82(5),87−93. ′. 市川伸一1993 認知カウンセリングとは何か.市川伸一 (編),学習を支える認知カウンセリング.ブレーン出版.9 −33.. 石田淳− 2002 メタ認知の指導による′ト学6年生の問題解決過 程の変容に関する研究.日本数学教育学会誌数学教育学論. 究,78,3−21. 岩崎秀樹・山仁I武志1991メタ認知は教授】学習の成因か成果. 22.
(12) 数学学習における「吹き出し法」のメタ認知的効果の検討. Appendix. AppendixA.吹き出しあり条件の被験者に配布された学習プT)ント. AppendixB・学力・既習肝別のテストとメタ認知評定値の平均得点(M)と標準偏差(SD) 成績 上位. 成績 下位. M. 既習 群. SD. M. SD. M. SD. テスト基本問題得点(max=14). 7.53. 5.63_. 12.42. 2.69. テスト応用問題得点(max=13). 4.38. 5.20. 7.73. 4.95. 10.29. 問題を見直す. 2.69. 1.09. 2.73. 0.94. 2.48. 1.03. できたら見直す. 2.50. 1.11. 2.91. 1.04. 3.00. 1.18. 12.86. 3.04 4.63. わからなくなったらはじめから見直す 2.63 1.07 2.76 0.97 1■.71 0.96 わかるところまでやる. 3.23. 0.88. 3.36. 0.90. 2.86. 1.31. 頭の中で解く. 2.38. 0.91. 1.97. 0.88. 2.62. 1.24. パターンにあてはめる. 3.66. 0.75. 3.61. 0.70. 2.52. 1.21. 正しくできているか確かめる. 2.78. 1.01. 2.76. 1.06. 2.10. 1.09. すぐできるとは限らない. 2.78. 1.04. 2.94. 0.83. 2.33. 1.15. 細かいところまで注意して解く. 2.44. 0.98. 2.76. 0.66. 2.81. 1.08. 行列の理解. 2.59. 0.80. 2.73. 0.52. 3.29. 0.96. 行列のおもしろさ. 2.00. 0.84. 2.24. 0.66. 2.29. 0.96. 行列の難しさ. 2.03. 0.69. 2.24. 0.56. 3.00. 0.89. 得点(現在)予想. 35.94. 30.04. 60.45. 18.22. 81.33. 23.77. 得点(未来)予想. 30.63. 29.61. 43.48. 26.23. 79.43. 31.09. 23.
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