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知的障害児のきょうだいと母親における思いの違いからみた居場所のあり方の検討

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Academic year: 2021

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(1)知的障害児のきょうだいと母親における思いの違いからみた居場所のあり方の検討                                特別支援教育学専攻                                   心身障害コース.                                     M08088K                                      秋山 歩. I.問題と目的                 II.方法  近年、障害児の家族に対する関心は障害児や両親  1.対象 に加え、障害児のきょうだい(本研究では、障害があ   同胞の障害種が知的障害の中・重度であるきょう. る本人を同胞、その兄弟姉妹をきょうだいと表記) だいとその母親を対象とした。きょうだいの年齢は に広がり、同胞に障害があることでの影響を明らか  20歳以上であることとし、3家族(家族I、家族n、 にしようとしている研究がある(橘・島田,1990;吉  家族皿、Tab1e1参照)に対して行った。 川,1993;橘・島田,1998;山本・金・長田,2000)。 2、調査内容.  わが国のきょうだいに関する研究の多くは、きょ  1)質問紙調査. うだいが不適応を起こしやすいことを指摘している  「障害のあるきょうだいへの調査報告書(国際障害 (藤井,2006)。しかし、不適応を起こしているか否か  者記念ナイスハート基金,2008)」に基づいた質問紙. ではなく、不適応の原因や不適応を起こしていない  調査を行った。この質問紙調査ではき.ようだいに きょうだいとの違いを見出す必要がある。その際、  小・中学生を振り返って、母親にはきょうだい用と. 以下の2点について検討する必要があると考える。 同じ内容のものをきょうだいがどのように回答した  まず1点目は、家庭内において母親との関係がき  かを予測してそれぞれ相談せずに記入してもらった。 ようだいの不適応に大きく関係しているのではない  2)質問紙調査の分析方法 がということである(山本・金・長田,2000)。その一   質問紙調査の結果は、きょうだいと母親が、どの. つに、母親ときょうだいの思いの違いが同胞の存在  ような点で意見が異なっているかということを家族 により生じると考えられるからである。2点目は、  内での思いの違いのみ分析を行った。 同胞中心の生活になりやすい障害児のいる家庭にお  3)半構造化面接. いてきょうだいが自分の居場所をどのように考えて   半構造化面接を一人1時間程度、個別に日時を設 いたのかということである。           足して行った。面接内容は、きょうだいには(1)きょ  そこで、本研究では小・中学生の頃におけるきょ  うだい関係、(2)親への思い、(3)学校生活、(4居場. うだいと母親のお互いに対する思いの違い、及びき  所、(5)きょうだいの会についての5項目、母親には ようだいが自分の居場所についてどのように考えて  きょうだいに対応した内容で、(2)親への思いのみ、 いたかを明らかにすることを目的とする。さらに、  (2)きょうだいのサイン(身体症状など)に変更した5. 思いの違いと居場所という双方の関係を含めて検討  項目を聞きとった。面接の内容は対象者の了解のも することにより、きょうだい支援のあり方について  と、ヴォイスレコーダーに録音した。 考えたい。.               Tab1eIきょうだいから見た兄弟姉妹構成とプロフィール きょうだいの. 障害種. きょうだいの位置関係. 年齢差. @性別. 同胞の学校種 小学校. 中学校. 母親. 家族I. 知的障害. 姉O、きょうだいA、弟. 3歳. 女. 通常学校. 通常学校. 母親O. 家族II. 知的障害. きょうだいB、妹O. 6歳. 女. 通常学校. 通常学校. 母親P. 家族皿. 知的障害. きょうだいC、弟O、妹. 3歳. 女. 通常学校. 通常学校. 母親Q. 姉、兄O、きょうだいD. 5歳. 女. 一174一.

(2) 4)半構造化面接の分析方法            皿.結果.  記録した内容を書き起こした。また、面接内容の   Tab1e2に質問紙調査の結果、Tab1e3に半構造 項目をタイトルとし、内容にはコードを付けた。   化面接の結果の一部を示した。            他b1e2質問紙調査におけるきょうだいと母親の思いの違い(家族I) 簸驚鎧 萎灘籔1萎. ≡1萎1嚢鰯萎萎. A障害のある兄弟姉妹のために、親から高い理想を押し付けられた. 3. 2. 3. 1. 一 3. 一. 且障害のある兄弟姉妹がいたために、寂しくても親に甘えられなかった α障害のある兄弟姉妹がいても 自分の抱えている問題を親に自由に話すことができた. 3. 2. 3. 2. n自分の不安や弱さを親に樗られないようにつとめていた. 2. 4. 2. 4. 皿自分勝手にならないよう、親にしてほしいことがあっても我慢していた. 4. 2. 4. 2. Eあなたの家族はあなたに高い理想をしていた. 3. 1. 3. 1. Tab1e3. きょうだいAさんと母親Oさんの面接内容 111111111111萎11=1≡. 11111111111ミ=≡=≡=≡=≡=≡=.                    一 Eお母さんから、お姉ちゃんは普通の人と違1. 1. ・学校から帰ってくるときに手をつないでつれて帰1・姉の面倒をよく見                      I. ・母から姉を助 I.                       ■ チてきてくれたり、小学校の時はよく面倒を見てく1てくれる. うからあなたがちゃんと助けたりせなあかん1けるように言わ ねんでとか(言われた)。. 一1れる.                    ■ E弟がいるんですけど、親にしたら娘より息1. れたかなって思います。. ・先生からの助言. ・先生の方から、お姉ちゃんのことが負担になって. ・弟との比較. I. いるんじゃないでしょうかねって言われて、親も気1                      一. 子の方が可愛いじゃないですか?私の怒り方1                   ■. にして考えていかないとあかんなって思いました。. と弟の怒り方が違うんですよ。. ・きょうだいについ 一=て考える機会. 1萎111萎鰯麟1111111111.                    ・ E(小学校の時は)友達と遊んだり、家族と旅行= に行ったり。. ・友達と遊んでるときとか、親ともね、旅行とか。. ・友人関係・家 一1族との関わり. ・友人関係・家族と. の時間. 1V.考察. 思いに違いがある. 思いが一致.  質問紙調査からわかる思いの違いは、多くの項. 理想・期待.  学校生活. 目で母親が考えているほど、きょうだいは同胞の. きょうだい関係廷く母. ことや自分の立場をマイナスには捉えていなかっ. 親への思い きょうだレの会. た。また、半構造化面接からは、居場所や学校生一. 活に対する思いに違いは見られなかったが、母親.   母親.の気づき. がきょうだいに大きな期待を抱いていたことが考.                問題点 きょうだいのサイン. えられた(Fig.1参照)。さらに、母親がrよかった.       学校との.連携 よかったこと. こと」として、祖父母や親せきの理解が得られた こと挙げていたことから、母親の態度が子どもに. 居場所. [竈一. 影響していると考えられた。.  つまり、母親の大きな期待という点では思いに 違いは見られたものの、きょうだいの考えている ことや思っていることを母親がわかっていたこと. 心. 友達関係    =. 家族と旅行. 中. 友達・部活・勉強 〉.  家族. が、不適応を起こさなかった要因と考えられた。. さらに、家庭か学校のどちらかではなく、どちら. F虹1半構造化面妾から考えられるきょうだいAと母親Oの融・. にもそれぞれの居場所があった要因にも関係があ. 主任指導教員  井澤信三. ると考えられた。一. 指導教員    井澤信三. 一175一.

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