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器械運動におけるスモールステップという考え方

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Academic year: 2021

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器械運動におけるスモールステップという考え方

著者

辻 哲 夫, 廣瀬 勝弘, 北川 隆

雑誌名

鹿児島大学教育学部教育実践研究紀要

24

ページ

71-80

別言語のタイトル

The concept of a small step in gymnastics of

physical education class

(2)

Bulletin(iftheEducationalResearchandDevel(!ρ 耀 ηちFaculty(ifEducation,KagoshimaUniver跨 卍 ▼ 2015,Vo1.24,71-80

器 械 運 動 に お け るス モ ール ス テ ツプ と い う考 え 方

辻 哲 夫[京 都 女 子 大 学]・ 廣 瀬 勝 弘[鹿 児 島大学教 育学 部(保 健体 育)] 北 川 隆 注) Theconceptofasmallstepingymnasticsofphysicaleducationclass TSUJITetsuo・HIROSEKatsuhiro・KITAGAWATakashi キ ー ワ ー ド:器 械 運 動 、 マ ッ ト運 動 、 ス モ ー ル ス テ ッ プ 、 ア ナ ロ ゴ ン は じ め に 器 械 運 動 は 器 械 ・器 具 を用 い 、 そ の 特 性 を 利 用 して 身 体 を操 作 し、多 様 な 動 き を楽 しむ こ と に よ り、 様 々 な 動 き の 感 覚 を体 験 す る 運 動 領 域 で あ る.動 き の 中 に は 日 常 生 活 で は あ ま り経 験 で き な い 支 持 や 回 転 、 逆 位 の 姿 勢 が 含 ま れ て お り、 学 習 に 当 た り 未 経 験 者 に は 動 き の 習 得 に 困 難 が つ き ま と う. そ の 反 面 、 未 知 の 動 き や 感 覚 を 習 得 す る こ と が 器 械 運 動 の 楽 し さ の 一 つ で も あ る と い え る. 器 械 運 動 の 学 習 で は 、 そ の 特 性 に よ り 、 目 標 と す る 技 や 運 動 の 習 得 を 目 指 す こ と が 授 業 づ く り の 中 核 と な る こ と は 周 知 の と お りで あ る.そ の た め に は 神 家1>が い う よ う に 、 「技 に 関 す る 知 識 や 運 動 学 習 に 関す る理 論 に も とつ い た 教 師 の 適 切 な指 導 」 が 必 要 で あ る と い え よ う.器 械 運 動 の 特 性 を踏 ま え た 学 習 指 導 の 留 意 点 と し て 、 高 橋 ら14)は 「で き る 、 で き な い が は っ き り し て お り 、 す べ て の 学 習 者 が で き る よ う に 特 別 の 関 心 を 払 う 必 要 が あ る 」 と述 べ 、 技 能 の 向 上 を 保 証 す る こ と の 重 要 さ を 指 摘 し て い る.松 本13)は 、 器 械 運 動 の 授 業 づ く り で 配 慮 す る 三 つ の 事 項 と し て 、 「関 連 し た 下 位 教 材 の 指 導 」、 「や さ し い 場 づ く り」、 「段 階 的 な 達 成 課 題(ス モ ー ル ス テ ッ プ)の 作 成 」 の 必 要 性 を挙 げ て い る.こ の 三 つ の 留 意 事 項 は 、 そ れ ぞ れ に 関 連 し な が ら成 立 し 、 多 く の 指 導 書 に お い て 、 各 項 目 の 主 旨 に則 っ た 様 々 な 学 習 方 法 が 例 示 さ れ て い る. 特 に 、 ス モ ー ル ス テ ッ プ の 設 定 に 関 し て は 、 そ の 運 動 課 題 の 中 に は 下 位 教 材 や 場 づ く りの 要 素 が 多 分 に 含 ま れ て い る 場 合 が 多 い.ス モ ー ル ス テ ッ プ の 設 定 と い う 点 か ら、 例 え ば 、 北 川7)は 、 跳 び 箱 の 頭 は ね 跳 び の 教 材 づ く り に お い て 、 技 の 構 造 体 系 を 分 析 す る と と も に 、 そ の 運 動 課 題 の 困 難 陸や 注)元 京都 女子 大学 指 導 手 順 の 安 全 性 を 考 慮 した う え で 、 技 術 ポ イ ン ト の解 説 を 伴 っ た 詳 細 に ス テ ッ プ 化 さ れ た 学 習 課 題 を 設 定 し て い る.器 械 運 動 の 学 習 に お い て 、 目 標 と す る 技 や 運 動 の 習 得 の た め に ス モ ー ル ス テ ッ プ の 運 動 課 題 を 設 定 す る こ と は 、 典 型 的 な 授 業 づ く り の 一 つ で あ る と い え よ う. 本 研 究 は 、 器 械 運 動 の 授 業 づ く りに お け る 典 型 例 の 一 つ で あ る ス モ ー ル ス テ ッ プ を 取 り上 げ 、 そ の 考 え 方 を 整 理 す る と と も に 、 マ ッ ト運 動 の 前 転 お よ び 後 転 の 技 能 習 得 の た め の ス テ ッ プ 化 さ れ た 運 動 課 題 に 注 目 し 、 前 転 で は 明 確 に さ れ る べ き 運 動 技 術 を 指 摘 し 、 後 転 で は 新 た な 技 術 ポ イ ン ト と そ れ を解 決 す る ス モ ー ル ス テ ッ プ の 運 動 課 題 の 検 討 を試 み る も の で あ る. 2.ス モ ー ル ス テ ッ プ 教 育 学 に お け る ス モ ー ル ス テ ッ プ と は 、 鈴 木13) に よ る と 、 「プ ロ グ ラ ム 学 習 の 基 本 原 理 の 一 つ で あ り、 学 習 目標 に い た る た め の 細 分 化 ・系 統 化 さ れ た 学 習 過 程 」 と し て い る.ま た 岩 田 ら13)は 、 運 動 技 能 の 学 習 に お い て 、 「習 得 の 対 象 と な る 運 動 課 題 の 段 階 的 ・順 次 的 学 習 を 見 通 し て 、 よ り細 か な 複 数 の ス テ ッ プ を 用 意 す る こ と を 運 動 課 題 の ス モ ー ル ス テ ッ プ 化 」 と し て い る.さ ら に 、 こ の ス モ ー ル ス テ ッ プ 化 は 、 「学 習 者 の 漸 次 的 な 動 機 づ け に も貢 献 す る」 と説 明 して い る.高 橋 ら14)は、 「器 械 運 動 の 多 く の 技 は 運 動 形 態 が 類 似 す る 基 礎 技 、 関連 技 、 発 展 技 な ど の群 や 系 に ま とめ る こ とが で き、 そ れ ら の 系 統 に 即 して 、 単 純 な 技 か ら複 雑 な 技 へ と段 階 的 に 学 習 さ せ る 必 要 が あ る 」 と し 、 「易 し い 条 件 の も と で の 課 題 か ら難 し い 課 題 の 学 習 へ 段 階 的 に進 ん で い く こ と が 有 効 で あ り、 ス モ ー ル ス

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