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東南アジアにおける陸水の研究 [Studies of the Inlandwaters in Southeast Asia]

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(1)

東 南 アジア研究 14巻 4号 1977年 3月

東南 ア ジアにお ける陸水 の研究

寿

彦*

St

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ToshihikoM IZUNO

ThisisanoutlineortheinlandwatersintheSoutheastAsiancountriesorThailand

,

Cambodia,Burma,MalaysiaandIndonesia,basedonresearchdatacollectedfrom 1968 to 1976・ Theenvironmentalconditionsand productivltyOrthefieshwaterorganisms i

n LakeBera,Malaysla,WereStudiedbytheIBPteam from 1970to1974,butgeneral observationswerecarried outin theinlandwatersoftheothercountriesonly during ourshorttrips. Therefore,ltisverydimculttocomparetheirlakesandriversonthe samelev

e

l,buttheymaybeclassi丘edintothefollowlngthreetypesaccording tothe colororwater:

1. Darkbrownwaters,fairlyclear.

LakesBeraandMerahinMalaysia,LakeKhanPhayao,BuengBoraped,Nam Pong Reservoirand NongRahaninThailand,LakesSemaJang,Melintang,Djampang,

Tempatang,MurungandUwisinEastKalimantan,LakeTelokoandRiverKomerlng inSumatraandLakeInleinBurma.

2. Yellow brownwaters,remarkablymuddy.

TonleSapinCambodia,MacNan ChaoPhrayaandMacKlonginThailand,River Mahakam inEastKalimantanandRiverMusiinSumatra.

3. Clearwatersonhighmountains.

LakesSingkarak,Manindjau,DiAtasandTobainSumatra.

TheirtroplCalcharacteristicsarediscussed i-iregard totherepresentativeinl and-watersofeachtype,andtheecologlCalandlimnologlCalproblemswhichmustbesolved infuturearetakenup.

ま え が き 国際生物学事業 計画 (IBP)徳,1965年か ら世 界各 国で 開始 され ,わが 国で は国内研究 に加 えて1967年か ら東南 ア ジアの研究を も分担す るこ とにな った。筆者 は1968年4月か ら7月 まで の予備調査 に加 わ り,タイ,カ ンボ ジアお よびマ レー シアにお ける陸水 の特性 を調べ る と共 に, それぞれの国情 や研 究体 制等 を検討 した。 その結果 ,本調査 はマ レー シアのパハ ン州 にあ る湿 原 湖沼 ,

Ber

a

湖 を対象 に調査す るこ とに決定 した。 1970年後半 にはマ ラヤ大学 との協 同研究 体 制を作 り,研究計 画 の打 ち合 わせ基地 の設 営等 を行 ない,1971年4月か ら1974年

3

月 までの

3

年 間継続 して調査が行 なわれた。 この間の短期 長期滞在者 は合 わせて

1

3

名 で あ る。 * 大阪教育大学教育 学部 593

(2)

その後 ,東南 ア ジア一帯 の陸水 を比較す る必 要上1975年11月か ら1976年2月 まで東 カ ))マ ン タ ン,ジ ャワ,スマ トラおよび ビルマの陸水 調査 を実施 した。 これ らの調査 は,Bera湖 の よ う に長期 間一定水域 と取 り組む定着型 調査 と短期 間 に多数 の水 域 を観測 して まわ る移動型調査 に 大別す るこ とがで きる。 従 って ,その成 果を同一 レベルで比較す るこ とは無理で あ るが ,概括 的 に東南 ア ジアの陸水 の特徴を述べ るこ とは可能 で あろ う。水質 を 中心 に生物群集 の状態 を加 えて, 調 査結 果の概要を紹 介 したい。 この調査 は ,熱帯 多雨林調査 の森林班 と終始行動 を共 に し,隊長の大 阪 取立大学吉良竜夫教 授 な らびに京都大学森王 一教授 の御 指導 を得 た。 また調査期 間中 ,協力 を情 まれなか った森林 班 お よび陸水班 の各隊員諸氏 ,現地 国の多 くの方 々に対 し深 く感謝 の意を表す る。 日本学術振 興 会,文部省 ,東 レ,朝 日新 聞社等 の御援助 に対 して も心 か ら御礼 を 申 し上 げ る。

ⅠⅠ

東 南 アジアの陸水研究史の概要 東南 ア ジアの 陸水研 究 史 上 忘 れて な らないの は, ドイツの ス ンダ列 島陸水探検 Deutsche LimnologischeSunda-Expedition,1928-1929で あろ う。その成果 はArchievfarHydrobiologie

の補巻 に1930年頃か ら続 々 と発表 されて いる。 身近 かな もの として は,第二次大戦 中の "東亜 の陸水" (吉村,1943)お よび "西太平洋 圏諸地方 の陸水生物" (上野,1943),戦後 の "東南 ア ジアにお け る陸水生物 学的研 究" (上野,1964)な どは, 東 南ア ジア全域 にわた る陸水学分 野 の重要な総説で あ る。 また ,小林 (1958)は ,タイ国全土 お、よび広 く東南 ア ジアの河川水 の 化学分析を行 な い, 日本 の河川水 の水質 と比較 した優 れた業績 を残 して いる。 陸水生物 の関係で は19世紀 か ら淡水魚 の分頚 の論文が多 く発表 されてお り,20世紀 に入 っ てRegan(1910),DeBeaufort(1927),Fowler(1934-1939),Hora(1937-1941),Smith(1945)

な どが あ る。Smith(1945)は "FreshwaterFishesofSiam orThailand"を集大成 した もので

約560種 を記 載 して い る。 戦後 , シンガ ポールのAlfred(196ト1966)が多数 の論文 を発表 した。

プ ランク トン につ いて は, 古 く W.& G.S.West(1897),20世紀 に入 って Kiefer(1933),

Krieger(1932),Gestler& Ruttner(1936),Husted(1938)な どが有名 で あ り,戦後 はBrehm (1952,1953),M.Scott& G.M.Prescott(1961),Prowse(1957,1969)な どが あ る。 最近 日本

人 のShirota(1966),Ohno,Fukushima& Kobayashi(1971),Yamagishi& Hirano(1973)

な どが発表 して いる。 甲殻類 ,特 にエ ビ類 はD.S.Johnson(1956-1969)に より 精 力 的にま と め られてお り,その他 に水生昆虫 や貝類 につ いて も若干 あ るが省 略す る。

戦後 ,白石 (1967)は,TonleSapお よびそれに連 な る 河川 の魚 の移動 の研 究 ,LeVan Dang(1970)はMaeKongにお け る洪水氾濫原 の魚類生息帯 の生態,Blache(1952,1953)は,

TonleSapの水位変動 とプ ランク トンの増殖 関係 ,D.S.Johnson(1957)は水質 と 生物 の関係 を調べて い る。東南 ア ジアの陸水生物 に関 して は,ほ とん どが分類学的研究で生態学 的研 究 は

(3)

水野 :東南アジアにおける陸水の研究

未 だ緒 につ いたばか りで あ る といえ るであろ う。

Ⅰ日

東南 アジアの 湖沼

筆者が 調査 した 湖沼 は , カ ンボ ジアの

Tonl

e Sap

を は じめ, タイ国 中央平原 の

Bueng

Bor

ape

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,北 部 の

Khan Pha

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a

o

湖 ,東北部 の

Nam Po

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湖 と

NongRahan

湖 ,マ レー シア の

Ber

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湖お よび

Mer

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湖 , ビル マの

I

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湖 ,東 カ リマ ンタ ン (ボル ネオ)の湿地帯 にあ る

Se

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Tempat

ang,

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お よび

Uwi

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の諸 湖 ,スマ トラ東南部 の湿原 中の

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湖 ,高 山湖 の

Si

ngkar

ak,Mani

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au,DiAt

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お よび

Toba

湖 な どであ る。 これ らのう ちマ レー シアの

Be

r

a

湖 は ,上述 した よ うに

IBP

研 究の対象 とな った水域 でかな り詳細 に調べ られた。 まず

,Ber

a

湖 の概要か ら述べ るこ とにす る。

1.

マ レー シアの

Ber

a

Ber

a

湖 は

,Pahang

河 の支流

Ber

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河上流 の湿地帯 にあ る。周辺 は原生湿地林 に囲 まれた水 探 約 1m (平水時) の浅 い沼で

,Le

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が一面 に 生育す る. この 群落 の中を緩

流す る水路 の両側 や開水 面 の縁 には,タヌキモ

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, ク ログ ワイ

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が繁茂 し,所 々に ヒメヌマ タ コ

Pandanushe

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の群 叢が あ る。水路 の水底 には

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や スブタ

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群落 中には

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も見 られ る。水 域全体 の湖底 には少 な くとも数 メー トルの植物残液が堆積 して い るこ とは大 きな特徴 で あ る。 年 間の水位変動 は,通常

2-

3m

で あ るが

,

1

9

7

0

年末 か ら

1

97

1年初頭 の大洪水 の ときには

6-

7m

上 昇 し

,1

9

7

2

年夏 の乾期 には全 く干上が り,水路 にのみ水が残 る状態 とな った。従 って ,年 に よ って水位変 動幅が異 な るよ うで あ る。 湖岸 の

For

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kandar

村 の村 はず れ に 日本隊基地 を設 置 し,約

3

年 間の定期観測 な らびに生 物生産 の測定 を実施 した。 その結果 は総括 して発表 され る予定で あ るが ,筆者 らが既 に発表 し た部分 を要約す る と次 の よ うにな る

(

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4;

T.Mi

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0

Ber

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湖 の水 の色 は,コー ヒーか濃 い紅茶 に似 た色 で,一般 に

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ackwa

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と呼ば れて い る。

水路 の水温 は年 間を通 じて

250

-

2

7o

C,pH

4.

6-

5.

2

の強 い酸性 で有機物 に富み

,Ca

が非常 に 少 な く,水 中溶存酸 素 も

1

5-3

0%

しか ない。

熊野 (未発表) に よれば ,植物 プ ランク トンの種類数 が約

3

0

0

種 ,その うち鼓 藻類

は1

6

8

種 , 珪 藻類 は

3

5

種 で あ る とい う

(

Rat

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abapat

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&

Kumano,1

974

には鼓藻類 の リス トは発表済 み)。鼓藻類 の豊 富な こ と,お よび珪藻類 の大部分 が

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属 ,

Sur

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属 で構成 されて い るこ とは,日本 の泥炭池沼や高 山の湿原 に出現す る植物 プ ランク ト

ン群集 の構成 と類 似 また は共通 して い る点で非常 に興味深

い。

しか し,これ らは量 的 には少 な

いo

この こ とは光合成 量が僅少 であ る とい う測定結果か らも裏 付 け られ る (沖野 ,未 発表).

5

9

5

(4)

動物 プ ランク トンは,Protozoa12種 ,Cladocera 9種 ,Copepodal種 ,Rotifera28種 , Ostracodal種が見 出されたが , その量 は少ない。底生動物 として はユス リカ幼虫が生息す る が ,採泥器で は捕獲数が少ないため,羽化 ネ ッ ト代用 にベ ビー蚊帳を取 り付けた筏を水路や植 物群落 内に浮かべ ,毎月1- 2回 ,3日間毎 日羽化す るユス リカ成虫を採集 した。 この方法 に による と多 い時 は

2,

0

0

0-3,

0

0

0

個体

/

m

2/day の成虫を得 るので , これによって季節 的変化や 年 間羽化量 の資料を得た。採泥器 にほ とん ど入 って こない トビケ ラ,カゲ ロウ,ハ エな どの成 虫 もこの羽化 ネ ッ トで捕獲で きる。 これ らの種類 の同定 は 日下専門家 に依頼 中であ る。また , この湖沼 には貝類 が全 く生息 していない ことは,大 きな特徴 といえ るで あろ う。 魚相 につ いて は,白石 ほか

(

1

9

7

2)

に よって

7

0

種余 りが同定 され,主要魚種 の生活場所 , 日 周期活動 ,成長 ,食性等 も明 らか にされた。 筆者 らは,Caの非常 に少 ない この水域 に魚類が 豊 富 に生息す ることに疑 問を もち ,湖 の主要生物群 ,周辺林 の落葉枝 ,湖底堆積有機物等 の含 有す るCaの現存量や それ らか ら水 中- の溶解速度を測定 し,Ca の移動経路を考察 した。そ の結果 は,付着藻や堆積有機物を摂食す る底生動物,エビ敷,稚魚 , その他落下昆虫 な どのCa を蓄積 した動物か ら効率 の よいCa摂取 をす る肉食魚な らば生存が可能 である と考 えるに至 っ た。事実 ,この湖では調査 した60種余 りの魚種 の うち植食魚 はわずか 3種で他 は肉食魚である。 なお ,今後 はCaの移動 の量 的な研究 お よび水 中か ら魚体- 直接吸収 され るCa量 と摂食 によ るCa摂取量 との比率な どの研究が必要である。 2 4 6 8 10 12 14 Days EL

図l Chironomussp.の成長 曲線 (T.Mizuno,1973)

No.1:湖の水のみで飼育。 No.2: 湖の水に底砂を入れて飼育。 No.3:湖の水 に付着藻を与えて飼育。

(5)

水野 =東南 アジアにおける陸水の研究

筆者 は・主 として動物 の成 長や生産力 を分担 したo その第1はユス リカの成長 で ,ユス リカ 群集 中 ,最 も多 い種 を Chironomussp・Bera-1と仮称 したo この種 は湖岸 に置か れた カヌーの

舟ぺ りに夕刻産卵す るo

塊を シャ- レ一に移 し,卵 か ら幼虫 ,桶 ,成 虫 までの経過 を観察 し, 体長 を測定 したo 正常 に発育 した個体 は卵か ら羽化 まで

1

214

日で あ る。 日本 の同 じ属 のユス リカは最 良 の条件 で飼育 して も

2

5-

3

0

日を要す るのに比べ れば ,約

1

/

2

の 日数 で成熟す る。羽化 畳 はい くらか季節 に よる増減 はあ るが ,年 中発生 して い るか らその回転率 を考 え る と日本 の よ うに年

1

回な い し

2

回短期 間に羽化す るのに比べ て その生産 力 は著 しく大 きい。 他 の一 つ は , この水域 の タヌキモ群落 中 に 生 息 す る テナガ エ ビ の 1種 Mac,ob,achium tromPiの成長 で あ るo 図

2

は雌個体群 の成長経過 で あ るo成 長速度 は

1

年 目に速 く,

2

年 目, 30 20 10 0 10 0 0 o o 0 10 o 0

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(6)

3年 目に緩 くな り,ほぼ 3年 で一生を終 え る。体長 が 35mmにな る と 成熟 し, 抱卵 す る。 同

じ体長 の雌個体 に対す る抱卵雌個体 の 百分 率 は,季節 的 に多少変動す るが年 中抱卵雌 を発見す る こ とがで きる。 長期 にわた る個体飼 育が困難 なた め

,

同一個 体が年何回産卵す るか を明 らか

にす るこ とはで きなか ったが ,成長 曲線か ら判断す る と約

7

カ月で成熟す る。 びわ湖 に生息す

る同属 のMacrobrachiumjaponensisは , 7- 8月の 2カ月 を中心 に産卵 す るだ けで ,これに 比べ る と生産 力 はか な り大 きい もの と予想 され る。

2. ボル ネオ ・スマ トラの湿原湖沼

ボル ネオ島 ,東 カ リマ ンタ ンのMahakam河中 流域 にはSemajang,Melintang,Djampang,

Tempatang,Murung,Uwisな どの大型湿原湖沼群 が あ るo また ,スマ トラ島の南部か ら中部

にか けて の大湿地帯 に も多数 の湖沼が 散在す るが , ここで は交通 の使が悪 く Musi河 の支流

Komering河流域 のTeloko湖しか訪 ね るこ とがで きなか った。 これ らの湖沼 は,周辺 部 に水

草 群落 や浮 島の発達 は見 られ るが ,マ レー シアの Bera

に比べて は るか に広大な開水面が あ る。水深が浅 く,水 は茶褐色 で透 明度 が 1-1.5m で あ る点 は,Bera湖 と類似 して い るが,底 泥 は堅 く植物 残波 の堆積 は ほとん ど見 られなか った

周囲 は湿 地林 で 囲 ま れ た 半閉鎖型 の 湖沼 で あ る とはいえ ,開水面 が大 き く浅 いた めに有機物 の分解 が進む ので堆積物が少 ないので あろ う。pHの値 は

5.

86.

1

の酸性 であ るが ,Bera湖の

4.

6う.

2

に比べて弱い 。 しか し,沿岸部 の

水草群落 の多 い部分 の植物 プ ランク トンを調べ る と,Gonato2:ygOn,Hyalotheca,Desmidium,

Micrasierias,Spondylosiumな どの組状 に連 な る戯 藻類 ,

X

anthidium,Triploceras,Closterium,

Pleurotaenium,Cosmarium,Staurastrum 等 の単独鼓藻類 が非常 に多 く湿原 の特徴 を示 して い る。沖部の プ ランク トンは普通 の湖沼 と同 じよ うに珪藻 のMelosiraitalicaおよびM.granulata, 枝 角類 のBoSminopsisdeitersiが優 占種 で,次 いで輪虫類 のBrachionusjucatusな どが 出現す る0

3.

タイ ・ビル マの湖沼

タイ国中央 平原 には大型 のBuengBoraped,北部 にKhanPhayao湖 ,東北部にNam Pong

湖 やNongRahan湖 な どが あ る。Nam Pong湖を除 くこれ らは 河川 の合流点 に生 じた天然湖

で あ ったが ,近年堰 を設 けて 水 位を高 くした 半 人工湖で あ る。BuengBorapedの南半分 は, ホテイアオ イEichhorniacrassipes,ボタ ンウキ クサPistiastratiotesvar.cuneataな どの水草 群 落が繁茂 し,ボー トが通 れな いので柵 を設 けて水路を開いて いた ほ どで あ る。Nong Rahan

湖 も湖岸 は水 草 で埋 ま り, 浮 島が発達 し,湖底 には コウガ イモ Vallisneriaasiaticaが密生 し て いた。東北 部のNam Pong人工湖 は谷 を 堰止 めた もので 白 く 枯死 した大森林 が湖 中に残存

して いた。これ らはすべ て茶褐色 の水 で ,前述 の湿原湖沼 に似て はいるが,pHは7.3--8.8のア ル カ リ性 で あ る。 プ ランク トン相 につ いて は既 に報告 (T.Mizuno

&

S.Mori,1970)したので

省 略す るが ,湿原湖 沼 の特徴 を示す鼓藻類 はほ とん ど出現 して いない。上述 した タイ国各地 の 半 人工湖 は洪水調節 と共 に湖面 を広 げて淡水魚を 養殖す る 目的を もって い る。従 って ,それぞ

(7)

水野 :東南 アジアにおける陸水の研究

図3 東カ リマンタン

,Ma

ha

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河水系における湿原湖沼の景観 (上)開水面は広大であるが,深度は 2-3mで浅い。 (下)周辺部は水草群落や浮島が発達 しているo

れの湖 にはた いて い水産試験 場 が設 置 され ,養魚 増産 に力 を入 れて い る。淡水魚 も豊 富 で あ る が淡水産 の エ ビ類 も多 いO特 に

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で入 手 した オ ニテナガ エ

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は体 長32cm もあ り,海産 の イセ エ ビに 劣 らぬ大 きさで あ った。分布 は フ ィ リピン

までで あ るが ,昨今 日本 各地 の水産試 験場 で飼 育 増殖 を試 みて い る とい うこ とで あ るo

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湖 で底 生貝 類 の定量 調査 を行 な ったが,前者 で は生貝

2

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,後 者 で は生貝

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0

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2を得 た。 びわ湖 の貝 の

(8)

ビルマ東北部 の山岳地帯 の凹地 にInle湖 が ある。 ビルマ は現在 なお観光客 しか入 国で きな いので,観測器機 を持 ち込 めず湖 の概 況 のみを記す 。湖 の北部 は数 キ ロメー トル に及ぶ大湿地帯 を形成 し,水路 を通 って 開水面 に出る ことがで きる。 ここで は幅2m,長 さ10m ほ どの 短冊 型 に切 り取 った浮 島が動 く畑 として売買 されて い る。サ トイモの よ うな水分 を好む作物が栽 培 され るので あ る。開水面 に出 る と漁 師 たちが刺網 を用 いた り,投網 を打つ姿が見 られた。漁 師 が舟を漕 ぐの に足 を櫓 にか け る方法 は ,この湖 の独特 の漕法 で あ る。湖 の中央部 に レス トハ ウ スが あ るが,この付近 です ら水深 は3m程度 で,湖全体が非常 に浅 い よ うであ る。水 の色 は湿 原 湖沼 に似 た暗褐色でか な り透 明 で あ る が ,採集 した プ ランク トンは湿原 に 多 い 鼓藻類 や 珪 藻類 は現 わ れ な か った。 動物 プ ランク トンの 主要種 には

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sp.な どが あ り,植物 プ ランク トンの緑藻 ,藍藻 ,珪藻 が 比較 的少 な く

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や Eudo

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の 出現 はかな り富栄養化 が進 んで い る こ とを思 わせ た。 4. カ ンボ ジアの大湖 TonleSap TonleSapは,乾期 で3,000km2もあ り,びわ湖 の約4倍,増水期 には MaeKongの河水が 逆 流 して全湖面 が100,000km2にな る とい う。 従 って,湖の周辺 には平坦 な氾濫原が取 り巻 い て い る。筆者 は京大森主一教授 と共 に湖南お よび湖北部を調査 した。 エ ンジ ン付 きの漁船 を約 1時 間走 らせ て 沖部 の数地点 で 観測 を実施 したが , どの地点 も 水深 1m 前後 しか なか った (1968年5

25日観測)。高知大学 の調査 隊が1969年12

27日か ら1970年1

20日にか けて全湖 横 断観測を行 な った資料 に よる と,北湖盆 の最深 部 は4.5m,南 湖盆 の大部分 は4.2m と な っ て い る(Mitsushiro,H.,M.Ohno& Sam

Ay

Meas,1970)。 雨期 の 水位 は10m 前後 上昇す る

とい うが ,いず れに して も面積 の広大 な割 に著 し く浅 い湖で あ る。 また ,水 は黄褐色 に濁 り, その透 明度が35cm しかな く, 全 くの泥水 とい う感 じで あ った。薄い黄緑色 または ピンク色 に見 え る藍 藻 の水 の華が湖面 を蔽 い ,かな り富栄養化が進 んで い る。 しか し,植物 プ ランク ト ンの種類 ,量 ともに少 な く,かえ って動物 プ ランク トン量 の ほ うが多か ったの も興味深 い。底 生 動物 で は予想外 にイ トミミズや ユス リカ幼虫 が少 な く,貝類 が非常 に多か った。生貝死貝合 わせて200-1,500個

/

m

2,その種類 も豊 富で あ る。湖岸 ,湖 中 に水 上村落 が発達 し,共 同作業場 , 大型 の生箕 ,網干場 ,多種多様 な漁船 や漁具 な どは ,漁業生産 の大 きい こ とを示 して い る。漁 獲統計 に よる と年 間数万 トンあ り,世界 で も屈指 の魚類生産地 で あ る。 あ る魚 の集積場 で標本 用 の魚 を分 けて もらったが ,種類 は非常 に豊富で あ った。熱帯 陸水 にお ける濁 った大型湖 の代 表 といえ るで あろ う。

5.

スマ トラの高 山湖 スマ トラの イ ン ド洋側 山脈 中には,い くつか の湖が ある。前述 した ドイツ・ス ンダ列 島陸水探

(9)

水野 :東南アジアにおける陸水の研究 検 隊 は

,1

9

20

代 の終 わ りに これ らの湖沼を調査 したが ,その後 ま とま った報告 はな い よ うで あ る。 海 抜

2,

00

0T

3,

00

0m

級 の高 山に囲 まれた湖 は , 日本 の山岳地帯 の湖 と同様 に育藍 色 の水 を たたえ ,前節まで に述べ て きた湖沼群 とは全 く異 な った景観 を もって い る。スマ トラ主要湖沼 の概 略 (吉村

,1

9

43)

を示 す と,表

1

の よ うにな る (O EPは筆者 の調査 湖)0 表1 スラトラにおける高山湖群 (吉村,1943) 高度(m) 面槍 (m2) 殻 採点(m) Tawar湖 1205 45.5

0

Toba湖 905 1129.7 DiTalang湖 1674.2 1.2

0

DiAtas湖 1531 12.31 Di13aruh湖 1462 11.19 0 Singkarak湖 362 108.0

0

Manindjau湖 465 98.0 Ranau湖 540 120.0 5 3 2 1 2 6 9 8 4 9 9 9 9 7 2 8 4 0 6 6 2

Toba湖,Singkarak湖 お よびManindjau湖 は,観光船 をチ ャーター して湖 上観 測を した.

4

は ,Toba湖 にお け る ドイツ ・ス ンダ列 島陸水探検 隊が

1

9

2

9

4

月 に観測 した借 と筆者 が

1

9

7

6

1

月 に観測 した値 とを比較 した ものであ るO水温 は ,サ ー ミス ター と転倒温度計 の両方 で測定 したが ,表水面か ら

3

0

0m

の深 さまで

2

4.

3o

C

で あ った

。pH

7.

1

-

7.

2

,0 2も

7

4-

8

0%

で ほ とん ど変 化 はなか ったのであ る。水 は青藍 色 で澄 み ,透 明度 は

1

5

.

4m

であ った。 ドイツ ・ス ンダ列 島陸水探検隊 の観測で も水温 は垂 直的 にあま り変 化 はないが ,

pH

や 0 2 はかな り変化 がみ られ る。

5

は,Singkarak湖 とManindjau湖 にお け る 観測値 で あ る。 実線 は筆者 の

1

9

7

6

1

月 の

結果 で ,点線 は ドイツ ・ス ンダ列 島陸水探検 隊の

1

9

2

9

3

月 の調査結果 であ る。いず れ も水温 の垂直分布 には大 きい変 化 は見 られないが

,pH

0 2の分布 には顕著な変化 が あ る。

1

月 の

pH

は両

とも中性

(

pH

7

前後) の まま表層か ら底屈 まで変化 しな いが ,

3

月末 か ら

4

月 にな る と表 層

(

0-

2

0m)

8

以上 の アル カ リ性 に傾 く.溶存酸 素の分布 は

1

月で も

3

月 で も同 じ傾 向を示す 。即 ち表層 は

7

0-

1

0

0%

あ るが ,それ以深 は急激 に減少す る。特 にSi ng-karak湖 は

1

9

2

9

年 の頃に比べ て

1

9

7

6

年 には無酸素 に近 い状態 が

1

5m

層 まで来て い る。 聞 き込 み による とSingkarak湖で は最近時折魚 が鼻上 げ した り姫死す る こ とが あ る とい う。

プ ランク トンの定量 的垂 直分布 を調べ た結果,Singkarak湖で は植物 プ ランク トンの大部分 が表面か ら

1

5m

層 までを 占め,特 に

Syne

dr

aul

na

お よび

Me

l

o

s

i

r

agr

anul

at

a

0-

2m

層 に 集 中 し,Manindjau湖で は

0

-

5m

層 に

Mi

c

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ys

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i

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p・

,Ni

t

-

s

c

hi

a

sp・

,Syne

dr

aul

na

が集 中 し て い る。先 に述べ た

pH

の値お よび0 2の分布 は, これ ら植物 プ ランク トンの分布 と密 接 に関

係が あ る と考 え られ る。Toba湖 の植物 プ ランク トンの優 占種 は,

Me

l

o

s

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r

agr

anul

at

a,St

aur

a-6

0

1

(10)

図4 Toba湖にお け る水温 (T),水素 イオ ン濃度 (pH),溶存酸素

(

0

2

%)

の垂直分 布

お よび透 明度 (A)

実線 :1976年1月23日筆者の測定値

点線 :1929年4月 1日 ドイ ツ ・ス ンダ列 島陸水探検隊に よる測定値

strum limneticum で あ るが , 表層0-5m層 の植物 プ ランク トンの 個体数密度 は

4

3

/

lで あ り,

Singkarak湖 の

8

4

,

0

0

0

/

∼,Manindjau湖 の

4

0

0

/

Jに比べ る と非常 に小 さい。Toba湖 のpH や

0 2の垂 直変化 が少 な い理 由は, 循童期で あ った ことと植物 プ ランク トンの 密度 の小 さい こと

によ ると思 われ る。

Toba湖 の動物 プ ランク トンの優 占種 は,樟脚類 のDiaptomusvicinus,輪虫類 の Conochirus

s

p.

で ,その ほか に Diaphanosomasp

,Ceriodaphniasp.,Asplanchnasp.な どが 出現す る.

(11)

水野 :東南 ア ジアにおけ る陸水の研究 0 0 2 4 0 0 6 00 I ) d a q DANAU MANINDJAU 図5 Singkarak湖 お よび Manindjau湖 にお ける水温 (T),水素 イオ ン濃度 (pH),溶存 酸素 (02) の垂直分布 と透 明度 (A) 実線 :1976年1月18日,19日 筆者の測定値 点線 :1929年3月 ドイ ツ ・ス ンダ列 島陸水探 検 隊の測定値

枝 角類 の

Moi

nadubi

a,Di

a

phano

s

omapaus

i

s

pi

no

s

us

,輪虫類 の

He

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a

spり

Tr

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sp.

な どがわずか に出現 し,Manindjau湖 では枝角類 のL

at

ono

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,Da

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nat

a,椀 脚類 の

Cyc

l

o

p

s

s

p.,鞭毛虫類

Synul

l

a

sp.が生息す る. いず れ も共通 して表層 0-2m にはお ら ず,5-15m層 を中心 に生息す る。 これは 日中表層を避 けて下層- 移動 して いる状態 を良 く現 わ して いる。 6. その他 の止水 東南 ア ジア諸 国は農業 国であ るか ら広大 な水 田耕作地帯が あ る。従 って ,水 田の間を走 るク リー クや道路 の両側 にあ るク リークな どの小陸水 はいた る所 に見 られる。 しか も乾期雨期 の変 化 が陸水生物 に与 え る影響 は,陸水学的に見て興味ある間超であろ う。

もう一つ 目立 った小陸水 は,マ レー シアの錫鉱採掘跡 の池 Tinminingpoolsであ る。Ipoh

か らKualaLumpurまでの鉄道沿線 は 錫 の産地 で, いた る所 に露天掘 りの鉱 山があ る。 錫を

選鉱す る大 きな櫓や掘 り上げた白い砂 山 は 旅行者 たちに異様 な展観 として映 る。 マ レー シア 水産庁 は, これ らの凹地 に水が滑 ってで きた無数 の池を養魚池 として利用す る 意 図 が あ り,

IBP

研究の初期 の 目標 の一つ に 掲 げ られて いた. これ らの池 は, 清 く澄 んだ水か ら濁 った水 603

(12)

まで ある し,pH が4.4の強酸性 の ものか ら9.0以上 の強 アル カ リの もの まであ る。生物 の全 く生存 しな い ものか ら魚類 や貝類の生息す る ものまで あ って多種多様 で あ る。お そ ら く採掘後 の経過年数や土壌土質 の影響 ,それに加 えて人為 的汚水 の流人等 の条件が重な って い るので解 析 は困難 で あ るが ,興味深 い対象 とな る。また蛋 白資源確保 の上か らも重要な課題で あろ う。 なお ,断片 的で はあ るが ,マ レ- シ了の雲頂高原 UluKali頂上付近 には ミズ ゴケ湿原が あ り,東 カ リマ ンタ ンの原生林 中にpH 4.2の黒い水 の swampが発達 し, 熱帯 にお け る特殊 な peat地帯 のあ るこ とを付記 してお きたい。

東南 アジアの河川 東南 ア ジアの河川 は ,スケールが大 きいだ けで な く,大多数 は黄褐色 に濁 るか ,やや透 明で 暗褐色 の水 で あ る。清澄 な水流 といえば ,タイ,マ レー シア ,スマ トラな どの 山岳地帯 の小渓 流 か滝 で見 か けたにす ぎない0 日本 の河川 を見馴 れた眼 には これを奇異 に感ず る。

1.

タイ国 のChaoPhraya河水系 とMaeKlong河水系

ChaoPhraya河 (通常我 が国で メナム河 と呼ぶ) は,タイ国中央 を北か ら南へ流 れ るこの国 最大 の河川 で ,多 くの支流 を有す る。湖沼調査 のた め車 を走 らせ る途 中 ,河 を渡 る地 点 ご とに 観 測 した結果 を模式 的 に表 わす と図 6(上)の よ うにな る。 小林 (1958)に よれば ,タイ国河川 の水質 はCaが多 い。源流 付近 の 山地 は石灰岩質 のた め アル カ リ性が強 く,pHは8.0以上 の所が多 く, 下流 にな るほ ど pH の値 は低 くな る傾 向が あ る。また ,源流 の滝や小渓流 で は,水 は清澄で濁度

6

0

以上 を示すが ,河川 が合流 し平地部へ 出 るにつ れて赤 褐色 また は黄褐色 に濁 り,これが河 口まで続 く。 水産庁 のMaeKlong河 調査 に参加す る機 会を得 た。 この河 は映画 「戦場 に架 け る橋.で有

名 にな った クワイ河 の こ とで ,タイ国南 西部 の KhwaiNoiとKhwaiYai河 が合流 し,Mae Klong河 とな って タイ湾 に注 ぐ中型 河川 であ る。KhwaiNoi河 で3地 点 ,KhwaiYai河 で 2

地 点 ,MaeKlongで1地 点 ,計6地 点 にお、いて 水質 な らび に魚類調査 を行 な った。 水 は暗茶

褐色 か ら黄褐色 に濁 り,pHは8.1-8.2のアル カ リ性 で あ る。 調査 が7月上旬 であ ったか ら渇

水期 にあ り, 両岸 の浸蝕状態か ら判 断す る と洪水期 には

6-

7m

水位が上昇す る。 この河川

で得 た魚類 につ いて は既 に報告 (T.Mizuno& S.Mori,1970)したので省 略す るが ,同河 の淡 水貝類 につ いて触 れてお きた い。調査 中休 憩 した河岸や 中洲 が ,砂 とい うよりもほ とん ど小 さ な貝殻 で あ るのには驚 か された。 流速 の弱 くな った部分 に貝殻 が集 まる こ とは考 え得 るが , 日

本 の川原 で は ,まず見 る こ とはで きな

い。

中洲や湾 曲部 に集積 された貝 の種類 は,

Pac

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な どで あ ったO

(13)

水野 :東南アジアにおける陸水の研究 目に値す る。 2. マ レー シアのPahang河水系 この河 は ,マ レー シア中央 山脈 お よび北部 山地 に源を発 し,一部 は南 部湿原か らの支流 を合 流 し南支那海 に注 ぐ大河 で あ る。その水系を模式化す る と図 6 (下) とな る。調査 法 はタイ国 ChaoPhraya河 と同様 に予備調査 中,道 路 と支流 の交差す る地点 ご とに測定を行 な った もので あ る。測定点 の不足 はあ るが,Pahang河全体 の水質状態を知 る こ とはで きるであろ う。 マ レー シア中央 山脈 は花 崩岩質 で あ り,北部 山地 も花 園岩 と古生層 でで きて いるた め源流部 の水質 は弱酸性 または中性 であ る。商 都湿原 のBera

は pH 4.7の強 い酸性 で これがBera河 を流 れてTemerloh付近 で合流す るた め下流 のLubock村 で は5.7に低下 して い る。 黄褐色 の 水 の濁 りは ,一部 の支流 を除 けば 中程度 で あ る。 生物相 につ いて は ,現在 ほ とん ど資料 の持 ち 合 わせがな い。 3. 東 カ リマ ンタ ンのMahakam河水系 Mahakam河 は ,東 カ リマ ンタ ンの湿原 を酉か ら東-流 れ る大河で あ る。河 口に近 い Sama-rindaの町で便船を チ ャーター して約400km上流 まで本格 的な観測を行 な った。1975年12月 23日朝 出発 して 中流域 の湿原湖沼を含 め 約30地 点 の観測を し翌年1月 2日夕刻Samarinda -戻 った (図7参照)0 水温 は ,上流か ら下流-徐 々に上昇す るが,pHは逆 に6.8か ら6.1へ と低 くな る傾 向が あ るo ただ し,中流域 の湖沼 の水温 は本流 の それに比べ てかな り高 く,pH は一般 に低 い。 これは湿 6●9(ヅ B 6.8(29,YB 6.2(5,YB .6・6(25)YB Ta8CkBern 6.8(14JRB 5・7(20)RB 図6 ChaoPhraya河水系およびPahang河水系の水質 数値はpH 値,( )内は濁度,記号は水の色を示す-C:清澄, B:褐色,YB: 黄褐色,RB:赤褐色,DB:暗褐色 605

(14)

T:水温,pH:水素イオン濃度,0 2:溶存酸素,Tr:透明度。折線は河川水の測定値を示 し,

-

-

,

,㊨

,⑳ はそれぞれ湿原湖沼の水温,溶存酸素,pH,透明度の測定値を示す。 地林 に囲 まれた 湿原湖沼 の深度 が浅 く(2Am),水 が停滞 して い るた めに 水温 が上昇 し,pH は湿地林 の落葉枝 や水草群落 の枯死 に よる腐植栄養型 の水質 を保持 して い るこ とに原 因す る。 河川水 の溶存酸素量 は上流が大で下流 ほ ど小 とな る傾 向が あ り,透 明度 は0.5m前後 で全流域 ほ とん ど変化 がな い。本流 の上流か ら下流 まで黄褐色 に濁 って い るが ,湿原湖沼 の水 は暗褐色 で透 明度 は1.0-1.5mで本流 のそれ よりはるか に大 きい。 生物相を調査す る余裕 はなか ったが ,中流か ら下流 にか けて ホテイア オ イの群 や流木が 間断 な く流 れて ゆ く光景 は壮観 で あ る。沿岸 の村落近 くで四手綱 に似た大型 の三 角網 をつ るべ式 に 上下 させて魚 を取 って いた し,村 に上陸す る と淡水魚 を持 ち歩 く人 々を見か けたので魚類 の現 存量 は相 当高 い もの と思 われ る。 タイ国MaeKlong河 の経 験か らこの河 の中州や沿岸 の砂地 な どを注意 して観察 したが ,貝殻 を全 く発見で きなか った。 その点で同 じ熱帯 で も河川 に よっ て貝類 の生産量 に著 しい差が あ るよ うに思われ る。

4.

スマ トラのMusi河水系

スマ トラで は南部 の湿 原 を貫流す るMusi河 とその支流 Komering河 を調査 した。 Musi河

(15)

水野 :東南 アジアにおける陸水の研究

て マ ラ ッ カ 海 峡 に 注 ぐ。 支流 の

Komering 河 は南部 山岳 地帯 を発 し, 湿原 の中を北流 して Palembang 付 近 で Musi河 に合流す る。 Musi河

は Palembang か ら と流 - 60km, Komering 河 は 59km を モ ー タ ー

ボ ー トで観 測 した。 その結果 が表

2

で あ る。

Musi河本 流 お よ び Komering 河

は と もに蛇行 が著 しい。 前者 は水 の 図8 Musi河水系の概略 N ♪ 1 --色 が黄褐 --色 に濁 り,透 明度 は0ふ 0.5m で あ るが ,pH は5.8-6.0の酸性 で あ る。後 者 は暗褐色 で,pH は 5.5-5.8,透 明度 は 0.7-0.8m,酸 素量 は本流 の それ よ り少 な い。両河 川 の外観 は水 の色 や濁 りの状態 か ら異 な るよ うに見 え るけれ ども,pH の倍 か ら判断す る と 黄 褐色 に濁 った M usi河 も湿 原 の有 機 酸性水 の影響 を 強 く受 けて い る よ うに思 わ れ る。 表2 スマ トラにおける Musi河水系の観測値

MTnutaarnag Ti篭uaぎg Bulan Sa-OnduruPale-bang Borang

水 温 (oC) 26.35 25.85 26.0 26.0 26.1 26.35 pH 6.0 5.9 5.9 6.0 Musi河本 流 透 明 度(m) 0.35 0.33 0.30 0.31 溶存酸素 (ppm) 5.1 4.7 4.6 4.3 水 色 YB YB YB YB 5.8 6.0 0.30 0.30 4.6 4.9 YB YB

・eloko湖 Telatik 誓,9arST Ulamago Garong

温 (oC) 27.35 27.3 28.2 27.75 28.8 pH 5.8 5.5 5.8 5.6 5.6 Komering河 透 明 度 (m) 0.82 0.70 0.75 0.70 0.71 溶存酸素 (ppm) 5.6 3.1 3.7 3.7

色 DB DB DB DB DB (YB:黄褐色,DB:暗褐 色) Ⅴ 考察とまとめ 以上 の ごと く東南 ア ジアの大 陸部 , 半 島部 , 東 カ リマ ンタ ンや ス マ トラの島峡 に あ る主要 な陸水 調査 を行 な った 。 これ らの陸水 は ,それ ぞれ特徴 を もつが ,先ず 外観 的な水 の色 に よ っ て三 つ の型 に 大 別す る こ とが で きる。す なわち ,止水 ,流水 を 含 めて 1)黄褐色 に濁 った陸 水,2)暗褐 色 でやや透 明 な陸水,3)清澄 で透 明度 の高 い陸水 で あ る。 607

(16)

黄褐色 に 濁 った 陸水 の 代表 は, カ ンボ ジアの TonleSapで あ る。 流水 で はタイの Chao Phraya河やMaeKlong河 ,マ レー シアのPahang河 ,東 カ リマ ンタ ンのMahakam 河 , ス マ トラのMusi河,その ほか に河岸 に立 って観察 しただ けで はあ るが,カ ンボ ジアのMaeKong 河 ,ビルマのIrrawaddy河 な どの大河 もこれに属 す る。 他方,blackwaterと呼ば れ る暗褐色 の陸水 は湿原地帯 に多 く,マ レー シアの Bera湖 を は じめ, 東 カ リマ ンタ ン, スマ トラの湿地 にあ る湖 沼 , タイの半 人工湖 , ビル マのInle湖 な ど が これに属す る。 河川 で実際 に調査 したのは スマ トラの Musi河支流 の Komering河 だ けで あ るが ,航空 機か ら観察す る とスマ トラの湿原 やマ レー シアの ジ ョホール州 には黒 い水 の河川 が多数存在す る。文 献 に よる と,熱帯 ア フ リカの コンゴ,南 米アマ ゾ ン河支流 に も黒褐色 の水 域 が あ り,熱帯 陸水 の特徴 として共通 な もの といえ る (水野,1972)。 濁 りの強 い陸水 は ,熱帯特有 の赤褐色土壌 の影響 であろ う。

方 暗褐色 の陸水 は湿原 の水草 群 落 の枯死お よび湿地林か らの大量 の落葉枝 に起 因す る と考 え られ るO この点 につ いて は,マ レ- シアのBera湖研究 でかな り 詳細 に調べ られ ,名古屋大学 の佐藤修氏 によ って近 く発表 さ れ る予定で あ る。 ここで特 に触 れてお きた いのは ,高緯度地 方 の ピー ト地帯 にあ る泥炭池沼お よび温帯 圏の 山岳地帯 にあ る ミズ ゴケ湿原 との関係で あ る。 日本 の北海道 や東北地方 の泥炭地 や 中部地方 の高層湿原 には茶褐色 で酸性 の陸水が あ り,これを腐植栄養型 と呼ぶ。水温 の低 い 期 間が長 く,植物枯死体 の分解 が進 まず ,そのまま堆積す る こ とに よって リグニ ンや タ ンニ ン 等 が溶 出着色 し,植物 の有機酸 のた めに酸性 にな る といわれて い る。熱帯 で は年 中水温 が高 く 有機物 の分解 速度 は速 いはず で あ るが ,水 中に入 る植物jLFaが多 く分解塁 を上 回 るので有機物が 堆 積 し,泥炭地 と同 じ現 象が起 こって いる と予測 した。 しか し,調査 の結果 は,水 中酸素の不 足 な どによって分解 が抑 制 され るこ とやバ クテ リアの問題 もあ って単純 な差 引勘定で はな さそ うであ るが ,結果 的 には高緯度地方 と同 じ腐植栄養型 の水域 を生 じた もの といえ る。 ここに生 息す る生物群 には熱帯特有 の種類 も多 いが ,植物 プ ランク トン相 は鼓藻類や珪藻類 が優 占 し, しか も寒冷地 の池沼 と共通種が多数 存在す るこ とは非常 に興 味深 い。 黄褐色 で濁 った陸水 と暗褐色 でやや透 明度 の高 い陸水 を感覚 的に類型 化 はで きるが ,湖 沼河 川 の大 きさ,場所 ,周 囲 の環境 , 成 因 に よってpH値 ,色 の濃淡,Ca塁等 に 種 々の段階が あ る。す なわち ,両方 の典型 的な水域 の間 には移行型が多数存在 し,内容 的 には決 して一様 でな い こ とを物語 って いる。 最後 の清澄 な高 山湖や 山地渓流 を一つ の型 と したが , これ らは降雨水 または地下水 の原型 を とどめて い る状態 と考 え るべ きで あろ う。 スマ トラの高 山湖 にお け る1月 の水温測定 で は,垂 直 的な変化 が ほ とん どなか った。 ドイツのス ンダ列 島陸水探検 隊の3月お よび4月 の測定結果 もほほ同様 で あ る。 その他 の季節 のデ ータがな いた め論議す ることはで きな いが ,熱帯 ア フ リ カのVictoria湖 の例 (Beadle

,L

.C.,1974)による と12月お よび1月 は24.60-25.OoCの間で同

(17)

水野 :東南アジアにおける陸水の研究 - 温度 が垂 直分布 し, 他 の季節 には著 しい水温 躍層が現 われて い る。 従 って , これ ら の湖 沼 を測定 した時期 は循環期 に当た って い た もの と思 わ れ る。 ただ し, Singkarak 湖お よ び Manindjau 湖で は溶存酸 素が 10-20m層 で著 し く変 化 した。 これは両湖 の表層 に増殖 して い る植物 プ ランク トンの光 合成 によるが, 特 に注 目 しな ければ な らない の は水深 270m もあ る Singkarak湖 の無酸素層 が 10m層近 くまで達 して い るこ とであ る。 富栄養化 が進 んで い るに は違 いな いが ,その原 因の追求 およ び何 らか の処 置を必 要 とす るであろ う。 生物生産力 を 目的 と した研 究 は ,マ レー シアの Bera湖で行 なわれたが , 典型 的な非 調和型 湖 沼 (腐植栄 養型) で あ るか ら生息す る生物相 は強 く制限 されて い る。 しか し,生存す る動物 の成長 や生物生産力 は大 きい よ うであ る。前述 した通 りユス リカの

世代 の 日数 は , 日本にお け る最適条件 下の約 1

/

2

で , しか も一年 中発生す る ことや テナガエ ビの

1

種 Macrobrachium trompiの成熟 が速 く,雌 の抱卵個体 が 年 間を通 じて 観察 され るこ とか ら も 温帯 圏 に比べ て生 産 力 の大 きい こ とが明 らか にされた。他方 ,TonleSapを代表す る黄 褐色 で濁 りの著 しい水域 も動物 プ ランク トン,ベス トスおよ び魚類 の現存量 が著 しく大 きい こ とや タイ国の M aeKlong 河 で魚類 や河底 の貝類 の豊 富な こ とを観察 した。 しか し,断片的な資料 を得 た程度 で あ って, 各地域 の現存盛 を比較 す る段 階 には達 して いな い。今後 は熱帯 ア ジア地域 の陸水 にお け る止水 , 流水 それ ぞれ につ いて前述 した三つ の典型 的な水 域 を選 び,現存塵 な らびに生産力 の測定をす る こ とが必要 であ る。 主 要 文 献

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図 l Chi r ono mu s s p. の成長 曲線 ( T. Mi z uno ,1 9 7 3 )
図 2 テナガエビの一種 Mac r o b r ac hi umt r o mpi の雌の体長分布 と抱卵個体( T.Mi z uno,1 9 7 4 )
図 3 東カ リマンタン ,Ma ha ka m 河水系における湿原湖沼の景観 ( 上)開水面は広大であるが,深度は 2‑ 3m で浅い。
図 4 は , Toba 湖 にお け る ドイツ ・ス ンダ列 島陸水探検 隊が 1 9 2 9 年 4 月 に観測 した借 と筆者 が 1 9 7 6 年 1 月 に観測 した値 とを比較 した ものであ るO水温 は ,サ ー ミス ター と転倒温度計 の両方 で測定 したが ,表水面か ら 3 0 0m の深 さまで 2 4
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