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東北タイの”丘陵上の水田” : 特に,その”産米林”の存在について [Rice Lands in the Upland Hill Regions of Northeast Thailand: A Remark on “Rice Producing Forests”]

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Academic year: 2021

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- A Remark on "Rice Producing Forests" -by

Yoshikazu TAXAYA,and TakashiToMOSUGI

NortheastThailandhastwotypesofricelands,oneon anuplandplain and the otheron uplandhills. Theformerhasanextensivedistribution between theChiand theMum rivers,whereasthelatterformsriceland patchesofmuch smallerscale in themarginalzonesofNortheastThailand,asshown in Fig.1. Thispaperconcerns thelattertypeofricelands・

Each riceland in upland hillregionshastwofoldstructure,which compnsesrice 丘eldson valleybottom andthoseonvalleyslopesasillustratedin Figs2and 3.

Riceもeldsonvalley bottom are flatand open,and usually treeless. Theseare 】ong・established,wellirrigated,fertile(averageyieldsisca30tang/ra主)andstablefields. Rice丘eldsonvalleyslope,ontheotherhand,aregradient,woodedandofveryrecent opening,non-irrigated,less・fertile(averageyieldis10-20tang/ra主)andunstable.

A veryrapid expansionand invasion ofrice-growlng Plotsinto forestareashas resultedinunreglSteredrice鮎ldsonvalleyslopes,inthesesometenyears. Anexample isshown in Photo1,which shows a notice board reading Hforestreservationり in a plotwherericeisgrown.Regardingthisfact,"rice・growlngplotsinuplandhillsregions" could becategorizedintothree;i・C.irrlgatedrice丘eldsonvalleybottom,andrain-fed rice点eldsand "riceproducingforests" bothon valleyslope,in whichtheacreageof thelastseemstobetoogreattobeneglected.

Thestructuralpatternofriceland mentionedaboveisnotparticularcharacteristic to theupland hillsofNortheastThailand,I)utitisapplicable to the mostofthe marginalzonesoftheCentralPlain ofThailand aswell・Ifthisisthecase,40% of totalricelandofThailand should be accompanied with the "rice producing fわrest" and thisdisguisedricefieldsshould Constituteenormousadditiontotheexplicit丘gures ofrice点eld appeared on statistics.

Ⅰ ≠丘陵上の水田〃 とは

東北 タイの主要部は平原 と丘陵の混在 した地形で 250万haの水 田があるとされ る。 これ ら

水 田の分布 は Fig.1で示 され る。

*

京都大学東南 アジア研究セ ンター

(2)

東 南 ア ジア研 究 10巻1号

Fig.1 Distribution oftwotypesofricelands;ricelandsonan upland p】ain andthosein upland hillreglOnS

Fig.1か らみて とれ ることは,東北 タイ水 田の二 つの分類 についてである。一 つはChi河 , Mun河 ぞ いに発達す る比較的連続的な水 田で ある。 他 の一 つは, これ ら水 田を取 り巻 いて斑 状 に分布 す る小規模 な水 田群であ る。前者 は平坦, あるいは きわめて緩 い起伏 の段丘 もしくは 平原状 の地形上 に立地す る。筆者 らは, この地形上 に分布 す る水 田を ≠平原上 の水 田'Yと呼 び た い 。 一方,平坦 な平 原上 の水 田の周辺 に分布 す る斑状 の一 つ一 つは,緩 い丘陵地帯 中の地形的低 所 に一致す る。 いいか えれば, これ らの小水 田群 は丘陵, あるいは きわめて低平 な山あい水 田 と考 えて さ しつか えな い。 しか し, ここでい う丘陵 もし くは低乎な山は, 日本 や イン ドネシア あるいは雲南で人 々が想像 す るよ うな急峻な ものではな い。仮 に地形を その急峻 さによ って沖 積平野,平原,丘陵,山岳 と分 けた時 に丘陵 と呼 んで しか るべ きものを想像すれ ばよいO筆者 らは この種の地形を丘 陵 と定義 し,その地域 内にある水 田群を ≠丘陵上 の水口 ク と呼びたい。 ≠丘陵上 の水 田ク のひ とつの単位 の普通の大 きさは,水 田面積

1

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程度である。 この規模 は, 日本 の中国地方 に発達す るか な り大 きい盆地 よ りは広 いが,奈良盆地 に比べ ると, その約

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いる地域)。 この地はタイとカンボジアの国境をなす ダ ング ・レック山脈の北面 に広が る丘陵 であ って,同山脈か らの水 を比較的豊富 に受 け うる。 水 田部 自体の形態は Fig.2に示 され る よ うに,谷底 幅 5km,水 田部 中の谷長 さ 25km で,谷底部の両側 に幅数 km の緩傾斜地を拡 げている。 Fig.2が示す ごと く,丘 陵上の水 田の特性 は構造 の二重性 にある。 この二重性 は,基本的に は地形 によ って支 配 されているが,それが喚起す る諸性質は広範 にわたる。 プ ラコンチ ャイの 水 田は,地形が支 配す るこの二重性がみ ごとに模式的に集約 されている実例 であるので,Fig. 3にそれを示 した。農業上 の観点か らは次の 5点 に分解 して読 みなおす ことがで きるであろ う。 a) 丘陵上の水 田は地形 的には,水平 な谷底 田と,傾斜を もつ山腹 田とに対 置す ることが可 能 である。 b) 景観的には,前者 は木のない開けた水 田に対応 し,後者 は木の多 い水 田に対応す る。 C) 谷底 田では漆鶴用水路密度が高 いが,山腹 田では水路 は原則 としてない。 d) 谷底 閏では平均 30タ ング/ライ*の収量があ り, 山腹 田では 10-20タ ング/ライ しかな い。 しか も前者は安定 した収量を示 し,後者は不安定 な収量を示す。 e) 前者 は 古 くか ら開 けている水 田であるが,後者 はご く最近の開墾 日である。 以下 に続 く2葦で,上述 の二 つの対 置的な地形上 の水 田のそれぞれについて,少 しくわ しく 記載 したい。 Ⅲ 谷底の古い潅瀬 田 いかに鈍感 な旅行者で も,ひとたびその見分 け方 を教 え られ たな ら,まず間違 うことな く, 谷底 の水 田と

鹿の水 田を容易 に識別す ることがで きる。理 由は,二つの型の水 田の間 には, きわめて排他 的な景観上 の違 いが存在す るか らである。

腹の傾斜水 田上 には,ほとんど例外 な く, きわめて多 くの 自然の樹木 が残 されている.一 方 ,谷底 の水平 田には原則 として,立木 はほとんどない。少 な くとも自然 のあるいは野生の樹

*

タ ング-207,ライ-0.16ha

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東南 ア ジア研 究 10巻 1号

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∃ AmphoePr(コkhonChol

針 声 crosssection,seeF・g・3 Fig.2 Ricelandsin AmphoePrakhon Chaiasof1930. This shows that the topography strongly controlstheland use; rlamely ricegrowlng wasmadeonlyonvalleybottoms,leavingvalleyslopesasopen forests. (prepared based on theRTAMS'stopographicalmapsof1:50,0002')

木 は一本 もない。 時 に見 られ る立 木 は, サケ- *1(Combretum quadrangulare),竹 *2,パ ル

ミラパーム*3, ご くまれ にはチ ャムチ ェ リー*4(Enterolobium Saman)であ り, その出現頻度 もきわめて低 い。 しか もよ り特徴 的な ことは,すべてが畦畔上 や水路 ぎわに人為的 に植 え られ て いるとい うことで あ る。 この種 の,原則的 には木を持 たないあるいは もった と して も植 え ら れた木 しか ない開 けた風景 は,人 々に圧倒 的 に広 い水 田地帯 とい う印象を与 え,水 田以外の何 物を も想像 させない。 さらに, よ り綿密な観察者 な ら, そ こに発達 した濯献納 のある ことに気 がつ く。例 えば,プ ラコ ンチ ャイの町か らバ ン郡 (AnphoeBan Kruat)に通ず る遺ぞいには,水路 もしくは 自然 の流れが平 均 300-400m 間隔で見 られ る。水路 はほとん どが幅 1m か ら 1.5m 程度の もの で ある。 自然流 は川幅 10-12m 程度の もので ある。道路ぞ いには, これ らとは別 に幅 5m の 水路が掘 られて いて,これが排水路 の役 目を果 た して いるO もっとも目立 つ ことは,自然 の流れ に,丸太 とソダ と土で作 った小規模 なセキが多 く作 られて あることで ある。このセキで 自然流の 水位を30-50cm 高 め,水路 に導水 で きる仕組 みにな って い る。 つま り,この谷底 では,技術 は た とえ近代的でないと して も,実 に手 の こんだ港翫設備が全域 にわた って ととのえ られて いる。 *1 家庭で薪として用いるために植えられる *2 各種細工用 *3昔 は砂糖の主要原料 *4箱用材として最適

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Fig.3A crosssection ofrice land in Amphoe Prakhon Chaias of

1972,showing atwojold structureofthericelands;ricelands on valley bottom and thoseon valleyslopes.

元来,プ ラコ ソチ ャイの水 田域程度の規模 の谷筋で あれば, その地形 ・水利条件 は小規模濯 概 に通 して いると言 い きってよいであろ う。 理 由は, 第1に谷底 を ほぼ谷 の延 び と 平 行 に分 流*5す る流れ は, 自然 の状態 ですで に谷 幅い っぱいに水 を配分す る機能 を もって いるか らであ る. しか も,通常, このよ うな谷地で見 られ る 1/1000-3/1000 とい う谷底 匂配は,水 が流れ るに充分大 きな傾斜で あ り, しか も,小 さな営力で充分 な水量をダム ・ア ップす るのに大 きす ぎない程度の傾斜 とい ってよいであろ う。 ちなみに, タイ国で,伝 統的な濯献納で著名 な北 タ イの チ ェングマ イ (Chiang Ma主)盆地 では漕鶴 田全体 の平均勾配 は 1,7/1000で ある。 要 す るに,谷底 の水平 田は, もともと水 がか りの よい場所 で あ り, その上 になお水 管理が注 意深 く行 なわれて いる。 こ うして現在で は,安定 した,見渡 すか ぎ りの広 い水 田 らしい水 田に 開 けているので ある。 ふつ う平均的 な条件 の所 では,稲 は軍丈

1

.

2

-1

.

4m

,収量30タ ング/ライ, 時 に 40タ ング/ ライ ぐらいと見受 け られ る。 やや高位で水 の健 の悪 い と考 え られ る所では,草丈0・7m ぐらい *5 この種の地域 の谷 は多かれ少なかれ扇状地 的性格を もち braided streamsが発達す る。

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東南 ア ジア研 究 10壇 l号 の短 い ものまで見 られ ることがあ る。 こうした所では,収量は20タ ング/ライ程度 にまで低下 す る。 Ⅳ 山腹の新 しい天水 田 密 に残 された 自然 の樹木の下 に, 山腹の天水 田は,やや乱雑 に広が り,疎林 の 中に即席 に開 かれた水 田とい う印象を人 々に 与える。樹木の種類 は,多種 にわた るよ うで あるが,筆者 らに 特 に印象的 に映 るものは, サベー ング (Dipterocarpusintricatus) とラング (Pentacmesia

-mensis)の二種で ある。

種のいかんにかかわ らず,立木 は胸高南径15-30cm 程度の ものが 80%以上を 占め る.立木間隔は普通で 20-80m,一部で は 5-10m 間隔 とい うの もある。 自 然 の立木 と して 当然 の ことなが ら, これ らは畦畔上 といわず,圃場 中 といわず, いたる所 に生 えて いる。 このよ うな立木の問に,水 田の一枚一枚 は,か な り小 さな区画で (平均20mx30m 程度)分布 している。下 の Photo.は, この立 木の多 い天水 田を示す。 このよ うな山腹の木 の多 い水 田には,いかな る漕翫施設 もない。雨水利用のためにあるもの は,畦畔 とその区画 内が比較的水平 にな らされて いるとい うだけで ある。 しか も, そ こに生 え ている稲 はたいてい貧弱で ある。特 に水 田が林 と接す る周辺部ではその貧弱 さは極端で ある。 た とえば稲の一部が枯死 している ことか ら, もともとは植付のあ った ところとわか るよ うな こ ともある。 このよ うに水 田は林 の 仁恒こ立 ち消 えるが ごと く消滅 して いることが多 い。 こうした 景観 は, それを見 る人 々に,いわゆる 「水 田」 よ りも 「林」 を強 く連想 させ るもので ある。 こうした景観 は,開 田過程 に関す る一 つの示 唆を筆者 らに 与えるOすなわち, もともと山腹 一帯 は巨木 を混 じた林 で あ った. ところが,伐採業者 によ って 巨木が切 り出された際 に,同時 に森林 に手 が加 え られ た。道路 もで きた。伐採業者 が去 ったあ と,農民 が一度手 の加 え られた 林の下生 えを刈 り取 った。 こうして比較的水利条件 の良 い所 に稲が植 え られ るよ うにな った。

Photo. W。oded riceland. Noticethatatreein themiddlehasa slgn board reading"forestreserve".

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れ るとい う事実などと考 え合わせ ると

,山

腹天水 田の開 田は, きわめて近 い過去 に,かな りの 速度で進行 し,現在 もなお進行 しつつあると考 えて もよさそ うで ある。 今 回の調査旅行 中の印象 と,数種の地図類の検討を もとに,古 い谷底の港概図 と,新 しい山 腹の天水 田の面積を比較 してみると,東北 タイの山間盆地 にかんす るか ぎ り, この比率 は1:1, も しくはそれよ り後者のほ うがやや多 い くらいにまで,天水 田面積が増えて しま ったのではな いか とい う結論 が出て くる*。 こうした天水 田のほとんどには草丈

0

.

8

-1

.

2m

収量

1

0

-2

0

タ ング/ライ平均 と観察 され る稲 が植付 けされている。 しか も収量は年 による差がかな りあ りそ うな ことを感 じさせ る。

「産米林」 の存在 丘 陵上 の水 田が,谷底の港鶴 田と山腹 の天水 田とい う二重構造 を もっていることは,すでに 述べた。 しか し, ここでは, これを修正 して,実際 にはそれが少 な くとも農業統計的にはよ り 複雑 な構造 にな っているとい うことを述べたい。 結論か ら先 にい うな らば,天水 田を さらに二分 して,次の模式 に示 され るよ うな三類型を設 けよ うとい うのである。 地輿望担区分 農業統計的区分 地形的に山腹天水 田と規定 した地域を さらに二分す る理 由は こうである

。山

腹天水 田のすべ てが,はた して 「水 田」 として登録 されているか否かが疑 わ しいか らである。農民の話では, 「米を作 ることは許されているが, この水田中の木 を切 ることは 禁

されて いる

E

f

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とい うの がある。また別 の例では, 水 田に生 えている立木 に, 「保護林」 とい う森林局の表示板 がか け

*

この点にかんしては別に発表するつもりである。

(8)

東 南 ア ジア研 究 10巻 1号 られていた (Photo.参照)。 こうした ことは筆者 らに, 米 を作 って い る 所 の内の 少 な くとも 一部は 「林地」 と して登録 されて いるのではないか とい う疑 問を感 じさせ る。 この よ うな未登録の水 田のお こりうる可能性 は,最近 まで林で あ った所 に,近年急速 に米作 りが侵入 して きた とい う事実を想起 すれば,比較的容 易 にな っと くで きるであろ う。 そ して, 地租支払 いを考 えあわせ ると, 「産米林」 の存在の可能性 は さ らに大 き くな る。 つま り, 「林 地」を 「水 田」 に登録変更すれば,当然 この土地 に対 して農民 は地租 を支払 わねばな らない こ とにな るか らで ある。 「産米林」 の成生過程は具体的 には次の二 つのケースがあ りうると筆者 らは考 えてい るOす なわち,第1は,合法で あれ非合法 であれ,国有林 中に米作 りが侵入 して しま った場合 である。 第2は,米作が行 なわれて いて も,米作以外 の要素,た とえば薪刈 り場 としての意 味が重要視 され, したが って人 々がそれを水 田と意識 しない場合であ る。 米 によ り敏感 な人 には水 田と見 え るが,立木 によ り意識 を集 中す る人 には林 と見 える くらい木 が多い とい う事実か ら,第2の ケース0)お こりうる可能性 は充分 に想像 され るで あろ う。 第1のケー スと第 2のケースが, ほ ぼ同時 に起 きている こともあ りうるで あろ う。 そ して さらにつけ加 え るべ きは,未登録水 田の 発見 は,通常,外部者 の調査では至難 で あるとい う事実で ある。不注意 な観察者 な ら,た とえ 航空写真 を利用 して も, それを林 と見誤 るだろ うし,道路か らの観察 では,なおさ らそれを林 と誤認す る確率 が多 いか らで ある。 か くして,筆者 らは農業統計上 の分類を考慮 して,水 田を三分類す る。濯翫 田と天水 田のい わゆ る 「水 田」以外 に, 「産米林」 の項 目を も うける必 要があるのではないか と, 考 えるので ある。 「産米林」 は しか し, それが尖 に うつ ろいやす く, とらえ難 い もので あることを追記 してお かねばな らない。 今 年 「林」 で ある所 は, その翌年 にはひ とたび稲 さえ植 え られれば, 「産米 林」 にな る可能性 があ る し,また今 日の 「産米林」 は,いっかの時点 で水 田と して登記 され, 同 じものが, 「天水 田」 にな りうる可能性 もあ るわけで あ る。 一 口で いえば, それ は山腹天水 田の外縁 に存在す る短命 なまぼろ L的米産域 とい うことがで きる。 あ と が き 「産米林」 の類型を設 けることで,いろいろ重要 な ことが明 らか にな って くるか もしれない。 た とえば,反 当収量の再検討 の必要性 とい うことで ある。 この十数年 の米生産 の実情 は次のよ うに言 えないであろ うか。 過去十数年間 に 「山腹の天 水田」 と 「山腹 の産米林

の面積 が著 し く拡大 した。 したが って それは 「絶壁産 景」の増人 に大 き く寄与 したO しか るに もし, 「産米林」 が 「水 田」面積 にか

(9)

いだ ろ う

か。

最後 に,本稿 では東北 タイの ≠丘陵上 の水 間〃 についてのみ議論 したが,同 じよ うな変則的 な外縁部を ともな う二重構造 は, 中部 タイでは Fukuil' の "water de茄cient foot hillsり

(Takaya3'の Fan-terrace complex area) に もあてはまることを, ここでは付 け加 えて おか

なけれ ばな らない。 この ことはタイ国の全水 田面積 650万haの うち,約 250万haすなわち40

%弱 が同 じよ うな構造を もち同 じよ うな問題を もつ ことを意味す る もので ある。

謝 辞

現地調査 はタイ国 NationalResearchCouncilの許可の もとに行 な った。 なおSoilSurvey Division,DepartmentofI.and Developmentか らほ,Mr.Pronpanが同行 され助 け られ る

ところが多か った。調査中 は京大東南 アジア研究 セ ンターの久馬- 剛教授 が 自然 の察観 につい て,いろいろ貴重な示唆を与 えて下 さったO帰 国後 ,軍稿作成 の段階では京都大学東南 アジア 研究 セ ンター坪 内艮 博助教授 と石 井米雄教授か ら教 わ る所が特 に多か った。以上 の方 に感謝 し ます 。 なお調香費 は,京大東南 アジア研究セ ンターの現地調査費の一部を利用 した。 参 考 文 献

1) Fukui,II."EnvironmentalDeterminantsAffectingthePotentialDissei nam tionofHigh Yielding VarietiesofRice,"Tonan J47'ia Ken々yu (Tu Southea∫tA∫l'an Studl-es),Vol.9,No.3,pp. 348-374,KyotoUniv.,1971.

2) RoyalThaiArmyMapService,TopographicalMapof1to50,000.

3) Takaya,Y.,"PhysiographyofRiceLandintheChaoPhrayalきasinofThailand,"Tona72J471ia Ken身u (TheSouzhea∫lAs2'an Studie∫),Vol.9,No.3,pp.375-396,KyotoUniv.,1971.

参照

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