• 検索結果がありません。

IRUCAA@TDC : №22:象牙芽細胞におけるイオンチャネル型ATP 受容体サブタイプ(P2X)の機能的検索

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2021

シェア "IRUCAA@TDC : №22:象牙芽細胞におけるイオンチャネル型ATP 受容体サブタイプ(P2X)の機能的検索"

Copied!
2
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)

Posted at the Institutional Resources for Unique Collection and Academic Archives at Tokyo Dental College, Available from http://ir.tdc.ac.jp/

Title

№22:象牙芽細胞におけるイオンチャネル型ATP 受容

体サブタイプ(P2X)の機能的検索

Author(s)

塩崎, 雄大; 佐藤, 正樹; 木村, 麻記; 澁川, 義幸; 佐

藤, 亨; 田﨑, 雅和

Journal

歯科学報, 115(5): 481-481

URL

http://hdl.handle.net/10130/3830

Right

(2)

目 的:水 酸 化 カ ル シ ウ ム 製 剤 や mineral trioxide aggregate(MTA)は,象 牙 質 表 面・歯 髄 内 へ の 投与時に強いアルカリ性(pH=10∼12)を示すこ とで,反応性の第三象牙質形成や象牙質橋形成を誘 発すると考えられている。しかし,これらの製剤の 象牙質形成過程に対する直接的作用の詳細は不明で ある。そこで,本研究は象牙質・歯髄への高アルカ リ刺激による反応性象牙質形成機構を明らかにする ため,象牙芽細胞のアルカリ刺激感受性を検討し た。 方法:新生仔ウィスターラットより得た歯髄スライ ス標本周囲に存在する象牙芽細胞に,fura‐2を用い た細胞内遊離 Ca2+ 濃度([Ca2+ ]i)測定とホールセ ルパッチクランプ法を用いたアルカリ刺激誘発性細 胞膜電流計測を行った。 結果:細胞外 Ca2+ 存在下において,pH10のクレブ ス溶液を投与すると,一過性に[Ca2+ ]iは増加し た。その[Ca2+ ]i増加は反復投与による脱感作を示 さなかった。アルカリ刺激(pH8.5−10.5)誘発性 [Ca2+ ]i増加は,細胞外 Ca 2+ 非存在下において有意 に減少した。細胞外 Ca2+ 存在下,細胞外 Ca2+ 非存 在下ともに,アルカリ溶液の投与で[Ca2+ ]iは pH 依存的に増加した。アルカリ溶液(pH7.5−9.5) による[Ca2+ ]i増加は細胞外 Ca2+濃度依存性(濃 度変化:0.01−5.0mM)を示し,その EC50はアル カリ溶液の pH が高くなるほど減少した。パッチク ランプ法では象牙芽細胞にアルカリ刺激(pH9) を行うと内向き電流(保持電位−80mV)が記録さ れ,そ の 電 流 は pH 依 存 性(pH8−10)を 示 し た。細胞外 Ca2+ 存在下において,pH9のクレブス 溶液の投与で誘発された内向き電流の振幅は反復投 与による脱感作を示さなかった。pH10のクレブス 溶液による[Ca2+ ]i増加は TRPA1チャネルアンタ ゴニストである HC030031の投与で有意に抑制され た。 考察:象牙芽細胞に対するアルカリ刺激は TRPA 1チャネル活性化で調節される細胞外からの Ca2+ 流入とストアからの Ca2+ 放出を誘発することが示 さ れ た。加 え て,高 pH 環 境 で は 象 牙 芽 細 胞 の Ca2+ 感受性が高くなることが示された。したがっ て,水酸化カルシウム製剤や MTA の投与はアルカ リ刺激を象牙芽細胞が受容することによって象牙質 形成を駆動することが示唆された。 目的:細胞外ヌクレオチドにより活性化される P2 受容体ファミリーは,様々な生理的機能発現に寄与 することが知られている。中でも ATP に対し特異 的に応答するイオンチャネル型サブタイプ P2X は,侵害刺激の受容と伝達,また炎症反応に関与す るとの報告が多数なされている。しかし,歯髄にお ける P2X の機能的発現について詳細な検討は未だ 少ない。そこで本研究では,歯髄の感覚受容器とし て着目される象牙芽細胞における P2X 受容体の機 能的発現について,電気生理学的な検討を行った。 方法:実験には継代培養したマウス由来象牙芽細胞 系細胞(以下 OLC)を用いた。OLC のイオンチャ ネル活動は,whole-cell patch-clamp 法により記録 した。標準 細 胞 外 液 と し て Krebs 液(pH7.4)を 用い,Ca2+ を除去した外液を Ca2+ 除去外液として 用 い た。電 極 内(細 胞 内)液 組 成 は(mM),140 KCl,10NaCl,10HEPES(pH7.2)と し た。P2X の非選択的作動薬には K+ -ATP,選択的作動薬とし て P2X1,2/3,3にαβ-MeATP,P2X7には BzATP を 用いた。選択的阻害薬として P2X3に NF110,P2 X4に5-BDBD,P2X7には KN62を用いた。 結果:保持電位(Vh)­70mV での膜細胞イオン電 流 連 続 記 録(gap-free mode)下 で,100μM K+ -ATP を OLC に 投 与 す る と,33.2±0.4pA/pF(n

=3)の内向き電流が記録された。同様に300μM BzATP の 投 与 で は,­26.4±1.0pA/pF(n=3) の,100μM αβ-MeATP で は1.1±1.6pA/pF(n= 3)の内向き電流が記録された。K+ ­ATP によっ て誘発される内向き電流は,KN62,5-BDBD の投 与により有意に抑制を受けたが,NF110は有意な抑 制を示さなかった。Ca2+ 除去外液を用いても,100 μM K+ ­ATP 誘 発 性 内 向 き 電 流(54.2±6.2pA/ pF ; n=3)が誘発され,これは KN62により有意 に抑制されたが,5-BDBD では有意な抑制を受け なかった。 考察:象牙芽細胞には生理的条件下において,P2 X1・P2X3は機能的に発現しないこと,P2X4およ び P2X7が機能的に発現することが示された。

№21:象牙芽細胞におけるアルカリ刺激受容機構の解明

佐瀬俊之1)2),木村麻記3),佐藤正樹3),東川明日香3),小島佑貴3),佐藤 亨1),澁川義幸3) 田 雅和3)(東歯大・クラブリ補綴)1)(千葉県)2)(東歯大・生理)3)

№22:象牙芽細胞におけるイオンチャネル型 ATP 受容体サブタイプ(P2X)の機能

的検索

塩崎雄大1),佐藤正樹2),木村麻記2),澁川義幸2),佐藤 亨1),田 雅和2) (東歯大・クラブリ補綴)1)(東歯大・生理)2) 歯科学報 Vol.115,No.5(2015) 481 ― 99 ―

参照

関連したドキュメント

本研究は、tightjunctionの存在によって物質の透過が主として経細胞ルー

の多くの場合に腺腫を認め組織学的にはエオヂ ン嗜好性細胞よりなることが多い.叉性機能減

 肺臓は呼吸運動に関与する重要な臓器であるにも拘

テ手術後白血球敷ノ」曾加シ,白血球百分率二於

Excel へ出力:見積 受付・回答一覧に表示されている伝票を Excel に出力 することが可能.

内 容 受講対象者 受講者数 研修月日

), Die Vorlagen der Redaktoren für die erste commission zur Ausarbeitung des Entwurfs eines Bürgerlichen Gesetzbuches,

本案における複数の放送対象地域における放送番組の