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看護学生のリスク感性測定尺度の開発と信頼性・妥当性の検討

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Academic year: 2021

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様式(7) 報告番号 甲 保 第 13 号 乙 保 論 文 内 容 要 旨 氏 名

南 妙 子

題 目

看護学生のリスク感性測定尺度の開発と信頼性・妥当性の検討

研究の目的は、看護学生のリスク感性を把握するための測定尺度を開発し、その信頼性と妥当性を 検討することである。 文献検討により看護学生のリスク感性に関する80 項目 6 段階のリカートスケールを作成し、看護 大学生226 名を対象にした一次調査を実施した。協力の得られた 121 名の結果を分析し、リスク感 性予備尺度を構成する44 項目を選択した。この予備尺度に外部基準尺度項目を含む無記名自記式質 問紙調査を四国内の看護系大学3 校に在籍する 1~4 年次生 774 名に実施した。回収は一定期間留め

置かれた回収箱への投函にて行った。統計解析には、SPSS ver.20.0 ならびに Amos ver.19.0 を用い、 探索的因子分析および確認的因子分析を行った。尚、本研究は、徳島大学病院臨床研究倫理審査委員 会の承認を得て行った(承認番号1504)。 研究の趣旨に同意が得られ、回収箱への投函があったのは689 名(回収率 89.0%)で、すべての 回答に欠損値のなかった602 名(有効回答率 77.8%)を分析対象とした。 探索的因子分析の結果、【安全行動遂行力】【リスク体験活用力】【リスク情報獲得力】【リスク回避 準備力】【リスク対応準備力】【リスク察知観察力】の6 下位尺度 25 項目が得られた。Cronbach の α係数は、尺度全体で0.93、6 下位尺度では 0.85~0.91 の範囲であり、内的整合性は保たれていた。 確認的因子分析の結果、看護学生のリスク感性は、6 因子 25 項目で構成されたモデルで、GFI=0.911、 AGFI=0.887、CFI=0.951、RMSEA=0.056 を示し、妥当な適合度が得られた。これは、6 因子によ る構成概念の妥当性を支持する結果であった。 リスク感性得点と外部基準尺度の安全意識尺度との相関では、【安全への関心】と【安全への配慮】 の2 下位尺度の間で r=0.5(P<0.01)の中程度の正の相関が認められ、安全への関心や注意行動の高さ とリスク感性の相関が示された。認知欲求尺度では、【安全行動遂行力】【リスク情報獲得力】【リス ク対応準備力】【リスク感性全体】との間に有意な正の相関(r=0.25~0.31、P<0.01)が認められ、複雑 で危険状況に適切に対応できる状況認識力が高いほどリスク感性も高くなることを示唆する結果が 得られたが、いずれも弱い相関であった。失敗傾向尺度においても、【衝動的失敗】と【安全行動遂行 力】との間に有意な負の相関(r=-0.23、P<0.01)があり、リスク感性が高まると、普段の失敗が少な く安全行動への配慮があるという予測を支持する結果と考えられるものの弱い相関であった。 本研究結果より、開発した尺度の内的一貫性、構成概念妥当性が確認されたが、基準関連妥当性の 確認については課題が残った。開発した尺度は、看護学生が実習開始前に自身のリスク感性を自己評 価し、学生が自身の得点の低い下位尺度の自覚、安全に行動するために必要な学習目標を設定し、実 習の準備状況を整えることに活用できる。

参照

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