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随意運動の発達に関する神経心理学的基礎 : A. R. LURIAの局部脳損傷患者に対するケース研究からの覚え書き(下)

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(1)Title. 随意運動の発達に関する神経心理学的基礎 : A. R. LURIAの局部脳損傷 患者に対するケース研究からの覚え書き(下). Author(s). 藤井, 力夫. Citation. 北海道教育大学紀要. 第一部. C, 教育科学編, 32(1): 195-205. Issue Date. 1981-09. URL. http://s-ir.sap.hokkyodai.ac.jp/dspace/handle/123456789/4853. Rights. Hokkaido University of Education.

(2) . 随意運動の発達に関する神経心理学的基礎 A.R.LURIA の局部脳損傷患者に対するケー ス研究からの覚え書 き(下) --. 藤. 井. 力. 目. 次. 夫. (上). 細, コトバと叙述( 2 ). は じめ に. Vm , リ ズム と同期. 1, 神 経心理 学. (下). 1 1 . 脳の基本機能ユニット 1 1 1 . 定位反射の神経機序. 1 X . 論議 二重の意味で葡i眼された存在. I V . 因子分析と再教育プログラム. 意志の自由と客観的必然の制限. (中). 外的定位行為(言語)の存在と役割. V, 知覚と行為 V I 1 ) . コトバと叙述(. 形成実験と発達研究への課題 文 献. IX, 論. 議. i 払上, 局部脳損傷患者に対する Lur aの神経心理学的アプローチの概括を目的として, 人間の随 i 勺諸行為の物質的基礎に関する Lur aの 整理, 脳の機能と構造の力動的関係についての現代的理 としての《脳の基本機能ユニ ッ ト》(上) , ならびになんらかの形でその力動性を喪失・解体した場 Lu i r aにおける脳損傷患者に対する機能回復のための再教育 プロ グラムの実際(中) , これら二 面から検討を加えてきた. 以下, 本稿をおわるにあたって, 障害児教育に関係し発達研究にお る生理学と心理学の統一 の問題に直面している者の立場から, Lur i aの神経心理学とそ の発達研 をめ ぐる問題についての若干の前提的整理を試みたい,. 《二重の意味で制 限された存在》 1) 本稿(上)の冒頭 で指摘 したように Lu i r a の《神経心理学》はあくま で成人の脳損傷患者から もので, 成人の神経力動とその病理を対象とするもの であっ た 脳の機能と構造の力動的関係 の . i のための Lu r aの 基本機能ユニ ッ トとしての整理, さらには再教育 プロ グラムの組織における 勺補助手段(外的定位行為)の利用, これらは客観的データからの整理 で 発達研究に多くの示唆 , 195.

(3) . 藤. 井. 力. 夫. を与えてくれるのみならず発達研究者にとっ て魅惑的でさえあるが, まずこの 点が確認されねばな ら な い.. i たとえば, Lu r a が構成活動の デコーディ ン グ障害の診断と機 能回復のために 利用 した《Kohs WISC 等の知 能検査 で i g の ブロ ッ ク課業》(本稿・中・F .8)一つとってみても (これに 類する課業は , す でに言語 (《第2信 積木模様・ブロ ッ クデザイ ンと して動作性の診断項目に採用さ れているが) 号系》ないし《内言》) を媒介とした高度な《自動調節システム》としての脳 機構を獲得した成人の 脳損傷 患者と, 腿機構の統 一性そのものが未熟でこ れ自体形成過 程にある 子どもとでは, 解決のた めの 一般的プランのみならず外的補助手段の利用において質的に異っ たものと解される, 前者は再 教育 プロ グラムにおる代償と回復過程の問題 であり, 後者はより高 次な精神過程の獲得と自動化の ための形成過程に おける問題 である. l 1 ov 以降の生理学 的 i .Pav .P 2) Lu r aは脳の機能と構造の力動 的関係についての現代的な回答( データの蓄 積とその検討か ら)として, 脳機構における《三つの 基本機能ユニッ ト》の存在を提 起し た. また, これら基本機能ユニ ッ トの相 互作用に人間の随意 運動の発達の 物質的基礎を求め た. だ ia 自身も認め るようにあくま でも脳の細胞構築 学的知見ならびに 定位反射の神経機序から が, Lur の 一つの仮 説であり, これが認承されるためには個体発生のレベ ルでの 検証が残されてい る. なぜ ia 自身が認 めまた強調 している ように, 彼が理論的 整理に あたり依拠 した細 胞構築 学 な ら, Lur 当初きわめ (《階層的構 造》と《様式特異性の減少の法則》)はじめ 定位反射機序から言っ ても,人間は て未熟な存在 であり,生理的にも社会的にも 二重の意味で制 限された存在でしかなかっ たのである. が, 同時に, この 二重の意味で制 限さ れた存在の なかに限りなく可能性を内包していたのであっ た. i r a が人間発達の物質的基礎と して《基本機能ユニッ トの相 互作用》を提起するとき, 制 では, Lu i 限から脱却への 内的必然性はどのように把握されていたのであろうか. これにあたっ ての Luraの ) 〔 〕 pp 3 7 基本概念のいくつか をまずは再検討 しよう( .26一42 . Lur i aは言う. 3) まず, 成 人の脳損傷と乳幼児期における損傷による 影響の差異について. 乳幼 児期 では脳の 一定の病 変はその領 域の上位に構成されたより高 次な皮質に 系統的に影響を 与 え, 他方成人におい てはその領 域に依存している低次の皮質に影響を与えるだけ である. たとえば, 乳幼児期における視覚皮質第2 次ゾーンの病変は, 視覚的・具体的思考に関係 した高次過 程の系統 的発達不全をもたらす. が, 成人の場合は視覚分析および統合の部分的欠陥のみ で, すでにそれま でに形成されたより複雑な型の思考は保たれている, 換言すれば, 同 じ部位の病変とい えどもそれ による解体の意味が違い, す でに複雑 なシステムが形 成されそれが単 純な型の活動の構 成に決定的 な影響をも っている 成人では, 《下位》領域の障 害は乳幼 児期における意義を持っていない. 反対に 《高次》部位の病変は, 複雑 なより高次の 精神活動に依存 した要素的機能の崩壊をもたらす, と. i r aは, 個体発生を通 じ精神活動の内容のみならず, それを可能とする生体 これらの事実から Lu レベ ルでの変化, すなわち, 脳の《機能システム》自体における統一性の変化を予想する, では, 《機 能システム》とは何か. i 網膜の光感受性要素だと r aの概念. 4) 《機能》ではなく《機能システム》と言うときの Lu 胞における運動イ B t 巨大錐体細 かこ れに関 連した視覚皮質の 高度に特異的なニュ ーロン反応, ez ン パ ルスの発生, これらは 《機能》 であるが, これをモ ザイ ク的に 寄せ集めてみて も生体としての人 間を理解することができない. これに対 し, たとえば呼吸作用. これは 横隔膜や肋間筋に よりなさ れるが, 基本的筋群 である横隔膜が障害をうけても, 肋間筋が呼吸作用に加わるし, なんらかの原 因で肋間筋が障害されれば, 喉頭筋が動員されなんとか 空気を吸い込もう とする. これはたんなる 《機能》 ではない. 《機能システム》としての理解が重要 で, かっこの作用は別の可 変的な手段によ 196.

(4) . 随意運動の発達に関する神経心理学的基礎(下). i r aによればこれが第1の特徴で, り実現されうるとともに, たえず一定の課題を達成させうる. Lu しかもそれは内的な構造の面で一連の求心マ性と遠心マ性の要素を含むところの完全な《フィ ー ドバッ i aは 精神活動の基本形態に適用すべ ク・システム》だとされる(第2) . こうした意味での理解を Lur きだとする. 5) 《狭い局在》ではなく《力動的 なシステム的機能局在》の原理.. それゆえ,《機能シス ブ ム》としての理解は人間のような複雑 な精神諸活動を脳 の限局 した部位に求めることを許さない. バラ バラであっ た脳の各部位が, 人間の歴史的・社会的な諸活動を通じ一つの機能システムにまと. l めあげられる. そのさい最も本質的な役割をはたしたのは,Pav ov の言う ごとく運動皮質の諸細胞 i t ゞ性(Ki 機能システムの形成にあたり最も基本となる遠心 ) たろう なぜならそこには ne であっ c , . he i t t ) 細胞が存在し, 他の皮質のすべての細胞との結合関係を保障している 細胞と求ノふ性 (Ki nes c i からである. この点を重視するなら, Lur aの言うつ ぎのよう な二つの 可能性はきわめて必然的なこ ととして理解されよう. 第1. 大脳皮質における諸機能の局在は固定した一定不変のもの ではなく, 発達の過程ならびに 連続的な訓練の段階において変化する可塑性を内包している, たとえば書字過程. 書字の初期の段 階は文字の図形的な形を記憶することに依存している. つまり文字の形の各要素をまねるという分 節的な運動イ ン パ ルスの連鎖によって行なわれる. ところが, 練習によってこの過程の構造は根本 的に変化し, 書字という行為は一連の自動的な《運動メロディ ー》に転化する. 第2. 脳機構それ自身で限りなく可能性を内包しているとともに, たえず新しい形態学的器官の 創出を必要とせず, 新しい機能に対する要請と経験が蓄積的に新しい力動的なシステムを産出させ る. たしかに人間の初期発達段階では精神活動はより要素的な基盤をもち, ごく 基本的な機能に依 存している. が, その後の発達 での外的活動における道具や言語の使用(運動)は, 脳の機能間結合 に対し新しいより間接的な媒体として作用する. すなわち, 音声コー ドをもつ言語の使用(運動)は 皮質の聴覚野と運動感覚野との間に新たな機能的関係を引き起こすのみならず, 脳機構の統一性そ のものを変化させ, より間接的で高次な《自動調節システム》として実現させる.. 《意志の自由と客観的必然の制限》 6) 《二元論》 でも《生理学的環元主義》 でもない, 外環境との相互作用における生体の統一体と 生理的にも社会的にも制限された存在としての人間. それゆえに同時に, 外的 しての全一性. 環境との関係 でたえず一定の統一体としての全一性を発揮しなければ生存できない存在. その外的 環境との交渉のための道具としての外的補助手段と言語. これらの使用はまた, 生体自体の内部の i 統一性をも変化させた. これが, Lu r aの脳 機構に対するモチーフであり, 《機能システム》として l の理解の 一つの前提であっ た, Pav ovの 理解と重ねあわせて言えば, つ ぎのようになろう. 第1. 生体のすべての部分, すべての機能が相互に作用 しあいかつ一つの生体として機能するシ ステムという 意味で. しかも, このシステムは周囲の世界と生体とがたえず一定の関係を保持しつ つ外環境とつねに相 互作用 しているシステム. 第2. 生体の内外, すなわち, 外界の諸条件と生体とを結びつける活動と生体の内部 でおこなわ れる活動とが, 主として脳の機能システムを通じ諸機能の統一性をたえず保持するという意味での 全体としての生体. 第3, 外的環境との相互作用, 生体の内外の活動における統一. この両面から身体的なものと精 197.

(5) . 藤 井 力 夫. 神的なものとがただ一つのものとして理解 でき, ここに生理学研究と心理学研究との 統一の基本問 題がある. 以上, 《機能システム》をめぐる基 7) 脳機構における三つの 基本機能ユニッ トの相互作用. i 本概念の検討から, Lu r aは 外界との相互作用において能動的反映を保障する内的メカニ ズムとし て《脳の基本機能ユニ ッ ト》を提起し, その相互作用に人間の随意性の物質的基礎を求めた. その詳 1 1 細はここ では省略するが( , m) , 皮質の正常な働きのために一定のトーヌスと覚醒水準を保障す る皮質下の定位反射機序にかかわっ た第1機能ユニ ッ ト. 情報の受容, 加工および貯蔵を保障する 両半球の後部が介在した第2機能ユニ ッ ト. さらに両半球の前方部, とりわけ前頭前部皮質の関与 による運動と行為の プロ グラミン グ, 照合・再認活動を保障する第3機能ユニッ ト. これに対し筆者は, 本稿・VIで, 脳機構における統一体としての理解を深めるためには, 定位反 射機序とのかかわりからつ ぎのように再整理できるのではないか, と提起した. すなわち, 皮質下 i 機構(Lur a の いう第 1 機 能ユニ ッ ト)のうち《賦活化 - 脱同期》(定位反射)を媒 介 と して《刺激 の神経モデル》の形成 (第 2 機 能ユ ニ ッ ト) が可能となると同時に, これにともなう《同期化 - 非 賦活》(選択的消去)の作用により《再認とプロ グラミ ン グ》の働き(第3機能ユニッ ト)も保 障さ れ る, と. 以下, この仮説的シェ マの妥当性に関する検討に移ろう. 8) 《人間は労働を通じて自然を造り変えるとともに彼自身をも変化させる》というときの《労 系統発生のなか での労働のもつ役割については多言を要すまい.ここ では人間 働》のもつ意味. の随意性, 人間たるゆえんとしての《自由》とその獲得における《労働》のもつ意味を対象とする. 林田茂雄 (《人間行動の弁証法》 976) によれば, 人間たるゆえんとしての《自由》は, 外界の客 ,1 観的な諸条件の必然に支配された存在としての人間と, この客観的な必然を支配しなければ生存で きない存在としての人間, この矛盾における統一の産物として理解される. たとえば, 人間がトマ トを作りたいとする. そのためには種子を用意し, それが育つための土壌, 肥料等の客観的な諸条 件を知らねばならないが, その必然をただ《認識》しただけ では《自由》を得たとは言えない. 客観 的必然にのっ とって実際に《行使(行為)》し, 《支配》したときにのみは じめて当初の企図を満すこ とができ, 人間としての《自由》を彼自身のものにすることができる, と. 意志の自由と客観的必然の制限, これをめ ぐる対立と同一, この関係は外的環境との相 互作用に おける《労働》のもつ意義を考えるにあたっ て興味深い. たんなる《認識》でも《行為》 でもない, 当 初の企図の充足のための《行使》としての《労働》は, 外的環境の諸条件・客観的必然を《支配》する 内容をもっとともに, 人間(生体)自身の《自由》をも獲得させる, 9) 《主導的活動》を通じての《欲求・動機的》側面と《知的・認識的》側面の対立と同一.. 当. 初の企図をかなえるための 《行使》と《支配》 . 労働のもつこの意 味を重視すれば, 個体発生のそれ ぞれの段階でこれに類する活動がある. 《ねて・たべる》といった活動は乳児にとって重要な意味を もつし, 《あそび》といっ たこれ自体目的である活動も, 感覚運動的なものから具体的・構成的なも のま で乳幼児期には不可欠である. その他《勉強》 , 《お仕事》も同様 で, これらの 活動にはそれぞ が含ま れて い る. こう した 点に ついてはJ 配 》の内容 れの発達 の段階に 相 応した《行使》と《支 . EI仮on i )は,《子どもの精神発達 1971 Pi n( tはじめ多くの心理学者により指摘さ れてきたが,D,B. age の時期区分の問題》によせてつぎのように提起する. 《社会のなかの子ども》として子 どもをまる ごとつかまえるとき, たんなる活動 ではなく, それぞ れの発達段階でつぎの発達を準備する《主導的活動》といっ てよい活動が存在する.子 どもはこの活 動を通じ, 《子ども - もの》 , 《子 ども ‐ 大人(子どもたち)》といっ た具体的関係 で外界との交渉. を展開しているのみならず, 子ども自身の内部で, その時期における《欲求・動機的》側面と《知的・ 198.

(6) . 随意運動の発達に関する神経心理学的基礎(下). 認識的》側面の対立を同一へと向かわせている. 《欲求・動機的》側面と《知的・認識的》側面との矛 盾の統一体. 各時期の《主導的活動》を通じての対立と同一. この意味で心理学研究は, 認知発達の 過程と情動発達の過程とが統一的に研究されねばならないとする. ) 《定位反射》機序を媒介とした《刺激の神経モデル》と《再認・プロ グラミン グ》の対立と同 10 EI仮on i 一. nは各時代の主導的活動として, 乳児期の《直接 - 情動的》活動, 幼児期の《対象 -操作的》活動, 就学前期の《役割遊び》等をあげる. この可否はともかくとしてそれぞれの発達段 階の活動内容がその時期の子どもの《定位・探究》能力に大きく依存していることは間違いない. な ぜなら, この能力により人間は外界との相 互交渉で能動的反映が約束されているのだから, 外的環 境に対するつぎへの動作の準備を保障しているとともに新たなる認識活動の開始を可能とする《定 位と探究》. i i それゆえ, 発達心理学での EI仮on nの提起を Lur aの脳機構の統一性 の問題に重ねあわせれば, i 7)での筆者の仮説的シェマも不合理と は言えない. すなわち, 当初, 脳機構(Lu r aの いう《基本 機能ユニッ ト》)のうち《定位反射》機序(《第1機能ユニ ッ ト》)は生理学的にも制限さ れ他の 二つ の機能のとりまとめ役にすぎなかっ た. が, その後の外的活動を通じ, 心理学的な意味での《欲求・ 動機的》側面と《知的・認識的》側面の対立と同一は生体内部にある変化をもたらす. 《刺激の神経 モデル》と《再認・プロ グラミン グ》としての各機能ユニ ッ ト(第2, 第3)の独自の役割と内容で, この形成における両者の対立と同一 は,他方 でまたたんなる媒介であっ た《定位反射》機序そのもの ia の い う 《コトバ の系》の参与のもとさ らに高次な目的志向的活動の媒体にま で変化さ せ を Lur る, と.. 《外的定位行為(言語)の存在と役割》 11 ) 《知性, 活動, 意志, 三位一体性に欠ける存在としての精神薄弱》 ところで, かつて E . . S串犯i 18 47 )は, 精神薄弱をこう定義し, 統一性の回復のために《生理学的教育方法》を開発した. n( 平衡感覚を育てるための《ス プリン グ・ボー ド》 , 歩行訓練のための《パラレル・バー》・《階段》, 躯幹と末端(主として手の把握)の機能開発のための《スケーリン グ・ラ ダー》 知覚訓練のための , 《セガンのハ メ板》等々. これらは孤立した末端の諸機能に働きかけるとともに, それらをまとめる l l 《共 同 意 志synergi 》 の形 成 を 目 的 と す る も の で あ っ た. L.S.Vygotsky(1935) はこ う し た cwi S肇犯i nの 定義と方法に対し《自制の欠陥と回復》という意味で高く評価した.彼は言う.発達におい て生理学的諸機能だけが変化するのではない. なにより個々の過程, とりわけ知性と情動とのあい だの機能間の関連や関係が変化する. S肇狽i n が三位一体性のうち《意志》の欠陥を精神薄弱の主要 因とみなし,かっこの形成のためにより原初的な生理学的諸機能の《共同意志》の回復に重点をおい たことは, 《自制の回復》という意味できわめて合法則的であっ た, と. 《共同意志》ないし《自制の回復》 . これらを今日的に読み込めば,《定位反射》機序の形成と回復, こう解することができる, 筆者はそう考えている, 12 ) 《再教育の目的は,特別な欠損に適合した言語プログラムの創出にあるのではなく,回復しつ これが, 成人の脳損傷患 つある活動をいかに内化できるか, その条件を保障することにある》 . i 者の再教育にあたり Lur a が設定した原則の一つであっ た. 個々の因子に対してではなく, 解体し た諸機能の自動化に必要な原初的なプロセスからはじめ, しだいに短縮した内面的なプロセスへと 患者の無傷因子を中心とする機能ユニッ トの統一性(残存する 移行していく《再教育プロ グラム》 . 199.

(7) . 藤. 井. 力. 夫. 定位的基礎)に働きかけつつ, 外的な定位能力から内的なそれに 変換 できる《外的補助手段》 . 再教 あまりに性急に訓 育 プロ グラムの設定にあたり外的補助手段をどう利用するか. これが決定的で, 練を短縮 したり, 補助手段を省略すると失敗する. 活動は, 徐々に最も単純 で最も具体的な実行レ ベ ルを経てはじめて高度な言語的レベ ルへの転化が可能と なる. 患者は外的補助手段なしに精神的 に問題解決できない, と. 《定位的基礎》に依拠した《外的補助手段》の利用. 換言すれば, 《外的補助手段》の利用による i nの《共同意志》 r aの理解には,S串副i 《外的定位行為》から《内的定位行為》への転化. こうした Lu t の形成, Vygo sky の《自制》の回復といっ た理念と共通するものがある. が, す でに述べたように, 《 定位的基礎 》は脳損傷患者といえども成人の脳機構におけるそれと,発達途上にある乳 依拠すべき 幼児とでは質的に異なっ たものとして理解される. では, どのように区別されるべ きか.. ) 《印象単位》を《構成単位》に変換するにあたっての外的定位行為の存在と役割. 1 3 i 8 )を例にとろう. 直接知覚した パターン(一つの大きな三 《Kohsの ブロ ッ ク課業》(本稿・中・F g . 二 二つの小三角形 ) にデコーディン グし,それぞれの向き(直角)に定位しつ 角形)を内的に つの要素( i aによれば, 頭頂-後頭 領(第3 ゾー ン)病 変患者は向きのデコーディ ング方 つ構 成する課業. Lur 法を教える外的補助手段の導 入で《構成単位》への変換が可能であっ た. 時間を要しつつも予備的 な空間的定位の要領を獲得すれば, とにかく外的補助手段・手順を患者は省略できた. 他方, 前頭部 病変患者は外的補助手段をとれば元に もどってしまう. 比較的良好な場合 でも外言化をやめさせれ ば混乱してしまっ たという. この差は外的補助手段の利用における定位成分 の違いで , 外的定位行 為を通じ, 前者は言語成分を喚起 でき印象的な知覚成分と結合できたのに対し, 後者は喚起 できず 知覚成分だけ で, それゆえ彼自身の行為に対する外言化がたえず必須 であっ た. 子どもの場合は どう であろうか.とりわけ《構成単位》の変換をまさに学習しつつある就 学前期の 子どもたち. 皮らは未熟ではあるが定位反射のあらゆる成分を総動員する. 《組み立てごっこ遊び》 をみれば明 らかなように. が, そこになんらかの独自の法則が存在する. 少なくとも向きをも含め た《構成単位》の学習にはそれ以前にいくつかの段階を要する. まず彼自身の定位・《印象単位》(形 や位置などの)を彼自身に対する言葉 で語りかけつつ構成する段階が先行し,この過程自体がま たそ の後の向きをも含めた外的定位行為の 組織の開始としての意味をもつ ダイナミ ックな過程を経る. 4 ) 《バ ラディ グマ関係》と《シンタ グマ関係》との統 一に あたっ ての 外的定位言語の存在と役 1 he 》といっ た《バラディ グマ関係》の叙述障害として t 《fathers brother》 《brothersf 割. r a ,. t 》といっ た《シンタ グマ関係》の叙述障害としての 《The boy ‐ hi s - the dog ための外 した属性的ないし空間的関係理解の回復の 《力動失語症》 前者に対しては絵の図解を利用 . 的補助手段. 後者に対しては白紙カー ド等をおさえるといっ た動作を利用 した文としての線的シェ. の《意味失語症》. マを切 らせないための外的補助手段. これら外的補助手段を支えとした患者自身の外的定位言語に よる《バラ ディ グマ関係》と《シンタ グマ関係》の統一・文生成. i a自身の言葉を確認 するに I Iをみていただくことに して, ここ ではLur 詳しくは本稿 (中)V1 ,V Chomskyのいうように《深層構造》は生来的な《言語獲得装置》の産物 とどめよう. 彼は言う. N. ではない. 対象世 界への能動的反映 であり, 主体と外界との能動的関係の産物 である. 精神それ自 体に でなく,能動的主体と実在との関係にその源泉を求めねばならない.それゆえ,《言語能力com‐ petence》 も さ ま ざま な コ ミ ュ ニ ケ ‐ シ ュ ン に よ る 長 い ドラ マ テ ィ ッ ク な《言語運用 performance》 の産物として研究されるべきである. 現代言語学における文生成の研究は高度に精密 であるにかか わらず, その哲学的貧困により終駕へと導く であろう. 《深層構造》なり《言語能力》自体, 生成の 起源をもっ ており, 注意深い発生的観点を要請 しているの である, と. 200.

(8) . 随意運動の発達に関する神経心理学的基礎(下). 1 ) 《リ ズム》と《同期》における言語の運動感覚性求心作用の存在と役割. 5. 精神的問題解決. (《6+2はいくつですか》 , 《四角形にはいく つ角 がありますか》といっ た) を支えにリ ズム運動を 同期できた パーキンソン病患者. 《1, 2, 3, 1, 2, 3》と強弱をつけた数え, 《□ o □, □ □ □》といった視覚的な外的補助手段, 《ダンプ, ダンプ, 自動車》といっ た具体的イメージを支えに 同期できた前運動野病変患者(視覚的支え, 具体的イメージを取り去れば困難だが) . 《強, 弱, 弱》 といった自己に対する言語化 でリ ズム を同期 できた側頭-頭頂領病変患者. 言語の調節的役割が困 難であっ た前頭領粗大病変患者. 他方, 《Go》といっ た自己への言語により同期 できたが(2歳児クラスと違って) , 陰性信号に対 する自らの外言《No》にも反応してしまった3歳児クラスの子どもたち. これらはすべて言語の行為調節としてのみ重要なのではない. 脳損傷患者の再教育 プロ グラムに おける外的定位行為(言語)の利用と組織のための基本資料として. 換言すれば, 再教育 プロ グラ ム の開発にあたっ て患者は高次皮質からの言語運動成分を行為調節(リズム同期)に どの程度利用 でき るか, 患者の定位的基礎の理解に重要な手掛りをあたえる. 他方子どもに対しては, 発達過程にお いて言語の運動感覚性求心作用 がどの程度定位反射機序に結合されているかを知る重要なメ ルク マ ー ルと な っ て いる,. 《言語の運動感覚性求心作用》 , これを重視するとき《印象単位》から《構成単位》への変換, 《バ ラディ グマ関係》と《シンタ グマ関係》の統一と しての文生成をめ ぐる問題, ないし《リ ズム同期》 と《下部神経システム》の統合性といった問題に対する発達研究に新しい糸口を切り開く であろう.. 《形成実験と発達研究への課題》 1 ) 《トーニ ックな成分》と《フ ェージックな成分》の相互作用と しての言語の運動感覚性求心 作 6 用, では, 一般 的な定位反射機序 のなかに言語の運動感覚性成分はどのように結合しうるので あろうか. 《行為調節》ないし《リズム同期》における言語の役割 《バラティ グマ関係》と《シンタ , グマ関係》の統一における外的定位言語 《印象単位》から《構成単位》の変換におけ る外的定位行 , 為, これらすべて少なからず言語の運動感覚性成分が介在しているとしたら 脳機構にいかなる必 , 然性が内在しているのだろうか. 定位反射機序 との関連で再確認しておくことが必要となっ た . Fi 24 は, 《Raven の マ トリ ッ ク ス 課 業》(Fig 11)と同様 A.N. g S k l o o o . vによる暗算課業時の下唇 . , のEMG記録. 太い実線 (AB) は1 0秒毎の下唇 筋の活動電位の積分 値, 細 い実線は 1秒毎の積 分 値. これによると問題解 決の過程でまず言語運動筋の一般的トーヌ スが上昇し このトーニックな , 成分を背景にフェージックな言語運動インパルスが発射される 換言すれば フェ ージックな展開 . , 的な内言活動の前にトーニッ クな圧縮された内言活動が先行し この相互作用に より知的問題解決 , が可能となっ ている. この事実は定位反射機序の仮説的シェ マとかかわらせればつぎのように要約 できよう。 言語の運動感覚性求心 作用のうち言語運動筋の《トーニッ クな成分》は 言語運動筋およびそれと , 結びついた他の分析器のシステムの一般的鋭敏化(最適化)を保障しているものと考えられるから , 定位反射機序 とかかわっ て言え ば《賦活-脱同期》の側 面に 対応 しており 他方 言 語運動筋の , , 《フェ ージックな成分》は潜在的ないし顕在的発話として再認的・選択的な内容をも ち 《同期 - 非 , 賦活》の側面と対応している, と. 1 ) 《外言》から《内言》への移行をめ ぐる問題, 7 こう仮定するとき, 人間の言語を媒介とし 201.

(9) . 藤. 井. 力. 夫. ′m 五- ,. 一ー. i. 一 一一一一 一一. ー. 5 k B a c r ound g. ′ o = -. L i i 【 s e n n g. 5 ′. 2o. 25 Me ls l i t t n a o u o n. 一. Jo. 一. Me a n. r ound 「 backg. c 詐e o醐. “ ー. l t r e s u. Fig.24 暗算課業 ( 34×8) 時 の下層筋のトーニ ッ クな 電気活動とフ ェ ー (暗算得意 でない) ジックな電気 活動, 被験者K. . 太い実 線 (AB) は. 1 0秒毎の電位の積分値, 細い実線は1秒毎の積分値. 水平の点線は電 気的活動の背景水準, 継の点線は問題解決過程の各要素, 継軸 (W). は 背景水準を100 とした ときの電気活動 の水準を示す (From, A.N.. 1 ,p Sokolov;lnnerspeech andthought enum Press .253) . ,P1 , 972. たさま ざまな随意運動とその制御の 内的(生理学的)メカニ ズムの理解が可能となろう. また, 言語 活動が生理学的には言語運動感覚の 二つの 成分によりなされているのであるから, 下部神経システ ムの機能化が重要な位置 をもち, リ ズム運動の 発達と言語発達との 連関といった問題に対してもそ の内的メカニ ズム理解への道を開く であろう. たとえば, 《リ ズム同期課業》を例にとろう. 3歳児クラスの 子どもにとっ ては外的支えと しての 言語化は陽性信号としての意味しかもたず, 4歳半から5歳児クラスにかけて意味的側面をも含め 分化的に同期 でき, 6, 7歳クラスに なって外言化なしでも同期 できるようになっていっ た. これ はまさに《自己中心語》といわれる《外言》を中心と した時期か ら《内言》への移行の過程と対 応し ている. それゆえ, これを言 語の運動感覚性求心作用の二つの成分をめ ぐる問題, ないし定位反射 機序の機能化程 度の問題と関係させて 整理すればつ ぎのように仮定できよう. すなわち, 3歳児クラスの子 どもにとっ ては言語の 運動感覚性成分は未分化 で, フ ェ ージックな 興奮的側面が強く, 言語運動イン パルス 自体, 定位反射機序の なかで分化した意味的内容を結合し えなか っ た. が, 《フェ ージ ックな成分》を中心とした展開的な選択的活動は, 他方での背景と して の《トーニ ッ クな成分》の役割を強化するとともに,言語イ,ン パ ルスによる圧縮 した予備的定位が可 202..

(10) . 随意運動の発達に関する神経心理学的基礎(下). 能となる. こうして定位反射機序に言語運動感覚の二つの成分が相互結合されるにした がい やが , て, 外言化にま で至らない言語イ ン パルスの相互作用 だけによる制御メ カニ ズムが形成さ れる と , . 18 ) 形成実験におけるバラ ドキシカ ルなアプローチ と《多段階形成理論》 では, こう した制 . 御メカニ ズムは実際にはどのよう に形成されてきたのか 言語の運動感覚性 求心作用 の発達も含め . 乳幼児の定位的基礎の形成に関する発生的研究が重要となっ た これにあたりここではつ ぎの2点 . を強調しておきたい. 一つは発達神経学にかかわる問題で 定位反射機序 のなかで重要な位置づけをも た言語の運 動 , っ 感覚性成分 の生理学的メカニズムに ついて 下部神経システムとして言語の運動感覚成分 とりわ . , け言語運動筋の神経支配は γ- ドライ ブを介したも のだとされている γ- ドライ ブ の作用に限定 . して言えば, 生理学 的にはこれは 姿勢制御メカニ ズムと共通する側面をもつことになる とするな , i ら, Lur a が行為調 節としての言語の役割に関する研究で《リズム同期課業》を導入した が その背 , 景として姿勢制御能とりわけ動的姿勢制御能との発達連関が問題とさ れねばなるまい 少なく とも . 下部神経システムの問題ないし機能システムとしての統合性に働きかけ発達を促進させ るとするな らば, こう した観点も不可欠だと思わ れる , 二つめは, 知的行為の《多段階形成理論》(P Ya Garpe i 969 r n )にかかわる問題で, 子どもの定 , , ,1 位的基礎 を重視 しつつ形成過程を解明す るためには まずはその能力が自動化され短縮さ れるま で , にはどのような段階を経てきたのか, 形成の過程でいかなる外的定位行為が存在し 乳幼児にと っ , ていかなる内容の外的補助手段が有効なのか まずはこれらに重点がおかれてしかるべき だろう . . 19 ) 《知覚と行為》 そ , 《コトバと叙述》 , 《リズムと同期》 , これらの形成過程と発達連関. れゆえまた, 乳幼児のいかなる随意能力を抽出するのか 一定の年齢段階に対し基本的に同一 課業 . で適用 できるとともに, 外的補助手段が直接的なものからしだいに間 接的なも のへと短縮 できてい く過程がバラ ドキシカ ルに解明 できる課業 しかも 個々の機能 ではなく 各機能の自動化が他方 , , , で内的な構造自体をも変化させていく その過程の ダイナミ ズムに接近 できるストラ テジー こう . いった点をも含め 対応することが発達研究に要請されている . Lur i a 自身が提起したように, まさに機能と構造の力動的関係に関す る発生的研究 である これ . i にあたり, Lur aの腿 損傷患者に対するケース研究と再教育 プログラムはきわめて多く の示唆を提 供してくれる. その最大のものは, 生理学的レベル・物 質的基礎としての《脳の基本機能ユニ ト》 ッ の提起であり,心理 学的なレベルでは再教育プログラムの実際から整理したように 《知覚と行為》 , , 《コトバと叙述》 《リ ズムと同期》といっ た諸機能の連 関と統一をめ ぐる問題 である 心理学的なレ , , ベ ルでの諸機能を大きく三つに区別することは 発達研究にとっ てきわめて有益である なぜなら , . , 心理学的なレベ ルでの《リズムと同期》は言語の運動感覚性求心作用と関係 した生理学 的なレベ ル での定位反射機序の機能化のメ ルクマールとして解す ることが でき かつ《知覚と行為》 《コトバ , , と叙述》といった諸機能もこれを媒体とした相互作用の産物として発達的連 関をもつものと仮定 で きるから である. したがっ てまた, 心理学的レベ ルでのこうした 諸機能の発達は 個々 の具体的研 , 究対象であ るとともに, 発達過程 でのこれらの諸機能のまとまりとしての質的差異を解明するその 具体的手掛りをも提供しているも のと考えられる 以上の論議 とりわけ1 ) 8 9 ) での論点の妥 当 , ,1 , 性については, 以下予定している個別論文を通 じ具体的に検討したい .. 203.

(11) . 藤. 文. 井. 力. 夫. 献. lbrain i i i ta { locc topar la tera e i l eofbi p imu taneouspercept on”inacas s 19 5 9 ) Disordersoft 1) Luria,A.R.( in 82 1 n jury . .437-449 . Bra t 1nervoussys em and i ra ior ed er( i onofbehav 1 60 i .ト Thecent 9 ) verba1regu1at . 工n M.Braz 2) Lur a,A,R.( l 359一423 Y i N F d t r く i h M e w o J o n f o u n a J i d r a c . h h i ft o s a t r e n c e y T r c o n e t , e behavi n . , ransac o so or . , ・ iat Amer or thopsych i ld lch J htothes tudyoftheabnorma i . A b t . . A R j r o a c , i 1 1 v ea e c 9 6 ) no p p ( 3) Lur a , . . 1 1 6 31 - . , ionsdu 壱s lat sdesl 1 l angageaucour 1963 eurdul eregu ) Let eder6 k ,E.D.( roub i 4) Lur a ,A.R.& Homs aya 6 h l i l 9-2 lobef rontar . . Neuropsyc ooga , l 1963 armovementina ) Di Y b s sordersofoccu i naskaya na-Vi 5) Luria,A,R. ,A.L.( ,E.N.& ar us , Pravd 2 2 8 1 9 i 8 6 2 i B - i l f r a n t a nu anagnos . . caseo s・ , l ( inin s i jury t t i erbra . onaf 196 3 onoffunc ) Restorat . Pergamon Pres , New Yor 6) Luria,A.R.( ) 精神 Y k 1964 N 薫 訳( P 山 口 ld Pergamon ress dchi ew or . l l d T h t t e A R r e a r i 1 9 6 3 e a ) e m n ( y , . a 7) Lur , . .. 薄弱児, 三一書房. tex l i n damage sofbrai . i 9 64 . Cor ,3-18 1 ) Neuropsychologyinthelocaldiagnos a,A,R.( 8) Lur i i i l lb i i jur es i t ra ni n f t t o c a i t n v ea c T h s r u c v y . o c o n L S n 6 4 r k 1 9 r o amm T ) e g A R & t ( ia p g sve ova 9) Lur ,.. , . . i log ‐108 Neuropsycho a2 , ,95- ioral he behav i l lana imenta 1964 soft ) Anexper k ,E. D.( ys i P b A R ia r m a r 10 ) Lur , K. 日・ & Homs aya . , . , i h l h N i i ) o o a2 r o c l i eu p y g da lendothe oma (menngoma. larachnoi f tf , ronta di turbance produced by ale s 257一280 .. ll n 88 ivein ioni juryofthef ronta obes s n mas , Brai severat , } Twokindsofmotorper 11 ) Luria,A,R,(1965 1-10 . l ios ogi a3 i i t on offunc zat , , Neurophycho 1 i 965 ) L.S. Vygotsky andthe problem oflocal a 2 ) Lur 1 ,A.R.( 387-392 . i ioni i l per i es ons nl cept turbancesofact 1966 sua vev ) Di s s i ) Lur 13 a,A.R. ,A.L.( ,B.A.& Yarbus ,Karpov 2 ‐21, t ex 2 off rontallobes . Cor ,202- 13 ) Luria,A.R.(1966} KurtG。ldsteinand neuropsychology. Neuropsychologia4,311‐3 . 1 4 New York P P 1 l & i B B um r e 器 i i e n く s i lf a c o o t s h , ma n i n n H t o s u a n c A R c 1 9 6 6 e rc o r , L i , g 15 ) ura, , ,( ) k 松野豊訳 Harper & Row,New Yo lproce i r log ho i d e s b ≦ 鵡 H c a c A R s 6 na n . ia 1 9 6 n r a ) uma . y ( p ) Lur 16 , . .. ) ( 197 6 , 人間の脳と心理過程, 金子書房 i sof memory c anal 1967 ki M ( ) Towardsa neurodynami ys i k lov ia ) Lur 1 7 ,E. N. & K1m ows , . ,soko ,A.R.. log ia5 MII i tt obe all thl ef empor . di onsofthel turbanceswi es ,1‐ . Neuropsycho s l i i l ty of menta l 6 1 9 7 M ) v h l C i ( r e ect M & m ed s S t B 1 i k 6 pai E D r c e k i y ) Lur a 18 , . , . . , n v , . , , Homs aya , A. R, 1 1 7 1 0 5 l i 5 h 一 N l l b a s c o o h f t e u r o l i ft g h e r n a o i i p y , i t e o t o no a e s , soca 。n w , n as sesー proces i i i - ne c i i i f encesand med orals c t canceforbehavi , Psy ss ia 196 gn 7 ) Neuropsyhcolo≦け andi 1 9 ) Lur ,A.R,( 1-6 ialo log cho . , ll i es ons。fthe tory‐ nfoca speech memoryi 1968 turbancesofaudi ) Di s i 20 ) Lur a,A.R.& Karasseva ,T・A.( 4 1 0 i 6 9 7 h l - N l l obe tt ionsofthel deepreg empora . ef . europsyc ooga , i ive per on t tureofact cept 1968 turbancesofthes ruc ) Di s s i 21 ) Lur a ・( ,A.L ,B.A. & Yarbus ,Karpov ,A.R. 6 6 l i 6 1 5 7-1 h N i ft h b o a i s c o i r e u o g d r a n i e p y . f t o n so i i t r o rr e i n a n e g , . n esono poserora l i ycho or ium on brai . earch andhuman behav .3 nres .Ps .J i 1 968 . lnt ,317-319 ) Sympos ) Lur 22 a .( ,A.R “ t t d i F h i t i f dynan ≦犯age hani asa, oun a onsofLan T h l ca L S l 6 8 s m o p T 1 9 c A R & ) eme i t ( a { s v e o v ) Lur 23 a , . , , . . 4 . ,296-307 i t “ damaged pat s psy s and i ion of brain ent ‐ 1968 ) The r eeducat tkova i a 4 ) Lur 2 .( .S ,L ,A.R.& Tsve l 4 S 5 t 1 3 t V l 3 7-1 e i d e a i d L h d o l l r e r s H ) o t ( r n n s i 工 e a l i J e : . l m u g , i t e , n , , . chopedagogca app ca on . . . i ngton wash . i 1 969 ) Lesrecherchessurlecerveauetlecompotementhumain. %) Lur a ,A.R.( 19 .. 204. l Hyg i ene Menta e58 ,1一.

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