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幼稚園における未就園児と在園児との子育て支援交流プログラムの効果:未就園児保護者の意識変化を中心に

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Academic year: 2021

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(1)幼稚園における未就園児と在園児との子育て支援交流プログラムの効果         一未就園児保護者の意識変化を中心に一 専  攻. 学校教育学専攻. コ 一 ス. 幼年教育コース. 学籍番号. M08025B. 匹    カ.. ロコ市  十日月. ・レ㌧     ノ]. H−I 1   人μ].  問題と目的. いるが、観察による第三者の視点から見た未就.  今日、子育て支援が全国各地で様々な方法の. 園児と在園児との子育て支援交流プログラムに. もと、行われるようになった。子育て支援は少. おける効果については明らかにされていない。. 子化対策から出発したが、今日では目的が変わ. 未就園児保護者が在園児と交流することで、未. り、子どもを育てるという行為に対して支援す. 就園児保護者が在園児からどのような影響を受. ることになっている。その背景としては、人間. け、どのように行動し、そして、その結果との. 関係の希薄化、核家族化、父親不在の常態化な. ようになったのか、というような在園児が未就. どにより母親の孤立感が高まり、育児に対する. 園児保護者に与える影響を未就園児保護者の意. 不安やストレスが生じやすい環境になっている. 識に着目し、とらえることで、未就園児と在園. からだと言われている。そのような環境のもと. 児との子育て支援交流プログラム特有の効果が. で母親はストレスを抱えながら子育てを行って. 明らかになるのではないかと考えられる。. いるのだが、母親のストレスや不安を軽減・解. 方 法. 消するためにも幼稚園等の施設が果たす役割は.  大阪府N市の私立Y幼稚園で10年以上前か. 今日では大きくなっている。1998年の教育要領. ら行われている未就園児と在園児との交流型の. の改訂や2007年の学校教育法の改訂では、幼. 子育て支援プログラムのうち、2008年6月∼. 稚園として求められている子育て支援の役割を. 2010年9月までの計4回を対象とした。未就. 果たすことは社会的にも大きな意義と責任があ. 園児親子と在園との関わりを中心に未就園児保. ると捉えられた。しかし、様々な子育て支援が. 護者の意識に着目して観察を行った。分析の方. 行われているにも関わらず、未就園児親子のみ. 法としては木下によって方法論が確立されてい. を対象とした子育て支援プログラムが実践の大. る質的研究法の一つである修正版クラウンデッ. 半を占める。幼稚園等から小学校への移行に関. ド・セオリー・アプローチ(以下、M−GTA). しではさまざまな連携が全国各地で行われ報告. を用いて本研究の分析を行った。. されているが、未就園から幼稚園への移行に関. 結果と考察. しては報告されたものが見当たらない。また、.  M−G TAによる分析の結果、【1】我が子へ. 幼稚園で行われている子育て支援のうち、未就. の不満や苛立ち、【2】我が子から受ける困惑や. 園児親子と在園児とが一緒になって活動する交. 戸惑い、【3】関わりを求めない保護者、【4】在. 流型の子育て支援プログラムではアンケートや. 園児への低い関心、【5】在園児への誘導依頼、. インタビューによる保護者の主観的な意見や感. 161在園児の誘いに便乗、【7】在園児を見本に. 想から導き出された効果については報告されて. しての誘導、【8】在園児の存在利用による誘導、. 一26一.

(2) 【9】見本提示による誘導、【10】保護者本位に. 感じるようになり、《在園児との関わりから生じ. よる誘導、【1!】安全基地意識の利用、【12】我. る思い》へとっながっていく。在園児と関わり. が子の代わり、【13】促さない保護者、【141在. を持つことで未就園児保護者の意識にはさまざ. 園児に対する苛立ちや不満、【15】在園児に対す. まな思いが生成される。これが在園児との交流. る不安や戸惑い、【16】在園児がもたらす安堵感、. による未就園児保護者の意識変化としてのコ. 【17】在園児がもたらす安心感、【18】在園児か. ア・カテゴリーとなる。在園児との交流をポジ. ら受ける喜び、【19】我が子から伝播する喜び、. ティブに感じる一方で不満や戸惑いなどネガテ. 【20】在園児によせる信頼、【21】静かに見守る、. ィブに感じることもある。これら《在園児との. 【22】我が子の発達の見通し、の22の概念を生. 関わりから生じる思い》の中で、ポジティブな. 成し、これら22の概念から《1》受け入れがた. 思いは在園児への信頼となり、その後、我が子. い我が子の状態、《2》在園児への関心の低さ、. と在園児との姿を重ね合わせることで我が子へ. 《3》参加への誘導、《4》在園児との関わりから. の発達の見通しを持ち、《将来への展望》を抱く. 生じる思い、《5》将来への展望、の5のカテゴ. ことになると考えられる。そして、その思いは. リーを生成した。. 複数回の参加や継続しての参加へとつながって.  分析テーマはr在園児との活動を通して、在. いくのではないかと思われる。しかし、その一. 園児による影響により変化する未就園児保護者. 方で在園児との交流によって生じた在園児に対. の意識」であり、5つのカテゴリーが分析テー. するネガティブな思いは《将来への展望》では. マにそってどのようにつながるのかについて、. なく、カテゴリーとしては成立しなかったが、. その流れを概観する。未就園児保護者は活動に. 《あきらめ》の思いへとつながっていくのでは. 参加しない我が子の状態を《受け入れがたい我. ないかと推察される。. が子の状態》としてとらえている場合が多く見. まとめと課題. られる。このような状態では、多くの保護者は.  未就園児と在園児が交流する子育て支援プロ. 何とかして我が子を活動に参加させようと考え. グラムにおいて未就園児保護者の意識に焦点を. 行動する。それが《参加への誘導》として現れ. あて、M−GTAによる分析をおこなった結果、. る。《参加への誘導》は在園児と共に活動する意. 我が子の参加状態によって未就園児保護者は在. 思が前提となっての行動であるが、在園児を介. 園児を巻き込んださまざまな誘導形態を試み、. して行ったり、保護者が主体となって行ったり. その結果、在園児と関わることで生じるポジテ. とさまざまな方法でアプローチが行われる。し. ィブな思いから在園児に信頼をよせることとな. かし、《受け入れがたい我が子の状態》を日の当. り、その思いが将来の展望につながっていくと. たりにして活動への参加意欲がなくなったり、. 考えられる。このように在園児との交流により. 《在園児への関心の低さ》から在園児や周りと. 未就園児保護者が我が子の発達に気づき、将来. 関わりを求めない保護者の姿も少数ながら見受. の我が子の姿を見通すことができるようになり、. けられる。一方で《参加への誘導》によって、. それが子育てに対する不安の軽減や解消に役立. 在園児と関わりを持つようになった未就園児保. つものとなっているのではないかと考えられる。. 護者は在園児との関わりからさまざまなことを.    主任指導教員  横川 和章.    指導教員 横川和章 一27一.

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