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シンガポール会計基準書について: 沖縄地域学リポジトリ

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Academic year: 2021

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Title

シンガポール会計基準書について

Author(s)

奥山, 正剛

Citation

沖大経済論叢 = OKIDAI KEIZAI RONSO, 18(2): 117-122

Issue Date

1996-02-29

URL

http://hdl.handle.net/20.500.12001/6829

(2)

<資料〉

シンガポール会計基準書について

奥山正剛

目次 SASの性格と国際会計基準 SASの遵守義務 SASと監査人の責任 その他の報告書 ●●●● 己00-(”/](囮『”)・勾扣ユニ 1.SASの性格と国際会計基準 シンガポールの会計実務は、会社法と、シンガポール公認会計士協会 (InstituteofCertifiedPublicAccountantsofSingapore)が公表 している会計基準書(StatementsofAccountingStandards:SAS)によっ て主に規制されている。しかし、会社法は開示の面を主に規定しているため、 会計処理面についてはこのSASが規制している。 SASの趣意書によれば、SASは、企業の財政状態および経営成績に関し て真実かつ公正な概観を示すべく意図された財務諸表に適用されるため、シン ガポール公認会計士協会の審議会によって承認された会計方法を記述したもの である。 シンガポール公認会計士協会は国際会計基準委員会(IASC)の会員であ るため、当委員会の目的(財務諸表の作成提示にあたり準拠すべき会計基準を 公共の利益のために公表し、かつ、これが世界的に承認され遵守されることを 促進し、かつ、財務諸表の作成提示に関する規則、会計基準および手続きの改 善および調和に向けて広く活動すること)を支持するために、以下の義務を負 うことに同意している。 ‘IASC理事会が公表を承認した国際会計基準をすべて当該国で公表し、 下記の諸事項につき最善の努力を払うことによりIASCの活動を支持する。 117

(3)

a)公表される財務諸表がすべての重要な点において国際会計基準に準拠 して作成され、かつ、それに準拠している事実を開示するようにする。 b)政府および基準設定団体を説得し、公表される財務諸表がすべての重 要な点において国際会計基準に準拠して作成されるようにする。

c)証券市場統制機関および産業界を説得し、公表される財務諸表がすべ

ての重要な点において国際会計基準に準拠して作成され、かつ、それに 準拠している事実を開示するようにする。 d)監査人に対して、財務諸表はすべての重要な点において国際会計基準 に準拠して作成されていることを確かめるようにする。 e)国際会計基準が全世界に承認され、遵守されるようにする。, したがって、IASCによって公表されたすべての国際会計基準(IAS) はシンガポール公認会計士協会の会計基準委員会によって検討が加えられた後、 会計基準書SASとして採択すべく審議会に推薦される。場合によっては、I ASはシンガポールの状況を考慮にいれて修正されることがある。 1995年6月現在で、第1号から第29号まで、28のSASを公表して きており、基本的にはそれらはIASを基礎に作成されているが、SAS6号 の「一株当たり利益」はイギリス会計基準書SSAP第3号に基礎をおいてる。 また、IAS第6号「物価変動に関する会計上の対応」、第13号「物価変動 の影響を反映する情報」、策29号「超インフレ経済下の財務報告」および第 30号「銀行業及び金融機関の財務諸表における開示」はSASとして取り入 れられていない。 以下の表で、公表されているSASとそれに内容的に対応するIASを掲げ ておく。 シンガポールSASとそれに対応するIAS SAS  ̄ 第1号会計方針の開示 IAS  ̄ 第1号会計方針の開示 -118-

(4)

第2号取得原価主義会計における第2号取得原価主義会計における 棚卸資産の評価および表示棚卸資産の評価および表示策 第3号SupersededbySASs26and27第3号Superseded 第4号減価償却の会計第4号減価償却の会計 第5号財務諸表に記事すべき情報第5号財務諸表に記事すべき情報 第6号一株当たり利益 策7号キャッシュフロー計算書第7号キャッシュフロー計算書 第8号異常損益項目、前期修正項目第8号異常損益項目、前期修正項目 および会計方針の変更および会計方針の変更 第9号研究および開発活動の会計第9号研究および開発活動の会計 策10号偶発事象および後発事象第10号偶発事象および後発事象 第11号工事契約の会計第11号工事契約の会計 第12号法人税等の会計第12号法人税等の会計 第13号流動資産および流動負債の第13号流動資産および流動負債の 表示表示 第14号有形固定資産の会計第16号有形固定資産の会計 策15号リースの会計処理第17号リースの会計処理 第16号収益の認識第18号収益の認識 策17号事業主の財務諸表における策19号事業主の財務諸表における 退職給付の会計退職給付の会計 第18号国庫補助金の会計および第20号国庫補助金の会計および 政府援助の開示政府援助の開示 策19号借入費用の資産化第23号借入費用の資産化 第20号外国為替レート変動の 第21号外国為替レート変動の 影響の会計処理影響の会計処理 第21号特別利害関係の開示第24号特別利害関係の開示 策22号企業結合の会計処理策22号企業結合の会計処理

第23号セグメント別財務会計の報告第14号セグメント別財務会計の報告

第24号退職給付制度の会計と報告第26号退職給付制度の会計と報告 -119-

(5)

第25号投資の会計処理第25号投資の会計処理

策26号連結財務諸表並びに子会社に第27号連結財務諸表並びに子会社に

対する投資の会計処理対する投資の会計処理

策27号関連会社に対する投資の第28号関連会社に対する投資の

会計処理会計処理 策28号物品税及びサービス税の 会計処理

策29号ジョイント`ベンチャーに第31号ジョイント`ベンチャーに

対する持分の財務報告対する持分の財務報告 2.SASの遵守義務 SASの趣意書によれば、シンガポール公認会計士協会の会員は、基本的に はSASを遵守することが求められているが、会員が取締役などのような場合 で、この遵守の責任が明白であるときは、会員はSASの存在と目的が、非会 員の取締役などによって充分に理解されるようにし、遵守されるべく努力を払 うことが求められており、また、SASからの重大な離反は財務諸表の中で開 示され、説明され、また重要ならばその影響を数値化する事が求められている。

会員が監査人などとして行動する場合、重大な離反の開示をするだけでなく、

その離脱の正当な理由を示すことがまた求められている。 SASからの離反がある場合、趣意書において監査人としての会員に以下の ことが求められている。 離反が財務諸表で充分に開示され、説明されている場合、離反が生じていて も、財務諸表が真実かつ公正な概観を示しているという意見に変更がない限り、 監査人は監査報告書の中でその離反に言及する必要はない。 離反が生じていて、財務諸表は真実かつ公正な概観を示しているという意見 を変更する場合、監査人はそれに応じて限定意見を付さなければならない@. 離反が財務諸表で充分に開示されていなく、また説明されていない場合、雛 -120-

(6)

反が生じていても、財務諸表は真実かつ公正な概観を示しているという意見に 変更がない場合、監査人は監査報告書の中でその離反を開示しなければならな い。この場合は限定意見を付す必要はない。 離反が生じていて、財務諸表は真実かつ公正な概観を示しているという意見 を変更する場合、監査人は監査報告書の中でその離反を開示し、それに応じて 限定意見を付さなければならない。 3.SASと監査人の責任 シンガポール公認会計士協会のメンバーはSASに準拠することを期待され ているが、SASは厳格かつ包括的な規則であることを目的にしているもので はなく、さまざまな企業の状況や例外的なあるいは境界線上にあるような状況 では、協会員の専門的判断が重要であることを趣意書は唱っている。 SASに準拠しない会計方針の採用に同意するような場合は、事前に最大の 注意を払わなければならないし、また、そうした専門的判断は法廷での異議に 対処し得るだけのものであることが求められている。 また、SASで用いられている財務諸表という用語は、貸借対照表、損益計 算書、財政状態変動表、その他財務諸表の一部であると考えられる付属書類を 含む。財務諸表が株主、債権者、従業員、その他広く大衆などに公表されると きはSASに準拠していなければならない、と趣意書で唱われている。 4.その他の報告書 シンガポール公認会計士協会は、このSAS以外に、Statementsof RecommendedAccountingPractice(RAP)を、また監査に関連しては StatementsofAuditingGuideline(SAG)やStatementsofAuditing Practice(SAP)といった一連の報告書を公表してきている。 RAPは、望ましいと考えられる会計実務の推奨を行ったものであり、以下 のように1A号から6号まで6つの報告書が公表されている。 121

(7)

RAP 財務諸表の作成と提示のためのフレームワーク 財務諸表における開示の基準 付加価値情報の報告 金融先物取引の会計 オフ,バランス資金調達と粉飾決算 慈善事業の会計 A 113456 SAGは、シンガポールの監査実務を統一する事を目的として、一般に認め られた監査実務および監査報告書の形式と内容について、シンガポール公認会 計士協会が公表した指針である。 シンガポール公認会計士協会は国際会計士連盟(IFAC)のメンバーであ り、IFACの目的を支持していることから、IFACの公表している InternationalAuditingGuideline(IAG)を基礎にしてSAGの公表を行 っている。現在、SAGは第1号から30号まで30の指針が公表されている。 SAPはSAGとの関連で、特定の問題や状況における詳細を取り上げてお り、第1号から15号まで19の報告書が公表されてきている。 参考文献 InstituteofCertifiedPublicAccountantsofSingapore, Members’HandbookVolumeI&Ⅱ 122

参照

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