医学系留学生のための 日本語 クラスの試み
守山 恵子
〔キーワー ド〕:専 門 日本語教育、医学
1.は じめに
長崎大学留学生セ ンター (以下 「留学生 セ ンター」 とす る)が開講 してい る 日本語 の クラスはほ とん どが一般 的な 日本語教材 を使 い、学習者の 日本語 レベルや習得 目標技 能 によって編成 された クラスであ る。 クラス を受講す る 学生の専 門や背景 は さまざまで、一つの クラスの受講生 に共通す ることは最 崎大学 に所属 し、同 じ程度の 日本語力 を持 っているとい うことだけである。
一般的 に、 日本語 クラス をどの ように構成す るかについては レベル別 、技 能別の クラス編成以外 に も様 々な方法が考 え られる。 た とえば、漢字圏出身 者 と非漢字圏出身者 を分 けたクラス編成や、母語別 の クラス編成 、 また、専 門分野別のクラス編成 な ども考 え られる。
長崎大学の留学生が専 門分野 の 日本語 を もっ と学 びたい と考 えている こと は、以前 に行 った留学生 を対象 としたアンケー ト調査 で も明 らかであった。 1)
専 門分野 の 日本語 を学ぶ ため に、 自学 に適 した教材 や使 いやすい専 門の辞書 が欲 しい とい う声 もあった。 また、専 門分野の 日本語 を日本語 クラスで学 び たい とい う学生の希望があって も、現在留学生セ ンターで開講 している 日本 語 クラスではその希望 に応 えることがで きない とい うケース もあ った。そ こ で、2003年度 にひとつの試み として、医学系留学生 を対象 とした 日本語 クラ ス を開講す ることに した。
2.医学系留学生のための 日本語 クラス開講 までの経緯
長崎大学のキ ャンパスは3カ所 に分散 している。 留学生セ ンターは本部のあ る文教 キ ャンパスに位置 し、医学部 と歯学部 は文教 キ ャンパスか ら4kmほ ど離 れた坂本 キ ャンパス に、経済学部 は さらに離れた片淵 キ ャンパス に位置 して いる。 留学生 セ ンターが 開講す る 日本語 クラスはすべ て文教 キャンパスの留 学生 セ ンターの建物 で行 われている。 開講時間は朝8時50分か ら午後4時 まで で、‑ コマ90分 の授 業である。 特 に、来 日 したばか りで集 中的に 日本語 を学
ぶ必要がある留学生 は、毎週月曜 日か ら金曜 日まで朝8時50分 か ら午後2時20 分 まで 日本語 を学ぶが、その段 階 を終 えた留学生 はそれぞれの レベ ル と時間 の都合 に合わせ て週1‑5コマ程度、クラスに参加 して 日本語の学習 を続 ける。
専 門の研究 などで忙 しく、 また、あま り日本語の必要性が高 くない留学生 は、
日本語 クラスにまった く参加 しない場合 もある。
もっと日本語の勉 強 を したいけれ ど時間が ない、別 のキャンパ ス に行 くの は時間がかか るので難 しい、夕方のクラスがあれば参加 しやすい等 とい う声 があることも、 ア ンケー ト調査 を通 して、 また、時 に耳 にす る学生 の話 か ら わかった。別のキャンパスでの開講であれば、留学生数が限 られて くること もあ り、い くつ もの クラス を開講す ることは難 しい。一つの クラスで、 日本 語 の力 に差がある学生達それぞれがある程度満足 し、出席す る価値 がある と 感 じるクラス に しなければならない。 クラスで扱 う教材 の内容 を限定すれば、
日本語の レベ ルに差 があって も、一つの クラス として成立 させ ることが可能 だ と思われる。
10年前、長崎大学留学生セ ンターの前 身である長崎大学外 国人留学生指導 セ ンターが坂本 キ ャンパスで週一回‑ コマ、医学部留学生のための 日本語 ク ラス を‑学期 間だけ開講 していた ことがあった。当時、その クラス を担 当 し た筆者 は経験的 に次 の ようなことがわかっていた。
①受講者 は 日本語 の レベ ルにかな りの差があって も、医学的な知識 はある 程度 同 じように持 っていること。
② 医学的な話題が教材であれば、 日本語 の レベルは低 くて も、内容 を理解 しやす く、興味 を持 って取 り組みやすい こと。
③教材 に興味 を持つ こ とがで きる と、 日本語の力 を伸 ばすのに直接的 に役 に立つ こと。
④ クラスの平均 よ り日本語の力が高い留学生 も、教材が生の ものであれば、
日本語の表現や漢字の使 い方 など、多 くの ことを学ぶ ことがで きること。
⑤坂本 キ ャンパスで開講すれば、実験等 で忙 しい留学生で も、 日本語 クラ スに参加 しやすい こと。
そ こで、坂本 キ ャンパスで医学系留学生 のための 日本語 クラス を開講す る ことに した。
医学系留学生のための 日本語 クラス を開講す るにあたって、留学生セ ンタ ー内での理解 と共 に、医学部の専 門教育教官 に理解 と援助 を求めたい と考 え
た。主 にメールで のや りと りであ ったが 、坂本 キ ャンパ スでの 日本語 クラス にニーズがあ るこ とな どを確認 し、医学が専 門の留学生 だけでな く、「医学系」
と して、歯学 が専 門の留 学生 、薬学 が専 門の留 学生 に も門戸 を開 くこ と、専 門教育教 官が教室 の確保 のため に事務 と交 渉す る ことな どを決め て2003年4月 にス ター トす る こ とにな った。 クラスの 目的 は 「医学系留 学生 た ちが あ る程 度 共通 の知識 を持 ってい て理解 しやす い題材 を教材 に選 び、 そ れ を通 して、
医学系 の 日本 語語嚢 を増 や しなが ら全般 的 な 日本 語力 を高め る こ と」 と した。
この クラス は試行 的 に個 人的 な興味 で始 め る とい う位置づ けであ ったため、
通常 の留 学生 セ ンターの クラス の登 録 とは別 に し、だれで もいつ で もクラス を担 当す る守 山個 人 に申 し込 め ば参加可能 と した。 日本語 の レベ ル につ いて は、初 中級 レベ ル以上 で ない とクラスの内容 を理解 す るの は難 しい と感 じら れ たが、初級 レベ ルで も学 ぶ こ とが あ る よ うに も思 われたので、授 業 内容 の 説 明 を聞いて なお本 人が希望 す れば、来 る もの は拒 まず、受 け入 れ る こ とに した。漢字 に関 して はほぼすべ て にル ビをふ ったテキス トを準備 す る こ とに した。
クラス は毎週木 曜 日午 後5時 か ら6時半 まで、場所 は医学部視聴 覚 ゼ ミナー ル室 、学 生募 集 はポス ター を作 成 し、受講 希望 者 は守 山 に メールか電 話 で、
あ るいは直接 口頭 で 申 し込 む ことと した。
3.テキス トの選択
以前 、医学部留学生 の ための 日本 語 クラス を開講 した際 、学生 の専 門 に合 わせ て、『NHK き ょうの健康』 2)か ら話題 を選 んだ こ とがあ る。その ときは、
そ のテキス トを全 部精読 す る こ とは しなか ったが 、 ビデ オ を視聴 した り、学 生 にそれぞれの専 門 につ いてテキス トに沿 って説 明 を させ た りした。
今 回 も 『NHK きょうの健康 』 をテキス トと して利用 す る こ とに した。 こ の テキス トを選 んだの には次 の ような理 由がある。
(1)医学 的 な話題 を一般 向 けに説 明 してい るこ と
一般 向 け とい って も、 内容 はか な り専 門的で、留学生 の興 味 関心 に応 える こ とが で きる と思 われた。 医学 の専 門書 は漢字 の熟語 が多 く、 日本 人の医苧 生 の ため の医学用語読 み方辞典 な どが編纂 され るほ ど特殊 な用語 が使 われて い る。 留 学生 に とって、専 門の限 られた範 囲で使 われ る用語 に関 しては、そ れぞれの研 究 室 で しば しば耳 にす るチ ャ ンス もあ り、 また、他 の人 に教 えて
もらうこ ともあるようだが、「臨床現場 で使 われるような、専 門家だけではな く一般 の人 も使 う医学的な こ とばは専 門書 には書 かれていない こ とが多 く、
また、研 究室 で も使 われないため、勉 強 しようが ない」とい う声があった。
一般 向けに書かれた専 門的 な内容のテキス トを用 いれば、その部分 を多少で も埋 めることがで きるか もしれない と思 った。
(2)「です、 ます」体で書かれていること
専 門書が 「です。 ます」体 で書かれてい ることはまず ない。 しか し、留学 生が 日本語 の クラスで最初 に学ぶのは 「です、 ます」体 であ る。 日本語 の レ ベル差があるクラスの教材 としては、表現や内容 に集中す るために も 「です、
ます」体 のテキス トは使 いやすい と思 われた。 また、必要 に応 じて、「です、
ます」体の本文 を 「である」体 に変える練習 も可能である。
(3)番組 を録画すればテキス トに沿ったビデオ教材 も用意で きること
テ レビ放映 される番組 は15分 の長 さである。 クラスで使 うには10分程度が ふ さわ しい と思 われたが、番組 の流れ とテキス トの流 れは一致 してお り、テ キス トに収録 されている図や表の説明 を目で見、耳で聞 くことがで きるな ど、
部分 的 にで も利用す るこ とで理解 を深 め る ことがで きる と思 われた。 また、
話 の内容 をテキス トで よ く理解 してか ら視聴す ることで、 日本語 を聴 く力 を 高めるこ ともで きる と思 われた。
(4)専 門的に最新の ことが取 り上げ られている
年 を追 って 『NHK きょうの健康』のテキス トを見 てみる と、似 た ような テーマが数年お きに繰 り返 され ることが多 い。場合 によっては毎年話題 にの ぼることもある。 それ らを比べ てみる と、ある病気 に対す る考 え方や治療方 法 な どが変化 してい ることがわかる。 このテキス トに取 り上 げ られてい るの は、その時点で学会 な どで認 め られてい る最新 の話題 であ る。 この こ とも、
留学生が興味 関心 を持 ってテキス トに取 り組 むひ とつの理由になる。 (5)使 われている文法構造が比較的単純 なこと
語桑 は難 しい ものがあ って も、エ ッセーや小説 な どと違い、わか りやす く 説明す ることを目的 としているので、一文 の長 さも比較的短 く、文法的 には 単純 な文で書 かれているこ とが多い。文法事項の説明 に多 くの時 間をさかな ければな らない とい うことがない。
これ らの理 由か ら、『NHK きょうの健康』をテキス トと して用いる こと に した。
4.テキス トの教材化
生のテキス トの内容 をその まま教材 として用 いるこ とに したが、生のテキ ス トだけでな く、 クラスの中で使 うためにテキス トにル ビな どをつけた もの
を用意 した り、補助教材 を準備 した りした。
取 り上 げたテキス トは以下の通 りである。
(2003年度前期 )
「眠 りたければ床 につかない」 (2003年4月号)
「心臓突然死」 (2003年4月号)
「うつ病」 (2003年5月号)
「合併症 にならないために」 (糖尿病) (2003年6月号) (2003年度後期 )
「忍 び寄 る歯周病菌」 (2002年1月号)
「気 になる冬 のせ き ・たん」 (2003年11月号)
「あなどれない低温やけ ど」 (2003年1月号) 教材 は以下の ように準備 した。
(1)生のテキス トは資料1の ようになっている。B5版縦書 き3段組 (以前 は均 等 に3段 に分 け られて本文が書 かれていたが、現在のテキス トは上2段が本文、
下段 は解説 に使 われている もの もあ る)である。 この ままでは留学生 には読 み に くいので、テキス トを打 ち直す ことに した。その際、横書 きに変 える と い う方法 も考 え られたが、あ とで生のテキス トと対照 しやす い ように、縦書
きに した。漢字の読 み を どの ように示すかが ひ とつの問題 であった。留学生 セ ンターの 日本語の クラスで使 われている読解教材 の中に も漢字 の読み をル ビで示 してい る もの、語桑表 を別 に して示 している もの、本文の枠外 に示 し ている ものな どい くつかの方法がある。 当初、本文 を上半分 に打 ち、下半分 に漢字 と読み を示す方法 も試 したが、学生の読みやす さを考 える とル ビにす るほ うが負担 が少 ない ようだった。そ こで、本文 を読 む際 に、漢字が読 めな いためにつ まず くことが ない よう、基本的 にはすべての漢字 にル ビを振 った。
覚 える必要がある と思われた り、あ るいは覚 える と役 に立つ と筆者が判断 し た漢字や語嚢 は補助教材 で取 り上げた。 また、繰 り返 し出て くる漢字語嚢 は 場合 によってはル ビをはず した。
(2)用紙 を横 に して上半分 を本文 に使 い、下半分 には授業 中に取 り上 げて説
明 を し使 い方の練習 をす る表現や文法事項 を、その表現や文法事項が佼 われ ている本文の部分 と2‑3の例文 を加 えて示 した (資料2)。取 り上げる文法事 項 は確認 のために初級段階の もの も含 めた。
(3)すべ てのテキス トに共通 して用意 した補助教材 は語嚢表 である。 漢字の 読 み と対応する英語の意味がわかるように した (資料3)。
(4)テキス トのテーマによって、必要 と思 われる補助教材 を用意 した。それ ぞれの補助教材 は以下の通 りである。
「眠 りたければ床 につかない」
「眠る」と 「寝 る」の使 い方の違 い
「心臓突然死」
「心」を含む医学の漢字語嚢
「血」 を含 む医学の漢字語桑
「臓」 を含む医学の漢字語桑
「脈」 を含む医学の漢字語桑
「症」を含 む医学の漢字語嚢
「痛」 を含む医学の漢字語菜
「うつ病」
「定期 的」 な どの 「的」の使 い方
「合併症 にな らないため に」
図による合併症の説明
「忍 び寄 る歯周病菌」
「歯」では じまる語嚢
(「し」と読む もの、「は」と読む もの)
「炎」を含 む医学の漢字語桑
「菌」を含 む医学の漢字語嚢
「気 になる冬 のせ き ・たん」
「膜」 を含 む医学の漢字語嚢
「気」 を含む医学の漢字語嚢
「せ き」の ようす をあ らわす語桑
「呼吸器の構造 と働 き」の図説
5.授業の方法
2003年前期 の授 業 と後期 の授 業 で は授 業 の進 め方 に多少 の違 いがあ るが、
大 まか な流 れ は以下 の通 りであ る。 一つのテキス トにつ き約3コマ (270分) を使 った。
(1)テキス トに使 われている表現や文型の説明 と例文作 りを通 してそれ らの 確認 をす る。
(2)テキス トについて、番組 と して放送 された もの を録画 した ビデオを部分 的 に視聴す る。 (15分の番組 だが、少 し長す ぎるので、必要だ と判断 した部分 のみに した。)
(3)内容 を確 かめなが ら、テキス トを読む。
(4)補助教材 をそれぞれ に合 わせ て取 り上 る。 場合 によっては、 (3)と (4) の順 を入 れ替 えた こともある。 後期 は (4)を先 に取 り上 げるこ とが多 か っ た。
(5)ビデオを視聴 し、内容の確認 をす る。
(6)内容 の理解 を確認す るため に筆記 問題 をす る。 日本語 に自信 が ない場令 は、他 の言語 で もよ しとした。 回収 してチ ェ ック し、次 回に返却 した。他言 語 で書 かれている もの については、チ ェ ックに他 の教員 な どの力 を借 りた。 また、 ローマ字で書 くことも認 めた。筆記 問題 は、た とえば 「忍 び寄 る歯周 病菌」では、以下の5間である。
1.虫歯 と歯周病の違いは何 ですか。
2.歯周病 にかか りやす く、進行 もはや くなる人は どんな人ですか。
3.歯周病 は全 身にどんな悪 い影響 を与 えますか。
4.歯周病 を予防す るために大切 なことは何 ですか。
5.あなたの国では、歯周病が問題 になってい ますか。
後期 は前期 に比べ 、教室の使用可能回数が少 な く、 ビデオの視聴 を取 り入 れる と時 間が不足す る と思われたため、「気 になる冬のせ き ・たん」 のみ ビデ オ視聴 を取 り入 れた。 テキス トを十分 に読 んで、語桑 の理解 も深 めた後 に、
ビデオを視聴 した。
また、後期 の最終週 は、‑ コマだけで完結す る必要があったため、体 の状 態や痛み を表す擬態語、擬音語 (オノマ トペ) を取 り上 げ、解説 と確認 を行
った。
6.クラスの状況
学生のほ とん どは忙 しい実験 や研究 の合 間を縫 って クラス に来た。忙 しい 研 究の合 間に研究 とは違 ったことをす るこ とで、ち ょっとリラ ックスす る時 間だ と思 っている もの、研 究室では 日本語 を使 うことがほ とん どない ことか ら日本語 を正確 に使 う時間だ と考 えている もの、 日本語 に関す る質問 を持 っ て くるものな ど、学生たちの授業 に参加す る動機 はさまざまだったが、みな、
クラスが終 わる と再 び研究室 に急いで戻 っていった。 この クラスが学生 たち に とって貴重 な時間だ とい うことが強 く感 じられた。それは、た とえば、居 眠 りをす る学生や退屈 そ うにす る学生が一人 もい なか ったことか らもわか っ た。
特 に、 自分 の専 門 に とて も近 い分野 の こ とが話題 になってい る ときには、
その学生がほかの学生 に解説 を加 えて くれ ることもあ った。 クラスの中での お互いの助 け合いが うま く機能 した と思 う。
また、例文作 りな どは、 どの学生 もとて も積極 的で、お互 いの例文か ら学 びあうことがで きた。
「日本語のある語桑の ことをず っと疑問 に思 っていたが、やっ とはっ きり わかった」 と学生が言 うこともあった。
後期 の最終 コマで オノマ トペ を取 り上げた。臨床現場 に出ることがある学 生 は、患者が体 の状態 を説 明す るのに頻繁 にオノマ トペ を使用す ることをよ
く知 っているが、理解す るのが難 しい ことも同時 に体験 していて、積極 的に 質問を し、オノマ トペ について話が弾 む活発 な授業 となった。
一つのテキス トが終わるごとに筆記 問題 をさせ たが、ほ とん どの学生が 日 本語で書 き、テキス トで学 んだ医学の用語 を正確 に使 えるようになっていた。
7.授業評価
クラスの出席状況 は表1の通 りであ る。 登録 した人数 は前期11名後期9名で あ った。後期 は入れ替わ り立 ち替 わ り一時帰国す る学生がいた り授業 と重 な った りしたため、前期 に比べ出席率が悪 くなった。 また、年明け後 は2回 しか 授業がで きなかったが、 この2回は特 に出席率が悪 かった。年明け後の 日本語 クラスの出席率が極端 に悪 くなるのは、留学生セ ンターの 日本語 の授業で も 同 じである。
表1 出席状況
前期 後期
月 日 出席人数 月 日 出席人数
1 04/28 6 10/30 6 2 05/02 7 ll/07 7 3 05/08 9 ll/20 2 4 05/15 8 ll/28 7 5 05/22 8 12/05 6 6 05/29 6 12/12 5 7 06/05 9 01/15 2 8 06/12 8 01/29 2 9 06/19 7
10 06/26 5 ll 07/03 5
日本語 を学 び始 めたばか りの学生 には、 クラスの内容 を説 明 し、‑学期待 つ ように指導 した場合 もあ るが、基本 的 には誰 で も参加 を希望す る もの は安 け入 れ、 クラス に出てみ て 自分 自身で参加 す るか どうか を判 断 させ た。その 結果、参加 してみた ものの、続 けることがで きない と判断 した学生 もいた。
授 業 についてのア ンケー トは実施 しなか ったが 、前期終了時 には 「なぜ夏 休 み も続 けないか」「自分 たちには夏休 みはない」 と何 人 もか ら言 われて、 こ
の クラスが必 要 とされてい る ようだ と感 じるこ とがで きた。 また、後期 の終 了時 に も 「来期 を楽 しみ に している」「いつか らアナウ ンス をす るか」 な どと い う声 を聞 き、 この クラスの存在意義 を感 じるこ とがで きた。
8.今 後 の課題
テ キス トの提 示 の仕 方 は、前 期 に試 行 錯 誤 を繰 り返 した結 果 、後 期 に は一 応 一定 の形 が整 った と思 う。 大 学 院 レベ ルの留 学 生 は在 籍期 間が5年程 度 の も の も多 く、 そ の 間、 同 じ学 生 が 受 講 す る可 能性 を考 え る と、 同 じテ キス トを 繰 り返 し使 う こ とが で きないが 、幸 い 、 『き ょうの健 康』は月刊 で発行 され て お り、 つ ぎつ ぎに新 しい テ キス トが登 場 す るの で 、教.材 化 の材 料 は豊 富 で あ る。 受 講 す る学 生 の興 味 に合 わせ て、 さ らに新 しい教 材 を準 備 して い きたい と思 う。
ビデ オの有 効 な使 い方 、 ビデ オ視 聴 を中心 に した授 業 の方 法 も工 夫 してみ た い と考 えて い る。 読解 教 材 と ビデ オ教 材 で使 わ れ て い る語 桑 は共 通 で 、話 の流 れ も一致 して るが 、読 解教 材 が ビデ オの話 の ス ク リプ トにな って い るわ けで は ない とい う、 この教 材 の持 つ利 点 を まだ十 分 に生 か して い る とは言 え ないか らで あ る。
医学 の専 門 的知 識 の乏 しい 日本 語教 員 で も、一般 向 け に書 か れ た テ キス ト を選 ぶ こ とで 、 学 生 の興 味 関心 に こた え る授 業 が 可 能 だ と思 うが 、今 径 はで きれ ば、専 門 の教 員 と どの よ うに連携 を と り、 ク ラス の質 を上 げ る こ とが で きるか を考 え たい。専 門 日本 語 教 育 の 一 つ の在 り方 と して、 医学系 留 学 生 を 対 象 に した ク ラス だ けで は な く、 同 じよ うな方 法 で 、他 の専 門の留 学 生 を対 象 と した ク ラス を開講 す る こ とが可 能 か ど うか も考 え て い きた い。 そ の た め に は、各 学 部 の専 門教 育教 員 や留 学 生 を担 当す る こ との多 い教 員 と協 力 して い く必 要 が あ る と考 えてい る。
注
1)「留 学 生 を取 り巻 く環 境 の改 善 ‑ 向 けて ‑ 『長 崎 大 学 留 学 生 の修 学 ・生 活 実 態 調査 報 告 』 か ら明 らか にな っ た こ と‑
」
『長 崎 大 学留 学 生 セ ン ター紀 要』第9号 (2001)pp.53‑622)『NHKき ょ うの健 康』の テ キ ス トは 日本 放 送 出版 協 会 が発 行 し、2004年5
月号 で通巻194号 を数 え る月刊 誌 で あ る。
(留 学 生 セ ンター講 師)
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Sr:I.ll:Lニ = ・LA‑J 一 宮 IJ TL‑1:‑ 1モi 鑑 IJ・ 三・うち二二 一'T′人}‑ヾ 帝 王こ:叫 = LfJ..
J・・L‑3t・3!‑‑・?・:.〟̲・ト:輔蔓 .王;‑,..
‑=芸ダニ・J三一1.一 軍 ‑ri, :,二・‑古 書 忠1...iJJ、.'1/,I?ヽ}芸一浮上 小SJ‑::!
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けどになってしまうのです。ていおんげんいんたいはんでんき
低温やけどの原因の大半は、電気ごたつ、ファンでんきゆつかヒーター'電気カーペット'湯たんぽ、あんか、使すだんぼうきぐだんぼうい捨てかいろなどの、暖房器具や暖房グッズです。ていおんぷい
低温やけどを起こしやすい部位は'かかと'‑るひふしたほねぶし、すねなど、皮膚のすぐ下に骨があるところでぶいねつげんおつひす。こうした部位が熱源に押し付けらられると'皮ふちかながもうさいけっかんけつりゆうとどこおけつ
膚の近‑を流れる毛細血管の血流が滞ります。血えきじゆんちょうながひふ‑わけつ
液が順調に流れていれば、皮膚に加わった熱を血えきはこさけつえきととこおぶ
液が運び去って‑れますが、血液が滞るとその部いねつていおんお位に熱がこもり'低温やけどが起きやす‑なるのでひだりしたかこさんしょうす。(左下の囲み参照)。
ひふひょうめんきずちい皮膚表面の傷は小さくても'おおことが多い
ていおんかる ふかたっ深くまで達している
かんが
低温やけどは、ただの軽いやけどだと考えられいっけんほうちすうじつなおみがちです。一見、放置しても数日で治るように見えじっさいかんたんなおているのですが、実際は、そう簡単には治‑ません。低 ○〜ことが多い
達していることが多い
朝はコーヒーを飲むことが多い
○ただの
○〜がち
考えられがち
忘れがち
○〜ように見える
治るように見える
元気になったように見える
あなどれない低温やけど
あ な どる :underestimate,becontemptuousof や け ど :burn
低温 (ていおん) :CⅣogenictemperature,cIYOStatictemperature,lowtem‑
perature,loweredtemperature 気 (き)づ く :realize
心地 (ここち) よい :feelgood
皮 膚 (ひふ ) :skin
作用 (さよう) :touch,act,behave 加 (くわ)わる :add
揺 (せ っ)す る :touch
例 (た と) えば :forexample 範 囲 (はんい) :area,range 短縮 (たん しゅ く) :reduce 大半 (たいはん) :mostof
港 (ゆ) たんば :footwarmingpan 倭 (つか)い捨 (す)て :
暖房 (だんほ う) :disposable かか と :heel
くるぶ し :ankle す ね :shank
熱源 (ねつげん) :heatsource
港 (とどこお) る :getstackedup,且owof‑isdisrupted 順調 (じゅんち ょう) :gowell,丘ne
表面 (ひ ょうめん) :surface 倭 (きず ) :blemish,bmise,scar 放置 (ほ うち) :neglect
軽視 (けい し) :comtempt,neglect 神経 (しんけい) :neⅣe
及 (お よ)ぶ :reach 水泡 (すいほ う) :blister