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Certain rigidity theorem for compact manifolds with almost nonpositive Ricci curvature

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Academic year: 2021

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九州大学学術情報リポジトリ

Kyushu University Institutional Repository

Certain rigidity theorem for compact manifolds with almost nonpositive Ricci curvature

中村, 拓也

https://doi.org/10.15017/2534379

出版情報:九州大学, 2019, 博士(数理学), 課程博士 バージョン:

権利関係:

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(様式3)

氏 名 :中村 拓也

論 文 名 : Certain rigidity theorem for compact manifolds with almost nonpositive Ricci curvature

(ほとんど非正のリッチ曲率を持つコンパクト多様体に関する剛性定理)

区 分 :甲

論 文 内 容 の 要 旨

本論文では、Ricci曲率がほとんど非正(すなわち,十分小さな正の上界を持つ)のコンパクトリ ーマン多様体の一種の剛性について取り扱っている.

Mを n次元連結コンパクトリーマン多様体とする.Bochner の定理から,「MのRicci曲率が 0 以下であるときにはMの等長変換群I(M)の次元がn以下となり、この次元がnとなるのはMがn 次元平坦トーラスに等長となる場合に限る」ことが知られている.本論文の主目的は,Mがほとん

ど非正の Ricci 曲率を持つ場合にも,上記の事柄が成立することの証明を与えることである.以下

でその概要を述べる.

(I)「Ricci曲率がほとんど非正であれば,Mの等長変換群I(M)の次元がn以下であること」

この証明は,ほぼ非負なRicci曲率を持つ多様体の位相に関するGallotの結果の証明における議 論を部分的に変更することによって比較的簡単に得られる.

Gallotの結果とは,「n次元向き付け可能連結コンパクトリーマン多様体M のRicci曲率が非負

あれば,Mの1次Betti数b1(M)はn以下である.」というBochnerの定理のRicci曲率が「非負」

という条件を「ほとんど非負」と緩めても成立するというものである.これは,Gromov によって も独立に示されている.Gromovによる証明が幾何学的なものであるのに対して,Gallotによる証 明は解析的なものである.(I)の証明はこのGallotの議論を部分的に変更したもので与えられる.

Gallotは等周定数の評価と等周定数を用いたSobolev不等式を与え,調和形式のLノルムをL2 ノルムで上から評価した.これを用いて,調和形式全体からなる空間の次元(1 次 Betti 数に一致 する)を評価することによって,Ricci曲率がほとんど非負の場合にb1(M)≦nとなることを示した.

(I)の証明は,調和形式の代わりに Killing ベクトル場について考えることによって与えられる

(Killingベクトル場全体からなる空間の次元は等長変換群の次元に一致する).

(II)「Ricci 曲率がほとんど非正,かつ,M の等長変換群 I(M)の次元が nであれば,M は平坦ト ーラスに等長となること」

「Ricci曲率が非負のコンパクトリーマン多様体においてb1(M) = nとなるのはMがn次元平坦ト ーラスに等長となる場合に限る.」というBochnerの定理においてRicci曲率が「非負」の条件を

「ほぼ非負」に緩めた場合,ColdingおよびCheeger-Colding によって,b1(M) = nであればMは n次元トーラスに微分同相となることが示されている,(はじめColdingが少し弱い結果を示し,そ れを改良してCheeger-Coldingが上記結果を示した.)

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結果(II)は,Colding およびCheeger-Colding の結果の Ricci 曲率の符号を「ほぼ非負」から

「ほぼ非正」に変更した場合になっているが,その証明は(I)と場合とは異なり,「ほぼ非負」の 場合の証明とは全く関連していない.また,結論も単にn次元トーラスと微分同相というだけでな く,平坦トーラスと等長というより強いものになっている.さらにColdingやCheeger-Coldingの 場合は,非負条件をほぼ非負に緩められるかという単に定性的なものである(これは彼らの議論が 本質的に背理法によっていることが原因である)が,一方(II)では Ricci 曲率がどの程度小さな 正の上界を持っても良いのかが定量的に評価できる.

(II)の証明は次のように与えられる.まず,仮定を用いてMがリーマン等質空間であることを 示す.このとき,等長変換群I(M)の単位元を含む連結成分GからMへの有限被覆写像が構成でき,

Gには左不変な誘導計量が入る.次に,GのLie環の元とM上のKilling ベクトル場の対応,左不 変計量を持つLie群の性質を用いて,Gの曲率が十分小さいことを示す.最後に,Gromovのalmost flat theorem とコンパクトLie群の構造定理を用いてMが平坦であることを示し,Bochnerの定 理を適用して証明を終える.

参照

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