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理事会の計画機能と監視機能

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Academic year: 2021

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(1)

出版者 法政大学イノベーション・マネジメント研究センタ ー

雑誌名 法政大学イノベーション・マネジメント研究センタ ー ワーキングペーパーシリーズ

巻 163

ページ 1‑29

発行年 2015‑05‑28

URL http://hdl.handle.net/10114/11360

(2)

梅津 亮子

理事会の計画機能と監視機能

2015/05/28

No. 163

The Research Institute for Innovation Management, HOSEI UNIVERSITY

(3)

Ryoko Umezu

Planning and Monitoring Functions of the Board of Directors

May 28, 2015

No. 163

The Research Institute for Innovation Management, HOSEI UNIVERSITY

(4)

理 事 会 の 計 画 機 能 と 監 視 機 能

法 政 大 学 梅 津 亮 子

は じ め に

Ⅰ 理 事 会 が 果 た し て い る 役 割

( 1 ) 理 事 会 の 経 常 的 な 議 題 の 討 議 と 承 認

( 2 ) 理 事 会 の 臨 時 的 な 議 題 の 討 議 と 承 認

( 3 ) 「 理 事 会 が 果 た し て い る 役 割 」 ク ロ ス 集 計

Ⅱ 法 人 の 特 徴 と の 関 係

Ⅲ 理 事 会 の 現 状 の 役 割 と 理 想 と す る 役 割 お わ り に

は じ め に

本 稿 は 、 ア ン ケ ー ト 調 査 か ら 非 営 利 組 織 経 営 に お い て 理 事 会 の 果 た し て い る 計 画 機 能 と 牽 制( c h e c k )ま た は 監 視( m o n i t o r i n g )機 能 の 現 状 を 読 み 解 く も の で あ る 。 組 織 経 営 で は 、 計 画 → 実 行 → 統 制( コ ン ト ロ ー ル )→ フ ィ ー ド バ ッ ク と い う 経 営 管 理 サ イ ク ル が 重 層 的 に 繰 り 返 さ れ て い る 。 非 営 利 組 織 も 環 境 の 大 き な 変 化 の 中 で 競 争 原 理 に 組 み 込 ま れ つ つ あ り 、 計 画 、 実 行 、 統 制 、 フ ィ ー ド バ ッ ク と い う 経 営 管 理 サ イ ク ル は 、 ま す ま す 諸 論 文 で は 重 要 視 さ れ て い る 。 確 か に 、 理 事 会 に 計 画 機 能 と 牽 制( c h e c k )ま た は 監 視( m o n i t o r i n g )機 能 が あ る こ と は 、 誰 も が 認 め る と こ ろ で あ ろ う 。 も ち ろ ん 、 そ の 機 能 を 達 成 す る た め に 、 理 事 会 が 事 業 計 画 案 ・ 予 算 案 を 作 成 し た り 、 年 次 事 業 報 告 書 を 監 査 し た り す る わ け で は な い 。 理 事 会 は 、 理 事 長 等 の 最 高 経 営 責 任 者 の 作 成 す る 事 業 計 画 案 ・ 予 算 案 と 年 次 事 業 報 告 書 を 討 議 し て 承 認 す る こ と に よ り 、 間 接 的 に チ ェ ッ ク ・ ア ン ド ・ バ ラ ン ス を 図 っ て い る 。 で は 理 事 会 は 本 当 の と こ ろ 何 を し て い る の だ ろ う か 。 む ろ ん 、 計 画 と 統 制 は 表 裏 一 体 で あ る の で 、 計 画 機 能 が あ る と こ ろ に は 、 お の ず と 統 制 機 能 が 付 い て く る 。 し か し 明 確 な 計 画 が な け れ ば 、 統 制 は そ の 場 そ の 場 の 個 人 的 な 思 い 付 き と な ろ う 。

(5)

組 織 経 営 に お い て 理 事 会 が ど の よ う に 機 能 し て い る か 、 計 画 機 能 を 中 心 と し て 考 え る と き 、 様 々 な 疑 問 が 湧 い て く る 。 法 定 機 関 と し て の 理 事 会 の 役 割 は ど う で あ る か 。 理 事 会 の 権 限 と し て 法 律 で 認 め ら れ て い る の は ど こ ま で で あ る か 。 あ る い は 、 組 織 の 経 営 管 理 者 層 は 、 理 事 会 が ど の よ う な 役 割 を 果 た し て い る と 考 え て い る の か 。 個 々 の 法 人 が 社 団 法 人 か 財 団 法 人 か 、 設 立 目 的 、 職 員 数 ・ 資 産 総 額 ・ 収 入 総 額 等 の 規 模 な ど で 、 理 事 会 の 果 た す 計 画 機 能 に 特 徴 が 出 て い る の か 。 ま た 、 理 事 会 の 計 画 機 能 は 、 単 に 法 律 の 規 制 が あ る か ら 理 事 会 を 開 催 し て 、 事 務 局 の 作 成 し た 事 業 計 画 案 ・ 予 算 案 を 審 議 す る と い う 形 で 果 た さ れ て い る の か 。 そ れ と も 必 要 な 時 点 で 自 主 的 に 組 織 経 営 全 般 に わ た っ て 真 摯 に 検 討 し 、 自 主 的 な 規 制 と し て 行 わ れ て い る の か 。 ま た 、 理 事 会 の 現 状 の 役 割 と 理 想 と す る 役 割 に 違 い は あ る の か 。 と く に 、 計 画 に 深 く か か わ っ て い る 業 務 は ど う か 。 以 下 、 こ れ ら の 側 面 に つ い て 、 ア ン ケ ー ト 調 査 結 果 か ら そ の 意 味 す る と こ ろ を 理 解 し て み た い

( 1 )

。 大 方 の 理 事 会 で は 、 理 事 長 か ら 決 算 報 告 を 受 け て 承 認 し 、 ま た 、 そ の 決 算 を 踏 襲 し た よ う な 予 算 案 を 承 認 し て い る よ う な 図 式 が 垣 間 見 ら れ る よ う な 気 が す る 。 企 業 の よ う な 市 場 原 理 の 風 に 晒 さ れ て 環 境 変 化 に 対 応 し て い か ね ば 生 き 残 れ な い よ う な 世 界 に 、 非 営 利 組 織 は 生 き て い な い の か も し れ な い 。 そ こ で は 設 立 目 的 に い う 公 益 性 を 叫 ぶ 声 が 前 面 に 出 て い る の か も し れ な い 。

Ⅰ 理 事 会 が 果 た し て い る 役 割

一 般 社 団 法 人 及 び 一 般 財 団 法 人 に 関 す る 法 律 に よ る と 、 理 事 会 を 設 置 し て い る 社 団 法 人 ・ 財 団 法 人 の 理 事 会 は 、 理 事 会 設 置 法 人 の 理 事 全 員 で 構 成 さ れ る 会 議 体 で あ っ て 、 法 人 の 業 務 執 行 の 決 定 を 行 い 、 代 表 理 事 及 び 業 務 執 行 理 事 の 職 務 の 執 行 を 監 督 し 、 代 表 理 事 の 選 定 及 び 解 職 す る 権 限 を 有 す る 機 関 で あ る

( 2 )

。 公 益 を 想 定 し な い 一 般 社 団 法 人 以 外 の 、 そ の 他 の 社 団 法 人 、 財 団 法 人 で は 理 事 会 を 必 ず 置 か な け れ ば な ら な い

( 3 )

。 一 般 社 団 法 人 で は 、 定 款 の 定 め に よ っ て 理 事 会 を 置 く こ と が で き る

( 4 )

。 法 律 上 、 理 事 会 を 設 置 し て い る 法 人 で は 、 法 律 で 規 定 さ れ て い る 重 要 な 業 務 執 行 の 決 定( 経 営 上 の 重 要 事 項 )を 理 事 に 委 任 す る こ と が で き な い と し て 、 幾 つ か の 事 項 が 定 め ら れ て い る

( 5 )

。 理 事 会 の 権 限 と し て 法 律 で 明 文 化 さ れ て い る 事 項 は 、 上 記 の 代 表 理 事 の 選 定 及 び 解 職 の ほ か 、 重 要 な 財 産 の 処 分 及 び 譲 受 け

( 6 )

、 多 額 の 借 財

( 7 )

、 重 要 な 使 用 人 の 選 任 及 び 解 任

( 8 )

、 従 た る 事 務 所 そ の 他 の 重 要 な 組 織 の 設 置 、 変 更 及 び 廃 止

( 9 )

、 理 事 の 職 務 の 執 行 が 法 令 及 び 定 款 に 適 合 す る こ と を 確 保 す る た め の 体 制 そ の 他 一 般 社 団 法 人 ・ 一 般 財 団 法 人 の 業 務 の 適 正 を 確 保 す る た め に 必 要 な も の

(6)

と し て 法 務 省 令 で 定 め る 体 制 の 整 備

( 1 0 )

、 理 事 、 監 事 ま た は 会 計 監 査 人 の 責 任 の 一 部 免 除

( 1 1 )

、 競 合 及 び 利 益 相 反 取 引 の 承 認

( 1 2 )

、 社 員 総 会 ・ 評 議 員 会 の 招 集 の 決 定

( 1 3 )

、 計 算 書 類

( 貸 借 対 照 表 及 び 損 益 計 算 書 )及 び 事 業 報 告 書 並 び に こ れ ら の 附 属 明 細 書 の 承 認

( 1 4 )

で あ る 。 こ の 他 、 定 款 で 規 定 さ れ た 事 項 の 決 定 を 行 う 。 法 律 面 で い う 理 事 会 の 権 限 に つ い て は 、 会 社 法 の 取 締 役 会 と 遜 色 な い 制 度 が 敷 か れ て い る と い っ て よ い 。

で は 、 実 際 の 組 織 経 営 に お い て 、 現 実 的 に 理 事 会 が 果 た し て い る 役 割 は ど の よ う な も の で あ る と ア ン ケ ー ト 回 答 者 は 考 え て い る の だ ろ う か 。 表1は 、 組 織 経 営 に お い て 理 事 会 が 果 た し て い る 役 割 を 調 査 し た 結 果 で あ る 。 以 下 に 集 計 結 果 の 解 釈 を 示 し て い く が 、 や や 長 く な る の で 、 理 事 会 が 果 た し て い る 役 割 の な か で 定 期 的 な 役 割 と し て 圧 倒 的 に 回 答 割 合 の 高 い も の と 、 そ う で な い も の と に 分 け て 記 述 す る こ と と す る 。

表 1 理 事 会 が 果 た し て い る 役 割

理 事 会 の 役 割 件 数 割 合 ( % )

理 事 長 提 出 の 毎 年 度 事 業 計 画 案 の 討 議 と 承 認 3 2 1 9 9 . 1

理 事 長 提 出 の 決 算 書 類 の 討 議 と 承 認 3 1 7 9 7 . 8

理 事 長 提 出 の 予 算 案 の 討 議 と 承 認 3 1 4 9 6 . 9

理 事 の 選 任 ・ 解 任 の 討 議 1 6 0 4 9 . 4

理 事 長 提 出 の 戦 略 案 の 討 議 と 承 認 1 1 7 3 6 . 1

理 事 長 提 出 の 予 算 編 成 方 針 の 討 議 と 承 認 1 1 5 3 5 . 5

助 言 や 専 門 的 知 識 の 提 供 8 8 2 7 . 2

危 機 的 な 状 況 に あ る と き の 対 処 ( 原 油 の 高 騰 、 急 激 な 円 乱 高 下 、 業 績 悪 化 な ど )

5 5 1 7 . 0

そ の 他 2 3 7 . 1

( 注 ) 集 計 可 能 な 調 査 票3 2 6件 、 有 効 回 答3 2 4件 、 欠 損 値 2件 、 制 限 な し の 複 数 回 答 。 表 中 の 割 合 ( % ) は 、 有 効 回 答3 2 4件 に 占 め る 各 項 目 件 数 の 割 合 で あ る 。

( 出 所 ) 筆 者 作 成 。 こ れ 以 降 の 表 も 、 同 じ く 筆 者 作 成 。

( 1 ) 理 事 会 の 経 常 的 な 議 題 の 討 議 と 承 認

表1か ら わ か る よ う に 、 「 理 事 長 提 出 の 毎 年 度 事 業 計 画 案 の 討 議 と 承 認 」 を 理 事 会 が 果 た す 役 割 で あ る と 考 え る と い う 回 答 が 最 も 多 く 、 回 答 件 数 3 2 1 件 、 割 合 に し て 9 9 . 1 % で あ る 。 回 答 割 合 が 9 9 . 1 % と い う こ と な の で 、 ほ と ん ど の 組 織 が 選 択 し て い る と い う こ と で あ る 。 同 様 に 、 回 答 件 数 が 第2位 の 「 理 事 長 提 出 の 決 算 書 類 の 討 議 と 承 認 」 と 第3位 の

「 理 事 長 提 出 の 予 算 案 の 討 議 と 承 認 」 に つ い て も 、 「 理 事 長 提 出 の 毎 年 度 事 業 計 画 案 の 討 議 と 承 認 」 と 大 差 な く 、 そ れ ぞ れ 回 答 件 数 3 17 件( 9 7 . 8 % )、 3 1 4件( 9 6 . 9 % )で あ る 。 回

(7)

答 件 数 の 上 位 3つ ま で の 理 事 長 提 出 の 毎 年 度 事 業 計 画 案 の 討 議 と 承 認 、 決 算 書 類 の 討 議 と 承 認 、 予 算 案 の 討 議 と 承 認 は 、 限 り な く 有 効 回 答 数 に 近 い の で 、 法 的 形 態 を 問 わ ず ほ ぼ す べ て の 法 人 が 理 事 会 が 果 た し て い る 役 割 と 考 え て い る と 言 え る 。

こ の よ う な 非 常 に 高 い 回 答 割 合 に 関 し て 、 こ れ ら の 3つ の 書 類( 事 業 計 画 、 決 算 書 類 、 予 算 )の 作 成 や 理 事 会 で の 承 認 が 法 律 で 義 務 付 け ら れ て い る の だ ろ う か 。 一 般 社 団 法 人 及 び 一 般 財 団 法 人 に 関 す る 法 律 で は 、 同 法 に 基 づ い て 準 則 主 義 に よ っ て 設 立 さ れ る 剰 余 金 の 分 配 を 行 わ な い 社 団 法 人 ・ 財 団 法 人( 一 般 社 団 法 人 ・ 一 般 財 団 法 人 )の 設 立 、 組 織 、 運 営 及 び 管 理 を 規 定 し て い る

( 1 5 )

。 準 則 主 義 と あ る よ う に 、 設 立 登 記 に よ っ て 法 人 格 を 取 得 す る こ と が で き 、 設 立 さ れ た 社 団 法 人 ・ 財 団 法 人 が 、 法 人 の 運 営 等 に つ い て 行 政 庁 の 監 督 を 受 け る こ と は な い

( 1 6 )

。 法 律 上 、 公 序 良 俗 の 原 則 に 反 し な い 限 り 目 的 の 設 定 は 自 由 で あ る し

( 1 7 )

、 事 業 の 選 択 も 自 由 で あ る( 事 業 活 動 の 制 限 は な い )。 事 業 の 公 益 性 の 有 無 も 問 わ れ な い し 、 事 業 の 収 入 と 支 出 に つ い て の 制 限 も な い 。 事 業 計 画 に つ い て も 予 算 に つ い て も 何 ら の 言 及 も さ れ て い な い 。 事 業 計 画 を 立 て る も 立 て な い も 、 予 算 を 編 成 す る も し な い も 、 組 織 経 営 上 の 要 請 に よ っ て 自 由 に 行 え ば よ い の で あ る 。 た だ し 、 3 つ の 書 類 の う ち 決 算 書 類 に つ い て は 、 先 に 示 し た よ う に 、 法 律 上 の 理 事 会 の 権 限 の 1 つ と し て 、 計 算 書 類( 貸 借 対 照 表 及 び 損 益 計 算 書 )及 び 事 業 報 告 書 並 び に こ れ ら の 附 属 明 細 書 の 承 認 と い う 事 項 が 定 め ら れ て い る 。 し た が っ て 、 社 団 法 人 及 び 財 団 法 人 は 、 計 算 書 類( 貸 借 対 照 表 及 び 損 益 計 算 書 )及 び 事 業 報 告 書 並 び に こ れ ら の 附 属 明 細 書 を 作 成 し

( 1 8 )

、 理 事 会 の 承 認 を 受 け な け れ ば な ら な い

( 1 9 )

。 な お 、 行 政 庁 の 監 督 下 に は な い の で 、 計 算 書 類( 貸 借 対 照 表 及 び 損 益 計 算 書 )及 び 事 業 報 告 書 並 び に こ れ ら の 附 属 明 細 書 を 行 政 庁 へ 提 出 す る 必 要 は な い 。

さ ら に 、 こ れ ら の 社 団 法 人 ・ 財 団 法 人( 一 般 社 団 法 人 ・ 一 般 財 団 法 人 )が 公 益 認 定 の 申 請 を 行 い 、 行 政 庁 に よ る 公 益 認 定 を 受 け た 場 合( 公 益 社 団 法 人 ・ 公 益 財 団 法 人 と 名 称 が 変 わ る ) は 、 行 政 庁 の 監 督 下 に 置 か れ 、 毎 事 業 年 度 開 始 の 日 の 前 日 ま で に 、 当 該 事 業 年 度 の 事 業 計 画 書 、 収 支 予 算 書 そ の 他 の 内 閣 府 令 で 定 め る 書 類 を 作 成 し

( 2 0 ) ( 2 1 )

、 理 事 会 の 承 認 を 受 け

( 2 2 )

、 行 政 庁 に 提 出 し な け れ ば な ら な い

( 2 3 )

。 む ろ ん 目 的 ・ 事 業 活 動 も 制 限 さ れ る

( 2 4 )

法 規 制 を 見 る と 、 一 般 社 団 法 人 及 び 一 般 財 団 法 人 に 関 す る 法 律 で は 、 計 算 書 類 に 関 し て そ の 作 成 と 理 事 会 で の 承 認 を 求 め て い る だ け で あ る が( 会 社 法 の 規 定 と 同 じ

( 2 5 )

。株 式 会 社 で は 取 締 役 会 の 承 認 )、 法 人 が 行 政 庁 の 公 益 認 定 を 受 け る と 、 計 算 書 類 に 加 え て 事 業 計 画 書 と 収 支 予 算 書 の 作 成 及 び 理 事 会 で の 承 認 も 義 務 付 け ら れ る と い う こ と で あ る 。 本 調 査 の 集 計 可 能 な 調 査 票 3 26件 の う ち 公 益 認 定 を 受 け て い る 法 人 は 1 12件 で あ る の で 、 こ れ ら の 書

(8)

類 す べ て に つ い て 理 事 会 の 承 認 を 受 け る 法 律 上 の 義 務 を 負 っ て い る の は 3 4 . 4 % で あ る 。 毎 年 度 事 業 計 画 案 、 決 算 書 類 、 予 算 案 の 討 議 と 承 認 を 、 理 事 会 の 果 た す 役 割 で あ る と 認 識 す る か 否 か に つ い て 、 法 律 に 規 定 が あ る か 否 か は 影 響 し て い な い と 言 っ て よ い だ ろ う 。 ほ ん の 僅 か で は あ る が 、 公 益 認 定 を 受 け て い て も こ れ ら の3つ の 選 択 肢 を 理 事 会 の 役 割 と し て 選 ん で い な い 法 人 も あ る 。 法 整 備 と は 関 係 な く 、 も と も と 経 常 的 な 一 連 の 業 務 プ ロ セ ス の 中 で 、 事 業 計 画 案 、 決 算 書 類 、 予 算 案 を 理 事 会 に 提 出 す る こ と が 慣 習 化 し て い る と い う と こ ろ か 。 な お 、 ア ン ケ ー ト 調 査 実 施 の 期 間 が 、 特 例 民 法 法 人 が 一 般 社 団 法 人 及 び 一 般 財 団 法 人 に 関 す る 法 律 に お け る 法 人 格 を 得 る た め の 期 間( 移 行 期 間 )に 当 た っ て い る た め 、 回 答 し た 法 人 に は 移 行 途 中 の 法 人 が 多 く 含 ま れ て い る 。 将 来 的 に 、 公 益 認 定 を 申 請 す る こ と を 意 識 し て い た 可 能 性 も 多 少 は あ る か も し れ な い 。

こ れ ら の3つ と 関 連 し て 、 回 答 順 位 第 5位 の 「 理 事 長 提 出 の 戦 略 案 の 討 議 と 承 認 」 と 回 答 順 位 第6位 の 「 理 事 長 提 出 の 予 算 編 成 方 針 の 討 議 と 承 認 」 を 理 事 会 の 果 た す 役 割 と 考 え る 法 人 は 、 第 3位 ま で の 回 答 割 合 と 比 べ る と 低 か っ た 。 「 理 事 長 提 出 の 戦 略 案 の 討 議 と 承 認 」 を 理 事 会 の 果 た す 役 割 と 考 え る 法 人 は 1 17件 、 3 6 . 1 % 、 「 理 事 長 提 出 の 予 算 編 成 方 針 の 討 議 と 承 認 」 は 1 1 5件 、 3 5 . 5 % で あ る 。 選 択 し た の は ど ち ら も 3 5% 強( お お よ そ3分 の 1 )の 法 人 で あ る 。 残 り 6 5 % の 法 人 は 、 表 面 的 に は 理 事 会 に 全 社 的 な 戦 略 、 予 算 編 成 方 針 を 提 出 し て い な い と み る こ と も で き る が 、 む し ろ 、 前 出 の 「 毎 年 度 事 業 計 画 案 の 討 議 と 承 認 」 「 予 算 案 の 討 議 と 承 認 」 と 一 体 化 さ れ て 、 戦 略 案 及 び 予 算 編 成 方 針 は 単 体 で 提 案 さ れ た り 審 議 さ れ た り し な い と い う 方 が 妥 当 か も し れ な い 。 一 般 に 、 事 業 計 画 案 ・ 予 算 案 の 提 案 に は 、 戦 略 案 ・ 予 算 編 成 案 な ど の 方 針 を 説 明 す る は ず で あ る 。

戦 略 に つ い て 若 干 敷 衍 す る と と も に 、 こ こ で 戦 略 の 策 定 か ら 事 業 計 画 、 予 算 編 成 方 針 、 予 算 の 編 成 ま で に 至 る 一 連 の 流 れ に つ い て そ の 繋 が り に 触 れ て お こ う 。 全 社 的 な 戦 略( 理 事 会 レ ベ ル で 討 議 さ れ る 戦 略 で あ る の で 、 全 社 的 な 戦 略 で あ る )は 、 組 織 目 的 と の 強 い 繋 が り を 持 っ て い る

( 2 6 )

。 組 織 目 的 と の 繋 が り を 考 え て い な い 戦 略 に 意 味 は な い と 言 っ て も い い い 。 チ ャ ン ド ラ ー(Alfred D. Chandler, Jr.)に よ れ ば 、 「 戦 略 と は 、 一 企 業 体 の 基 本 的 な 長 期 目 的 を 決 定 し 、 こ れ ら の 諸 目 的 を 遂 行 す る た め に 必 要 な 行 動 方 式 を 採 択 し 、 諸 資 源 を 割 当 て る こ と と 」

( 2 7 )

と 定 義 さ れ る 。 組 織 の ト ッ プ ・ マ ネ ジ メ ン ト 層 は 、 明 示 さ れ た 組 織 目 的 に 対 し て 、 そ の 目 的 を 半 永 久 的 に 達 成 し 続 け る た め の 活 動 を 反 復 的 に 繰 り 返 す こ と に よ っ て 、 組 織 を 維 持 し 、 成 長 ・ 発 展 さ せ て い か な け れ ば な ら な い 。 そ の た め に 、 戦 略 を 策 定 す る プ ロ セ ス の 中 で 、 そ れ こ そ 無 数 に あ る 活 動 領 域 か ら 目 的 と の 繋 が り に お い て 妥 当 と

(9)

思 わ れ る 活 動 範 囲 を 選 択 し( 適 切 に 資 源 を 配 分 し )、 成 長 ・ 発 展 の 道 筋 、 進 む べ き 方 向 性 を 示 す 必 要 が あ る 。 活 動 範 囲 を 予 め 限 定 し て お く こ と で 、 エ ネ ル ギ ー を 集 中 す べ き 焦 点 が 絞 ら れ 、 事 実 上 、 組 織 構 成 員 の 意 思 決 定 ・ 行 動 の 範 囲 を そ の 枠 組 み の 中 に 制 限 す る こ と が で き る 。 そ の 意 味 で は 、 全 社 的 な 戦 略 と い う の は 、 戦 略 的 意 思 決 定 と い う 表 現 が 相 応 し い 。 戦 略 的 意 思 決 定 に お け る 主 要 な 資 源 配 分 の 問 題 は 、 事 業 活 動 の 総 量 を 変 更 し 、 経 営 の 基 本 構 造 を 変 え る よ う な 資 本 支 出 計 画( 設 備 投 資 計 画 )で あ る 。 た と え ば 土 地 ・ 建 物 の 取 得 や 売 却 、 設 備 の 更 新 、 本 支 店 や 出 先 機 関 な ど の 設 置 ・ 統 合 ・ 廃 止 、 特 別 プ ロ ジ ェ ク ト の 採 否 な ど が あ る 。 資 源 配 分 、 資 本 支 出 予 算 が 変 わ れ ば 、 人 の 配 置 、 モ ノ の 配 置 、 資 金 の 分 配 割 合 が 変 わ る 。 戦 略 も 変 わ る 。 場 合 に よ っ て は 、 戦 略 の 変 更 が 目 的 の 修 正 を 求 め る こ と も あ る 。

戦 略 に よ っ て 活 動 範 囲 と 経 営 資 源 の 配 分 が 決 ま っ た と こ ろ で 、 次 年 度 の 事 業 計 画 が 練 ら れ る 。 目 的 ・ 戦 略 は 長 期 的 視 点 に 立 っ た 構 想 で あ る が 、 事 業 計 画 は 短 期 的 な 諸 条 件 を ベ ー ス に し た プ ラ ン で あ る 。 事 業 計 画 は 資 金 的 裏 付 け を 得 て 、 最 終 的 に 貨 幣 数 値 に よ る 実 行 計 画( 総 合 予 算 )と し て 纏 め ら れ る 。 戦 略 及 び 事 業 計 画 で デ ザ イ ン さ れ た 筋 書 き ・ 構 想 を 確 実 に 予 算 に 反 映 さ せ る た め の 鍵 と な る の が 、 予 算 編 成 方 針 で あ る 。 通 常 は 、 最 高 経 営 責 任 者 の 名 前 で 示 達 さ れ 、 折 衷 方 式 の 予 算 編 成( ト ッ プ ダ ウ ン 方 式 に よ る 予 算 編 成 と ボ ト ム ア ッ プ 方 式 に よ る 予 算 編 成 の 中 間 型 )で よ く 利 用 さ れ る 。

営 利 組 織 で あ れ 非 営 利 組 織 で あ れ 、 組 織 の 最 高 経 営 責 任 者( 理 事 長 や 社 長 な ど )が そ の 全 社 的 方 針 や 考 え を 具 体 的 に 表 明 す る 場 と い う の は そ う 多 く は な い 。 実 際 の と こ ろ 、 事 業 計 画 を 除 く と 予 算 編 成 方 針 ぐ ら い で あ ろ う 。 予 算 編 成 方 針 で は 、 景 気 動 向 、 需 要 動 向 、 競 争 相 手 の 動 向 、 人 的 資 源 ・ 物 的 資 源( 設 備 投 資 )の 配 置 、 特 別 プ ロ ジ ェ ク ト の 採 否 、 研 究 開 発 に 関 す る 方 針 な ど の 組 織 内 外 の 環 境 要 因 に 関 す る 最 高 経 営 責 任 者 の 見 解 が 示 さ れ 、 次 年 度 の 全 社 予 算 及 び 部 門 予 算 の 数 値 目 標 が 伝 え ら れ る 。 各 部 門 の 責 任 者 か ら す れ ば 、 予 算 編 成 方 針 は 自 身 の 責 任 範 囲 が ど こ ま で 及 ん で い る の か を 知 り 、 部 門 予 算 を 策 定 す る 際 の ガ イ ド ラ イ ン と な る も の で あ る 。 た だ し 、 ガ イ ド ラ イ ン( 行 動 指 針 )と い う よ り も 、 上 層 部 か ら の 指 示 命 令 書 と 言 っ た 方 が 的 確 で あ ろ う か 。 予 算 編 成 方 針 に 示 さ れ た 次 年 度 の サ ー ビ ス 需 要 、 サ ー ビ ス 提 供 可 能 量 、 サ ー ビ ス 予 定 価 格 、 予 定 さ れ る 収 入 額 、 各 費 目 別 の サ ー ビ ス 活 動 コ ス ト の 許 容 額 は 、 部 門 予 算 案 を 作 成 す る 上 で の 現 実 の 制 約 と な る か ら で あ る 。 ト ッ プ ・ マ ネ ジ メ ン ト 層 か ら す る と 予 算 編 成 方 針 は 、 相 当 に 強 力 な コ ン ト ロ ー ル 手 段 で あ る 。

調 査 結 果 か ら す る と 、 多 く の 法 人 で は 、 戦 略 や 予 算 が 、 毎 年 ほ と ん ど 変 わ ら な い と 推 測

(10)

す る こ と も で き る 。 内 外 の 環 境 に 変 化 が な い の か も し れ な い し 、 環 境 対 応 し な く て も 存 続 す る こ と が で き る と い う こ と か も し れ な い 。 あ る い は 環 境 の 変 化 が あ っ て も 無 視 し て い い ほ ど の も の な の か も し れ な い 。 は た ま た 、 環 境 の 変 化 に 対 応 す る よ う に 、 理 事 会 に 設 備 投 資 計 画 案 や 特 別 プ ロ ジ ェ ク ト 計 画 案 が 提 出 さ れ る こ と は あ っ て も 、 否 定 さ れ る こ と が ま ず な い と い う こ と だ ろ う か 。

( 2 ) 理 事 会 の 臨 時 的 な 議 題 の 討 議 と 承 認

表1の 残 り3つ の 選 択 肢 は 、 定 期 的 な 議 題 で は な い の か も し れ な い 。 回 答 順 位 第 4位 の

「 理 事 の 選 任 ・ 解 任 の 討 議 」 に 関 し て 、 法 律 上 は 理 事 の 選 任 ・ 解 任 の 権 限 は 、 社 団 法 人 で は 社 員 総 会 に 、 財 団 法 人 で は 評 議 員 会 に あ る

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。 手 続 き と し て は 、 社 員 総 会 や 評 議 員 会 を 開 催 し て 、 理 事 の 選 任 ・ 解 任 に 関 す る 承 認 を 得 な け れ ば な ら な い 。 と は い え 、 社 員 総 会 や 評 議 員 会 が 、 会 議 に 提 出 さ れ る 資 料 、 具 体 的 に は 理 事 に 就 任 予 定 の メ ン バ ー の リ ス ト 、 あ る い は 解 任 予 定 の 理 事 の リ ス ト を 実 際 に 作 成 し て い る わ け で は な い 。 社 員 総 会 を 構 成 す る 社 員

( 2 9 )

や 評 議 員 会 を 構 成 す る 評 議 員 は 、 組 織 経 営 に 直 接 従 事 し て い る わ け で は な い の で 、 現 場 の 業 務 活 動 を 何 も 知 ら な い の が 通 常 で あ る 。 外 部 理 事 に 誰 を 招 聘 し た ら い い の か 、 呼 ぶ と し て も ど の 業 界 の ど の ポ ジ シ ョ ン( 肩 書 き )が 適 当 で あ る か 、 あ る い は 従 業 員 か ら 理 事 を 選 出 す る と し て も 、 従 業 員( 大 抵 は 上 級 の 管 理 者 )の 社 内 で の 経 歴 、 査 定 、 業 績 、 資 質 及 び 適 性 に つ い て 知 る 立 場 に は な い し 、 一 体 誰 を 抜 擢 す れ ば よ い の か 、 そ の 判 断( 意 思 決 定 )を す る の は 無 理 で あ る 。 法 律 に 基 づ い た 実 務 と し て 、 あ く ま で 選 任 案 ・ 解 任 案 と し て 提 出 さ れ た リ ス ト に 対 し て 社 員 総 会 及 び 評 議 員 会 の 承 認 を 得 る 、 と い う 手 続 き 上 の プ ロ セ ス を 遵 守 し て い る と い う こ と で あ ろ う 。

表1の 選 択 肢 で は 、 理 事 の 選 任 ・ 解 任 の 討 議 と し 、 承 認 は 除 い て い る 。 理 事 会 で 理 事 を 選 任 ・ 解 任 す る 旨 の 決 議 を す る こ と は で き な い が 、 理 事 に 就 任 す る 予 定 の 名 簿 リ ス ト な い し 解 任 す る 予 定 の 名 簿 リ ス ト は 、 事 前 に 理 事 会 で 吟 味 さ れ る な ど 、 何 ら か の 形 で 理 事 会 メ ン バ ー の 同 意 が 得 ら れ て い る の で は な い か 。 理 事 の 人 脈 に よ っ て 外 部 理 事 を 依 頼 す る こ と も 往 々 に し て あ る し 、 理 事 長 の 指 名 や 理 事 の 推 薦 に よ っ て 従 業 員 か ら 理 事 に 就 任 す る 者 が 選 ば れ て も お か し く な い 。 表1で は 、 理 事 の 選 任 ・ 解 任 の 討 議 が 、 理 事 会 の 果 た す 役 割 で あ る と 回 答 し た 法 人 は 、 1 6 0 件( 4 9 . 4 % )で あ っ た 。 約 半 数 の 法 人 が 選 択 し た と い う こ と で あ る 。

表1の 残 り 2つ の 選 択 肢 に つ い て 、 「 助 言 や 専 門 的 知 識 の 提 供 」 を 理 事 会 が 果 た し て い

(11)

る 役 割 で あ る と 考 え る 法 人 は 8 8 件 、 2 7 .2 % 、 「 危 機 的 な 状 況 に あ る と き の 対 処( 原 油 の 高 騰 、 急 激 な 円 乱 高 下 、 業 績 悪 化 な ど )」 は 55件 、 1 7 . 0 % で あ る 。 こ ち ら の 2つ の 項 目 も 、 本 来 的 に は 理 事 会 の 役 割 と 考 え ら れ る だ ろ う 。 理 事 は 各 人 が 、 相 当 の 経 験 と 専 門 領 域 の 知 識 、 知 見 を 持 っ て い る 。 理 事 長 や 管 理 者 層( 部 門 担 当 者 )の あ る 種 の 知 恵 袋 な り 情 報 源 と な る こ と が 強 く 望 ま れ て い る だ ろ う 。 た と え ば 、 言 わ れ な け れ ば 気 づ か な い よ う な 着 眼 点 、 別 の 角 度 か ら の ア イ デ ア な ど 、 ち ょ っ と し た 知 恵 を 理 事 長 に 授 け る 、 理 事 会 に 提 出 さ れ た 提 案 書 が 、 戦 略 と ず れ た 方 向 に 進 ん で い な い か 、 間 違 っ た 方 向 に 進 ん で い な い か を 知 識 と 経 験 と 照 ら し 合 わ せ な が ら チ ェ ッ ク す る 、 な ど で あ る 。 簡 単 そ う に 思 え て も 誰 に で も で き る こ と で は な い 。 豊 富 な 知 識 と 場 数 を 踏 ん だ 実 践 的 な 経 験 が 求 め ら れ る 。 と く に 外 部 理 事 に は 、 組 織 外 に い る 人 間 と し て 、 そ の 能 力 が 期 待 さ れ る だ ろ う 。 調 査 結 果 で は 、 助 言 や 専 門 知 識 の 提 供 を 理 事 会 が 果 た し て い る 役 割 と 考 え て い る 法 人 は 、 約4分1の 法 人 で あ っ た 。 表 立 っ て 理 事 会 の 場 で 理 事 長 の 意 見 を 批 判 し た り 、 管 理 者 層 が 提 出 し た 提 案 書 を 真 っ 向 か ら 否 定 し た り す る の は 憚 ら れ る の か も し れ な い 。 難 し い 問 題 は 、 事 前 に 、 個 人 的 に 外 部 理 事 に 電 話 を 掛 け る な ど し て 相 談 は し て い る で あ ろ う 。 ま た 、 日 常 の 何 気 な い 雑 談 の 中 で も 、 会 議 の 前 後 の ち ょ っ と し た 空 き 時 間 の 談 笑 の 中 で も 、 ハ ッ と 気 づ か さ れ る よ う な ヒ ン ト が 時 と し て 得 ら れ る も の で あ る 。 な お 、 本 調 査 で は 、 外 部 理 事( ま た は 非 常 勤 理 事 )と 助 言 や 専 門 的 知 識 の 提 供 の 間 に 強 い 関 連 は 見 ら れ な か っ た 。 外 部 理 事 を 置 い て い る 法 人 は 、 そ う で な い 法 人 と 比 べ て 、 助 言 や 専 門 的 知 識 の 提 供 を 理 事 会 が 果 た し て い る 役 割 と 考 え る 傾 向 が 強 い と い う わ け で は な か っ た( 外 部 理 事 を 置 い て い る の は 2 6 8 法 人 。 「 外 部 理 事 の 有 無 」 と 「 助 言 や 専 門 知 識 の 提 供 」 と の ク ロ ス 集 計 。 カ イ2乗 値1 . 9 3 4 、 自 由 度1 、 有 意 確 率0 . 1 6 4 )。

「 危 機 的 な 状 況 に あ る と き の 対 処( 原 油 の 高 騰 、 急 激 な 円 乱 高 下 、 業 績 悪 化 な ど )」 を 理 事 会 が 果 た し て い る 役 割 で あ る と 回 答 し た の は 、 全 体 の5分1以 下 の 法 人 で あ る 。 法 人 が 存 続 の 危 機 に 晒 さ れ た 場 合 、 理 事 会 が 果 た さ な け れ ば な ら な い 役 割 は 大 き い 。 業 績 の 悪 化 に よ っ て 代 表 理 事( 理 事 長 )を 解 任 し な け れ ば な ら な い 、 あ る い は 代 表 理 事 の 突 然 の 死 亡 に よ っ て 直 ち に 後 継 者 を 選 ば な け れ ば な ら な い 場 合 な ど で あ る 。 環 境 の 劇 的 な 変 化 も な く 、 競 争 相 手 の 脅 威 に 備 え る 必 要 も な く 、 収 入 も 安 定 し て い る 安 定 的 経 営 が 続 け ら れ て い れ ば 、 危 機 的 状 況 に 遭 遇 す る こ と が な い の で あ ろ う 。 た だ し 、一 般 社 団 法 人 及 び 一 般 財 団 法 人 に 関 す る 法 律 施 行 規 則 第 1 4 条 第 二 号 は 、 「 損 失 の 危 険 の 管 理 に 関 す る 規 程 そ の 他 の 体 制 」 を 求 め て い る 。

さ ら に 、 表 1 で は そ の 他 と し て 2 3 件 が 集 計 さ れ て い る 。 そ の 記 述 内 容 を 簡 潔 に 示 す と 、

(12)

最 も 多 か っ た の が 、 評 議 員 の 選 任 ・ 解 任 ( の 討 議 と 承 認 ) で あ る 。 評 議 員 の 選 任 ・ 解 任 は 法 律 上 、 理 事 会 で は 行 え な い の で 、 討 議 は と も か く 承 認 に つ い て は 法 律 上 の 効 力 の な い 形 だ け の も の に な る

( 3 0 )

。 そ の 次 に 多 か っ た の は 、 規 則 ・ 規 定 の 改 正 で あ る 。 理 事 会 が 事 業 計 画 及 び 予 算 な ど を 執 行 し て い る と い う 回 答 も 数 件 あ っ た 。

( 3 ) 「 理 事 会 が 果 た し て い る 役 割 」 ク ロ ス 集 計

表1で 示 し た 8つ の 選 択 肢 に つ い て 、 特 定 の 選 択 肢 を 選 ん だ 法 人 が 別 の 選 択 肢 を ど の 程 度 選 ん で い る か 、 回 答 の 組 み 合 わ せ を 表 2で 示 し て い る 。 既 に 述 べ た よ う に 「 理 事 長 提 出 の 毎 年 度 事 業 計 画 案 の 討 議 と 承 認( 3 2 1 件 )」 「 理 事 長 提 出 の 決 算 書 類 の 討 議 と 承 認( 3 1 7 件 )」 「 理 事 長 提 出 の 予 算 案 の 討 議 と 承 認( 3 1 4 件 )」 と い う 回 答 件 数 の 上 位 3 つ ま で は 、 い ず れ も 1 0 0 % 近 く の 法 人 が 選 択 し て い る の で 、 3 者 の 相 互 の 組 み 合 わ せ 3 パ タ ー ン を 見 て も 、 両 者 が 同 時 に 選 ば れ る 割 合 は 当 然 に 1 0 0% に 近 く な る( 有 効 回 答 は 3 2 4件 )。 事 業 計 画 案 の 討 議 と 承 認 を 理 事 会 の 役 割 と 考 え て い る 法 人 は 、 決 算 書 類 の 討 議 と 承 認 、 予 算 案 の 討 議 と 承 認 に つ い て も 理 事 会 の 役 割 で あ る と 考 え て い る し 、 決 算 書 類 の 討 議 と 承 認 を 理 事 会 の 役 割 と 考 え て い る 法 人 は 、 事 業 計 画 案 の 討 議 と 承 認 、 予 算 案 の 討 議 と 承 認 も 理 事 会 の 役 割 で あ る と 考 え て い る 。 ま た 、 予 算 案 の 討 議 と 承 認 を 理 事 会 の 役 割 と 考 え て い る 法 人 は 、 事 業 計 画 案 の 討 議 と 承 認 、 決 算 書 類 の 討 議 と 承 認 も 理 事 会 の 役 割 で あ る と 考 え て い る と い う こ と で あ る 。 事 業 計 画 と 予 算 が 切 り 離 す こ と の で き な い も の で あ り 、 予 算 と 決 算 が 一 対 の セ ッ ト で あ る こ と を 踏 ま え る と 、 あ る 意 味 自 然 な 流 れ と 言 え よ う か 。

ま た 、 こ れ ら の 回 答 上 位3つ の 選 択 肢 「 理 事 長 提 出 の 毎 年 度 事 業 計 画 案 の 討 議 と 承 認 」

「 理 事 長 提 出 の 決 算 書 類 の 討 議 と 承 認 」 「 理 事 長 提 出 の 予 算 案 の 討 議 と 承 認 」 い ず れ に つ い て も 、 残 り の 選 択 肢 「 理 事 の 選 任 ・ 解 任 の 討 議 」 「 理 事 長 提 出 の 戦 略 案 の 討 議 と 承 認 」

「 理 事 長 提 出 の 予 算 編 成 方 針 の 討 議 と 承 認 」 「 助 言 や 専 門 的 知 識 の 提 供 」 「 危 機 的 な 状 況 に あ る と き の 対 処 」 と の 対 応 関 係 に つ い て 、 類 似 し た 傾 向 に あ る こ と が わ か る 。 上 位 3つ の 選 択 肢 ど れ か ら 見 て も 、 理 事 の 選 任 ・ 解 任 の 討 議 を 同 時 に 選 択 し て い る 割 合 は 5 0 % 前 後 で あ る し 、 理 事 長 提 出 の 戦 略 案 の 討 議 と 承 認 を 同 時 に 選 択 し て い る 割 合 も 5 0 % 前 後 で あ る 。 さ ら に 、 上 位3つ の 選 択 肢 ど れ か ら 見 て も 、 理 事 長 提 出 の 予 算 編 成 方 針 の 討 議 と 承 認 を 同 時 に 選 択 し て い る 割 合 は 3 5 % 前 後 で あ り 、 助 言 や 専 門 的 知 識 の 提 供 を 同 時 に 選 択 し て い る 割 合 は 2 8 % 前 後 で あ り 、 危 機 的 な 状 況 に あ る と き の 対 処 を 同 時 選 択 し て い る 割 合 は1 7 % 前 後 で あ る 。

(13)

表 2 「 理 事 会 が 果 た し て い る 役 割 」 ク ロ ス 集 計

理 事 会 が 果 た し て い る 役 割

理 事 会 が

果 た し て い る 役 割

理 事 長 提 出 の 毎 年 度 事 業 計 画 案 の 討 議 と 承 認

理 事 長 提 出 の 決 算 書 類 の 討 議 と 承

理 事 長 提 出 の 予算案 の 討 議 と 承 認

理 事 の 選 任 ・ 解 任 の 討議

理 事 長 提 出 の 戦 略 案 の 討 議 と 承 認

理 事 長 提 出 の 予算編 成 方 針 の 討 議 と 承 認

助 言 や 専 門 的 知識の 提 供

危 機 的 な 状 況 に あ る と き の 対 処

その他

行 合 計

理 事 長 提 出 の 毎 年 度 事 業 計 画 案 の 討 議 と 承 認

3 1 4 3 1 1 1 5 8 1 1 6 1 1 4 8 5 5 5 2 0 3 2 1 ( 9 7 . 8 ) ( 9 6 . 9 ) ( 4 9 . 2 ) ( 3 6 . 1 ) ( 3 5 . 5 ) ( 2 6 . 5 ) ( 1 7 . 1 ) ( 6 . 2 ) ( 1 0 0 . 0 ) 理 事 長 提 出 の 決 算 書 類

の 討 議 と 承 認

3 1 4 3 0 8 1 5 7 1 1 3 1 1 4 8 8 5 3 2 0 3 1 7 ( 9 9 . 1 ) ( 9 7 . 2 ) ( 4 9 . 5 ) ( 3 5 . 6 ) ( 3 6 . 0 ) ( 2 7 . 8 ) ( 1 6 . 7 ) ( 6 . 3 ) ( 1 0 0 . 0 ) 理 事 長 提 出 の 予 算 案 の

討 議 と 承 認

3 1 1 3 0 8 1 5 8 1 1 5 1 1 3 8 6 5 3 1 8 3 1 4 ( 9 9 . 0 ) ( 9 8 . 1 ) ( 5 0 . 3 ) ( 3 6 . 6 ) ( 3 6 . 0 ) ( 2 7 . 4 ) ( 1 6 . 9 ) ( 5 . 7 ) ( 1 0 0 . 0 ) 理 事 の 選 任 ・ 解 任 の

討 議

1 5 8 1 5 7 1 5 8 7 0 6 7 4 6 3 0 5 1 6 0 ( 9 8 . 8 ) ( 9 8 . 1 ) ( 9 8 . 8 ) ( 4 3 . 8 ) ( 4 1 . 9 ) ( 2 8 . 8 ) ( 1 8 . 8 ) ( 3 . 1 ) ( 1 0 0 . 0 ) 理 事 長 提 出 の 戦 略 案 の

討 議 と 承 認

1 1 6 1 1 3 1 1 5 7 0 8 1 4 5 3 3 6 1 1 7 ( 9 9 . 1 ) ( 9 6 . 6 ) ( 9 8 . 3 ) ( 5 9 . 8 ) ( 6 9 . 2 ) ( 3 8 . 5 ) ( 2 8 . 2 ) ( 5 . 1 ) ( 1 0 0 . 0 ) 理 事 長 提 出 の 予 算 編 成

方 針 の 討 議 と 承 認

1 1 4 1 1 4 1 1 3 6 7 8 1 4 1 2 8 5 1 1 5 ( 9 9 . 1 ) ( 9 9 . 1 ) ( 9 8 . 3 ) ( 5 8 . 3 ) ( 7 0 . 4 ) ( 3 5 . 7 ) ( 2 4 . 3 ) ( 4 . 3 ) ( 1 0 0 . 0 ) 助 言 や 専 門 的 知 識 の 提

8 5 8 8 8 6 4 6 4 5 4 1 2 5 3 8 8

( 9 6 . 6 ) ( 1 0 0 . 0 ) ( 9 7 . 7 ) ( 5 2 . 3 ) ( 5 1 . 1 ) ( 4 6 . 6 ) ( 2 8 . 4 ) ( 3 . 4 ) ( 1 0 0 . 0 ) 危 機 的 な 状 況 に あ る と

き の 対 処

5 5 5 3 5 3 3 0 3 3 2 8 2 5 2 5 5

( 1 0 0 . 0 ) ( 9 6 . 4 ) ( 9 6 . 4 ) ( 5 4 . 5 ) ( 6 0 . 0 ) ( 5 0 . 9 ) ( 4 5 . 5 ) ( 3 . 6 ) ( 1 0 0 . 0 ) そ の 他

2 3 2 3 2 1 5 7 6 3 2 2 3

( 1 0 0 . 0 ) ( 1 0 0 . 0 ) ( 9 1 . 3 ) ( 2 1 . 7 ) ( 3 0 . 4 ) ( 2 6 . 1 ) ( 1 3 . 4 ) ( 8 . 7 ) ( 1 0 0 . 0 ) 列 合 計 3 2 1 3 1 7 3 1 4 1 6 0 1 1 7 1 1 5 8 8 5 5 2 0

( 注 ) 有 効 回 答3 2 4件 。 ( ) 内 は 各 行 の 合 計 に 対 す る 各 項 目 件 数 の 割 合 ( % ) で あ る 。

理 事 会 が 果 た し て い る 役 割 の 組 み 合 わ せ で 強 い 関 連 が 示 さ れ て い た の は 、 「 理 事 長 提 出 の 戦 略 案 の 討 議 と 承 認 」 「 理 事 長 提 出 の 予 算 編 成 方 針 の 討 議 と 承 認 」 「 助 言 や 専 門 的 知 識 の 提 供 」 「 危 機 的 な 状 況 に あ る と き の 対 処( 原 油 の 高 騰 、 急 激 な 円 乱 高 下 、 業 績 悪 化 な ど )」 と い う 4 つ の 選 択 肢 を 相 互 に 組 み 合 わ せ た 6 パ タ ー ン に つ い て で あ る( 表 中 で 塗 り 潰 し て い る 箇 所 。 1 2 箇 所 あ る が 、 同 じ 選 択 肢 同 士 の 組 み 合 わ せ な の で 、 1 つ の 組 み 合 わ せ に つ き 2 回 表 示 さ れ て い る )。 6 つ の 組 み 合 わ せ パ タ ー ン の う ち 幾 つ か 挙 げ て お く と 、 表 2 に あ る よ う に 「 理 事 長 提 出 の 戦 略 案 の 討 議 と 承 認 」 を 理 事 会 が 果 た す 役 割 で あ る と 考 え て い る 1 17件 の う ち 、 「 理 事 長 提 出 の 予 算 編 成 方 針 の 討 議 と 承 認 」 を 同 時 に 選 択 し て い る の は 8 1 件 、 6 9 . 2 %( 「 理 事 長 提 出 の 予 算 編 成 方 針 の 討 議 と 承 認 」 1 1 5 件 か ら み れ ば 、 こ の う ち 8 1 件 、 7 0 . 4 % が 「 理 事 長 提 出 の 戦 略 案 の 討 議 と 承 認 」 を 同 時 選 択 し て い る )で あ る し 、 同 じ く 「 理 事 長 提 出 の 戦 略 案 の 討 議 と 承 認 」 を 理 事 会 が 果 た す 役 割 で あ る と 考 え て い る11 7件 の う ち 、 「 助 言 や 専 門 的 知 識 の 提 供 」 を 同 時 に 選 択 し て い る の は4 5件 、 3 8 . 5 % で あ る 。

(14)

こ れ ら の 6 つ の 組 み 合 わ せ パ タ ー ン に 関 し て は 、 カ イ 2 乗 検 定 で も 強 い 関 係 が あ る こ と が 確 認 さ れ た 。 表 3 に 、 そ れ ら の 調 整 済 み 残 差 を 纏 め て い る 。 調 整 済 み 残 差 の 符 号 が プ ラ ス で あ る の で 、 双 方 の 役 割 が 同 時 に 選 択 さ れ る こ と が 多 い と い う こ と で あ る 。 表 3 の 「 助 言 や 専 門 的 知 識 の 提 供 」 と い う 理 事 会 が 果 た し て い る 役 割 で 確 認 す る と 、 助 言 や 専 門 的 知 識 の 提 供 を 理 事 会 が 果 た し て い る 役 割 と 考 え る 法 人 は 、 そ う で な い 法 人 よ り も 、 理 事 長 提 出 の 戦 略 案 の 討 議 と 承 認 を 理 事 会 が 果 た し て い る 役 割 で あ る と 考 え る こ と が 多 い こ と が 分 か る( 同 時 に 選 択 さ れ る こ と が 多 い )。 同 じ く 、 助 言 や 専 門 的 知 識 の 提 供 を 理 事 会 が 果 た し て い る 役 割 で あ る と 考 え る 法 人 で は 、 理 事 長 提 出 の 予 算 編 成 方 針 の 討 議 と 承 認 、 あ る い は 危 機 的 な 状 況 に あ る と き の 対 処 と い う 選 択 肢 を 同 時 に 選 択 す る 傾 向 に あ る 。

表 3 理 事 会 が 果 た し て い る 役 割 の う ち 、 関 係 の 強 い 項 目 の 組 み 合 わ せ

理 事 会 が 果 た し て い る 役 割

調 整 済 み 残 差

理 事 会 が 果 た し て い る 役 割

理 事 長 提 出 の 戦 略 案 の 討 議 と 承 認

9 . 5 3 . 4 4 . 0

理 事 長 提 出 の 予 算 編 成 方 針 の 討 議 と 承 認 助 言 や 専 門 的 知 識 の 提 供

危 機 的 な 状 況 に あ る と き の 対 処

理 事 長 提 出 の 予 算 編 成 方 針 の 討 議 と 承 認

9 . 5 2 . 5 2 . 6

理 事 長 提 出 の 戦 略 案 の 討 議 と 承 認 助 言 や 専 門 的 知 識 の 提 供

危 機 的 な 状 況 に あ る と き の 対 処

助 言 や 専 門 的 知 識 の 提 供

3 . 4 2 . 5 3 . 3

理 事 長 提 出 の 戦 略 案 の 討 議 と 承 認 理 事 長 提 出 の 予 算 編 成 方 針 の 討 議 と 承 認 危 機 的 な 状 況 に あ る と き の 対 処

危 機 的 な 状 況 に あ る と き の 対 処

4 . 0 2 . 6 3 . 3

理 事 長 提 出 の 戦 略 案 の 討 議 と 承 認 理 事 長 提 出 の 予 算 編 成 方 針 の 討 議 と 承 認 助 言 や 専 門 的 知 識 の 提 供

( 注 ) 組 み 合 せ は6パ タ ー ン で あ る が 、 理 事 会 が 果 た し て い る 役 割 同 士 の ク ロ ス 集 計 の た め1つ の 組 み 合 わ せ に つ き2回 表 示 さ れ て い る 。 ク ロ ス 集 計 に よ る カ イ 2乗 値 等 は 以 下 の と お り と な る 。 カ イ2乗 値 、 自 由 度 、 有 意 確 率 の 順 に 記 す 。

・ 「 理 事 長 提 出 の 戦 略 案 の 討 議 と 承 認 」 と 「 理 事 長 提 出 の 予 算 編 成 方 針 の 討 議 と 承 認 」 の ク ロ ス 集 計 … 9 1 . 0 3 7 、 1 、 0 . 0 0 0 。

・ 「 理 事 長 提 出 の 戦 略 案 の 討 議 と 承 認 」 と 「 助 言 や 専 門 的 知 識 の 提 供 」 の ク ロ ス 集 計 … 1 1 . 8 2 2 、 1 、 0 . 0 0 1 。

・ 「 理 事 長 提 出 の 戦 略 案 の 討 議 と 承 認 」 と 「 危 機 的 な 状 況 に あ る と き の 対 処 」 の ク ロ ス 集 計 … 1 6 . 3 8 6 、 1 、 0 . 0 0 0 。

・ 「 理 事 長 提 出 の 予 算 編 成 方 針 の 討 議 と 承 認 」 と 「 助 言 や 専 門 的 知 識 の 提 供 」 の ク ロ ス 集 計 … 6 . 4 9 8 、 1 、 0 . 0 1 1 。

・ 「 理 事 長 提 出 の 予 算 編 成 方 針 の 討 議 と 承 認 」 と 「 危 機 的 な 状 況 に あ る と き の 対 処 」 の ク ロ ス 集 計 … 6 . 8 7 5 、 1 、 0 . 0 0 9 。

・ 「 助 言 や 専 門 的 知 識 の 提 供 」 と 「 危 機 的 な 状 況 に あ る と き の 対 処 」 の ク ロ ス 集 計 … 1 1 . 2 0 7 、 1 、 0 . 0 0 1 。

(15)

Ⅱ 法 人 の 特 徴 と の 関 係

そ れ で は 、 法 人 の 特 徴 に よ っ て 理 事 会 が 果 た し て い る 役 割 は 異 な る だ ろ う か 、 非 営 利 組 織 の 法 的 形 態 は ど う で あ る か 、 そ の 法 人 が 設 立 さ れ た の は い つ か 、 ど こ か ら 出 資 を 受 け て い る か 、 ど の よ う な 動 機 で 設 立 さ れ た か

( 3 1 )

、 組 織 の 規 模( 常 勤 職 員 の 人 数 、 非 常 勤 職 員 の 人 数 、 資 産 総 額 、 収 入 総 額 )は ど う な っ て い る か 、 実 質 的 に 意 思 決 定 を し て い る 経 営 全 般 に 責 任 の あ る ト ッ プ は ど こ ま で か 、 と い う 項 目 と 表1に あ る 理 事 会 が 果 た し て い る 役 割 と の 繋 が り を 見 て お こ う 。 法 的 形 態 に つ い て は 、 社 団 か 財 団 か に よ っ て 何 を 理 事 会 が 果 た し て い る 役 割 と 考 え る か に 違 い は 見 ら れ な い 。 た だ し 、 社 団 か 財 団 か で 括 ら な け れ ば 幾 つ か の 違 い が 見 ら れ た 。 「 理 事 長 提 出 の 戦 略 案 の 討 議 と 承 認 」 と の 関 係 に お い て 、 特 例 社 団 法 人 で は こ の 役 割 を 選 択 す る こ と が 多 い が 、 公 益 財 団 法 人 で は 選 択 す る こ と が 少 な い

( 3 2 )

。 ま た 、

「 理 事 長 提 出 の 予 算 編 成 方 針 の 討 議 と 承 認 」 と の 関 係 に お い て も 、 特 例 社 団 法 人 で は こ の 役 割 を 選 択 す る こ と が 多 い が 、 公 益 財 団 法 人 で は 選 択 す る こ と が 少 な く な っ て い る

( 3 3 )

。 公 益 財 団 法 人 で は 戦 略 案 も 予 算 編 成 方 針 必 要 と さ れ な い ほ ど 安 定 し た 経 営 が な さ れ て い る の だ ろ う か 。 あ る い は 、 財 産 の 運 営 を 主 と す る 公 益 財 団 法 人 で は 、 大 き な 戦 略 の 変 更 を 必 要 と す る よ う な 環 境 変 化 が 見 ら れ な い で の あ ろ う か 。 さ ら に 、 「 理 事 の 選 任 ・ 解 任 の 討 議 」 と の 関 係 で は 、 一 般 社 団 法 人 が 選 択 す る 件 数 が 多 か っ た

( 3 4 )

い つ 法 人 が 設 立 さ れ た か 、 と い う 点 で は 、 「 理 事 長 提 出 の 予 算 編 成 方 針 の 討 議 と 承 認 」 と い う 理 事 会 が 果 た し て い る 役 割 と の 関 係 に お い て 、 1 9 1 9 年 以 前 に 設 立 さ れ た 法 人 、 1 9 4 5 ~ 1 9 4 9 年 の 5 年 間 に 設 立 さ れ た 法 人 に お い て こ の 役 割 を 選 択 す る こ と が 多 く 、 1 9 9 0

~ 1 9 9 4 年 の 5 年 間 に 設 立 さ れ た 法 人 で は 、 他 の 年 度 と 比 べ る と 選 択 す る こ と が 少 な く な っ て い る

( 3 5 )

。 ま た 、 「 危 機 的 な 状 況 に あ る と き の 対 処 」 と い う 理 事 会 が 果 た し て い る 役 割 と の 関 係 で は 、 1 9 2 5~ 1 9 2 9 年 の 5 年 間 に 設 立 さ れ た 法 人 、 1 9 4 5 ~ 19 4 9 年 の 5 年 間 に 設 立 さ れ た 法 人 、 及 び 1 9 55 ~ 1 9 5 9 年 の 5 年 間 に 設 立 さ れ た 法 人 に お い て 、 選 択 件 数 が 多 く な っ て い る

( 3 6 )

資 金 の 出 所( 出 資 者 )の 違 い に よ っ て 、 理 事 会 が 果 た す 役 割 と し て 選 ば れ る 選 択 肢 が 変 わ る の だ ろ う か 。 出 資 者 ご と に 、 法 人 が 考 え る 理 事 会 が 果 た し て い る 役 割 と の 関 係 を 対 応 さ せ て み る と 、 営 利 企 業 に よ る 出 資 を 受 け て い る 法 人 、 あ る い は 地 方 自 治 体 か ら 出 資 を 受 け て い る 法 人 で は 、 「 理 事 長 提 出 の 戦 略 案 の 討 議 と 承 認 」 を 理 事 会 が 果 た し て い る 役 割 で あ る と 回 答 す る こ と が 少 な く な っ て い る 。 営 利 企 業 や 地 方 自 治 体 に よ る 外 部 コ ン ト ロ ー ル が き つ い の だ ろ う か 。 あ る い は 、 事 業 内 容 に 変 化 が な い と い う こ と だ ろ う か 。 ま た 、 創 設

(16)

者 及 び そ の 親 族 に よ る 出 資 に よ っ て 設 立 さ れ た 法 人 で は 、 「 理 事 長 提 出 の 毎 年 度 事 業 計 画 案 の 討 議 と 承 認 」 、 あ る い は 「 理 事 長 提 出 の 予 算 案 の 討 議 と 承 認 」 を 選 ぶ こ と が 少 な く 、 地 方 資 産 家 及 び 有 力 者 の 出 資 に よ っ て 設 立 さ れ た 法 人 で は 、 「 危 機 的 な 状 況 に あ る と き の 対 処 」 を 理 事 会 が 果 た し て い る 役 割 と し て 選 択 す る こ と が 多 く な っ て い る 。 な お 、 国 に よ る 出 資 、 あ る い は 非 営 利 組 織 に よ る 出 資 を 受 け て い る か 否 か に よ っ て 、 理 事 会 が 果 た し て い る 役 割 に 違 い は 見 ら れ な い 。 こ れ ら の 関 係 に つ い て は 、 表 4に 纏 め て い る 。

表 4 出 資 者 と 関 係 の あ る 理 事 会 が 果 た し て い る 役 割

出 資 者 出 資 者 と 関 係 の あ る 理 事 会 が 果 た し て い る 役 割

営 利 企 業 ( 8 4件 )

営 利 企 業 か ら 出 資 を 受 け て い る 法 人 の う ち 、

・ 「 理 事 長 提 出 の 戦 略 案 の 討 議 と 承 認 」 を 理 事 会 が 果 た し て い る 役 割 と 考 え て い る 法 人2 1件 ( 調 整 済 み 残 差 - 2 . 3 )

国 ( 1 2件 )

国 の 出 資 を 受 け て い る か 否 か に よ っ て 、 理 事 会 が 果 た し て い る 役 割 に 違 い は 見 ら れ な い 。

地 方 自 治 体 ( 1 6 8件 )

地 方 自 治 体 か ら 出 資 を 受 け て い る 法 人 の う ち 、

・ 「 理 事 長 提 出 の 戦 略 案 の 討 議 と 承 認 」 を 理 事 会 が 果 た し て い る 役 割 と 考 え て い る 法 人4 9件 ( 調 整 済 み 残 差 - 2 . 4 )

非 営 利 組 織 ( 7 1件 )

非 営 利 組 織 の 出 資 を 受 け て い る か 否 か に よ っ て 、 理 事 会 が 果 た し て い る 役 割 に 違 い は 見 ら れ な い 。

創 設 者 及 び そ の 親 族 ( 3 6件 )

創 設 者 及 び そ の 親 族 か ら 出 資 を 受 け て い る 法 人 の う ち 、

・ 「 理 事 長 提 出 の 毎 年 度 事 業 計 画 案 の 討 議 と 承 認 」 を 理 事 会 が 果 た し て い る 役 割 と 考 え て い る 法 人3 4件 ( 調 整 済 み - 3 . 0 )

・ 「 理 事 長 提 出 の 予 算 案 の 討 議 と 承 認 」 を 理 事 会 が 果 た し て い る 役 割 と 考 え て い る 法 人3 3件 ( 調 整 済 み 残 差 - 2 . 1 )

地 方 資 産 家 及 び 有 力 者 ( 6件 )

地 方 資 産 家 及 び 有 力 者 か ら 出 資 を 受 け て い る 法 人 の う ち 、

・ 「 危 機 的 な 状 況 に あ る と き の 対 処 」 を 理 事 会 が 果 た し て い る 役 割 と 考 え て い る 法 人3件 ( 調 整 済 み 残 差2 . 2 )

( 注 ) 「 出 資 者 」 と 「 理 事 会 の 果 た す 役 割 」 と の ク ロ ス 集 計 に よ る カ イ2乗 値 等 は 以 下 の と お り と な る 。 カ イ2乗 値 、 自 由 度 、 有 意 確 率 の 順 に 記 す 。

・ 「 営 利 企 業 」 と 「 理 事 長 提 出 の 戦 略 案 の 討 議 と 承 認 」 と の ク ロ ス 集 計 … 5 . 2 6 1 、 1 、 0 . 0 2 2 。

・ 「 地 方 自 治 体 」 と 「 理 事 長 提 出 の 戦 略 案 の 討 議 と 承 認 」 と の ク ロ ス 集 計 … 5 . 8 1 5 、 1 、 0 . 0 1 6 。

創 設 者 及 び そ の 親 族 」 と 「 理 事 長 提 出 の 毎 年 度 事 業 計 画 案 の 討 議 と 承 認 」 と の ク ロ ス 集 計

… 9 . 1 3 0 、 1 、 0 . 0 0 3 。

・ 「 創 設 者 及 び そ の 親 族 」 と 「 理 事 長 提 出 の 予 算 案 の 討 議 と 承 認 」 と の ク ロ ス 集 計 … 4 . 3 9 2 、 1 、 0 . 0 3 6 。

・ 「 地 方 資 産 家 及 び 有 力 者 」 と 「 危 機 的 な 状 況 に あ る と き の 対 処 」 と の ク ロ ス 集 計 … 4 . 8 1 0 、 1 、 0 . 0 2 8 。

ど の よ う な 動 機 に よ っ て 法 人 が 設 立 さ れ た か と い う 点 に つ い て は 、 「 雇 用 の 機 会 を 作 る た め 」 と い う 設 立 動 機 を 持 つ 法 人 で は 、 「 理 事 長 提 出 の 毎 年 度 事 業 計 画 案 の 討 議 と 承 認 」 と い う 理 事 会 が 果 た し て い る 役 割 を 選 択 す る こ と が 少 な か っ た

( 3 7 )

。 ま た 、 「 相 続 税 対 策

(17)

の た め 」 と い う 設 立 動 機 を 持 つ 法 人 で は 、 「 理 事 長 提 出 の 予 算 案 の 討 議 と 承 認 」 と い う 理 事 会 が 果 た し て い る 役 割 を 選 択 す る こ と が 少 な く な っ て い る

( 3 8 )

組 織 の 規 模 で は 、 ま ず 常 勤 職 員 の 人 数 に よ っ て 理 事 会 が 果 た し て い る 役 割 が 異 な る か 見 て み た と こ ろ 、 「 理 事 長 提 出 の 毎 年 度 事 業 計 画 案 の 討 議 と 承 認 」 「 理 事 長 提 出 の 予 算 案 の 討 議 と 承 認 」 に 若 干 の 関 係 が み ら れ た 。 常 勤 職 員 の 人 数 が 6 人 か ら 1 0 人 の と き と 、 1 3 1 人 か ら1 3 5人 の と き に 、 理 事 長 提 出 の 毎 年 度 事 業 計 画 案 の 討 議 と 承 認 と い う 理 事 会 が 果 た し て い る 役 割 を 選 択 す る こ と が 少 な く 、 ま た 、 常 勤 職 員 の 人 数 が 26 人 か ら 3 0 人 、 46 人 か ら 5 0 人 、 2 61 人 か ら 2 6 5 人 の と き に 、 理 事 長 提 出 の 予 算 案 の 討 議 と 承 認 と い う 理 事 会 が 果 た す 役 割 を 選 択 す る こ と が 少 な く な っ て い る

( 3 9 )

。 い ず れ に し て も 比 例 的 な 関 係 は な い 。 非 常 勤 職 員 の 人 数 と の 関 係 は 見 ら れ な か っ た 。 つ ぎ に 、 資 産 総 額1億 円 以 上 5億 円 未 満 の 法 人 に お い て 、 「 理 事 長 提 出 の 戦 略 案 の 討 議 と 承 認 」 と い う 理 事 会 が 果 た し て い る 役 割 を 選 ぶ こ と が 少 な い こ と が 示 さ れ た が

( 4 0 )

、 収 入 総 額 と の 関 連 は な く 、 組 織 の 規 模 が 、 理 事 会 が 果 た す 役 割 に 大 き く 関 連 し て い る と は 言 え な か っ た 。

実 質 的 に 意 思 決 定 を し て い る 経 営 全 般 に 責 任 の あ る ト ッ プ の 数 と の 関 係 で は 、 「 理 事 長

( ま た は 会 長 )・ 専 務 理 事 」 の 2 人 が 実 質 的 に 意 思 決 定 を し て い る 経 営 全 般 に 責 任 の あ る ト ッ プ で あ る と 考 え て い る 法 人 で は 、 「 理 事 長 提 出 の 戦 略 案 の 討 議 と 承 認 」 と い う 理 事 会 が 果 た し て い る 役 割 を 選 択 す る こ と が 少 な く

( 4 1 )

、 ま た 「 理 事 長 提 出 の 予 算 編 成 方 針 の 討 議 と 承 認 」 と い う 理 事 会 が 果 た し て い る 役 割 を 選 択 す る こ と も 少 な く な っ て い る

( 4 2 )

。 こ の 「 理 事 長 提 出 の 戦 略 案 の 討 議 と 承 認 」 ま た は 「 理 事 長 提 出 の 予 算 編 成 方 針 の 討 議 と 承 認 」 に つ い て 、 「 理 事 長( ま た は 会 長 )・ 副 理 事 長( ま た は 副 会 長 )・ 専 務 理 事 ・ 常 務 理 事 」 の4人 が 実 質 的 に 意 思 決 定 を し て い る 経 営 全 般 に 責 任 の あ る ト ッ プ で あ る と 考 え て い る 法 人 で は 、 逆 に 選 択 す る こ と が 多 く な っ て い る

( 4 3 )

。 ま た 、 「 理 事 長( ま た は 会 長 )・ 専 務 理 事 ・ 事 務 局 長( ま た は 事 務 長 )」 の 3 人 が 実 質 的 に 意 思 決 定 を し て い る 経 営 全 般 に 責 任 の あ る ト ッ プ で あ る と 考 え て い る 法 人 に お い て も 、 「 理 事 長 提 出 の 戦 略 案 の 討 議 と 承 認 」 と い う 理 事 会 が 果 た し て い る 役 割 を 選 択 す る こ と が 多 い

( 4 4 )

。 ト ッ プ を 構 成 す る 理 事 の 員 数 が 多 い ほ ど 、 意 思 疎 通 を 図 る た め か 、 戦 略 案 を 理 事 会 が 果 た し て い る 役 割 と 回 答 す る 組 織 が 増 え て い る よ う で あ る 。

(18)

Ⅲ 理 事 会 の 現 状 の 役 割 と 理 想 と す る 役 割

組 織 経 営 に お い て 理 事 会 が 果 た し て い る 役 割 に つ い て の 回 答 を 見 て き た 。 そ れ で は 、 理 事 会 の 現 状 の 役 割 と 理 想 と す る 役 割 に ず れ は 生 じ て い る の で あ ろ う か 。 結 論 か ら 言 う と 、 現 実 と 理 想 に 違 い は な い と い う 回 答 が 多 数 を 占 め て い た 。 有 効 回 答 3 2 1 件 の う ち( 集 計 可 能 な 調 査 票 3 2 6件 、 欠 損 値 5 件 )、 理 事 会 の 現 状 の 役 割 と 理 想 と す る 役 割 に 違 い が あ る と い う 回 答 は 6 7 件 、 全 体 の 2 0 . 9 % で あ り 、 残 り の 2 5 4 件( 全 体 の 7 9 . 1 % )は 違 い が な い と 回 答 し て い る 。 多 く の 法 人 で は 、 現 実 と 理 想 が 乖 離 す る こ と な く 、 満 足 の い く 形 で 理 事 会 の 役 割 ・ 機 能 が 果 た さ れ て い る と い う こ と に な る 。 少 々 穿 っ た 見 方 を す れ ば 、 理 想 像 も 明 確 で は な く 、 ま た 、 そ も そ も 理 事 会 に そ ん な に 多 く の こ と 求 め て い な い と い う こ と だ ろ う か 。

先 に 、 組 織 経 営 に お い て 理 事 会 が ど の よ う な 役 割 を 果 た し て い る か と い う 調 査 結 果 を 示 し た が 、 そ れ と の 関 係 で い う と 、 理 事 会 の 現 状 の 役 割 と 理 想 と す る 役 割 に 違 い が あ る と 回 答 し た 法 人( 6 7 件 )で は 、 理 事 会 が 果 た し て い る 役 割 の う ち 「 理 事 長 提 出 の 戦 略 案 の 討 議 と 承 認 」 「 理 事 長 提 出 の 予 算 編 成 方 針 の 討 議 と 承 認 」 「 助 言 や 専 門 的 知 識 の 提 供 」 と い う 項 目 を 選 択 す る 件 数 が 少 な く な り 、 反 対 に 、 違 い が な い と 回 答 し た 法 人( 2 5 4 件 )で は 、 こ れ ら の 項 目 を 理 事 会 が 果 た し て い る 役 割 で あ る と 回 答 す る 件 数 が 多 く な っ て い る 。 表 5 に 、 こ れ ら の 関 係 を 纏 め て い る が 、 な ぜ 、 現 状 と 理 想 に 違 い が あ る と 考 え て い る 法 人 は 、 戦 略 や 予 算 編 成 方 針 な ど の 理 事 会 の 計 画 機 能 に 深 く か か わ る 役 割 を 選 ば な い 傾 向 に あ る の か 。 理 事 会 で は 、 こ れ ら の 計 画 機 能 が 動 い て い な い と い う こ と で あ ろ う か 。 以 下 に 示 す よ う に メ イ ス の 研 究 『 ア メ リ カ の 取 締 役 ― 神 話 と 現 実 ― 』 の 指 摘 す る 現 象 が 見 ら れ る よ う で あ る

( 4 5 )

表 5 理 事 会 の 現 状 の 役 割 と 理 想 と す る 役 割 に 違 い が あ る 場 合 と 違 い が な い 場 合 に 関 係 し て い る 要 素

理 事 会 が 果 た し て い る 役 割

理 事 会 の 現 状 の 役 割 と 理 想 と す る 役 割 に 違 い が あ る か

理 事 長 提 出 の 戦 略 案 の 討 議 と 承 認

理 事 長 提 出 の 予 算 編 成 方 針 の 討 議 と 承 認

助 言 や 専 門 的 知 識 の 提 供

違 い が あ る ( 6 7件 )

件 数 1 6 1 4 1 1

調 整 済 み 残 差 - 2 . 3 - 2 . 8 - 2 . 3 違 い が な い ( 2 5 4件 )

件 数 1 0 0 1 0 0 7 7

調 整 済 み 残 差 2 . 3 2 . 8 2 . 3

合 計 ( 3 2 1件 ) 件 数 1 1 6 1 1 4 8 8

( 注 ) 集 計 可 能 な 調 査 票3 2 6件 、 有 効 回 答3 2 1件 、 欠 損 値5件 。 ク ロ ス 集 計 に よ る カ イ2乗 値 等 は 以 下 の と お り と な る 。 カ イ2乗 値 、 自 由 度 、 有 意 確 率 の 順 に 記 す 。

・ 「 理 事 会 の 現 状 の 役 割 と 理 想 と す る 役 割 に 違 い が あ る ・ 違 い が な い 」 と 「 理 事 長 提 出 の 戦 略 案 の 討 議 と 承 認 」 の ク ロ ス 集 計 … 5 . 5 1 2 、 1 、 0 . 0 1 9 。 表 中 の 調 整 済 み 残 差 - 2 . 3 2 . 3は 、 こ

表 2   「 理 事 会 が 果 た し て い る 役 割 」 ク ロ ス 集 計   理 事 会 が 果 た し   て い る 役 割   理 事 会 が   果 た し て い る 役 割   理 事 長提 出 の毎 年 度事 業 計画 案 の討 議 と承 認   理 事 長提 出 の決 算 書類 の 討議 と 承認   理 事 長提 出 の 予算案 の 討 議 と 承 認   理 事 の選 任 ・解 任 の討議  理 事 長提 出 の戦 略 案の 討 議 と 承 認   理 事 長提 出 の予算
表 6   理 事 会 の 現 状 の 役 割 と 理 想 と す る 役 割 に 「 違 い が あ る 」 と す る 理 由   違 い が あ る と す る 理 由   件 数   割 合 ( % )   予 算 案 は 形 式 的 な 討 議 が な さ れ る の み で 、 承 認 さ れ て い る 。   4 7   7 0
表 9   理 事 会 が ど の よ う な 役 割 を 果 た し て い る か と い う 視 点 か ら 見 た   理 事 会 の 現 状 の 役 割 と 理 想 と す る 役 割 に 「 違 い が な い 」 理 由 理 事 会 の 現 状   と 理 想 の 役   割 に 違 い   が な い   理 事 会 が   理 由   果 た し て い   る 役 割  関 係 諸 法律 お よ び基 準 等 の遵 守 に 貢献 し て いる 。   理 事 間 の意 思 疎 通が う

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