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LEDはじめに&目次_P

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Academic year: 2022

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(1)

● ● 第 1 章

総 論

LIGHT EMITTING DIODE

この章では白色 LED パッケージ・ランプの信頼性を解説する上で必 要な、

1)白色 LED の特徴と照明に利用されるに至る経緯、半導体光源とし ての寿命要因や望まれる品質

2)LED 照明の寿命の定義

3)代表的な白色 LED パッケージ・ランプモジュールの構造 について説明する。

(2)

光源としての白色LED は、携帯電話用バックライトなど小型光源から応用が 広がってきた。全光束と発光効率の関係から見た白色LED ランプと既存光源の 位置づけを図 1.1-1 に示す。この図に示すように、白色 LED ランプは、全光束、

発光効率とも既存光源を上まわり照明用光源の主役として開発が進んでいる。

白熱電球や蛍光灯などの既存光源と比較した白色 LED の特徴としては、1)高 信頼・長寿命、2)高発光効率、3)低発熱量、4)高速応答、5)耐衝撃性、6)小型・

軽量、7)耐環境性、などがあげられる。これらの特徴のなかで長寿命に関して は、真空管の代替として半導体を用いたトランジスタが発明されたときにも

“永久寿命”といわれたが、実はいろいろな故障モードにより特性劣化が生じ たことと同様に白色 LED でも特性劣化が生じる。

1.1.1 従来光源との違い

白色LED の寿命は、白熱電球のようにフィラメントが断線することで決まる のではなく、点灯時間に伴って構成部材が劣化し、光束などの特性が初期値よ り低下することによって決まる。劣化する部分は白色 LED を構成する LED チ ップ、蛍光体、樹脂ケース、封止樹脂などに分けて考える。従来、樹脂封止し た白色LED の場合、封止材料の透明樹脂が光と熱により劣化することが光束減 衰や特性変化の主要因であったが現在は改善が進んでいる。

設計寿命期間にわたり光束減衰や特性変化を一定の許容値以内に収めるため

1.1 LED の特徴

発光効率:光源が発する全光束を、その光源の消費電力で除した値。消費電力1Wあた りの光束値〔lm(ルーメン)〕を示す。

光量:光源から出る光の量。照明分野では光束〔lm〕や光度〔cd〕で取扱われる。

封止樹脂:外部環境から半導体チップを保護するための樹脂。LEDでは実装されたチッ プからの光取出し効率を考慮した形状で封止される。

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(3)

には使用波長、光量、動作温度を材料特性で許される範囲内に抑える必要があ る。とくに白色LED の照明用途への応用では、大電流印加という過酷な使用条 件で長寿命・高信頼性を確保することが重要となっており、実際使用する白色 LED モジュールやシステムでも信頼性・寿命を確保するためには他光源と異な る白色LED の特徴を把握する必要がある。さらにいえば、本来高信頼性・長寿 命という優れた特徴をもつ白色LED でも使用上の注意を守らないと寿命を著し く縮めることにつながる。

1.1.2 白色 LED の寿命を決める要因

LED 照明に用いられる白色 LED の寿命は、使用電流、発光波長、放熱性な どの要因により大きく左右される。このなかで発光波長に関しては短波長成分 が樹脂劣化の原因となるが、最も考慮すべき要因は熱である。この熱に関して は、使用電流と放熱性について他光源とは異なる白色LED の特徴を把握する必 要がある。白熱電球では可視光以外のエネルギーのほとんどが赤外線で放射さ れるのに対し、白色LED は消費する電力のうち可視光に変換されるのは数十%

程度であり、その他は直接熱となる。また白色LED は他光源に比べ小型のため 図 1.1-1 既存光源と LED の比較と今後の方向性

200

LED現状

蛍光灯 メタルハライド

水銀灯 白熱電球

既存光源 LED効率改善

100

100lm

[lm/W]

1,000lm 1万lm 10万lm

全光束

(4)

空間的に狭い領域に熱が集中し、環境温度が高い場合や放熱性が悪いパッケー ジやモジュールでは寿命が加速的に低下するため放熱設計に留意する必要があ る。さらに LED システムでは、数多くの LED が高密度に配置されることがあ り、システムを構成する部材の熱管理が重要となる。

このほか、一般電子機器と同様に湿度(水分)に対する保護、振動防止、静電 気対策も信頼性確保には配慮すべき項目である。とくに白色LED は一般に静電 気に対して弱いので、製造時や使用時に白色LED に加わる静電気ストレスから LED チップを守る設計や対策が必要となる。

1.1.3 白色 LED に望まれる品質

世界的な環境意識の高まりによる省エネの要望により、照明として「高効率 化」が重要な品質となっている。このような状況を踏まえ、照明用途の白色 LED に望まれる品質として以下の 3 つが考えられる。

①高効率:白色LED は既存光源を上回る効率が得られるため、照明用途への普 及が進んでおり、さらなる効率改善が進んでいる(図 1.1-1)。また、発生する 熱を抑えることもできるため、放熱設計の簡素化によるシステムの低コスト 化にも寄与する。

②各部材の寿命向上:LED の初期の明るさをできるだけ長く維持させる各部材 の寿命向上が必要とされている。また不点灯故障が発生しないようにオープ ン・ショート系の信頼性向上も重要である。

③特性のバラツキ低減:照明用途では、複数個の白色LEDを使用するため、光量 や色度、順方向電圧がバラつくことにより、照明としての質が低下する。現状 では、LEDのランク指定やランク選別による組合せで対応しているが、コスト アップの問題がありLED相互での特性のバラつき低減が望まれている。

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1.1.4 白色 LED モジュールに望まれる品質 (1) LEDモジュールの定義

LED モジュールの定義は JIS C 8155「一般照明用 LED モジュール

性能要 求事項」、JIS C 8154「一般照明用 LED モジュール−安全仕様」IEC62717

「LED modules for general lighting - Performance reguirements」によれば以 下の通りである。

照明用白色LED パッケージ単体を基板などに実装するか、または複数のLED パッケージを平面的もしくは立体的に配列して、機械的、電気的制御回路もし くはその一部、および光学的に多数の要素で構成して、一つのユニットとして 取り扱えるようにしたもの、またはその集合体。LED モジュールの分類は制御 装置を内蔵するかしないか、器具への組込かたがどうなっているかの大きく2 種類の分類方法がある。

ひとつは制御装置を内蔵するかしないかで

ア. 制御装置内蔵形 LED モジュール(integrated LED-module)

イ. 制御装置一部内蔵形 LED モジュール(semi-integrated LED-module) ウ. 制御装置非内蔵形 LED モジュール(non-integrated LED-module) の3つに分類される。

図 1.1.4-1 JIS C 8154/IEC 62717 による分類

商用電源

PS

PS CU

CU

PS CU LED

LED

LED

制御装置内蔵形LEDモジュール

制御装置非内蔵形LEDモジュール 制御装置一部内蔵形LEDモジュール

制御装置(PS: 電源部 ,  CU: 制御回路部)

(6)

これらは図1.1.4-1と表1.1.4-1のようになる。(JIS C 8154/IEC 62717による分類) もう一つは、照明器具への組込方法で

a.

器具一体形 LED モジュール (integral LED module)

b.

器具組込み形 LED モジュール (built-in LED module)

c.

独立形 LED モジュール (independent LED module) の3つに分類される。

上記の組合せにより表 1.1.4-2 のような分類ができる。

制御装置の内蔵状態 による分類

ア . 制御装置内蔵形    LED モジュール

イ . 制御装置一部内蔵形    LEDモジュール

ウ . 制御装置非内蔵形

   

LED モジュール

a. 器具一体形    LED モジュール 制御装置内蔵形の器具 一体形 LED モジュール 制御装置一部内蔵形の 器具一体形

LED モジュール 制御装置非内蔵形の 器具一体形  LED モジュール

b. 器具組込み形   LED モジュール 制御装置内蔵形の器具 組込み形LEDモジュール 制御装置一部内蔵形の 器具組込み形  LED モジュール 制御装置非内蔵形の 器具組込み形  LED モジュール

c. 独立形LEDモジュール

制御装置内蔵形の 独立形 LED モジュール

制御装置一部内蔵形の 独立形 LED モジュール

制御装置非内蔵形の 独立形 LED モジュール 照明器具への組込状態による分類

表 1.1.4-2 LED モジュールの分類 表 1.1.4-1 IEC 62717 による分類

<制御装置内蔵形>

Self-ballasted LED modules for use on d.c. supplies up to 250 V or on a.c. supplies up to 1 000 V at 50 Hz or 60 Hz;

<制御装置一部内蔵形>

LED modules operating with external controlgear connected to the mains voltage, and having further control means inside (“semi-ballasted”) for operation

under constant voltage, constant current or constant power;

<制御装置非内蔵形>

LED modules where the complete controlgear is separate from the module for operation

under constant voltage, constant current or constant power.

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参照

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