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いなづまや どの傾城と かり枕秋の名句
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俳句の説明 向井去来村上護著
『きょうの一句 : 名句・秀句365日』
〔新潮社 2005〕
請求番号:911.304||Mur 本館書庫 BF
本 学 の 所 蔵 資 料 こ の 句 と 説 明 は
秋の図書館を詠む 頓珍漢素人俳壇 本学園の学生・教職員の方々から投句いただきました︒
盆支度 人気小説 宅配に蓼の露黙々と お経唱える 法師蝉多誤作
帰り道 横を追い抜く 秋の風ハル秋の陽に 背を押されゆく 帰り道杏子文庫本 小脇に抱え 落ち葉踏む多聞
書を染める オレンジ色の 秋の空遊亀
本閉じて そっと聞き入る 虫の声楽葉本抱え 曲がる路地裏 月明り落穂
図書館へ 急ぐ川縁 蜻蛉舞う黒柿 稲妻は一瞬だけ明滅してすぐに消えるため︑儚い物の例えにされる︒傾城とは遊女︑かり枕は旅寝を意味する︒いずれも束の間の関わりしか持てないものであるため﹁儚い物﹂の掛詞として本句で用いられている︒
木犀の 香り手を取る 下調べ蒼猿
秋と言えばスポーツやお祭りもそうですが、読書も秋の代名詞です。(多誤作)
か ら
去来
め︑儚い物の
かわ べり
もくせい