平成28年12月16日 特定非営利活動法人 日本医療ネットワーク協会 (JMNA)
千年カルテプロジェクト説明会
ご説明資料
本研究事業では、EHRシステムの基盤としてB to B / B to Cの機能を実現することで、参加医療施設 や患者にメリットを提供するとともに、医療情報の二次活用を進めることで、全国の医療情報利活用と EHRの運用を自立採算で継続する仕組みを目指しています。 EHRシステム 医療情報DB (ISO13606) 生活者 顕名二次 利用DB 二次利用運用機関 顕名データ運用機関 情報提供依頼 承認・情報提供 依頼 (同意) 診療情報 閲覧 情報提供依頼 データ利活用:医療情報を活用したデータ分析 匿名二次 利用DB EHR運用機関 個人同意契約管理 閲覧者の認証 匿名化情報の蓄積 統計処理 ライフケア 関連企業 医療関連機関、大学等、 製薬企業、行政 等 医療関連機関 医療情報の規格化・匿名化 研究事業の概要(千年カルテプロジェクト) 本研究事業の目指す姿 ・ B to B & B to C : EHRシステムの構築 データセンター内に、”ISO13606”をベースに設計したフォー マットを採用したDBと、各種フォーマットからの変換マッパー を準備することで、施設が抽出フォーマットに制限されること なく、参加施設にとって負担の小さいシステムを構築します。 ・ B to B & B to C : EHRの活用 診療データの安全な保存により、災害時等での医療の継 続性を担保します。 患者さんへの診療データ提供を通じて、健康意識の啓発、 病気の予防を実現します。 地域連携医療に貢献し、医療の質・安全性・医療コストの 低減に寄与します。 ・ B to R:EHRに蓄積したデータの二次活用推進 法整備を含め国のデータ利活用に向けた検討の動きに合 わせて、医療情報の利活用を推進する準備を行います。 ・ 循環モデルの実現 医療情報の二次利活用での利用料により、EHRシステム の永続的な運営と参加医療施設の拡大を進めます。 • 今後の展開 • 平成27年度はEHRシステムの構築を完了しており、 参加表明医療施設も継続して拡大中です。 病院 診療所 ・・・ Mapper(ISO13606変換) ・・・ 健康情報 閲覧 承認・情報提供 B to B B to C B to R 利用料 利用料⇒ EHR運営、 医療施設拡大費用 責任分界点 データ接続 サービス 概要
4 ISO13606とは ISO13606の特徴: Archetypeとよばれる臨床概念モデルを用いて医療情報を定義する。
Archetype とは
1. Maximum Dataset を定義 • 結果的に起こりえる事象をすべて包含するデータセットを定義する • 最初からすべてを完成させる必要はない • 必要だと思った人が,必要な項目を追加していく 2. ひとつの臨床概念を表すパーツ • すべてのパーツ(archetype)は、臨床 概念上はフラットに扱える • パーツの組み合わせによりデータ セットを定義する • Archetypeを組み合わせて、 上位の一つの意味集合 (Composition archetype)を形成するEHRシステム構築 生活者 自治体 介護施設 健診 センター 検査 センター ・ ・ ・ サービス 提供 • 効果の高いサービス (EHR/PHR機能、 付随機能等) 調剤薬局 診療所 病院 EHR システム (ISO13606) デ ー タ 形 式 変 換 他のEHR システム 他のEHR システム ・ ・ ・ Mapper Mapper 海外の システム デ ー タ 形 式 変 換 独自規格 • 独自CSV • ベンダー独自規格 等 既存規格 • HL7 • MML • MI_CAN 等 保険診療関連 フォーマット • レセ電算 • 調剤レセ電 • 介護レセ電 • DPC調査 等 電子カルテに含まれる各種情報についてアーキタイプ化、 データベース実装が完了しています。 (例:患者,健康保険,診断履歴,生活習慣,基礎的診療,初診時特有, 経過記録,手術記録,臨床サマリー,検暦,報告書,紹介状,バイタルサイン, 体温表,内服処方,注射 等) 世の中に普及している様々な規格の医療情報を国際的な標準規格(ISO13606)に準拠しなが ら日本の医療現場にも適用できる標準的なマッピング仕様を作成し、医療情報を収集・蓄積する EHR基盤を創り上げました。
将来計画 平成30年度の研究事業終了以降も見据えEHR機能の拡張、将来の医療情報利活用によ る医療の質向上の研究を進めます。 平成27年度 平成28年度 平成29年度 平成30年度 平成31年度 平成32年度
医療情報の利活
用と循環モデル
の実現
E H R EHRシステムの運営 参加機関の拡大 EHR運用機関の立上げ/運営 EHR運用機関の検討 EHRシステム の試作 参加機関接続に向け た環境整備 環 境 組 織 二 次 利 用 運用機関 機能検討 二次利用試 行運用 医療情報の有 益な分析手法の 研究 充足度 検証 (匿名データ)利活用 者要件調査 パイロット構築 基礎調査 環 境 組 織 医療情報を元にした分析検証 (京都/宮崎大学病院) ニーズ調査 全国への参加医療施設の拡大 EHR基盤構築 試行運用 試行運用 研究フェーズ 事業フェーズ 責任分界点 データ接続 サービス 概要千年カルテの進捗 沖縄 北海道、本州、四国、九州 現時点まで、全国11病院の接続が完了しており、今年度も約20病院の接続が完了予定です。 来年度以降も継続して接続病院の拡大を予定しております。 責任分界点 データ接続 サービス 概要 年度 参加医療機関数 平成27年度
11
平成28年度約20
平成29年度約40
推進体制 概要 サービス データ接続 責任分界点 日本医療ネットワーク協会(JMNA) 代表研究開発者:荒木 賢二 EHRシステム 蓄積技術研究 吉原 博幸 既存規格と国際標 準規格とのマッピン グ仕様の研究 粂 直人 小林 慎治 収集した情報の施 設間、臨床試験で の利活用モデルの 研究 黒田 知宏 岡本 和也 収集した情報の施 設間、患者での利 活用モデルの研究 鈴木 斎王 山崎 友義 医療情報の利活 用に関する法制度 面、分析手法等の 研究 田村 寛 加藤 源太 齊藤 永 国立研究開発法人日本医療研究開発機構(AMED) 【臨床研究等ICT基盤構築研究事業】の一案件として 「全国共同利用型国際標準化健康・医療情報の収集及び利活用に関する研究」が選定 日本医療研究開発機構(AMED)より臨床研究等ICT基盤構築研究事業の一案件とし て採択され、平成27年から平成30年の期間、研究事業を推進しております。
千年カルテ運用体制 概要 サービス データ接続 責任分界点 まいこネット 事務局(京都) 運営委託: アボック㈱ ITソリューションサポート㈱ はにわネット 事務局(宮崎) 千年カルテ接続病院 日本医療ネットワーク協会 (千年カルテ事務局)
サポート
医療機関導入支援 ネットワーク接続準備 問い合わせ 窓口 ・・・ 従来より運用しているはにわネット、まいこネットと連携し、本研究事業を推進しています。 また、システムの構築・医療機関のサポートは、日本医療ネットワーク協会が運営します。千年カルテのサービス 患者 病院 診療所 千年カルテプロジェクト 電子カルテシステム 1.基本機能 4.医療機関連携 患者情報検索 患者情報参照、分析 診療情報共有 参照・登録・更新・ データ転送 3.患者向け 基本属性情報 健康管理情報 検査値 参照・登録・更新 自宅PC・iPhone ログイン認証 ID登録、参照、修正 基本情報登録 2.災害サポート データ参照 病院 電子カルテシステム 参照・登録・更新・ データ転送 参照 1.基本機能 EHRシステムを利用する上で必 要な基本情報登録、患者向け ID登録等の機能を提供します。 2.災害時サポート 万が一の災害による診療データ 消失に備え、診療データの遠隔 保存と緊急時に自院の情報を参 照する機能を提供します。 3.患者への情報提供サービス 患者自身による健康情報の管 理のためのPHR機能を提供しま す。 4.医療機関連携サービス 医療機関間の診療情報共有の ため、医療機関向けのEHR機能 を提供します。 5. 医療情報を元にした研究 医療機関向けサービスの充実 に向けた研究を推進中 (異常値検知・通知、EDC による臨床研究支援 等) 現在、京都大学・宮崎大学に おいて、二次利用に向けた基 礎研究を推進中 (今後の法制度動向により、 実装可否を判断) 診療履歴参照 検査履歴参照 異常値通知 自院の患者情報閲覧 診療履歴のある病院間 の連携(病院間、患者 の同意がある場合) 責任分界点 データ接続 サービス 概要
医療機関と千年カルテセンターとの接続 概要 サービス データ接続 責任分界点 千年カルテプロジェクトと医療機関は、安全な経路(IP-Sec VPN+IKE)により接続 されます。そのため、クローズドネットワークでセキュリティを確保したデータ送信が可能で す。また、ネットワークおよびアップローダ装置は常時監視を実施し障害に備えます。 HIS データ抽出 PG インターネット回線 (医療機関手配) JMNA NW責任範囲 医療機関NW責任範囲 アップローダ装置 プロキシ 医療機関 千年ゾーン SW ※EHRシステムへの管理者権限 でのアクセスのため、病院NW側 のポート開放してください。 F/W IP-Sec VPN+IKE (仮想専用線)送信 千年カルテサービス
EHR
データベースサーバ サービスサーバ 監視サーバ など 院内HISネットワーク 機器手配、ゾーン 構築はJMNA手配 F/W・ルータ装置 NWの責任分界点他院連携(医療機関の情報共有設定) 患者が受診歴のある医療機関施設単位で共有設定を設定できます。 設定可能なアクセス権の種類(診療科/MMLモジュール単位) 全て開示 地域連携 (他院へ開示) 自院及び患者開示 自院のみ アクセス 者 自施設連携施設 〇〇 〇〇 〇× 〇× 施設単位で下記のアクセス権を表示 管理者 責任分界点 データ接続 サービス 概要
EHRシステムの試作 医療機関向け機能 -本研究開発で開発したEHRシステムの医療機関向け機能の画面イメージ(一例)を示します。 ナビゲーション機能 患者一覧参照 診断、検査履歴参照 患者の一覧表示。各患者 の詳細参照へ遷移可能 情報種類ごとに 多岐のデータ参照が可能 経過をグラフィカ ルに表示
9 EHRの情報を閲覧する機能 EHRシステムの試作 患者向け機能 -本研究開発で開発したEHRシステムのiPhoneアプリの画面イメージ(一例)を示します。 情報項目をメッセージに送信することで、 EHRの該当する情報が返信される機能。 新規登録情報をプッシュ通知する機能 EHRに利用者の情報が新しく追加された際に、 利用者の画面表示や音で通知する機能。
(参考資料)千年カルテの安全性対策 1/2 -千年カルテは、3省4ガイドラインに配慮したセキュリティならびに安全性・信頼性対策を実施 しています。 データセンターに対する安全性対策 対策 詳細 センター 立地 地震や台風などの自然災害リスクが低い首都圏や関西圏との同時被災リスクが低い 液状化のおそれがなく、建物の支持基盤が N値50以上 アクセス容易で万が一の駆けつけ対応が可能 建築、 設備面 異なる変電所からの高圧2系統受電無停電電源装置(UPS)の二重化及び 非常用発電装置の設置 安定した冷房・冷却システムの構築 人的・ 物理的 セキュリティ 対策 24時間365日管理人常駐 監視カメラによる入退室記録の実施 生体認証及びICゲートを併用した入退室管 理システムが存在 システム維持管理に対する安全性対策 日本医療ネットワーク協会にてシステム 維持管理に関わる各種規約を制定 システム維持管理においても委託先事 業者に規約の遵守徹底を指示 定期的に委託先のモニタリングを実施
千年カルテプロジェクト
利活用者が求める二次利用データベースの要件 利活用者ニーズの調査を踏まえると、医療情報利活用のためのデータベースは「多様な仕様の分析が実 施可能」、「データのトレーサビリティの確保」、「複数のソース情報の統合」、「症例数の確保」が重要です。 医療情報 の利活用 ニーズ 症例数(代表性)の 確保 多様な仕様の分析 が実施可能 データのトレーサビリ ティの確保 複数のソース情報の 統合 利活用を前提とした際のデータベースの要件 • 症例数の観点から当面必要となる施設数(300病院 施設)を算定 →早期の確保に向け全国の医療機関へアプローチ • 項目レベルで、ISO13606方式での収集で多様な研究 に耐え得る項目をカバーすることを確認 →本年度、データの活用性を高めるため、施設からの抽出での課 題や、システマティックな分析手法を研究 • 患者の診療プロセス全体をカバーするために、様々な施 設(規模別病院、診療所、薬局、健診センター等)の 取り込みを準備 →医療等IDの検討に併せ、実現性を検証 • 既に稼動している様々な医療等分野DB(カルテ、レセ プト、疾患領域別DB等)の調査を実施。 →医療等IDの活用、並びに、連携の可能性を検討
12 (参考)千年カルテでの直近での目標 (参考)千年カルテでの直近での目標 150施設 + 診療所・健診センター を実現する。 要件を満たす施設数について 大規模臨床研究に耐えうる症例数の確保 特殊な疾病での1000症例の確保 海外データベースに劣らない症例数の確保 様々な利活用に汎用的に対応できるデータを確保するため、300以上の施設の参加が求め られます。 当面の目標の内訳 • 国公立大学病院 : 43施設 • 私立大学病院 : 15施設 • 国立病院 : 37施設 • その他公立病院 : 14施設 • その他中核病院 : 24施設 • その他病院 : 17施設 + • 診療所/健診センター:数十施設 エリア(宮崎)を包含した症例データの 取得モデルの確立 ※他のプロジェクトとの連携や、将来の循環モデル成立による施設拡大により早期の300施設の確保を実現します。 (参考)国内大規模臨床研究の参加施設数 • J-BRAND Registry(2型糖尿病) :約300施設 • RESPECT Study(脳卒中) :265施設 • J-RBR/J-KDR(腎臓病) :130施設 • J-DOIT3(糖尿病合併症) :79施設 • J-ACCESSⅢ(慢性腎臓病) :62施設 • J-LESSON(左冠動脈主幹部病変):60施設 利活用に必要な施設数:300施設 【参考:特殊疾患でのサンプル数確保】 • 1000症例を確保するために必要となる症例数 (例)原発性低リン血症くる病 158施設=1000症例/20症例×(2施設×899床)/569床 宮崎大学、京都大学合計症例数:20症例 ※京大、宮大(平均病床数:899床)サンプル数より試算 ※千年カルテ参加予定施設(平均病床数:569床) ※上記試算には、施設特性による疾患の偏りは考慮しておりません。
電子カルテ情報の研究利用までのステップ
日常の診療の下で入力された電子カルテ情報が研究に有効に活用さ
れるためには、情報の欠損や精度低下を防ぐ必要がある。医師等の診
療スタッフが情報を入力し、最終的に千年カルテプロジェクトで研究に活
用されるためには、以下のステップがある。
① 病院が実際の診療でその項目を扱っている(電子カルテ以前の問題) ② 電子カルテがその項目を構造化された形(数値やカテゴリデータ)で入力可能である ③ 実際に入力されている (システムで対応していても入力していない可能性あり) ④ その項目が構造化された形で千年カルテに送られている(MML等の標準化) ⑤ 千年カルテが受け取っている ⑥ 国際規格ISO13606アーキタイプにマッピングされている ⑦ 千年カルテで2次利用可能となっている (検索可能となっている)14 電子カルテ情報の質向上のための取組
<電子カルテ情報の質向上のための取り組み>
1. 構造化、標準化
2. 正確なケースファインディング
3. 電子カルテ情報の質的監査
電子カルテ情報の質向上
多施設共同研究の促進
日本発の医療イノベーション
千年カルテプロジェクト
21 最終的なアウトカム