1火災保険約款を中
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(2) 1070. ︶ ⑫. 姜胃品9H綜−①屑名婁一〇昌①昌①︶という︒しかして本則は現在︑各国の損害保険法において一般に認められている︒. Lかしながらこの原則は︑いわゆる﹁損害填補の原則﹂︵軍ぎo包⑦o二己①昌旨尋︶のごとく︑これが違反を絶対に 3︶. 許さぬというような強行的なものではなく︑本則の適用を排して保険金額まで損害の全額を支払うとする特約は有効 勾 ︵. ︶ 6 ︵. であるぺこのような特約を付した保険契約を全額填補契約ないしは実損填補契約︵くo邑争彗冒o目彗︸o曇o眈ヨω寿9 5. ② 商法第六三六条︑独保険契約法第五六条︑仏保険契約法第三一条︑スイス保険契約第六九条等参照︒. ③雲畠具書g思窪昌一>一5囮ぎ豊量昌薯冒胃霊^︻塞昌冒き胃彗置孕ε蜆p目︒N婁寄冨. ㌘只e昌昌彗一弩. 注ω 一都保険判定の時期は保険事故発生時とするのが一般で︑わが商法の場合も同様に解する︵六三八条一項︶︒. る事由の考察に当っては︑この点が重要な視点になると予想される︒. ものなのか︑あるいは被保険老相互間の衡平を意味するものなのか︒比例墳補原則の存在理由とその例外の許容され. 一部保険には比例填補の原則を適用することが衡平だとするその衡平とは︑県険者と被保険者問の衡平を意味する. ねばならぬのに︑全額填補主義に左様な非難の見当らぬのは何故か︒. の分担を強いることが衡平であるとすれぱ︑実損墳補主義もしくは全額填捕主義は当事者の街平を欠くものと結論せ. 一般である剛︑それでは如何なる意味で衡平なのか︒一部保険の場合に比例填補の原則を適用し︑被保険老にも損害. 副. 比例墳補の原則は重複保険における分担の原則などとともに︑ナ﹂れをいわゆる衡平の理念より導かれるとするのが. では一部保険の場合に比例填補の原則が適用されるのは何故であるか︑その理由を詳細に論じた邦語文献は極く稀 つ で︑これを恰も当然のこととしているごとくである︒. 比例填補の原則は単に分損︑全損にっいてのみならず︑損害防止費用︑共同海損分担額等にっいても適用がある︒. ︵. 萎胃彗8彗肩彗サユ眈︷9留g季君一喜︶とい︺う︒. ■210.
(3) ω. まH>=鷺−冨ぎ彗弓昌實く■昌ざぎ≡目霧げo婁目閑目冒胴彗・N峯①岸①>目詩o昌9岩署一〇〇・H8・大森忠夫﹁保険法﹂一五八頁︒. 一九〇頁以下︶参照o. かかる契約は文字通り第一次危険保険とも呼ぱれる︒なお第一次火災保険については大林良一稿﹁第一次火災保険につい. て﹂︵損害保険研究第三巻︑. 商法第六六〇条二項︒ 同第八一七条︒. 比例填補原則の根拠−o. o畠巨言ま冒ヲ室冨−妻胃彗8し㊤竃一七﹂・. ただし加藤︵由︶﹁火災保険論﹂︵一七八頁以下︶は例外である︒. 思戸甲ω. 二 共同保険理論に拠るもの. 比例填補原則の根拠を説明するのに最も一般的に用いられるのは︑いわゆる共同保険︵Ooぎω賃彗8︶の理論によ. る説明である︒これはアメリカ︑イギリス︑フランス等で盛んに用いられる論法であって︑たとえばフラソス保険契. 約法︵一九三〇年法︶第三十一条も比例填補の原則につき︑次のごとく規定する︒﹁評価の結果︑損害時における保. 険価額が保険金額を超えることが判明した場合には︑被保険者はその超遇額につき自家保険者であったものと見散さ ① ︵ れ︑したがって反対の特約なき限り︑損害の比例部分を自ら負担する﹂と︒イギリスの火災保険におげる比例填補約. 2︶ 款︵軍o量蔓o−彗器︶の文言もこれとほぼ同文である︒. しかしこの共同保険理論が一種の擬制説の域を出たいことは右の各規定の文言が自らこれを証明している︵一︑鶉豊呑. 10刀. ( 4) (8)(7)(6)(5〕. 邑8易一ま呑8冒冒①二ぎぎωξ&争告冨oo冨己實&葛︶︒Lかしてここにいう自家保険者︵雫o君o雰竃篶賃一. 211.
(4) 竃蚕冨胃9︶とは︑﹁自ら危険の負担を引受げた者﹂というほどの意味であるが︑実際にはただ保険にっげなかった. だげのもの︵;目塞豊容︶を︑かように呼唱することは明らかた擬制であり︑したがってまた︑かかる擬制の上に組 3︵ ︺ 立てられた共同保険理論による比例填補原則の説明も︑当事者を完全に満足させる説明とは称し難い︒被保険者が実. 際には付保しなかった部分を﹁他の保険者に付保していたら﹂という仮定に立って︑共同保険の場合に擬制して比例. 填補原則適用の正当性を主張しようとする試みは︑確かに巧妙ではあるが︑右の擬制そのものの正当性が確証されぬ. 限り︑その説明は依然として不十分のそしりを免れない︒しかしてこれが立証のためには︑傑険価額一杯までの付保 の必要性の証明が不可避的に要請されることになる︒. 保険料の不足を根拠とするもの. 共同保険による説明からさらに一歩を進めて︑一部保険の場合の被保険着を共同保険老の一人に擬制し︑損害の分. 然性︵屑o罫匡ま︶とその程度︵巨彗吻ま︶との完全な函数である︒それ故保険料は第一に︑事故発生の蓋然性と︑. 8⁝①き︶に正確に見合うだけの分担金︵保険料︶を支払う必要がある︒すなわち保険料は︑危険つまり事故発生の蓋. てこの均衡︵収支相等の原理︶が実現されるためにば︑各被保険老はその付保危険の価額︵8毒庁⁝まHぎ暮. は︑被保険老全員から支払われる保険料︵純保険料−以下同じ︶の総額がこれに見合うからにほかならない︒しかし. これをいま保険団体の立場に立って巨視的に跳めるならぼ︑総ての保険会杜において全保険事故の填補が可能なの. ならない︒. た保険料を支払っているとはいえない︒比例填補原則の適用はつまりはこの保険料の不足を罰するためのものにほか. 額部分︵保険価額の保険金額を超える部分を指す︶を保険につけない被保険者は︑その真の危険に見合うだけの十分. 担に参加せしめねぱならぬ理由の考察にまで及ぶのば葭s邑g思窪昌である︒すなわち彼らの主張によれば︑差. ㈹. 212. 工072.
(5) 213. 第二に︑損害額の平均値をもとに定められねぱならない︒したがってある物の全部を危険に曝しながら︑その物の価. 額の一部しか保険に付さないものは︑保険団体の共同基金に不十分な拠出しかしていないのであるから︑その物の一. 部のみに基づいて算定された保険料では︑その割合だけ削られた保険傑護しか受けえないのは当然である︒そしても. しそうでなげれば︑被保険老全員によって支払われる保険料の総額は︑一切の損害を填補するには不十分在ものとな. 4 ︵. ろうとo. 以上に見るごとく︑雪s邑g︸鶉ω昌の主張の根底をなすものは︑保険料の不足︵ぎ竃雷血彗sま肩ま①︶とい. うことであって︑その理由を損害保険におげる保険料算定の要素の一つは損害額の平均値であるべき筈であるのに︑. 現行では︵事故発生の確率︶X︵県険金︶という方式で行なわれている点にこれを帰している︒これを云いかえれば︑. 危険率︵確率︶のみを考慮し︑付保率︵保険金額の保険価額に対する割合︶に応じた料率変更を行なわない料率制度. の下では︑一部保険の場合に比例填補の原則を適用せぬ限り︑総保険料に不足をきたす一方︑付保率の低い被保険者. に全額填補を許すことは︑その危険負担料︵保険料︶に対し過分の保険保護を与えることになるというにある︒. このような里s邑g雰窪旨の主張の正当性は何人もこれを承認せざるをえぬところと考えられ︑少なくも先の. っ. づ. き. 共同保険理論による説明より一層の説得力を有するものと考える︒. 侮. 右の雲sag︸霧ω昌の主張と同一の基盤︵支払保険料の不足︶に立ちながら︑これを直接︑保険料算定の技術 面から説くものに内邑ω雲がある︒. 肉生ω睾によれば保険料計算のためには二つの要素があり︑一は保険金額︑他は危険要素︵事故発生の確率︶であ. 1073.
(6) 214. ﹁保険金額が比例壊檎条件に従うぺきことが明言せられている揚合において︑もし本保険契約上担保されている物件の価額. のそれに見合う割合的部分を自ら負担する﹂︵ミゴ昌薯雲凹彗昌ま吻膏&−ω宗〇一胃&8冨碧亘①g↓o睾o冨oq9罵享o. が︑火災発生時において︑合計において保険金額を超えるならぱ︑被保険者はその差額につき自家保険者と見微され︑損害額. 1074. る︒しかしこれら二つの要素は︑保険金額が傑険価額を基礎に定められるか︑それとも予想損害額を基礎に定められ. るかという間題と無関係ではない︒そもそも保険の技術は古くから︑保険金額は保険価額を示すものでなけれぱなら. ぬという事実に基礎を置いてきた︒しかして総保険料の計算もこの前提の上に行なわれている︒それ故右の前提が充. 足されぬ場合には︑保険金額はその保険金額が係わる物の全価額︵保険価額︶により除される︒かくて一部傑険の場. 合︑被保険者は保険金額の付保物件の全価額に対する割合部分のみについて付保したものとして取扱われ︑その結 到 果︑生じた損害についてもその同じ比例部分のみの填補を受けるに止まると︒. 右のごとく宛巴ω雲の説くところは︑保険料率決定の技術的基礎が全部保険を前提としているという事実に着眼し. て︑比例填補原則の正当性を主張する︒したがってまた彼によれば︑比例填補の原則は決して被保険者に不当な負担. を課すものではない︒何となれぱ︑一部保険の被保険者は︑技術的に正しく計算された保険料の一部しか支払ってい ないのであるから︑という結論になる︒. このように保険料率決定の基本的技術が全部保険を前提としているという点に着目し︑これから比例填補原則の正. 注. 当性を証明する射吐ω胃の主張は︑平易かつ妥当なものといえよう︒. ⁝o寝ユ肩暑o曇o⁝色−①き3昌昌鍔9竃ξ8毫彗ま昌8葦量ぎ.. 胴彗彗ま二.鶉彗ま①g8嘉一まま8昌昌①昌g彗↓ω昌肩8S轟竃屋膏8⁝−︑異o9彗戸9誓竃暮亘o目8嘉曾;書3. >﹃F曽.1ω.昌款窒写oま岨窃二昌顯9o冨εo5童5膏ま5oぎω①轟ω膏曾震o&o彗冒膏o目ωま華冨5窒昌冒o. 1〕 ( ( 2〕.
(7) 215. ⑧. ⑤. 肩8睾︷8く實&艘雲oξ㎝ぎ二彗け↓ぎ〜窒医畠o巨o︷団ξ〜o訂8二8芽①々o︷零窒一睾畠−冨亭彗豊争豊冒. ぎ膏貝葦昌艘o麦膏⑦oωぎ目烹o昌竃g&轟げ9馬募婁目ま膏彗片含片ぎ2萬撃雪o9彗aωぎ:げo烹彗凹 轟け塞匡Φ島彗①oh亭①一〇ωω竃8邑ぎ的気︶. 勺︷o與H戸竃・①↓碗①ω眈oP> oやo弐・−目︒ωooI︵Oo篶o①宍勺=o與饒o目目︑o黒O団㎝①目匡似﹃①目δ目一ω凹一詠︷巴ω與目けo︶. 一ε10戸毫ω8.. 比例填補原則の根拠−目. 竿印一〇.ω.−ωoo声. 三 負担の不衡平を根拠とするもの. 射巴ωo5射. ④葭S具芦9雰窒OP>. ︶ 一㎜. 前節に見たごとく︑宝S︐O︒け籟①詔昌および射巴詔Hの所説は一保険料の不足Lをもって比例填補原測の根拠と. なす︒これに対し危険負担の不衝平という点に主張の基礎を置くのは峯晶8である︒. 呂鍔$は︑そもそも保険たるものは︑危険負担料︵純保険料のこと︶の分担を通じて個人の負担危険を多数者聞. に分散する︐﹂とを引受げる制度ないし施設である︒しかるに火災は必ずしも財産の全損をもたらすとは限らず︑火災. 損害の程度は千差万別であるから︵全損発生数に比し小損害発生数の方が蓬かに多い︶︑各被保険者がその財産の価. 額︵保険価額︶一杯まで付保せね限り︑各自の危険負担の割合は極めて不公平になるとし︑その具体的例証として一. 九一一年にアメリカのメリヅト委員会︑︑峯撃﹃奉Oo昌邑津8︐︐なるものが一二ーヨーク州議会に提出した報告書中 の火災統計を掲げる︒. ︑﹂れはアメリカの一地方の各一〇〇ドルの価額を有する同種の住宅物件に生じた火災損害割合を調査L︑これを被. 1075.
(8) 216. … 3 ・…2 ・…1 ・…1 ユ …. ・…ユ. …1. 90〃ユOO〃. 10ドル以下の損害発生件数. 説.4024.40ユ9.7716.8214.7613.2211.9710︐919︐989.16. (1957)p.168一なおここに掲げた両表について は,加藤(由)「火災保険論」181〜3頁にも詳細に. 紹介されているo. ︑. ︑. ︑. ︑. ︑. ︑. ︑. ︑. ︑. ︑. ︑. ︑. ︑. ︑. ︑. ︑. ︑. ︑. ︑. ︑. すればその料率ぱ僅かの○・〇九%という低率ですむという事実である︒. の支払うべき保険料率・もO・三四%という高率になるのに反し︑もしも各被保険考がすべて全部保険を付したと仮定. 三四四ドルの損害となり︑それは全保険︵一︑OOOドル︶の三四・四%に相当する︒したがってこの場合には各自. 付保したいと仮定し︑かつ損害額全額の墳補を受げられるものとした場合︑一〇〇件の火災事故は保険老にとり合計. ︑. この統計表によりわれわれは以下のことを知る︒すなわちもしも各被保険者が保険価額︵一︵︶Oドル︶の10%しか. 20〃30〃 30〃40〃 40〃50〃 50〃60〃 60〃70〃 70〃80〃 80〃90〃. O︐34ドルO.240︐200︐170︐150︐130︐120︐110︐100.09. 害額に応じて10のグループに分類作成したものである︒ 麟馨駿(煮。。琶レ). 保険金額1損害額. ・・6. 10ドル以上20ドル以下の〃……. ed一. lMagee,J.H.,Gene醐11II馴1胞I166,5th. (注). II表) (第. 表) I (第. 工076.
(9) このことから︑全額填補主義に拠るとすれぱ︑保険価額に比し相対的に低い金額しか付保しない者は︑保険価額に. 近い金額を付保している者に較べ蓬かに高率の料率を課せられるべきことが明瞭となる︒それ故現行の各国火災保険. 料率制度に見るごとく︑付保割合による料率差別を排していわゆる平均料率に拠る揚合には︑一部保険に比例墳補を. もって報いぬ限り︑負担の著しき不衡平を結果することも︑また明白である︒この点よりして︑一部保険の場合に比 1︵ ︺ 例填補原則の適用あるは︑保険加入者間の負担の衡平という見地からもげだし当然であるとする︒ ・. 火保普通約款の規定についてーo. 8.o員〇七.H雪−⑩.. 四. 負担の不衡平との二点に絞ることができる︒しかしこれらは相互に密接に関連しあっており︑結局は﹁支払保険. 前節までの論述で知られるごとく︑一部保険に比例填補原則の適用される理由は︑これを︑o 保険料の不足と︑. 注ω竃鍔8−−.目. ○. 料の不足﹂という同じことを︑異なる見地から把握したに過ぎない︒されば現行料率制度の下における比例填補原則 1︺ の根拠は︑これを保険料の不足という保険の純技術面に求めるのが至当であろう︒. 以上で簡単ながら比例填捕原則の根拠に関する学説の紹介と批判を終り︑以下わが国火災保険普通約款の関違規定 の考察に移る︒. 工Oη. わが国の火災保険普通約款が英国のそれを母胎として形成されたことは人のよく知るところであるが︑現行のそ︑れ. は数次に亘る改訂の結果︑英国の標準約款︵oo冨己彗︷勺昌β︶との間に相当の懸隔を見せ︑既にわが国なりの規定を. 有するに至っている︒ここに取上げる比例填補に関する現行約款の規定︵第十五条︑第十七条︑第十八条︶もその一. 217.
(10) 218. つである︒. 約款︵現行火災保険普通約款を指す−以下同じ︶第十五条は商法第六三六条と同旨のもの故︑これが解説の必要 到 を認めない︒. 約款第十七条は︑いわゆる分担︵Oo巨H亭ま;︶に関する規定であるが︑比例填補と無縁ではないので︑ここに取. 上げることにした︒︵同条第一項は語体の点を除き︑旧約款︵昭和三五年三月三十一目まで有効のもの︶第十四条第三項と 同旨である︒︶. 第十七条第一項. 保険契約の目的について︑ト﹂の保険契約と同時に叉は時を異にして締結きれた保険契約︵以下他の保険契約という︒︶がある場合. において︑総保険金額が第14条の規定による保険契約の目的の価額をこえるときは︑当会杜は︑この契約の保険金額の総保険金額. 第二項. に対する割合により損害をてん補する責に任ずる︒. 損害てん補の算定に関し︸﹂の保険契約と約定を異にする他の保険契約がある場合において︑それぞれの保険契約につき他の保険. 契約がないものとして算出したてん補責任額の合計額が損害額を−﹂えるときは︑当会杜は︑前項の規定にかかわらず︑−﹂の契約の. てん補責任額の前記合計額に対する割合により損害をてん補する責に任ずる︒. 訓 ︵ 本条は重複保険︵Uo電些き邑oτ昌お一塞ω膏竃8昌昌邑きく9Uε雪o巨窒Ho暮Φ︶の場合における分担の割合を定. めたもので︑同条第一項はその前段で商法︵六三二・六三三条︶の順位主義を排して比例主義に拠ることを明言し︑. かつ後段において︑保険金額による分担︵保険金額主義︶に拠る旨を明らかにしている︒. これに対し同条第二項は︑現行約款において初めて導入されたもので︑填補額の算出に関しこの契約と約定を異に. 1078.
(11) ︐9. する他の保険契約が存在する場合には︑独立責任額による比例主義に基づき損害を分担することを定める︒︶ ¢ わが国の火災保険の実務では内国会杜の取扱う契約は例外たく比例填補原則に拠ることとされているから︑火災保. 険契約同志の重複の場合には殆んど問題はないと考えられる︒しかし重複関係に立つのは必ずLも内国会社の取扱う. 火災保険契約のみとは限らず︑内外の火災保険︑海上保険︑あるいは陸上運送保険などとの競合の場合も考えられる. H第一次の責任を拒否している場合︑⇔全額填補主義に拠る旨の規定を有する場合などである︒以下これら. ので︑かかる場合に対処するために本項は導入されたものと考える︒この点につき先づ予想される事例は︑他の保険. 契約が の場合につき簡単に考察する︒. ○第一次の責任を回避している保険は一般に超過額保険︵異8窪−o竃豪巨ξ−易昌彗8︶と呼ばれ︑損害填補. 9. の第一次責任を他の保険に負わせ︑自らは損害が他の保険の填補額を超える場合に限り︑かつその超過額についての 到 み責任を負う旨を規定す訓︒火災保険については現在の英国において見られるものである︒なおこのようた超過額保 6︺ ︵ 険に備えた約款は︑わが貨物海上保険普通約款にもこれを見る︒ つ 全額填補主義による火災保険契約はわが国では極く稀である蝋︑英国の住宅物件に関するもの㎞これが原則で. ⇔. ︶. ○ 険にあっては︑保険金額をもって協定保険価額とするのが一般であるた靴実質は一部県険であつても全部保険の体. 裁を備え︑比例填補の適用を排している事例が多い︒かかる保険と重複関係に立つ場合は︑実質は兎も角︑形式上は. 同説H伊沢孝平﹁保険法﹂一五四頁︒. 全額填補契約との競合と同一に帰し︑この場合にも本項︵第十七条二項︶が適用されるものと考える︒ 注ω. 雲s具声g零窃g一戸oo−9ゴタ轟H︵5・置①肩〇七實巨昌冨亭og雪急穿蔓き目目︒︑置︒︷︑︒︑o︑︒烹︒︑一四一︑︒・︶. l079. あ恥一ただしこ註蓄竃内物件農るようで︑海外隻いて引受忽場合毘例霧主義藁智一裏海上保. 21.
(12) する割合によって損害をてん補する責に任ずる︒﹂. 火保普通約款の規定について1目. ︶. ︵. IC80. ②約款第十五条﹁保険金額が前条の規定による保険契約の目的の価額より少ないときは︑当会杜は︑保険金額のその価額に対. 重複保険とは︑同一の被保険利益につきかつ同一の危険に対し︑保険期間の全部もしくは一部が重複して二以上の保険契約. −ooθ申弓オo目昌窒胃臼冒o9−Φ伽介OP杜ω−ト. をもって締結され︑保険金額の合計が保険梱額を超過する嘉合をいう︵葛城照三﹁条解貨物海上保険普通約款論﹂二八二頁︑. ③. 北沢宥勝﹁火災普通保険約款論﹂三六五頁︵註一︶参照O. 村瀬春雄﹁火災保険講義要領︵全︶﹂一九八頁参照o︶. ω. 勺ユ目9弓5臼目O弔︐曽o. 貨物海上保険普通約款第二十二条参照︒. 団目庄峯oo庄9丙.O. 例外として︑アメリカのコインシュアランス・クローズを模放Lて作られた﹁付保割合条件付実損填補条項﹂というのがあ. 〇−OoO ミ ー P 向. ⑥. ㈲一. ω. 北沢﹁火災保険論﹂︵昭和十五年版︶三二九頁︵註二︶参照︒. る︵東京海上火災保険企画室編﹁損害保険実務講座﹂第七巻二四三頁以下参照︶︒ ㈲. 五. O. 葛城・前掲書・四六頁および︑北沢・前掲約款論・三六六頁︵註二︶︑貨物海上保険普通約款第一〇条第一項等参照︒ただ. ⑨ 北沢・前掲約款論ニニ七四頁︵註二︶参照︒. ⑩. 1⊥. し船舶海上保険特別約款各第一条には︑一部保険に比例填補原則の適用ある者が明言されている︒. ︺ ︵. 約款第十八条は一個の保険金額で二口以上の保険の目的を付保した場合の規定で︑かかる場合には約款第十四条に. の価額を基準に保険金額を割当てる方法は一種の便法であって︑北沢博士も指摘されるごとく絶対的に妥当というも. 従い︑各口の保険の目的の価額の割合により傑険金額を按分し︑その按分した金額をもってそれぞれの保険の目的に 剖 対する保険金額とみなす主義を採る︒しかしながら一個の保険金額で二口以上の保険の目的を付保した場合に︑各物件. 220.
(13) 221. μ. のではない︒それは左の事例を一考すれぱ容易に理解されよう︒. 例えぱいまA・B両保険者が︑物件1・nにつきA保険者は物件1のみにつき二〇〇万円の保険を︑B保険者は両. 物件につき四〇〇万円の保険を引受げ︑かつ両物件は夫々三〇〇︒万円の価額を有するものと仮定する︒この場合もし. 1・n両物件ともに全損を被ったとすれぼ︑各保険者の墳補額は次表に見るごとくになり︑本件の場合︑A.B両保. 険考の引受金額の合計は両物件の総価額と一致するにも拘らず︑考察中の約款第十八条によりB保険者の県険金額. 500万円. 填補額. 600万円) (損害額合計. 0 ω. ㎜盈蔦. =200万円. (皿につき)300×. 20O 30O n. Bの責任額. 400. }. I. って合計では超過保険となる一方︑物件nについては二〇. ○万円で一部保険となる︒その結果損害の一部︵一〇〇万. 円︶が被保険者の負担に帰するという不合理な結末とな るo. このように保険価額を基準として保険金額を割振る方式. は一面極めて不合理な点を含むのであるが︑さてこれに代. る妙案はあるかといえぽ︑連々左様でない︒上掲の例のご. ときいわゆる不同位保険︵目昌.8g賃屋巨ぎ竃墨目8︶の. 場合の分担を如何に処理したらよいかという間題について. .︑冒①彗冒9ぎO︐︑とか﹁猿立責任額方式﹂.︑昌①艘a◎甫. は︑英国においても永年に亘る研究により︑﹁中聞額方式﹂. ︷邑名①邑彗二冒σ旨︷︑︑とかの諸方式が発明されるに至っ. l081. 保険価額 保険金額 A l B 保険の目的. 20O 300. 按分額合計. (全損の場合)約款第17条I項およぴ第15条の適用に より Aの責任額. 200 (Iにつき)300×一_=150万円. 400. 200 (Iにつき)300×rT二150万円. ︵四〇〇万円︶を夫々の価額に応じて按分する結果︑物件1についてはA・B両保険の保険金額が各二〇〇万円とな. (第皿表).
(14) 222. ているが︑こ牝らもまた比較的妥当であるというに止まり︑決して完壁なものではない︒かかる事情に鑑みるとき︑ わが約款第十八条も止むなくして生まれた妥協的規定ということができよう︒. って保険金額をあん分﹂︑そのあん分額をそれそれの保険の目的に対する保険金額とみ潅L︑各別に第十五条から前条までの. 注ω 約款第十八条﹁一個の保険金額で二口以上の保険の目的を保険した場合にぱ︑第十四条の規定による各口の価額の割合によ. 約款第十四条﹁当会杜がてん補すべき損害の額は︑その損害が生じた地及ぴ時におげる保険契約の目的の価額によって定め. 規定を適用する︒﹂. ②. ここに二口以上の保険の目的というのは︑例えぱ建物と動産とか︑工場と機械と原料品とかの種類の異なる目的の場合のみ. る︒﹂. ③. に限らず︑同種類でも区分して付保された場合は含まれる︵加藤︵由︶・前掲書・一五九頁︶︒. フランスの実情. ④ 北沢・前掲約款論・三七七頁︒. 六. 約款第十八条と関達してわれわれの注目を惹くのは︑フラソス火県普通約款第十七条二項である︒すなわち同項は. 次のごとく規定して︑極めて厳格な条件づきではあるが︑被保険者側の不利益を緩和する方向に向かっている︒. ﹁しかし罹災目に︑本保険証券で担保している物件中の或る物件については超過保険が︑また他の物件については一部保険が存 ■. 1. 在することが判明した場合には︑それらの物件がともに同一建物の一部をなす同一種類の物件でありジかつ適用料率が同一である ︑. ︑. ︑. ︑. ︑. 場合に限り︑超過部分の全部は一部保険の不足分へ繰越され︑その不足額の割合に応じて再分配される︒﹂. ︵これで見る通り︑同項は一枚の保険証券で多数の物件を引受げ︑かつ各物件毎に保険金額の定めがある場合の超過. 部分の繰越︵﹃︷o巨宗ω異o臣昌房︶を規定したものであるが︑その精神は︑一個の保険金額をもって二口以上の物. I082.
(15) 223. 件を付保した場合のそれにも適用Lうるものと考える︒︶. 保険金額が各物件毎に定められている場合︑各物件毎に間題を処理する方法は︑各物件の適用料率が相違してい. る限り︑各物件毎に別々に保険金額を付せんと努めた当事老の意図に沿う解決法といえる︒しかしながら付保物件中. の一部は超遇保険であり︑他は一部保険であるという事態が判明した場合︑たとえ各物件の適用料率が同一でたくと. も︑超過分を不足分に振替えることはできぬか︑との疑間が生ずる︵この場合その填補総額ば各物件の料率を勘案. L︑支払総保険料に見合う範囲内においてであることは勿論であるが︶︒フランスでは一九二二年の最初の火保普通. 同一建物の一部である. 適用料率が同一であること︑の三点を充足した場合に限るという厳しい. o. 約款作成に際し︑被保険者側からかかる便宜的敢扱いをして欲Lいとの要請がなされたが︑保険者側はかかる繰越を. 全面的に認めることを拒否し︑ただ例外として極く限られた範囲でこれを認めた︒. 同一種類の物件であること︑嘗. すなわち前掲の現行約款︵一九四一年制定︶第十七条二項に見られるごとく︑両物件が. こと︑⇔. 条件づきで︑超過分の不足分への繰越を認めた︒. この点に関し里8agω霧ω實は︑超遇保険金額の繰越の条件として右の三条件の充足が必要とされる根拠はか. なり薄弱だとし︑適用される料率が同じであるという条件は一見至極もっともにも考えられるが︑これとても繰越の. ための絶対条件とは云い難い︒何故なら︑たとえ一部保険たることが判明した物件の料率が︑超過保険物件の料率よ. り高率であるとしても︑それぞれの料率の違いを考慮の上︑超過部分の保険金を不足部分のそれへ割振ることを阻ぎ 到 る事由たりえないからである︑としている︒しかして現在のフランスの実務界では︑前掲の約款第十七条二項の要求. 割 ︵. する三条件を廃止する方向にあり︑保険金の繰越につき極めて融通性に富む約款が相当広範囲に用いられているよう である︒. 工083.
(16) 224. かようなフラソス実務界の最近の傾向は︑約款第十八条との関連において︑わが国の火災保険においても十分考慮. に価するものを含んでいると考えられる︒特に約款第十八条の適用により第皿表に掲げたような不合理な結果を導く 4 慎れありとすれば︑被保険者の利益を不当に侵害しないためにも︑これが一考を要する処ではなかろうな技術的に. 面当であるとか︑速かな填補が不能になるとかの理由は︑この際十分な反対の根拠とは云えないと思う︒. 注ω↓o葺昆g9ω.自窃↓8易訂沫団自ぢ昌o︑目目臥邑g﹃oo目①5oo=oo8昌b實8まω彗巨g窃oq與冨目9ω竃鼻−鶉目富o冒. 異o窒g二鶉彗幕二昌ω自穿彗曇員創霧H曾毒ωoo裏曇塞旨;壁窒暮雷﹃ま庄︐⁝昌Φ⁝ぎ;萎量目;一ω昌邑ω. 岬⁝昌ぎ①$妻ま旦暮ω二︐①冨§巨oまω異o監昌房ωo量冨筥ま誓二.彗ω彗募宗二目誓蒙彗ooω創︑萎⁝彗89g ﹃曾彗9彗肩o量sま8ω巨豊雪ω彗o窒 ②葭o彗戸⁝Ig︸窃ω昌一>−一〇ラ睾−一毫ωo9. ③ すなわち現在のフランスでは︑約款によっては︑ω物件の種類の同一性および︑㈲同一の建物の一部であることを問わない. のみか︑料率の同一性さえも問わずに︵といっても各料率の違いは繰越に当り考慮されること勿論であるが︶︑超過分の不足. ︑. ︑. ︑. ︑. ︑. ︑. ︑. ︑. ︑. ︑. ︑. ︑. ︑. ︑. ︑. ︑. ︑. ︑. ︑. ︑. 分への繰越を自由に認めるもの︑さらには損害発生後に保険料の任意充当を認めるものまでが現われているo詳納については. ︑. ただしわが国においては商法六三一条との関係からいって︑各物件ごとに保険金額が定められている場合には︑フランスの. ︑. 雲o彗戸竃−g︸o窒op声一8一〇芹一毫oo8一を参照せよo. ω. 結. び. 例に見るごとき超過保険の保険金の不足分への繰越は認め難いと考える︒. 七. 本稿では一部保険の場合の比例墳補原則の根拠と︑わが火災保険普通約款の関運規定を考察した︒比例填補の原則. は古くから海商法の分野で行なわれており︑これが陸上保険に導入されたのは火災保険の発達以後のことである︒そ. l084.
(17) 225. して本則は︑現在では各国の保険契約法において認められ︑その正当性は一般に承認されていると云ってよいが︑他 1︵ ︺ 方この原則ほど被保険者の理解に乏しいものも少ない︒これは畢童本原則が保険の技術面︸﹂由来するため︑保険の基. 礎知識に乏しい一般契約老の理解に難いのだと想像されるが︑他面契約に際してのP・Rの不足もその一因と考えら. れる︒このため損害墳補に際し︑突如として本原則が顔を出し︑恰も保険者のための伝家の宝刀的印象を与えている. 到. 現状は誠に遺憾である︒フラソス保険契約法案作成の過程においてさえ︑本原則に対し︑︑亘易8︑︑なりとの批判が. 注. oやo岸−一やおo︶.. 實葦妻心o弓胃−鶉碧固胃曾o邑目.彗8冒肩彗篶g寝巴①需目ωo二ご畠巨弍塞匡昌. あったことなど考え合せると︑本原則についての保険者のP・Rはもっと真撃たものであって然るべきだと考える︒. ■印﹃終ざ肩名實巨o⁝色−9ξ款彗⁝雪. 鶉けo暑彗ま算霧ω竃饒⑭一−o昌竃二易箒一1︵雪冨ま一峯.g宙鶉ω冒一>. ︵一九六二・九・一稿︶. −︺−①器肉晶①旨冒o目一自oぎ舳旨く實乱争o⁝目旧彗多⁝彗ま目弓冒⁝豪冒昌自e争−昌昌實尋o目﹂旧く彗四註目﹄邑匝自目旦g二g藺員蚕o−デ 奏プo−o冒Hoブ顯昌ωげ︸竃匝q.︵宛巴眈oグ宛 凹.串〇一ω一−ωoo︶一. 〇 艮o弩戸彗︑9宙o窒O員> OP9ゴ箏︒89. 1085. 1〕 ( ( 2).
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