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香川県下の市町の予算編成過程-香川大学学術情報リポジトリ

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ー1.〃−

香川泉下の市町の予算編成過程

西 山 一 郎 Ⅰ.はじめに。ⅠⅠ㊥ 調査の概要。ⅠⅠⅠ.単純集計の分析。ⅠⅤ.クロス集計の分析。 Ⅴ.まとめ。 Ⅰ 近年においてはわが国のどの地方財政論の教科書も地方自治体の予算編成過 程についてはほぼ言及しているが,1)予算編成過程に関する調査は,管見によれ ば,ほとんど行われていない。2)したがって,予算編成過程の大体の特徴は明ら かになっているが,府県や市町村,とりわけ後者の予算編成過程に立ち入って の実態の解明はほとんどなされていないように思う。そこで,私は,思い立っ て1990年の夏,とりあえず香川県下の市町を対象に予算編成過程の調査を試み てみた。もちろん,県下の市町の予算編成過程に関する調査は皆無である。 私は,資料1のような調査票(「香川県下の市町の予算編成過程に関する調 査」)を作成して調査を行ったが,3)その狙いは,第1に,予算編成過程の実態を 解明し,第2に,そこにおいて自治体当局と議会と住民の関係がどのようにな っているかを明らかにすることであった。私見によれば,予算編成過程の解明 は,財政民主主義の内実を見るさいの格好の研究分野であり,その作業を通じ 1)たとえば,佐藤・高橋編『地方財政読本(第2版)』東洋経済新報社,1981年,107◆108 ページ;坂本忠次『塀代地力自治財政論』青木苔店,1986年,25㍗273ページ:中西啓之『地 力財政入門』大月書店,1986年,29−35ペ・−ジ;能勢・丸山編『現代地方財政学』有斐閣, 1987年,38−42ページ,をみよ。 2)拙稿「わが国の地方自治体における予算編成について」,香川大学法学部・経済学部『瀬 戸内圏の産業・経済・情報・政治・法律・社会の総合的研究』1990年,を見よ。 3)私の調査票は,経済企画庁経済研究所編〔野口悠紀雄他〕『予算編成における公共的意志

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香川大学経済学部 研究年報 30 −,■こ〉 J99(フ て地方財政と住民との関係が多少なりとも明らかになるのではないかと考え た。もちろん,県下の市町の予算編成過程についての1回の調査で課題のすべ てが解決されるとは決して思わないが,これを手がかりにわが国の地方自治体 の予算編成過程の特徴を考察する契機にしたいと考える。4) ⅠⅠ 今日,香川県下においては,市は高松市ほか4市,町は引田町ほか37町の合 計43団体あるが,調査は,それら43団体の財政主管課長あてに郵送により調査 票を送付して,1990年の7月から8月にかけて実施された。5)そして,回答は, 42団体より得られ,回収率は97け7%であった。なお,回答は,おもに平成2年 度の当初予算(・…般会計)の編成を念頭において記入してもらった。6) ⅠⅠⅠ 調査票は,29の質問から構成されているが,大きく分けて第1の部分は間1 一間18からなり,それは,首長を中心とする自治体内部における予算編成の手 決定過程の研究』(研究シリーズ第33号),1977年,のアンケート調査票のうち『ⅠⅠ予算 編成−般について」(548−552ペ・−ジ)と,日本都市センター〔研究室〕『都市における予算 編成過程』1980年,の調査票(20−37ページ)とを下敷きにした。これらの先行する調査票 を作成された関係者にたいし謝意を表する。 4)この調査は,私にとっては最初の試みであったが,成功裏に調査票を回収することがで きた。このことは,何よりも,この調査に協力して下さった県下の市町の財政主管課長ほ かの職員の方々のご協力の賜であり,特記して深謝する。また,この調査を行うにあたっ てお世話になった方々は,高松市総務部財政課課長補佐・富永典郎氏,香川県総務部地方 課係長・福岡孝夫氏,経済学部長・横井義則先生,香川大学教授・山崎怜先生,同・瀬戸 広明先生,同・大薮和雄先生,助手・西尾富美子さんであり,心から感謝する。とりわけ, 大薮先生には,調査票の設計から報告書の執筆にいたるまでの全過程において理論的かつ 実践的な助言と指導を頂き,お礼の言葉もない。 5)詳しく言うと,調査票は,1990年7月20日を締切日として同年7月3日に発送された。 そして,7月23日以降,調査票が返送されていない団体に2回ほど電話で督促をしたのち, 回収作業は8月8日をもって打ち打った。そして,調査票の審査の作業は,調査票の回収 作業と平行して,これも電話で行った。 6)会計の範囲ほ,普通会計にしたほうが他の府県の市町村との比較の際にはより公正であ ろうと思う。この点は,次回の調査の際に改善を加えたい。

(3)

香川県下の市町の予算編成過程 、子J

法について尋ねるものである。第2の部分は,間19だけであるが,予算編成を

めぐる県の地方課と市町の関係を尋ねるものである。第3の部分は,問20一間

27からなり,市町議会と首長部局との関係を尋ねるものである。そして,最後

の部分は,予算編成をめぐる自治体と住民の関係を尋ねるものである。

そこで,まず,調査票の回答の単純集計の分析であるが,7)それは,今のべた

調査票の質問の順序にしたがって行う。

問1。まず,予算編成日程の概略を尋ねたが,その回答は大まかにまとめれ

ば次のようになる。財政収支計画は,42団体中9団体が作成しないが,残りの

33団体の大部分は,それを10月,11月に作成すると言う。予算編成方針は全て

の団体が作成する。若干の団体はそれを10月に作成するが,大部分は,11月か

ら12月初旬にかけて行う。各事業担当部課の要求締切も,大部分の団体では,

12月20日以降1月10日頃までにおこなう。そして,1月中旬にヒアリングと財

政担当部局による査定がおこなわれるが,それらを平行,ないしは同時に行う

団体がかなりある。財政主管課の原案提示は,1月中旬ないし下旬に行われる。

首長査定は,1月下旬から2月初旬に行われる。そして,予算原案の議会提出

を2月中に行う団体もごく小数あるが,大部分の団体は3月初旬に行う。そし

て,42団体中31団体は,3月10日までに予算原案を議会に捏出している。議会

における予算原案の可決は,3月7日が−・番早く,3月28日が−・番遅いが,も

っとも多いのは,3月20日前後である。

問2。県下の市町は予算編成の大きな前提になると思われる基本計画や実施

計画をどれほど策定しているかを尋ねた。その結果は,第1図に示されるよう

に,42団体中29団体(690%)が基本計画や実施計画を策定し,政策の基本的

方向,重要事業,事業量,その年次割りまで決めている(回答4)ということ

である。ただし,基本計画は策定しているが,実施計画を策定していない団体

(回答2)が6つ(14..3%),両計画を策定し,政策の基本的方向,重要事業,

事業量までは決めているが,年次割りまでは決めていない団体(回答3)が6

つ(14‖3%)ある。 7)単純集計の結果は,資料2をみよ。

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.り−・ 香川大学経済学部 研究年報 30 J99(フ

第1図 問2

回答1 回答2 回答3 回答4 回答5

第2図 間3

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香川県下の市町の予算編成過程 −、;ごち∴ 問3。では,基本計画や実施計画は,予算編成においてどのような役割を果 たしているのであろうか。それらは,第2図に示されるように,41市町のうち 33団体(80.5%)においては,予算編成に嘉=ナるガイドラインであり,具体的 金額は予算編成時に決定される(回答2)。そして,これらの計画にほぼ即して 予算の査定を進めている団体(回答1)は7つ(17..1%)である。 問4。予算編成方針はどのようにして作られているのであろうか。それは, 第3図のように,財政主管課で作成したのち首長の承認を得る団体(回答2) が24(57..1%)で,もっとも多い。ついで多いのは,首長の意向を受けて財政 主管課内で作成するというもの(回答4)で,14団体(33.3%)である。しか し,財政主管課と企画課などとで協議して作成するという団体(回答3)は, わずか4団体(9..5%)にすぎない。したがって,県下の市町のほぼ9割は,財 政主管課内で予算編成方針を作成するというものである。 問5。経常的経費の査定の方法は,第4図のように,もっとも多いのは,我々 の予想通り,前年度の実績については原則として手をつけないで,それに対す る増減という形でおこなう,いわゆる漸増主義を採用する団体(回答1)であ 第3図 問4 (%) 回答1 回答2 回答3 回答4 回答5 回答6

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ー36叫 香川大学経済学部 研究年報 30 J,990 第4図 問5 回答1 回答2 回答3 回答4 り,それは18団体(42.9%)である。しかし,第2位(回答2)は,過去の実 績をいったん白紙に戻し,毎年度全事業の費用と効果を検討するという方法で あり,これを採用する団体は15(35.7%)に達する。 ところで,経常的経費は,人件費,物件費,維持補修費,扶助費,補助費, 公債費の6項目からなるが,特に人件費,扶助費,公債費はその支出が義務づ けられ任意に削減できない義務的経費と観念されている。そこで,私は,人件 費などの義務的経費も毎年度洗い直しをするのかどうかを,回答2を選択した 15団体のうち8団体に電話で尋ねた。その結果,文字通り経常的経費のすべて を洗い直すという団体が2つ,人件費などの義務的経費は別にして物件費,維 持補修費などを白紙に戻して再検討するという団体が6つであった。したがっ て,大部分の団体においては,経常的経費の・一部分について毎年度洗い直すと いうのが実状ではないかと推測する。8)ただし,この調査によって,経常的経費 も,単純に漸増主義だけによって査定するのではないということが明らかにな った。

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香川県下の市町の予算編成過程 【37− 間6。政策的経費の査定は,第5図のように,その政治経済的効果や社会的 効果を考え,またその計上にともなう財源負担や職員の増員の有無などを考慮 して総合的に判断して行う(回答4)というのが21団体(50..0%)であり,あ らかじめ決定された政策課題に適合する事業を選び出し,政策的経費全体のバ

ランスや実施のタイミングなどを考えて査定するという団体(回答3)が

13(31い0%)である。そして,過去の実績を白紙に戻し,毎年度全事業の費用 や効果,必要性を検討して査定するという団体(回答2)は6つ(14い3%)に すぎない。したがって,政策的経費の査定は,総合判断によったり,査定の伝 統的基準であるバランスやタイミングによって行うと言う団体が圧倒的に多い ことがわかる。 間7。わが国の地方自治体においては,予算編成の権限は,法制上,首長に のみあり,議会に予算を提出できるのも首長だけである。したがって,自治体 第5図 問6 (%) 70 60 50 40 30 20 10 0 回答1 回答2 回答3 回答4 回答5 8)したがって,間5では回答1と回答2の2つを選択したかった財政主管課長の方が多か ったのではないかと推測する。この点,経常的経費をさらに細分して査定の方法を質問す るか,複数回答を求めた方が良かったのかも知れない。

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香川大学経済学部 研究年報 30 【3β− J990 第6図 問7 回答1 恒卜答2 回答3 回答4 回答5 回答6 の予算編成における首長の役割は,きわめて大きく重要である。そこで,この 調査においては,まず,予算編成において首長が影響を発揮する段階を確認し ようとした。その結果(複数回答)は第6図の通りである。すなわち,第1位 (回答5)は,当然であるが,首長査定の段階であり,回答は36団体(85.7%) である。第2位(回答1)は,基本計画や実施計画を策定する段階であり,回 答は25団体(59.5%)である。そして,これら2つの段階が圧倒的に大きい。 ただし,間3で明らかになったように,基本計画や実施計画は予算編成におけ るガイドラインの役割を果たすにすぎないから,首長が予算編成において金額 決定まで出来るのは,首長査定の段階ということになる。 問8。予算編成において大きな権限を持つ首長も,予算編成における自主性 は案外小さいと言われる。予算編成における首長の自主性をどういう指標で判 断するのかは難しい問題であるが,この調査では,率直に,平成2年度の歳出 予算において首長自らの判断で計上できた金額の割合はどれほどかを尋ねた。 その結果は第7図に見るように,5%未満(回答1)が11団体(26.2%),5%

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香川県下の市町の予算編成過程 ーβ9− 第7図 問8 回答1 回答2 回答3 回答4 回答5 以上−10%未満(回答2)が11団体(26.2%)で,両者をあわせると全体の52.4 %になる。そして,10%以上−20%未満(回答3)が8団体(19.0%),20%以 上−30%未満(回答4)が4団体(9‖5%)である。しかし,注目すべきことに は,30%以上という団体(回答5)が8つ(190%)もある。そこで,首長の 政策的判断に基づいて計上することが出来た金額が歳出の30%以上であると言 う8団体のうち6団体に電話をかけて実状を尋ねた。その結果,予算編成にお いては首長が陣頭指揮をしているから,当然,首長の判断に基づいて計上する 金額の割合が大きくなると言う団体が2つ,普通建設事業費や投資的経費の大 部分は首長の判断に基づいて計上するからその割合は30%以上になるであろう と言う団体が2つ,大ざっばに見積もって首長の判断に基づく金額が歳出の3 分の1以上になるであろうと言う団体が2つであった。なお,これら8団体は, いずれも町である。 間9。首長査定は,第8図のように,21団体(50い0%)が,首長も出席した 席で,事業担当部誅の出席を求めて予算の内容を決めてゆくというもの(回答 1)である。そして,15団体(35.7%)は,個別の事業については事業担当部

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香川大学経済学部 研究年報 30 ーー・Jり・ J99(フ 第8図 問9 回答1 回答2 回答3 回答4 第9図 間10 回答1 回答2 回答3 回答4

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香川県下の市町の予算編成過程 −−・り− 課の出席のもとで査定を行うが,内容については事前にほぼ固められており, 後は首長の承認を得るだけというもの(回答2)であった。 間10。つぎは,首長査定に要する日数であるが,それは,第9図のように, 3日未満という団体(回答1)が15(35..7%),3日−5日(回答2)が15団体 (35.7%)で,両者で全体の71小4%をしめる。また,6日−9日(回答3)が 11団体(26.2%)あり,10日未満がほとんどである。 間11。さて,首長査定の段階で予算の規模や内容が変化したかどうかである が,それは,第川図のように,まったく変化がなかった団体(回答1)は皆無 である。そして,ほとんど変化がなかった団体(回答2)は10(23い8%)であ る。他方,規模,内容ともに変化があった団体(回答4)は18(42‖9%),規模 は変わらないが,内容において変化があった団体(回答3)は14(33..3%)で あり,両者併せて変化があったとする団体は,42団体中32団体(76.2%)に達 する。 第10図 問11 回答1 回答2 回答3 回答4 回答5

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香川大学経済学部 研究年報 30 ・一Jご− J99(フ 第11図 間12 第†2図 問13 (%)

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香川県7の市町の予算編成過程 −−1・い−− 間】2。そこで,首長査定の段階で変化があったとする32団体について,変化 の原因について尋ねたところ,第11図のように,首長の意向が原因であるとす る団体(回答1)が23団体(71小9%)で,圧倒的に多い。なお,事業担当部課 の意向が原因であるとする団体(回答2)は8つ(25..0%)である。したがっ て,首長査定においては,かなりの場含,首長の意向により予算の規模や内容 が変化していると言えそうである。しかし,事業担当部課の意向も,ある程度 の影響力を発揮していることに注目すべきであろう。 問13。ところで,経常的経費の予算編成の特徴であるが,それは,いわゆる 積み上げ方式であるとする団体(回答1)が,第12図のように,24(571%) ある。なお,集中力式をとっている団体(回答5)が10(23.8%),積み上げ方 式と下降方式の混合という団体(回答3)が7つ(16..7%)である。 間14。政策的経費の予算編成の特徴について尋ねたところ,第13図のように, 回答は,1と3にほぼ均等に分かれた。すなわち,積み上げ方式をとる団体(回 答1)が19(45‖2%),積み上げ方式と下降方式の混合をとる団体が20(47..6%) である。そして,我々の予想とは異なり,政策的経費の予算編成を下降方式で 第】3厘1間14 (%) 回答1 回答2 回答3 回答4

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一一イイーー 香川大学経済学部 研究年報 30 J990 第】4図 間15 回答1 回答2 回答3 回答4 行うという団体(回答2)はわずか3つ(7.1%)にすぎない。したがって,政 策的経費と言えども,事業担当部課の判断を基礎として,復活と査定をくりか えし,最後に首長のところで結論を出すという方式で編成されているのである。 問15。つぎは,若干話題を変え,コンピューターが県下の市町の予算編成に おいてどの程度利用されているかを尋ねた。その結果,第14図のように,まっ たく利用していない団体(回答1)が,現在,24(57.1%)ある。他方,全面 的に利用している団体(回答3)が8つ(19.0%),部分的に利用している団体 (回答2)が3つ(7日1%)で,両者をあわせてその割合は26い1%である。 間16。コンピューターを予算編成に利用している11団体に対して,そのきっ かけを尋ねたところ,第15図のように,財政主管課の発案が契機であると言う

回答(複数回答)が11(100%)で,圧倒的に多い。

間1丁。つぎに,コンピューターによる予算編成の利点について,同じ11団体 に尋ねたところ(複数回答),第16図のように,時間の節約という回答(回答1) が11(100..0%),人件費の節約(回答2)が7つ(63.6%),予算の効果的な執 行と管理(回答4)が6つ(54.5%)で,これら3つが大きな利点のようであ

(15)

香川県7の市町の予算編成過程 ・一イこ;− 第15図 問16 回答1 回答2 回答3 回答4 回答5 回答6 第16図 問17 0 0 0 0 0 0 0 0 <U O O O 1 0 9 8 7 6 5 4 3 2 1 1 1

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香川大学経済学部 研究年報 30 一一・・ノ(ト J990 る。

間18。平成元年度において補正予算の編成がもっとも多く行われた月は,6

月,9月,12月,3月である。そして,6月補正の主たる要因は,補助金の確

定であった。9月補正の主たる要因は,補助金の確定,その他(たとえば,ふ

るさと創生事業の決定,災害復旧費の追加,普通建設事業の追加),交付金の決

定の3つであった。12月補正の主たる要因は,給与改訂,補助金の確定,起債

額の確定,税収見込みの変更,交付金の決定の5つであった。3月補正の主た

る要因は,補助金の確定,起債額の確定,交付金の決定,税収見込みの変更,

県施行事業の地元負担金の確定の5つであった。

ところで,わが国の自治体における当祈予算は,骨格予算であり,総合性に

欠けると言われる。そこで,県下の42市町において平成元年3月に成立した当

初予算額と4月以降の補正予算額の合計(減額補正も差し引かずに,加算した)

との割合を見ると,後者の前者に占める割合が10%未満が8団体(19.1%),10

%以上−20%未満が20団体(47.6%),20%以.上−30%未満が9団体(21.4%),

30%以上−40%未満が3団体(7.1%),40%以上−50%未満が1団体(2..4%),

第】7図 問19 (%) 回答1 回答2 回答3 回答4

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香川県下の市町の予算編成過程 −■〃∵− 50%以上が1団体(2.4%)である。 間19。ところで,予算の編成に当たって県の地方課とどの程度連絡をとるの かを尋ねたところ,第1丁図のように,必要があるときに連絡をとるという団体 (回答3)が35(83,3%)で,圧倒的に多い。県の地方課と市町村の財政主管 課とは想像以上に密接なつながりがあるとの指摘もあるが,常に連絡をとると いう団体(回答2)はわずか3つ(7日1%)にすぎない。もっとも,県の地方課 は,自治省での全国財政課長・地方課長会議を受け,毎年1月下旬から2月上 旬にかけて市町財政主管課長会を開催して,国の財政運営方針や地方財政計画, 地方債計画等を説明し,新年度予算の編成にかんする指導や助言を行っている。 問20。つぎは,予算編成における首長部局と議会との関係である。まず,予 算編成にはいる前に,首長部局が議会の要望を聞いているかどうかであるが, それは,第18図のように,特に聞かないと言う団体(回答1)が22(52.4%) である。他方,議会側から要求があれば聞くという団体(回答4)が12(28…6 %),なるべく議会側の要望を聞くようにしているという団体(回答3)が6つ (14。3%),意識的に議会側の要望を聞くようにしていると言う団体(回答2) 第18図 問20 (%) 回答1 回答2 回答3 回答4 回答5

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香川大学経済学部 研究年報 30 J990 −イ∫− が1つ(2.4%)で,それら3つをあわせて,議会側の要望を聞くという団体は 19(45.3%)である。 問21。何らかの形で予算編成にはいる前に議会の要望を聞くという19団体に 対して,では,そのさい主として誰から要望を聞くのかを尋ねたところ(複数 回答),第19図のように,議員全員からと言う回答(回答4)がもっとも多くて 10(52.6%),ついで多いのは,議長,副議長からと言うもの(回答1)で6つ (316%)であり,両者併せて回答全体の84小2%である。 間22。つぎに,予算編成中に議会側からの要望を聞いているかどうかを尋ね たところ,第20図のように,24団体(57.1%)は特に聞かない(回答1)と答 えている。他方,要求があれば聞くという団体(回答4)が10(23“8%),なる べく議会側の要望を聞くようにしている団体(回答3)が5つ(11.9%),意識 的に聞くようにしていると言う団体(回答2)が2つ(4.8%)で,これらを合 わせると,予算編成中に議会側の要望を聞くという団体は17(40.5%)になる。 間23。何らかの形で予算編成中に議会側の要望を聞くという17団体に対し て,主として誰から聞くのかを尋ねたところ,第21図(複数回答)のように, 第一9図 間21 (%) 6い

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香川県下の市町の予算編成過程 −・巨トー

第20図 問22

回答1 回答2 回答3 回答4 回答5

第21図 間23

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香川大学経済学部 研究年報 30 −こ与り− J990 議員全員からと言う答(回答4)が10(58日8%)でもっとも多く,ついで多い のは,議長,副議長からと言う回答(回答1)で,5つ(29.4%)である。 間24。さらに,それら17団体に対して,議会の要望を聞く場合は予算編成の どの段階かを聞いたところ,第22図のように,事業担当部課の要求が出そろっ た段階(回答2)がもっとも多く8つ(47..1%),ついで多いのは財政主管課が 予算規模や主要事業の見通しを立てる段階(回答3)で6つ(35.3%),第3位 は,予算編成方針を作成する段階(回答1)で,4つ(23..5%)である。そし て,これら3つで,回答全体(複数回答)の105..9%になる。 問25。ところで,最近の5か年間において議会に提出した予算原案が修正を 受けたことがあるかどうかを尋ねたところ,まったくなかったと答えた団体(回 答1)は,第23図のように,40団体(95..2%)に達し,圧倒的に多い。 問26。この回答は省略する。 間27。そこで,過去5年間において予算原案が議会で修正を受けたことがま ったくない40団体に対して,その理由を尋ねたところ,第24図(複数回答)のよ うに,議会側と事前の調整を十分にやっているから(回答1)という回答が22(55.0 第22図 問24 (%) 回答1 回答2 回答3 回答4 回答5

(21)

香川県下の市町の予算編成過程 Jノ

第23図 問25

第24図 問27

(22)

香川大学経済学部 研究年報 30 −こてご− エ990 %)で圧倒的に多い。第2位は,ぐっと数は小さくなるが,住民の要望を十分 に反映しているからと言う回答(回答6)で9つ(225%)である。 ところで,間20,間22においては,過半の自治体が予算編成作業にはいる前 にも,また作業中にも議会の要望は聞かないと答えているのに,間27では,予 算原案が無修正で議会を通過したのは議会側と事前の調整を十分におこなって いるからであると答えているのは,いかにも納得がいかなかったので,私は, 11団体にその間の事情を電話で尋ねてみた。その結果,2つの事情が明らかに なった。第1は,財政主管課や事業担当部課の職員は日常不断に議員と接触し 彼らの要望を聞く機会を持っているし,首長をはじめとする理事者も議会や常 任委員会に出席して予算に対する議会の考えを知ることが出来,それによって 議会の意向に対応できるということであり,第2に,予算編成作業にはいる前 とか編成作業中とかではなく,予算原案ができあがり,議会に提出される前に 全員協議会や委員会を開催したり,予算原案についての打ち合わせの会合を持 ったりして,議会側との調整をはかっているということである。したがって, 県下のかなりの市町においては,いわば非公式のルートによって予算原案に関 して議会と事前の調整がはかられていると言うことができる。9) 間28。ところで,予算を編成するさいの自治体と住民との関係はどのように なっているであろうか。まず,予算を編成するさいに自治体は,住民の意見を 聞く何か特別の方法をとっているのかどうかであるが,その結果(複数回答)は, 第25図のように,第1位は,特別な方法はとっていないと害う回答(回答1) で27(64.3%)である。他方,各種団体の代表者と懇談会を開き予算に対する 要望を聞いていると言う回答(回答6)が8つ(19.0%),首長が住民から直接 要望を聞いている(回答2)のが6つ(14.3%),地区懇談会,住民集会などを 開催して予算に対する意見を聞いている(回答5)のが5つ(11.9%),市(町) 政モニターから予算に対する意見を聞いているの(回答4)が4つ(9..5%)で,

これら4つを合わせると何らかの特別な方法を講じていると言う回答は

9)したがって,間20,間22の場合には,そのような実態をふまえて次の機会には質問の仕 方を変えたほうが良いであろう。

(23)

香川県下の市町の予算編成過程 一−こ;、?− 第25図 間28 (%) 80 70 60 50 40 30 20 10 0

回答1 回答2 回答3 回答4 回答5 回答6 回答7

23(54日7%)である。 間29。つぎは,成立した予算について住民の評価を知るために何か特別の方 法をとっているかどうかであるが,その結果(複数回答)は,第26図のようで ある。すなわち,特別な方法はとっていないという回答(回答1)が31(73.8 %)で,間28よりもその割合がやや高い。他方,各種団体の代表者と懇談会を

開いて成立した予算について意見を聞いていると言う回答(回答6)が8つ

(19.0%),地区懇談会,住民集会などを開いて,住民の評価を聞いている(回 答5)のが6つ(14“3%),市(町)政モニターから意見を聞いている(回答4) のが2つ(4一8%),首長が住民から直接反響を聞く(回答2)のが2つ(4.8%) で,これら4つの合計は18(42‖9%)であり,間28よりその割合が低くなって いる。 したがって,県下の市町においては,予算をめぐる自治体と住民との関係は, 全体としては,あまり密接ではないといえるであろう。

(24)

香川大学経済学部 研究年報 30 ー.:う・ノ→・ エ990 第26図 問29 (%) 90 80 70 60 50 40 30 20 10 0

回答1 回答2 回答3 匝卜答4 回答5 回答6 回答7

ⅠV 42市町の回答についてのクロス集計は,市町,人口,10)財政力指数,11)実質収 支比率,12)経常収支比率,13)公債費比率,14)平成2年度の−・般会計予算規模15) 10)人口(昭和60年国勢調査)は,サンプル数をにらみながら,3万人以上,1万5千人以 上−3万人未満,1フラ5〒人未満の3つに区分した。ちなみに,市は,人口5万人以上(地 力自治法第8条第1項)であり,町は,人口1フラ人以上(「町の要件に関する条例」1958年 3月)である。もちろん,今日では,県内には5万人以下の市があるし,町では,1万人 未満のものがかなりある。 11)財政力指数(昭和61年度,62年度,63年度の平均,以下同じ)は,これもサンプル数を にらみながら,05以上と05未満の2つに区分した。なお,資料は,香川県総務部地方課 編『香川県市町行財政要覧』1988年,による。 12)実質収支比率は,これもサンプル数をにらみながら,100%以上,75%以上−100%未 満,50%以上−L75%未満,50%未満の4段階に区分した。資料は,同上,である。 13)経常収支比率も,サンプル数をにらみながら,800%以上と80−0%未満に2つに区分し た。資料は,同上,である。 14)公債費比率も,サンプル数をにらみながら,15。0%以上と150%未満の2つに区分した。 資料は,同上,である。

15)平成2年度の一・般会計予算規模も,サンプル数をにらみながら,50億円以上,30億円以

上−50億円未満,20億円以上−30倍円未満の3つの団体に区分した。資料は,『四国新聞』 (1990年3月30日)による。

(25)

香川県下の市町の予算編成過程 −一一こミこ了− 第27図 F7−2 (%) 90 80 70 60 50 40 30 20 10 0 閻20憶円一30佗円 田30佗円−50億円 団50億円以上 の7つの属性を取り上げ,分析を試みた。16)ここでは,その結果のいくつかを, 間の順序にしたがって紹介する。 間2。基本計画や実施計画の策定の程度と予算規模との関係をみると,第27 図17)のように,予算規模が大きくなるにしたがって,両計画の策定はもちろん, 政策の基本方向,重要事業,事業量,その年次割りまで決めている(回答4) 割合が高まる。そして,50億円以上の予算規模を持つ団体では,その833%が, 回答4を選んでいる。 間3。単純集計の分析でみたように,大部分の市町においては,基本計画や 実施計画は,予算編成におけるガイドラインの役割をはたすだけであるが,第 28図にみるように,特に経常収支比率が80い0%未満の団体においてはその割合 (回答2)が87.5%に達する。そして,基本計画や実施計画にほぼ即しで予算 の査定がすすめられる割合(回答1)が顕著なのは,経常収支比率が80.0%以 16)クロス集計の結果は,資料3を見よ。 17)図の表題の‘F’は,属性を示し,たとえば,‘F−7’は,平成2年度の一般会計予算規模を示 し,つづく‘2’は,間2を表す。

(26)

香川大学経済学部 研究年報 30

−56−一一 J990

第28図 F5−3

回答1 匝l答2 回答3 回答4

(27)

香川県下の市町の予算編成過程 一57− 上の団体であり,それは,同種の団体の29.4%をしめ,80%未満の団体が8.3% であるのと大きな差をしめている。 なお,基本計画や実施計画が予算編成の際のガイドラインになる割合(回答 2)は,第29図に示されるように,予算規模によってほとんど変化がない。 間5。経常的経費の査定は,すでに見たように,大きく言って,前年度の実 績に対する増減という手法で行う団体と過去の実績をいったん白紙にもどして 再検討するという団体とに分かれる。この両団体をいくつかの属性で比較して みる。まず,予算規模でみると,第30図のように,50億円以.上の団体の半分は 洗い直しをし(回答2),30億円以上−50億円未満の団体の64。.3%は,漸増主義 をとる(回答1)。財政力指数でみると,第31図のように,0.5以上の団体にお いては50‖0%の団体が洗い直しをし(回答2),0‖5未満の団体においては同じ く50.0%の団体が漸増主義的手法をとる(回答1)。そして,公債費比率でみる と,第32図のように,15%以上の団体の55日6%は漸増主義(回答1)であり, 15%未満の団体のうち50.0%は洗い直しをする(回答2)。 回答1 回答2 回答3 回答4 招20倍円−30信用 国30倍円−50億円 国50佗円以上

(28)

−こ了ざ・一一 香川大学経済学部 研究年報 30 J.990

幕別図 F3−5

臼05未満 田05以上

第32図 F6−5

(29)

香川県下の市町の予算編成過程 −59− 第33匡I Fl−9 (%) 100 90 80 70 60 50 40 30 20 10 0 回答1 回答2 回答3 回答4 「− ⊥・ 間9,間10。つぎは首長査定の方式とそれに要する日数である。これもいく つかの属性で比較する。まず,市と町で分けると,第33図のように,市の8仇.0 %は内容については事前にほぼ固められており,あとは首長の承認をうるだ け(回答2)というものであるが,町の場合は,その54.1%は,首長が出席し た席で内容を決めてゆくというもの(回答1)である。また,査定に要する日 数も,第34図が示すように,市の60.0%は3日未満(回答1)であるのにたい

して,町の場合は,3日未満が324%,3日−5日(回答2)が37‖8%であり,

両者をあわせて70.2%になる。 人口規模でみると,第35図のように,3万人以上の団体の80.0%が,内容に ついては事前にほぼ固められており,あとは首長の承認をうるだけ(回答2) というのに対して,1万5千人未満の団体では,その64..0%が首長の出席の下 で内容を決めてゆく(回答1)。なお,1万5千人以上−3万人未満の団体では, 前者,後者ともに33小3%である。そして,首長査定に要する日数も,第36図の ように,3万人以上の団体では3日未満(回答1)が60.0%をしめる。

(30)

J99∂ 香川大学経済学部 研究年報 30 −6α 第34図 Fl−10 第35図 F2−9 期00 90 80 70 60 50 40 30 20 10 0 ︵ l 回答2 回答3 回答4 回答1 因1万5千人未満 田1万5千人檜3万人 田3万人以上

(31)

香川県下の市町の予算編成過程 −(り− 第36図 F2−10 囚1万5千人未満 囚1万5千人−3万人 団3万人以上 第37図 F6−9 回答1 因15%未満 田15%以上

(32)

一万⊥− 香川大学経済学部 研究年報 30 J990 第38図 F3−9 (%) 70 60 50 40 30 20 10 0 回答1 匝卜答2 回答3 回答4 殴05未満 団05以上 公債費比率でみると,第37図のように,15%以上の団体では,その61..1%が, 首長の出席の下で内容を決めてゆく(回答1)というものであるのにたいして, 15%未満の団体では,その45.8%が内容については事前にほぼ囲められており, あとは首長の承認を得るだけである(回答2)と言うものである。また,財政 力指数でみると,第38図のように,0い5未満の団体の53‖8%は首長が出席した席 で内容を決めてゆく(回答1)のに対して,0‖5以上の団体の50.0%は,内容に ついては事前にほぼ固められており,後は首長の承認をうるだけ(回答2)と いうケースである。 また,予算規模でみると,第39図のように,50億円以上の団体では,首長査 定に首長が出席する割合(回答1)は16‖7%と極端に少ない。それに対して, 首長が出席して内容を決めてゆく(回答1)という団体は,予算規模が30億円 以上−50億円未満では64..3%,20億円以上−30億円未満では62い5%となる。そ して,50億円以上の団体の58..3%は,内容については事前にほぼ固められてお り,あとは首長の承認を得るだけ(回答2)と言うものである。

(33)

香川県下の市町の予算編成過程 −(iご?− 第39図 F L7−9 囚20佗円−30倍円 田3鵬円−50憶円 田50佗円以上 第40図 Fl−11 (%) 回答1

(34)

−(;・ノー 香川大学経済学部 研究年報 30 J99(フ 第41図 F7−11 (%) 70 60 50 40 30 20 10 0 回答1 回答2 回答3 回答4 回答5 四20億円−30憶円 田30億円−50佗円 閻50億円以上 間11。第40図のように,すべての市においては,首長査定の段階で予算の規 模や内容がかなり変化している(回答3,回答4)。また,予算規模でみると, 第41図のように,50億円以上の団体では,規模,内容ともに変わったとする団 体(回答4)が58“3%,規模は変わらないが,内容において変化したとする団 体(回答3)が33.3%で,両者をあわせると91.6%になる。なお,20億円以上 −30億円未満の団体の場合は,規模,内容ともに変化があったとする団体が同 種の団体の43.8%である。 財政力指数でみると,第42図のように,0.5以上の団体において,規模,内容 ともに変化したとする団体(回答4)が62.5%,規模は変わらないが,内容に おいて変化したとする団体(回答3)が31.3%である。このような傾向は,第 43図のように,経常収支比率が80%以上の団体においても同様である。 間†5。県下の42市町の予算編成におけるコンピュータ1−の利用状況について, ニ,三の属性とクロスさせてみる。まず,市と町に分けてみると,第44図のよ うに,市の60.0%は予算編成においてコンピューターを全面的に利用している

(35)

香川県下の市町の予算編成過程 −65一 第42函 F3−11 回答2 回答3 盟05以上 国05未満 第43図 F5−11 回答4 回答5 回答1 回答2 回答3 回答4 辺80%未満団80%以上

(36)

香川大学経済学部 研究年報 30 J99(フ

ー6■6一

第44図 Fl−15

第45図 F2−15

(37)

香川県下の市町の予算編成過程 一67− (回答3)が,町の64..9%は,逆に,コンビュ、一夕ーをまったく利用していな い(回答1)。人口規模でみると,第45図のように,3万人以上の団体の60.0% は予算編成においてコンピュータ・−を全面的に利用している(回答3)が,1

万5千人以上−3万人未満の団体ではその50.0%,1万5千人未満の団体では

その72…0%がコンピューターをまったく利用していない(回答1)。 予算規模でみると,第46図のように,50億円以上の団体ではその417%が予 算編成においてコンピューターを全面的に利用している(回答3)。そして,コ ンピューターをまったく利用していない団体(回答1)は,予算規模が小さく なるほどに多くなる。すなわち,それは,50億円以上の団体では25..0%である が,30億円以上−50億円未満の団体では643%,20億円以上−30億円未満の団 体では75.0%である。 問19。県の地方課と常に連絡をとる(回答2)という団体が3つあるが,経 常収支比率でみると,それらは,いずれも経常収支比率が,第47図のように, 80%未満の団体であり,それは,投資的経費などに充当する財源の比較的多い 第46図 F7−15 巨盈20億円−30億円 区30億円−50佗円 図50惜円以上

(38)

J990

香川大学経済学部 研究年報 30

ー6β−

第47図 F5−19

(39)

香川県下の市町の予算編成過程 −6二9− 団体を意味する。 間27。過去5年間において予算原案が議会を無修正で通過した理由は,議会 との事前の調整を十分にやっているから(回答1)と答えた団体の実質収支比 率を見ると,それは,第48図のように,実質収支比率が小さくなるほどその割 合が大きくなり,5..0未満の団体では,その90..9%が回答1を挙げている。 間28,間29。間28で,予算を編成する際に住民の意見を聞くためになにか特 別の方法をとっているかどうかを尋ねたが,その結果(複数回答)を,人口規 模とクロスさせてみた。そうすると,第49図のように,3万人以上の団体と3 万人未満の団体とではかなり対照的な状況であることが分かった。すなわち, 住民の意見を聞くために特別の方法はとっていない(回答1)と言う回答は, 3万人以上の団体では80.0%に達する。他方,1万5千人以上冊3万人未満の 団体では,首長が直接住民から要望を聞いたり(回答2),地区懇談会や住民集 会などを開催したり(回答5),各種団体の代表者と懇談会を開いたり(回答6) して,予算に対する要望を聞いており,その割合は,あわせて58..3%になる。 第49図 F2−28

回答1 回答2 回答3 回答4 回答5 回答6 匝】答7

囚1万5千人未満 囚1万5千人−3万人 剋3フラ人以上

(40)

香川大学経済学部 研究年報 30 J990 −コト・ また,1万5千人未満の団体では,それらの割合は48.0%である。逆に3フラ人 以上の団体では,そのような方法をとる団体は皆無である。そして,3万人以 上の団体では,市(町)政モニターから意見を聞く(回答4)という割合が高 い(もっとも,実数では1団体だけである)。 このような傾向は,間29の回答の結果(複数回答)にも表れている。すなわ ち,間29では,成立した予算について住民の評価を知るために何か特別の方法 をとっているかどうかを尋ねたが,その結果を人口規模とクロスさせてみた。 そうすると,第50図のように,3万人以上の団体は全てが特別な方法はとって

いない(回答1)と答えている。逆に,1万5千人以上−3万人未満の団体で

は,各種団体の代表者と懇談会を開いたり(回答6),地区懇談会,住民集会な どを開催して,住民の評価を聞いたり(回答5),首長が直接住民から反響を聞 いたり(回答2)しており,その割合は,あわせて58..4%になる。また,1万 5千人未満の団体では,それらの割合は,あわせて36..0%になる。 このように3万人未満の団体では,予算をめぐる自治体と住民の関係が3万 田1万5千人未満 団1万5千人一3万人 田3万人以⊥

(41)

香川県下の市町の予算編成過程 −アユー 第51図 F2−27

回答1 回答2 回答3 回答4 回答5 回答6 回答7 回答8

田1万5千人未満 田1万5千人−3ブラ入 園3万人以上 第52図 F4−28

忽50%未満 囚50一」75% 国75−100% 田100%以上

(42)

−72一 香川大学経済学部 研究年報 30 J990

招50%未満 田50−75% 団75−100% 田100%以上

人以上の団体に比較して格段に密接である。そして,このことは,第51図にみ るように,予算原案が議会で修正されなかった理由に,住民の要望を十分に反 映している(回答6)と答えた団体の規模が全て3万人未満であることからも うかがえる。 ところで,予算を編成する際にも,成立した予算についても,住民から特別 な方法で意見や評価を聞かない団体の実質収支比率を見ると,それは,第52図 と第53図のようである。すなわち,実質収支比率が10.0%以上の団体の場合, その88.9%がいずれも,特別な方法はとっていない(回答1)と答えているの である。これは,黒字の割合の大きい団体は,予算に関して住民の反応を気に しなくてもやって行けるということであろうか。 Ⅴ まず第1に,県下の42市町の予算編成過程の実態を摘記すれば,次のように なるであろう。

(43)

香川県下の市町の予算編成過程 −−.コー・ 県下の市町の予算編成日程は,大まかに言えば次のようになる。財政収支計 画は大部分の団体が作成するが,それは10月,11月においてである。予算編成 方針は全ての団体が作成し,それは,11月から12月初旬にかけて行われる。各 事業担当部課の要求締切は,12月20日以降1月10日頃までに行われる。そして, 1月中旬にヒアリングと財政担当部局による査定がおこなわれ,財政主管課の 原案掟示は,1月中旬ないし下旬である。首長査定は,1月下旬から2月初旬 に行われる。そして,予算原案の議会提出は,3月初旬である。そして,議会 における予算原案の可決は,3月20日前後である。 予算編成の大きな前提になる基本計画や実施計画は,7割近い団体が策定し ているが,それらは,予算編成におけるガイドラインの役割を果たすにすぎない。 そして,予算編成方針は,市町のほぼ9割が,財政主管課内で作成している。 経常的経費の査定は,漸増主義に基づく団体がもっとも多いが,しかし,毎 年度洗い喧しをする団体もかなりある。政策的経費の査定は,総合的判断や, バランス,タイミングと言う伝統的基準による場合が圧倒的に多い。 平成2年度の歳出予算において首長自らの判断によって計上することができ た金額は,10%未満が過半であるが,30%以上とする団体も2割近くある。 予算編成において首長が影響を発揮する段階は,予想通り,首長査定の段階 である。そして,首長査定に要する日数は,5日以内という団体が7割を越え る。そして,首長査定において,予算の規模や内容が変わったとする団体は8 割近くに達するが,その原因は,首長の意向であり,そう答えている団体の9 割以上は予算規模が50億円以上である。 経常的経費の予算編成は積み上げカ式によるとする団体が6割近くに達する が,政策的経費のそれは,積み上げ方式あるいは積み上げ方式と下降方式の混 合とする団体が半々である。 県下の市町において予算編成にコンピューターをまったく利用していない団 体は,現在,4分の1である。そして,市の60“0%は予算編成においてコンピ ューターを全面的に利用しているが,町の64.9%は,逆に,コンピューターを まったく利用していない。

(44)

ー∴ノー 香川大学経済学部 研究年報 30 ノー990

補正予算は,6月,9月,12月,3月に編成される場合が多い。県下の42市

町における平成元年度の当初予算額と4月以降の補正予算額の合計との割合を 見ると,全体の8割の団体は,後者の前者に占める割合が10%以上になる。そ して,その中には30%以上の団体も若干ある。 第2は,県の地方課と市町との関係であるが,予算編成に当たっては必要が あるときに県の地方課と連絡をとるという財政主管課が圧倒的に多い。 第3は,予算編成における首長部局と議会との関係である。それは,過半の 自治体が予算編成作業にはいる前にも,また編成作業中にも議会の要望は聞か ないと言うものである。しかし,過去5年間に予算原案が議会で修正を受けた 自治体は42団体中わずか2つである。そして,予算原案が無修正で議会を通過 した理由の過半は,議会との事前の調整が十分であったからと言うものである が,事前の調整とは,非公式のルートによるもののようである。 第4は,予算をめぐる自治体と住民との関係であるが,それは,全体として は,あまり密接ではないということである。しかし,やや立ち入って,人口規 模とクロスさせてみると,3フぎ人未満の団体では,予算をめぐる自治体と住民 の関係が3万人以上の団体に比較して格段に密接であることが分かる。 〔付記〕私は,香川大学における1990年度の教育研究特別経費の交付を受けて企画 されたプロジェクト「瀬戸内圏の理論的・実証的研究(経済学・経営学・情 報科学・法学・政治学の観点から)」の中の「地域資源と産業構造」のグルー プに所属し,この調査は,その研究の−・環でもある。

(45)

香川県下の市町の予算編成過程 、・一∴;一 資料1

香 川 麒 下 の 市 町 の

予算編成過程に関する調査票

問1当初予算の編成は,おおむね次のような手順を踏むものと私どもは理解してお りますが,貴団体の平成2年度当跡予算の編成日程の概略をお教え下さい。 予算編成方針の提示 ’ て平成元年 白) ( 月 日) 各事業担当部課の要求締切−→ヒ ア リ ン グーーーーーーー→ ( 月 日) (月 日∼ 月 日) 財政担当部局による査定→財政主管課の原凛提示一岬ナ (月 日∼ 月 日) ( 月 日) 首 長 査 定 L ゝ予算議案の議会提出 (月 日∼ 月 日) ( 月 日) 予算議案の可決 ( 月 日) もし順序や内容が異なる場合は,その旨を注記して下さい。 間2 賃団体においては,地方自治法第2条第5項に定める基本構想のほかに,政策 の基本的方向などを定めた基本計画,あるいはそれを実施に移すための実施計画 を策定していますか。つぎの回答の中から1つを選んで番号に○印をつけて下さ い。 1り いずれの計画も策定していない。 2。基本計画は策定しているが,実施計画は策定していない。 3両計画を策定し,政策の基本的方向,重要事業,事業量までは決めている が,年次割までは決めていない。 4.両方の計画を策定し,政策の基本的方向,重要事業,事業量,その年次割 まで決めている。

(46)

香川大学経済学部 研究年報 30 ー76− J990 5.その他〔具体的に記して下さい■〕。 間3 〔間2で,2,3あるいは4と答えた方に)貴団体では,予算編成において基 本計画,実施計画はどのように機能していますか。つぎの回答の中から1つを選 んで番号に○印をつけて下さい。 1。基本計画,実施計画にほぼ即して予算の査定が進められている。 2.それらは予算編成におけるガイドラインとなるだけで,計数的なものは予 算編成時に決定される。 3.あまり参考にしていない。 4その他〔具体的に記して下さい〕。 間4 貿団体では,予算編成方針はどのようにして作成していますか。つぎの回答の 中から1つを選んで番号に○印をつけて下さい。 1.財政主管課と企画課(室)等で協議して作成する。 2財政主管課で作成したのち首長の承認をえる。 3… 財政主管課と企画課(室)等とで協議して作成したのち首長の承認をえる。 4 首長の意向を受けて財政主管課内で作成する。 5.首長の意向を受けて財政主管課と企画課(室)等とで協議して作成する。 6 その他〔具体的に記して下さい〕。 間5 景団体における経常的経費の査定は,どのように行っていますか。つぎの回答 の中から1つを選んで番号に○印をつけて下さい。 1.前年度の実績については原則として手をつけないで,それに対する増減と 言う形で行う。 2 過去の実績をいったん白紙に戻し,毎年度全事業の費用と効果を検討する と言う形で行う。 3.各部課ごとに経常的経費などの総額またはそのうちの経費をあらかじめ計

(47)

岬77− 香川県下の市間の予算編成過程 算して内定しておき,査定に当たっては改めて議論をしないと言う形で行 う。 4“その他〔具体的に記して下さい〕。 間6 二賢団体においては政策的経費を査定する場合は,どのように行っていますか0 つぎの回答の中から1つを選んで番号に○印をつけて下さい。 1.前年度の実績を基礎として,それに対する増減と言う形で行う。 2過去の実績をいったん白紙に戻し,毎年度全事業の費用や効果,必要性を を検討すると言う形で行う。 3,あらかじめ決定された政策課題に適合する事業を選び出し,政策経費全体 のバランスや実施のタイミング等を考えて査定する。 4.政策的経費の政治経済的効果や社会的効果を考え,またその計上にともな う財源負担や職員の増員の有無等を考慮して総合的に判断して査定する。 5.その他〔具体的に記して下さい二〕。

間7 貴団体では予算編成において首長が影響を発揮する場合は,通常,次のどの段

階ですか。つぎの回答の中から2つを選んで番号に○印をつけて下さい。 1… 基本計画や実施計画を策定する段階である。 2“予算編成方針を策定する段階である。 3事業担当部課が要求を提出する段階である。 4.財政主管課の査定段階である。 5。首長査定の段階である。 6.その他〔具体的に記して下さい 間8 貴団体では平成2年度の歳出予算において首長自らの政策的判断に基づいて計 上することができた金額はどの程度でしたか。つぎの回答の中から1つを選んで 番号に○印をつけて下さい。

(48)

一∴ゞ− 香川大学経済学部 研究年報 30 J99(フ 1..5%未満 25%以上∼10%未満 310%以上、′20%未満 4.20%以上∼30%未満 5..30%以上 間g 首長査定はどのようにして行っていますか。つぎの回答の中から1つを選んで 番号に○印をつけて下さい。 1..首長が出席した席で,事業担当部課の出席をもとめて内容を決めていく。 2個別の事業については,事業担当課の出席の下で査定を行うが,内容につ いては事前にほぼ固められており,あとは首長の承認をうるだけである。 3.個別の査定は行わず,財政主管課が予算の概要,重要事業などを報告する だけである。 4その他〔具体的に記して下さい〕。 間10 ■首長査定には,通常,どのくらいの日数をかけていますか。つぎの回答の中か ら1つを選んで番号に○印をつけて下さい。 1.3日未満

2 3日∼5日

3. 6日∼9日 4.10日以上 問11平成2年度の当初予算の編成における首長査定の段階で,予算の規模や内容が 変化しましたか。つぎの回答の中から1つを選んで番号に○印をつけて下さい。 1.まったく変化がなかった。 2ほとんど変化がなかった。 3規模は変わらないが,内容において変化があった。 4.規模,内容ともに変化があった。 5.その他〔具体的に記して下さい■〕。 間12 〔間11で,3または4と答えた方に〕その場合,変化の要因は主として何でし たか。つぎの回答の中から1つを選んで番号に○印をつけて下さい。

(49)

香川県下の市町の予算編成過程 ー79− 1.首長の意向 2事業担当部課の意向 3.議会の意向 4その他〔具体的に記して下さい〕 間13 昏団体の経常的経費に関する予算編成の特徴をあげるとすれば,それは何です か。つぎの回答の中から1つを選んで番号に○印をつけて下さい。 1・・事業担当部課から予算要求を提出させたのち査定と復活を繰り返し順次上 級段階に達し,最後に首長のところで結論を出す,いわゆる積み上げ(ボ トムアップ)方式と言われるものである。 2首長の段階で予算の基本的な内容を決めたのちそれを具体化するための作 業を下部に行わせる,いわゆる下降(トップダウン)方式と言われるもの である。 3積み上げ方式と下降方式の混合である。 4・各事業担当部課に予算枠を割り当て,その枠内の経費の配分については事 業部課の判断にまかせる,いわゆる枠配分方式と言われるものである。 5..事業担当部課からは予算についての意見を聞くにとどめ,編成は主として 財政主管課で行う,いわゆる集中方式と言われるものである。 6け その他〔具体的に記して下さい■〕。 問14 貴団体の政策的経費に関する予算編成の特徴をあげるとすれば,それは何です か。つぎの回答の中から1つを選んで番号に○印をつけて下さい。 1.事業担当部課から予算要求を提出させたのち査定と復活を繰り返し順次上 級段階に達し,最後に首長のところで結論を出す,いわゆる積み上げ(ボ トムアップ)方式と言われるものである。 2首長の段階で予算の基本的な内容を決めたのちそれを具体化するための作 業を下部に行わせる,いわゆる下降(トップダウン)方式と言われるもの である。 3.積み上げ方式と下降方式の混合である。

(50)

香川大学経済学部 研究年報 30 −ざ(ト J99(フ 4その他〔具体的に記して下さい〕。 間15 凛団体では予算編成にあたってコンピューターを利用していますか。つぎの回 答の中から1つを選んで番号に○印をつけて下さい。 1.まったく利用していない。 2部分的に利用している。 3ノ 全面的に利用している。 4現在検討中である〔具体的に記して下さい〕。 間16 〔間15で,2または3と答えた方に〕貴団体でコンピューターを予算編成に利 用するようになったきっかけは何ですか。つぎの回答の中から該当するものをす べて選んで番号に○印をつけて下さい。 1。首長の発案 2.財政主管課の発案 3企画課(室)の発案 4..議会側の示唆 5コンビュ・一夕ー・メーカーによるシステムの売り込み 6.その他【兵体的に記して下さい:〕 間17 (’間15で,2または3と答えた方に〕コンピューターによる予算編成の利点は 何ですか。つぎの回答の中から該当するものをすべて選んで番号に○印をつけて 下さい。 1編成に要する時間が節約できる。 2.編成のための人件費が節約できる。 3歳入の見積が正確に行える。 4 予算の効果的な執行と管理ができる。 5その他〔具体的に記して下さい〕。

(51)

香川県下の市町の予算編成過程 −βノー

問18 平成元年度における補正予算の編成の時期や金額,理由についてお教え下さい0

専決処分については,議会報告した時期に含めて下さい。なお,主たる要因にフ

いては,該当するものをすべて選んで番号に○印をつけて下さい0

〔1〕平成元年度当初予算 金額 〔2■〕( )月補正 金額 1給与改訂 2“補助金の確定 3.起債額の確定 4.交付金の決定 5税収見込みの変更 6“県施行事業の地元負担金の確定 7.その他〔具体的に記して下さい〕 主たる要因 〔3二〕( )月補正 金額 千円 1… 給与改訂 2補助金の確定 3起債額の確定 4.交付金の決定 5税収見込みの変更 6県施行事業の地元負担金の確定 7その他〔具体的に記して下さい二〕 〔 主たる要因 〔4〕( )月補正 金額

l

与 給

訂 改

千円 定 確 の 金 助 補 2 定 確 の 額 債 起 3

(52)

香川大学経済学部 研究年報 30 J990 ,・・・・J二)一一一 主たる要因 4.交付金の決定 5税収見込みの変更 6.県施行事業の地元負担金の確定 7.その他〔具体的に記して下さい.〕 〔 〔5〕( )月補正 金額 千円 1給与改訂 2.補助金の確定 3起債額の確定 4交付金の決定 5.税収見込みの変更 6県施行事業の地元負担金の確定 7その他〔:具体的に記して下さい〕 主たる要因 間1g 貴団体は,予算の編成に当たって,通常,県の地方課とどの程度連絡をとり ますか。つぎの回答の中から1つを選んで番号に○印をつけて下さい。 1“地方課の指導,助言はまったく受けない。 2.常に連絡をとる。 3必要がある時に連絡をとる。 4.その他〔.具体的に記して下さい〕。 問20 貴団体では,予算の編成作業にはいる前に予算にたいする議会の要望を聞いて いますか。つぎの回答の中から1つを選んで番号に○印をつけて下さい。 1.とくに聞かない。 2.意識的に聞くようにしている。 3意識的ではないが,なるべく聞くようにしている。 4.議会側から要求があれば聞くようにしている。

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香川県下の市町の予算編成過程 −∫ゴ一一 5り その他〔具体的に記して下さい〕。 間21〔間20で,2,3,あるいは4と答えた方に〕議会側の要望を聞く場合,主と して誰からですか。つぎの回答の中から該当するものをすべて選んで番号に○印 をつけて下さい。 1議長,副議長 2。与党幹部 3.野党幹部 4議員全員 5各会派 6議会運営委員会のメンバ、・】・・ 7その他〔具体的に記して下さい〕 間22 貿団体では,予算編成中に,議会側の要望を聞いていますか。つぎの回答の中 から1つを選んで番号に○印をつけて下さい。 1とくに聞かない。 2“意識的に聞くようにしている。 3.意識的ではないが,なるべく聞くようにしている。 4.議会側から要求があれば聞くようにしている。 5その他〔具体的に記して下さい〕 間23 〔.間22で,2,3,あるいは4と答えた方に■〕議会側の要望を聞く場合,主と して誰からですか。つぎの回答の中から該当するものをすべて選んで番号に○印 をつけて下さい。 1議長,副議長 2与党幹部 3野党幹部

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J99∂ 香川大学経済学部 研究年報 30 4議員全員 5.各会派 6.議会運営委員会のメンバー 7.その他(具体的に記して下さい) 問24 〔間22で,2,3あるいは4と答えた方に〕議会側の要望を聞く場合,それは 次のどの段階ですか。つぎの回答の中から該当するものをすべて選んで番号に○ 印をつけて下さい。 1り 予算編成方針を作成する段階。 2… 事業担当部課の要求が出そろった段階。 3.財政主管課が,予算規模や主要事業の見通しを立てる段階。 4首長査定後。 5.その他〔具体的に記して下さい二〕。 間25 最近の5か年間において,議会に提出した予算原案が議会で修正を受けたこと がありますか。つぎの回答の中から1つを選んで番号に○印をつけて下さい。 1“全くなかった。 2−・,ニ度あった。 3.ほとんど毎年あった。 問2β 〔間25で,2または3と答えた方に〕それは,何年度当初予算原案におけるど ういう款項目であったのか,そしてその修正はどういう内容であったのかについ て,お差しつかえなければ,お教え下さい。 年度 款項目 修正の内容 ( )

(55)

香川県下の市町の予算編成過程 ー一尺㌢− 年度 款項目 (

)〔〕

修正の内容 ( ) 間27 〔\間25で,1と答えた方に.〕その最も大きい理由は何だとお考えですか。つぎ の回答の中から1つ選んで番号に○印をつけて下さい。 1議会側と事前の調整を十分にやっているから。 2.与党が多数であるから。 3野党の要望も十分に聞いているから。 4.議員全員の要望を十分に聞いているから。 5各会派の要望を十分に聞いているから。 6住民の要望を十分に反映しているから。 7“県の地方課の指導,助言を十分に受けているから。 8′′ その他〔’具体的に記して下さい〕 間28 貿団体では,予算を編成するさい住民の意見を聞くために何か特別の方法をと っていますか。つぎの回答の中から該当するものをすべて選んで番号に○印をつ けて下さい。 1。特別な方法はとっていない。 2首長が住民から直接要望を聞いている。 3.住民から予算に対するアンケートをとっている。

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