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Feature Article Earozoru Kenkyu, 26 1, Preparation of Nanoparticles by Ultrasonic Spray Pyrolysis 1 Takashi OGI 1 and Kikuo OKUYAMA 1 Rec

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Feature Article

Earozoru Kenkyu , 26 ( 1 ), 36 – 41 ( 2011 )

特集「超音波による霧化分離技術」

超音波を利用したナノ粒子合成と特性

荻     崇

1

・ 奥山 喜久夫

1 *

Preparation of Nanoparticles by Ultrasonic Spray Pyrolysis

Takashi OGI

1

and Kikuo OKUYAMA

1 *

Received 2 August 2010

Accepted 29 September 2010

Abstract In this review, we describe in detail the methods to produce various nanoparticles using

ultrasonic spray pyrolysis. In general, droplets generated by an ultrasonic nebulizer have a size of ap-proximately 5 micrometers so that submicrometer particles are typically produced by the conventional spray pyrolysis (CSP). In order to produce nanoparticles, modifi cations in technique such as adding salts or polymers to precursor solutions are necessary. However, salt assisted-SP requires an additional treat-ment of washing to dissolve and remove residual material from the produced nanoparticles. The addi-tion of polymers does not require washing process because they are decomposed and volatilized during the pyrolysis. Both methods produce isolated nanocrystals. In fl ame spray pyrolysis, the formation of nanoparticles is dominated by the evaporation-condensation route, and therefore the fl ame temperature controls the formation of nanoparticles. This review concludes that ultrasonic nebulization with sub-sequent pyrolysis is one of the effective methods to produce nanoparticles.

Keywords : Droplet , Particle Synthesis , Nanotechnology , Material Synthesis , Fine Particle Engineering ,

Flame Synthesis . 1. は じ め に 超音波噴霧法は,各種の液体および微粒子懸濁液を 容易に霧化することが可能であるために,液滴を利用 したナノ粒子を含む微粒子材料の合成に利用されてい る。分子レベルで十分に混合された原料溶液を噴霧し, 発生した微小液滴の加熱,熱分解により,化学量論的 に制御された目的の微粒子を連続的に得ることができ, 超音波噴霧熱分解法と呼ばれている。微粒子の懸濁液 を噴霧させ,比較的低温で加熱し,溶媒のみを乾燥さ せると,懸濁微粒子が構造化された粒子が得られるが, この手法は噴霧乾燥法と呼ばれる1)。本解説では,前 者の超音波噴霧熱分解法によるナノ粒子を含む微粒子 材料の合成を中心に,超音波による液滴の発生,加熱 による粒子の生成過程,およびナノ粒子を製造する手 法について述べる。 2. 超音波噴霧熱分解法と液滴の発生 超音波噴霧熱分解法は,代表的な液滴−粒子転換プ ロセスであり,まず目的の固体粒子の金属塩などが溶 けている原料溶液またはプリカーサを超音波力により 液滴化し,キャリアガスによってその液滴を電気加熱 炉,火炎場などの高温場に導入する。高温場では,液 滴中の溶媒は蒸発し,液滴内のプリカーサが周囲のガ スとの反応,または熱分解などにより,固体の微粒子 へと転換する。 超音波により霧化された液滴のレーザ回折法による 計測システム(Fig. 1(a))および超音波噴霧熱分解法 の代表的装置は Fig. 1(b)のようになる。原料溶液を 噴霧する超音波噴霧器,キャリアガス,電気加熱炉も しくは火炎バーナ,捕集器からなっている2)。一般に は,周波数が 1.75 MHz の超音波噴霧器が用いられる。 水を超音波噴霧器で噴霧した場合に発生する液滴の体 積径分布の一例を Fig. 2 に示す。図中の span 値は,液 滴径分布の 10%,50%,90%のふるい下積算割合よ 1 広島大学大学院工学研究院物質化学工学部門 (〒 739-8527 東広島市鏡山 1-4-1)

1 Chemistry and Chemical Engineering, Faculty of Engineering,

Hiroshima University

1-4-1 Kagamiyama, Higashi-Hiroshima, Hiroshima, 739-8527 * Corresponding Author.

(2)

り求まる (dv,90−dv,10)/dv,50の値である。噴霧液の温度 および流量により分布が変化するが,平均体積径は約 5 μm から 6 μm 程度の液滴が発生する。平均液滴径の 操作因子による依存性の評価には,Rajian らが実験結 果を整理した実験式が有効である3)。 また,加熱場としては,管状の電気炉,火炎場が使 用されるが,合成する粒子の反応温度に応じて温度分 布を設定する必要がある。また,生成した微粒子の結 晶構造の解析や形態の観察は,電気集じん器,バグ フィルタなどで粒子を捕集してから,X 線回析および 電子顕微鏡を用いて行われる。 3. 噴霧溶液の調製 超音波噴霧熱分解法で目的の微粒子材料を製造する には,原料溶液の調製が重要となる。最近新しい原料 プリカーサの開発も進んでいるが,幅広い材料の製造 には,一般に各種の金属の塩化物,硝酸塩,酢酸塩な どが広く用いられ,これらの溶液は比較的簡単に入手 でき,しかも安価である。また,これらの溶質を溶媒 である純水またはアルコール類中に溶かして,噴霧溶 液とする。Fig. 3 は水−エタノール系の混合噴霧液で のエタノールの体積割合に対する粘度および表面張力 の変化と発生する液滴の分布を示す。粗大粒子の分布 がエタノールの混合によりかなり変化するのがわかる。 4. 液滴からの粒子生成における粒子形態の制御 液滴の熱分解反応により生成する粒子の形態および 表面状態に影響を与えるパラメータとして,溶液およ びキャリアガスの種類,流量,溶媒の蒸発速度,高温 場での滞留時間,加熱温度分布などが挙げられる。超 音波法により発生した液滴を加熱すると,Fig. 4 に示 すように 1 個の液滴から 1 つの粒子が生成される場 合(ODOP: One-Droplet-to-One-Particle) と 1 個 の 液 滴 から多数のナノ粒子が生成される場合(ODMP: One-Droplet-to-Many-Particles)に分類される。 液滴が高温場に導入されると,液滴中の溶媒の蒸発 により溶質の濃度が高くなり,固相反応により微粒子 が合成される。この場合,微粒子は溶媒の蒸発による 溶質の析出過程およびその後の固相反応により生成さ れ,球形粒子のほかに,中空粒子,燐片状のような非 球形の微粒子も生成される。液滴径が ddの液滴から空 隙のない球形粒子が生成される場合,合成される粒子

Fig. 1 Schematic diagram of droplet size measurement using laser diffraction particle size analyzer (a); and Particles generator

using conventional and fl ame spray pyrolysis method (b).

Fig. 2 Droplet size distribution of pure water at different (a)

(3)

の粒径 dpは次式より求められる2)。 dp

CD・dn・ρd・MW

⅓ (1) ここで,MW は溶質の分子量,CDは液滴中の溶質濃度, ρ は粒子の密度,n は量論係数である。 Fig. 5 は,硝酸ジルコニウムを溶かした噴霧液を用 いて合成されたジルコニア粒子の分布を示す。レーザ 回折法により計測された液滴径から(1)式により計算 された粒子径分布(計算線)は,電子顕微鏡写真より 計測されたヒストグラムでの粒子径分布とよく一致し ていることがわかる。Fig. 6 は,噴霧液中の硝酸ジル コニウムの濃度の変化により合成された粒子の平均径 を示す。(1)式により生成粒子径がよく説明できるの がわかるが,噴霧液滴のサイズが数ミクロンメートル の大きさであるために,よほど溶液の濃度を下げない と直径が 100 nm 以下のナノ粒子を直接合成するのは困 難であることがわかる。 一方,粒子生成のモデル化は非常に複雑で,粒子の 生成過程を評価するのは困難である。液滴が高温場で 固体粒子へと変化する過程は,以下のように 5 つの段 階に分類される。(1)反応炉内で伝熱により熱を吸収 し,蒸発潜熱として熱を放出する過程。(2)溶媒の蒸 発により液滴表面で溶質濃度が増加し,過飽和となり, 表面から固相が形成されていく過程。(3)液滴の内部 に残っていた溶媒も蒸発し,固体粒子が生成される過 程。(4)熱分解反応により固相反応が生じ,核生成お よび成長が起こり,目的の粒子となる過程。(5)更な る加熱で核生成により微結晶が生成し,それらが成長

Fig. 3 (a) Physicochemical properties and (b) droplet size

distribution of water-alcol solutions.

Fig. 4 Mechanism of nanoparticle formation from droplet

in spray pyrolysis technique.

Fig. 6 Comparison of mean diameters of ZrO2 particles

(theoretical values and the measured data).

Fig. 5 FE-SEM images and particle size analysis of ZrO2

prepared at different conditions: (a) without cyclone; and (b) with cyclone.

(4)

して結晶化が進む過程である。この結晶化の過程で一 次粒子が合体した凝集粒子が生成されると,その後一 次粒子の焼結により,より大きな一次粒子の凝集粒子 となる。(2)および(3)の溶媒の蒸発過程および溶質 の拡散過程で中空粒子が生成されるかどうかは,液滴 からの溶媒蒸発特性時間(τsv)と,高濃度となった液 滴表面近傍での溶質の粒子内部への溶質拡散特性時間 (τsl)の大小関係で決まる。ゆっくりとした加熱や微 小液滴の場合には(τsv≈τsl)となり,中の詰まった球 形の粒子が得られるが,急加熱や粗大液滴の場合,つ まり τsvが τslに比べ非常に小さい場合(τsv<<τsl)では 中空構造の微粒子が得られる4)。結晶構造は,非結晶, 単結晶,多結晶と変化するので,核生成を伴う結晶化 の評価が重要とる。 以上のように,超音波噴霧熱分解法によりナノ粒子 を直接合成することは容易ではない。そこで,どのよ うにすれば 1 個の液滴から多くのナノ粒子が合成する のかについて,一連の研究で検討した。その結果,(1) 噴霧溶液に添加物を加え,ナノ粒子の成長および凝集 を抑制してナノ粒子が合成できるようにする手法,(2) 液滴を短時間に急速に加熱し,ナノ粒子の凝集および 焼結を抑制する手法,さらに,(3)合成する微粒子の 融点より加熱温度を十分に高くし,合成された微粒子 が再蒸発し,生成されたガスから核生成によりナノ粒 子が合成する手法,が有効であることが分かった。 5. 超音波噴霧熱分解法によるナノ粒子材料の合成 ここでは,前項のナノ粒子が合成できる操作のうち, (1)フラックス塩添加噴霧熱分解法,(2)ポリマ添加 噴霧熱分解法,(3)火炎噴霧熱分解法などによるナノ 粒子の合成について,合成されたナノ粒子の特性など を中心に述べる。そのほかに,添加物として尿素や砂 糖を添加し,化学反応により発生するガスで爆発させ る手法や,高温の加熱場としては,火炎場のほかにプ ラズマ場,レーザ場を用いる手法も有効である。 5.1 フラックス塩添加噴霧熱分解法5–7) Fig. 7 に,通常の常圧下での超音波噴霧熱分解法

(Conventional Spray Pyrolysis Method;CSP 法 ) お よ び フ ラ ッ ク ス 塩 添 加 噴 霧 熱 分 解 法(Salt-Assisted Spray Pyrolysis Method;SA-SP 法)による粒子の生成過程を 模式的に示す。Fig. 7(a)に示すように,CSP 法では 1 個の液滴から 1 個の粒子が形成する ODOP プロセス であるが,合成される粒子は一般にはナノ粒子の凝集 体であり,粒子の外径は前述のように液滴径との関係 によってサブミクロン以上となる。もしも凝集してい る高結晶のナノ粒子を何らかの方法により分離するこ とが可能になれば,単結晶のナノ粒子が合成されるこ とになる。しかしながら,通常の噴霧熱分解法により 製造される粒子は,ナノサイズの結晶が凝集し緻密な 3 次元のネットワークをもつため,個々の結晶ナノ粒 子を個別に分離することは容易ではない。そこで,塩 (フラックス)を添加した噴霧熱分解法(SA-SP 法)が 提案された。Fig. 7(b)は,化学反応により内部に発 生したガスで粒子を爆発させてナノ粒子を合成させる 手法である。 Fig. 7(c)に示すように,フラックス塩(塩化物, 硝酸塩など)を添加すると加熱温度が添加するフラッ クス塩の融点より大きくなった際に,フラックス塩が 溶融して高温の溶媒となる。そして,この溶媒中に粒 子の原料や化合物が存在するので,熱分解反応を経て 核生成によりナノ粒子が生成されて成長するときに, フラックス塩が結晶同士の凝集を抑制し,ナノ粒子が 凝集せずに無数に存在するフラックス塩とナノ粒子の コンポジット粒子が生成される。したがって,この粒

Fig. 7 Schematic diagram of the Particle formation mechanism of spray pyrolysis (SP)

(5)

子を洗浄するとフラックス塩は洗浄により簡単に除去 することができ,結果として高い結晶性(単結晶)の ナノ粒子が合成される。この SA-SP 法では,微小なミ クロンオーダの液滴がマイクロリアクタ(微小反応器) となり,液滴内の温度がほぼ一定となるために,均一 な温度をもつマイクロリアクタ内での熱分解・反応・ 核生成により非凝集で大きさの揃ったナノ粒子が合成 されることになる。 Fig. 8 は,イットリウムおよびジルコニアの硝酸塩 の水溶液の噴霧熱分解による Y2O3-ZrO2粒子の製造に おける通常の噴霧熱分解法および塩添加噴霧熱分解法 により製造された粒子の SEM 写真を示す。通常の噴霧 熱分解法では,サブミクロンオーダの粒子となるがフ ラックス塩を添加すると製造直後の粒子は大きくなる が,洗浄すると大きさが非常に揃ったナノ粒子が製造 されることがわかる。 5.2 高分子添加噴霧熱分解法8) 5.1 節のフラックス塩の代わりに,Fig. 9 に示すよう にポリマを添加し低温で加熱すると,ポリマの燃焼に より非晶質のポーラス状の粒子が得られる。次に,再 度ポリマを添加して再加熱すると結晶化が促進され, さらにポリマの存在により凝集が抑制されてナノ粒子 が合成される。Fig. 10 は,ポリマとして PEG を添加し た場合の超音波噴霧熱分解法によるナノ粒子の合成を 示す。Fig. 10(a)のように,超音波噴霧法により得ら れた粒子はポリマの存在によりポーラス状の粒子とな る。得られた粒子を 600°C で 3 時間加熱することでポ リマの燃焼により Fig. 10(b)に示すように粒子が分解 する。さらに Fig. 10(b)で得られた粒子に再度ポリマ を添加して加熱することで,ナノ粒子にまで分解する ことがわかる(Fig. 10(c))。 5.3 火炎噴霧熱分解法9) 火炎法では,電気加熱炉では達成できない,温度が 2000 度以上の高温場を容易に達成することが可能で ある。火炎のバーナとしては,燃料ガスと酸化ガスを バーナの供給前に混合しないバーナを用いることが多 い。メタンガスと酸素を用いて,窒素ガスをキャリア ガスとして超音波噴霧器により発生した液滴をバーナ の火炎部に供給する。超音波による液滴が高温場に導 入されるので,加熱場での液滴中の溶媒の蒸発により 溶質の濃度が高くなり,固相反応により微粒子が合成 される。ただし,超音波噴霧器により生成する液滴の サイズは数ミクロンメートルの大きさであるために, よほど溶液の濃度を下げないとナノ粒子を直接合成す るのは困難であるが,生成された固体粒子が再度蒸発 すると,ガスの気相化学析出(CVD)法のように核生 成,凝集,凝縮による成長によりナノ粒子が合成され

Fig. 8 Y2O3-ZrO2 samples synthesized by the CSP process

(a, b) and the SA-SP process (c, d). a, c) SEM images of the samples before washing and b, d) TEM images after washing. Note that the unwashed SA-SP particles (c) are larger than the unwashed CSA-SP particles (a) due to the presence of salt.

Fig. 9 Schematic diagram of nanoparticle formation and

fragmentation by a polymer-assisted heat treatment.

Fig. 10 FE-SEM images of SrTiO3: Pr, Al particles prepared

from 0.1 M (aqueous solution+PEG20000) at 600°C (a), with annealing at 600°C for 3 h (b), annealing with PEG 200 at 600°C for 3 h (c).

(6)

る。この粒子の生成過程は,Fig. 4(a)に示す。 電子材料として大変重要な BaTiO3ナノ粒子の火炎 噴霧熱分解法による合成について,酢酸バリウムとチ タニウムテトライソプロキシド(TTIP)からなる水溶 液を用いて検討した。この場合,火炎中でまずサブミ クロンサイズの BaTiO3が生成され,それが再蒸発し てナノ粒子が合成されたと考えられる。原料濃度およ びメタンガス流量を変化させることで,平均径が 23 か ら 71 nm の範囲で制御可能な BaTiO3ナノ粒子が合成さ れている。Fig. 11 は,噴霧水溶液中の原料濃度を変化 させた場合に合成されたナノ粒子の顕微鏡写真を示す。 原料濃度を高くすると粒子のサイズが大きくなるが, 合成された粒子の結晶構造は立方晶系の BaTiO3であっ た。しかしながら,メタンガス流量を増加させると火 炎の温度が上昇し,生成されたナノ粒子には立方晶系 のほかに六方晶系も存在するように変化することが分 かった。 この手法について注意をしなければならないのは, 多成分系のナノ粒子の合成において複合物系の蒸気か らの核生成および成長により生成されたナノ粒子の組 成に,ずれが生じる可能性があるということである。 6. 工業化への課題 超音波噴霧熱分解法により合成される微粒子および ナノ粒子材料は,結晶性が高く,不純物が少なく,多 成分系の複合金属酸化物,金属,金属硫化物など多様 な微粒子がドライプロセスで合成でき,メリットが大 きい。現在研究論文として,蛍光材料,触媒,電池材 料の原料粉体の合成に関する基礎研究が報告されてい る。しかしながら,この超音波噴霧熱分解法によるナ ノ粒子材料の合成を工業化するには,まず超音波霧化 装置のスケールアップ化が必要で,超音波加湿装置の 利用が有効である。さらに発生した大量の液滴を加熱, 反応させることが必要となるが,大型の電気炉を用い ると高コストとなるために比較的低コストである火炎 場を用いることが有効であろう。工業用装置として 1 時間あたり 1 kg 以上のナノ粒子の合成が可能になれば, 白色 LED 用の各種の蛍光体,電池の正極剤であるリチ ウム系酸化物,各種の触媒用のナノ粒子の合成を工業 的規模で利用することが可能となる。 7. お わ り に 次世代の機能材料として期待されているナノ粒子は, 機能を向上させるために所定の化学組成および高い結 晶構造を保持していることが望まれる。プリカーサに 溶液を用いることは化学組成の制御が精確にすること ができるために,液滴からの粒子生成は今後興味深い ナノ粒子の製造法になると期待される。ここで述べた 超音波噴霧熱分解法では,これまでおもに無機系のナ ノ粒子の製造が検討されてきたが,今後は薬剤を含む 有機系のナノ粒子材料合成への応用が期待できる。 本解説の一部は文科省科研費基盤研究 A(No. 22246099) により行われた研究を整理したものであり,深く感謝する。 References

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4497 (2007) Fig. 11 Flame-made BaTiO3 nanoparticles prepared from

different concentrations, (a) 0.1 M, (b) 0.4 M, and (c) HRTEM image of BaTiO3 powder prepared using

a precursor concentration of 0.1 M. The powder was fabricated under gaseous fl ow rates of CH4: 4 L/min,

Fig. 2  Droplet size distribution of pure water at different (a)  temperatures, and (b) carrier gas fl ow rates.
Fig. 5  FE-SEM images and particle size analysis of ZrO 2 prepared at different conditions: (a) without cyclone;
Fig. 7  Schematic diagram of the Particle formation mechanism of spray pyrolysis (SP)  (a) conventional SP (CSP), (b) particle breaking during SP, (c) salt-assisted SP.
Fig. 9  Schematic diagram of nanoparticle formation and  fragmentation by a polymer-assisted heat treatment.

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