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T T T T A 0 1 A 1 A P (A 1 ) = C 1 6 C 8C 3 = 15 8, P (A ) = C 6 C 1 8C 3 = 3 8 T 5 B P (A 1 B) = =

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場合の数と確率の基本

場合の数の4つの基本 1. 確率はすべてものを区別する! 2. ルールを完璧に把握し正確に数える! 3. 余事象と集合の活用! 4. 条件付き確率は全部書きだせば心配なし! 1. 確率では全てのものを区別します.例えば,ここに2つのサ 1 2 3 4 5 6 1 2 3 4 5 6 イコロがあったとします.よく見ると汚れていたり,かけてい たり,中に鉛を仕込んでイカサマしたりします.確率の問題で 「区別できないサイコロを2つ投げる」と書いた問題文を見か けることがありますが,そんな問題文は意味がありません.ど のサイコロも違うのです.必ず区別することが出来ます.そ して,ちゃんと区別しなければ,正しい確率は得られません. 2. 確率の問題は必ずある「ルール」で試行が行われます.「袋から2個同時に取り出し」たり, 「1個取出し色を確認しもとに戻し」たり,「戻さなかった」り様々です.まずはこの面倒く さい「ルール」を完璧に理解することが第一です.曖昧なまま考えると必ず数え間違えがお こります.  また,ルールを正確に理解しても,きちんと重複なく数えることができないと正答は得ら れません.試行とは,サイコロを1回振るなどの実験や観測のことを言い,事象とは,試 行によって起こる結果のことです.排反事象とは,1回の試行で事象Aと事象Bが同時に 起こらない時のことを言います.したがって次のことが成り立ちます. P (A∪ B) = P (A) + P (B) 2つ以上の試行が互いに影響を及ぼさない時,それらの試行は独立であると言います.した がって次のことが成り立ちます. P (C) = P (A)× P (B) 3. 「少なくとも」というキーワードを覚えましょう.この言葉が ⃝ ⃝ ⃝ ×     事象A × ⃝ × ×  余事象A でてきたら余事象を使います.確率の総和は1ですから,求め る独立事象の数が多いと計算が大変です.余事象の方が少なけ れば,余事象の確率を計算して,1から引けば求まりますね. P (A) = 1− P (A) 4. 条件付き確率は「分母が変わる」と考えるとわかりやすいです.確率は常に「対象としてる 場合の総数が分母」なので,「対象が変わる」と考えてもいいかもしれませんね.センター 試験では,基本的に後半で出題されますので,かなり情報が集まった状態ですから,かえっ て解きやすい環境にあります.落ち着いて解きましょう.  事象Aがおこったときの事象Bが起こる条件付き確率は PA(B) = n(A∩ B) n(A) = P (A∩ B) P (A)

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で求まるのですが,場合の数で計算できれば,分数の計算にならずにミスも防げます. 新課程最初の2015年は特殊で場合の数しか出ませんでしたが,2016年以降毎年2題ずつ 出題されています. 2018年追試一部  数字1が書かれたカードが4枚,数字2が書かれたカードが2枚,数字5が書か れたカードが2枚,合計8枚のカードがある。この8枚のカードからでたらめに3 枚を取り出して袋に入れるという試行をT1とし,さらに,その3枚のカードが入っ た袋からでたらめに1枚のカードを取り出すという試行をT2とする。このとき,試 行T2において数字5が書かれたカードが取り出されたとき,袋の中にもう1枚の 数字5が書かれたカードが入っている条件付き確率は ニ ヌ である。 試行T1において,袋の中の数字5が書かれたカードの枚数が0枚である事象をA0, 1枚である事象をA1,2枚である事象をA2とすると P (A1) = 2C1×6C2 8C3 = 15 28, P (A2) = 2C2×6C1 8C3 = 3 28 試行T2において数字5が書かれたカードが取り出されるという事象をBとすると P (A1∩ B) = 15 28 × 13 = 5 28, P (A2∩ B) = 328 × 23 = 1 14 となるので,求める条件付き確率は P (A2∩ B) P (A1∩ B) + P (A2∩ B) = 1 14 5 28 + 1 14 = 2 5 + 2 = 2 7 ……(答) ※実際の問題には解答通りの流れの誘導がありました. 場合の数と確率の基本公式 1. nPr = n! (n− r)! = n(n− 1)(n − 2) · · · (n − r + 1), nP0= 1, 0! = 1 2. 円順列 nPn n = (n− 1)! 3. n個のもののうち,同じものがp個,q個,r· · · · あるときの順列の総数は n! p!q !r !· · · ただし,p + q + r +· · · = n 4. nCr = n Pr r ! = n! r !(n− r)! , nCn= 1, nC0= 1, nCr =nCn−r 5. nCr =n−1Cr−1+n−1Cr 6. 1回の試行で事象Aが起こる確率がpのとき,この試行をn回行ったうち事象Aがr 回起こる確率はnCrpr(1− p)n−r ※ 3の式は,n個のものからr個を選ぶとき,「特定の1つを含む場合」はn−1Cr−1通りで 「特定の1つを含まない場合」はn−1Cr通りの2通りの和と考えるとわかりやすいです. センター2011年本試にこの式を選ばせる問題が出題されました! ※ 5の式は,{p + (1 − p)}nの展開式からイメージするとわかりやすいかも知れません.

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場合の数と確率の基本を実践しよう

一般に,事象Aの確率をP (A)で表す。また,事象Aの余事象をAと表し,二つの事象A, Bの積事象をA∩ Bと表す。 大小2個のさいころを同時に投げる試行において Aを「大きいさいころについて,4の目が出る」という事象 Bを「2個のさいころの出た目の和が7である」という事象 Cを「2個のさいころの出た目の和が9である」という事象 とする。 (1) 事象A, B, Cの確率は,それぞれ P (A) = ア イ , P (B) = ウ エ , P (C) = オ カ である。 (2) 事象Cが起こったときの事象Aが起こる条件付き確率は キ ク であり,事象Aが起 こったときの事象Cが起こる条件付き確率は ケ コ である。 (3) 次の サ , シ に当てはまるものを,下の 0 ∼ 2 のうちからそれぞれ一つ選べ。た だし,同じものを繰り返し選んでもよい。 P (A∩ B)P (A)P (B) P (A∩ C)P (A)P (C) 0 < 1 = 2 > (4) 大小2個のさいころを同時に投げる試行を2回繰り返す。1回目に事象A∩ Bが起こり, 2回目に事象A∩ Cが起こる確率は ス セソタ である。三つの事象A, B, Cがいずれも ちょうど1回ずつ起こる確率は チ ツテ である。 〔2018年本試〕

(4)

あたりが2本,はずれが2本の合計4本からなるくじがある。A, B, Cの3人がこの順に1 本ずつくじを引く。ただし,1度引いたくじはもとに戻さない。 (1) A, Bの少なくとも一方があたりのくじを引く事象E1の確率は, ア イ である。 (2) 次の ウ , エ , オ に当てはまるものを,下の 0 ∼ 5 のうちから一つずつ選べ。 ただし,解答の順序は問わない。 A, B, Cの3 人で2 本のあたりのくじを引く事象E は,3 つの排反な事象 ウ , エ , オ の和事象である。 0 Aがはずれのくじを引く事象 1 Aだけがはずれのくじを引く事象 2 Bがはずれのくじを引く事象 3 Bだけがはずれのくじを引く事象 4 Cがはずれのくじを引く事象 5 Cだけがはずれのくじを引く事象 また,その和事象の確率は カ キ である。 (3) 事象E1が起こったときの事象Eの起こる条件付き確率は, ク ケ である。 (4) 次の コ , サ , シ に当てはまるものを,下の 0 ∼ 5 のうちから一つずつ選べ。 ただし,解答の順序は問わない。 B, Cの少なくとも一方があたりのくじを引く事象E2は,3つの排反な事象 コ , サ , シ の和事象である。 0 Aがはずれのくじを引く事象 1 Aだけがはずれのくじを引く事象 2 Bがはずれのくじを引く事象 3 Bだけがはずれのくじを引く事象 4 Cがはずれのくじを引く事象 5 Cだけがはずれのくじを引く事象 また,その和事象の確率は ス セ である。他方,A, Cの少なくとも一方があたりのく じをひく事象E3の確率は, ソ タ である。 (5) 次の チ に当てはまるものを,下の 0 ∼ 6 のうちから一つ選べ。 事象E1が起こったときの事象Eの起こる条件付き確率p1,事象E2が起こったときの事 象Eの起こる条件付き確率p2,事象E3が起こったときの事象Eの起こる条件付き確率 p3の間の大小関係は, チ である。 0 p1< p2< p3 1 p1> p2> p3 2 p1< p2= p3 3 p1> p2= p3 4 p1= p2< p3 5 p1= p2> p3 6 p1= p2= p3 〔2017年本試〕

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赤球4個,青球3個,白球5個,合計12個の球がある。これら12個の球を袋の中に入れ, この袋からAさんがまず1個取り出し,その球をもとに戻さずに続いてBさんが1個取り 出す。 (1) AさんとBさんが取り出した2個の球のなかに,赤球か青球が少なくとも1個含まれて いる確率は アイ ウエ である。 (2) Aさんが赤球を取り出し,かつBさんが白球を取り出す確率は オ カキ である。これよ り,Aさんが取り出した球が赤球であったとき,Bさんが取り出した球が白球である条 件付き確率は ク ケコ である。 (3) Aさんは1球取り出したのち,その色を見ずにポケットの中にしまった。Bさんが取り出 した球が白球であることがわかったとき,Aさんが取り出した球も白球であった条件付き 確率を求めたい。 Aさんが赤球を取り出し,かつBさんが白球を取り出す確率は オ カキ であり,Aさん が青球を取り出し,かつBさんが白球を取り出す確率は サ シス である。同様に,Aさ んが白球を取り出し,かつBさんが白球を取り出す確率を求めることができ,これらの事 象は互いに排反であるから,Bさんが白球を取り出す確率は セ ソタ である。 よって,求める条件付き確率は チ ツテ である。 〔2016年本試〕

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【解答・解説】  2018年本試です.前半は「条件付き確率」,後半は「B とCは排反」がポイントの問題 です. 大小2個のさいころを同時に投げる試行において,起こりうるすべての場合の数は6×6 = 36 通りです.この試行で,大きいさいころの目がa,小さいさいころの目がbであることを(a, b) と表すことにします. (1) A = { (4, 1), (4, 2), (4, 3), (4, 4), (4, 5), (4, 6) } の6通りあるので P (A) = 6 36 = 1 6 ……(答) B = { (1, 6), (2, 5), (3, 4), (4, 3), (5, 2), (6, 1) } の6通りあるので P (B) = 6 36 = 1 6 ……(答) C = { (3, 6), (4, 5), (5, 4), (6, 3) } の4通りあるので P (C) = 4 36 = 1 9 ……(答) (2) 「Cが起こったときの」と確率を考える対象が変わりました! つまり,C ={(3, 6), (4, 5), (5, 4), (6, 3) } の4通りを分母にしましょうということで す.この4通りの中で,事象Aが起こるのはC∩ A = { (4, 5) } の1通りだけです. また,「Aが起こったときの」6通りの中で,事象Cが起こるのはやはりC∩A = { (4, 5) } の1通りだけです.ですから,次のように計算します. PC(A) = n(C∩ A) n(C) = 1 4 ……(答) PA(C) = n(A∩ C) n(A) = 1 6 ……(答) (3) 1つ1つ計算していきましょう. A∩ B = { (4, 3) } の1通りだからP (A∩ B) = 1 36.また,P (A)P (B) = 1 6 · 16 = 1 36 したがって,P (A∩ B) = P (A)P (B)となり, 1 ……(答) 次に,P (A∩ C) = 1 36,P (A)P (C) = 1 6 · 19 = 1 54 したがって,P (A∩ C) > P (A)P (C)となり, 2 ……(答) (4) 1回目の試行と2回目の試行は独立です.この確認は必ずやりましょう. A∩ C = { (3, 6), (5, 4), (6, 3) } の3通りあるので, P (A∩ B)P (A ∩ C) = 1 36 · 336 = 1 432 ……(答) BCは排反です.B∩ C = B,B∩ C = Cになるので,B∩ CB∩ Cの場合を考 える必要はないということです.つまり2回の試行でA, B, Cがいずれもちょうど1回

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ずつ起こるのは次の4通りということになりますね. 1回目 2回目 ( i ) A∩ C A∩ B ⇐ 1回目にAC,2回目にBだけ ( ii ) A∩ B A∩ C ⇐ 1回目にBだけ,2回目にAC (iii) A∩ B A∩ C ⇐ 1回目にAB,2回目にCだけ (iv) A∩ C A∩ B ⇐ 1回目にCだけ,2回目にAB A∩ B = { (1, 6), (2, 5), (3, 4), (5, 2), (6, 1) } の5通りあるから,( i ), ( ii )の確率はそ れぞれ 5 36 × 136 (iii), (iv)の確率はそれぞれ 3 362 だから,求める確率は ( 5 362 + 3 362 ) × 2 = 1 81 ……(答) 次は,2017年本試です. A,B,Cの当たり外れの組み合わせは全部で6通りしかありません!まず最初に全部計算し てしまうのが一番手っ取り早いかもしれませんね.一網打尽にしてしまいましょう! A B C 確率 ( i ) × 5 2 4 × 13 × 22 = 4 24 = 1 6 ( ii ) × 3 2 4 × 23 × 12 = 4 24 = 1 6 (iii) × 1 2 4 × 23 × 12 = 4 24 = 1 6 (iv) × × 2 4 × 23 × 12 = 4 24 = 1 6 ( v ) × × 2 4 × 23 × 12 = 4 24 = 1 6 (vi) × × 2 4 × 13 × 22 = 4 24 = 1 6 0 は(iii)( v )(vi) , 2 は( ii )(iv)(vi) , 4 は( i )(iv)( v )です.

また,すべての確率が同じだから,簡単に扱えそうですね.これは問題を解く時にとても大き なことです! (1) 「少なくとも」は余事象のサインでしたね.「AもBもはずれを引く」という余事象の確 率は表の(vi)だから E1= 1− 1 6 = 5 6 ……(答) (2) 表から事象Eは,互いに排反な事象 1 , 3 , 5 の和事象です. ……(答) したがって,その確率は,E = 1 6 + 1 6 + 1 6 = 1 2 ……(答) (3) 事象E1は.( i )( ii )(iii)(iv)( v )の5通りあり,事象Eはそのうちの( i )( ii )(iii) の3 通りです. よって,求める条件付き確率は,3 5 ……(答)

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(4) 事象E2の余事象の「BもCもはずれを引く」は(iv)だけなので,事象E2は全部で5通 りあります.(iv) は当てはまらないので 2 と 4 はダメですね. 0 だと,足りないの は,( i ) と( ii ) なので 5 と 3 ということになります. したがって答えは, 0 , 3 , 5 ……(答) 確率は,事象E2は全部で5通りあったので,1 6 × 5 = 5 6 ……(答) また,事象E3も同様に考えて,1 6 × 5 = 5 6 ……(答) (5) 全部の確率が出てるので,1つ1つ求めればすぐ答えがわかりそうです. (a) (3)より,p1= 3 5 (b) (4)より,事象E2 の5 通りの中で,当たりが2本出ているのは3 通りあるので, p2= 3 5 (c) (4)より,事象E3 の5 通りの中で,当たりが2本出ているのは3 通りあるので, p3= 3 5 以上(a),(b),(c)より,p1= p2= p3が成り立つ. 6 ……(答) ※ 本問のように,問題を解く前に,全体像をすべて把握していればあとは数えるだけ作業 になったりすることがあります.本番の時も「問題全体を見渡す余裕」を持ちたいもので すね. 最後に,2016年本試です. 袋の中から複数個取り出す場合は,「組合せnCr」を使うと便利ですが,本問は1個ずつ取り出 すので,使わなくても大差なさそうです.分母はすべて12× 11なので分子だけ計算します. A B 場合の数 (a) 赤 赤 4× 3 = 12 (b) 赤 青 4× 3 = 12 (c) 赤 白 4× 5 = 20 A B 場合の数 (d) 青 赤 3× 4 = 12 (e) 青 青 3× 2 = 6 (f) 青 白 3× 5 = 15 A B 場合の数 (g) 白 赤 5× 4 = 20 (h) 白 青 5× 3 = 15 (i) 白 白 5× 4 = 20 (1) 「少なくとも」は余事象で考えるのでした.この場合の余事象は「赤球も青球もでない」 つまり「(i)2個とも白球」ですから20通り. よって,求める確率は,1 20 12× 11 = 1− 533 = 28 33 となります. ……(答) (2) 「Aさんが赤球を取り出し,かつBさんが白球を取り出す」は(c)で20通りあるので, 確率は 20 12× 11 = 5 33 ……(答) また,「Aさんが取り出した球が赤球」が分母になります.この場合は(a)(b)(c)の合計 44通りあり,その中で「Bさんが取り出した球が白球」は(c)の20通りあるので,求め る条件付き確率は 20 44 = 5 11 ……(答) (3) 「Bさんが取り出した球が白球」が分母になります.この場合は(c)(f)(i)の合計55通り あり,その中で「Aさんが取り出した球も白球」は(i)の20通りあるので,求める条件付 き確率は 20 55 = 4 11 ……(答) あっ!誘導に従わずあっさり答えがわかっちゃいましたね.

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仕方ありません.しばし本問の誘導にお付き合いを笑 まず「Aさんが赤球を取り出し,かつBさんが白球」は(c)で20通りあるので, 確率は 20 12× 11 = 5 33 次に「Aさんが青球を取り出し,かつBさんが白球」は(f)で15通りあるので, 確率は 15 12× 11 = 5 44 ……(答) 最後に「Aさんが白球を取り出し,かつBさんが白球」は(i)で20通りあるので, 確率は 20 12× 11 = 5 33 これらの事象は「互いに排反」なのでBさんが白球を取り出す確率はこれらの和になり ます. 5 33 + 5 44 + 5 33 = 20 + 15 + 20 12× 11 = 55 12× 11 = 5 12 ……(答) よって,求める条件付き確率は 5/33 5/12 = 12 33 = 4 11 と求める誘導でした. 2017年と2016年で「全体をすべて求めてから解く」ことが「時間短縮」につながることが わかってもらえるとうれしいです.ただし,いつでもできるとは限らないのがなんとも歯がゆ いところですが.新課程になって「条件付き確率」が導入されてからはこの傾向が強いかもし れません.

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付録

公式3のところで説明した2011年本試の問題です. 2011年本試 1個のさいころを投げるとき,4以下の目が出る確率pは ア イ であり,5以上の目が出 る確率qは ウ エ である。 以下では,1個のさいころを8回繰り返して投げる。 (1) 8回の中で4以下の目がちょうど3回出る確率は オカ p3q5である。 第1回目に4以下の目が出て,さらに次の7回の中で4以下の目がちょうど2回出る確 率は キク p3q5である。 第1回目に5以上の目が出て,さらに次の7回の中で4以下の目がちょうど3回出る確 率は ケコ p3q5である。 (2) 次の 0 ∼ 7 のうち オカ に等しいものは サ と シ である。ただし, サ と シ は解答の順序を問わない。 0 7C2×7C3 1 8C1×8C2 2 7C2+7C3 3 8C1+8C2 4 7C4×7C5 5 8C6×8C7 6 7C4+7C5 7 8C6+8C7 (3) 得点を次のように定める。 8回の中で4以下の目がちょうど3回出た場合, n = 1, 2, 3, 4, 5, 6について,第n回目に初めて4以下の目が出たとき,得点はn 点とする。 また,4以下の目が出た回数がちょうど3回とならないときは,得点を0点とする。 このとき,得点が6点となる確率はpq セ であり,得点が3点となる確率は ソタ pq セ である。 【解答・解説】 4以下の目が出る確率p = 4 6 = 2 3,5以上の目が出る確率q = 2 6 = 1 3 ……(答) (1) (p + q)8 の 展 開 式 を 考 え ま し ょ う .pが 3 回出 る 確 率 は p3q5 の 係 数 と 同 じ だ か ら 8C3p3q5= 56p3q5 ……(答) 同じように考えると,q×7C2p2q5=7C2p3q5= 21p3q5 ……(答) また,q×7C3p3q4=7C3p3q5= 35p3q5 ……(答) (2) 公式3:nCr =n−1Cr−1+n−1Cr より,8C3=7C2+7C3=7C5+7C4 2 , 6 ……(答) ※公式を知らなくても(1)より8C3=7C2+7C3とわかるところが親切ですね笑 (3) 得点が6点になるのは,qqqqqpppの1通りしかないので,確率はp3q5 得点が3点になるのは,はじめの2回は5以上の目が出て,3回目は4以下の目がでて, 残りの5回の内訳は4以下の目が2回と5以上の目が3回ということになります.よっ て確率はq2× p ×5C2p2q3=5C2p3q5= 10p3q5 ……(答)

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色々な確率の復習です.本番の試験の昼休みなどでぼーと眺めながら確認してください. 例題1 組分けで名前をつける時とつけない時の区別 9人を次のようにする方法は,何通りあるか. (1) 部屋A, B, Cに3人ずつ入れる. (2) 3人ずつの3組に分ける. (3) 2人,2人,5人の3組に分ける. 【解答と解説】ポイントは「組に名前を付けるか」と「同じ人数の組があるか」というこ とです. (1) 部屋Aの3人は9C3通り,部屋Bの3人は6C3通り,部屋Cの3人は3C3通りの 選び方があるので,9C3×6C3×3C3= 84× 20 × 1 = 1680通り ……(答) (2) 組に名前がないので区別できません! 9C3×6C3×3C3 3! = 280通り ……(答) (3) 2人の2組は区別できないので2!で割ります! 9C2×7C2×5C5 2! = 378通り ……(答)  実は(1)は順列で(2)は組合せの問題だったのです! (1)のように名前を付けることが順列になるのは,例えば「4人の走者A,B,C,Dの走 る順番の総数」を求めるとき,4P4= 24通りと計算しますが,第1走者は4C1,第2走者 は3C1,第3走者は2C1,第4走者は1C1の選び方があるので,4C1×3C1×2C1×1C1= 4× 3 × 2 × 1 = 24という計算もできるのです.nPrを使うから順列,nCrを使うから組 合せと勝手に思い込んでいませんか. 例題2 円順列なのに回転しない場合 先生2人と生徒4人が円卓のまわりに座るとき,次のような並び方は何通りあるか. (1) 先生2人が隣り合う. (2) 先生2人が向かい合う. 【解答と解説】円順列では「対角線の場所が固定されると回らない」と いう性質があります. (1) 先生2人を「1人」と見なすと,合計5人の円順列を考えればいい ので 5! 5 = 4!. また先生2人の並び方は2!通りあるので,全部で4!× 2! = 48通 り ……(答) (2) 「先生2人が対角線に座る」ので,生徒4人は円順列ではなく「ただの順列」で計算 します.先生2人は固定されているので座り方は1通りだけです.生徒4人の座り 方は4!通りあるので,全部で1× 4! = 24通り ……(答) 4人の生徒をa,b,c,dとします.下の図を見ると,円順列のように「まわすと一 致する」ことはないことが確認できると思います. a b c d b c d a c d a b d a b c

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例題3 最短経路の問題 右の図のように,ある街には東西に5本,南北に6本の道がある. P Q R 北 南 東 西 次の場合,最短経路で行く道順は何通りあるか, (1) PからQへ行く. (2) PからRを通ってQへ行く. (3) PからRを通らないでQへ行く. 【解答と解説】どの道順でも必ず「横」に5回,「縦」に4回移動することに注目します. 「同じものの順列」の計算です. (1) 9! 5!× 4! = 9· 8 · 7 · 6 4· 3 · 2 · 1 = 126通り ……(答) (2) 2つに分けて計算します.P→Rは 4! 2!× 2! = 6通り.R→Qは 5! 3!× 2! = 10通 り.したがって,6× 10 = 60通り ……(答) (3) (1)(2)で必要なものは計算できてます.余事象ですよね!126− 60 = 66通り ……(答) 例題4 座標と二項定理(パスカルの三角形) 座標平面上を動く点Pがあり,最初は原点にある.コインを投げて表が出たらx軸の正の方 向に1だけ進み,裏が出たらy軸の正の方向に1だけ進む.コインを3回投げて,点Pを動 かすとき,次の確率を求めよ. (1) 3回の移動後に点Pが点(2, 1)ある確率 (2) 3回の移動後に点Pが点(2, 1)あるとき,2回の移動後に点(1, 1)にあった条件付き 確率 【解答と解説】3回の移動後の確率は反復試行で計算できます.つまり二項定理! a3 3a2b 3ab2 b3 x y O (1) (1 2 + 1 2 )3 の展開式の3C1· (1 2 )2 · 1 2 = 3 8 ……(答) (2) (2, 1)へは3通り,そのうち(1, 1)を通るのは2通り.2 3 ……(答) 例題5 重複を許してとる組合せ 等式x + y + z = 10を満たす負でない整数x,y,zの組は,全部で何組あるか. 【解答と解説】解き方を知ってると難しくないのですが,経験がないと… 10個のと2個の|の並べ方を考えます.たとえば次のように並んだとします. ⃝ ⃝ ⃝ ⃝ ⃝ | ⃝ ⃝ | ⃝ ⃝⃝ 左からが5個,2個,3個に区切られています.この個数をそれぞれx,y,zに当て はめると等式を満たす組(x, y, z) = (5, 2, 3)が見つかりました. つまり,10個のと2個の|の並べ方の総数 12! 10!× 2! = 66が求める組の個数になり ます. 上記のように考えればとても簡単なのですが,教科書では次のように記述さています. 異なるn個のものから重複を許してr個取る組み合わせの総数はn+r−1Cr =nHr

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