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低品位資源利用技術の高度化

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Academic year: 2021

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(1)2 主要な研究成果 重点課題 - 次世代電力需給基盤の構築. 低品位資源利用技術の高度化 背景・目的. 合、脱水乾燥工程の高効率化と自然発火抑制. 石炭火力のCO 2 排出原単位低減策として、. が技術課題となる。. バイオマスの混焼利用が進められているが、. 本課題では、石炭火力における低品位資源. 石 炭に比 べてバイオマスは粉 砕しにくいた. め、その混焼率は数%に留まっている。また、 ( バイオマス、褐 炭 など)の 利 用 拡 大を目 的. 主な成果. 石 炭 火 力 の 燃 料 種 拡 大 策として 、褐 炭 利 用. に、粉砕性や発熱量の向上が期待される炭化. が挙げられるが、褐炭は水分が多く低発熱量. 燃料化技術を開発するとともに、様々な低品. で、乾燥すると強い自然発火性を示すため、. 位資源およびその改質燃料の評価技術を確. 長距離輸送が難しく、これを輸入利用する場. 立する。. 1. 木 質バイオマス の 炭 化 燃 料 化 技 術 の 開 発 大規模な商用プロセスの評価が可能である. 1)炭化燃料化実験設備の熱収支評価. こと、などが明らかとなった(図1)。. 処理量4t/日、最高炭化温度650℃での運 転が可能な実証規模の炭化燃料化実験設備. 2)炭化燃料および炭化プロセスの特性評価. を用 い 、杉チップ( 水 分 約 4 0%)を原 料とす. 上 記 の 杉 チップを原 料とする炭 化にお い. る炭 化( 原 料 供 給 量 1 3 0~1 4 5 k g / h 、炭 化. て、炭 化 燃 料 の 熱 的 な 品 質 指 標である熱 量. 温度340~400℃)を行い、燃料比 0.19~. 残留率*2、炭化プロセスの性能指標である炭. 0 . 9 1 の 炭 化 燃 料を得た( 表 1 ) 。いず れの 炭. 化効率*3は、炭化温度の上昇とともに減少し、. 化 条 件にお いても、炭 化 燃 料 化 実 験 設 備 へ. 390~400℃で減少率が増加すること、一方、. の 入 熱( 原 料 入 熱と補 助 燃 料 )における、補. 炭化燃料の燃料比は、炭化温度390~400℃. 助燃料の割合は約20%を占め、原料入熱の. で急増することから、同温度域で急激に炭化. 約 1 / 4 の 補 助 燃 料 が 必 要となること、また、. が進行することがわかった(図2)。今後、他の. 出熱(炭化燃料、熱分解ガス、機器放熱、熱風. バイオマスについて、同様のデータを蓄積す. 炉 排ガス)のうち、機 器 放 熱と熱 風 炉 排ガス. ることにより、商用規模の炭化プロセスにお. として 放 出される熱 の 合 計 は 、入 熱 の 1 0 %. ける炭化特性を原料の燃料性状や熱分析結. 程 度と実 機 並 みに低く抑えられており、より. 果から予測することが可能となる。. *1. 2. 石 炭 火 力における木 質 炭 化 燃 料 の 高 混 焼 率 利 用 時 の 粉 砕 性評 価. 石炭火力における木質バイオマス炭化燃. との混合率(熱量基準)は3~30%とした。い. 料 の 高 混 焼 率 利 用を想 定し、炭 化 燃 料 化 実. ずれの試料においても、混合率の増加にとも. 験設備で製造された、燃料比の異なる3種類. なって粉砕動力は増加するが、炭化すること. の 杉チップ 炭 化 燃 料( 燃 料 比 0 . 1 9 、0 . 2 5 、. により、粉砕動力の増加は大幅に抑えられ、. 0.58)、ならびに原料(未炭化の杉チップ)を. 混合率10%を越える高混焼率利用の可能性. 石炭と混合し、ローラーミルにより粉砕特性. が確認された(図3)。. を明らかにした。炭化燃料および原料の石炭 *1 燃料中の固定炭素と揮発分の比率、 炭化の進行にともない増加する。 *2 炭化燃料の熱的な品質指標のひとつ、 (炭化燃料の発熱量×製造量) を (原料の発熱量×供給量) で除した値。 *3 炭化プロセスの性能指標のひとつ、 (炭化燃料の発熱量×製造量) を (原料の発熱量×供給量) と (補助燃料の発熱量×供給量) の和で除 した値。. 56. 本課題の一部は、環境省からの受託研究として実施した。. 研究年報_P54-P69-課題03再校.indd 56. 14/05/20 10:04.

(2) 表1 炭化条件と原料および炭化燃料の燃料性状 炭化燃料化試験の炭化条件と試験に用いた原料 (杉チップ) および製造された炭化燃料の工業分析値と炭化度を示す。 低. ⇖ᩩẒ. Run No.. ༟న. ཋᩩ. Run1. Run2. Run3. Run4. Run5. 炭化温度. Υ. -. 340. 360. 380. 400. 400. 原料供給量. kg/h. -. 146. 128. 134. 146. 129. 灰分. % db. 0.2. 0.3. 0.3. 0.3. 0.5. 0.7. 揮発分. % db. 85.7. 83.8. 82.1. 81.3. 63.1. 52.1. 固定炭素. % db. 14.1. 15.9. 17.6. 18.4. 36.4. 47.2. 燃料比. -. 0.16. 0.19. 0.21. 0.23. 0.58. 0.91. 高位発熱量. MJ/kg. 20.6. 20.7. 21.2. 21.6. 25.7. 28.6. 100. 80. 80 ฝ⇍Ẓ⋙ %. 100. ථ⇍Ẓ⋙ %. 㧏. 60 40. . 60 40 20. 20. 0. 0 Run1. Run2. ཋᩩ䟺ᮙ䝅䝇䝛䟻. Run3. Run4. Run1. Run5. ⿭ຐ⇖ᩩ䟺LPG㸞. Run2. Run3. ⅛໩⇖ᩩ. ⇍ฦゆ䜰䜽. ✭Ẵຊ⇍ჹᨲ⇍. ᤴ䜰䜽ᨲ⇍. Run4. Run5. ⇍㢴⅌ᨲ⇍. 図1 炭化燃料化実験設備の熱収支(左:入熱、右:出熱) 炭化燃料化実験設備の熱収支として、入熱と出熱の熱量構成比率を示す。入熱の熱量構成は、原料(杉チップ) と補助. 燃料(LPG)であり、出熱の熱量は、炭化燃料、熱分解ガス、機器放熱、排ガスから構成される。得られた炭化燃料化プ 重点課題. ロセスの熱収支情報は、炭化条件の最適化や実機の設計・運転データとして活用可能である。. . 100. 60. 1.5. 50. 80. 1.0. 60. 0.5. ⢂◃ິງ kWh/ton. ⇖ᩩẒ. ⇖ᩩẒ -. ⇍㔖ṟ⏻⋙䚮⅛໩ຝ⋙ %. ⅛໩ຝ⋙. 40. 次 - 世代電力需給基盤の構築. ཋᩩ䟺⇖ᩩẒ 0.16䟻 ⅛໩⇖ᩩ䟺0.19䟻 ⅛໩⇖ᩩ䟺0.25䟻 ⅛໩⇖ᩩ䟺0.58䟻. ⇍㔖ṟ⏻⋙. 30 20 10. 40. 0.0 320. 340. 360. 380. 400. 420. ⅛໩Ὼᗐ Υ. 図2 炭 化 燃 料 熱 量 残 留 率と炭 化 効 率に対 する炭 化温度 の 影響 炭化燃料の熱量残留率、炭化燃料化実験設備の炭化 効率と炭化温度の関係を示す。これらのデータは、今 後実施する炭化燃料化試験の炭化条件設定、炭化条 件の最適化検討、炭化燃料性状予測ツールの開発な どに活用可能である。. 0 0. 10. 20. 30. 40. Ίྙ⋙ %䟺⇍㔖ᇱ‵䟻. 図3 原料および炭化燃料の粉砕動力と混合率の関係 石 炭 火 力での 高 混 焼 率 利 用を念 頭に、原 料と炭 化 燃 料(燃料比0.19、0.25、0.58)の石炭との混合粉砕試 験(混合率3~30%)を実施した。原料(杉チップ)の混 合率30%での混合粉砕は困難であったが、炭化する ことにより、粉砕性が大きく改善されることが明らか となった。. 57. 研究年報_P54-P69-課題03再校.indd 57. 14/05/20 10:04.

(3)

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