0歳児クラス担任に男性保育士が配置され難い状況
と課題
著者
小泉 篤
著者別名
KOIZUMI Atsushi
雑誌名
東洋大学大学院紀要
巻
50
ページ
359-375
発行年
2014-03-15
URL
http://id.nii.ac.jp/1060/00006565/
0 歳児クラス担任に男性保育士が配置され難い
状況と課題
福祉社会デザイン研究科ヒューマンデザイン専攻博士前期課程修了
小泉 篤
要旨
本研究は、男性保育士が 0 歳児クラスを担任することが難しい現状と課題を明らかにしよ うとするものである。調査の結果、男性保育士は女性保育士に比べて 0 歳児クラスを受け持 つことが少ないことが明らかになった。また、0 歳児クラスを受け持ったことがある男性保 育士の特徴として、経験年数が高く、既婚で子どもがいる者が多いことが明らかになった。 そして、インタビューから、0 歳児クラスを受け持ったことのない男性保育士は、受け持っ たことのないクラスが存在することに対する葛藤や戸惑いを感じているということが明らか になった。こうした事実は、男性保育士だけの問題ではなく、保育士全体の専門性が十分に 認められていないということを示していると考える。 キーワード:男性保育士、0 歳児クラス、保育士の専門性1. 問題の所在
2013 年現在、保育所における保育現場において男性保育士は当たり前の存在として確立 されている。しかし、1948 年の児童福祉法施行令第 13 条において保育者は「児童福祉施設 において、保育に従事する女子」と規定されており、男性は保育に携わることができなかっ た時代が存在した。法的に男性が保育職に従事できるようになったのは、1977 年からである。 その当時、保育職に従事していた男性は「保母に準ずる」と位置づけられていた為、男性に 正式な名称は無く通称として「保父」と呼ばれていた。1999 年 4 月、児童福祉法施行令改 正により「保母」から「保育士」に名称変更された。この改正は、今まで男性に認められな かった保育職従事者としての存在を公的に認めたと言える。 男性保育士の存在は認められ、保育現場での活躍の機会も増えている傾向にあるが、未だ、 保育士全体の中で見ると男性保育士の存在は希有である。社会福祉施設等調査報告に、男性保育士数が掲載されたのは 1976 年から 2002 年までの間のみであり、その後のデータは存在 せず、現職の男性保育士の実数は把握が出来ない。 平成 24 年度発表の全保育士登録者数は 1,125,721 万人、その中で男性の登録者数は 46,112 万人であり、全保育士登録者数で見ると男性保育士の割合は、4.1%しかいないことがわかっ た。また、男性保育士の専門性は未だ十分でないと理解する。特に、男性保育士の保育内容 に至っては、力強さ、ダイナミックな保育等の体力面が着目され、幼児の保育に向いている と言ったイメージが強い。一方、男性保育士が乳児保育に携わることを疑問とする意見や、 否定的発言が聞かれる論文も見られる。先行研究には男性保育士の 0 歳児クラス保育の現状 を明らかにした研究は無い。 そこでまず本研究では、男性保育士及び女性保育士を対象に 0 歳児クラス担任の経験の有 無比較をする。そして、その経験の有無にはどのような差が存在しているのかを明らかにす る。また、男性保育士がどのような思いを抱いているのかを明らかにすることで、今後のこ の問題を考える1つの材料としたい。
2. 先行研究
これまでの調査では、男性保育士に関する先行研究は 19 本あり、本研究との関係でその 内容を分類すると、大きく⑴男性保育士の必要性、⑵性別による役割意識、⑶男性保育士に 求められる保育、⑷男性保育士が乳児保育を担当することへの意識の 4 つのカテゴリーに区 分でき、次のようになる。 (1)男性保育士の必要性 佐々木ら(1976)、宮本(1983)、米谷ら(1986)は、管理者である園長を対象にした調査 の中で、男性保育士の必要性を指摘した。3 つ全ての調査で保育現場に「男性保育士は必要」 であり、「必要ない」とする回答は皆無であったと報告している。 菊地(2001)らは、女性保育者、保護者を対象にした調査の中で、女性保育者に対して「男 性保育士と仕事をしたいか」、保護者に「男性保育士が保育園にいた方がいいか」について 聞いた。女性保育者の半数以上が「男性保育士と一緒に仕事をしたい」と回答し、保護者の 約 9 割が「男性保育士が保育園にいた方がいい」と回答したと報告した。 齋藤(2002)は、保護者を対象にした調査の中で、「子どもを育てる場には男性も女性も いて当然だと思う」と言う質問を設け、男性保育士が居る保育園に子供を預けている父親、 母親共に 95%以上が「そう思う」と回答し、男性保育士が居ない保育園に子供を預けてい る父親、母親共に 90%以上が「そう思う」と回答した。 つまり、保育園を管理運営する立場にある園長、職場で共に働く女性保育士(保母)、子 どもを預ける保護者の 3 つの視点から見ても、男性保育士は保育現場に必要とされ、その存在を肯定的に認めている傾向にある事が明らかになった。 (2)性別による役割意識 齋藤ら(1998)は、女性保育者に男性保育者の役割と存在意義を明らかにすることを目的 とした調査を実施した。女性保育者が男性保育者に期待する資質と役割は、男性性を活かし た資質を期待する回答がある一方で、保育者としての資質を問うものが多くあり、保育者と して男女の役割分担は必要ないと答えるものが 97%と圧倒的であった。 齋藤(2001)は男性保育士の存在意義と保育者としての男女の役割分担について、女性保 育者・男性保育士を対象にした調査の中で、「保育者として男女の役割分担は必要か」と言 う問いに、男性保育士、女性保育士、両者とも男女の役割分担は必要ないと考えている者が 多く、女性保育士の 97%が、役割分担は必要ないと回答したと報告している。 中村涼(2010)は、男性保育士に対する女性保育士の意識と性役割観との関連についての 調査において、「保育者として男女に役割分担は必要か」という問いに対して 70%の女性保 育士が「不要」と答えたと報告している つまり、保育現場に役割分担は必要なく、保育士を男女として考えず、一専門職として同 等に職務に就くことを認めていることが明らかになった。 (3)男性保育士に求められる保育 中村悦子ら(1976)は、園長、保母等を対象にした調査の中で、「男性保育士にふさわし い(期待したい)保育内容」についての質問を設けた。「運動面」「体育面」と回答するもの が多く、年長児、男児の「エネルギーを真正面から受け止めてくれる」活力ある保育者像が 求められていると報告し、男性保育士に期待したい仕事内容では、男性的特性を活かせる運 動、遊びまた父親的触れ合いや男らしさと言うものであったと報告した。 米谷ら(1986)は、男性保育士の現状と役割及び問題点を明確化した。その中で、「男性 保育者への要望」について「女性とは違った男性としての特性を発揮してほしい」と言う意 見が大半であると報告した。 長田ら(1996)は、保育所の園長を対象に「男性保育者に関する質問紙調査」を実施した。 その中で、男性保育者の採用理由について、「男性保育者がいると活気が出る」「活動量があ る遊びを男の子が喜ぶ」「力仕事や修理などをやってもらえる」等の回答が他の回答と比べ て高い傾向にあった。また、男性保育士を採用していない園、もしくは、今後男性保育士を 採用しようと考えている園が、男性保育士に期待する理由として「ダイナミックな遊び」が 回答として高くなっていると報告した。 堀ら(2000)は男性保育士の活躍の実態を明らかにすることを目的とした質問紙調査を行っ た。「女性保育士と比較して、男性保育士を採用したことによるメリット、デメリット」と
言う質問に、メリットとしての回答として多い順に「力仕事にその能力を発揮」、「電気器具 の取り扱いについて」、「体育遊びなどでダイナミックな取り組みが可能」と報告した。 小崎(2000)は、先行研究において男性保育士が多面的に捉えられ始めている事を踏まえ、 男性保育士の担う役割についての考察を行った。「男性保育者の役割」について、「男性らし さ」に起因する「ダイナミックな遊び」「運動的な活動」「おおらかな子育て」等が積極的に 求められていると報告した。 本多ら(2007)は、保育所、幼稚園を対象にした調査を実施した。「保育現場で認識され ている男性保育者の特徴」について質問し、「からだを使うダイナミックな遊びができる」「園 行事などの際の力仕事の主力になる」「安全管理や不審者対応に期待できる」、などといった、 「男性らしさ」・「体力」等と関連するものに 70%以上の保育所、幼稚園で、男性保育者の特 徴として認識されたと報告した。 つまり、「ダイナミックな遊び」「運動」等の「男らしさ」を意識した回答が多い事が明ら かになった。 (4)男性保育士が乳児保育を担当することへの意識 井村ら(1983)は、男性保育者が存在する保育所に従事する保母= A 群と、男性の職員 がいない保育所に従事する保母= B 群を対象に行った調査において、「保育所で男性が乳児 の保育を担当すること」という質問項目に「適当でないので担当すべきでない」「担当しな くてすむのであるならばしない方がよい」と言った否定的意見について A 群は 32.9%で、B 群は 52.8%とであり、男性保育者がいない保育園の保母に比べ男性保育者がいる園の保母の 方が、男性保育者の乳児保育に対して肯定的であったことが明らかになった。と報告した。 井村(1984)は、男子保育学生を入学させている学校の女子学生= A 群と男子学生は入 学させていない短期大学の学生= B 群を対象に、集合調査で質問紙を配布した調査の中で、 「保育所で男性保育者が乳児を担当すること」の問いについて、両群とも反対が最も多く、 A 群は 40.8%、B 群は 51.9%であり有意に多くなっていると報告した。 宮本ら(1987)は、男性保育者が保育の現場において、どのような認識や意見を持ってい るかを調べ、女性保育士の意識と比較した。「保育の取り組みについて」回答を得た結果、 男性保育者も女性保育士も共に、男性保育者は、乳児より幼児保育に適していると考えてい るようであり、とりわけ、女性保育士は男性保育士よりも乳児保育についてより厳しく評価 していることがうかがわれると指摘した。 米谷ら(1988)は、男性保育士の認識、意識について保育に携わる様々な立場に立つ人を 学生の見解を重視しながら、その特徴の把握分析をした。男性保育士を始めとする全調査対 象が、男性保育者は乳児保育よりも幼児の保育により適していると考えているようであり、 特に女性保育者は、施設所園長、女子志望学生に比べて、男性保育者が行う乳児保育につい
て、より厳しく評価しているようであるとした。 中田(2003)は、女性保育士を対象にした調査の中で、男性保育士と同じ職場で働いたこ のない高年層の女性保育士が、男性保育士の低年齢児担当に消極的であると報告した。また、 消極的な者の中にも 2 つのタイプがおり、「男性保育士の保育」と「女性保育士の保育」を 分けて考える性別役割分業を抱いているタイプと、男性保育士には女性保育士と異なった仕 事を求め、乳児保育を女性保育士が囲い込むといった、乳児保育に男性保育士の参入を拒む タイプが存在すると指摘した。 つまり、園内に男性保育士が居ない、または、男子学生がいない保育士養成校に在籍して いる女子学生は、男性保育士が乳児保育に就くことに否定的な意見や感情を抱いていること が明らかになった。
3. 研究の目的
先行研究では、保育所における男性保育士の必要性、男性保育士に求められる保育内容等 の論文は数多く存在するが、男性保育士と乳児クラスの関係に着目した研究は少ない。中田 (2003)の研究は女性保育士を対象に、男性保育士の低年齢児保育の問題を論じており、男 性保育士自身にこの問題を聞いた論文はない。また、研究の対象を限定し男性保育士と 0 歳 児クラス担任の関係を論じた論文はない。 本研究の目的は、男性保育士及び女性保育士の 0 歳児クラス担任の経験の有無を比較する ことで、男性保育士が 0 歳児クラス担任の担任を受け持ち難い、又は受け持てない現状は存 在するのかを明らかにする。また、受け持ち難い、受け持てない現状が存在するのであれば その要因、又は条件を明らかにする。そして、この問題に対して男性保育士自身はどのよう な思いを抱いているのかの意識を明らかにしていくことで、先行研究で示されていない、男 性保育士の 0 歳児クラス担任の現状とその内容を明らかにし、0 歳児クラスを担当できる男 性保育士の増加を阻む要因についての新たな知見を発見しようとするものである。4.用語の定義
本研究では保育士を「男性」「女性」と分けて考えるため、正式名称としては存在しない が「男性保育士」「女性保育士」と分けて記載する。また、保育士名称成立以前の男性は正 式名称がなく、通称として「保父」と呼ばれていたが、本研究では「男性保育者」と記す。5. 研究方法
(1)質問紙調査 調査対象者である男性保育士は、「第 16 回全国男性保育者研究交流集会・とやま大会」に 出席した男性保育士である。配布は 130、回収は 70(回収率 53.8%)であった。女性保育士は複数の集会等で依頼し回答を得た。配布は 113、回収は 104(回収率 92%)であった。 男性保育士対象調査の期間は平成 23 年 11 月 12 日、13 日の 2 日間であり、女性保育士を 対象にした調査期間は平成 24 年 5 月から 7 月の 2 か月間であった。 得られた結果の分析には、カイ二乗検定を行い 5%、1%水準で有意差を見た。質問紙調 査から得られた自由回答の分析は設問ごとにまとめ回答の傾向を見る。男性保育士、女性保 育士の 0 歳児クラス担任の経験の有無を比較することで、男性保育士が 0 歳児クラス担任の 担任を受け持ち難い、又は受け持てない現状は存在するのかを明らかにしていく。 (2)面接調査 「第 43 回全国保育団体合同研究集会」等の集会に参加の保育士に個別に調査を依頼し承諾 を得て調査した。面接調査 1 の調査対象者は、S 県内の保育所で保育士として働いている男 性計 6 名、面接調査 2 は、X 県内の保育園で働く男性 4 名、Z 県内の保育園で働く男性 1 名 の計 5 名であった。面接調査 3 は 0 歳児クラス担任の経験がある者 1 名である。 面接調査 1、面接調査 2 での面接時間は各約1時間 30 分であった。被験者の許可を得て、 面接内容を IC レコーダーに録音した。できる限り自由に話してもらえるよう、雑談の中に 大まかな質問を投げかけた。面接調査 3 は個別に聞き取り調査を行ったが、調査対象者が 1 人であるので参考資料のレベルであると考える。調査期間は、平成 24 年 9 月の 1 か月間で ある。 面接調査の分析は、協力者から得られた回答を設問ごとにまとめ回答の傾向を見ていき、 先行研究で明確にされていない、男性保育士自身が理解する保育現場での 0 歳児クラス担任 と男性保育士との関係を取り巻く環境について明らかにしていく。
6.研究倫理
本調査は、倫理的配慮に基づき、東洋大学大学院福祉社会デザイン研究等倫理委員会に調 査内容を提出し承認を得た。7. 査結果
⑴ 質問紙調査の結果 1)0 歳児クラス担任の経験の有無による男女比較 図 1 のように、0 歳児クラス担任の経験がある男性保育士の割合は 24.3%(17 名)、女性 保育士は 71.2%(74 名)であった。男性保育士は女性保育士に比べ 0 歳児クラス担任の経 験が少ないことが明らかになった。 カイ二乗検定の結果、男性保育士、女性保育士の間で 0 歳児クラス担任経験の有無に有意 差が認められた(χ2(1)= 36.839(N = 174 ),p >.01)。宮本ら(1897)、米谷ら(1988)による、男性保育士の乳児保育の適性を問う論文はあるが、 男性保育士の 0 歳児クラス担任の経験の有無を明らかにした先行研究はない。本調査が男性 保育士の 0 歳児クラス担任の現状を明確にしたことになる。 2)0 歳児クラス担任経験者の体験年数による比較 図 2 に、0 歳児クラス担任の経験がある男性保育士、女性保育士を体験年数別に示した。 本調査では、男性保育士は体験年数が浅い者は 0 歳児クラス担任に就くことが少なく、女 性保育士は体験年数に関わらず 0 歳児クラス担任の経験者が多いことが明らかになった。 特に男性保育士は 1 年目から 5 年目で 0 歳児クラス担任を経験した者はおらず、6 年目か ら 10 年目を見ても男性保育士は 1 人しか 0 歳児クラス担任の経験者がいなかった。つまり、 男性保育士は体験年数 10 年目までと長期にわたって見ても 0 歳児クラス担任を経験したこ とがある者は 1 人しかいなかった。11 年目以降は女性保育士と同様に 0 歳児クラス担任の 経験者が増えてきているが、31 年目以上のベテランの男性保育士が 0 歳児クラス担任の経 験がない事が明らかとなった。 また、16 年目以降において女性保育士は、質問紙調査の参加者全員が 0 歳児クラス担任 を受け持ったことがあることが明確となった。 カイ二乗検定の結果、1 年目から 5 年目の男性保育士、女性保育士の間で 0 歳児クラス担 任経験の有無に有意差が認められた。(χ2(1)= 16.613(N = 64 ),p >.01)。6 年目か ら 10 年目においても有意差が認められた。(χ2(1)= 20.761(N = 43 ),p >.01)。 1 年目から 10 年目と長期に見ても有意差が認められた。(χ(1)= 35.282(N = 110 ),p >.2 01) これまでの先行研究において、0 歳児クラス担任の経験の有無と体験年数との関係に着目 図 1 0 歳児クラス担任経験の有無による男女比較 注 1)男性保育士、女性保育士の 0 歳児クラス担任の経験の有無の比較 筆者作成
した論文は無く、本調査が初めて男性保育士と女性保育士の 0 歳児クラス担任経験者の体験 年数別の比較を明らかにした点となる。 3)婚姻による比較 図 3 に、0 歳児クラス担任の経験がある男性保育士、女性保育士の婚姻を示した。男性保 育士は既婚者が 0 歳児クラス担任を受け持つことが多い傾向にあり、女性保育士は既婚者、 未婚者を比較すると若干であるが未婚者の割合が多かったが、その割合に大きな差は見られ なかった。 カイ二検定の結果、男性保育士、女性保育士で 0 歳児クラス担任経験と婚姻の間に有意差 が認められた(χ2(1)= 8.496(N = 89 ),p >.01) これまでの先行研究において、0 歳児クラス担任経験者と婚姻歴の関係を分析した論文は発 表されておらず、本調査が初めて男性保育士の 0 歳児クラス担任経験と婚姻と関係を明確に できた。 図 2 経験年数別の男女比較 注 2)男性保育士、女性保育士の 0 歳児クラス担任経験者の経験年数別の比較 筆者作成
4)子どもの養育経験の有無による比較 図 4 に、0 歳児クラス担任の経験がある男性保育士、女性保育士の子どもの有無を示した。 男性保育士は子どもが居る者が 0 歳児クラス担任を受け持つことが多い傾向にあり、反対に 女性保育士は、子どもが居ない者の割合の方が 0 歳児クラス担任を受け持っている傾向が明 らかになった。 カイ二乗検定の結果、男性保育士、女性保育士で 0 歳児クラス担任経験の有無と子どもの 存在に有意差が認められた(χ2(1)= 6.5645(N = 91 ),p >.05)。 これまでの先行研究において、0 歳児クラス担任経験者と子の有無との関係に着目した論 文は無く、本調査が初めて男性保育士の 0 歳児クラス担任経験と子の有無との関係を明確に した点と言える。 図 3 婚姻の有無による男女比較 注 3)男性保育士、女性保育士の 0 歳児クラス担任経験者の婚姻の有無の比較 筆者作成 図 4 子の有無による男女比較 注 4)男性保育士、女性保育士の 0 歳児クラス担任経験者の子の有無による比較 筆者作成
⑵ 面接調査 1、面接調査 2 の結果 1)0 歳児クラス担任に男性保育士が就き難い現状について 「男性保育士は 0 歳児クラス担任に就き難いという事実はあるのか」との問いに対して、 回答者 10 名全員が「ある」と答えた。以下に具体的な回答を挙げと「市内の公立保育所に 男性保育士が採用され 20 年近く経ち、男性保育士の人数は 20 名居るが、未だ誰も受け持っ たことは無い」と言う趣旨の回答が多かった。 男性保育士全員が保育現場において男性保育士が 0 歳児担任に就きにくい現状があると回 答しており、男性保育士は 0 歳児クラス担任に配置し難い環境が保育現場にあるのではない か推察する。また、先行研究において、男性保育士の必要性を明らかにした論文が多数存在 し、その全論文で男性保育士は「必要である」とする回答が大多数を占めていると報告して いるが、本調査で明らかになった、男性保育士が感じる 0 歳児クラス担任の就き難さの存在 は、男性保育士の必要性を認めながらも、0 歳児クラス担任に否定的な考えがあることが分 かる。 面接調査により、男性保育士自身が保育現場で感じる 0 歳児クラス担任と取り巻く環境条 件を、明らかにした。 2)男性保育士が抱く 0 歳児クラス担任の心情について 「0 歳児クラス担任はやりたいと思うか?また、その理由」との問いに対して、回答者 10 名全員が「やりたい」と答えた。「一度は担任してみたい」「担任を受け持つべきと思う」「発 達を学ぶ意味で担任を受け持つ必要がある」等の大半であった。 全回答者が、0 歳児クラス担任に前向きな意思を抱いていた。経験年数の浅い男性保育者 は 0 歳児クラスの担任を単純に受け持ってみたいと回答する傾向にあり、経験年数の長い男 性保育士は、保育士の専門性を高める意味で「学びたい」とする回答や、保育のプロとして 0 歳児クラスの担任経験のないことに矛盾を感じ、「担任を受け持つべき」と言った、使命感・ 義務感と捉えられる意思を抱いていることが明らかになった。 面接調査により、男性保育士は 0 歳児クラス担任に対して積極的な意志を抱いている事が 明らかになった。 高嶋ら(2006)は、男性保育者の研究動向を明らかにした。先行研究において男性保育士 自身に 0 歳児クラス担任の意思を分析しようとする論文は見られなかった。よって、本研究 は男性保育士自身が抱く 0 歳クラス担任に対する積極的場意見を抱いている事を明確化でき た。 3)男性保育士の 0 歳児クラス担任の希望の現状について 「0 差児担任を希望したことはあるか」の問いに対して、回答者 10 名全員が「希望を出し
たことはない」と回答した。「希望を出しにくい」「周囲から否定的なイメージをもたれない 幼児を希望してしまう」「職場に男性保育士は 0 歳児クラスの担任は無理と言う考えがある 為、他学年を希望する」等の回答が多かった。 本質問から、男性保育士は、0 歳児クラス担任に対する自発的希望を出していないことが 明らかとなった。しかし、回答の表現をよく見ると、「希望を出しにくい」「職場に 0 歳児ク ラス担任は無理と言う考えがある」といった保育現場の環境が、0 歳児担任の就き難さの原 因の 1 つと考えられた。つまり、男性保育士を取り巻く環境に自由なクラス希望、選択が与 えられていないと理解でき、これが 0 歳児クラス担任の就き難さに繋がっていると推察した。 また、質問紙調査で得られなかった、男性保育士の 0 歳児クラス担任希望の意思を明確化 した。男性保育士は 0 歳児クラス担任の希望を出したことがないとする消極的意見を抱く事 が明らかになった。 先行研究で。中田(2003)は女性保育士の中に、乳児保育に男性保育士の参入を拒むタイ プが存在すると報告しているが、調査対象は女性保育士であり男性保育士自身に 0 歳児クラ ス担任に対する希望の意思を明らかにした論文は無いことを付け加えておく。 4)男性保育士自身が抱く、0 歳児クラス担任に男性保育士が避けられる理由について 「0 歳児クラス担任に男性が就きにくい理由は何か」との問いに対して、「女性の方が 0 歳 児クラス担任に適しているのではないか」「職場で男性保育士は幼児向きと思われている」「保 護者の目やクレームが考えられる」「0 歳児クラス担任の希望を出しにくい環境がある」「職 員体制の問題(子育て中の女性保育士は複数担任である乳児クラスの担任に優先的に入りや すい)」と言う回答が多かった。 本質問では、0 歳児クラス担任に男性保育士が就き難い理由は何であるかを、男性保育士 自身がどう感じているかを明らかにしようとした。 その結果、男性保育士自身が、保育現場が男性保育士は幼児向きと考えていると感じてい ることが明らかになった。また、保護者からの視点も考慮され、多角的に 0 歳児クラス担任 の希望を妨げる環境に繋がっていることが考えられた。しかし、男性保育士が 0 歳児クラス 担任に就きにくいとされている背景に、男性保育士自身の問題もあるのではないかと考察す る。つまり、男性保育士は前質問で 0 歳児クラス担任を受け持ってみたいとする積極的意見 を全回答者が持っていながらも、本質問では実際の希望は出していないとする行動面での消 極性が存在するからである。また、男性保育士自身「女性保育士の方が向いているのではな いか」と、男性保育士の 0 歳児クラスの運営に不安さを抱いていることが明確になった。 先行研究で、齋藤ら(1998)、齋藤(2001)、中村涼(2010)らが明らかにした、保育所内 で男性保育士、女性保育士に性役割は必要ないとしているが、本回答では、男性だからと言 う理由で 0 歳児クラスの担任を避けられている事実が存在することが明らかになった。
5)男性保育士が抱く 0 歳児クラス担任に就く上での必要条件について 「0 歳児クラス担任に就く上で必要なものは何だと思うか」の問いに対して「子どもの要 求を即座に対応でき、察知できる人」「子育て経験がある人」「精神的余裕がある人」「保育 経験を重ねている人」等があった。 質問紙調査で 0 歳児クラスを担任する男性保育士の条件は、保育現場での経験年数を重ね、 既婚者で子どもが居る(子育て経験がある)ことが多いことがわかっている。本面接調査で は、男性保育士自身も同様に理解していることが明らかになった。 先行研究では、宮本ら(1984)、米谷ら(1988)が、女性保育士が男性保育士が乳児保育 に就くことをどう考えるかを示したが、男性保育士自身が抱いている 0 歳児クラス担任に就 く上での条件を明らかにした研究は見られなかった。 ⑶ 面接調査 3 の結果 面接調査 3 は、調査対象者が 1 名である為、参考資料として次に提示する。 1)男性保育士を 0 歳児クラス担任に就かせる保育所の考えについて 「自身が 0 歳児クラス担任を経験できた理由は何だと思いますか」の問いに、「この時は 6 年目、5 歳児を希望していました。でも、もう少し勉強するように言われ、0 歳を任されま した。たぶん発達を1から見直しなさいという意味かと思っています。自分の子どもも 2 歳、 0 歳の時期だったので、家庭での経験を活かせると言われた覚えがあります」と回答した。 質問紙調査で明らかになった、0 歳児クラス担任の経験がある男性保育士に見られた経験 年数、婚姻、子の有無と言った傾向が面接調査 3 でも見られた。また、上司から「家庭での 経験が活かせると言われた」とあるが、0 児歳から 5 歳児までの発達を学び、保育のプロと して働く保育者が、子どもの有無と言った私的な経験が担任配置に影響していることは、保 育現場の抱える保育士の専門性の確立の不十分さからきているのではないかと推定できる。 2)0 歳児クラス担任の経験がある男性保育士が考える、0 歳児クラス担任に就く上での条件 について 「0 歳児クラス担任をする上で必要な条件は何だと思いますか」の問いに、「以前は、特に はないと思っていましたが、今考えてあえて回答するのであれば、柔らかい物腰、丁寧さ、 冷静さ、可愛いと思う感情等でしょうか。 特に、最後の可愛いと思う感情は男女に関わら ず持ってないと困るかなと、この頃思うようになりました。子ども嫌いの男性でも、自分の 子どもを育てていると、多少こういう感情が沸くと思うので、経験、というのもあった方が いいのかもしれませんね。」との回答があった。 0 歳児クラス担任の経験がある男性保育士が思う、0 歳児クラス担任を受け持つ上での必 要な条件は、回答者が「あえて」と言うように、特に男性だからと言う理由での考えはなかっ
た。一般的な乳児保育等で求められているとする、子どもに対する細やかさを中心に回答が 得られた。0 歳児担任の経験がある男性保育士は、男女と分けて考えることなく、0 歳児ク ラス担任で必要な条件は全保育士に共通する内容を抱いていることが窺えた。 3)0 歳児クラス担任経験の前後での考えの変化の有無について 「0 歳児クラスを男性が受け持つことに対する考えが、担任を受け持つ前と受け持った後 で変わりましたか。変わった点があれば、どのように変わったかお聞かせください。変わっ ていなければ、その考えもお聞かせください。」との問いに対して、「受け持った時は、変わっ たと思っていませんでした。誰でも受け持っていいと思っていました。一年、0 歳児を受け 持つことで、所長の言うとおり、発達を 1 から見直す事ができると感じ、とてもいい経験を したと思いました。だから、全ての男性保育者が 0 歳を経験すべきだとその時は思っていま した。」との回答があった。 本調査では、0 歳児クラス担任の受け持つ前と後で、男性保育士が 0 歳児クラス担任に就 くことへの考えの変化があるか明らかにしようとしたが、0 歳児クラス担任の経験がある男 性保育士は、0 歳児クラス担任の経験の前後での考えに変化がない事が明らかになった。ま た、実際に担任を経験したことによって「発達の見直し」と言った、0 歳児担任の経験が保 育士の専門性を高める意味で重要であることが予想できる。 4)0 歳児クラス担任を経験した男性保育士を取り巻く職場環境の変化について 「0 歳児クラス担任を受け持つ前と受け持った後で周囲の反応の変化はありましたか」の 問いに対し、「ほとんど、変わりなかったように思います。ただ、なんとなく、それまで男 性だから、という理由で、あまり、任されなかったこと(掃除とか、洗い物、とか、いわゆ る主婦的な雑用)を他の職員と分け隔てなく任されるようになったかと思います。それまで は、いい意味で甘やかされていて、免除されていました。経験を積んで、男性だけど女性の 人並みに丁寧にできると思ってもらえたかなと。要するに、平等に仕事を任されるようになっ たということですね」との話があった。 「今まで任されなかった事を他の職員と分け隔てなく任されるようになった」とある。0 歳児クラス担任を経験したことで、周囲から認められ性別役割が取り払われたと推察する。 また、担任経験がないクラスが存在する事によって周囲から認められず、仕事内容に差が現 れることは、保育士の専門性の確立を阻む一要因あると推定できる。
8.考察
本研究で明らかになった、女性保育士に比べ男性保育士が 0 歳児クラス担任の経験が少な く、担任の配置がされ難い傾向にある背景として、保育現場が抱く男性保育士に対する固定的な考えが存在しているのではないかと考える。先行研究において男性保育士に対して乳児 保育に否定的な意見を抱いている女性保育士、管理者等が存在することは示されていたが、 乳児保育で求められる繊細できめ細やかな保育に男性保育士が適していないと直接明記して いる研究、論文は見られなかった。しかし、男性保育士に求められる保育内容としては「運 動」「ダイナミックな遊び」等の、幼児の保育に適しているような内容であった。保育所に おいて「男性保育士=幼児向き」とする環境が、男性保育士の 0 歳児クラス担任の経験を阻 む一要因であると考える。しかし、男性保育士が 0 歳児クラス担任に就き難い現状は、男性 保育士自身が引き起こす問題として考えることが出来るのではないか。 面接調査 1、2 において、男性保育士は 0 歳児クラス担任について「やりたい」「経験した い」と言った積極的意見を調査参加者全員が抱いているが、実際 0 歳児クラス担任の「希望 を出したことがあるか」と言う質問に、調査参加者全員が希望を「出していない」と回答し ている。男性保育士自身、0 歳児クラス担任に対して積極的意見を抱いているにも拘らず、 実際の希望は出していないと言う行動面での消極的意見を抱く傾向が存在することが明らか になった。 男性保育士が 0 歳児クラス担任の希望を出していないと言う消極的意見を抱く背景に、0 歳児クラス担任に対する苦手意識が影響しているのではないかと推察する。男性保育士は 0 歳児クラス担任に対して、「何をしていいかわからない」「担任を受け持てる環境があっても 担任を受け持てる力がない」「引っ張っていけない」「経験年数が浅いうちは出来ればやりた くない」と言った 0 歳児クラス担任に対して苦手意識を抱いていることが、0 歳児クラス担 任を自ら遠ざけてしまう要因となっているのではないかと考える。 男性保育士が抱く 0 歳児クラス担任に対する苦手意識は、経験年数が浅い時期は、0 歳児 クラス担任に就くことに特別な感情を抱いていることは見られなかったが、経験年数を重ね た男性保育士で 0 歳児クラス担任の経験ない事に対して抱く苦手意識について、男性保育士 は自身が専門職の保育士として働いているが「経験したことがないクラスが存在すること」 「もし受け持つことができても何もできない」と言った考えを抱いていることに保育士とし ての葛藤があり、自身の専門性を低く評価する傾向にあった。この問題は単に男性保育士が 葛藤していると言う事実をだけ考えるだけでなく、保育士としての専門性の欠如が引き起こ す専門職としての自信の喪失に繋がる危険性があることが考えられるのではないか。 面接調査 3 の回答で、男性保育士が 0 歳児クラス担任を受け持ったことで保育所において 男性、女性の性差は無くなり、本当の意味での専門職としての平等が現れたことを意味して いると考えられるのではないか。 本研究で明らかになった男性保育士が 0 歳児クラス担任を経験することが少ないという傾 向は、単に男性保育士の担任の向き不向きと言った、個人レベルの問題ではなく、保育士と して国家資格を有し、専門性を欠かすことができない保育という仕事において「男性保育士
=幼児」「男性保育士は乳児に向いていない」といった固定的な考えが保育現場に見られる ことは、男性保育士の専門性が確立していない現れと考えられる。また、男性保育士は担任 の配置に私的な経験(婚姻、子の有無等)が反映されていると言う事実は、女性保育士を含 めた保育士全体の専門性の確立が不十分であることを表しているのではないか。 保育士が国家資格として認められ、保育に男女の違いは関係無い専門職として位置づけら れたが、現場において性別による担任の偏りが現れていることは、保育士自身が同じ保育士 を専門職として認めていないとに通じると言える。 保育士の専門性を確立し、専門職であることを社会が認知していかなければ、今の職場環 境の改善や保育の質の向上には繋がらない。 齋藤ら(1998)、齋藤ら(2001)、中村涼(2010)らの研究では、保育所の保育士に性別役 割は必要ないと回答する保育所が大多数であると報告しているが、本研究で明らかになった 男性保育士は女性保育士に比べて 0 歳児クラス担任の経験が少なく、0 歳児への保育に否定 的な考えが存在する事は、保育現場において性別役割を必要としているのではないかと推察 する。このため、今後の課題としては、先行研究で指摘している性別役割は必要ないとする 意識と、実際の保育現場で男性保育士が感じる 0 歳児クラス担任に就くことの困難さの、意 識と現実の乖離を埋める研究を実施することが必要である。
引用文献
(1) 中田奈月(2003)「男性保育士による低年齢児保育の困難」『保育士養成研究』第 21 号、 pp.19 - 27. (2) 佐々木保行・中村悦子・佐々木 宏子・佐藤 カツコ(1976)「男性保育者の要求についての実 施調査(第一報)─その1─」『日本保育学会大会研究論文集』第 29 号、 P.95. (3) 宮本博伊(1983)「男性保育者の現状と問題点に関する一考察」『日本保育学会大会研究論文集』 第 36 号、pp.614 - 615. (4) 米谷光弘・宮本博伊(1986)「男性保育者の現状と今後の展望」『西南学院大学児童教育学論集』 第 12 号、pp.1 - 41. (5) 菊地恵子・菊地政隆(2001)「男性保育者に対する意識─女性保育者・保護者の意識から─」『日 本保育学会大会研究論文集』第 54 号、pp.814 - 815. (6) 齋藤政子(2002)「保育園に子供を預ける親への男性保育者に関する意識調査の検討」『日本 保育学会大会研究論文集』第 55 号、pp.370 - 371. (7) 齋藤政子・木下比呂美・仲山佳秀・林純一・吉田裕子・小田ひとみ・鈴木弘充(1998)「男 性保育者に関する調査研究(2)─女性保育者を対象とした男性保育者に関する意識調査か ら─」『湘北紀要』第 19 号、pp.47 - 68. (8)齋藤政子(2001)「保育者は男性保育者の存在意義をどのように捉えているのか─女性保育者・男性保育者に関する意識調査の検討─」『日本保育学会大会研究論文集』第 54 号、pp.66 - 67. (9) 高嶋景子・安村清美(2007)「「男性保育者」研究の動向─男性保育者に求められる資質・役 割に関する研究動向とその展望─」『田園調布学園大学紀要』第 1 号、pp.139 - 152. (10)中村涼(2010)「男性保育士に対する女性保育士の意識と性役割観との関連」『日本教育心理 学会総会発表論文集』第 57 号、P.753. (11)中村悦子・佐々木保行・佐々木宏子・佐藤 カツコ(1976)「男性保育者の要求についての実 施調査(第 3 報)─その 3 ─」『日本保育学会大会研究論文集 』第 29 号、 P.97. (12)長田洋子・高橋美恵子・諏訪きぬ(1996)「男性保育者に求められるもの─保育園長への質 問紙調査を通して─」『日本保育学会大会研究論文集』第 49 号、pp.480 - 481. (13)堀建治・加藤陽平(2000)「男性保育士の実態に関する調査研究─ N 市民間保育所を中心に─」 『日本保育学会大会研究論文集』第 53 号、pp.630 - 631. (14)小崎恭弘(2000)「男性保育者の現状とネットワーク」『日本保育学会大会研究論文集』第 53、pp.632 - 633. (15)本多潤子・小林育子・櫻井登世子・安村清美・鈴木力・成田眞・高嶋景子・中原篤徳(2007) 「保育現場において認識されている男性保育者の特徴」『田園調布学園大学紀要』第 1 号、 pp.153 - 176. (16)井上圭壮(1983)「男性保育者に関する保母の意識(第 2 報)」『日本保育学会大会研究論文集』 第 36 号、pp.616 - 617. (17)井村圭壮(1984)「男性保育学生在学による影響について─特に女性学生の男性保育者に対 する意識の分析を中心に─」『日本保育学会大会研究論文集』第 37 号、pp.682 - 683. (18)宮本博伊・米谷光弘(1987)「男性保育者の意識と問題点─その 2 ─」『日本保育学会大会研 究論文集』第 40 号、pp.670 - 671. (19)米谷光弘・宮本博伊(1988)「男性保育者の養成と今後の課題」『西南学院大学児童教育学論集』 第 15 号、pp.43 - 64.
The assignments and circumstances of male childcare
workers being hard to place in infant classes.
KOIZUMI, Atsushi
This research is going to clarify the present conditions and the reasons that makes it difficult for male childcare workers to be placed in infant classes.As a result of research, it’s been made clear that far less male childcare workers are placed in infant classes compared to females. Also, males that are placed in infant classes usually have the traits of a long length of experience and are married with children.
When interviewed, males who had no experience working as an infant child worker were shown to be confused and conflicted as to why males with no experience couldn’t be placed in classes. I think such a fact shows it’s not just the male childcare workers, it’s the profession of childcare workers as a whole that has not been accepted by society.